JP2009216517A - 時計用文字板の製造方法、時計用文字板および時計 - Google Patents

時計用文字板の製造方法、時計用文字板および時計 Download PDF

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Abstract

【課題】光沢感のある優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供すること、前記時計用文字板を製造することができる製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供すること。
【解決手段】本発明の時計用文字板1の製造方法は、基板2を準備する工程(1a)と、基板2上に、所定のパターンで、硬化性樹脂31を付与する工程(1b)と、硬化性樹脂31の表面付近に、第1の光沢性粉末4を付与する工程(1c)と、第1の光沢性粉末4が付与された硬化性樹脂31を硬化させ、硬化部3を形成する工程(1d)と、硬化部3上に、第2の光沢性粉末51と樹脂材料52とを含む組成物を付与し、混合層5を形成する工程(1e)とを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、時計用文字板の製造方法、時計用文字板および時計に関する。
一般に、時計用の文字板には、時刻を示す等の機能を有する文字・数字(いわゆる時字等)、目盛、記号や、各種マーク等の指標が用いられている。
このような指標の形成方法としては、広く、印刷が用いられている。
しかしながら、従来の印刷法により形成された指標では、高級感に劣るという問題点、特に、金属材料や貝殻等の素材が有している独特の質感を表現することができないという問題点があった。また、従来の印刷法では、比較的厚みの大きい指標を形成するのが困難であった。
一方、植字と称される植設材を取り付け固定することにより、印刷に比べて、より立体感のある指標を形成する方法が、特に、高級時計等で採用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような方法では、植設材を一つ一つ手作業で基板に固定(植字)しなければならず、工程やコストの増加につながっていた。また、植設材を取り付け固定する方法で製造された時計用文字板では、比較的大きな外力(衝撃力)等が加わると、植設材が文字板本体(基板)から脱離してしまうことがあった。また、このような方法で用いる植設材は、一般に、文字板本体に植設するための足部を有しているが、この足部は、他の部位に比べて細くなっている。このため、比較的大きな外力等が加わると、足部が折れてしまう等の問題点があった。上記のような問題は、植設材の高さが高いほど発生し易くなる傾向がある。
特開2003−247096号公報
本発明の目的は、光沢感のある優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供すること、前記時計用文字板を製造することができる製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の時計用文字板の製造方法は、基板上に、所定のパターンで、硬化性樹脂を付与する硬化性樹脂付与工程と、
前記硬化性樹脂の表面付近に、第1の光沢性粉末を付与する第1の光沢性粉末付与工程と、
前記第1の光沢性粉末が付与された前記硬化性樹脂を硬化させ、硬化部を形成する樹脂硬化工程と、
前記硬化部上に、第2の光沢性粉末と樹脂材料とを含む組成物を付与し、混合層を形成する混合層形成工程とを有することを特徴とする。
これにより、光沢感のある優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板の製造方法を提供することができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の生産性を特に優れたものとすることができる。また、製造時における、時計用文字板の構成材料の劣化等をより確実に防止することができ、製造される時計用文字板の信頼性を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記樹脂硬化工程において、前記基板の前記第1の光沢性粉末が付与された側の面とは反対の面側から、前記硬化性樹脂を硬化させるためのエネルギー線を照射することが好ましい。
これにより、時計用文字板の生産性を特に優れたものとすることができる。特に、第1の光沢性粉末が、硬化性樹脂の硬化に用いるエネルギー線の反射率が高いものである場合、第1の光沢性粉末が付与された側の面からエネルギー線を照射すると、当該エネルギー線を硬化性樹脂の硬化への利用効率が低くなり易いという傾向があるが、上記のような構成にすることにより、エネルギー線の利用効率を特に優れたものとすることができ、省エネルギーの観点からも好ましい。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記第1の光沢性粉末は、鱗片状をなすものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観、耐久性を特に優れたものとすることができる。また、第1の光沢性粉末の構成材料の比重が比較的大きい場合であっても、第1の光沢性粉末付与工程において、第1の光沢性粉末全体が、基板上に付与された硬化性樹脂の内部に埋没してしまうのを効果的に防止することができ、第1の光沢性粉末を硬化性樹脂の表面付近に偏在させることができる。その結果、混合層形成工程での組成物の付与量を比較的多くした場合であっても、付与した組成物を、硬化部上に確実にとどまらせることができ、液だれ等の問題を確実に防止することができる。また、硬化性樹脂材料を硬化させるのに光を用いる場合において、硬化性樹脂材料の硬化の効率をより優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記第1の光沢性粉末は、金属材料または貝殻で構成されたものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記第2の光沢性粉末は、金属材料または貝殻で構成されたものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記第2の光沢性粉末の平均粒径は、前記第1の光沢性粉末の平均粒径よりも小さいものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記第1の光沢性粉末の平均粒径が70〜800μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、硬化性樹脂の硬化物で構成された硬化部と第1の光沢性粉末との密着性を特に優れたものとすることができ、時計用文字板の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。また、硬化部の形成を光(エネルギー線)の照射により行う場合、前記光を効率よく反射することができ、硬化性樹脂の硬化を効率よく進行させることができる。したがって、省エネルギーの観点からも好ましい。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記第2の光沢性粉末の平均粒径が20〜150μmであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記組成物は、前記樹脂材料として硬化性樹脂を含むものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、液だれ等の問題の発生をより確実に防止することができるため、製造される時計用文字板の美的外観をより確実に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記硬化性樹脂付与工程は、前記硬化性樹脂を、印刷法により、前記基板上に、所定のパターンで付与することにより行うものであることが好ましい。
これにより、硬化性樹脂を効率よく、かつ、より確実に所望のパターンで、基板上に付与することができる。また、微細なパターンで、硬化性樹脂を付与することができる。
本発明の時計用文字板の製造方法では、前記硬化性樹脂付与工程において、製造すべき時計用文字板が備える指標に対応する形状・パターンで、前記硬化性樹脂を付与することが好ましい。
これにより、光沢感があり、優れた美的外観の指標を備えた時計用文字板を提供することができる。また、時字、目盛等の指標は、時計用文字板の外観に大きな影響を与えるため、時計用文字板全体としての美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時刻の視認性等を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板は、本発明の方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、光沢感のある優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、光沢感のある優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を備えた時計を提供することができる。また、時計用文字板は、時計全体としての外観に大きな影響を与えるため、上記のような時計用文字板を備えた時計は、全体としての美的外観に優れたものとなる。
