JP2010112840A - 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計 - Google Patents

時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供すること、前記時計用文字板を製造することができる製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供すること。
【解決手段】本発明の時計用文字板1は、基板2と、プラスチックを含む材料で構成され、鱗片状の粉末31が多数個分散した指標部材3とを備えている。粉末31は、プラスチック製の基部311と、その両面側に対称的に形成された有色の被膜312とを有するものである。被膜312は金属材料で構成されたものであるのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計に関する。
一般に、時計用の文字板には、時刻を示す等の機能を有する文字・数字(いわゆる時字等)、目盛、記号や、各種マーク等の指標が用いられている。
このような指標の形成方法としては、広く、印刷法が用いられている。
しかしながら、従来の印刷法により形成された指標では、高級感に劣るという問題点があった。
一方、植字と称される植設材を取り付け固定する方法が、特に、高級時計等で採用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような方法では、植設材を一つ一つ手作業で基板に固定(植字)しなければならず、工程やコストの増加につながっていた。また、植設材を取り付け固定する方法で製造された時計用文字板では、比較的大きな外力(衝撃力)等が加わると、植設材が文字板本体(基板)から脱離してしまうことがあった。また、このような方法で用いる植設材は、一般に、文字板本体に植設するための足部を有しているが、この足部は、他の部位に比べて細くなっている。このため、比較的大きな外力等が加わると、足部が折れてしまう等の問題点があった。上記のような問題は、植設材の高さが高いほど発生し易くなる傾向がある。
特開2003−247096号公報
本発明の目的は、優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供すること、前記時計用文字板を製造することができる製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の時計用文字板は、プラスチックを含む材料で構成され、鱗片状の粉末が多数個分散した部材を備え、
前記粉末が、プラスチック製の基部の両面側に対称的に有色の被膜が形成されたものであることを特徴とする。
これにより、優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板では、前記粉末は、前記被膜として、金属材料で構成された金属膜を有するものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記被膜の構成材料のヤング率は、66〜130GPaであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、前記部材をスクリーン印刷で製造する場合においては、前記部材中において粉末を好適に配向させることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記被膜の平均厚さは、0.01〜3.0μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、前記部材をスクリーン印刷で製造する場合においては、前記部材中において粉末を好適に配向させることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記基部の構成材料のヤング率は、0.1〜5.0GPaであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、前記部材をスクリーン印刷で製造する場合においては、前記部材中において粉末を好適に配向させることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記基部の平均厚さは、7〜29.9μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、前記部材をスクリーン印刷で製造する場合においては、前記部材中において粉末を好適に配向させることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記粉末を平面視した際の形状は、略正方形であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。特に、前記部材をスクリーン印刷で製造する場合においては、前記部材中において粉末を好適に配向させることができ、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記粉末の平均粒径は、100〜155μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観および耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記部材は、文字板本体上に設けられた指標部材であることが好ましい。
指標部材は、時計用文字板および当該文字板を備えた時計の外観に大きな影響を与えるものである。また、一般に、指標部材は、微細な形状を有しており、従来の時計用文字板においては、優れた美的外観と耐久性とを両立することが困難な部材であった。したがって、前記部材(プラスチックを含む材料で構成され、鱗片状の粉末が多数個分散した部材)が指標部材であると、本発明の効果がより顕著に発揮される。
本発明の時計用文字板の製造方法は、基板上に、鱗片状の粉末と硬化性樹脂とを含む組成物を、スクリーン印刷により付与する組成物付与工程と、
前記硬化性樹脂を硬化させ、硬化部を形成する樹脂硬化工程とを有し、
前記粉末として、プラスチック製の基部の両面側に対称的に被膜が設けられたものを用いることを特徴とする。
これにより、優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を生産性よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供することができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記粉末は、平均粒径が100〜155μmであり、
前記組成物として、25℃における粘度が8000〜20000cpsのものを用い、
前記スクリーン印刷において、スクリーン版として、少なくとも表面付近がポリ四フッ化エチレンで構成されたワイヤーを備え、メッシュ粗さが20〜120番であり、かつ、前記ワイヤーの直径が50〜120μmであるものを用いることが好ましい。
これにより、製造される時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を備えた時計を提供することができる。また、時計用文字板は、時計全体としての外観に大きな影響を与えるため、上記のような時計用文字板を備えた時計は、全体としての美的外観に優れたものとなる。
