JP2010106612A - 扁平柱と梁との接合部構造 - Google Patents

扁平柱と梁との接合部構造 Download PDF

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Abstract

【課題】接合金物や引寄せ金物を用いて、これらの金物との干渉を避けながら扁平柱と受け梁と掛け梁とを効果的に接合できる扁平柱と梁との接合部構造を提供する。
【解決手段】扁平柱11は、受け梁12よりも屋内側に突出した状態で設けられており、掛け梁13は、一端部を扁平柱11の受け梁12よりも屋内側に突出する部分の上端面11bに載置した状態で設けられている。接合金物14は、一対の受け梁接合プート部17と、下面密着プレート部18と、一対の側面接合プレート部19とからなり、下面密着プレート部18は、受け梁接合プレート部17に沿った面と間隔sをおいて配置されていることにより、扁平柱11と干渉することなく掛け梁13の下面部13aに密着するようになっている。また扁平柱11に取り付けられた縦方向引寄せ金物15は、下面密着プレート部18と干渉することなく掛け梁13の上方に延設して上部扁平柱21に締着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、扁平柱と梁との接合部構造に関し、特に、扁平な矩形断面形状を有する扁平柱と、受け梁と、掛け梁との接合部における接合金物を用いた接合部構造に関する。
例えば木造の住宅建築物等の建物における骨組み構造を形成する、木製の角材からなる柱と受け梁と掛け梁との接合部では、一般に、各角材の端部や接合部分にプレカット仕口を施しておき、これらの仕口を嵌め合わせると共に、各種の接合金物や引寄せ金物を用いて補強することにより、柱と受け梁と掛け梁とを、好ましくは相互に直角な方向に延設させた状態で接合させる接合構造が採用されている。
また、柱や受け梁や掛け梁にプレカット仕口を施すことなく、接合金物や引寄せ金物を用いるだけで、これらの部材を強固に且つ安定した状態で接合できるようにする接合金物も開発されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、近年、例えば建物の外壁部分に背の高い開口部を設ける場合等において、例えば風荷重に対して効果的に抵抗できる骨組み構造を構成する柱として、長軸と短軸とを有する扁平な矩形断面形状を備える扁平柱を用いて建物を構築することがある(例えば、特許文献2参照)。このような扁平柱を用いた外壁部分の骨組み構造では、長軸方向を外壁面と直交するように配置して扁平柱を立設させることにより、風荷重等の横方向の荷重が外壁部分に負荷された際の柱の座屈強度を向上させて、安定した外壁部分の骨組み構造を形成することができるようになっている。
特開平11−181886号公報 特開2007−2592号公報
上述の扁平柱を用いた骨組み構造では、例えば当該扁平柱と受け梁と掛け梁との接合部において、これらの部材を相互に直角な方向に延設させた状態で、接合金物や引寄せ金物を用いて接合するには、正方形の断面形状を有する角材による柱を用いた場合と比較して、特別の工夫を必要とすることになる。すなわち、長軸と短軸とを有する扁平な矩形断面形状を備える扁平柱を、長軸方向を受け梁と直交するように配置して立設させると、扁平柱は、受け梁の幅(厚さ)の範囲内に納まらなくなって、その一部が受け梁の側面からこれと直交する方向に突出した状態で設置されることになる。これによって、扁平柱は、接合部に取り付けられる接合金物や引寄せ金物と干渉し易くなって安定した接合構造が得られなくなることから、このような干渉を避けながら接合金物や引寄せ金物を用いて扁平柱と受け梁と掛け梁とを効果的に接合することのできる、新たな接合部構造の開発が要望されている。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、接合金物や引寄せ金物を用いて、これらの金物との干渉を避けながら扁平柱と受け梁と掛け梁とを効果的に接合することのできる扁平柱と梁との接合部構造を提供することを目的とする。