本発明によれば、光沢感のある優れた外観を呈し、耐久性にも優れた時計用文字板を提供すること、前記時計用文字板を製造することができる製造方法を提供すること、また、当該時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書で参照する図面は、構成の一部を強調して示したものであり、実際の寸法等を正確に反映したものではない。
<時計用文字板>
まず、本発明の時計用文字板の構成について説明する。
図1は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図、図2は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す平面図である。以下の説明では、図1中、上側を「(外光の)入射側」、図1中の下側を「(外光の)出射側」として説明する(後述する図3、図4についても同様)。
図1に示すように、時計用文字板1は、基板(文字板本体)2と、基板2上に所定のパターンで配置された硬化性樹脂の硬化物で構成された硬化部3と、硬化部3の表面付近に設けられた第1の光沢性粉末4と、第2の光沢性粉末51および樹脂材料52の混合物で構成された混合層5とを有している。そして、硬化部3と第1の光沢性粉末4と混合層5とにより、指標8が構成されている。そして、各指標8中には、それぞれ、第1の光沢性粉末4の粒子が多数個含まれており、また、第2の光沢性粉末51の粒子が複数個含まれている。また、時計用文字板1は、通常、指標8が設けられた面側が、観察者側を向くようにして用いられる。
〔基板〕
基板(文字板本体)2は、硬化部3と第1の光沢性粉末4と混合層5とを有する指標8を保持する機能を有している。
基板2は、いかなる材料で構成されたものであってもよい。
基板2の構成材料としては、例えば、各種金属材料、各種非金属材料等を用いることができる。
基板2が金属材料で構成されたものである場合、特に優れた強度特性を有する時計用文字板1を提供することができる。また、基板2が金属材料で構成される場合、基板(文字板本体)2自体が、優れた光沢を有するものとなり、時計用文字板1全体としての美的外観を特に優れたものとすることができる。
基板2が非金属材料で構成される場合、例えば、一般に、比較的軽量で携帯し易い時計用文字板1を提供することができる。また、基板2が非金属材料で構成される場合、例えば、比較的容易に、所望の形状に成形することができる。また、基板2が非金属材料で構成される場合、電磁ノイズを遮蔽する効果も得られる。
基板2を構成する金属材料としては、例えば、Fe、Cu、Zn、Ni、Mg、Cr、Mn、Mo、Nb、Al、V、Zr、Sn、Au、Pd、Pt、Ag等の各種金属や、これらのうち少なくとも1種を含む合金(例えば、青銅、真鍮、洋白等)等が挙げられる。
また、基板2を構成する非金属材料としては、例えば、セラミックス、プラスチック(特に耐熱性プラスチック)、石材、木材等が挙げられる。
セラミックスとしては、例えば、Al、SiO、TiO、Ti、ZrO、Y、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等の酸化物系セラミックス、AlN、Si、SiN、TiN、BN、ZrN、HfN、VN、TaN、NbN、CrN、CrN等の窒化物系セラミックス、グラファイト、SiC、ZrC、Al、CaC、WC、TiC、HfC、VC、TaC、NbC等の炭化物系のセラミックス、ZrB、MoB等のホウ化物系のセラミックス、あるいは、これらのうちの2以上を任意に組み合わせた複合セラミックスが挙げられる。
基板2が前記のようなセラミックスで構成される場合、特に優れた強度、硬度を有する時計用文字板1を得ることができる。
また、基板2を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂が挙げられ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート(PC)、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリパラキシリレン(poly-para-xylylene)、ポリモノクロロパラキシリレン(poly-monochloro-para-xylylene)、ポリジクロロパラキシリレン(poly-dichloro-para-xylylene)、ポリモノフルオロパラキシリレン(poly-monofluoro-para-xylylene)、ポリモノエチルパラキシリレン(poly-monoethyl-para-xylylene)等のポリパラキシリレン樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。
基板2は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。例えば、基板2は、基部と、該基部上に設けられたコート層とを有するものであってもよい。
また、基板2の形状、大きさは、特に限定されず、通常、時計用文字板1の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、基板(文字板本体)2は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
基板2の平均厚さは、特に限定されないが、200〜700μmであるのが好ましく、300〜600μmであるのがより好ましい。
〔指標〕
基板2上には、指標8が設けられている。
本発明において、指標とは、時刻、時計の向き、時計が備えている機能、時計のブランド、型番等を、使用者等が認識するのに寄与するもの等のことを指す。指標の具体例としては、文字・数字(いわゆる時字等)、目盛、記号や、各種マーク等が挙げられる。
指標8は、硬化部3と第1の光沢性粉末4と混合層5とを有している。
以下、これらについて詳細に説明する。
[硬化部]
硬化部3は、硬化性樹脂が硬化することにより形成された部位である。
硬化部3は、基板2上に、所定の形状・パターンで配置されている。すなわち、基板2の表面(入射側の表面)においては、硬化部3は、指標8に対応する形状・パターンで設けられている。
硬化部3の平均厚さは、特に限定されないが、8〜150μmであるのが好ましく、10〜100μmであるのがより好ましい。硬化部3の平均厚さが前記範囲内の値であると、基板2および第1の光沢性粉末4との密着性を十分に優れたものとすることができ、時計用文字板1の美的外観および耐久性を特に優れたものとすることができる。また、硬化部3の平均厚さが上記のように十分に大きいものであると、時計用文字板1としての高級感を特に優れたものとすることができるとともに、指標8の視認性を特に優れたものとすることができる。
[第1の光沢性粉末]
第1の光沢性粉末4は、基板2の入射側の面側において、硬化部3の表面付近(混合層5側の表面付近)に選択的に設けられており、硬化部3により、強固に固定されている。また、第1の光沢性粉末4は、その表面の一部分が、硬化部3により被覆されていない(硬化部3に埋没していない)。
第1の光沢性粉末4は、光の反射により、光沢感を呈するものであればいかなるものであってもよいが、例えば、金属材料で構成されたもの、貝殻等で構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。第1の光沢性粉末4を構成する金属材料としては、例えば、Fe、Cu、Zn、Ni、Mg、Cr、Mn、Mo、Nb、Al、V、Zr、Sn、Au、Pd、Pt、Ag、Co、In、W、Ti、Rhや、これらのうち少なくとも1種を含む合金(例えば、青銅、真鍮、洋白等)等の金属材料が挙げられる。また、第1の光沢性粉末4を構成する貝殻としては、例えば、白蝶貝、黒蝶貝、茶蝶貝、紅蝶貝、黄蝶貝、アワビ等の貝殻が挙げられる。
上記のように、時計用文字板1において、第1の光沢性粉末4は、硬化部3の表面付近(混合層5側の表面付近)に確実に固定されているとともに、その表面の一部分が、硬化部3により被覆されておらず、後に詳述する混合層5の内部に入り込んでいる。これにより、硬化部3、第1の光沢性粉末4、混合層5の密着性を優れたものとすることができ、時計用文字板1の耐久性、信頼性を優れたものとすることができる。また、指標8全体としての厚さ(特に、混合層5の厚さ)が比較的大きい場合であっても、指標8の基板2に対する密着性を長期間にわたって優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の製造時(混合層5の形成時)において、混合層5の構成材料が硬化部3上から流れ落ちてしまう現象(いわゆる、液だれ)が生じてしまうのを確実に防止することができ、輪郭のはっきりとして指標8を備えた時計用文字板1を得ることができる。
