JP2009270836A - プローブ針及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定体の電極表面の酸化膜等が厚く強固な場合であっても電極に容易に達して良好な接触を図ることができるプローブ針及びその製造方法を提供する。
【解決手段】先端を被測定体の電極に接触させてその被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針であって、プローブ針1の先端部2bが略円錐又は略角錐であり、電極に接触する頂点部2aがプローブ針1の軸Pからずれているように構成することにより、上記課題を解決する。このときの、プローブ針1の軸Pから頂点部2aまでのずれ量が、その軸Pに直交する長さGで、プローブ針1の導体外径Dの5%〜30%の範囲内であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に電子部品や基板などの導通検査に用いる検査用のプローブ針及びその製造方法に関し、特に先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針及びその製造方法に関する。
近年、携帯電話等に使用される高密度実装基板、又は、パソコン等に組み込まれるBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のICパッケージ基板等、様々な回路基板が多く用いられている。このような回路基板は、実装の前後の工程において、例えば直流抵抗値の測定や導通検査等が行われ、その電気特性の良否が検査されている。電気特性の良否の検査は、電気特性を測定する検査装置に接続された検査装置用治具(以下、「プローブユニット」という。)を用いて行われ、例えば、プローブユニットに装着されたピン乃至針形状のプローブ針の先端を、被測定体である回路基板の電極に接触させることにより行われている(特許文献1を参照)。
こうした検査装置において、被測定体の電極材質や工程環境によってはその表面に酸化膜やフラックス等の絶縁膜が形成され易く、プローブ針を電極に単に接触させただけでは両者間の抵抗値が高過ぎて正確な検査ができないことがある。こうした問題に対し、先端部を従来の円錐形状から、少なくとも3本の稜線部を有する多角錐形状とし、その稜線部断面の鋭利度を小さくした先端構造が提案されている(特許文献2を参照)。こうした先端構造によれば、より接触を高めることができるとされている。
特開2006−17455号公報 特開平7−280837号公報
プローブ針を被測定体に接触させるときは、一般的に被測定体に対して垂直に荷重を加えて接触させるので、プローブ針はその先端が電極表面の酸化膜上から真っ直ぐに押し当てられる。上記のように、被測定体の電極材質や工程環境によっては被測定体の電極表面の酸化膜等が厚く強固な場合がある。このような場合、先端構造を鋭利にしたプローブ針であっても酸化膜を押し潰しながら突き刺さるだけで、プローブ針の先端が酸化膜の下にある金属部分に達し難く、良好な接触が得られず正確な測定ができないことがある。
本発明は、上記問題を解決したものであって、その目的は、被測定体の電極表面の酸化膜等が厚く強固な場合であっても電極に容易に達して良好な接触を図ることができるプローブ針及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のプローブ針は、先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針であって、該プローブ針の先端部が略円錐又は略角錐であり、前記電極に接触する頂点部が該プローブ針の軸からずれていることを特徴とする。
この発明によれば、プローブ針の頂点部がプローブ針の軸からずれるように構成したので、プローブ針が電極へ垂直に接触した後に荷重が加わることにより、プローブ針の頂点部が横方向(すなわちプローブ針の軸からプローブ針の頂点部の方向)にスライドする力が発生し、電極表面をプローブ針の先端部がスクラッチ(引っ掻く、傷つける)する。その結果、プローブ針の先端部が電極表面に形成されている酸化膜や汚れ等を削り取り、プローブ針が電気的に安定して電極に接触し、接触抵抗を抑えて安定した測定が可能となる。
本発明のプローブ針の好ましい態様は、前記プローブ針の軸から前記頂点部までのずれ量が、該軸に直交する長さで、該プローブ針の導体外径の5%〜30%の範囲内であるように構成する。この発明によれば、プローブ針の頂点部がプローブ針の軸からずれる量を上記範囲内としたので、安定して接触するとともに大きな傷を発生させないスクラッチを実現でき、さらに電極面積が小さい場合であっても電極への良好な接触を実現できる。
本発明のプローブ針の好ましい態様において、略円錐又は略角錐には2種の形態がある。第1形態の前記略円錐又は略角錐は、前記プローブ針の軸と同軸で形成された円錐又は角錐の頂点部側に、該円錐又は角錐を形成する面とは異なる傾斜角の傾斜面を有するものであって、該傾斜面と該円錐又は角錐を形成する面との先端側の交点が前記頂点部になっている。
この第1形態において、前記傾斜面は、前記プローブ針の軸に対して30度〜80度の範囲の角度であることが好ましい。この発明によれば、傾斜面の角度を上記範囲内としたので、プローブ針が電極に接触した後にスクラッチする際における先端部の剛性を維持できるとともに、良好なスクラッチを実現することができる。
