JP2010101687A - コンタクトプローブ - Google Patents

コンタクトプローブ Download PDF

Info

Publication number
JP2010101687A
JP2010101687A JP2008271943A JP2008271943A JP2010101687A JP 2010101687 A JP2010101687 A JP 2010101687A JP 2008271943 A JP2008271943 A JP 2008271943A JP 2008271943 A JP2008271943 A JP 2008271943A JP 2010101687 A JP2010101687 A JP 2010101687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plunger
contact
sleeve
spiral guide
guide surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008271943A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Shikahama
鹿濱  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIKAHAMA SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SHIKAHAMA SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHIKAHAMA SEISAKUSHO KK filed Critical SHIKAHAMA SEISAKUSHO KK
Priority to JP2008271943A priority Critical patent/JP2010101687A/ja
Publication of JP2010101687A publication Critical patent/JP2010101687A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Leads Or Probes (AREA)

Abstract

【課題】回転式のコンタクトプローブにおいて、バレル研磨を施すことなく、プランジャーのスムースな動作を長期に亘り安定的に確保すると共に、コンタクトプローブの電気抵抗を長期に亘り一定に維持する。
【解決手段】プランジャー1を螺進退可能に収め入れ支持させるスリーブ2と、前進位置にこのプランジャー1を付勢により位置づける付勢手段3とを備えてなる。プランジャー1の前記螺進退は、プランジャー1の軸線方向xに螺旋状に連続すると共にプランジャー1の軸線を中心とする仮想の円の接線に平行をなすようにしてプランジャー1の一部を切除して形成された螺旋状案内面1cに、スリーブ2の一部につけた凹みによりスリーブ2内に突き出された凸部2cを接触させることでなされるようになっている。この凸部2cが、螺旋状案内面1cに面的に接触する頂部面2dを有すると共に、螺旋状案内面1cの幅よりもこの頂部面2dの幅が小さくなるようにしてある。
【選択図】図4