第1の光沢性粉末4は、硬化部3の全面を被覆するように配置されているのが好ましい。
第1の光沢性粉末4の形状としては、例えば、球状、紡錘状、鱗片状等が挙げられるが、第1の光沢性粉末4は、鱗片状をなすものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観、耐久性を特に優れたものとすることができる。また、後述するような時計用文字板1の製造方法において、第1の光沢性粉末4の構成材料の比重が比較的大きい場合であっても、第1の光沢性粉末付与工程において、第1の光沢性粉末4全体が、基板2上に付与された硬化性樹脂31(硬化部3の形成用材料)の内部に埋没してしまうのを効果的に防止することができ、第1の光沢性粉末4を硬化性樹脂31の表面付近に偏在させることができ、その結果、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、硬化部3の形成を光(エネルギー線)の照射により行う場合、前記光を効率よく反射することができ、硬化性樹脂31の硬化を効率よく進行させることができる。したがって、省エネルギーの観点からも好ましい。
第1の光沢性粉末4の平均粒径は、70〜800μmであるのが好ましく、80〜700μmであるのがより好ましく、110〜600μmであるのがさらに好ましい。第1の光沢性粉末4の平均粒径が前記範囲内の値であると、時計用文字板1の高級感(美的外観)を特に優れたものとすることができる。また、硬化部3(後述する硬化性樹脂31)と第1の光沢性粉末4との密着性、混合層5と第1の光沢性粉末4との密着性を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の製造時において、硬化部3の形成を光(エネルギー線)の照射により行う場合、第1の光沢性粉末4の平均粒径が前記範囲内の値であると、前記光を効率よく反射することができ、硬化性樹脂31の硬化を効率よく進行させることができる。したがって、省エネルギーの観点からも好ましい。また、時計用文字板1の製造時(後述する混合層形成工程)において、組成物(混合層5の形成用材料)が硬化部3上から流れ落ちてしまう現象(いわゆる、液だれ)が生じてしまうのを確実に防止することができ、比較的厚みの大きい指標8であっても、輪郭のはっきりとしたものとして確実に形成することができる。なお、平均粒径を求める粉末が鱗片状をなすものである場合、粉末を平面視した際に求められる粒径の平均値を当該粉末の平均粒径として採用することができる。以下、本明細書では、特に断りのない限り、鱗片状の粉末については、このようにして求められる値を鱗片状の粉末の平均粒径として説明する。
第1の光沢性粉末4が鱗片状をなすものである場合、第1の光沢性粉末4の平均厚さは、5〜300μmであるのが好ましく、20〜100μmであるのがより好ましい。第1の光沢性粉末4の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1の高級感(美的外観)を特に優れたものとすることができる。また、硬化部3(後述する硬化性樹脂31)と第1の光沢性粉末4との密着性、混合層5と第1の光沢性粉末4との密着性を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の製造時(後述する混合層形成工程)において、組成物(混合層5の形成用材料)が硬化部3上から流れ落ちてしまう現象(いわゆる、液だれ)が生じてしまうのを確実に防止することができ、比較的厚みの大きい指標8であっても、輪郭のはっきりとしたものとして確実に形成することができる。
[混合層]
硬化部3(表面付近に第1の光沢性粉末4が固定された硬化部3)上には、第2の光沢性粉末51と樹脂材料52とを含む材料で構成された混合層5が設けられている。
このような混合層5を有すること、特に、上述したような第1の光沢性粉末4とともに混合層5を有することにより、時計用文字板1全体としての美的外観を優れたものとすることができる。
第2の光沢性粉末51は、光の反射により、光沢感を呈するものであればいかなるものであってもよい。第2の光沢性粉末51の構成材料としては、例えば、前述した第1の光沢性粉末4の構成材料として説明したものと同様のものを用いることができる。また、時計用文字板1において、第2の光沢性粉末51は、第1の光沢性粉末4と同一の材料で構成されたものであってもよいし、第1の光沢性粉末4とは異なる材料で構成されたものであってもよい。第2の光沢性粉末51は、例えば、金属材料で構成されたもの、貝殻等で構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、第2の光沢性粉末51の形状としては、例えば、前述した第1の光沢性粉末4の形状として説明したものと同様のものが挙げられる。また、時計用文字板1において、第2の光沢性粉末51の形状は、第1の光沢性粉末4の形状と同一であってもよいし、第1の光沢性粉末4の形状とはものであってもよい。
第2の光沢性粉末51の平均粒径は、20〜150μmであるのが好ましく、25〜130μmであるのがより好ましく、30〜100μmであるのがさらに好ましい。第2の光沢性粉末51の平均粒径が前記範囲内の値であると、時計用文字板1の高級感(美的外観)を特に優れたものとすることができる。また、混合層5と第1の光沢性粉末4との密着性を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の製造時(後述する混合層形成工程)において、組成物(混合層5の形成用材料)が硬化部3上から流れ落ちてしまう現象(いわゆる、液だれ)が生じてしまうのを確実に防止することができ、比較的厚みの大きい指標8であっても、輪郭のはっきりとしたものとして確実に形成することができる。
第2の光沢性粉末51の平均粒径は、第1の光沢性粉末4の平均粒径よりも小さいものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。より詳しく説明すると、第2の光沢性粉末51の平均粒径が第1の光沢性粉末4の平均粒径よりも小さいものであると、観察者側(図1中の上側)が時計用文字板1を観察した際に、指標8中に含まれる複数個の第2の光沢性粉末51の間から、混合層5を透過した光が、第1の光沢性粉末4により反射される確率が高くなるとともに、第1の光沢性粉末4によって反射した光は、第2の光沢性粉末51によって乱反射される確率が高くなる。その結果、時計用文字板1は、キラキラ感(カットガラスやダイヤモンドのような光沢感)のある高級感にあふれた外観を呈するものとなる。
特に、第1の光沢性粉末4の平均粒径をD[nm]、第2の光沢性粉51の平均粒径をD[nm]としたとき、0.10≦D/D≦0.9の関係を満足するのが好ましく、0.15≦D/D≦0.7の関係を満足するのがより好ましく、0.18≦D/D≦0.6の関係を満足するのがさらに好ましい。これにより、上述したような効果は、より顕著に発揮される。
混合層5の平均厚さは、特に限定されないが、8〜150μmであるのが好ましく、10〜100μmであるのがより好ましい。混合層5の平均厚さが前記範囲内の値であると、混合層5の形成時における液だれ等を確実に防止しつつ、指標8をより立体感にあふれるものとすることができる。その結果、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。また、指標8の視認性を特に優れたものとすることができる。
混合層5を構成する樹脂材料52としては、例えば、各種熱可塑性樹脂や、各種硬化性樹脂を用いることができる。中でも、混合層5を構成する樹脂材料としては、硬化性樹脂を用いるのが好ましく、ウレタン系樹脂および/またはアクリル系樹脂であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の耐久性を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1の製造時における液だれ等の問題の発生をより確実に防止することができるため、製造される時計用文字板1の美的外観をより確実に優れたものとすることができる。
<時計用文字板の製造方法>
次に、本発明の時計用文字板の製造方法について説明する。
図3は、本発明の時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図である。