本発明は、長軸と短軸とを有する扁平な矩形断面形状を有しており、その長軸方向を受け梁の延設方向と垂直な方向に配置して取り付けられる扁平柱と、前記受け梁と、該受け梁に一端部が支持される掛け梁との接合部における、接合金物を用いた接合部構造であって、前記扁平柱は、一方の短辺部を前記受け梁の前記掛け梁側の正面部とは反対側の背面部に沿って配置することにより、前記受け梁の正面部よりも突出した状態で設けられており、前記掛け梁は、その一端部を前記扁平柱の前記受け梁の正面部よりも突出する部分の上端面に載置した状態で、その端面を前記受け梁の正面部に密着させて設けられており、前記接合金物は、前記掛け梁を挟んだ両側の部分でビス、釘、コーチボルト等の打込み固定金具を介して前記受け梁の正面部に密着接合される一対の受け梁接合プレート部と、前記掛け梁の下面部に沿って密着配置される下面密着プレート部と、該下面密着プレート部の両側縁部と前記受け梁接合プレート部の内側縁部とを各々連結すると共に、前記掛け梁の側面部に沿って配置されて当該側面部にビス、釘、コーチボルト等の打込み固定具を介して密着接合される一対の側面接合プレート部とからなり、前記下面密着プレート部は、前記一対の受け梁接合プレート部に沿った面と間隔をおいて配置されていることにより、前記扁平柱と干渉することなく前記掛け梁の下面部に密着するようになっており、且つ前記扁平柱の前記掛け梁側の側面部には、縦方向引寄せ金物が取り付けられおり、該縦方向引寄せ金物の締着ボルトは、前記掛け梁の上面部、又は当該上面部から上方に延設して設けられた上部扁平柱の掛け梁側の側面部に締着される扁平柱と梁との接合部構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の扁平柱と梁との接合部構造は、前記接合金物の下面密着プレート部には、縦方向ボルト挿通切欠きが切り欠き形成されており、該縦方向ボルト挿通切欠きに挿通されて、前記縦方向引寄せ金物の締着ボルトが前記下面密着プレート部を横断して配置されるようになっていることが好ましい。
また、本発明の扁平柱と梁との接合部構造は、前記接合金物の受け梁接合プレート部には、横方向ボルト挿通切欠きが切り欠き形成されており、該横方向ボルト挿通切欠きに挿通されて、前記掛け梁の側面部に取り付けられた横方向引寄せ金物の締着ボルトが前記受け梁接合プレート部を横断すると共に、前記受け梁の背面部に締着されるようになっていることが好ましい。
さらに、本発明の扁平柱と梁との接合部構造は、前記接合部における前記受け梁及び前記掛け梁の上面部から上方に延設して、前記扁平柱の延長上に上部扁平柱が設けられており、前記縦方向引寄せ金物の締着ボルトは、該上部扁平柱の掛け梁側の側面部に締着されるようになっていることが好ましい。
本発明の扁平柱と梁との接合部構造によれば、接合金物や引寄せ金物を用いて、これらの金物との干渉を避けながら扁平柱と受け梁と掛け梁とを効果的に接合することができる。
図1及び図2に示す本発明の好ましい一実施形態に係る扁平柱と梁との接合部構造10は、建物として例えば軸組工法による木造住宅建築物の外壁部分の骨組み構造を形成する、扁平柱11と、受け梁12と、掛け梁13との接合部において、接合金物14や引寄せ金物15,16を用いてこれらの部材11,12,13が安定した状態で効果的に接合されるようにするために採用されたものである。
すなわち、本実施形態の接合部構造10は、長軸と短軸とを有する扁平な矩形断面形状を有しており、その長軸方向を受け梁12の延設方向と垂直な方向に配置して取り付けられる扁平柱11と、受け梁12と、この受け梁12に一端部が支持される掛け梁13との接合部における、接合金物14を用いた接合部構造であって、扁平柱11は、矩形断面形状の一方の短辺部11aを受け梁12の掛け梁13側の正面部12aとは反対側の背面部12bに沿って配置することにより、受け梁12の正面部12aよりも屋内側に突出した状態で設けられており、掛け梁13は、その一端部を扁平柱11の受け梁12の正面部12aよりも屋内側に突出する部分の上端面11bに載置した状態で、その端面を受け梁12の正面部12aに密着させて設けられている。