Description

この発明は、半導体素子などの電子部品や、電子回路など、電気的な特性の測定が必要とされる検査対象物のこの測定にあたり、各種の測定器にこの検査対象物から得られる電気的信号を伝達させるために用いられるコンタクトプローブの改良に関する。
回転式ないしはターンタイプといわれるコンタクトプローブがある。(特許文献1参照)このタイプのコンタクトプローブは、プランジャーに螺旋状案内面を切削加工により形成させると共に、この螺旋状案内面に接触する凸部をプランジャーを納めるスリーブに形成させ、さらに内蔵させた圧縮コイルバネなどの付勢手段によりプランジャーの接触端側がスリーブから一定量突き出した状態が維持されるようになっている。そして、プランジャーの接触端が半導体素子などの検査対象物の電極に所定の荷重で接触されたときに固定側となるスリーブ内でプランジャーが回転しながら後退するようになっている。
しかるに、近年では半導体素子などの電子部品や電子回路の小型化と高性能化に伴い、これらの電極数も増大の一途を辿っており、その検査にあたっての電極への接触荷重の低荷重化が強く求められるようになってきている。小型化により電子部品は脆弱になると共に、電極数の増加は検査時に電子部品に作用される総荷重を増大させるからである。
しかし、かかる接触荷重を単純に低減させてしまうと電極とプランジャーの接触端とを適切に電気的に接触させ難くする。プランジャーの接触端を鋭く形成させて単位面積当たりの荷重を大きくすることがその解決策となるが、このようにするとプランジャーを構成する導電性材料よりなる基材に前記螺旋状案内面を成形させた後にこれをバレル研磨することができなくなる。プランジャーの接触端の鈍化させてしまうからである。だからといってかかるバレル研磨を行わないと、螺旋状案内面の形成によりこの螺旋状案内面とプランジャーの周面との間の隅部に少なからず形成されるバリがスリーブの凸部を傷つけるなどして、プランジャーのスムースな動作が確保できなくなると共に、プランジャーの螺旋状案内面とスリーブの凸部との接触状態が安定しなくなるなどしてコンタクトプローブの電気的抵抗に変化を生じさせる。
特開平9−281141号公報
この発明が解決しようとする主たる問題点は、回転式のコンタクトプローブにおいて、これを構成するプランジャーに螺旋状案内面の成形後にバレル研磨を施すことなく、プランジャーのスムースな動作を長期に亘り安定的に確保すると共に、コンタクトプローブの電気抵抗を長期に亘り一定に維持できるようにする点にある。
前記課題を達成するために、この発明にあっては、コンタクトプローブを、一端を検査対象物の電極への接触端とした丸棒状をなすプランジャーと、このプランジャーを螺進退可能に収め入れ支持させるスリーブと、このプランジャーの接触端側をスリーブから突き出させた前進位置にこのプランジャーを付勢により位置づける付勢手段とを備えてなるコンタクトプローブであって、
プランジャーの前記螺進退は、プランジャーの軸線方向に螺旋状に連続すると共にプランジャーの軸線を中心とする仮想の円の接線に平行をなすようにしてプランジャーの一部を切除して形成された螺旋状案内面に、スリーブの一部につけた凹みによりスリーブ内に突き出された凸部を接触させることでなされるようになっており、
この凸部が、螺旋状案内面に面的に接触する頂部面を有すると共に、螺旋状案内面の幅よりもこの頂部面の幅が小さくなるようにしてあるものとした。
前記スリーブに形成された凸部は、螺旋状案内面に面的に接触する頂部面を有すると共に、螺旋状案内面の幅よりもこの頂部面の幅が小さくなるようにしてあることから、かかる凸部を、螺旋状案内面の形成時にバリの生じる螺旋状案内面とプランジャーの周面との間の隅部に、接触させない状態でかかる凸部を螺旋状案内面に接しさせてプランジャーを螺進退させることができる。これによりバレル研磨を施さずに接触端をできるだけ鋭く形成させたプランジャーを支障なく利用することができ、検査対象物の電極への接触荷重を減少させてもこの電極に適切に接触端を接触させ得るコンタクトプローブを構成させることができる。また、前記凸部は螺旋状案内面に面的に接触されることから、凸部と螺旋状案内面との単位面積当たりの接触荷重を低減してその接触状態を一定に保ち易く、プランジャーのスムースな動作を長期に亘って維持することができると共に、検査対象物の電極からの電気信号が螺旋状案内面と凸部を通じて出力される状態を安定的に確保させることができ、コンタクトプローブの電気抵抗を長期に亘り一定に維持させることができる。
前記プランジャーを螺旋状案内面の形成された導電性材料よりなる基材の表面に金メッキを施して構成させると共に、スリーブを導電性材料よりなる基材の表面に金メッキを施して構成させておけば、かかる金メッキによる金又は金合金の層により基材の表面を鏡面化させることができると共に、かかるプランジャーの螺旋状案内面とスリーブの凸部とはこの金又は金合金の層において他方に接することから、螺旋状案内面及び凸部のいずれか一方の側に偏った摩耗が生じ難く、また、金又は金合金の摩擦係数の低さと柔らかさもあいまって、プランジャーのスムースな動作は長期に亘って一層維持し易くなる。また、検査対象物の電極からの電気信号が螺旋状案内面と凸部を通じて出力される状態を安定的に確保させることができる。また、螺旋状案内面と凸部との接触側と反対の側において接触されるスリーブの開放端とプランジャーの外周面との接触箇所も検査対象物の電極からの電気信号の経路となるが、前記金メッキによりこの接触箇所の接触状態も長期に亘り安定的に確保させることができる。