図3に示すように、本実施形態の時計用文字板の製造方法は、基板2を準備する基板準備工程(1a)と、基板2の表面に、所定のパターンで、流動性を有する硬化性樹脂31を付与する硬化性樹脂付与工程(1b)と、硬化性樹脂31の表面付近に、第1の光沢性粉末4を付与する第1の光沢性粉末付与工程(1c)と、第1の光沢性粉末4が付与された硬化性樹脂31を硬化させ硬化部3とする樹脂硬化工程(1d)と、硬化部3上に、第2の光沢性粉末51と樹脂材料52とを含む組成物を付与し、混合層を形成する混合層形成工程(1e)とを有している。
[基板準備工程]
基板2としては、前述したようなものを用いることができる。
基板2は、圧縮成形、射出成形等、いかなる方法で成形されたものであってもよい。また、基板2の表面に対しては、例えば、鏡面加工、スジ目加工、梨地加工等の表面加工が施されてもよい。これにより、得られる時計用文字板1の質感にバリエーションを持たせることが可能となり、時計用文字板1の美的外観の更なる向上を図ることができる。
また、基板2は、その表面の一部に、親液処理、撥液処理が施されたものであっていてもよい。より具体的には、基板2上の硬化性樹脂31を付与すべき部位(硬化部3を形成すべき部位)に親液処理を施したり、基板2上の硬化性樹脂31を付与すべき部位(硬化部3を形成すべき部位)以外の部位に撥液処理を施したりしてもよい。これにより、後に詳述する硬化性樹脂付与工程において、容易かつ確実に、基板2上の所望の部位に、選択的に硬化性樹脂31を付与することができる。その結果、時計用文字板1において、所望の形状、パターンの硬化部3を、より確実に形成することができる。また、基板2上の硬化性樹脂31が付与されない部位に撥液処理が施されることにより、得られる時計用文字板1において、汚れ等の付着を防止することができるため、時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
また、基板2の表面に対しては、後述する工程に先立ち、各種洗浄処理を施してもよい。これにより、例えば、基板2と硬化性樹脂31(硬化部3)との密着性を特に優れたものとすることができる。
[硬化性樹脂付与工程]
次に、基板2の表面に、所定のパターンで、流動性を有する硬化性樹脂31を付与する(1b)。すなわち、基板2の表面において、硬化性樹脂31が付与された領域と、硬化性樹脂31が付与されていない領域とが混在するようにする。硬化性樹脂31を付与するパターンは、形成すべき硬化部3の形状・パターン(形成すべき指標8の形状・パターン)に応じて決定される。
基板2上に付与される硬化性樹脂31は、未硬化または半硬化の状態のものである。
硬化性樹脂31としては、エネルギー線(例えば、熱(熱線)、光(紫外線等の可視光以外の光を含む)、電子線)により硬化する樹脂材料を用いることができ、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等を用いることができる。硬化性樹脂31として光硬化性樹脂を用いた場合、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。また、製造時における、時計用文字板1の構成材料の劣化等をより確実に防止することができ、製造される時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
また、本工程において、基板2上に付与される硬化性樹脂31は、それ単独で用いられるものであってもよいし、例えば、溶媒に溶解した状態の溶液であってもよい。
基板2に硬化性樹脂31を付与する方法は、特に限定されないが、例えば、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装や、インクジェット方式による印刷(インクジェット法)、スクリーン印刷、グラビア印刷、タコ印刷等の印刷法等が挙げられる。中でも、印刷法を用いた場合、硬化性樹脂31を効率よく、かつ、より確実に所望のパターンで、基板2上に付与することができる。また、微細なパターンで、硬化性樹脂31を付与することができる。なお、インクジェット法としては、例えば、圧電パルスにより圧電素子を振動させ、液滴吐出装置のヘッド部から硬化性樹脂31を間欠的に吐出する方法や、硬化性樹脂31中に含まれる気泡の体積変化により液滴吐出装置のヘッド部から硬化性樹脂31を間欠的に吐出する方法等を用いることができるが、圧電パルスにより圧電素子を振動させ、液滴吐出装置のヘッド部から硬化性樹脂31を間欠的に吐出する方法が好ましい。これにより、ヘッド部内等において、吐出される硬化性樹脂31が不本意な変性(硬化)をしてしまうのをより確実に防止することができる。
また、硬化性樹脂31を、溶媒に溶解した状態の溶液として付与する場合、溶液中に含まれる溶媒は、例えば、以下に述べる第1の光沢性粉末付与工程に先立って除去してもよいし、第1の光沢性粉末付与工程の後に除去してもよい。
[第1の光沢性粉末付与工程]
次に、基板2の硬化性樹脂31が付与された面側に第1の光沢性粉末4を付与する(1c)。基板2上の硬化性樹脂31は、未硬化または半硬化の状態のものであり、また、硬化性樹脂31は、基板2上に所定のパターンで付与されているため、第1の光沢性粉末4は、硬化性樹脂31に選択的に付着し、それ以外の部位には付着しない。言い換えると、第1の光沢性粉末4は、基板2上に付与された硬化性樹脂31に対応するパターンで、基板2(硬化性樹脂31)上に付着する。このとき、第1の光沢性粉末4は、基板2上の硬化性樹脂31が付与された領域の全面を覆うように付与されるものであるのが好ましい。
硬化性樹脂31が付与された基板2に対する、第1の光沢性粉末4の付与方法としては、例えば、(1)基板2の硬化性樹脂31が付与された面側に、第1の光沢性粉末4をふりかける方法、(2)基板2の硬化性樹脂31が付与された面を下面側とし、トレイ等の容器に収納した第1の光沢性粉末4と、硬化性樹脂31が付与された基板2とを接触させる方法、(3)気流等により吹き上げられた第1の光沢性粉末4を、基板2の硬化性樹脂31が付与された面に付着させる方法、(4)第1の光沢性粉末4を含む対流中に、硬化性樹脂31が付与された基板2を置く方法、(5)高圧エアーとともに第1の光沢性粉末4を、硬化性樹脂31が付与された基板2上に吹きつける方法等が挙げられる。
上記(1)の方法では、複雑な装置を必要とせず、簡易に、第1の光沢性粉末4を硬化性樹脂31に付着させることができる。また、基板2上に付与された硬化性樹脂31に不本意な変形が生じてしまうのを、より確実に防止することができる。また、第1の光沢性粉末4が鱗片状をなすものである場合、基板2上に付与された硬化性樹脂31に、第1の光沢性粉末4を、効率よくランダムな方向で付着させることができる。これにより、時計用文字板1の光沢感(キラキラ感)を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
また、上記(2)の方法では、複雑な装置を必要とせず、簡易に、第1の光沢性粉末4を硬化性樹脂31に付着させることができる。また、硬化性樹脂31に付着しなかった第1の光沢性粉末4の回収の処理を省略または簡略化することができ、時計用文字板1の生産性を優れたものとすることができる。
また、上記(3)の方法では、均一な大きさの第1の光沢性粉末4を硬化性樹脂に付着させることができ、第1の光沢性粉末4の凝集体が硬化性樹脂31に付着するのを効果的に防止することができるため、得られる時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。また、このような方法を採用することにより、気流により基板2上の目的の部位以外に第1の光沢性粉末4が付着するのを防止することができる(一旦付着したとしても、気流により容易に除去される)ため、付着した第1の光沢性粉末4を除去する工程を省略または簡略化することができる。また、第1の光沢性粉末4が鱗片状をなすものである場合、基板2上に付与された硬化性樹脂31に、第1の光沢性粉末4を、効率よくランダムな方向で付着させることができる。これにより、時計用文字板1の光沢感(キラキラ感)を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
また、上記(4)の方法では、均一な大きさの第1の光沢性粉末4を硬化性樹脂に付着させることができ、第1の光沢性粉末4の凝集体が硬化性樹脂31に付着するのを効果的に防止することができるため、得られる時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。また、このような方法を採用することにより、対流により基板2上の目的の部位以外に第1の光沢性粉末4が付着するのを防止することができる(一旦付着したとしても、対流により容易に除去される)ため、付着した第1の光沢性粉末4を除去する工程を省略または簡略化することができる。また、第1の光沢性粉末4が鱗片状をなすものである場合、基板2上に付与された硬化性樹脂31に、第1の光沢性粉末4を、効率よくランダムな方向で付着させることができる。これにより、時計用文字板1の光沢感(キラキラ感)を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
