JP6198271B2 - 断熱パネル及びその取付構造 - Google Patents

断熱パネル及びその取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、ビル等の建築物の外壁などを形成するための断熱パネル及びその取付構造に関するものである。
従来、表側金属外皮と裏側金属外皮との間に芯材が充填された断熱パネルが知られている。そして、断熱パネルの強度を向上させるために、表側金属外皮と芯材との間に補強材を設けると共に、裏側金属外皮と芯材との間に補強材を設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。このような断熱パネルを壁下地に取り付けるにあたっては、以下のようにして施工される。
まず、断熱パネルの裏側金属外皮の外面(表面)の上下に、補強プレートを配置する。次に、この補強プレートに形成された貫通孔を通して、固定具を裏側金属外皮と、裏側金属外皮と芯材との間に設けられた補強材とに打ち込むことによって、断熱パネルに補強プレートを取り付ける。そして、この補強プレートを壁下地に取り付ける。
特開2012−92496号公報
上記のような断熱パネルの施工構造では、裏側金属外皮及び裏側金属外皮と芯材との間に設けられた補強材は、固定具及び補強プレートを介して壁下地に固定されている。しかし、表側金属外皮及び表側金属外皮と芯材との間に設けられた補強材は、壁下地に直接固定されていない。従って、断熱パネルに強風等により負圧がかかった場合に、断熱パネルに壁下地から剥離する方向の力が作用するので、断熱パネルに撓みが生じ、この撓みが非常に大きくなると、表側金属外皮と芯材とが剥離しやすかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、強風等により負圧がかかった場合でも、表側金属外皮と芯材との剥離が生じにくい断熱パネル及びその取付構造を提供することにある。
本発明に係る断熱パネルは、表側金属外皮と裏側金属外皮との間に芯材が充填され、前記表側金属外皮と前記芯材との間に補強材が設けられた断熱パネルであって、前記補強材は前記表側金属外皮に取り付けられ、前記補強材と前記裏側金属外皮との間には結合具が設けられ、前記結合具は前記補強材に接合され、前記裏側金属外皮には前記結合具に連結するための固定具が挿入可能な挿入孔が形成されていることを特徴とする。
本発明にあっては、前記固定具には雄ねじが形成され、前記結合具には前記雄ねじと結合可能な雌ねじが設けられていることが好ましい。
本発明にあっては、前記結合具は、溶接により前記補強材に接合されることが好ましい。
本発明に係る断熱パネルの取付構造は、前記断熱パネルを建物の壁下地に取り付けて形成される断熱パネルの取付構造であって、前記挿入孔から挿入された前記固定具が前記結合具に連結され、前記固定具が前記壁下地に取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、補強材と結合具と固定具とにより、表側金属外皮を建物の壁下地に直接連結して支持することができ、表側金属外皮に強風等により負圧がかかった場合でも、表側金属外皮と芯材との剥離を生じにくくすることができるものである。
本発明の実施の形態に係る断熱パネルの取付構造の一例を示す水平断面図である。 本発明の実施の形態に係る断熱パネルの一例を示し、(a)は斜視図、(b)は側面視断面図、(c)(d)は一部の水平断面図である。 本発明で用いる補強材の一例を示す一部の斜視図である。 本発明で用いる連結部材の一例を示す斜視図である。 本発明で用いる結合具の一例を示す斜視図である。 本発明において、補強材に芯材を取り付けた状態の一例を示す一部の斜視図である。 (a)は、本発明において、結合具を補強材に取り付けた状態の一例を示す一部の斜視図、(b)はさらに補強材に芯材を取り付けた状態の一例を示す一部の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る断熱パネルの一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る断熱パネルの取付構造の一例を示し、(a)〜(c)は断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本実施の形態の断熱パネルAは、図2(a)〜(d)に示すように、表側金属外皮1、裏側金属外皮2、芯材3、補強材4、耐火材5、連結部材60などを備えて形成されている。このような断熱パネルAは、ALC板などの建築板よりも断熱性に優れるが、耐火性にも優れる耐火パネルとして形成することができる。