本発明によれば、優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供すること、前記時計用文字板を生産性よく製造することができる時計用文字板の製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書で参照する図面は、構成の一部を強調して示したものであり、実際の寸法等を正確に反映したものではない。
<時計用文字板>
まず、本発明の時計用文字板について説明する。
図1は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図、図2は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す平面図である。
本実施形態の時計用文字板1は、基板(文字板本体)2と、プラスチックを含む材料で構成された固体状の分散媒32中に、鱗片状の粉末31が多数個分散した部材としての指標部材3と備えている。
[基板]
基板(文字板本体)2は、時計用文字板1の主要部をなすものであり、指標部材3を保持する機能を有するものである。
基板2は、いかなる材料で構成されたものであってもよい。
基板2の構成材料としては、例えば、各種金属材料、各種非金属材料等を用いることができる。
基板2が金属材料で構成されたものである場合、特に優れた強度特性を有する時計用文字板1を提供することができる。また、基板2が金属材料で構成される場合、基板(文字板本体)2自体が、優れた光沢を有するものとなり、時計用文字板1全体としての美的外観を特に優れたものとすることができる。
基板2が非金属材料で構成される場合、例えば、一般に、比較的軽量で携帯し易い時計用文字板1を提供することができる。また、基板2が非金属材料で構成される場合、例えば、比較的容易に、所望の形状に成形することができる。
基板2を構成する金属材料としては、例えば、Fe、Cu、Zn、Ni、Mg、Cr、Mn、Mo、Nb、Al、V、Zr、Sn、Au、Pd、Pt、Agや、これらのうち少なくとも1種を含む合金(例えば、青銅、真鍮、洋白等)等が挙げられる。
また、基板2を構成する非金属材料としては、例えば、セラミックス、プラスチック(特に耐熱性プラスチック)、石材、木材等が挙げられる。
セラミックスとしては、例えば、Al、SiO、TiO、Ti、ZrO、Y、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等の酸化物系セラミックス、AlN、Si、SiN、TiN、BN、ZrN、HfN、VN、TaN、NbN、CrN、CrN等の窒化物系セラミックス、グラファイト、SiC、ZrC、Al、CaC、WC、TiC、HfC、VC、TaC、NbC等の炭化物系のセラミックス、ZrB、MoB等のホウ化物系のセラミックス、あるいは、これらのうちの2以上を任意に組み合わせた複合セラミックスが挙げられる。
基板2が前記のようなセラミックスで構成される場合、特に優れた強度、硬度を有する時計用文字板1を得ることができる。
また、基板2を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂が挙げられ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリパラキシリレン(poly-para-xylylene)、ポリモノクロロパラキシリレン(poly-monochloro-para-xylylene)、ポリジクロロパラキシリレン(poly-dichloro-para-xylylene)、ポリモノフルオロパラキシリレン(poly-monofluoro-para-xylylene)、ポリモノエチルパラキシリレン(poly-monoethyl-para-xylylene)等のポリパラキシリレン樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。
基板2は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。例えば、基板2は、基部と、該基部上に設けられたコート層とを有するものであってもよい。
また、基板2の形状、大きさは、特に限定されず、通常、時計用文字板1の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、基板(文字板本体)2は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
基板2の平均厚さは、特に限定されないが、200〜700μmであるのが好ましく、300〜600μmであるのがより好ましい。
基板2は、圧縮成形、射出成形等、いかなる方法で成形されたものであってもよい。また、基板2の表面に対しては、例えば、鏡面加工、スジ目加工、梨地加工等の表面加工が施されてもよい。これにより、得られる時計用文字板1の質感にバリエーションを持たせることが可能となり、時計用文字板1の美的外観の更なる向上を図ることができる。
[指標部材]
基板2上には、指標部材3が設けられている。本発明において、指標とは、時刻、時計の向き、時計が備えている機能、時計のブランド、型番等を、使用者等が認識するのに寄与するもの等のことを指す。指標の具体例としては、文字・数字(いわゆる時字等)、目盛、記号や、各種マーク等が挙げられる。
指標部材3は、プラスチックを含む材料で構成された固体状の分散媒32中に、鱗片状の粉末31が多数個分散したものである。
(粉末)
このように、多数個の粉末31が分散した部材(指標部材3)を備えることにより、時計用文字板1は、従来にない優れた美的外観を呈するものとなる。
また、粉末31は、プラスチック製の基部311の両面側に対称的に有色の被膜312が形成されたものである。
粉末31がこのような構成を有することにより、指標部材3中における粉末31の分散状態を良好なものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、後述するような方法により時計用文字板1を製造する場合、製造時において、粉末31を好適に弾性変形させつつも、最終的に得られる時計用文字板1においては、粉末31を略平面状のものとすることができる(不本意な反りや折れ曲がり等を防止することができる)。これにより、時計用文字板1の生産性を優れたものとしつつ、時計用文字板1の美的外観を確実に優れたものとすることができる。
また、基部311の両面側に対称的に被膜312が設けられていることにより、時計用文字板1の温度が大きく変化した場合であっても、指標部材3中において、粉末31の反りを防止することができることにより、粉末31と分散媒32との密着性の低下という問題の発生を確実に防止することができる。このため、時計用文字板1の耐久性を優れたものとすることができる。すなわち、本発明によれば、優れた美的外観と耐久性とを両立することができる。
また、製造された時計用文字板1の使用環境の温度が、時計用文字板1の製造時の温度と大きく異なる場合であっても、上記のような問題の発生を確実に防止することができるため、時計用文字板1の製造時の温度条件を厳密に管理する必要がなく、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。
