JP2010112489A - パックシール - Google Patents
パックシール Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010112489A JP2010112489A JP2008286330A JP2008286330A JP2010112489A JP 2010112489 A JP2010112489 A JP 2010112489A JP 2008286330 A JP2008286330 A JP 2008286330A JP 2008286330 A JP2008286330 A JP 2008286330A JP 2010112489 A JP2010112489 A JP 2010112489A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slinger
- seal
- pack seal
- pack
- interposed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/7869—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward
- F16C33/7879—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a further sealing ring
- F16C33/7883—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a further sealing ring mounted to the inner race and of generally L-shape, the two sealing rings defining a sealing with box-shaped cross-section
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C43/00—Assembling bearings
- F16C43/04—Assembling rolling-contact bearings
- F16C43/045—Mounting or replacing seals
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/14—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
- F16C19/18—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
- F16C19/181—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
- F16C19/183—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
- F16C19/184—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
- F16C19/186—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with three raceways provided integrally on parts other than race rings, e.g. third generation hubs
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2326/00—Articles relating to transporting
- F16C2326/01—Parts of vehicles in general
- F16C2326/02—Wheel hubs or castors
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Sealing Of Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
【解決手段】相互に同軸回転する2部材間に介装されるパックシール6であって、前記2部材の一方の部材に嵌合一体に装着されるスリンガ7と、他方の部材に嵌合一体に装着される円筒部8a及びこの円筒部の一端に連設された鍔部8bを備える芯金に固着一体とされ前記スリンガに弾性摺接するシールリップ部9を備える弾性シール部材10とよりなり、前記芯金の円筒部に配された前記シールリップ部の基部は、前記2部材間に介装される前において、前記スリンガと芯金のそれぞれの円筒部及び鍔部が互いに対向するように組合わされた状態で、前記スリンガの鍔部の周縁部に、弾接部9dを備えており、前記2部材間に介装されたときには、前記弾接部による前記結合状態が解除された空間に、ラビリンス構造が形成されることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
このように積み重ねて梱包する際や、製品を取り出して軸受部に介装させる際に、スリンガとシール部材とがばらけてしまうと作業性が悪くなることが問題となっている。特に、多くの種類のパックシールを扱う軸受部の組立工場においては、このようなばらけが生じると、スリンガとシール部材の再組付が必要となったり、誤組み付け防止のため設備の点検、シールの検査が必要になったりする。