表側金属外皮1及び裏側金属外皮2は、亜鉛めっき鋼板、塗装鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、ステンレス鋼板、アルミニウム板、チタン板などの金属板をロール成形加工や折り曲げ加工などで所望の形状に成形することにより得ることができる。また、表側金属外皮1及び裏側金属外皮2の厚みは、例えば、0.25〜2.0mmにすることができる。断熱パネルAが建物の外装材として用いられる場合、表側金属外皮1を建物の屋外側に向け、裏側金属外皮2を屋内側に向けるようにして施工することができる。
表側金属外皮1は、略平板状の板状部10と、板状部10の上端から後方に略垂直に突設された上突出片11と、上突出片11の先端から上方に向けて突出された上突条部12と、板状部10の下端から後方に略垂直に突設された下突出片13と、下突出片13の先端から下方に向けて突出された下突条部14と、板状部10の両側端から裏側金属外皮2側に向けて突設された連結片15とを備えて形成されている。板状部10としては、例えば、表面が凹凸のない平滑面に形成されたものなどが挙げられる。また、上突出片11及び上突条部12は、表側金属外皮1の幅方向(横方向)の略全長にわたって形成されており、上突条部12は、側面視略上下逆U字状に形成されている。また、下突出片13及び下突条部14は、表側金属外皮1の幅方向の略全長にわたって形成されており、下突条部14は、側面視略U字状に形成されている。また、連結片15は、板状部10の両側端から裏側金属外皮2側に向けて略垂直に突設された基部片16と、基部片16の先端から外側方に突設された前突条部17と、前突条部17の端部から裏側金属外皮2側に向けて突設された連結固定部18とを備えて形成されている。連結片15は、表側金属外皮1の上下方向(縦方向)の略全長にわたって形成されており、前突条部17は、水平断面略倒U字状に形成されている。
裏側金属外皮2は、図2に示すように、略平板状の板状部20と、板状部20の上端から前方に略垂直に突設された上突出片21と、板状部20の下端から前方に略垂直に突設された下突出片23と、板状部20の両側端から表側金属外皮1側に向けて突設された連結片25とを備えて形成されている。板状部20としては、例えば、表面が凹凸のない平滑面に形成されたものなどが挙げられる。また、上突出片21は、裏側金属外皮2の幅方向(横方向)の略全長にわたって形成されている。また、下突出片23は、裏側金属外皮2の幅方向の略全長にわたって形成されている。また、連結片25は、板状部20の両側端から外側方に突設された後突条部27と、後突条部27の端部から表側金属外皮1側に向けて突設された連結固定片28とを備えて形成されている。連結片25は、裏側金属外皮2の上下方向(縦方向)の略全長にわたって形成されており、後突条部27は、水平断面略倒U字状に形成されている。
芯材3は、断熱性を有することが好ましく、さらに、防火性や耐火性を有するものであることが好ましい。具体的には、芯材3としては、ロックウールやグラスウールなどの無機繊維材や、ウレタンフォームやフェノールフォームなどの樹脂発泡体等が挙げられる。芯材3は、上記無機繊維材や樹脂発泡体などを細長いブロック状(角棒状)に固めて形成されている。芯材3は、例えば、長さ300〜10000mm、幅30〜150mm、厚み20〜120mm、密度80〜200kg/mに形成されているが、これに限定されるものではない。
補強材4は、図3に示すように、金属板を折り曲げ加工することにより細長い部材に形成されている。補強材4を形成するための金属板は、厚み0.3〜3.5mmとすることができるが、これに限定されるものではない。また、補強材4の長さ寸法は、芯材3の長さ寸法と略同等に形成されている。補強材4は、矩形板状の固着片4aと、固着片4aの両方の長手端部に略垂直に突設した一対の対向する補強片4b、4bとを備えて断面略U字状に形成されている。
耐火材5は、芯材3よりも高い耐火性能を有するものであって、例えば、硫酸カルシウム二水和物を主成分とする石膏や珪酸カルシウムなどを用いて矩形板状に形成されている。耐火材5の長手方向の寸法(縦方向の寸法)は、断熱パネルAの長手方向の寸法と略同じであって、例えば、300〜10000mmにすることができ、耐火材5の幅寸法(前後方向の寸法)は、断熱パネルAの厚み寸法と略同じであって、例えば、幅30〜150mmにすることができ、耐火材5の厚みは、例えば、5〜50mmとすることができる。また、耐火材5は市販の石膏ボードを所定の大きさに切断して形成することができる。