前記スリーブの凸部の頂部面の隅部、すなわち、かかる凸部の頂部面と側部面との間に形成される隅部をアール状をなすように形成させておけば、特にプランジャーの螺進及び螺退動作の開始時における螺旋状案内面への凸部の接触をよりスムースなものとすることができる。
また、前記付勢手段を、スリーブ内に収められてバネ一端をプランジャーの他端に接しさせた圧縮コイルバネとすると共に、このバネのバネ一端側をバネ端末に近づくに連れてこのバネの外径を細めるように成形させておこともある。このようにした場合、プランジャーの螺進退にあたり前記バネ端末がスリーブの内面に接しないようにすることができる。
この発明にかかるコンタクトプローブによれば、スリーブに形成された凸部がプランジャーに形成された螺旋状案内面に面的に接触する頂部面を有すると共に、螺旋状案内面の幅よりもこの頂部面の幅が小さくなるようにしてあることから、凸部と螺旋状案内面との接触状態は一定に維持しやすく、加えて、螺旋状案内面の形成時にバリが生じる螺旋状案内面とプランジャーの周面との間の隅部に凸部が接しないようにすることができ、かかるプランジャーに螺旋状案内面の成形後にバレル研磨を施さなくとも、プランジャーのスムースな動作を長期に亘り安定的に確保できると共に、コンタクトプローブの電気抵抗を長期に亘り一定に維持することができる。
以下、図1〜図7に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
なお、ここで図1はこの発明を適用して構成されたコンタクトプローブの一例をそのプランジャー1の軸線に沿った向きにおいて断面にして、図2はかかるコンタクトプローブを側方から見て、図3はかかるプランジャー1のみを側方から見て、図4は図1に示されるコンタクトプローブをそのプランジャー1の軸線に直交した向きにおいて断面にして、図5はかかるコンタクトプローブのスリーブ2に形成された凸部2cを斜視の状態として、図6はこの凸部2cをスリーブ2に形成させるために用いられるピン4の先端を斜視の状態として、それぞれ示している。図7は図1〜図6に示されるコンタクトプローブの構成の一部を変更させた例を示している。
この実施の形態にかかるコンタクトプローブは、半導体素子などの電子部品や、電子回路など、電気的な特性の測定が必要とされる検査対象物のこの測定にあたり、各種の測定器にこの検査対象物から得られる電気的信号を伝達させるために用いられるものである。かかるコンタクトプローブは、検査対象物の電極に接触されるプランジャー1と、このプランジャー1を支持するスリーブ2とを備えている。典型的には、かかるコンタクトプローブは、さらに導電性材料からなる図示しないソケットに納められ、このソケットを一般にヘッドと称される取付部品に検査対象物に設けられた複数の電極のピッチに合わせた間隔で取り付けて用いられる。かかるヘッドを測定対象物に向けて移動させると、複数のコンタクトプローブのプランジャー1がそれぞれ、検査対象物の対応する電極に接触される。そして通例は、前記ソケットにおけるコンタクトプローブの突き出し側と反対の側の端部に得られた電気的信号を適宜の測定器に送るための導電性ワイヤをハンダ付けなどにより接続して用いる。
プランジャー1およびスリーブ2の基材はいずれも導電性材料から構成される。プランジャー1は、典型的には、ベリリウム銅よりなる基材に螺旋状案内面を切削により形成させるなどしてプランジャー1の外郭形状を備えさせた後、銅の層をメッキにより施し次いでニッケルの層をメッキにより施し、さらにその表面にメッキにより金又は金合金の層を形成させてなる。一方、スリーブ2は、典型的には、外層を金とした金とリン青銅とのクラッドパイプよりなる基材の表面にメッキにより金又は金合金の層を形成させてなる。プランジャー1は極細の丸棒状をなし、一端を検査対象物の電極への接触端1aとしている。その外径は、典型的には、0.12mm〜0.65mmの範囲とされる。スリーブ2は、少なくとも一端を開放させてこの開放端2aよりプランジャー1をその接触端1aと反対の他端側から挿入可能な内径を備えた極細の円筒のチューブ状をなすように構成される。その外径は、典型的には、0.2mm〜0.8mmである。
この実施の形態にかかるコンタクトプローブにあっては、プランジャー1はスリーブ2に螺進退可能に収め入れ支持させており、いわゆる回転式ないしターンタイプのコンタクトプローブとなっている。スリーブ2内には、かかるプランジャー1の接触端1a側をスリーブ2の開放端2bから突き出させた前進位置にこのプランジャー1を付勢により位置づける付勢手段3としての圧縮コイルバネ3aが納められている。かかる進退機能によって、検査対象物に設けられた複数の電極のレベルにバラつきがあっても、かかる複数の電極にそれぞれ前記のように配列された複数のコンタクトプローブのプランジャー1を適切に電気的に接触させることができる。また、かかる進退がプランジャー1の軸線を中心とした回転を伴ってなされることにより、検査対象物の電極にフラックスや酸化被膜などがある場合であっても、これらを除けてプランジャー1の接触端1aをかかる電極に適切に電気的に接触させることができる。
図示の例では、スリーブ2は、筒一端を前記開放端2bとし、筒他端を閉塞させている。かかるスリーブ2内に納められた前記バネ3aは、バネ一端3cをプランジャー1の他端1bに接しさせ、バネ他端3bこのスリーブ2の閉塞端2bに接しさせている。プランジャー1は、このバネ3aの付勢により、その接触端1a側をスリーブ2の開放端2bから所定寸法突き出させた前進位置に位置づけられるようになっている。(図1)図示の例では、この前進位置において、後述する螺旋状案内面1cのプランジャー1の他端1b側の末端とプランジャー1の周面1eとの間に形成された段差1dに後述する凸部2cがバネ3aの付勢により当接して、それ以上プランジャー1が突き出されないようになっている。(図1)また、図示の例では、プランジャー1の接触端1aは、先端に極小の接触面(直径0.1~0.05mmの円に内接する三角形の面)を備えた略三角錐状をなすように成形されており、検査対象物の電極に点的に接触するようになっている。