これらの優れた効果は、上記のような構成を有していない粉末を用いた場合には得られない。例えば、粉末が、基部のみで構成されたものである場合や、被膜に対応する膜(層)のみで構成されたものである場合、基部の一方の面のみに被膜が設けられている場合、基部の両面に被膜が設けられているものの、これらの構成が互いに異なるもの(対照的でないもの)の場合には、上記のような優れた効果は得られない。
《基部》
基部311を構成するプラスチック材料としては、例えば、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂が挙げられ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリパラキシリレン(poly-para-xylylene)、ポリモノクロロパラキシリレン(poly-monochloro-para-xylylene)、ポリジクロロパラキシリレン(poly-dichloro-para-xylylene)、ポリモノフルオロパラキシリレン(poly-monofluoro-para-xylylene)、ポリモノエチルパラキシリレン(poly-monoethyl-para-xylylene)等のポリパラキシリレン樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができるが、基部311は、ポリエステルで構成されたものであるのが好ましい。これにより、指標部材3中における粉末31の分散状態を特に良好なものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、後述するような方法により時計用文字板1を製造する場合、製造時において、粉末31をより好適に弾性変形させることができ、時計用文字板1の美的外観を確実に優れたものとしつつ、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。
また、基部311の構成材料のヤング率は、0.1〜5.0GPaであるのが好ましく、0.9〜3.3GPaであるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1を後述するような方法で製造する場合においては、指標部材3中において粉末31を好適に配向させることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
基部311の平均厚さは、7〜29.9μmであるのが好ましく、10〜27.8μmであるのがより好ましい。基部311の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、後述するような製造方法を用いて時計用文字板1を製造する際に、粉末31を好適に弾性変形させることができ、指標部材3の表面形状に添うように、粉末31を配置させることができる。これにより、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとしつつ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
《被膜》
基部311の両面に、対称的に設けられた被膜312は、有色であり、時計用文字板1全体としての美的外観に大きな影響を与えるものである。
被膜312の構成材料のヤング率は、66〜130GPaであるのが好ましく、67〜86GPaであるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1を後述するような方法で製造する場合においては、指標部材3中において粉末31を好適に配向させることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
被膜312は、有色のものであればいかなる材料で構成されたものであってもよい。被膜312の構成材料としては、例えば、Fe、Cu、Zn、Ni、Mg、Cr、Mn、Mo、Nb、Al、V、Zr、Sn、Au、Pd、Pt、Agや、これらのうち少なくとも1種を含む合金(例えば、青銅、真鍮、洋白等)等の金属材料、カーボンブラック等の各種顔料、金属酸化物(例えば、チタン酸化物、クロム酸化物等)、金属窒化物(例えば、チタン窒化物、クロム窒化物等)、金属炭化物(例えば、チタン炭化物、クロム炭化物等)等の金属化合物等が挙げられるが、金属材料が好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。より詳しく説明すると、光沢感があり、高級感にあふれた外観を呈するものとなる。被膜312が金属材料で構成されるものである場合、上記材料の中でも、Cu、Al、Au、Agが好ましい。これにより、製造される時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
なお、被膜312は、各部位での組成が均一なものであってもよいし、異なるもの(例えば、複数の層からなる積層体や、組成が厚さ方向に順次変化する傾斜材料)であってもよい。被膜312が積層体である場合、当該積層体を構成する各層が、上記のような条件を満足するのが好ましい。また、被膜312の各部位での組成が均一でない場合(例えば、積層体の場合)、基部311の両面側に設けられた被膜312は、基部311の厚さ方向の中心面について、対称な構成を有するものである。
以下の説明では、粉末31が、被膜312として、金属材料で構成された金属膜を備えた光沢性粉末である場合について代表的に説明する。
基部311の両面側に設けられた被膜(金属膜)312の平均厚さは、0.01〜3.0μmであるのが好ましく、0.02〜2.0μmであるのがより好ましい。被膜312の平均厚さが前記範囲内の値であると、基部311の厚さが相対的に薄くなってしまうのを効果的に防止しつつ、粉末31において被膜312を構成する材料(金属材料)の質感を十分に発揮させることができる。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1を後述するような方法で製造する場合においては、指標部材3中において粉末31を好適に配向させることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、基部311の両面側に設けられた被膜(金属膜)312は、互いに、実質的に同一の厚さを有するものである。より具体的には、基部311の一方の面側に設けられた被膜312の平均厚さをD[μm]、他方の面側に設けられた被膜312の平均厚さをD[μm]としたとき、|D−D|/(D+D)≦0.08の関係を満足するのが好ましく、|D−D|/(D+D)≦0.05の関係を満足するのがより好ましく、|D−D|/(D+D)≦0.02の関係を満足するのがさらに好ましい。
上記のような粉末(光沢性粉末)31は、以下のようにして製造されたものであるのが好ましい。すなわち、粉末31は、プラスチック製のシート材(基部311の厚さに相当する厚さのシート材)上に、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の気相成膜法により、金属層(被膜312の厚さに相当する金属層)を形成し、その後、所定の大きさ(粉末31の平均粒径に相当する大きさ)に裁断することにより得られたものであるのが好ましい。これにより、基部311と被膜312との密着性に優れ、美的外観に優れるとともに、好適に弾性変形することができる粉末31を容易かつ確実に得ることができる。