また、接合金物14は、掛け梁12を挟んだ両側の部分でビス、釘、コーチボルト等の打込み固定金具20を介して受け梁12の正面部12aに密着接合される一対の受け梁接合プレート部17と、掛け梁13の下面部13aに沿って密着配置される下面密着プレート部18と、下面密着プレート部18の両側縁部と受け梁接合プレート部17の内側縁部とを各々連結すると共に、掛け梁13の側面部13bに沿って配置されて当該側面部13bにビス、釘、コーチボルト等の打込み固定具20を介して密着接合される一対の側面接合プレート部19とからなり、下面密着プレート部18は、一対の受け梁接合プレート部17に沿った面と間隔s(図3(a)、(b)参照)をおいて配置されていることにより、扁平柱11と干渉することなく掛け梁13の下面部13aに密着するようになっており、且つ扁平柱11の掛け梁13側の側面部11cには、縦方向引寄せ金物15が取り付けられおり、この縦方向引寄せ金物15の締着ボルト15aは、掛け梁13の上面部13cから上方に延設して設けられた上部扁平柱21の掛け梁13側の側面部21cに締着されるようになっている。
さらに、本実施形態では、接合金物14の下面密着プレート部18には、縦方向ボルト挿通切欠き22が切り欠き形成されており、この縦方向ボルト挿通切欠き22に挿通されて、縦方向引寄せ金物15の締着ボルト15aが下面密着プレート部18を横断して配置されるようになっている。
さらにまた、本実施形態では、接合金物14の受け梁接合プレート部17には、横方向ボルト挿通切欠き23が切り欠き形成されており、この横方向ボルト挿通切欠き23に挿通されて、掛け梁13の側面部に取り付けられた横方向引寄せ金物16の締着ボルト16aが受け梁接合プレート部17を横断すると共に、受け梁12の背面部12bに締着されるようになっている。
本実施形態では、扁平柱11は、長軸と短軸とを有する扁平な矩形断面形状として、例えば長辺が210mm、短辺が105mm程度の大きさの矩形断面形状を有する木製の角材からなり、例えばコンクリート製の基礎24から、建物の1層分〜2層分の高さで鉛直方向に立設して設置される。扁平柱11の上端面11bには、当該上端面11bに支持させて、受け梁12と掛け梁13とが設置されることになる。
受け梁12は、本実施形態では、例えば長辺が300mm、短辺が105mm程度の大きさの矩形断面形状を有する木製の角材からなる。受け梁12は、縦長に起して配置されると共に、扁平柱11の上端面11bに、当該上端面11bの一方の短辺部11aにその背面部12bを沿わせるようにして、扁平柱11の長軸と垂直な方向に水平に延設する状態で、接合部において接合されることになる。
掛け梁13は、本実施形態では、例えば長辺が300mm、短辺が105mm程度の大きさの矩形断面形状を有する木製の角材からなる。掛け梁13は、縦長に起して配置されると共に、扁平柱11の上端面11bにおける受け梁12の正面部12aよりも屋内側に突出する部分に、その一端部を載置し、且つその端面を受け梁12の正面部12aに密着させて、受け梁12と垂直な方向に水平に延設する状態で、接合部において接合されることになる。
また、本実施形態では、扁平柱11との接合部における受け梁12及び掛け梁13の上面部12c,13cから上方に延設して、上部扁平柱21が設けられている。上部扁平柱21は、扁平柱11と同様に、例えば長辺が210mm、短辺が105mm程度の大きさの矩形断面形状を有する木製の角材からなる。上部扁平柱21は、扁平柱11の延長上に上階に向けて立設配置された状態で、接合部においてその下端面を受け梁12及び掛け梁13の上面部12c,13cに密着させて接合されることになる。
