JP2006027023A - 装飾品、時計、電子機器および装飾品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カバーガラス1は、全体または一部が実質的に透明な第1の板状体2と、第1の板状体2の下面21に形成された溝31と、溝31内に着色剤を入れて着色をした着色部32とで構成された第1の装飾部3と、第1の板状体2の下面21側に接合され、全体または一部が実質的に透明な第2の板状体4と、第2の板状体4の下面41に装飾を施してなる第2の装飾部5とを備え、第1の装飾部3と第2の装飾部5とは、第1の板状体2の上面22側から視認される。
【選択図】図3
Description
このカバーガラスには、表示部に立体感を与えたり、電子機器(カバーガラス自体)の装飾性(審美性)を高めたりするために、2枚のガラス板を重ね合わせたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献2では、時計用カバーガラスとして、前記特許文献1の構成とほぼ同様のものが挙げられている。このカバーガラスでは、サファイアガラスと異種ガラスとの間に、例えば印刷や塗装等による模様(装飾)を施していた。
しかしながら、このようなカバーガラスでは、装飾性を有する部位を平面的に介挿しているのみであるため、その部位の立体的外観が低くなり、カバーガラスの審美性が低くなるという問題があった。
本発明の装飾品は、全体または一部が実質的に透明な第1の板状体と、
前記第1の板状体の一方の面に形成された溝と、該溝内に着色剤を入れて着色をした着色部とで構成された第1の装飾部と、
前記第1の板状体の一方の面側に接合され、全体または一部が実質的に透明な第2の板状体と、
前記第2の板状体の前記第1の板状体と反対側の面に装飾を施してなる第2の装飾部とを備え、
第1の装飾部と前記第2の装飾部とは、前記第1の板状体の他方の面側から視認されることを特徴とする。
これにより、立体的で審美性の高い装飾品を提供することができる。
これにより、第1の装飾部が第2の装飾部に対してより立体的に視認されて、装飾品をより審美性の高いものとすることができる。
本発明の装飾品では、前記第1の板状体は、その全面または一部にレンズの機能を有することが好ましい。
これにより、レンズを介して視認される箇所を強調(見易く)することができる。
これにより、溝を容易に形成することができる。
本発明の装飾品では、前記溝の深さは、0.1〜2mmであることが好ましい。
これにより、第1の装飾部の立体的な表現がより効果的なものとなる。
これにより、着色部を確実に形成することができる。
本発明の装飾品では、前記第2の板状体の厚さは、0.5〜5mmであることが好ましい。
これにより、第1の装飾部と第2の装飾部との立体的な表現がより効果的なものとなる。
これにより、第2の装飾部を確実に形成することができる。
本発明の装飾品では、前記第1の板状体と第2の板状体とは、接着剤により接着されていることが好ましい。
これにより、第1の板状体と第2の板状体とを容易かつ確実に接着(接合)することができる。
これにより、装飾性をより高めることができる。
本発明の装飾品では、前記第1の板状体および第2の板状体は、それぞれ、無機ガラスまたは樹脂で構成されることが好ましい。
これにより、強度の高い装飾品を得ることができる。
これにより、審美性の高い時計を提供することができる。
本発明の時計では、前記装飾品をカバーガラスとして用いたことが好ましい。
これにより、文字板に対する立体的表現が効果的な時計を提供することができる。
これにより、時間を確認(把握)することができる。
本発明の電子機器は、本発明の装飾品を装飾部分として備えたことを特徴とする。
これにより、審美性の高い電子機器を提供することができる。
前記第1の板状体に前記溝を形成する溝形成工程と、
前記溝内に着色剤を入れて着色をして着色部を形成する着色工程と、
前記第2の板状体に装飾を施して第2の装飾部を設ける装飾工程と、
前記第1の板状体と前記第2の板状体とを接合する接合工程とを有することを特徴とする。
これにより、審美性の高い装飾品の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の時計を適用した腕時計の斜視図、図2は、図1に示す腕時計が備えるカバーガラスの平面図、図3は、図2に示すカバーガラスの断面図である。以下、図1および図3中、上側を「上」、下側を「下」として説明する。
なお、第1の板状体の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、無機ガラス、樹脂等が挙げられる。無機ガラスとしては、例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、ハードレックス(強化無機ガラス)、クリアレックス(無反射処理)、スピネルガラス、サファイアガラス等が挙げられる、また、樹脂としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。