また、粉末31の平均粒径は、100〜155μmであるのが好ましく、108〜147μmであるのがより好ましく、113〜141μmであるのがさらに好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観および耐久性を特に優れたものとすることができる。
本発明において、粉末の粒径とは、粉末を平面視したときの周囲長と同じ長さの周囲長を有する真円の直径の値を指す。より具体的に説明すると、粉末の平面視したときの形状が一辺の長さがa[μm]の正方形である場合、当該粉末の粒径は、4a/π[μm]である。
粉末31の平面視した際の形状は、特に限定されないが、略正方形であるのが好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。特に、時計用文字板1を後述するような方法で製造する場合においては、指標部材3中において粉末31を好適に配向させることができ、時計用文字板1の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
粉末31の平均厚さは、10〜30μmであるのが好ましく、12〜28μmであるのがより好ましい。粉末31の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、後述するような製造方法を用いて時計用文字板1を製造する際に、粉末31を好適に弾性変形させることができ、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとしつつ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
(分散媒)
分散媒32は、固体状をなし、光透過性を有する材料で構成されたものであり、複数個の粉末31が凝集してしまうのを防止する機能を有している。
分散媒32の具体的な構成材料としては、例えば、各種ガラス材料や、各種樹脂材料等が挙げられるが、樹脂材料であるのが好ましく、硬化物としての硬化性樹脂であるのがより好ましい。これにより、指標部材3と基板2との密着性を特に優れたものとし、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。
なお、分散媒は、上記以外の材料を含むものであってもよい。例えば、分散媒32は、顔料、染料等の着色剤等を含むものであってもよい。
上記のような粉末31および分散媒32を含む指標部材3の平均厚さは、特に限定されないが、20〜300μmであるのが好ましく、30〜200μmであるのがより好ましい。指標部材3の平均厚さが前記範囲内の値であると、基板2および指標部材3との密着性を十分に優れたものとしつつ、指標部材3の立体感を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。すなわち、指標部材3の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1の美的外観および耐久性をともに特に優れたものとすることができる。また、指標部材3の平均厚さが前記範囲内の値であると、指標部材3の視認性を特に優れたものとすることができる。
<時計用文字板の製造方法>
次に、本発明の時計用文字板の製造方法について説明する。
図3は、本発明の時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図である。
本実施形態の製造方法は、基板(文字板本体)2を準備する基板準備工程(1a)と、基板2の表面に、所定のパターンで、粉末31と硬化性樹脂とを含む組成物を付与する組成物付与工程(1b)と、硬化性樹脂を硬化させ固体状の分散媒(硬化部)32とし、指標部材3を形成する樹脂硬化工程(1c)とを有している。
[基板準備工程]
まず、基板(文字板本体)2を準備する(1a)。
基板2としては、前述したようなものを用いることができる。
また、本工程で準備する基板2は、その表面の一部に、親液処理、撥液処理が施されたものであっていてもよい。より具体的には、基板2上の組成物を付与すべき部位(指標部材3を形成すべき部位)に親液処理を施したり、基板2上の組成物を付与すべき部位(指標部材3を形成すべき部位)以外の部位に撥液処理を施したりしてもよい。これにより、後に詳述する組成物付与工程において、容易かつ確実に、基板2上の所望の部位に、選択的に組成物を付与することができる。その結果、時計用文字板1において、所望の形状、パターンの指標部材3を、より確実に形成することができる。また、基板2上の組成物が付与されない部位に撥液処理が施されることにより、得られる時計用文字板1において、汚れ等の付着を防止することができるため、時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
また、基板2の表面に対しては、後述する工程に先立ち、各種洗浄処理を施してもよい。これにより、例えば、基板2と組成物(指標部材3)との密着性を特に優れたものとすることができる。
[組成物付与工程]
次に、スクリーン印刷法により、基板2の表面に、所定のパターンで、流動性を有する組成物を付与する(1b)。すなわち、基板2の表面において、前記組成物が付与された領域と、前記組成物が付与されていない領域とが混在するようにする。組成物を付与するパターンは、形成すべき指標部材3の形状・パターンに応じて決定される。
スクリーン印刷法を用いることにより、複数個の基板2に対して、個体間でのばらつきを防止しつつ、所定のパターンで繰り返し組成物を付与することができる。このため、品質の安定性に優れた時計用文字板1の大量生産に好適に適用することができる。
スクリーン印刷は、ワイヤー811により構成されたメッシュ81を有するスクリーン版8上に、組成物を配した状態で、スクリーン版8の上面(組成物が配された面)を、スキージ9で押圧することにより行う。
本工程で、基板2上に付与される組成物は、上述したような粉末31と硬化性樹脂とを含むものである。
そして、粉末31は、上述したようにプラスチック製の基部311の両面側に被膜312が設けられたものである。粉末31がこのような構成のものであることにより、スクリーン版8のメッシュ81を組成物が通過する際に、粉末31が好適に弾性変形することができ、スクリーン版8のメッシュ81で目詰まりを生じることが確実に防止される。そして、粉末31をスクリーン版8のメッシュ81を容易かつ確実に通過させることができ、かつ、基板2上に付与される組成物(形成すべき指標部材3に対応するようにパターニングされた組成物)の各部位での粉末31の含有率のばらつきを抑制することができる。したがって、時計用文字板1の生産性を優れたものとしつつ、得られる時計用文字板1の美的外観を優れたものとすることができる。