連結部材60は、図4に示すように、金属板を折り曲げ加工することにより形成された短寸部材(ピース状部材)に形成されている。連結部材60を形成するための金属板は、厚み0.3〜3.5mmとすることができるが、これに限定されるものではない。連結部材60は、例えば、固定部60aと位置決め部60bとが略垂直に連なって断面略L字状に形成することができる。固定部60aは位置決め部60bよりも長く形成されており、固定部60aの長さL3は、断熱パネルAの厚み寸法の半分よりもやや長く形成され、例えば、20〜100mmに形成することができる。また、位置決め部60bの長さL4は、耐火材5の幅寸法の半分程度の長さに形成され、例えば、5〜30mmに形成することができる。
断熱パネルAはさらに結合具50を備えている。図5に示すように、結合具50は高ナットなどで形成することができる。結合具50は丸棒状に形成されている。結合具50の一端部は他の部分よりも径の大きな大径部51が形成されており、この大径部51には雌ねじ52が形成されている。雌ねじ52は結合具50の大径部51側の端面に開口して形成されている。雌ねじ52は断熱パネルAを取り付けるための固定具45の雄ねじ46が結合可能に形成されている。
そして、本実施の形態で用いる断熱パネルAは、表側金属外皮1と裏側金属外皮2との間に芯材3、補強材4、耐火材5、結合具50及び連結部材60を設けて一体化することにより形成されている。
図6に示すように、芯材3には補強材4が設けられている。この場合、芯材3の前面(図6においては上面)又は後面(図6においては下面)と補強材4の固着片4aの裏面(図6においては上面)とを接着すると共に、芯材3の各側面に補強材4の各補強片4bを添わせることによって、芯材3のほぼ全長にわたって補強材4が取り付けられている。補強片4bの高さ寸法(固着片4a側の基部から先端までの寸法)L1は、芯材3の厚み寸法L2よりも小さく形成されており、例えば、補強片4bの高さ寸法L1は、芯材3の厚み寸法L2の1/2から1/10にすることができる。
また、図7(a)に示すように、表側金属外皮1に取り付ける補強材4には結合具50が設けられている。結合具50には一つの補強材4に対して一個又は複数個設けられる。一個の結合具50が一つの補強材4に設けられる場合は、補強材4の長手方向の下端付近に設けることができる。複数個の結合具50が一つの補強材4に設けられる場合は、補強材4の長手方向に沿って所定の間隔を介して並べて設けることができる。結合具50は大径部51が形成されていない方の端部が接合部501として形成されており、この接合部501が補強材4の固着片4aと接合されている。接合部501は固着片4aの表面とスタッド溶接等の溶接により接合されている。このように溶接により結合具50と補強材40とを接合するため、接着剤で接合する場合に比べて、強固に結合具50と補強材40とを接合することができる。結合具50は固着片4aの平坦な裏面に対して略垂直に突出して設けられている。上記のように補強材4は芯材3に取り付けられるため、この芯材3に結合具50が埋まっている。結合具50はその略全体が芯材3に埋まっているが、図7(b)に示すように、大径部51の端面に対応する位置において芯材3には孔部31が形成されている。そして、この孔部31は芯材3の表面(長手面)に開口しており、この孔部31の開口により雌ねじ52の開口が芯材3の外から見えるように露出されている。
補強材4を設けた複数本の芯材3は、図8に示すように、裏面を対向させた表側金属外皮1と裏側金属外皮2との間に配置されて、表側金属外皮1と裏側金属外皮2との間に充填される。この場合、芯材3及び補強材4は、その長手方向が断熱パネルAの長手方向(縦方向)と略平行となるように配置される。また、隣り合う芯材3、3は側面同士を密着して配置されているが、隣り合う芯材3、3の各々に設けた補強材4は逆向きにして配置される。すなわち、補強材4の固着片4aの表面(芯材3が接着された面とは反対側の面)が表側金属外皮1の裏面側に向けられた芯材3と、補強材4の固着片4aの表面が裏側金属外皮2の裏面側に向けられた芯材3とが、断熱パネルAの短手方向(横方向)に交互に並んで配置される。尚、以下の説明においては、補強材4の固着片4aの表面が表側金属外皮1の裏面側に向けられた芯材3を芯材3aといい、補強材4の固着片4aの表面が裏側金属外皮2の裏面側に向けられた芯材3を芯材3bという。
本実施形態では、図8に示すように、断熱パネルAの短手方向(横方向)において、7本の芯材3が配置されており、断熱パネルAの一方の側端部から断熱パネルAの他方の側端部にかけて、芯材3b、芯材3a、芯材3b、…芯材3b、芯材3a、芯材3bという順に並んで配置されている。すなわち、本実施形態では、補強材4が、断熱パネルAの一方の側端部から断熱パネルAの他方の側端部にかけて、裏側金属外皮2と芯材3との間、表側金属外皮1と芯材3との間、裏側金属外皮2と芯材3との間、…裏側金属外皮2と芯材3との間、表側金属外皮1と芯材3との間、裏側金属外皮2と芯材3との間という順に並んで配置されている。