そして、本実施形態では、扁平柱11と、受け梁12と、掛け梁13と、上部扁平柱21とは、これらの接合部において、接合金物14と引寄せ金物15,16とを用いて互いに直角に延設する状態で接合一体化されるようになっている。
ここで、接合金物14は、例えば3.2〜4.5mm程度の厚さの金属プレートに、切断加工、折曲げ加工、孔開け加工等を施すことによって容易に形成されるものであり、図3(a)〜(c)に示すように、直角に折れ曲がって連接する、一対の受け梁接合プレート部17と、下面密着プレート部18と、一対の側面接合プレート部19とからなる。
受け梁接合プレート部17は、掛け梁12を挟んだ両側で、受け梁12の正面部12aに密着接合される部分であり、横倒しした扁平な略直角台形形状を備えるように加工されている。また、受け梁接合プレート部17には、ビス、釘、コーチボルト等の打込み固定具20を打ち込むための打込み孔25が各々複数穿孔形成されていると共に、横方向引寄せ金物16の締着ボルト16aを挿通させる横方向ボルト挿通切欠き23が切欠き穴として各々上下2箇所に開口形成されている。
下面密着プレート部18は、掛け梁13の端面から離れた位置において、掛け梁13の下面部13aに沿って密着配置される部分であり、略矩形形状を備えると共に、扁平柱11と干渉しないように、一対の受け梁接合プレート部17に沿った面と間隔sをおいた状態で設けられている。また、下面密着プレート部18には、受け梁接合プレート部17側の辺部の中央部分に、当該辺部を凹状に切り欠いて、縦方向ボルト挿通切欠き22が形成されている。なお、縦方向ボルト挿通切欠き22は、例えば下面密着プレート部18の中央部分に、切欠き穴として形成することもできる。
側面接合プレート部19は、下面密着プレート部18の両側縁部と受け梁接合プレート部17の各内側縁部とを、下面密着プレート部18と梁接合プレート部との間に間隔sを保持し、且つ下面密着プレート部18が梁接合プレート部に対して垂直に配置されるように各々連結すると共に、掛け梁13の側面部13bに各々密着接合される部分である。また、側面接合プレート部19には、ビス、釘、コーチボルト等の打込み固定具20を打ち込むための打込み孔25が、各々複数穿孔形成されている。
また、本実施形態では、縦方向引寄せ金物15や横方向引寄せ金物16として、羽子板ボルト等として公知の各種の引寄せ金物を用いることができる。
本実施形態の扁平柱と梁との接合部構造10は、上述の図1及び図2に示すように、接合金物14や引寄せ金物15,16を用いて、例えば以下のようにして容易に形成することができる。すなわち、まず、立設配置した扁平柱11の上端面11bに支持させて、受け梁12を、当該上端面11bの一方の短辺部11aにその背面部12bを沿わせるようにして設置する。また、掛け梁13を、扁平柱11の上端面11bにおける受け梁12の正面部12aよりも屋内側に突出する部分にその一端部を載置すると共に、その端面を受け梁12の正面部12aに密着させて設置する。
しかる後に、一対の側面接合プレート部19の間に掛け梁13を下方から嵌め込むようにして、接合金物14を接合部に配置し、下面密着プレート部18を掛け梁13の下面部13aに密着させた状態で、一対の受け梁接合プレート部17を掛け梁12を挟んだ両側の部分で受け梁12の正面部12aに密着させ、打込み孔25を介して受け梁12に向けて打込み固定具20を打ち込むことにより、接合金物14を接合部に固定する。これによって、一対の側面接合プレート部19もまた、掛け梁13の両側の側面部13bに沿って密着配置されるので、打込み孔25を介して掛け梁13に向けて打込み固定具20を打ち込んで固定する。
次に、本実施形態では、接合部における受け梁12の上面部12c及び掛け梁13の上面部13cに支持させて、扁平柱11の延長上に、扁平柱11を上階に向けて立設配置する。