またこの実施の形態にあっては、プランジャー1の前記螺進退は、プランジャー1の軸線方向xに螺旋状に連続すると共にプランジャー1の軸線を中心とする仮想の円の接線に平行をなすようにしてプランジャー1の一部を切除して形成された螺旋状案内面1cに、スリーブ2の一部につけた凹みによりスリーブ2内に突き出された凸部2cを接触させることでなされるようになっている。すなわち、前進位置にあるプランジャー1の接触端1aが検査対象物の電極に接触されると、前記バネ3aの付勢に抗してプランジャー1は後退されるが、前記凸部2cの接触される螺旋状案内面1cはプランジャー1の軸線方向xに螺旋状に連続することから、固定側となるスリーブ2内でプランジャー1はさらに回転される。かかる螺旋状案内面1cは、プランジャー1の接触端1aと他端1bとの間において、必要な範囲で形成される。かかる螺旋状案内面1cはプランジャー1の軸線を一周以上するように形成しても、一周に至らない範囲で形成しても構わない。また、かかる螺旋状案内面1cは、この螺旋状案内面1cが倣う仮想のつる巻線とプランジャー1の軸線とがなす角度が螺旋状案内面1cの各所において一様になるように形成しても、一様にならないように形成しても構わない。
そして、この実施の形態にあっては、前記スリーブ2に形成された凸部2cが、螺旋状案内面1cに面的に接触する頂部面2dを有すると共に、螺旋状案内面1cの幅よりもこの頂部面2dの幅が小さくなるようにしてある。
具体的には、スリーブ2の内径とプランジャー1の螺旋状案内面1cの形成箇所以外の外径とは略等しいか、この外径の方がやや小さく、スリーブ2の軸線とプランジャー1の軸線とが略一致するようにしてスリーブ2に前記のようにプランジャー1を挿入した状態から、スリーブ2の中間部を外側からピン4で押圧して螺旋状案内面1cに接触する前記凸部2cを形成させている。
図示の例では、ピン軸線に直交する略長方形状を有する先端面4aと、この先端面4aに向けてピン4を細める向きに傾斜するカット面4bとを有すると共に、このカット面4bと先端面4aとの間にアール面4cを持つように成形されたピン4(図6)のこの先端面4a側をプランジャー1に外側から押しつけることで、スリーブ2の内側に台形状に突き出される前記凸部2cを形成させている。(図5)かかる凸部2cの頂部面2dは長さ2eと幅2fを持ち、この長さ側が螺旋状案内面1cの幅側に向き、さらにこの頂部面2dの長さ側において、この頂部面2dの両隅部2g、2g間の寸法L1が螺旋状案内面1cの幅L2よりも小さくなっている。(図4)凸部2cの頂部面2dと側部との間にあるかかる隅部2gはアール状をなすように構成されている。
電子部品などの小型化と高性能化に伴いその検査にあたっての電極への接触荷重の低荷重化が求められているが、この接触荷重を単純に低減させてしまうと電極とプランジャー1の接触端1aとを適切に電気的に接触させ難くする。プランジャー1の接触端1aを鋭く形成させて単位面積当たりの荷重を大きくすることがその解決策となるが、このようにすると螺旋状案内面1cの成形後にプランジャー1をバレル研磨することができなくなる。プランジャー1の接触端1aを鈍化させてしまうからである。このため、螺旋状案内面1cの形成によりこの螺旋状案内面1cとプランジャー1の周面1eとの間の隅部1c’に少なからず形成されるバリを除去しない状態でのプランジャー1の利用が求められるところである。
この実施の形態にかかるコンタクトプローブにあっては、前記スリーブ2に形成された凸部2cが、螺旋状案内面1cに面的に接触する頂部面2dを有すると共に、螺旋状案内面1cの幅よりもこの頂部面2dの幅が小さくなるようにしてあることから、かかる凸部2cを、螺旋状案内面1cの形成時にバリの生じる螺旋状案内面1cとプランジャー1の周面との間の隅部1c’に、接触させない状態でかかる凸部2cを螺旋状案内面1cに接しさせてプランジャー1を螺進退させることができる。これによりバレル研磨を施さずに接触端をできるだけ鋭く形成させたプランジャー1を支障なく利用することができ、検査対象物の電極への接触荷重を減少させてもこの電極に適切に接触端を接触させ得るコンタクトプローブを構成させることができる。また、前記凸部2cは螺旋状案内面1cに面的に接触されることから、凸部2cと螺旋状案内面1cとの単位面積当たりの接触荷重を低減してその接触状態を一定に保ち易く、プランジャー1のスムースな動作を長期に亘って維持することができると共に、検査対象物の電極からの電気信号が螺旋状案内面1cと凸部2cを通じて出力される状態を安定的に確保させることができ、コンタクトプローブの電気抵抗を長期に亘り一定に維持させることができる。すなわち、螺旋状案内面1cと凸部2cの双方又はいずれか一方が傷つくなどして両者の接触状態が悪くなり、これにより螺旋状案内面1cと凸部2cとを経由して出力される検査対象物の電極からの電気信号がその他の箇所を経由して出力されるなどして、コンタクトプローブの電気抵抗にバラツキが生じる事態をできる限り防止することができる。