表側金属外皮1と裏側金属外皮2との間に配置される補強材4のうち、その一部は表側金属外皮1に取り付けられ、他の一部は裏側金属外皮2に取り付けられる。補強材4はその固着片4aを表側金属外皮1の芯材3側の面又は裏側金属外皮2の芯材3側の面と接着等して固定される。表側金属外皮1に取り付けられる補強材4には結合具50が設けられている。裏側金属外皮2に取り付けられる補強材4には結合具50が設けられていない。そして、上記のように、結合具50が埋められた芯材3aには孔部31が設けられているが、この孔部31が開口する芯材3aの表面が裏側金属外皮2の裏面(内側面)に接着される。また、孔部31の開口に対応する位置には、裏側金属外皮2を厚み方向で貫通する挿入孔26が設けられている。挿入孔26は断熱パネルAを取り付けるための固定具45が挿入可能に形成されている。
耐火材5は、断熱パネルAの四辺の周端部の略全長にわたって設けられている。断熱パネルAの上端部においては、表側金属外皮1の上突出片11及び上突条部12並びに裏側金属外皮2の上突出片21と、芯材3の上端面との間に耐火材5が設けられている。この場合、上突出片11、21の下面と耐火材5の上面とが接着され、芯材3の上端面と耐火材5の下面とは非接着で当接している。断熱パネルAの下端部においては、表側金属外皮1の下突出片13及び下突条部14並びに裏側金属外皮2の下突出片23と、芯材3の下端面との間に耐火材5が設けられている。この場合、下突出片13、23の上面と耐火材5の下面とが接着され、芯材3の下端面と耐火材5の上面とは非接着で当接している。断熱パネルAの側端部においては、表側金属外皮1の連結片15及び裏側金属外皮2の連結片25と、断熱パネルAの最も側端位置に設けられた芯材3の外側端面との間に耐火材5が設けられている。この場合、連結片15、25の裏面と耐火材5の外側面とが接着され、芯材3の外側面と耐火材5の内側面とが接着されている。
連結部材60は、断熱パネルAの両側端部に複数個ずつ設けられている。例えば、断熱パネルAの各側端部の上部と略中央部と下部とに連結部材60が設けられ、複数の連結部材60は所定の間隔を介して表側金属外皮1及び裏側金属外皮2の側端部に沿って並設されている。また、連結部材60の固定部60aは、断熱パネルAの側端部に設けた耐火材5の内側面と、この耐火材5に隣接する芯材3(芯材3b)の外側面との間に配置されている。また、連結部材60の位置決め部60bは、図2(c)に示すように、断熱パネルAの側端部に設けた耐火材5の後面と裏側金属外皮2の裏面(内面)との間に配置されている。尚、図2(d)に示すように、連結部材60の位置決め部60bは、断熱パネルAの側端部に設けた耐火材5の前面と表側金属外皮1の裏面(内面)との間に配置されていてもよい。位置決め部60bが耐火材5の前面又は後面に係止されることにより、連結部材60の位置決めが容易に行える。尚、耐火材5を表側金属外皮1と裏側金属外皮2との間に設ける前に、予め連結部材60を耐火材5に接着等して設けておいてもよい。
本実施の形態の断熱パネルAは、連結部材60により表側金属外皮1と裏側金属外皮2とが連結されている。すなわち、表側金属外皮1の側端部に設けた連結片15の連結固定部18と連結部材60の固定部60aとがビス等の固着具30で結合されると共に、裏側金属外皮2の側端部に設けた連結片25と連結部材60の固定部60aとがビス等の固着具30で結合されることによって、連結部材60及び固着具30により一方の金属外皮(表側金属外皮1)と他方の金属外皮(裏側金属外皮2)とが連結される。この場合、固着具30は、連結固定部18や連結片25の外側面から耐火材5を貫通して連結部材60の固定部60aに結合される。尚、上記では、断熱パネルAの側端部に連結部材60を設けた例を説明したが、これに限らず、断熱パネルAの上端部や下端部に連結部材60を設けてもよい。
また、断熱パネルAの各部位の寸法は適宜設定することができる。例えば、断熱パネルAの働き長さ(縦方向の寸法)は構造計算により安全性が確認された長さ以下にすることができ、断熱パネルAの働き幅(横方向の寸法)は300〜1200mm、断熱パネルAの厚みは50〜150mm、連結部材60の間隔は100〜2000mmとすることができるが、これに限定されるものではない。
図1及び図9(a)〜(c)には、本実施形態に係る断熱パネルAの取付構造が示されている。この取付構造では、断熱パネルAを壁下地37に取り付けて形成されている。断熱パネルAは、その複数枚を縦横に並設することによって、外壁等の壁を形成することができる。断熱パネルAは、主に屋内側(室内側)からの作業で施工することができる。
壁下地37としては、梁や柱などの建物の構造材38に、鉄骨などの下地材39を設けて形成されている。下地材39は、例えば、長尺のL型アングルで形成される。この場合、下地材39は、第一片391と第二片392とで断面L字状に形成されている。また、第一片391には厚み方向に貫通する固定孔393が一個又は複数個形成されている。