また、上記(5)の方法では、硬化性樹脂31が付与された基板2のうち、硬化性樹脂31が付された部位付近に、選択的に、第1の光沢性粉末4を吹き付けることができるため、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。また、このような方法では、第1の光沢性粉末4とともにエアー(ガス)が吹きつけられるため、目的の部位以外の部位に第1の光沢性粉末4が付着するのを防止することができ(一旦付着したとしても、吹きつけるエアーにより容易に除去され)、これにより、付着した第1の光沢性粉末4を除去する工程を省略または簡略化することができる。また、硬化性樹脂31が付与された基板2のうち、硬化性樹脂31が付された部位付近に、選択的に、第1の光沢性粉末4を吹き付けることができるため、第1の光沢性粉末4の使用量を節約することができるとともに、付着しなかった第1の光沢性粉末4を回収する処理を省略または簡略化することができる。
また、静電的な力等により、基板2上の硬化性樹脂31以外の部位に第1の光沢性粉末4が付着した場合であっても、完全な固化状態(固形状態)にある基板2そのものに対する第1の光沢性粉末4の密着性は、未硬化または半硬化の状態の硬化性樹脂31に対する密着性に比べて、非常に低いものである。したがって、所望の部位以外に付着した第1の光沢性粉末4は、容易に除去することができる。このように不本意な部位に付着した第1の光沢性粉末は、例えば、本工程において除去してもよいし、後述する樹脂硬化工程の後に除去してもよい。
[樹脂硬化工程]
次に、硬化性樹脂31を硬化させ、硬化部3とする(1d)。これにより、第1の光沢性粉末4は、硬化部3に固定される。特に、第1の光沢性粉末4は、硬化性樹脂31の基板2上への付与後であって、硬化性樹脂31の硬化前に付与されたものであるため、単に、硬化部3の表面に接触しているだけでなく、硬化部3に確実に固定されている。このため、時計用文字板1は、耐久性、信頼性にも優れたものとなる。また、第1の光沢性粉末4は、その一部が、硬化部3(硬化性樹脂31)の内部に進入しているが、その全体が硬化部3(硬化性樹脂31)に埋没してはいない。これにより、後述する混合層形成工程において、混合層5の形成用組成物を、確実に、硬化部3上に保持することができるとともに、混合層5の硬化部3や第1の光沢性粉末4に対する密着性を非常に優れたものとすることができ、時計用文字板1(指標8)の耐久性、信頼性を優れたものとすることができる。また、混合層形成工程における、混合層5の形成用組成物の付与量を比較的多くした場合であっても、確実に、上記組成物を硬化部3上に保持することができるため、厚みの大きい指標8であっても、容易かつ確実に形成することができる。
硬化性樹脂31の硬化は、硬化性樹脂の種類に応じた方法により行う。例えば、硬化性樹脂31が熱硬化性樹脂である場合には加熱により行い、硬化性樹脂31が光硬化性樹脂である場合には、光(エネルギー線)の照射により行う。
エネルギー線の照射は、いかなる方向から行うものであってもよいが、基板2の硬化性樹脂31および第1の光沢性粉末4が付与されている面とは反対の面側から行うのが好ましい。これにより、例えば、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができる。特に、第1の光沢性粉末が、硬化性樹脂の硬化に用いるエネルギー線の反射率が高いものである場合、第1の光沢性粉末が付与された側の面からエネルギー線を照射すると、当該エネルギー線を硬化性樹脂の硬化への利用効率が低くなり易いという傾向があるが、上記のような構成にすることにより、エネルギー線の利用効率を特に優れたものとすることができ、省エネルギーの観点からも好ましい。また、全体としての、エネルギー線の照射量を抑制することができるため、エネルギー線の照射による時計用文字板1の構成材料の劣化等を効果的に防止することができ、得られる時計用文字板1の信頼性を特に高いものとすることができる。このような効果は、硬化性樹脂31の硬化を光の照射(特に、紫外線の照射)により行う場合、すなわち、硬化性樹脂31が光硬化性樹脂である場合に、特に顕著なものとなる。
[混合層形成工程]
次に、硬化部3上に、第2の光沢性粉末51と樹脂材料52とを含む組成物を付与し、混合層5を形成する(1e)。これにより、指標8を備えた時計用文字板1が得られる。このようにして得られる時計用文字板1は、光沢感のある優れた外観を呈する指標8を備えたものであり、時計用文字板1全体としての美的外観(高級感)も優れている。また、本工程において、上記組成物が付与される硬化部3には、第1の光沢性粉末4が、その一部が露出した状態で確実に固定されている。このため、本工程において、上記組成物を硬化部3上に付与した際、付与した上記組成物が硬化部3上から流れ出してしまうことを防止し、硬化部3上に確実に保持することができる。その結果、目的とする形状・パターンの指標8を容易かつ確実に形成することができる。また、上記組成物の付与量を比較的多くした場合であっても、確実に、上記組成物を硬化部3上に保持することができるため、厚みの大きい指標8であっても、容易かつ確実に形成することができる。言い換えると、立体感に溢れた指標8を備えた時計用文字板1を、容易かつ確実に得ることができる。また、本工程において、上記組成物が付与される硬化部3には、第1の光沢性粉末4が、その一部が露出した状態で確実に固定されているため、アンカー効果が発揮され、硬化部3、第1の光沢性粉末4、混合層5の密着性を優れたものとすることができ、時計用文字板1の耐久性、信頼性を優れたものとすることができる。
また、本工程で用いる上記組成物が、溶媒(溶剤)を含むものである場合、通常、上記組成物を硬化部3上に付与した後に、当該溶媒を除去する。
また、上記組成物中に含まれる樹脂材料52が硬化性樹脂である場合には、通常、上記組成物を硬化部3上に付与した後に、樹脂材料52を硬化させる。樹脂材料52の硬化方法としては、樹脂硬化工程で説明したのと同様の方法が挙げられる。
また、硬化性樹脂としての樹脂材料52をエネルギー線により硬化させる場合には、エネルギー線の照射は、上記組成物が付与された面側(図3中の上側)から行うのが好ましい。これにより、効率よく、樹脂材料52を硬化させることができる。
樹脂材料52が硬化性樹脂(特に、光硬化性樹脂)である場合、本工程で用いる組成物中における第2の光沢性粉末51の含有率は、5〜70wt%であるのが好ましく、10〜40wt%であるのがより好ましい。これにより、製造される時計用文字板1の美的外観を十分に優れたものとしつつ、樹脂材料52を硬化させる際に照射するエネルギーを、樹脂材料52の硬化に有効に利用することができ、時計用文字板の生産性が向上する。また、照射するエネルギーを樹脂材料52の硬化に有効に利用することができるため、省エネルギーの観点からも好ましい。
上記のように、本発明の時計用文字板の製造方法は、硬化性樹脂付与工程と、第1の光沢性粉末付与工程と、樹脂硬化工程と、混合層形成工程とを有している。これに対し、これらの工程のうちのいずれかを省略した場合には、上記のような優れた効果は得られない。
<時計>
次に、上述したような本発明の時計用文字板1を備えた本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。なお、本発明の時計を構成する前記時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図4は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)102と、裏蓋103と、ベゼル(縁)104と、ガラス板(カバーガラス)105とを備えている。また、ケース102内には、前述したような時計用文字板1と、ムーブメント101とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。
ガラス板105は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、時計用文字板1の美的外観を十分に発揮させることができる。
図4中では省略しているが、ムーブメント101内には、例えば、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて輪列機構を1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
胴102には巻真パイプ106が嵌入・固定され、この巻真パイプ106内にはりゅうず107の軸部1071が回転可能に挿入されている。
胴102とベゼル104とは、プラスチックパッキン108により固定され、ベゼル104とガラス板105とはプラスチックパッキン109により固定されている。