第2形態の略円錐又は略角錐は、前記略円錐又は略角錐は、前記プローブ針の軸と異軸で形成された円錐又は角錐であって、該円錐又は角錐の先端が前記頂点部になっているように構成する。
本発明のプローブ針の好ましい態様は、少なくとも前記電極に接触する頂点部が、金、パラジウム、ロジウム及びニッケルから選ばれる少なくとも1種でコーティングされているように構成する。
本発明のプローブ針の好ましい態様は、前記プローブ針の先端部以外が絶縁被膜で覆われているように構成する。
上記課題を解決するための本発明のプローブ針の製造方法は、上記した2つの形態の略円錐又は略角錐に基づくプローブ針の製造方法がある。第1形態に対応する本発明の第1態様のプローブ針の製造方法は、先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針の製造方法であって、金属導体の外周に絶縁被膜が形成された所定長さの絶縁被膜付き金属導体を準備する工程と、前記絶縁被膜付き金属導体の少なくとも一方の先端部が前記プローブ針と同軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程と、前記先端部の頂点部側が前記プローブ針の軸に対して30度〜80度の範囲の角度を持つ傾斜面を有するように研削して、前記頂点部が該プローブ針の軸からずれた略円錐又は略角錐となるように加工する工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、先端部をプローブ針と同軸の円錐又は角錐になるように研削加工した後に、先端部の頂点部側に所定角度の傾斜面を研削加工して所望のプローブ針を製造するので、2種の研削工程が必要になるものの、比較的簡単な2種の研削手段で所望の先端構造を有するプローブ針を製造できる。
また、第2形態に対応する本発明の第2態様のプローブ針の製造方法は、先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針の製造方法であって、金属導体の外周に絶縁被膜が形成された所定長さの絶縁被膜付き金属導体を準備する工程と、前記絶縁被膜付き金属導体の少なくとも一方の先端部が前記プローブ針の軸と異軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、先端部をプローブ針の軸と異軸の円錐又は角錐になるように研削加工して所望のプローブ針を製造するので、1種の研削工程で所望の先端構造を有するプローブ針を製造できる。
本発明の第1及び第2態様に係るプローブ針の製造方法の好ましい態様は、前記プローブ針の軸から前記頂点部までのずれ量が、該軸に直交する長さで、該プローブ針の導体外径の5%〜30%の範囲内となるよう加工するように構成する。
本発明の第2態様に係るプローブ針の製造方法の好ましい態様は、前記プローブ針の軸と異軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程において、前記プローブ針を回転させながら研削するとともに、該プローブ針の導体外周の半周の研削速度を速くし、残りの半周の研削速度を遅くするように構成する。
本発明のプローブ針によれば、先端を被測定体の電極に接触させて被測定体の電気的特性を測定する際において、プローブ針が電極へ垂直に接触した後に荷重が加わることにより、プローブ針の頂点部が横方向(すなわちプローブ針の軸からプローブ針の頂点部の方向)にスライドする力が発生し、電極表面をプローブ針の先端部がスクラッチ(引っ掻く、傷つける)する。その結果、プローブ針の先端部が電極表面に形成されている酸化膜や汚れ等を削り取り、プローブ針が電気的に安定して電極に接触し、接触抵抗を抑えて安定した測定が可能となる。
本発明のプローブ針の製造方法によれば、例えば比較的簡単な2種の研削工程で、又は、1種の研削工程によって、所望の先端構造を有するプローブ針を容易に製造できる。
以下、本発明のプローブ針及びその製造方法について、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は下記の実施形態に限定されるものではない。
[プローブ針]
図1は本発明のプローブ針1の一例を示す概略図である。図2は本発明のプローブ針1が電極11に接触した後の動作を示す説明図である。また、図3〜図5は本発明のプローブ針の第1形態の例を示す先端部の拡大図であり、図6〜図8は本発明のプローブ針の第2形態の例を示す先端部の拡大図である。なお、本発明のプローブ針1は、後述の図9に示すプローブユニット10を構成し、被測定体12の電極11に接触して被測定体12の電気特性を検査する。
本発明のプローブ針1は、図1及び図9に示すように、先端を被測定体12の電極11に接触させて被測定体12の電気的特性を測定するためのものであって、そのプローブ針1の先端部2bが略円錐又は略角錐であり、電極11に接触する頂点部2aがプローブ針1の軸Pからずれているように構成されていることに特徴がある。