また、この実施の形態にあっては、前記プランジャー1を螺旋状案内面1cの形成された導電性材料よりなる基材の表面に金メッキを施して構成させると共に、スリーブを導電性材料よりなる基材の表面に金メッキを施して構成されていることから、かかる金メッキによる金又は金合金の層により基材の表面を鏡面化させることができると共に、かかるプランジャー1の螺旋状案内面1cとスリーブの凸部2cとはこの金又は金合金の層において他方に接することから、螺旋状案内面1c及び凸部2cのいずれか一方の側に偏った摩耗が生じ難く、また、金又は金合金の摩擦係数の低さと柔らかさもあいまって、プランジャー1のスムースな動作は長期に亘って一層維持し易くなる。すなわち、かかる金又は金合金の層は非油脂潤滑剤として機能される。また、検査対象物の電極からの電気信号が螺旋状案内面1cと凸部2cを通じて出力される状態を安定的に確保させることができる。また、螺旋状案内面1cと凸部2cとの接触側と反対の側において接触されるスリーブ2の開放端2bとプランジャー1の周面1eとの接触箇所も検査対象物の電極からの電気信号の経路となるが、前記金メッキによりこの接触箇所の接触状態も長期に亘り安定的に確保させることができる。特に、スリーブ2の開放端2bには金メッキの層が厚く形成されることから、スリーブ2の基材となる前記クラッドパイプなどに対する切断により形成される故に面取り処理を施すことを必要とさせるかかる開放端2bをかかる金メッキにより都合良く被覆させることができる。
実験例にかかるコンタクトプローブと、比較例にかかるコンタクトプローブとを用意し、基板に対し、コンタクトプローブの50万回のコンタクトを行った。(各コンタクト毎にプランジャーが螺退される。)
実験例:プランジャー(以上に説明したプランジャー1と実質的に同一の構造のもの)は、ベリリウム銅よりなる基材に銅の層をメッキにより施し次いでニッケルの層をメッキにより施し、さらにその表面にメッキにより金又は金合金の層を形成させてなる。スリーブ(以上に説明したスリーブ2と実質的に同一の構造)は、外層を金とした金とリン青銅とのクラッドパイプよりなる基材の表面にメッキにより金又は金合金の層を形成させてなる。
プランジャーの径 0.28mm
スリーブの外径 0.40mm
スリーブの内径 0.29mm
スリーブの金メッキの層の厚さ 1.8μm
比較例:実験例におけるスリーブに金メッキを施していない他は、実験例と構成は同一である。
図8に示される構成を備えた試験装置を利用して、実験例と比較例の試験を行った。図中符号1の駆動装置のヘッドにマウントされた図中符号2のコンタクトプローブを図中符号3の基板に断続的にコンタクトさせる。実験例も比較例も同一条件で基板にコンタクトさせる。基板とコンタクトプローブとの間に0.3mmの空間を開けた基準位置から基板側を1.5mm上昇させてそのプランジャーを1.2mm螺退させる。この上昇速度は、5mm/secとした。基板の一つのポイントへの一万回のコンタクトが終了したときに、基板を載置したステージを移動させ次のポイントへのコンタクトをなすようにして、かかる一万回のコンタクトを50回行った。符号4の抵抗測定器とコンタクトプローブ及び基板とを導線で接続して各コンタクト毎に抵抗値(Ω)を測定した。
実験例の試験結果を以下に示す。(白抜きの四角形のデータポイントは各一万回毎のコンタクトにおける抵抗の最大値であり、黒塗りの四角形のデータポイントは各一万回毎のコンタクトにおける抵抗の最小値であり、菱形のデータポイントは各一万回毎のコンタクトにおける抵抗の平均値である。)
Figure 2010101687
比較例の試験結果を以下に示す。(白抜きの四角形のデータポイントは各一万回毎のコンタクトにおける抵抗の最大値であり、黒塗りの四角形のデータポイントは各一万回毎のコンタクトにおける抵抗の最小値であり、菱形のデータポイントは各一万回毎のコンタクトにおける抵抗の平均値である。)
Figure 2010101687
スリーブに金メッキを施していない比較例では、積算コンタクト回数が26万回を超えると抵抗値が安定しなくなるが、実験例では積算コンタクト回数が50万回に至るまでの間において抵抗値は安定していた。
また、この実施の形態にあっては、前記スリーブ2の凸部2cの頂部面2dの隅部2gをアール状をなすように形成させていることから、特にプランジャー1の螺進及び螺退動作の開始時における螺旋状案内面1cへの凸部2cの接触をよりスムースなものとすることができる。
図7は、前記付勢手段を構成する圧縮コイルバネ3aのバネ一端3c側をバネ端末3dに近づくに連れてこのバネの外径を細めるように成形させた例を示している。ここで、かかるバネ3aはプランジャー1に納まる極細バネであるためバネ材の切断面となるそのバネ端末3dの研磨は困難である。かかるバネ端末3dがスリーブ2の内面に接するとプランジャー1の螺進退時の抵抗となると共にバネ端末3dによりかかる内面が削られこれにより生じた粉体がコンタクトプローブの各部に飛散しプランジャー1とスリーブ2との摺接箇所の損耗を早めてしまう。この図7に示されるようにした場合、プランジャー1の螺進退にあたり前記バネ端末3dがスリーブ2の内面に接しないようにすることができ、バネ3aの端末の研磨処理をしなくてもこのバネ端末3dがプランジャー1の円滑な動作を妨げることはない。
コンタクトプローブの断面構成図 同側面構成図 プランジャー1の側面構成図 図1におけるA−A線位置での断面構成図 スリーブ2の要部斜視構成図 スリーブ2に凸部2cを形成させるためのピン4の要部斜視構成図 コンタクトプローブの他の構成例を示した構成図 コンタクトプローブの試験装置の構成図
符号の説明
1 プランジャー
1a 接触端
1c 螺旋状案内面
2 スリーブ
2c 凸部
2d 頂部面
3 付勢手段
x 軸線方向