特に、以下に述べるような理由により、第1の板状体2および第2の板状体4の構成材料としては、無機ガラスを用いることが好ましい。
また、無機ガラスは、接着剤による接着を容易に行うことができ、よって、高接着強度が得られる接着剤の種類や接着方法の選択の幅が広い。
かかる観点からは、第1の板状体2と第2の板状体4とは、同じ材質で構成されていることが好ましい。これにより、温度変化時の熱膨張係数の相違による反り、たわみ、接着剥離等が効果的に防止される。
なお、レンズの機能を有する箇所は、例えば、第1の装飾部3を設けた箇所に対応する箇所とすることができる。これにより、第1の装飾部3を強調(見易く)することができる。すなわち、第1の装飾部3の立体的表現がより効果的なものとなる。
図1に示すように、第2の板状体4は、平面視での大きさが第1の板状体2の大きさと同等である。
第1の装飾部3は、第1の板状体2の下面21(一方の面)に形成された溝31と、溝31に着色をした着色部32とで構成されている。
図2に示すように、カバーガラス1には、4つの第1の装飾部3が設けられており、各第1の装飾部3が数字の「3」、「6」、「9」、「12」のいずれかを形成している。これにより、カバーガラス1の下側に位置するムーブメント140の指針が数字(第1の装飾部3)を指し示すこととなり、時間を確認(把握)することができる(図1参照)。
溝31の形成方法としては、特に限定されず、例えば、エッチング、レーザ加工、研削加工、超音波加工、ブラスト加工等が挙げられる。
エッチングによれば、第1の板状体2の割れ、欠け、加工面の荒れ等の発生が防止され、溝31を好適に(容易に)形成することができる。また、その加工面を容易に鏡面状態とすることができる。その結果、溝31に容易に光沢感のある着色をすることができる、すなわち、見栄えの良い着色部32を容易に設けることができる。
また、エッチング液としては、特に限定されず、例えば、フッ酸を含むエッチング液(フッ酸系エッチング液)を用いることができる。これにより、第1の板状体2を選択的に(第1の板状体2の所望の箇所を)食刻することができ、溝31をより好適に形成することができる。
また、溝31の深さが前記下限値未満であると、第1の装飾部3を立体的に表現することが困難となる。また、溝31の深さが前記上限値を超えると、第1の板状体2の強度を確保するために厚さを厚くすることが必要となり、カバーガラス1の厚さが増加することで、時計の薄型化において不利となる。
乾式メッキ法(真空蒸着)を用いて着色部32を形成することにより、第1の板状体2との密着性に優れた着色部32を得ることができる。その結果、得られるカバーガラス1は、着色部32が耐久性に優れたものとなる。
また、乾式メッキ法を用いることにより、着色部32の厚さが比較的薄い場合であっても、均一な膜厚で形成することができる。
乾式メッキ法による場合、着色部32の構成材料(着色剤)としては、特に限定されず、例えば、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、W等を主成分とするC、N、Oとの少なくとも一成分以上との化合物またはAu、Pt、Pd、Ag等の貴金属および合金を用いることができる。
平面視における第2の装飾部5がなす(示す)形状としては、特に限定されないが、例えば、文字(数字)、記号、図形(模様)等を示すのであってもよい。ここでは、第2の装飾部5がカバーガラス1(文字盤)の縁取りの模様を形成した場合を挙げる。
第2の装飾部5の形成方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、乾式メッキ法(真空蒸着)、印刷(スクリーン印刷、オフセット印刷、パッド印刷等)、塗装(ディッピング、はけ塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等)等の方法が挙げられる。
これにより、第2の装飾部5を平面的に(確実に)形成することができ、カバーガラス1を上側からみたときに、第2の装飾部5が平坦に感じることとなる。その結果、第1の装飾部3を第2の装飾部5に対し浮き上がらせて見せることができ、よって、第1の装飾部3がより立体感を有するものとなる。
接着層6の構成材料としては、透明樹脂が用いられるのが好ましい。この透明樹脂としては、特に限定されず、例えば、エネルギー硬化性樹脂、可塑性樹脂等が挙げられる。
特に、アクリル系樹脂は、入手が容易であるため、好ましい。
また、アクリル系樹脂は、柔軟性を有している。これにより、例えば第1の板状体2と第2の板状体4とが互いに異なる材料で構成される場合に、第1の板状体2と第2の板状体4との熱膨張係数が違うことにより生じる応力を接着層6で吸収・緩和して、温度変化によるカバーガラス1の反り、たわみ等を効果的に防止することができる。
プレポリマーまたはオリゴマーとしては、例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアクリレート類、スピロアセタール系アクリレート類等のアクリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメタクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリエーテルメタクリレート類等のメタクリレート類等を用いることができる。
溶剤成分としては、特に限定されず、種々の有機溶剤、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシメチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネート、エチルラクテート、エチルピルピネート、メチルアミルケトン等が利用可能である。
また、可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、アモルファスポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂等をもちいることができる。
また、接着層6は、無色のものでもよいし、着色されているものでもよい。例えば、接着層6が着色されている場合、カバーガラス1が全体的に着色されたように視認され得る。これにより、カバーガラス1のデザインの幅が広がるとともに、審美性(美的外観)をより優れたものとすることができる。
接着層6への着色方法としては、特に限定されず、例えば、樹脂(接着層6)中に着色剤を添加する方法が挙げられる。
着色剤の添加量が前記下限値未満であると、着色剤の種類等によっては、着色剤の添加による着色の効果が発揮されない場合がある。また、着色剤の添加量が前記上限値を超えると、着色が濃くなり、接着層6の透明性が低下する場合があるため、カバーガラス1の透明性が低下するおそれがある。
次に、カバーガラス1の製造方法について、図4〜図6を参照し、説明する。なお、図4〜図6は、それぞれ、図2に示すカバーガラスの製造方法を説明するための断面図である。
また、以下では、第1の板状体2が、例えばソーダ石灰ガラス等のようなエッチング可能な無機ガラスで構成されている場合を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、エッチング可能な無機ガラスで構成されている第1の板状体2の下面21に、エッチングにより溝31を形成する。
具体的には、図4(a)に示すように、第1の板状体2の両面にマスク7を形成する。マスク7は、第1の板状体2の下面21に形成されたマスク膜(マスク層)79と、第1の板状体2の上面22に形成された基板保護膜71とで構成されている。
かかる観点からは、このマスク膜79を構成する材料としては、例えば、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコン、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Ti、SiC等の金属、窒化シリコンなどが挙げられる。
厚さがこの範囲の下限値未満であると、ウエットエッチングを施す際に、第1の板状体2にマスク膜79を施した部分を十分に保護できない場合がある。また、上限値を超えると、マスク膜79が剥がれ易くなる場合がある。
なお、多結晶シリコンで構成されたマスク膜79をCVD法で形成する場合、マスク膜79形成時の温度は、特に限定されないが、例えば、100〜700℃程度が好ましく、200〜600℃程度がより好ましい。
このような形成条件により、マスク膜79を好適に形成することができる。
この開口72の形成方法は、特に限定されないが、例えば、まず、マスク膜79(マスク7)に、開口72に対応した第2のレジスト(例えばフォトレジスト等)を塗布する。その後、第2のマスクでマスクされていない部分のマスク膜79を除去する。次に、第2のマスクを除去することにより行う。第2のマスクは後述するエッチング工程後に除去しても良い。
なお、マスク膜79の除去は、マスク膜79が多結晶シリコンで構成されている場合、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等の剥離液への浸漬(ウエットエッチング)などにより行うことができる。
マスク膜79の形成時に開口72に対応したレジスト(例えばフォトレジスト等)を直接塗布することで、生産性を向上させても良い。
マスク7が多結晶シリコンで構成されている場合、例えば、CFガス、塩素系ガス等によるドライエッチング、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等の剥離液への浸漬(ウエットエッチング)等によりマスク7の除去を容易に行うことができる。
以上の工程により、図5(d)に示すように、第1の板状体2上に溝31が形成される。
次に、溝31が形成された第1の板状体2に対して、化学強化処理を行う。
化学強化処理は、第1の板状体2に含まれるナトリウムイオンよりもイオン半径の大きい陽イオンをもつ塩の溶液または溶融液(以下、「薬液」という)を用いて、ガラス転移点以下の400℃程度に加熱した薬液に第1の板状体2を浸漬して行われる。
なお、薬液としては、特に限定されないが、例えば、イオン半径の大きい陽イオンとしてカリウムイオンを有する溶融硝酸カリウム塩を用いることができる。具体的には、例えば、50%KNO3と50%KNO2の混合溶融塩中からなる薬液を用いることができる。
また、薬液中に第1の板状体2を浸漬する時間を調整することにより、化学強化層の厚さを調整することができ、よって、第1の板状体2の強度を適宜設定(調整)することができる。従って、このような第1の板状体2が備えられたカバーガラス1は、衝撃などによる割れ、破損が生じることが防止または抑制され、耐久性に優れたものとなる。
次に、溝31に真空蒸着膜39(着色部32)を形成する。
まず、図5(e)に示すように、第1の板状体2の溝31を形成した下面21(溝31を含む)の全面に真空蒸着膜(着色剤)39を、前述した乾式メッキ法(真空蒸着)により形成する。
真空蒸着は、例えば、以下のような条件で行うのが好ましい。
蒸着材料の加熱方法としては、例えば、伝熱ルツボ、電子ビーム、高周波、レーザ等を用いる方法や、抵抗加熱等が挙げられるが、この中でも特に、抵抗加熱が好ましい。抵抗加熱を用いることにより、均質な真空蒸着膜39を容易に得ることができる。
また、真空蒸着時における雰囲気の圧力は、特に限定されないが、例えば、1.0×10−6〜1.0×10−5Torrであるのが好ましく、3.0×10−6〜1.0×10−6Torrであるのがより好ましい。
次に、マスクエッチングにより、溝31以外に形成された真空蒸着膜39を除去する。
まず、図5(f)に示すように、溝31に形成された真空蒸着膜39の下面にマスク膜8を形成する。このマスク膜8は、後述する真空蒸着膜39を除去するとき、溝31の真空蒸着膜39を保護するマスクとして機能する。
マスク膜8を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、エポキシ系、フッ素系、ゴム系等の樹脂材料や、Au、Ni、Pd、Cu、Ag、Ti、Cr等の金属材料を用いることができる。
マスク膜8の厚さが前記下限値未満であると、マスク膜8にピンホールが発生し易くなる傾向がある。このため、後述する真空蒸着膜39の除去の工程において、溝31の真空蒸着膜39が溶解、剥離する場合があり、得られるカバーガラス1の美的外観が低下するおそれがある。
また、マスク膜8は、実質的に透明であることが好ましい。これにより、真空蒸着膜39との密着状態を下側(外側)から視認することが可能となる。
次に、溝31以外に形成された真空蒸着膜39を除去する。
このような剥離剤としては、特に限定されないが、例えば、シアン化カリウム(KCN)を含む剥離液を用いることができ、例えば、30〜60g/リットルのシアン化カリウムを含む水溶液を用いることができる。なお、剥離剤中には、例えば、安定剤、剥離促進剤、有機成分、触媒等の各種添加剤が含まれていてもよい。
真空蒸着膜39の除去を剥離剤(剥離液)に浸漬することにより行う場合、剥離剤の温度は、特に限定されないが、例えば、10〜100℃であるのが好ましく、20〜80℃であるのがより好ましく、20〜50℃であるのがさらに好ましい。
剥離剤への浸漬時間が前記下限値未満であると、真空蒸着膜39の厚さ、剥離剤の温度等によっては、真空蒸着膜39を十分に除去するのが困難となる場合がある。また、剥離剤への浸漬時間が前記上限値を超えると、カバーガラス1の生産性が低下する。
以上の工程により、図6(g)に示すように、溝31以外に形成された真空蒸着膜39が除去されて、第1の装飾部3が形成される。
図6(h)に示すように、第2の板状体4の下面41に装飾を施して、第2の装飾部5を形成する。
第2の装飾部5は、前述した方法(乾式メッキ法(真空蒸着)、印刷(スクリーン印刷、オフセット印刷、パッド印刷等)、塗装(ディッピング、はけ塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等)等)で形成するのが好ましい。
図6(i)に示すように、第1の装飾部3が形成された第1の板状体2と、第2の装飾部5が形成された第2の板状体4とを、接着層6を介して貼り合わせる(接着する)。
具体的には、まず、第1の板状体2または第2の板状体4の一方(本実施形態では、第2の板状体4の上面42)に、接着層6を構成することとなる未硬化の樹脂61を供給する。
次に、かかる樹脂61に第1の板状体2を上側から密着する。
このとき、第1の板状体2の下面の一部に樹脂61を塗布してから密着することで、接着層への気泡混入を抑えることができる。
これにより、第1の板状体2と第2の板状体4とが接着層6を介して貼り合わせられ、図2および図3に示すような、カバーガラス1が完成する(得られる)。
このように、前記[1]〜[6]の工程を経ることにより、審美性の高いカバーガラス1(腕時計100)を得ることができる。
なお、前記[4]の工程で、マスク膜8を除去してもよい。
腕時計100は、胴121と、ガラス縁122と、カバーガラス(透光板)1と、裏蓋124とを有するケース(ケーシング)120を備えている。
また、ケース120の内側には、中枠130が収納され、その中枠130の内側に、ムーブメント140と電池150とが設置されている。
また、ムーブメント140には、時針141、分針142および秒針143が回転可能に設置されている。これらの指針がカバーガラス1の第1の装飾部3、すなわち、数字を指し示すことにより、時間(時刻)を確認することができる。