さらに、扁平柱11の掛け梁13側の側面部11cに縦方向引寄せ金物15を取り付ける。また縦方向引寄せ金物15の締着ボルト15aを、接合金物14の下面密着プレート部18の縦方向ボルト挿通切欠き22と合致する位置において掛け梁13を上下に貫通して設けられたボルト挿通孔27に挿通して、掛け梁13の上方に延設させる。この締着ボルト15aの上端部を、上部扁平柱21の掛け梁13側の側面部21cに取り付けた上部引寄せ金物26に締着することにより、受け梁12及び掛け梁13を挟んで上下に設置された、上部扁平柱21と扁平柱11とを、互いに引き寄せるようにする。
さらにまた、本実施形態では、掛け梁13の側面部に横方向引寄せ金物16を取り付ける。また横方向引寄せ金物16の締着ボルト16aを、接合金物14の受け梁接合プレート部17の横方向ボルト挿通切欠き23と合致する位置において受け梁12を前後に貫通して設けられたボルト挿通孔に挿通して、受け梁12の背面部12bに延設させる。この締着ボルト16aの端部を、受け梁12の背面部12bに座金部材28を介して締着することにより、受け梁12側に掛け梁13を引き寄せるようにする。
これらによって、扁平柱11と、受け梁12と、掛け梁13と、上部扁平柱21とが強固に且つ安定した状態で接合一体化された、本実施形態の扁平柱と梁との接合部構造10が形成されることになる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の接合部構造10によれば、接合金物14や引寄せ金物15を用いて、これらの金物との干渉を避けながら扁平柱11と受け梁12と掛け梁13とを効果的に接合することができる。
すなわち、本実施形態によれば、扁平柱11は、受け梁12の正面部12aよりも屋内側に突出した状態で設けられており、掛け梁13は、その一端部を扁平柱11の受け梁12の正面部12aよりも屋内側に突出する部分の上端面11bに載置した状態で設けられており、接合金物14は、一対の受け梁接合プレート部17と、下面密着プレート部18と、一対の側面接合プレート部19とからなり、下面密着プレート部18は、一対の受け梁接合プレート部17に沿った面と間隔sをおいて配置されていることにより、扁平柱11と干渉することなく掛け梁13の下面部13aに密着するようになっており、また扁平柱11に取り付けられた縦方向引寄せ金物15は、下面密着プレート部18と干渉することなく掛け梁13の上方に延設して締着されるので、これらの金物14,15との干渉を避けつつ、扁平柱11と受け梁12と掛け梁13とを安定した状態で容易に且つ効果的に接合することが可能になる。
図4は、本発明の好ましい他の実施形態に係る扁平柱と梁との接合部構造30を示すものである。図4に示す他の実施形態によれば、接合部における受け梁12及び掛け梁13の上面部12a,13aから上方に延設する上部扁平柱21が設けられていないこと以外は、上記実施形態の接合部構造10と略同様の構成を備えている。そして、図4に示す他の実施形態では、扁平柱11の掛け梁13側の側面部11cに取り付けらた縦方向引寄せ金物15の締着ボルト15aは、掛け梁13を貫通して、その上端部が、座金部材31を介して掛け梁13の上面部13cに締着されるようになっており、これによって掛け梁13を扁平柱11側に引き寄せるようになっている。図4に示す他の実施形態の接合部構造10によっても、上記実施形態の接合部構造10と同様の作用効果が奏されることになる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、接合金物の下面密着プレート部には、縦方向ボルト挿通切欠きが切り欠き形成されて必要は必ずしもなく、下面密着プレート部と扁平柱との間に間隔部分を保持しておいて、この間隔部分を介して縦方向引寄せ金物の締着ボルトを通過させるようにしても良い。また、掛け梁の側面部に横方向引寄せ金物を取り付けて、掛け梁を受け梁側に引き寄せる必要は必ずしもない。