また、粉末31が上記のような構成を有するものであることにより、時計用文字板1の製造過程において、基部311の構成材料の熱膨張率と、被膜312の構成材料の熱膨張率との違いにより、粉末31に反りが生じるのを確実に防止することができる。その結果、製造される時計用文字板1の美的外観を確実に優れたものとすることができる。また、本発明の方法により製造される時計用文字板1の温度が変化した場合であっても、粉末31が変形することが確実に防止される。その結果、時計用文字板1において、温度変化により、粉末31と硬化性樹脂により形成された分散媒32との密着性が低下することが確実に防止され、時計用文字板1の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。
また、基部311が上述したようなプラスチック材料(特に、ポリエステル)で構成されたものである場合、本工程において、スクリーン版8のメッシュ81を組成物が通過する際に、粉末31が好適に弾性変形することができ、スクリーン版8のメッシュ81で目詰まりを生じることがより確実に防止される。そして、粉末31をスクリーン版8のメッシュ81を容易かつ確実に通過させることができ、かつ、基板2上に付与される組成物(形成すべき指標部材3に対応するようにパターニングされた組成物)の各部位での粉末31の含有率のばらつきを抑制することができる。その結果、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとしつつ、得られる時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
組成物を構成する硬化性樹脂は、未硬化または半硬化の状態のものである。
硬化性樹脂としては、エネルギー線(例えば、熱(熱線)、光(紫外線等の可視光以外の光を含む)、電子線)により硬化する樹脂材料を用いることができ、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等を用いることができる。硬化性樹脂として光硬化性樹脂を用いた場合、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。また、製造時における、時計用文字板1の構成材料の劣化等をより確実に防止することができ、製造される時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
組成物は、上述した粉末31および硬化性樹脂以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、各種溶剤(粉末31を分散(固/液分散)する分散媒や硬化性樹脂を溶解する溶媒として機能するもの)、分散剤、熱可塑性樹脂等が挙げられる。
そして、粉末31および硬化性樹脂を含む組成物の25℃における粘度は、8000〜20000cpsであるのが好ましく、12000〜19000cpsであるのがより好ましく、15000〜18000cpsであるのがさらに好ましい。組成物の粘度が前記範囲内の値であることにより、上記のような比較的大きな粉末31が上述したように比較的大きいもの(スクリーン版8のメッシュ粗さに対して比較的大きいもの)である場合に、組成物を、スクリーンのメッシュ81を通過させる際に、粉末31を好適に弾性変形させることができ、目詰まりを生じたり、組成物中における粉末31の分散状態が悪化するのを防止することができる。これに対し、組成物の粘度が小さすぎると、粉末31を弾性変形させることが困難となり、また、粉末31のメッシュへの目詰まりが発生し易くなる。また、組成物の粘度が大きすぎると、スクリーン印刷の効率(作業性)が低下するとともに、上記のような粉末31の弾性変形やメッシュ通過後の形状の復元も生じにくくなる。その結果、時計用文字板1の生産性が低下するとともに、製造される時計用文字板は美的外観も低下する。
本工程では、スクリーン版8として、ワイヤー811により構成されたメッシュ81を備え、メッシュ81の一部が版膜82により塞がれたものを用いるのが好ましい。これにより、メッシュ81のうち版膜82により塞がれていない領域において、選択的に、ワイヤー811間の隙間から、組成物が基板2上に供給される。
そして、本工程で用いるスクリーン版8は、少なくとも表面付近がポリ四フッ化エチレンで構成されたワイヤー811を備え、メッシュ粗さが20〜120番であり、かつ、ワイヤー811の直径が50〜120μmであるものであるのが好ましい。これにより、スクリーン印刷の印刷速度を優れたものとしつつ、粉末31がスクリーン版8のメッシュ81を通過するに際して、粉末31を好適に弾性変形させることができるとともに、メッシュ81を通過した後は、その形状を速やかに復元させることができる。その結果、時計用文字板1の美的外観を優れたものとすることができる。
これに対し、スクリーン版8(メッシュ81)を構成するワイヤー811が、少なくとも表面付近がポリ四フッ化エチレンで構成されたものでない場合には、組成物を、スクリーン版8のメッシュ81を好適に通過させることが困難となり、目的とするパターンの指標部材3を確実に形成することが困難になる。特に、本発明においては、スクリーン印刷に供される組成物が上記のような粉末31を含むものであり、一般に高粘度のものであるが、このような組成物を、少なくとも表面付近がポリ四フッ化エチレンで構成されたものでないワイヤー811で構成されたメッシュ81を通過させようとした場合、組成物の流動抵抗は非常に大きなものとなり、安定的な印刷を行うことが困難となる。また、ワイヤー811の背面に、組成物を十分に回りこませることが困難となり、目的とするパターンを形成することが困難となる。
また、メッシュ粗さが小さすぎると(番号が大きすぎると)、粉末31が、スクリーン版8のメッシュ81を通過するのが困難となり、粉末3のメッシュ81への目詰まりが発生し易くなる。その結果、時計用文字板1の生産性が低下するとともに、得られる時計用文字板1の美的外観を十分に優れたものと刷るのが困難となる。一方、メッシュ粗さが大きすぎる(番号が小さすぎると)、上記のような弾性変形が著しく生じにくくなり、製造される時計用文字板1の美的外観を十分に優れたものと刷るのが困難となる。
また、スクリーン版8(メッシュ81)を構成するワイヤー811の直径が小さすぎると、スクリーン版8の強度が低下し、安定した印刷を行うことが困難となる。一方、ワイヤー811の直径が大きすぎると、ワイヤー811の背面に、組成物を十分に回りこませることが困難となり、目的とするパターンを形成することが困難となる。特に、時計用文字板1の指標部材3においては、微細なパターンの形成が求められるため、ワイヤー811の直径が大きすぎると、形成される指標部材3は、美的外観に劣ったものとなる。
上記のように、本工程で用いるスクリーン版8は、少なくとも表面付近がポリ四フッ化エチレンで構成されたワイヤー811を備えたものであるのが好ましいが、ワイヤー811全体が、ポリ四フッ化エチレンで構成されたものであるのがより好ましい。これにより、上述したような効果はより顕著に発揮される。
また、上記のように、本工程で用いるスクリーン版8のメッシュ粗さは、20〜120番であるのが好ましいが、30〜100番であるのがより好ましく、50〜70番であるのがさらに好ましい。これにより、上述したような効果はより顕著に発揮される。
また、上記のように、本工程で用いるスクリーン版8を構成するワイヤー811の直径は、50〜120μmであるのが好ましいが、50〜90μmであるのがより好ましく、60〜70μmであるのがさらに好ましい。これにより、上述したような効果はより顕著に発揮される。