Claims (4)

  1. 一端を検査対象物の電極への接触端とした丸棒状をなすプランジャーと、このプランジャーを螺進退可能に収め入れ支持させるスリーブと、このプランジャーの接触端側をスリーブから突き出させた前進位置にこのプランジャーを付勢により位置づける付勢手段とを備えてなるコンタクトプローブであって、
    プランジャーの前記螺進退は、プランジャーの軸線方向に螺旋状に連続すると共にプランジャーの軸線を中心とする仮想の円の接線に平行をなすようにしてプランジャーの一部を切除して形成された螺旋状案内面に、スリーブの一部につけた凹みによりスリーブ内に突き出された凸部を接触させることでなされるようになっており、
    この凸部が、螺旋状案内面に面的に接触する頂部面を有すると共に、螺旋状案内面の幅よりもこの頂部面の幅が小さくなるようにしてあることを特徴とするコンタクトプローブ。
  2. プランジャーが螺旋状案内面の形成された導電性材料よりなる基材の表面に金メッキを施して構成されていると共に、スリーブが導電性材料よりなる基材の表面に金メッキを施して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
  3. スリーブの凸部の頂部面の隅部がアール状をなすように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンタクトプローブ。
  4. 付勢手段を、スリーブ内に収められてバネ一端をプランジャーの他端に接しさせた圧縮コイルバネとすると共に、このバネのバネ一端側がバネ端末に近づくに連れてこのバネの外径を細めるように成形されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコンタクトプローブ。
JP2008271943A 2008-10-22 2008-10-22 コンタクトプローブ Pending JP2010101687A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008271943A JP2010101687A (ja) 2008-10-22 2008-10-22 コンタクトプローブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008271943A JP2010101687A (ja) 2008-10-22 2008-10-22 コンタクトプローブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010101687A true JP2010101687A (ja) 2010-05-06

Family

ID=42292461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008271943A Pending JP2010101687A (ja) 2008-10-22 2008-10-22 コンタクトプローブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010101687A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013061186A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Nidec-Read Corp 接続端子及び接続治具
JP2014523527A (ja) * 2011-06-08 2014-09-11 須藤 健三 チップ検査用プローブ装置
JP2014235114A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 三菱電機株式会社 プローブ検査装置及びプローブ検査方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06342012A (ja) * 1993-05-31 1994-12-13 Sankoole Kk 導通テスト用プロ−ブ
JPH1010154A (ja) * 1996-06-20 1998-01-16 Fujitsu Ltd 探針ユニットの製造方法
JPH11248746A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Mitsui High Tec Inc コンタクトプローブ用プランジャーの製造方法及び装置
JP2001074634A (ja) * 1999-09-01 2001-03-23 Keiogijuku 金属探針の製造方法
JP2004125766A (ja) * 2002-10-03 2004-04-22 Kazuhiko Goto コンタクトプローブ
JP2004340597A (ja) * 2003-05-13 2004-12-02 Renesas Technology Corp コンタクトプローブ
JP2005009925A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Tesu Hanbai Kk スプリングプロ−ブ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06342012A (ja) * 1993-05-31 1994-12-13 Sankoole Kk 導通テスト用プロ−ブ
JPH1010154A (ja) * 1996-06-20 1998-01-16 Fujitsu Ltd 探針ユニットの製造方法
JPH11248746A (ja) * 1998-02-27 1999-09-17 Mitsui High Tec Inc コンタクトプローブ用プランジャーの製造方法及び装置
JP2001074634A (ja) * 1999-09-01 2001-03-23 Keiogijuku 金属探針の製造方法
JP2004125766A (ja) * 2002-10-03 2004-04-22 Kazuhiko Goto コンタクトプローブ
JP2004340597A (ja) * 2003-05-13 2004-12-02 Renesas Technology Corp コンタクトプローブ
JP2005009925A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Tesu Hanbai Kk スプリングプロ−ブ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014523527A (ja) * 2011-06-08 2014-09-11 須藤 健三 チップ検査用プローブ装置
JP2013061186A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Nidec-Read Corp 接続端子及び接続治具
JP2014235114A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 三菱電機株式会社 プローブ検査装置及びプローブ検査方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5821432B2 (ja) 接続端子及び接続治具
TWI328684B (en) Differential measurement probe having retractable double cushioned variable spacing probing tips and providing eos/esd protection
JP5751222B2 (ja) 接続端子及び接続治具
JP5209460B2 (ja) 同軸コネクタ
JP6011103B2 (ja) コンタクトプローブ及びそれを備えた半導体素子用ソケット
JP6041565B2 (ja) 検査治具
US6034532A (en) Resilient connector having a tubular spring
TW201243338A (en) Contact probe and semiconductor device socket including contact probe
US20110018567A1 (en) Sensing probe for measuring device performance
CN103226155A (zh) 探针及连接夹具
JP2010101687A (ja) コンタクトプローブ
JP2008014704A (ja) コンタクトピン及び電気部品用ソケット
TW201411136A (zh) 異方導電性部件
JP6837665B2 (ja) コンタクトプローブ
JP2008261666A (ja) プローブ
US8493085B2 (en) Spring contact pin for an ic test socket and the like
JP5243947B2 (ja) コネクタ
JP2015025697A (ja) プローブユニット
JP2009270836A (ja) プローブ針及びその製造方法
JP2013088264A (ja) コンタクトプローブ
JP2002323515A (ja) コンタクトプローブ
JP2005009925A (ja) スプリングプロ−ブ
JP2008164351A (ja) 大電流容量対応型プローブ
JP3088866U (ja) 検査用プローブ
JP2009178821A (ja) 研磨装置、研磨材を備えた回路基板試験装置、及び研磨工程を備えた回路基板製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111017

A977 Report on retrieval

Effective date: 20130226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130507

A521 Written amendment

Effective date: 20130704

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140318