下記特許文献3には、スリンガの円筒部の一端部を径外側に屈曲形成されたばらけ防止用突部が設けられたパックシールが記載されている。これによれば、芯金に固着されたメインとなるラジアルリップがスリンガの円筒部から外れてしまうことを防止できるとされている。
更に特許文献1〜3のシール部材は、いずれもスリンガの円筒部に弾性的に当接するラジアルリップを備えたものであり、このラジアルリップの存在により、スリンガとシール部材との相互の嵌合力を保持する構造となっている。
よって回転トルクの低減を図るためには、ラジアルリップを少なく構成することが望ましいが、これらの場合は、両者の嵌合力を保持するため、ラジアルリップを減らすことができず、シールリップの設計自由度が制約される。
また、特許文献1〜3に記載のパックシールは、軸受部に介装される前は、スリンガとシール部材とが分離しないとしても結合状態となっているわけではないので、がたつきが生じる。よって軸受部に介装される前にパックシール内にグリスを封入しているような場合は、封入していたグリスが想定外の場所に付着してしまうという問題もある。またスリンガとシール部材がパックされた状態でも、スリンガとシール部材間にがたつきが生じる場合があり、両者が完全に分離するわけではないが、両者の芯がずれた場合にスリンガの一部が係合部を越え、ばらけが生じるという問題もある。
更にシールリップ部の形状を工夫するだけでよく、従来のようにスリンガを折曲加工する必要がないので、コストアップの懸念がなく、製造に手間がかからない。
そしてスリンガの鍔部の周縁部に、弾性的に結合状態となるようシールリップ部の基部に弾接部が形成されているので、例えばスリンガの円筒部に弾性的に当接するラジアルリップを備えていなくても、スリンガとシール部材との相互の嵌合力を保持することができる。よって回転トルクを低減するためにラジアルリップを減らすことができ、シール部材の設計自由度が増す。
また、2部材間に介装されたときには、前記弾接部による前記結合状態が解除された空間に、ラビリンス構造が形成されるので、パックシールの介装部位への組付性に問題が生じることがなく、シール性が低減されるおそれもない。
図1は自動車の車輪を転がり軸受ユニット1により支持する構造の一例を示すものであり、内輪(回転側部材)2を構成するハブ2Aのハブフランジ2aにボルト2bによりタイヤホイール(不図示)が固定される。また、ハブ2Aに形成されたスプライン軸孔2cには駆動シャフト(不図示)がスプライン嵌合されて、該駆動シャフトの回転駆動力がタイヤホイールに駆動伝達される。そして、ハブ2Aは内輪部材2Bと共に内輪2を構成する。外輪(固定側部材)3は、車体の懸架装置(不図示)に取付固定される。この外輪3と前記内輪2との間に2列の転動体(玉)4…がリテーナ4aで保持された状態で介装されている。この転動体4…及び内外輪2,3に形成された各軌道面により軸受部1Aが構成され、軸受部1Aを介して、内輪2が外輪3に対して軸回転可能に支持される。2列の転動体(玉)4…の軌道面の軸方向外側、即ち、前記軸受部1Aの軸方向両側には、前記転動体4…の転動部(軸受空間)に装填される潤滑剤(グリス)の漏出或いは外部からの汚泥等の浸入を防止するためのシールリング5,6が、外輪3と内輪2との間に圧入装着されており、特に6で使用されているのがパックシールである(以下、6をパックシールという)。
シールリップ部9の基部9cは、芯金円筒部8aの他端部(芯金鍔部8bが連設されている側とは反対側の端部)の外周に形成された環状段部8aaに回り込むように固着されており、この回り込み部分9fの外輪4側と弾接する部分に環状突部9eが形成されている。
また芯金円筒部8aに配された基部9cは、軸受部1Aに介装される前において、スリンガ鍔部7bの周縁部7baに弾接し、弾性的に結合状態となるようゴム材が肉厚に形成された弾接部9dを備えている。
なお、シールリップ部9の形状、構成は図例に限定されるものではなく、図7に示すようにラジアルリップ9aを2個、サイドリップ9bを1個備えたものにも適用可能である。
まず、パックシール6の組立て要領について説明する。
シールリップ部9を固着一体に備えた芯金8を、図4に示すように、芯金鍔部8bが下になるように作業台(不図示)の上に平置きする。次いで、スリンガ7を図4に示すようにスリンガ円筒部7aの他端部7aaが下向きになるように芯金8の上方に同軸的に配置する。このとき、弾接部9dとスリンガ鍔部7bの周縁部7baとが弾性的に結合されるようスリンガ7を押し込むようにして嵌め合せる。スリンガ鍔部7bが芯金鍔部8b方向へ押し込まれることにより、サイドリップ9bが押し込み圧を受け、スリンガ鍔部7bとシールリップ部9の基部9cとの間に形成される空間内で圧縮変形された状態となる。
その結果、図3(a)或いは図4に示すように、軸受部1Aに介装する前のパックシール6は、スリンガ7のスリンガ円筒部7a及びスリンガ鍔部7b及び芯金8の芯金円筒部8a及び芯金鍔部8bとが、それぞれが互いに対向するよう組合わされ、シールリップ部9の弾接部9dとスリンガ鍔部7bの周縁部7baとが弾性的に結合状態となる。この結合状態は、スリンガ7とシール部材10とに対して、軸方向に2kgf〜20kgfの力を加えた場合に結合状態が解除されるよう構成されている。詳しくは後記する。
上述の要領で組立てられたパックシール6は、図3(a)或いは図4に示すように組合わせたものを完成品として、順次積み重ねられ、梱包、出荷、保管される。