スキージ9の構成材料としては、例えば、ウレタン系ゴム、シリコーン系ゴム、各種合成ゴム、各種金属等を用いることができるが、中でも、ウレタン系ゴムが好ましい。
上記のように、所定の条件でスクリーン印刷を行うことにより、組成物がスクリーン版8のメッシュ81を通過する際に、粉末31を好適に弾性変形させるとともに、メッシュ81の通過後は速やかにその形状を復元させることができ、また、粉末31を基板2上にパターニングされた組成物の表面形状に沿うように配置させることができる。また、にじみやダレ等の発生を効果的に防止し、輪郭のシャープな指標部材3を形成することができる。その結果、時計用文字板1の生産性を優れたものとしつつ、美的外観に優れた時計用文字板1を得ることができる。また、指標部材3の形成に、粉末31が分散した組成物を用いるため、基板2と指標部材3との密着性を優れたものとすることができるとともに、形成される指標部材3において、粉末31が脱離してしまうのを確実に防止することができる。したがって、時計用文字板1の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。
[樹脂硬化工程]
次に、硬化性樹脂を硬化させ、固体状の分散媒32中に多数の粉末31が分散(固/固分散)した指標部材3とする(1c)。これにより、指標部材3が形成され、時計用文字板1が得られる。このようにして得られる時計用文字板1は、優れた外観を呈する指標部材3を備えたものであり、時計用文字板1全体としての美的外観(高級感)も優れている。また、指標部材3は粉末31が分散した組成物を用いて製造されたものであるため、粉末31が固体状の分散媒32に確実に固定されており、時計用文字板1の使用時に粉末31が脱落してしまうことが効果的に防止されている。したがって、時計用文字板1は、耐久性、信頼性にも優れている。
硬化性樹脂の硬化は、硬化性樹脂の種類に応じた方法により行う。例えば、硬化性樹脂が熱硬化性樹脂である場合には加熱により行い、硬化性樹脂が光硬化性樹脂である場合には、光(エネルギー線)の照射により行う。
<時計>
次に、上述したような本発明の時計用文字板1を備えた本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。なお、本発明の時計を構成する前記時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図4は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)102と、裏蓋103と、ベゼル(縁)104と、ガラス板(カバーガラス)105とを備えている。また、ケース102内には、前述したような時計用文字板1と、ムーブメント101とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。
ガラス板105は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、時計用文字板1の美的外観を十分に発揮させることができる。
図4中では省略しているが、ムーブメント101内には、例えば、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて輪列機構を1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
胴102には巻真パイプ106が嵌入・固定され、この巻真パイプ106内にはりゅうず107の軸部1071が回転可能に挿入されている。
胴102とベゼル104とは、プラスチックパッキン108により固定され、ベゼル104とガラス板105とはプラスチックパッキン109により固定されている。
また、胴102に対し裏蓋103が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)115には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)114が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部115が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうず107の軸部1071の途中の外周には溝1072が形成され、この溝1072内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)113が嵌合されている。ゴムパッキン113は巻真パイプ106の内周面に密着し、該内周面と溝1072の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうず107と巻真パイプ106との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうず107を回転操作したとき、ゴムパッキン113は軸部1071と共に回転し、巻真パイプ106の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
上記のような携帯時計(腕時計)は、各種時計の中でも特に優れた耐久性が求められるものである。このため、優れた美的外観とともに、優れた耐久性が得られる時計用文字板1を、より好適に適用することができる。
なお、上記の説明では、時計の一例として、腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の時計用文字板は、上述したような方法を用いて製造されたものに限定されない。
また、本発明の時計用文字板を製造する際には、上述した以外の工程を設けてもよい。例えば、コート層を形成する工程を設けてもよい。これにより、例えば、色調等を調整し、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものにしたり、時計用文字板全体としての、耐候性、耐水性、耐油性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐変色性等の各種特性を向上させたりすることができる。なお、このようなコート層は、例えば、時計用文字板の使用時等において除去されるものであってもよい。
また、上述した製造方法についての実施形態では、指標部材3を形成する基板2として、時計用文字板1に対応する形状、大きさのものを用いる場合について中心的に説明したが、基板としてシート状の部材上に指標部材を形成した後に、打ち抜き成形等により、前記シート状の部材を時計用文字板に加工してもよい。
また、前述した製造方法の実施形態では、指標部材3が、硬化性樹脂の硬化物中に粉末31が分散した構成を有するものである場合について代表的に説明したが、指標部材3においては、硬化性樹脂の代わりに、例えば、熱可塑性樹脂やガラス材料が含まれるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、プラスチックを含む材料で構成され、鱗片状の粉末が多数個分散した部材として、基板上の一部に選択的に設けられた指標部材3を有する構成について代表的に説明したが、前記部材(プラスチックを含む材料で構成され、鱗片状の粉末が多数個分散した部材)は、例えば、基板の全面に設けられたものであってもよい。また、時計用文字板全体が前記部材で構成されたものであってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.時計用文字板の製造