本発明の好ましい一実施形態に係る扁平柱と梁との接合部構造の構成を説明する略示斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る扁平柱と梁との接合部構造の構成を説明する、図1を右斜め下方から視た要部斜視図である。 接合金物を示す(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は上面図である。 本発明の好ましい他の実施形態に係る扁平柱と梁との接合部構造の構成を説明する略示斜視図である。
符号の説明
10 扁平柱と梁との接合部構造
11 扁平柱
11a 扁平柱の短辺部
11b 扁平柱の上端面
11c 扁平柱の掛け梁側の側面部
12 受け梁
12a 受け梁の正面部
12b 受け梁の背面部
12c 受け梁の上面部
13 掛け梁
13a 掛け梁の下面部
13b 掛け梁の下面部
13c 掛け梁の上面部

14 接合金物
15 縦方向引寄せ金物
15a 締着ボルト
16 横方向引寄せ金物
16a 締着ボルト
17 受け梁接合プレート部
18 下面密着プレート部
19 側面接合プレート部
20 打込み固定金具
21 上部扁平柱
21c 上部扁平柱の掛け梁側の側面部
22 縦方向ボルト挿通切欠き
23 横方向ボルト挿通切欠き
25 打込み孔
27 ボルト挿通孔
28,31 座金部材
s 受け梁接合プレート部に沿った面と下面密着プレート部との間隔部分

Claims (4)

  1. 長軸と短軸とを有する扁平な矩形断面形状を有しており、その長軸方向を受け梁の延設方向と垂直な方向に配置して取り付けられる扁平柱と、前記受け梁と、該受け梁に一端部が支持される掛け梁との接合部における、接合金物を用いた接合部構造であって、
    前記扁平柱は、一方の短辺部を前記受け梁の前記掛け梁側の正面部とは反対側の背面部に沿って配置することにより、前記受け梁の正面部よりも突出した状態で設けられており、前記掛け梁は、その一端部を前記扁平柱の前記受け梁の正面部よりも突出する部分の上端面に載置した状態で、その端面を前記受け梁の正面部に密着させて設けられており、
    前記接合金物は、前記掛け梁を挟んだ両側の部分でビス、釘、コーチボルト等の打込み固定金具を介して前記受け梁の正面部に密着接合される一対の受け梁接合プレート部と、前記掛け梁の下面部に沿って密着配置される下面密着プレート部と、該下面密着プレート部の両側縁部と前記受け梁接合プレート部の内側縁部とを各々連結すると共に、前記掛け梁の側面部に沿って配置されて当該側面部にビス、釘、コーチボルト等の打込み固定具を介して密着接合される一対の側面接合プレート部とからなり、前記下面密着プレート部は、前記一対の受け梁接合プレート部に沿った面と間隔をおいて配置されていることにより、前記扁平柱と干渉することなく前記掛け梁の下面部に密着するようになっており、
    且つ前記扁平柱の前記掛け梁側の側面部には、縦方向引寄せ金物が取り付けられおり、該縦方向引寄せ金物の締着ボルトは、前記掛け梁の上面部、又は当該上面部から上方に延設して設けられた上部扁平柱の掛け梁側の側面部に締着される扁平柱と梁との接合部構造。
  2. 前記接合金物の下面密着プレート部には、縦方向ボルト挿通切欠きが切り欠き形成されており、該縦方向ボルト挿通切欠きに挿通されて、前記縦方向引寄せ金物の締着ボルトが前記下面密着プレート部を横断して配置されるようになっている請求項1に記載の扁平柱と梁との接合部構造。
  3. 前記接合金物の受け梁接合プレート部には、横方向ボルト挿通切欠きが切り欠き形成されており、該横方向ボルト挿通切欠きに挿通されて、前記掛け梁の側面部に取り付けられた横方向引寄せ金物の締着ボルトが前記受け梁接合プレート部を横断すると共に、前記受け梁の背面部に締着される請求項1又は2に記載の扁平柱と梁との接合部構造。
  4. 前記接合部における前記受け梁及び前記掛け梁の上面部から上方に延設して、前記扁平柱の延長上に上部扁平柱が設けられており、前記縦方向引寄せ金物の締着ボルトは、該上部扁平柱の掛け梁側の側面部に締着される請求項1〜3のいずれかに記載の扁平柱と梁との接合部構造。
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