パックシール6の1個当たりの平均重量はおよそ20gであり、これが50個ぐらい積み重ねられて梱包されるので、最下段に置かれたパックシール6にはおよそ1000gの荷重が加わることになる。
よって、弾性部9dと周縁部7baの結合状態は、梱包されている状態で解除されてしまうことがないように、2kgf以上の力が加わらないと両者の結合状態が解除されないよう構成される。一方、弾性部9dと周縁部7baの結合力が高すぎると、軸受部1Aの所定部位(内輪部材2Bと外輪3との間)にパックシール6を圧入する際に圧入治具10を用いても結合状態が解除されない場合がある。このような場合は、シール部材10とスリンガとをばらす必要があったときに、手でばらすことが出来ず、扱い辛くなるので、最高でも20kgfの力を加えた場合に、両者の結合状態が解除されるように構成される。
これによれば、弾接部9dと周縁部7baとが弾性的に結合状態であり、スリンガ7とシール部材10とに対して、軸方向に2kgf〜20kgfの力を加えないと、両者(スリンガ7とシール部材10)がばらけてしまうことがないので、取り扱い性が向上し、出荷の際の梱包作業、製品管理などがし易くなり、前記両者間にがたつきが生じることがない。また図例のように回り込み部分9fの突出量とスリンガ円筒部7aの他端部7aaの突出量が同じになるように設計すれば、回り込み部分9fが芯金鍔部8bの外面側に弾接するとともに、スリンガ円筒部7aの他端部7aaが下に重ねられたスリンガ7の折曲角部に当接するので、介装前のパックシール6を整然と積み重ねていくことができる。
これによれば、図例のようにスリンガ円筒部7aに摺接するラジアル方向に配されたラジアルリップ9aが一個しかなくても、弾接部9dとスリンガ7の周縁部7baとが弾性的に結合状態となるので、スリンガ7とシール部材10との相互の嵌合力が低下することなく、しっかり組合わさった状態を保持することができる。よってシール部材10の設計自由度が増し、図例のように回転トルクの低減に配慮したシール設計も可能となる。
なお、パックシール6の組立て要領は、上述の例に限定されるものではなく、スリンガ7を上記とは天地逆にして作業台に平置きし、この上からシール部材10を被せるように嵌合合体するようにしてもよい。
上述のように組立てられ、結合状態のパックシール6を取り出し、内輪部材2Bと外輪3との間に圧入していく(図3(a)参照)。圧入の際には、圧入治具13が用いられる。ここで用いられる圧入治具13は図のように押圧部13aが平らに形成されている。該圧入治具13を用いて、スリンガ円筒部7aを内輪部材2Bの外径部に、芯金円筒部8aを外輪3の内径部に圧嵌する。このとき、圧入治具13によってパックシール6を装着方向(図3(a)の矢印方向)に押すと弾接部9dとスリンガ7の周縁部7baとの結合状態が解除される(図3(b)参照)。このとき、結合状態のパックシール6は、スリンガ7とシール部材10とに対して、軸方向(図3(a)の矢印方向)に2kgf〜20kgfの力を加えた場合に、結合状態が解除されるよう構成されているので、圧入する前は結合状態が維持され、圧入治具13で力を加えるとスムーズに解除をなされる。
そして回り込み部分9fの車体側面とスリンガ鍔部7bの車体側面とを圧入治具13で圧入していくと、スリンガ円筒部7aと芯金円筒部8aとが一緒に内輪部材2B、外輪3に圧嵌されていき、パックシール6が内輪部材2Bと外輪3との間に介装された状態となる。このとき、環状突部9eが両嵌合面間で環状段部8aaへのゴム材の逃げを伴いながら圧縮される。よって環状突部9eの復元弾力により、外輪3と芯金円筒部8aとの嵌合面間が密封され、外部から軸受部1A内への水などの浸入が阻止される。圧入治具13の押圧部13aが外輪3及び内輪部材2Bの車体側面に到達すると、パックシール6が内輪部材2Bと外輪3との間に介装された状態となり、押圧され圧縮変形されていたサイドリップ9bが、スリンガ鍔部7bの反車体側面に、ラジアルリップ9aがスリンガ円筒部7aの外周面に、それぞれ弾性摺接される(図2参照)。
よって、軸受部1Aがシールされ、軸受部1A内に装填されたグリスの外部への漏出が阻止され、また外部から軸受部1A内への汚泥などの侵入が阻止される。
ここでは、スリンガ鍔部7bの車体側面7bbに、周方向に沿って多数のN極、S極が交互に着磁形成された磁気エンコーダ11が貼着一体とされたパックシール6を示している。外輪3又は車体の固定側部材には、磁気センサ12(図1参照)が固定配置されており、磁気エンコーダ11とにより、タイヤホイールの回転速度を検出する回転検出装置が構成される。磁気エンコーダ11は、NBR、H−NBR、ACM、AEM、FKM等から選ばれたいずれかのゴム材にフェライト系、希土類系等の磁性粉末を事前に混練してなる磁性ゴムシートからなり、周方向に多数のN極、S極が交互に並ぶよう着磁形成されている。磁気エンコーダ11としては、上述の磁性ゴムからなるものに限定されず、プラスチック磁石、焼結磁石としてもよい。
その他、弾接部9dを備えており、内輪部材2Bと外輪3との間に介装される前は、スリンガ鍔部7bの周縁部7baにシールリップ部9の弾接部9dが弾性的に結合状態とされる点、結合状態における前記スリンガ7とシール部材10とに対して、軸方向に2kgf〜20kgfの力を加えた場合に結合状態が解除される点などは上述の例と同様である。