そして、図9(a)の場合は、第二片392の上面がH鋼などの構造材(梁など)38の下面に溶接等により固定されることによって、下地材39が構造材38に取り付けられている。従って、第一片391は、構造材38の下側において、第二片392の先端部から下方に突出して設けられる。この場合、断熱パネルAを壁下地37に取り付けるにあたっては、裏側金属外皮2の表面(外面)を第一片391の表面に接触させるようにして断熱パネルAを配置する。このとき、断熱パネルAの挿入孔26及び孔部31と下地材39の固定孔393とを位置合わせする。この後、ボルト等の固定具45を固定孔393と挿入孔26及び孔部31に屋内側から挿入し(差し込んで)、さらに固定具45に設けた雄ねじ46を断熱パネルAの内部の結合具50の雌ねじ52に螺合する。このようにして固定具45と結合具50とを締め付けて結合することにより、断熱パネルAを壁下地37に固定して取り付けることができる。
図9(b)は、上階と下階(例えば一階と二階)の境界における壁下地37を示している。この場合、梁等の構造材38の上に設けられた床板48と、上記と同様の下地材39とで壁下地37が形成されている。下地材39は床板48に設けた埋込具47に固定することによって、床板48に取り付けられる。埋込具47は下地材39と同様にL型のアングルで形成することができ、床板48の角部に埋め込まれて設けられている。埋込具47の上面は床板48の上面に露出している。そして、下地材39の第二片392の下面を埋込具47の上面に溶接等で接合することによって、下地材39が床板48に取り付けられる。この場合、第二片392は床板48の端面(屋外側面)から突出するように配置される。また第一片391は埋込具47の上面から鉛直上向きに突出している。このような場合、断熱パネルAを壁下地37に取り付けるにあたっては、裏側金属外皮2の表面(外面)を第一片391の表面に接触させるようにして断熱パネルAを配置する。このとき、断熱パネルAの孔部31と下地材39の固定孔393とを位置合わせする。また、断熱パネルAの下端面を第二片392の上面に載せる。この後、ボルト等の固定具45を固定孔393及び挿入孔26及び孔部31に屋内側から差し込み、さらに固定具45に設けた雄ねじ46を断熱パネルAの内部の結合具50の雌ねじ52に螺合する。このようにして固定具45と結合具50とを締め付けて結合することにより、断熱パネルAを壁下地37に固定して取り付けることができる。
このように、本実施形態においては、表側金属外皮1に取り付けられた補強材4は、結合具50及び固定具45を介して壁下地37に固定されている。従って、断熱パネルAに強風等により負圧がかかって壁下地37から剥離する方向の力が作用しても、表側金属外皮1を補強材4と結合具50と固定具45とにより壁下地37に直接強固に連結して支持することができる。よって、表側金属外皮1と芯材3との剥離を生じにくくすることができ、また表側金属外皮1が壁下地37から脱落しにくくすることができ、建物の壁下地37と断熱パネルAとの取り付け強度を向上させることができる。
1 表側金属外皮
2 裏側金属外皮
3 芯材
4 補強材
26 挿入孔
46 雄ねじ
50 結合具
52 雌ねじ
A 断熱パネル

Claims (4)

  1. 表側金属外皮と裏側金属外皮との間に芯材が充填され、前記表側金属外皮と前記芯材との間に補強材が設けられた断熱パネルであって、
    前記補強材は前記表側金属外皮に取り付けられ、
    前記補強材と前記裏側金属外皮との間には結合具が設けられ、前記結合具は前記補強材に接合され、
    前記裏側金属外皮には前記結合具に連結するための固定具が挿入可能な挿入孔が形成されていることを特徴とする断熱パネル。
  2. 前記固定具には雄ねじが形成され、前記結合具には前記雄ねじと結合可能な雌ねじが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の断熱パネル。
  3. 前記結合具は、溶接により前記補強材に接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱パネル。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の断熱パネルを建物の壁下地に取り付けて形成される断熱パネルの取付構造であって、前記挿入孔から挿入された前記固定具が前記結合具に連結され、前記固定具が前記壁下地に取り付けられていることを特徴とする断熱パネルの取付構造。
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