また、本発明のカバーガラス1は、前述したように、腕時計100のカバーガラスとして用いられるのに限定されず、例えば、携帯電話、ポケットベル、電卓、各種ゲーム機等のような電子機器の表示部(液晶表示部)のカバー部材として用いてもよい。
図8に示すように、携帯電話機200は、複数の操作ボタン202と、受話口204と、送話口206と、表示装置(液晶表示部)210とを備えている。
以上、本発明の装飾品、時計、電子機器および装飾品の製造方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、装飾品、時計、電子機器を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、第1の板状体と第2の板状体とを接着層を介して貼り合せたが、接着層はなくてもよい。例えば、第1の板状体と第2の板状体とを重ね合わせた状態で枠部材(ガラス縁)にはめこむことで第1の板状体と第2の板状体とを密着固定してもよい。
また、第1の板状体は、その全体が透明である場合に限定されず、部分的に透明であってもよい。第1の板状体が部分的に透明である場合、その透明な部分(箇所)は、例えば、第1の装飾部を設けた箇所に対応する箇所であったり、第2の板状体に第2の装飾部を設けた箇所に対応する箇所であったりすることができる。また、第1の板状体が部分的に透明であるとき、それ以外の部分は、例えば、不透明または半透明であってもよい。
また、第1の板状体は、その上面に基板保護膜が形成されているのに限定されず、第1の板状体の側面にも基板保護膜が形成されていてもよい。
また、第1の板状体が樹脂で構成されている場合には、例えば射出成形等により第1の板状体を製造(成形)する際に、第1の装飾部の溝を形成することができる。これにより、溝を形成するための例えばエッチング等の別工程を省略することができ、カバーガラス1の生産性が向上する。
また、本発明の装飾品を腕時計のカバーガラスに適用させた例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、指針の下側に設置される時計用文字盤や腕時計のスケルトンタイプの裏蓋に適用させてもよい。
Claims (16)
- 全体または一部が実質的に透明な第1の板状体と、
前記第1の板状体の一方の面に形成された溝と、該溝内に着色剤を入れて着色をした着色部とで構成された第1の装飾部と、
前記第1の板状体の一方の面側に接合され、全体または一部が実質的に透明な第2の板状体と、
前記第2の板状体の前記第1の板状体と反対側の面に装飾を施してなる第2の装飾部とを備え、
第1の装飾部と前記第2の装飾部とは、前記第1の板状体の他方の面側から視認されることを特徴とする装飾品。 - 前記第1の装飾部と前記第2の装飾部とは、平面視で、互いに少なくとも一部が重なり合っている請求項1に記載の装飾品。
- 前記第1の板状体は、その全面または一部にレンズの機能を有する請求項1または2に記載の装飾品。
- 前記溝は、エッチングまたは超音波加工により形成される請求項1ないし3のいずれかに記載の装飾品。
- 前記溝の深さは、0.1〜2mmである請求項1ないし4のいずれかに記載の装飾品。
- 前記着色部は、蒸着または印刷により形成される請求項1ないし5のいずれかに記載の装飾品。
- 前記第2の板状体の厚さは、0.5〜5mmである請求項1ないし6のいずれかに記載の装飾品。
- 前記第2の装飾部は、蒸着または印刷により形成される請求項1ないし7のいずれかに記載の装飾品。
- 前記第1の板状体と第2の板状体とは、接着剤により接着されている請求項1ないし8のいずれかに記載の装飾品。
- 前記第1の板状体と第2の板状体とは、着色された接着剤により接着されている請求項9に記載の装飾品。
- 前記第1の板状体および第2の板状体は、それぞれ、無機ガラスまたは樹脂で構成される請求項1ないし10のいずれかに記載の装飾品。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載の装飾品を備えたことを特徴とする時計。
- 前記装飾品をカバーガラスとして用いた請求項12に記載の時計。
- 前記第1の装飾部は、文字盤の機能を有する請求項12または13に記載の時計。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載の装飾品を装飾部分として備えたことを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし11のいずれかに記載の装飾品を製造する方法であって、
前記第1の板状体に前記溝を形成する溝形成工程と、
前記溝内に着色剤を入れて着色をして着色部を形成する着色工程と、
前記第2の板状体に装飾を施して第2の装飾部を設ける装飾工程と、
前記第1の板状体と前記第2の板状体とを接合する接合工程とを有することを特徴とする装飾品の製造方法。
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