(実施例1)
以下に示すような方法により、時計用文字板を製造した。
まず、真鍮で構成された板材をプレス成形することにより、時計用文字板の形状を有する基板を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:500μmであった。
次に、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
このようにして洗浄を行った基板の表面に、スクリーン印刷により、粉末と未硬化の硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂)とを含む組成物を、図2に示すような形状・パターンで付与した(組成物付与工程)。組成物を構成する粉末としては、ポリエステルで構成されたシート材(平均厚さ:20μm)の両面に、真空蒸着により、Alで構成された金属層を形成した後、このシート材を正方形状に裁断したものを用いた。ポリエステルで構成されたシート材の両面に設けられた金属層(被膜)の平均厚さは、いずれも、0.50μmであった。また、ポリエステルで構成されたシート材の両面に設けられた金属層(被膜)中におけるAl含有率は、いずれも、99.9wt%以上であった。また、本工程で用いた組成物の25℃における粘度は、17000cpsであった。また、スクリーン版としては、ポリ四フッ化エチレンからなるワイヤーで構成されたメッシュと、フォトレジスト材料を用いた写真製版法により所定のパターンに形成された版膜とを備え、メッシュ粗さが70番、ワイヤーの直径が60μmのものを用いた。また、スキージとしては、ウレタン系ゴムで構成されたものを用いた。
次に、基板の組成物が付与された面側から、紫外線を照射することにより、硬化性樹脂を硬化させ、固体状の分散媒(硬化部)を形成し、指標部材を形成した(樹脂硬化工程)。これにより、図1、図2に示すような時計用文字板が得られた。
得られた時計用文字板において、指標の平均厚さは、140μmであった。
なお、基板、指標の厚さ等は、JIS H 5821で規定される顕微鏡断面試験方法に従い測定した。
(実施例2〜11)
基板、組成物、スクリーン版の条件を表1に示すようにし、時計用文字板の構成を変更した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例1〜5)
基板、組成物、スクリーン版の条件を表1に示すようにし、時計用文字板の構成を変更した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例6)
以下に示すような方法により、時計用文字板を製造した。
まず、真鍮で構成された板材をプレス成形することにより、時計用文字板の形状を有する基板を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:500μmであった。
次に、基板の指標を設けるべき部位に、指標取り付け用の貫通孔を形成した。貫通孔の直径は、500μmであった。
次に、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
一方、アルミニウム製の板材をプレス成形することにより、基材上に配されるべき表示部と、取り付け用の足部とを有する、2種類の指標部材(第1の指標部材、第2の指標部材)を作製した。第1の指標部材についての、表示部の幅は1.0mm、長さは2.0mm、高さは140μmであった。また、第1の指標部材についての、足部の長さは500μm、足部の直径(太さ)は200μmであった。また、第2の指標部材についての、表示部の幅は1.5mm、長さは3.5mm、高さは140μmであった。また、第2の指標部材についての、足部の長さは500μm、足部の直径(太さ)は200μmであった。
次に、基材の貫通孔に、上記の指標部材(植設材)の足部を挿入し、指標部材を挿入した面とは反対の面側から、エポキシ系接着剤を付与することにより、指標部材を基材に固定した。これにより、時計用文字板が得られた。
各実施例および各比較例の時計用文字板の製造条件等を表1にまとめて示す。なお、表中、真鍮をBS、ステンレス鋼(SUS304)をSUS、青銅をPB、カーボンブラックを含有するポリカーボネートをPC、カーボンブラックを含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)をABS、カーボンブラックを含有するポリエチレンテレフタレートをPET、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂をPMMA、ポリエステルをPEs、ポリプロピレンをPP、ポリスチレンをPS、ポリアミドをPA、ポリエチレンをPE、ポリ四フッ化エチレンをPTFEで示した。また、表中、粉末の基部の構成材料のヤング率をE、基部の一方の面(第1の面)に設けられた被膜(第1の被膜)の構成材料のヤング率をE、基部の他方の面(第1の面とは反対側の第2の面)に設けられた被膜(第2の被膜)の構成材料のヤング率をEで示した。また、表中、粘度の欄には、25℃における粘度の値を示した。なお、前記各実施例の時計用文字板の指標部材を構成する粉末は、いずれも、基部の一方の面側に設けられた被膜の平均厚さをD[μm]、他方の面側に設けられた被膜の平均厚さをD[μm]としたとき、|D−D|/(D+D)≦0.02の関係を満足するものであった。また、時計用文字板の各部位における表1に示した材料の含有率は、いずれも、99wt%以上であった。
Figure 2010112840
2.時計用文字板の生産性評価
前記各実施例および各比較例について、上記のような方法を繰り返し行うことにより、各100個の時計用文字板の製造を試み、時計用文字板の生産性を以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:生産性に優れている。
B:生産性がやや劣っている。
C:生産性が劣っている。
D:スクリーン版が破損し、100個の時計用文字板を製造することができない。
3.時計用文字板の外観評価
3−1.光沢感評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視および顕微鏡による観察を行い、これらの外観を以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:極めて優良な光沢感を呈している。
B:優良な光沢感を呈している。
C:良好な光沢感を呈している。
D:光沢感がやや劣っている。
E:光沢感が劣っている。
3−2.立体感評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視による観察を行い、これらの立体感を以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:極めて優れた立体感を有している。
B:優れた立体感を有している。
C:良好な立体感を有している。
D:立体感がやや不良。
E:立体感が不良。