これによれば、図4のようにパックシール6を積み重ねた場合、磁気エンコーダ11が、磁気エンコーダ11より突出して形成されている回り込み部分9fによって保護された状態となるので、磁気エンコーダ11への傷付きを防止できる。また磁気エンコーダ11より突出して形成されている該回り込み部分9fによって、磁気エンコーダ11の上(或いは下)に芯金鍔部8bが直接積み重ねられることがない。よって、磁気エンコーダ11が持つ磁力によって金属材からなる芯金鍔部8bに引き寄せられて、くっついてしまうことがなく、梱包作業や軸受部1Aの介装作業のときなどにおいて、取り扱い性が向上する。もちろん第1の実施形態におけるパックシール6の効果も備えたものであることはいうまでもない。
図5に示す例とは磁気エンコーダ11の一部が、スリンガ鍔部7bの周縁部7baに回り込むように配されたエンコーダ回り込み部分11aを備えている点で異なる。この場合、弾接部9dは、スリンガ鍔部7bの周縁部7baに、エンコーダ回り込み部分11aを介在させた状態で弾性的に結合状態となるよう形成される。
このように磁気エンコーダ11の一部をスリンガ鍔部7bの周縁部7baに回り込むように配することにより、磁気エンコーダ11とスリンガ鍔部7bの車体側面7bbとの固着関係がより強固になり、外れにくいものとすることができる。よって、上述した第1の実施形態におけるパックシール6の効果も兼ね備えたものでありながら、磁気エンコーダ11がスリンガ鍔部7bの車体側面7bbに強固に固着されたものとすることができる。また磁気エンコーダ11が磁性ゴムシートからなる場合は、このようにエンコーダ回り込み部分11aが、弾接部9dと周縁部7baとの間に介在することにより、弾性同士が結合状態となるため、軸受部1Aに介装される前において、スリンガ7とシール部材10とがよりばらけにくくなる。
ここに示す例は、シール部材10のシールリップ部9の形状が上述の例とは異なる。
芯金8に固着されたシールリップ部9は、ゴムの成型体からなり、基部9cをして、芯金8の芯金円筒部8a及び芯金鍔部8bに固着一体とされ、該基部9cよりスリンガ円筒部7aの外周面に弾接するラジアルリップ9aが2個、スリンガ鍔部7bの反車体側面に弾接する1個のサイドリップが形成されている。
シールリップ部9の基部9cは、芯金円筒部8aの環状段部8aaに回り込むように固着されている点、この回り込み部分9fの外輪4側と弾接する部分に環状突部9eが形成されている点は上述と同様である。
芯金円筒部8aに配された基部9cは、軸受部1Aに介装される前において、スリンガ鍔部7bの周縁部7baに弾接し、弾性的に結合状態となるようゴム材が周縁部7ba側(内径側)へ突出して形成された弾接部9dを備えている。
内輪部材2Bと外輪3との間に介装される前は、スリンガ鍔部7bの周縁部7baにシールリップ部9の弾接部9dが弾性的に結合状態とされる点、結合状態における前記スリンガ7とシール部材10とに対して、軸方向に2kgf〜20kgfの力を加えた場合に結合状態が解除される点も上述と同様である。
なお、シールリップ部9の形状、構成は図例に限定されるものではなく、図2に示すようにラジアルリップ9aを1個、サイドリップ9bを2個備えたものも適用可能である。
シールリップ部9を固着一体に備えた芯金8を芯金鍔部8bが下になるように作業台(不図示)の上に平置きにし、スリンガ円筒部7aの他端部7aaが下向きになるように芯金8の上方に同軸的に配置する。このとき、弾接部9dとスリンガ鍔部7bの周縁部7baとが弾性的に結合されるようスリンガ7を押し込むようにして嵌め合せれば、シールリップ部9の弾接部9dとスリンガ鍔部7bの周縁部7baとが弾性的に結合状態となる。
これによれば、両者(スリンガ7とシール部材10)がばらけてしまうことがなく、取り扱い性が向上し、出荷の際の梱包作業、製品管理などがし易くなり、介装前のパックシール6をきれいに積み重ねていくことができる。
なお、パックシール6の組立て要領は、上述の例に限定されるものではなく、スリンガ7を上記とは天地逆にして作業台に平置きし、この上からシール部材10を被せるように嵌合合体するようにしてもよい。
上述のように組立てられ、結合状態のパックシール6を取り出し、内輪部材2Bと外輪3との間に圧入していく(図8(a)参照)。圧入の際には、上述の例と同様に圧入治具13が用いられる。ここで用いられる圧入治具13は図に示すように、回り込み部分9f及び弾接部9dの突出具合に応じて形成された段部13bとスリンガ鍔部7bを押圧する押圧部13aとを備えたものを用いる。段部13bと押圧部13aの段差度合いは、上述の結合状態が解除されたときにラビリンスが形成されるよう設計される。
そして更に回り込み部分9fの車体側面とスリンガ鍔部7bの車体側面とを圧入治具13で圧入していくと、スリンガ円筒部7aと芯金円筒部8aとが一緒に内輪部材2B、外輪3に圧嵌されていく。このとき、環状突部9eが両嵌合面間で環状段部8aaへのゴム材の逃げを伴いながら圧縮される。
圧入治具13の段部13bの押圧面が外輪3の車体側面に到達すると、パックシール6が内輪部材2Bと外輪3との間に介装された状態となり、サイドリップ9bが、スリンガ鍔部7bの反車体側面に、ラジアルリップ9aがスリンガ円筒部7aの外周面に、それぞれ弾性摺接される。
ここでは磁気エンコーダ11を備えていないパックシール6について説明したが、図5に示す例のように磁気エンコーダ11を備えたものにも適用可能である。
1A 軸受部
2 内輪(回転側部材)
3 外輪(固定側部材)
6 パックシール
7 スリンガ
7a スリンガ円筒部
7b スリンガ鍔部
7ba 周縁部
9 シールリップ部
9a ラジアルリップ
9b サイドリップ
9d 弾接部
10 (弾性)シール部材
11 磁気エンコーダ
Claims (6)