また、胴102に対し裏蓋103が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)115には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)114が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部115が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうず107の軸部1071の途中の外周には溝1072が形成され、この溝1072内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)113が嵌合されている。ゴムパッキン113は巻真パイプ106の内周面に密着し、該内周面と溝1072の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうず107と巻真パイプ106との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうず107を回転操作したとき、ゴムパッキン113は軸部1071と共に回転し、巻真パイプ106の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
なお、上記の説明では、時計の一例として、腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の製造方法は、上述した以外の工程を有するものであってもよい。例えば、基板の混合層が設けられた面側や、その反対の面側に、コート層を形成する工程を有していてもよい。これにより、例えば、色調等を調整し、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものにしたり、時計用文字板全体としての、耐食性、耐候性、耐水性、耐油性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐変色性等の各種特性を向上させたりすることができる。なお、このようなコート層は、例えば、時計用文字板の使用時等において除去されるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、指標が、硬化部と第1の光沢性粉末と混合層とからなる場合について代表的に説明したが、指標は、他の構成を備えたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、時計用文字板は、硬化部と第1の光沢性粉末と混合層とで構成されるものが、指標として機能するものとして説明したが、本発明では、時計用文字板が、基板と硬化部と第1の光沢性粉末と混合層とを有するものであればよく、指標が上記のような構成を有するものでなくてもよい。例えば、本発明において、硬化部、第1の光沢性粉末および混合層は、基板の少なくとも一方の面(主面)のほぼ全体に設けられたものであってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.時計用文字板の製造
(実施例1)
以下に示すような方法により、時計用文字板を製造した。
まず、真鍮で構成された板材をプレス成形することにより、時計用文字板の形状を有する基板を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:500μmであった。
次に、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
このようにして洗浄を行った基板の表面に、スクリーン印刷により、未硬化の光硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂)を、図2に示すような形状・パターンで付与した(硬化性樹脂付与工程)。
次に、基板の光硬化性樹脂(未硬化)が付与された面側に、第1の光沢性粉末としてのアルミニウム粉末(Al含有率:99wt%以上)を付与した(第1の光沢性粉末付与工程)。光硬化性樹脂が付与された基板に対するアルミニウム粉末の付与方法としては、高圧エアーとともにアルミニウム粉末を、光硬化性樹脂が付与された基板上に吹きつける方法を用いた。このとき、アルミニウム粉末は、光硬化性樹脂の全面が覆われるように付与した。また、第1の光沢性粉末としてのアルミニウム粉末は、鱗片状をなすものであった。また、アルミニウム粉末の平均粒径は、150nmであった。また、アルミニウム粉末の平均厚さは、30nmであった。
次に、基板の光硬化性樹脂、アルミニウム粉末(第1の光沢性粉末)が付与された面とは反対の面側から、紫外線を照射することにより、光硬化性樹脂を硬化させ、硬化部を形成した(樹脂硬化工程)。光硬化性樹脂の硬化により光硬化性樹脂に付着していたアルミニウム粉末は、硬化部に強固に固定された。その後、圧縮空気を吹き付けることにより、不要なアルミニウム粉末を除去した。
次に、第2の光沢性粉末としてのアルミニウム粉末(Al含有率:99wt%以上)と、樹脂材料としての未硬化の光硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂)とからなる組成物を、スクリーン印刷により、第1の光沢性粉末が固定された硬化部上に選択的に付与した。第2の光沢性粉末は、略球形状をなすものであり、その平均粒径は、50nmであった。また、組成物中における第2の光沢性粉末の含有率は、30wt%であった。その後、基板の前記組成物が付与された面側から、紫外線を照射することにより、光硬化性樹脂(樹脂材料)を硬化させ混合層を形成した(混合層形成工程)。これにより、図1、図2に示すような時計用文字板が得られた。
得られた時計用文字板において、硬化部の平均厚さは、70μmであった。また、混合層の平均厚さは、70μmであった。
なお、基板、硬化部、混合層の厚さは、JIS H 5821で規定される顕微鏡断面試験方法に従い測定した。
(実施例2)
第1の光沢性粉末付与工程における、光硬化性樹脂が付与された基板に対するアルミニウム粉末(第1の光沢性粉末)の付与方法として、基板の光硬化性樹脂が付与された面を下面側とし、トレイに収納したアルミニウム粉末と、光硬化性樹脂が付与された基板を接触させる方法を用いた以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例3)
第1の光沢性粉末付与工程における、光硬化性樹脂が付与された基板に対するアルミニウム粉末(第1の光沢性粉末)の付与方法として、気流により吹き上げられたアルミニウム粉末を、基板の光硬化性樹脂が付与された面に付着させる方法を用いた以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例4)
第1の光沢性粉末付与工程における、光硬化性樹脂が付与された基板に対するアルミニウム粉末(第1の光沢性粉末)の付与方法として、アルミニウム粉末を含む対流中に、光硬化性樹脂が付与された基板を置く方法を用いた以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例5)
第1の光沢性粉末付与工程における、光硬化性樹脂が付与された基板に対するアルミニウム粉末(第1の光沢性粉末)の付与方法として、基板の光硬化性樹脂が付与された面側に、アルミニウム粉末をふりかける方法を用いた以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例6〜9)
時計用文字板の製造に用いる基板、第1の光沢性粉末、混合層形成用の組成物の構成、硬化性樹脂付与工程で基板上に付与する硬化性樹脂の付与量、混合層成形工程で硬化部上に付与する組成物の付与量を調整することにより、時計用文字板構成が表1に示すようなものとなるようにした以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例10、11)
時計用文字板の製造に用いる基板、第1の光沢性粉末、混合層形成用の組成物の構成、硬化性樹脂付与工程で基板上に付与する硬化性樹脂の付与量、混合層成形工程で硬化部上に付与する組成物の付与量を調整することにより、時計用文字板構成が表1に示すようなものとなるようにした以外は、前記実施例2と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例12、13)
時計用文字板の製造に用いる基板、第1の光沢性粉末、混合層形成用の組成物の構成、硬化性樹脂付与工程で基板上に付与する硬化性樹脂の付与量、混合層成形工程で硬化部上に付与する組成物の付与量を調整することにより、時計用文字板構成が表1に示すようなものとなるようにした以外は、前記実施例3と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例14、15)
時計用文字板の製造に用いる基板、第1の光沢性粉末、混合層形成用の組成物の構成、硬化性樹脂付与工程で基板上に付与する硬化性樹脂の付与量、混合層成形工程で硬化部上に付与する組成物の付与量を調整することにより、時計用文字板構成が表1に示すようなものとなるようにした以外は、前記実施例4と同様にして時計用文字板を製造した。