3−3.外観総合評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視および顕微鏡による観察を行い、これらの外観を以下の7段階の基準に従い、評価した。
A:極めて優れた外観を有している。
B:非常に優れた外観を有している。
C:優れた外観を有している。
D:良好な外観を有している。
E:外観がやや不良。
F:外観が不良。
G:外観が極めて不良。
4.耐久性評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような3種の試験を行い、時計用文字板の耐久性を評価した。
4−1.落下試験による評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、指標が設けられた面が上側を向くようにして、高さ3.5mから、ステンレス鋼製の厚さ12cmのブロック上に、100回繰り返し落下させた後の、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:審美性(美的外観)の低下が全く認められない。
B:審美性(美的外観)の低下がほとんど認められない。
C:審美性(美的外観)の低下がわずかに認められる。
D:審美性(美的外観)の低下がはっきりと認められる。
4−2.折り曲げ試験による評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、指標が設けられた面が外側を向くようにして、直径3.2mmの鉄製の棒材を支点とし、時計用文字板の中心を基準に35°の折り曲げを行った後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。折り曲げは、圧縮/引っ張りの両方向について行った。
A:審美性(美的外観)の低下が全く認められない。
B:審美性(美的外観)の低下がほとんど認められない。
C:審美性(美的外観)の低下がわずかに認められる。
D:審美性(美的外観)の低下がはっきりと認められる。
4−3.熱サイクル試験による評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板を、以下のような熱サイクル試験に供した。
まず、時計用文字板を、20℃の環境下に1時間、次いで、55℃の環境下に1時間、次いで、20℃の環境下に1時間、次いで、−20℃の環境下に1時間静置した。その後、再び、環境温度を20℃に戻し、これを1サイクル(4時間)とし、このサイクルを合計12回繰り返した(合計48時間)。
その後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:審美性(美的外観)の低下が全く認められない。
B:審美性(美的外観)の低下がほとんど認められない。
C:審美性(美的外観)の低下がわずかに認められる。
D:審美性(美的外観)の低下がはっきりと認められる。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2010112840
表2から明らかなように、本発明の時計用文字板は、光沢感のある優れた美的外観を呈するものであるとともに、耐久性にも優れていた。また、本発明では、指標の立体感に優れた時計用文字板が得られた。特に、本発明では、にじみ等が認められない優れた美的外観を有する時計用文字板が得られた。また、本発明では、時計用文字板の生産性にも優れていた。
これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。
また、各実施例および各比較例で得られた時計用文字板を用いて、図4に示すような時計を組み立てた。このようにして得られた各時計について、上記と同様の試験、評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す平面図である。 本発明の時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す部分断面図である。
符号の説明
1…時計用文字板 2…基板(文字板本体) 3…指標部材 31…粉末(光沢性粉末) 311…基部 312…被膜(金属膜) 32…分散媒(硬化部) 8…スクリーン版 81…メッシュ 811…ワイヤー 82…版膜 9…スキージ 101…ムーブメント 102…胴(ケース) 103…裏蓋 104…ベゼル(縁) 105…ガラス板(カバーガラス) 106…巻真パイプ 107…りゅうず 1071…軸部 1072…溝 108…プラスチックパッキン 109…プラスチックパッキン 113…ゴムパッキン(りゅうずパッキン) 114…ゴムパッキン(裏蓋パッキン) 115…接合部(シール部) 100…腕時計(携帯時計)

Claims (12)

  1. プラスチックを含む材料で構成され、鱗片状の粉末が多数個分散した部材を備え、
    前記粉末が、プラスチック製の基部の両面側に対称的に有色の被膜が形成されたものであることを特徴とする時計用文字板。
  2. 前記粉末は、前記被膜として、金属材料で構成された金属膜を有するものである請求項1に記載の時計用文字板。
  3. 前記被膜の構成材料のヤング率は、66〜130GPaである請求項1または2に記載の時計用文字板。
  4. 前記被膜の平均厚さは、0.01〜3.0μmである請求項1ないし3のいずれかに記載の時計用文字板。
  5. 前記基部の構成材料のヤング率は、0.1〜5.0GPaである請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用文字板。
  6. 前記基部の平均厚さは、7〜29.9μmである請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用文字板。
  7. 前記粉末を平面視した際の形状は、略正方形である請求項1ないし6のいずれかに記載の時計用文字板。
  8. 前記粉末の平均粒径は、100〜155μmである請求項1ないし7のいずれかに記載の時計用文字板。
  9. 前記部材は、文字板本体上に設けられた指標部材である請求項1ないし8のいずれかに記載の時計用文字板。
  10. 基板上に、鱗片状の粉末と硬化性樹脂とを含む組成物を、スクリーン印刷により付与する組成物付与工程と、
    前記硬化性樹脂を硬化させ、硬化部を形成する樹脂硬化工程とを有し、
    前記粉末として、プラスチック製の基部の両面側に対称的に被膜が設けられたものを用いることを特徴とする時計用文字板の製造方法。
  11. 前記粉末は、平均粒径が100〜155μmであり、
    前記組成物として、25℃における粘度が8000〜20000cpsのものを用い、
    前記スクリーン印刷において、スクリーン版として、少なくとも表面付近がポリ四フッ化エチレンで構成されたワイヤーを備え、メッシュ粗さが20〜120番であり、かつ、前記ワイヤーの直径が50〜120μmであるものを用いる請求項10に記載の時計用文字板の製造方法。
  12. 請求項1ないし9のいずれかに記載の時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
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