- 相互に同軸回転する2部材間に介装されるパックシールであって、
前記2部材の一方の部材に嵌合一体に装着される円筒部及びこの円筒部の一端に連設された鍔部を備えるスリンガと、他方の部材に嵌合一体に装着される円筒部及びこの円筒部の一端に連設された鍔部を備える芯金に固着一体とされ前記スリンガに弾性摺接するシールリップ部を備える弾性シール部材とよりなり、
前記芯金の円筒部に配された前記シールリップ部の基部は、前記2部材間に介装される前において、前記スリンガと芯金のそれぞれの円筒部及び鍔部が互いに対向するように組合わされた状態で、前記スリンガの鍔部の周縁部に、弾性的に結合状態となるよう形成された弾接部を備えており、
前記2部材間に介装されたときには、前記弾接部による前記結合状態が解除された空間に、ラビリンス構造が形成されることを特徴としたパックシール。 - 請求項1に記載のパックシールにおいて、
前記弾接部は、肉厚に形成されてなることを特徴とするパックシール。 - 請求項1に記載のパックシールにおいて、
前記弾接部は、前記スリンガの鍔部の周縁部側に突出して形成されてなることを特徴とするパックシール。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のパックシールにおいて、
前記一方の部材が回転側部材、他方の部材が固定側部材であり、
前記スリンガにおける鍔部の前記芯金の鍔部に対向する面とは反対側の面には、環状多極ゴム磁石からなる磁気エンコーダが固着一体とされていることを特徴とするパックシール。 - 請求項4に記載のパックシールにおいて、
前記磁気エンコーダの一部は、スリンガの鍔部の周縁部に回り込むように配されており、
前記弾接部は、前記スリンガの鍔部の周縁部に、前記磁気エンコーダの一部を介在させた状態で弾性的に結合状態となるよう形成されていることを特徴とするパックシール。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のパックシールにおいて、
前記結合状態における前記スリンガと前記弾性シール部材とに対して、軸方向に2kgf〜20kgfの力を加えた場合に、前記結合状態が解除されることを特徴とするパックシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008286330A JP5099643B2 (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | パックシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008286330A JP5099643B2 (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | パックシール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010112489A true JP2010112489A (ja) | 2010-05-20 |
JP5099643B2 JP5099643B2 (ja) | 2012-12-19 |
Family
ID=42301190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008286330A Expired - Fee Related JP5099643B2 (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | パックシール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5099643B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012159170A (ja) * | 2011-02-02 | 2012-08-23 | Ntn Corp | 車輪用軸受シールおよびその組立方法 |
JP2013029132A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Jtekt Corp | 転がり軸受 |
WO2013031904A1 (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-07 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受シール |
JP2016090040A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受用密封装置、及び密封形転がり軸受 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002206550A (ja) * | 2001-01-09 | 2002-07-26 | Nsk Ltd | 転がり軸受用密封装置 |
JP2004239337A (ja) * | 2003-02-05 | 2004-08-26 | Uchiyama Mfg Corp | 軸受のシール構造 |
JP2007107674A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Uchiyama Mfg Corp | 密封装置 |
JP2009019707A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Nsk Ltd | シール構造及び軸受ユニット |