このように、プローブ針1の頂点部2aをプローブ針1の軸Pからずらすように構成することによって、図2に示しように、プローブ針1が電極11に垂直に接触した後、さらにそのプローブ針1に荷重F1が加わることにより(図2(a)参照)、プローブ針1の頂点部2aが横方向(すなわちプローブ針1の軸Pからプローブ針1の頂点部2aの方向)にスライドする力F2が発生し(図2(b)参照)、電極11の表面をプローブ針1の先端部2b(主に頂点部2a)がスクラッチ(引っ掻く、傷つける)する(図2(c)参照)。その結果、プローブ針1の先端部2b(主に頂点部2a)が電極11の表面に形成されている酸化膜や汚れ等を削り取り、プローブ針1が電気的に安定して電極11に接触し、接触抵抗を抑えて安定した測定が可能となる。なお、荷重F1としては、通常、1gf(9.8mN)〜20gf(196mN)の範囲である。
なお、図1に示すプローブ針1は、金属導体2(2a〜2d)の両端部2b,2d以外の部分に絶縁被膜3が設けられているが、この絶縁被膜3はプローブ針1の仕様により設けられていなくてもよい。また、略円錐又は略角錐からなる先端部2bの反対側の端部の形状は特に限定されず、図1に示すような曲面形状であってもよいし、それ以外の形状であってもよい。また、絶縁被膜3の端部3a,3bの形態も特に限定されず、図1や後述の図9に示すように、先端部側の端部3aが被測定体側のガイドプレート20に突き当たって落下を防ぐことができる段差形態としてもよいし、金属導体2の先端部2b,2dの傾斜が延長された形態であってもよい。
(ずれ量)
プローブ針1の軸Pから頂点部2aまでのずれ量は、図1に示すように、プローブ針1の軸Pに直交する長さG(ずれ量Gということもできる)で表される。その長さGはプローブ針1の導体外径Dの5%〜30%の範囲内であることが好ましい。長さGをこの範囲内とすることにより、プローブ針1が電極11に安定して接触するとともに、大きな傷を発生させないスクラッチを実現でき、さらに電極面積が小さい場合であっても電極11への良好な接触を実現できる。
その長さGが導体外径Dの5%未満の場合は、プローブ針1に荷重F1が加わったときに頂点部2aが横方向にスライドする力F2があまり大きくならず、電極11の表面をプローブ針1の先端部2b(主に頂点部2a)が十分にスクラッチできないので、良好な接触実現できなくなる可能性がある。一方、その長さGが導体外径Dの30%を超えると、頂点部2aが横方向にスライドする力F2が大きいので、電極11の面積が小さい場合にプローブ針1の頂点部2aが電極11から外れるおそれが高い上、スクラッチ量が多くなり過ぎて電極11に大きな傷をつけてしまう可能性がある。なお、ずれ量として表される長さGは、導体外径Dの10%〜25%の範囲内がより好ましく、スクラッチ性が最適になるという効果がある。
(先端形状)
次に、プローブ針1先端形状について詳しく説明する。プローブ針1の先端部2bの形状は略円錐又は略角錐である。略円錐又は略角錐とは、先端部2bの全体形状としておよそ円錐又は角錐であることを意味しており、その形態は、図3〜図5に示す第1形態と、図6〜図8に示す第2形態とに大別できる。
最初に、第1形態について説明する。
図3〜図5に示す第1形態に係る略円錐又は略角錐は、プローブ針1の軸Pと同軸で形成された円錐又は角錐の頂点部2a側(先端側)に、円錐又は角錐を形成する面6とは異なる傾斜角θの傾斜面5を有するものである。そして、その傾斜面5と円錐又は角錐を形成する面6との先端側の交点が、頂点部2aになっている。なお、傾斜角θは、傾斜面5と軸Pとの角度である。
図3に示す略円錐は、プローブ針1の軸Pと同軸で円錐が形成され、その円錐の先端側には、円錐を形成する面6とは異なる傾斜角θの傾斜面5が形成されている。そして、頂点部2aは、その傾斜面5と、円錐を形成する面6との先端側の交点となる。その交点は、図3の平面図(プローブ針を先端側から見たときの図。以下同じ。)のように比較的鋭利な頂点部2aとなっている。
この第1形態において、「プローブ針1の軸Pと同軸で円錐が形成される」とは、プローブ針1の軸Pと、プローブ針1の先端部2bの円錐の軸とが一致するように形成されることである。なお、下記の「プローブ針1の軸Pと同軸で角錐が形成される」も同義であり、プローブ針1の軸Pと、プローブ針1の先端部2bの角錐の軸とが一致するように形成されることである。また、本願において同軸とは、プローブ針1の軸Pとは平行であり且つ一致する軸のことであり、円錐の軸とは、円錐の中心点を通る軸線のことである。
図4に示す略角錐は、プローブ針1の軸Pと同軸で三角錐が形成され、その三角錐の先端側には、三角錐を形成する一面6とは異なる傾斜角θの傾斜面5が形成されている。そして、頂点部2aは、その傾斜面5と、三角錐を形成する稜線7との先端側の交点となる。その交点は、図4の平面図のように鋭利な頂点部2aとなっている。ここで、傾斜面5は、頂点部2aを挟む二辺の長さが等しい二等辺三角形であることが好ましい。三角錐は、120度の等間隔で各面を形成したものであってもよいし、それ以外の非等間隔で任意に各面を形成したものであってもよい。
図5に示す略角錐は、プローブ針1の軸Pと同軸で四角錐が形成され、その四角錐の先端側には、四角錐を形成する一面6とは異なる傾斜角θの傾斜面5が形成されている。そして、頂点部2aは、その傾斜面5と、四角錐を形成する稜線7aとの先端側の交点となる。その交点は、図5の平面図のように鋭利な頂点部2aとなっている。ここで、傾斜面5は、頂点部2aを挟む二辺の長さが等しく、その頂点部に対向する傾斜面5と稜線7bとの交点を挟む二辺が等しい四角形(略正方形)であることが好ましい。四角錐は、90度の等間隔で各面を形成したものであってもよいし、それ以外の非等間隔で任意に各面を形成したものであってもよい。
図3〜図5に示す第1形態において、傾斜面5は、プローブ針1の軸Pに対して30度〜80度の範囲の角度θであることが好ましい。こうした傾斜角θの範囲とすることにより、プローブ針1が電極11に接触した後にスクラッチする際における先端部2bの剛性を維持できるとともに、図2に示すような良好なスクラッチを実現することができる。その傾斜角θが30度未満の場合は、頂点部2aの角度(θと同じ角度になる)が鋭角になりすぎるため、プローブ針1の剛性が低下してしまい、頂点部2aが変形等してしまうことがある。一方、傾斜角θが80度を超えると、傾斜面5と電極面とが対面するようになり、プローブ針1の先端部2bと電極11との接触面積が増える。その結果、接触圧力が低下してスクラッチ効果が低下することがある。
図4及び図5では三角錐と四角錐を例にしているが、五角錐以上であってもよい。また、円錐や角錐を構成する面8は、平面であってもよいし、中心軸側に凹状に湾曲する曲面であってもよい。
なお、その頂点部2aは、図4に示す三角錐の場合に最も鋭角になるので、上記の傾斜角θはあまり小さくない方が好ましく、例えば40度〜80度の範囲内であることが好ましい。一方、四角錐(図5)→五角錐(図示しない)→、…、→円錐(図3)になるにしたがって頂点部2aは鈍角になっていくので、四角錐〜円錐の場合には上記の傾斜角θは小さい方が好ましく、例えば30度〜70度の範囲内であることが好ましい。
図3〜図5に示す第1形態において、円錐角度又は角錐角度は、最も鋭角を表す部分の角度で、10度〜45度の範囲内であることが好ましい。なお、角錐角度の最も鋭角を表す部分の角度とは、角錐の軸線と稜線(7,7a)との角度で表す。円錐角度又は角錐角度が10度未満の場合は、先端部が鋭角(先細り)になって剛性が低下し、頂点部2aが変形等してしまうことがある。一方、円錐角度又は角錐角度が45度を超えると、先端部が鈍角になってスクラッチ効果が低下することがある。
次に、第2形態について説明する。
図6〜図8に示す第2形態に係る略円錐又は略角錐は、プローブ針1の軸Pと異軸で形成された円錐又は角錐であって、その円錐又は角錐の先端が頂点部2aになっている。
図6に示す略円錐は、プローブ針1の軸Pと異軸の円錐が形成されたものであり、その円錐の頂点部2aは、図6の平面図(プローブ針を先端側から見たときの図。以下同じ。)のように、プローブ針1の軸Pとは上記範囲内の長さGだけずれている。
この第2形態において異軸とは、プローブ針1の軸Pとは非平行な軸のことであり、「プローブ針1の軸Pと異軸で円錐が形成される」とは、プローブ針1の軸Pと、プローブ針1の先端部2bの円錐の軸とが一致しないように形成されることである。なお、下記の「プローブ針1の軸Pと異軸で角錐が形成される」も同義であり、プローブ針1の軸Pと、プローブ針1の先端部2bの角錐の軸とが一致しないように形成されることである。また、円錐の軸とは、円錐の中心点を通る軸線のことである。符号8は、円錐の表面である。
図7に示す略角錐は、プローブ針1の軸Pと異軸で三角錐が形成されたものであり、その三角錐の頂点部2aは、プローブ針1の軸Pとは上記範囲内の長さGだけずれている。三角錐は、120度の等間隔で各面を形成したものであってもよいし、それ以外の非等間隔で任意に各面を形成したものであってもよい。
図8に示す略角錐は、プローブ針1の軸Pと異軸で四角錐が形成されたものであり、その四角錐の頂点部2aは、プローブ針1の軸Pとは上記範囲内の長さGだけずれている。四角錐は、90度の等間隔で各面を形成したものであってもよいし、それ以外の非等間隔で任意に各面を形成したものであってもよい。
図7及び図8では三角錐と四角錐を例にしているが、五角錐以上であってもよい。また、円錐や角錐を構成する面8は、平面であってもよいし、中心軸側に凹状に湾曲する曲面であってもよい。
図6〜図8に示す第2形態においても、上記第1形態の場合と同様の理由により、円錐角度又は角錐角度は、最も鋭角を表す部分の角度で、10度〜45度の範囲内であることが好ましい。
(基本構造)
次に、上記した本発明の特徴部分以外の基本構造について説明する。
プローブ針1を構成する金属導体2としては、高い導電性と高いばね性を有する金属線(「金属ばね線」ともいう。)が用いられる。金属導体2に用いられる金属としては、広い弾性域を持つ金属を挙げることができ、例えばベリリウム銅、りん青銅、銅銀合金等の銅合金、タングステン、レニウムタングステン、鋼(例えば高速度鋼:SKH)等を好ましく用いることができる。こうした金属導体2は、通常、上記の金属が所定の径の線状導体となるまで冷間又は熱間伸線等の塑性加工が施される。金属導体2の外径は、通常、0.02mm〜0.20mmの範囲である。
また、プローブ針1をプローブユニット10への装着し易さの観点からは、金属導体2の真直度が高いことが好ましく、具体的には真直度が曲率半径Rで1000mm以上であることが好ましい。真直度の高い金属導体2は、通常、絶縁被膜3が設けられる前に予め直線矯正処理をすることにより得ることができる。ここでの直線矯正処理は、例えば回転ダイス式直線矯正装置等によって行われる。こうした真直度を持たせることにより、プローブユニット10にプローブ針1を装着する際に、プローブ針1が後述の図9に示すプレート20,30の案内穴に入り難くなることを防ぐことができる。
金属導体2の先端部2b及び/又は後端部2dには、金属導体2と、被測定体12又は検査装置のリード線50との接触抵抗値の上昇を抑制するために、コーティング層が設けられていてもよい。コーティング層を構成する金属としては、金、パラジウム、ロジウム及びニッケルから選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。コーティング層は、単層であってもよいし複層であってもよい。複層のコーティング層としては、ニッケル層上に金、パラジウム、ロジウムから選ばれる材料からなる層が形成されたものを好ましく挙げることができる。特に頂点部2aにはコーティング層が設けられていることが望ましい。なお、ここでのコーティング層は、電気めっきや無電解めっき等の湿式手段で形成されたものであってもよいし、蒸着法やスパッタ法等の乾式手段で形成されたものであってもよい。
絶縁被膜3は、プローブ針の両端部2a,2d以外を覆うように金属導体2c上に設けられており、被測定体12の電気特性を検査する際のプローブ同士の接触を防いで短絡を防止するように作用する。なお、絶縁被膜3は、金属導体2cの外周上に長手方向に亘って設けられていればよく、直接設けられていてもよいし、他の層を介して設けられていてもよい。
絶縁被膜3は、絶縁性を有する被膜であれば特に限定されないが、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミド樹脂及びポリアミドイミド樹脂から選ばれるいずれか1種であることが好ましい。なお、通常は一種類の樹脂により形成される。これらの樹脂からなる絶縁被膜は耐熱性が異なるので、検査の際に発生する熱を考慮して任意に選択することができる。例えば、より耐熱性が要求される場合には、絶縁被膜3がポリエステルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等で形成されることが好ましい。なかでも、絶縁被膜3が焼付けエナメル被膜として形成されることが好ましい。焼付けエナメル被膜は、後述するように塗料の塗布と焼付けの繰り返しにより連続工程で形成されるので、生産性がよく、金属導体2cとの間の密着性が高く且つ被膜強度をより高いものとすることができる。
絶縁被膜3の厚さは、少なくとも電気絶縁性を確保できる程度の厚さであればよいが、例えば図9に示すように、絶縁被膜3の段差部3a又は3bがガイドプレートに20又は30に突き当たってプローブ針1を落下させないように機能させる場合には、それなりの所定の厚さで形成されていることが望ましい。なお、絶縁被膜3の厚さは、通常、0.005mm〜0.020mmで設けられる。
なお、プローブ針1の長さは、通常、15mm以上30mm以下であるが、必ずしもその長さに限定されない。
[プローブ針の製造方法]
次に、上記した2つの先端部形態に対応したプローブ針の製造方法について説明する。
第1形態に対応するプローブ針1の製造方法は、先端を被測定体12の電極11に接触させて被測定体12の電気的特性を測定するためのプローブ針の製造方法であって、金属導体2の外周に絶縁被膜3が形成された所定長さの絶縁被膜付き金属導体を準備する工程と、その絶縁被膜付き金属導体の少なくとも一方の先端部2bがプローブ針1と同軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程と、先端部2bの頂点部2a側がプローブ針1の軸Pに対して30度〜80度の範囲の角度θを持つ傾斜面5を有するように研削して、その頂点部2aがプローブ針1の軸Pからずれた略円錐又は略角錐となるように加工する工程と、を有する。
絶縁被膜付き金属導体を準備する工程では、長さ方向の外径Dが同じ金属導体2cの外周に所定厚さの絶縁被膜3が形成されてなるものが準備される。この工程は、所定の外径Dからなる金属導体2を塑性加工により準備する工程、その金属導体2の外周に絶縁被膜3を例えばエナメル線の製造装置を用いて焼付けエナメルを形成する絶縁被膜形成工程、絶縁被膜3が形成された金属導体2を所定長さに切断する切断工程、両端2b,2dの絶縁被膜3を所定長さ剥離する工程、後端部2dの研削工程、を含んでいてもよい。なお、これらの工程の全てを実施するものであってもよいが、必ずしもその必要もなく、例えば所定の外径Dからなる金属導体2は購入品であってもよく、また、所定の厚さが形成された絶縁被膜付き金属導体が購入品として準備されたものであっても構わない。
絶縁被膜付き金属導体を準備する工程に含まれる、絶縁被膜付き金属導体の両端の絶縁被膜3を所定長さ剥離する工程は、各種の方法で剥離処理可能であるが、レーザで絶縁被膜を分解除去する方法等を好ましく適用できる。
絶縁被膜付き金属導体の少なくとも電極側の先端部2bがプローブ針1と同軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程としては、円錐に加工する場合と角錐に加工する場合で異なる。
先端部2bを円錐に加工する場合は、例えば円盤状の回転研磨板を準備し、その回転研磨板上に、予め先端部2bの絶縁被膜3を剥離したプローブ針の先端を所定の角度傾けた状態で押し当てる。次いで、そのプローブ針1を自転させながら研削することにより、プローブ針1の軸Pと同軸の円錐を先端部2bに形成することができる。
一方、先端部2bを角錐に加工する場合も上記同様、例えば円盤状の回転研磨板を準備し、その回転研磨板上に、予め先端部2bの絶縁被膜3を剥離したプローブ針の先端を所定の角度傾けた状態で押し当てる。例えば三角錐を形成する場合は、所定の時間プローブ針1の同じ部分を研磨板に押し当てて研削した後、所定角度(例えば120度)自転させてさらに所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削し、さらに所定角度(例えば120度)自転させて所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削することにより、プローブ針1の軸Pと同軸の三角錐を先端部2bに形成することができる。なお、四角錐や他の多角錐は、自転させる角度を任意に設定すればよい。
次の工程は、先端部2bの頂点部2a側がプローブ針1の軸Pに対して30度〜80度の範囲の角度θを持つ傾斜面5を有するように研削して、その頂点部2aがプローブ針1の軸Pからずれた略円錐又は略角錐となるように加工する工程である。この工程では、円錐や角錐を形成した後の先端部2bを、例えば回転研磨板面の法線に対して30度〜80度の範囲内の所定の角度となるように押し当てることによって、プローブ針1の軸Pに対して30度〜80度の範囲内の所定の角度θを持つ傾斜面5が形成される。なお、この工程により、プローブ針1の軸Pから頂点部2aまでのずれ量を、その軸Pに直交する長さGで、プローブ針1の導体外径Dの5%〜30%の範囲内となるよう加工することができる。
傾斜面5を研削加工した程後においては、その頂点部2aを含むようにコーティング層を形成する工程を設けてもよい。コーティング層は各種方法で形成でき、通常は電気めっきや無電解めっき等の湿式処理で行うが、蒸着法やスパッタ法等の乾式処理でもよい。
以上、この製造方法によれば、先端部2bをプローブ針1と同軸の円錐又は角錐になるように研削加工した後に、先端部2bの頂点部側に所定角度θの傾斜面5を研削加工して所望のプローブ針1を製造するので、2種の研削工程が必要になるものの、比較的簡単な2種の研削手段で所望の先端構造を有するプローブ針を製造できる。
次に、第2形態に対応するプローブ針1の製造方法について説明する。この製造方法は、先端を被測定体12の電極11に接触させて被測定体12の電気的特性を測定するためのプローブ針の製造方法であって、金属導体2の外周に絶縁被膜3が形成された所定長さの絶縁被膜付き金属導体を準備する工程と、その絶縁被膜付き金属導体の少なくとも一方の先端部2bがプローブ針1の軸Pと異軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程と、を有する。なお、絶縁被膜付き金属導体を準備する工程、及び頂点部2aを含むようにコーティング層を形成する工程は、上記した第1形態の場合と同じであるので、ここではその説明を省略する。
絶縁被膜付き金属導体の少なくとも電極側の先端部2bがプローブ針1の軸Pと異軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程としては、上記第1形態の場合と同様、円錐に加工する場合と角錐に加工する場合で異なる。
先端部2bをプローブ針1の軸Pと異軸の円錐に加工する場合は、例えば円盤状の回転研磨板を準備し、その回転研磨板上に、予め先端部2bの絶縁被膜3を剥離したプローブ針の先端を所定の角度傾けた状態で押し当てる。次いで、そのプローブ針1を自転させながら研削するが、その際に、プローブ針1の導体外周の半周の研削速度を速くし、残りの半周の研削速度を遅くすることによって、プローブ針1の軸Pと異軸の円錐に加工できる。
一方、先端部2bを角錐に加工する場合は上記第1形態の場合と同様、例えば円盤状の回転研磨板を準備し、その回転研磨板上に、予め先端部2bの絶縁被膜3を剥離したプローブ針の先端を所定の角度傾けた状態で押し当てる。例えば三角錐を形成する場合は、所定の時間プローブ針1の同じ部分を研磨板に押し当てて研削した後、所定角度(例えば120度)自転させてさらに所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削し、さらに所定角度(例えば120度)自転させて所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削する。このとき、いずれか面の研削時間を長くすれば、プローブ針1の軸Pと異軸の三角錐を形成することができる。なお、四角錐や他の多角錐は、自転させる角度を任意に設定すればよい。
このように、プローブ針1の軸Pと異軸になるように研削加工することにより、プローブ針1の軸Pから頂点部2aまでのずれ量を、その軸Pに直交する長さGで、プローブ針1の導体外径Dの5%〜30%の範囲内となるよう加工することができる。
以上、この製造方法によれば、先端部2bをプローブ針1の軸Pと異軸の円錐又は角錐になるように研削加工して所望のプローブ針1を製造するので、1種の研削工程で所望の先端構造を有するプローブ針を製造できる。
[プローブ針の使用方法]
図9は、本発明のプローブ針1を備えたプローブユニット10を用いて被測定体12の電気特性を検査する方法の一例を示す模式断面図である。なお、本発明のプローブ針1は、図9に示す使用方法に限定されるものではなく、他の種々の態様で使用するものであってもよい。
本発明のプローブ針1は、プローブユニット10に装着されて回路基板等の被測定体12の電気特性の良否の検査に利用される。プローブユニット10は、図9に示すように、複数本から数千本のプローブ針1と、プローブ針1を被測定体12にガイドするプレート20と、プローブ針1を検査装置のリード線50にガイドするプレート30とを備えている。検査装置側のプレート30は、プローブ針1の最大径よりも若干大きい案内穴31を有し、その案内穴31は一本一本のプローブ針1をリード線50にガイドする。被測定体側のプレート20は、金属導体2の直径Dよりも若干大きい案内穴21を有し、その案内穴21は一本一本のプローブ針1の金属導体2を被測定体12にガイドする。
プローブユニット10と被測定体12は、被測定体12の電気特性を検査する際、プローブ針1と被測定体12の電極11とが対応するように位置制御される。電気特性の検査は、プローブユニット10又は被測定体12のいずれかを上下させ、プローブ針1の弾性力を利用して被測定体12にプローブ針1の先端2aを所定の圧力で押し当てることにより行われる。このとき、プローブ針1の後端部2dはリード線50に常時接触し、被測定体12からの電気信号がそのリード線50を通って検査装置(図示しない。)に送られる。なお、図2中の符号40はリード線用の保持板を示す。
本発明のプローブ針1は、その頂点部2aがプローブ針1の軸Pからずれるように構成され、図2に示しように、プローブ針1が電極11に垂直に接触した後、さらにそのプローブ針1に荷重F1が加わることにより(図2(a)参照)、プローブ針1の頂点部2aが横方向(すなわちプローブ針1の軸Pからプローブ針1の頂点部2aの方向)にスライドする力F2が発生し(図2(b)参照)、電極11の表面をプローブ針1の先端部2b(主に頂点部2a)がスクラッチ(引っ掻く、傷つける)する(図2(c)参照)ので、プローブ針1の先端部2b(主に頂点部2a)が電極11の表面に形成されている酸化膜や汚れ等を削り取り、プローブ針1が電気的に安定して電極11に接触し、接触抵抗を抑えて安定した測定が可能となる。
以下、本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。なお、以下の実施例は一例であって、本発明は以下の具体例に限定されるものではない。
(実施例1)
金属導体2として、予め真直度が曲率半径Rで1500mmに直線矯正された長尺のタングステン線(直径D:0.090mm)を用い、上述した製造方法にしたがって図3に示す形態の長さ25mmのプローブ針1を作製した。なお、その製造方法は、回転研磨板を用い、プローブ針1の軸を中心に自転させながら円錐角度が30度の円錐を先端部に形成した後、傾斜面5の傾斜角θが45度となるようにプローブ針1を傾斜させてプローブ針1を自転させずに研削加工した。こうした研削加工により、頂点部2aのずれ量(長さG)が0.01mm(導体外径Dの11%)となるプローブ針1を作製した。
得られたプローブ針1を、10gfの荷重F1で被検査基板の銅電極上に押し当てた。その結果、図2に示すように、プローブ針1の頂点部2aは横方向にスライドしてスクラッチし、電極との良好な接触が実現した。
(実施例2)
金属導体2として、予め真直度が曲率半径Rで1500mmに直線矯正された長尺のタングステン線(直径D:0.090mm)を用い、上述した製造方法にしたがって図6に示す形態の長さ25mmのプローブ針1を作製した。なお、その製造方法は、回転研磨板を用い、プローブ針1の軸を中心に自転させながら円錐角度が30度の円錐を先端部に形成したが、その際、プローブ針1の導体外周の半周の研削速度を速くし、残りの半周の研削速度を遅くすることによって、プローブ針1の軸Pと異軸の円錐に研削加工した。こうした研削加工により、頂点部2aのずれ量(長さG)が0.01mm(導体外径Dの11%)となるプローブ針1を作製した。
得られたプローブ針1を、10gfの荷重F1で被検査基板の銅電極上に押し当てた。その結果、図2に示すように、プローブ針1の頂点部2aは横方向にスライドしてスクラッチし、電極との良好な接触が実現した。
(実施例3〜10)
導体外径D、円錐角度、傾斜角θ、先端のずれ量等を表1に示すように変化させ、実施例3〜10に係るプローブ針1を作製した。
なお、三角錐は、所定の時間プローブ針1の同じ部分を研磨板に押し当てて研削した後、120度自転させてさらに所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削し、さらに120度自転させて所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削することにより、プローブ針1の軸Pと同軸又は異軸の三角錐を先端部2bに形成した。また、四角錐は、所定の時間プローブ針1の同じ部分を研磨板に押し当てて研削した後、90度自転させてさらに所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削し、さらに90度自転させて所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削し、さらに90度自転させて所定の時間同じ部分を研磨板に押し当てて研削することにより、プローブ針1の軸Pと同軸又は異軸の四角錐を先端部2bに形成した。
得られた各プローブ針1を、10gfの荷重F1で被検査基板の銅電極上に押し当てた。その結果、いずれの場合も、図2に示すように、プローブ針1の頂点部2aは横方向にスライドしてスクラッチし、電極との良好な接触が実現した。
Figure 2009270836
本発明のプローブ針の一例を示す概略図である。 本発明のプローブ針が電極に接触した後の動作を示す説明図である。 本発明のプローブ針の第1形態の一例を示す先端部の拡大図である。 本発明のプローブ針の第1形態の他の一例を示す先端部の拡大図である。 本発明のプローブ針の第1形態のさらに他の一例を示す先端部の拡大図である。 本発明のプローブ針の第2形態の一例を示す先端部の拡大図である。 本発明のプローブ針の第2形態の他の一例を示す先端部の拡大図である。 本発明のプローブ針の第2形態のさらに他の一例を示す先端部の拡大図である。 本発明のプローブ針を備えたプローブユニットを用いて被測定体の電気特性を検査する方法を説明するための模式断面図である。
符号の説明
1 プローブ針
1A 第1形態のプローブ針
1B 第2形態のプローブ針
2 金属導体
2a 頂点部
2b 先端部
2c 胴体部
2d 後端部
3 絶縁被膜
3a,3b 段差部
5 傾斜面
6,8 円錐又は角錐の面
7,7a,7b 稜線
10 プローブユニット
11 電極
12 被測定体
20 被測定体側のガイドプレート
21 案内穴
30,30a,30b 検査装置側のガイドプレート
31 案内穴
40 リード線用の保持板
50 リード線
D 導体外径
F1 プローブ針に加わる荷重
F2 プローブ針の頂点部が横方向にスライドする力
G 軸と頂点部との距離(長さ)
P 軸
θ 傾斜角

Claims (11)

  1. 先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針であって、該プローブ針の先端部が略円錐又は略角錐であり、前記電極に接触する頂点部が該プローブ針の軸からずれていることを特徴とするプローブ針。
  2. 前記プローブ針の軸から前記頂点部までのずれ量が、該軸に直交する長さで、該プローブ針の導体外径の5%〜30%の範囲内である、請求項1に記載のプローブ針。
  3. 前記略円錐又は略角錐は、前記プローブ針の軸と同軸で形成された円錐又は角錐の頂点部側に、該円錐又は角錐を形成する面とは異なる傾斜角の傾斜面を有するものであって、該傾斜面と該円錐又は角錐を形成する面との先端側の交点が前記頂点部になっている、請求項1又は2に記載のプローブ針。
  4. 前記傾斜面は、前記プローブ針の軸に対して30度〜80度の範囲の角度である、請求項3に記載のプローブ針。
  5. 前記略円錐又は略角錐は、前記プローブ針の軸と異軸で形成された円錐又は角錐であって、該円錐又は角錐の先端が前記頂点部になっている、請求項1又は2に記載のプローブ針。
  6. 少なくとも前記電極に接触する頂点部が、金、パラジウム、ロジウム及びニッケルから選ばれる少なくとも1種でコーティングされている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプローブ針。
  7. 前記プローブ針の先端部以外が絶縁被膜で覆われている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプローブ針。
  8. 先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針の製造方法であって、
    金属導体の外周に絶縁被膜が形成された所定長さの絶縁被膜付き金属導体を準備する工程と、
    前記絶縁被膜付き金属導体の少なくとも一方の先端部が前記プローブ針と同軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程と、
    前記先端部の頂点部側が前記プローブ針の軸に対して30度〜80度の範囲の角度を持つ傾斜面を有するように研削して、前記頂点部が該プローブ針の軸からずれた略円錐又は略角錐となるように加工する工程と、
    を有することを特徴とするプローブ針の製造方法。
  9. 先端を被測定体の電極に接触させて該被測定体の電気的特性を測定するためのプローブ針の製造方法であって、
    金属導体の外周に絶縁被膜が形成された所定長さの絶縁被膜付き金属導体を準備する工程と、
    前記絶縁被膜付き金属導体の少なくとも一方の先端部が前記プローブ針の軸と異軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程と、
    を有することを特徴とするプローブ針の製造方法。
  10. 前記プローブ針の軸から前記頂点部までのずれ量が、該軸に直交する長さで、該プローブ針の導体外径の5%〜30%の範囲内となるよう加工する、請求項8又は9に記載のプローブ針の製造方法。
  11. 前記プローブ針の軸と異軸の円錐又は角錐になるように研削加工する工程において、前記プローブ針を回転させながら研削するとともに、該プローブ針の導体外周の半周の研削速度を速くし、残りの半周の研削速度を遅くする、請求項9又は10に記載の製造方法。
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