(実施例16〜18)
時計用文字板の製造に用いる基板、第1の光沢性粉末、混合層形成用の組成物の構成、硬化性樹脂付与工程で基板上に付与する硬化性樹脂の付与量、混合層成形工程で硬化部上に付与する組成物の付与量を調整することにより、時計用文字板構成が表1に示すようなものとなるようにした以外は、前記実施例5と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例1)
混合層形成工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。すなわち、本比較例の時計用文字板は、基板と硬化部と第1の光沢性粉末とからなり、混合層を有していないものであった。
(比較例2)
硬化性樹脂付与工程における硬化性樹脂の付与量を変更した以外は、前記比較例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例3)
硬化性樹脂付与工程、第1の光沢性粉末付与工程、および、樹脂硬化工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。すなわち、本比較例の時計用文字板は、基板の表面に、直接混合層が設けられており、硬化部および第1の光沢性粉末を有していないものであった。
(比較例4)
混合層形成工程における組成物の付与量を変更した以外は、前記比較例3と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例5)
硬化性樹脂付与工程、第1の光沢性粉末付与工程、および、樹脂硬化工程を、混合層形成工程の後に行った以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。すなわち、本比較例の時計用文字板は、基板上に、混合層、硬化部、第1の光沢性粉末が、この順序で積層された構成を有するものであった。
(比較例6)
以下に示すような方法により、時計用文字板を製造した。
まず、真鍮で構成された板材をプレス成形することにより、時計用文字板の形状を有する基板を作製し、その後、必要箇所を切削、研磨した。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×厚さ:500μmであった。
次に、基板の指標を設けるべき部位に、指標取り付け用の貫通孔を形成した。貫通孔の直径は、500μmであった。
次に、この基板を洗浄した。基板の洗浄としては、まず、アルカリ浸漬脱脂を30秒間行い、その後、中和を10秒間、水洗を10秒間、純水洗浄を10秒間行った。
一方、アルミニウム製の板材をプレス成形することにより、基材上に配されるべき表示部と、取り付け用の足部とを有する、2種類の指標部材(第1の指標部材、第2の指標部材)を作製した。第1の指標部材についての、表示部の幅は1.0mm、長さは2.0mm、高さは140μmであった。また、第1の指標部材についての、足部の長さは500μm、足部の直径(太さ)は200μmであった。また、第2の指標部材についての、表示部の幅は1.5mm、長さは3.5mm、高さは140μmであった。また、第2の指標部材についての、足部の長さは500μm、足部の直径(太さ)は200μmであった。
次に、基材の貫通孔に、上記の指標部材(植設材)の足部を挿入し、指標部材を挿入した面とは反対の面側から、エポキシ系接着剤を付与することにより、指標部材を基材に固定した。これにより、時計用文字板が得られた。
各実施例および各比較例の時計用文字板の構成を表1、表2にまとめて示す。なお、表中、真鍮をBS、ステンレス鋼(SUS304)をSUS、青銅をPB、カーボンブラックを含有するポリカーボネートをPC、カーボンブラックを含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)をABS、カーボンブラックを含有するポリエチレンテレフタレートをPET、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂をPMMA、白蝶貝の貝殻をPMS、ウレタン系樹脂をPUで示した。なお、時計用文字板の各部位における表1、表2に示した材料の含有率は、いずれも、99wt%以上であった。また、表中には、第1の光沢性粉末付与工程における第1の光沢性粉末の付与方法も示した。表中、第1の光沢性粉末の付与方法の欄においては、「高圧エアーとともに第1の光沢性粉末を、光硬化性樹脂が付与された基板上に吹きつける方法」を「a」で示し、「基板の光硬化性樹脂が付与された面を下面側とし、トレイに収納した第1の光沢性粉末と、光硬化性樹脂が付与された基板を接触させる方法」を「b」で示し、「気流により吹き上げられたアルミニウム粉末を、基板の光硬化性樹脂が付与された面に付着させる方法」を「c」で示し、「第1の光沢性粉末を含む対流中に、光硬化性樹脂が付与された基板を置く方法」を「d」で示し、「基板の光硬化性樹脂が付与された面側に、第1の光沢性粉末をふりかける方法」を「e」で示した。
Figure 2009216517
Figure 2009216517
2.時計用文字板の外観評価
2−1.光沢感評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視および顕微鏡による観察を行い、これらの外観を以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:極めて優良な光沢感を呈している。
B:優良な光沢感を呈している。
C:良好な光沢感を呈している。
D:光沢感がやや劣っている。
E:光沢感が劣っている。
2−2.立体感評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視による観察を行い、これらの立体感を以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:極めて優良。
B:優良。
C:良。
D:やや不良。
E:不良。
2−3.外観総合評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、目視および顕微鏡による観察を行い、これらの外観を以下の5段階の基準に従い、評価した。
A:極めて優良。
B:優良。
C:良。
D:やや不良。
E:不良。
3.耐久性評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような3種の試験を行い、時計用文字板の耐久性を評価した。
3−1.落下試験による評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、高さ3mから、ステンレス鋼製の厚さ10cmのブロック上に、50回繰り返し落下させた後の、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:指標の浮き、剥がれ等が全く認められない。
B:指標の浮き、剥がれ等がほとんど認められない。
C:指標の浮き、剥がれ等がわずかに認められる。
D:指標の浮き、剥がれ、または、第1の光沢性粉末の脱離がはっきりと認められる。
3−2.折り曲げ試験による評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、直径4mmの鉄製の棒材を支点とし、時計用文字板の中心を基準に30°の折り曲げを行った後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。折り曲げは、圧縮/引っ張りの両方向について行った。
A:指標の浮き、剥がれ等が全く認められない。
B:指標の浮き、剥がれ等がほとんど認められない。
C:指標の浮き、剥がれ等がわずかに認められる。
D:指標の浮き、剥がれ、または、第1の光沢性粉末の脱離がはっきりと認められる。
3−3.熱サイクル試験による評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板を、以下のような熱サイクル試験に供した。
まず、時計用文字板を、20℃の環境下に1.5時間、次いで、60℃の環境下に2時間、次いで、20℃の環境下に1.5時間、次いで、−20℃の環境下に3時間静置した。その後、再び、環境温度を20℃に戻し、これを1サイクル(8時間)とし、このサイクルを合計3回繰り返した(合計24時間)。
その後、時計用文字板の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の4段階の基準に従い、評価した。
A:指標の浮き、剥がれ等が全く認められない。
B:指標の浮き、剥がれ等がほとんど認められない。
C:指標の浮き、剥がれ等がわずかに認められる。
D:指標の浮き、剥がれ、または、第1の光沢性粉末の脱離がはっきりと認められる。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2009216517
表3から明らかなように、本発明の時計用文字板は、光沢感のある優れた美的外観を呈するものであるとともに、耐久性にも優れていた。また、本発明では、指標の立体感に優れた時計用文字板が得られた。
特に、第1の光沢性粉末付与工程を、高圧エアーとともに第1の光沢性粉末を光硬化性樹脂が付与された基板上に吹きつける方法により行った実施例1、実施例6〜11では、硬化性樹脂が付与された基板のうち、硬化性樹脂が付された部位付近に、選択的に、第1の光沢性粉末を吹き付けることができ、時計用文字板の生産性を特に優れたものとすることができた。また、目的の部位以外の部位に第1の光沢性粉末が付着するのを防止することができ、付着した第1の光沢性粉末を除去する工程を省略または簡略化することができた。また、第1の光沢性粉末で用いる第1の光沢性粉末の使用量を節約することができるとともに、付着しなかった第1の光沢性粉末を回収する処理を省略または簡略化することができた。
また、第1の光沢性粉末付与工程を、基板の光硬化性樹脂が付与された面を下面側とし、トレイに収納した第1の光沢性粉末と、光硬化性樹脂が付与された基板とを接触させる方法により行った実施例2、実施例12〜14では、複雑な装置を必要とせず、簡易に、第1の光沢性粉末を光硬化性樹脂に付着させることができた。また、光硬化性樹脂に付着しなかった第1の光沢性粉末の回収の処理を簡略化することができ、時計用文字板の生産性を特に優れたものとすることができた。
また、第1の光沢性粉末付与工程を、気流等により吹き上げられた第1の光沢性粉末を、基板の光硬化性樹脂が付与された面に付着させる方法により行った実施例3、実施例15、16では、均一な大きさの第1の光沢性粉末を光硬化性樹脂に付着させることができ、第1の光沢性粉末の凝集体が光硬化性樹脂に付着するのを効果的に防止することができ、時計用文字板の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができた。また、気流により基板上の目的の部位以外に第1の光沢性粉末が付着することも効果的に防止することができ、基板上の不要な第1の光沢性粉末を除去する工程を省略することができた。
また、第1の光沢性粉末付与工程を、第1の光沢性粉末を含む対流中に、光硬化性樹脂が付与された基板を置く方法により行った実施例4、実施例15、16では、均一な大きさの第1の光沢性粉末を光硬化性樹脂に付着させることができ、第1の光沢性粉末の凝集体が光硬化性樹脂に付着するのを効果的に防止することができ、時計用文字板の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができた。また、気流により基板上の目的の部位以外に第1の光沢性粉末が付着することも効果的に防止することができ、基板上の不要な第1の光沢性粉末を除去する工程を省略することができた。
また、第1の光沢性粉末付与工程を、基板の光硬化性樹脂が付与された面側に、第1の光沢性粉末をふりかける方法により行った実施例5、実施例17〜18では、複雑な装置を必要とせず、簡易に、第1の光沢性粉末を光硬化性樹脂に付着させることができた。また、基板上に付与された光硬化性樹脂に不本意な変形が生じてしまうのを、より確実に防止することができた。
これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。すなわち、比較例1〜5の時計用文字板では、いずれも、高級感のある光沢感が得られず、美的外観に劣るものであった。特に、比較例1、3では、指標の立体感にも劣っていた。また、比較例2、4(比較例1、3に比べて指標の厚さを高くした比較例)では、硬化性樹脂、または、混合層の形成用組成物を基板上に付与する際に、液だれを生じてしまい、形成された指標は、輪郭がシャープでなく、不鮮明なものになってしまった。また、比較例5についても、硬化性樹脂を混合層上に付与する際に、液だれを生じてしまい、形成された指標は、輪郭がシャープでなく、不鮮明なものになってしまった。また、第1の光沢性粉末が外表面に露出した比較例1、2、5では、時計用文字板の耐久性に劣っており、衝撃等により、容易に第1の光沢性粉末が脱離してしまった。このように、第1の光沢性粉末の脱離が生じてしまうと、美的外観が著しく低下するだけでなく、時計のムーブメント等に対して、悪影響を及ぼすことが懸念される。また、基板に対し、足部を有する指標部材(植設材)を固定した比較例6では、指標の基板(文字板本体)に対する密着性に劣り(特に、衝撃に弱く)、時計用文字板の耐久性に劣るものであった。
また、各実施例および各比較例で得られた時計用文字板を用いて、図4に示すような時計を組み立てた。このようにして得られた各時計について、上記と同様の試験、評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す平面図である。 本発明の時計用文字板の製造方法の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す部分断面図である。
符号の説明
1…時計用文字板 2…基板(文字板本体) 3…硬化部 31…硬化性樹脂 4…第1の光沢性粉末 5…混合層 51…第2の光沢性粉末 52…樹脂材料 8…指標 101…ムーブメント 102…胴(ケース) 103…裏蓋 104…ベゼル(縁) 105…ガラス板(カバーガラス) 106…巻真パイプ 107…りゅうず 1071…軸部 1072…溝 108…プラスチックパッキン 109…プラスチックパッキン 113…ゴムパッキン(りゅうずパッキン) 114…ゴムパッキン(裏蓋パッキン) 115…接合部(シール部) 100…腕時計(携帯時計)

Claims (14)

  1. 基板上に、所定のパターンで、硬化性樹脂を付与する硬化性樹脂付与工程と、
    前記硬化性樹脂の表面付近に、第1の光沢性粉末を付与する第1の光沢性粉末付与工程と、
    前記第1の光沢性粉末が付与された前記硬化性樹脂を硬化させ、硬化部を形成する樹脂硬化工程と、
    前記硬化部上に、第2の光沢性粉末と樹脂材料とを含む組成物を付与し、混合層を形成する混合層形成工程とを有することを特徴とする時計用文字板の製造方法。
  2. 前記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂である請求項1に記載の時計用文字板の製造方法。
  3. 前記樹脂硬化工程において、前記基板の前記第1の光沢性粉末が付与された側の面とは反対の面側から、前記硬化性樹脂を硬化させるためのエネルギー線を照射する請求項1または2に記載の時計用文字板の製造方法。
  4. 前記第1の光沢性粉末は、鱗片状をなすものである請求項1ないし3のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  5. 前記第1の光沢性粉末は、金属材料または貝殻で構成されたものである請求項1ないし4のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  6. 前記第2の光沢性粉末は、金属材料または貝殻で構成されたものである請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  7. 前記第2の光沢性粉末の平均粒径は、前記第1の光沢性粉末の平均粒径よりも小さいものである請求項1ないし6のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  8. 前記第1の光沢性粉末の平均粒径が70〜800μmである請求項1ないし7のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  9. 前記第2の光沢性粉末の平均粒径が20〜150μmである請求項1ないし8のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  10. 前記組成物は、前記樹脂材料として硬化性樹脂を含むものである請求項1ないし9のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  11. 前記硬化性樹脂付与工程は、前記硬化性樹脂を、印刷法により、前記基板上に、所定のパターンで付与することにより行うものである請求項1ないし10のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  12. 前記硬化性樹脂付与工程において、製造すべき時計用文字板が備える指標に対応する形状・パターンで、前記硬化性樹脂を付与する請求項1ないし11のいずれかに記載の時計用文字板の製造方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の方法を用いて製造されたことを特徴とする時計用文字板。
  14. 請求項13に記載の時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
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