-
2008
- 2008-11-07 JP JP2008286330A patent/JP5099643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002206550A (ja) * | 2001-01-09 | 2002-07-26 | Nsk Ltd | 転がり軸受用密封装置 |
JP2004239337A (ja) * | 2003-02-05 | 2004-08-26 | Uchiyama Mfg Corp | 軸受のシール構造 |
JP2007107674A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Uchiyama Mfg Corp | 密封装置 |
JP2009019707A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Nsk Ltd | シール構造及び軸受ユニット |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012159170A (ja) * | 2011-02-02 | 2012-08-23 | Ntn Corp | 車輪用軸受シールおよびその組立方法 |
JP2013029132A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Jtekt Corp | 転がり軸受 |
WO2013031904A1 (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-07 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受シール |
JP2013050132A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Ntn Corp | 車輪用軸受シール |
JP2016090040A (ja) * | 2014-10-30 | 2016-05-23 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受用密封装置、及び密封形転がり軸受 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5099643B2 (ja) | 2012-12-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5334287B2 (ja) | ベアリングシール | |
JP2010159791A (ja) | 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置 | |
US20070090604A1 (en) | Sealing device | |
JP5099643B2 (ja) | パックシール | |
JP2008151174A (ja) | 密封装置 | |
JP5435843B2 (ja) | 玉軸受の保持器 | |
JP2014005897A (ja) | 転がり軸受及びその製造方法 | |
JP2007187457A (ja) | トーンホイール | |
JP4719977B2 (ja) | 転がり軸受用密封装置とその搬送方法並びに組み付け方法 | |
JP2012224265A (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2011163412A (ja) | 環状密封装置 | |
JP5061652B2 (ja) | 着磁パルサリング、及びこれを用いたセンサ付き転がり軸受装置 | |
JP4798763B2 (ja) | 保護カバー付トーンホイール | |
JP7495277B2 (ja) | 車輪支持用転がり軸受ユニット | |
JP2011080499A (ja) | 車輪用軸受装置 | |
JP2008075832A (ja) | 転がり軸受装置 | |
JP5408764B2 (ja) | パックシール | |
KR101411611B1 (ko) | 실링 캡 및 이를 이용한 휠 베어링 조립체 | |
JP2008267423A (ja) | ベアリングシール | |
JP2008224228A (ja) | 着磁パルサリングの固定構造、及びこれを用いたセンサ付き転がり軸受装置 | |
JP4756363B2 (ja) | 転がり軸受の密封装置 | |
JP2010065737A (ja) | パックシール | |
JP5333064B2 (ja) | 車輪用転がり軸受装置 | |
JP7201985B2 (ja) | 密封装置 | |
JP2006153110A (ja) | ベアリングシール |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111102 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120821 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120918 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5099643 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |