JP2010100816A - 高分子電解質、膜電極接合体および燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】低加湿条件において高いプロトン伝導性を示し、耐久性、機械強度に優れた高分子電解質を容易に提供する。
【解決手段】分子鎖内にプロトン酸基(ハ)を有し、プロトン伝導性高分子(イ)と架橋剤(ロ)とを前記プロトン酸基以外の部分を介して架橋反応させて得られる架橋高分子を主成分として形成された高分子電解質において、前記プロトン伝導性高分子が、たとえばスルホン化(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)からなる構成単位を有する高分子電解質。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に用いられる高分子電解質、膜電極接合体および燃料電池に関する。
近年、環境問題やエネルギー問題の有効な解決策として、燃料電池が注目を浴びている。燃料電池とは、水素などの燃料を酸素などの酸化剤を用いて酸化し、これに伴う化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。
燃料電池は、電解質の種類によって、アルカリ型、リン酸型、固体高分子型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型などに分類される。固体高分子型燃料電池(PEFC)は、低温作動、高出力密度であり、小型化・軽量化が可能であることから、携帯用電源、家庭用電源、車載用動力源としての応用が期待されている。
固体高分子型燃料電池(PEFC)の電解質としては、実用的な安定性を有するナフィオン(Nafion,デュポン社の登録商標。以下同様)に代表されるパーフルオロ系電解質や様々な炭化水素系電解質が用いられている。しかし、これらの電解質は高いプロトン伝導性を示すが、コストが高いという課題がある。
上記課題を解決するために、安価な炭化水素系電解質の検討されている。特に、低加湿条件において高いプロトン伝導性を示す電解質として、ポリフェニレン系の電解質材料が提案されている(特許文献1)。しかし、実用化のためには、さらなる耐久性、機械強度の向上が望まれている。
一方、炭化水素系電解質膜の耐久性、耐水性、機械強度の向上のために、電解質を架橋する方法が提案されている(特許文献2)。しかし、この架橋電解質は、架橋反応がプロトン伝導性高分子に結合しているプロトン酸基を介して進行するため、架橋密度を向上させると、架橋電解質の水素イオン交換容量が低下する。このために、プロトン伝導度が低下するという問題点がある。また、特許文献3で提案されている架橋電解質は、電解質に架橋基を導入する必要があり、容易に架橋電解質を得ることができないという問題がある。
特開2005−149810号公報 特開2007−70563号公報 特開2004−10677号公報
本発明の目的は、ポリフェニレン系の電解質において、イオン交換容量を低下させずに電解質を架橋することであり、低加湿条件において高いプロトン伝導性を示し、耐久性、機械強度に優れた高分子電解質を容易に提供することである。
また本発明の別の目的は、前記高分子電解質を用いてなる膜電極接合体および燃料電池を提供することである。
以上課題を解決するために、本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、ポリフェニレン系の電解質において、電解質と架橋剤とをプロトン酸基以外の部分を介して化学結合させれば、水素イオン交換容量を低下させずに架橋することができ、低加湿条件において高いプロトン伝導性を示し、耐久性、機械強度に優れた電解質を容易に提供できるという知見を得て、本発明を成すに至った。
電解質と架橋剤とをプロトン酸基以外の部分を介して化学結合させれば、水素イオン交換容量を低下させず架橋することができ、プロトン伝導性を低下させることが抑制される。また、ポリフェニレン系の電解質を用いることできるので、低加湿条件においても高いプロトン伝導性を示すことができる。
また、電解質と架橋剤とを、加熱することにより化学結合をするため、容易に耐久性に優れた電解質を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、分子鎖内にプロトン酸基を有し、プロトン伝導性高分子と架橋剤とを前記プロトン酸基以外の部分を介して架橋反応させて得られる架橋高分子を主成分として形成された高分子電解質において、前記プロトン伝導性高分子が下記一般式(1)で表せる構成単位を有することを特徴とする高分子電解質である。
Figure 2010100816
(Aは電子吸引基を示し、Bは電子供与基を示す。m、nは0〜10の整数を示し、x、yは1〜4の整数を示す。)
請求項2に記載の発明は、前記一般式(1)中、Aが−CO−である請求項1に記載の高分子電解質である。
請求項3に記載の発明は、 前記一般式(1)中、Bが−O−である請求項1または2に記載の高分子電解質である。
請求項4に記載の発明は、前記一般式(1)が、スルホン化(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)である請求項1〜3のいずれかに記載の高分子電解質である。
請求項5に記載の発明は、前記プロトン伝導性高分子の水素イオン交換容量が、0.5meq/g以上5meq/g以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高分子電解質である。
請求項6に記載の発明は、前記架橋剤が、分子内に少なくとも1つのメチロール基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高分子電解質である。
請求項7に記載の発明は、前記プロトン伝導性高分子と前記架橋剤とが、加熱することにより化学結合をすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高分子電解質である。
請求項8に記載の発明は、前記加熱温度が60℃以上250℃以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高分子電解質である。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質を用いたことを特徴とする膜電極接合体である。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質を用いたことを特徴とする燃料電池である。
本発明の請求項1記載の高分子電解質は、分子鎖内にプロトン酸基を有し、プロトン伝導性高分子と架橋剤とを前記プロトン酸基以外の部分を介して架橋反応させて得られる架橋高分子を主成分として形成された高分子電解質において、前記プロトン伝導性高分子が下記一般式(1)で表せる構成単位を有することを特徴とするものであり、プロトン伝導性高分子をプロトン酸基以外の部分を介して結合させるので、水素イオン交換容量・プロトン伝導性を低下させることなく架橋することができ、また、低加湿条件においても高いプロトン伝導性を示す耐久性に優れた高分子電解質を得ることができるという顕著な効果を奏する。
Figure 2010100816
本発明の請求項2記載の高分子電解質は、前記一般式(1)中、Aが−CO−であることを特徴とするものであり、加水分解耐性を向上できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3記載の高分子電解質は、前記一般式(1)中、Bが−O−であるものであり、ラジカル種に対する反応性を低減できるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4記載の高分子電解質は、前記一般式(1)が、スルホン化(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)であり、加水分解耐性・ラジカル種に対する耐性に優れ、高いプロトン伝導性を示すことができるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項5記載の高分子電解質は、前記プロトン伝導性高分子の水素イオン交換容量が、0.5meq/g以上5meq/g以下であることを特徴とするものであり、高いプロトン伝導性を示し、燃料電池の内部抵抗を低下させて高い出力密度を得ることができるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項6記載の高分子電解質は、前記架橋剤が、分子内に少なくとも1つのメチロール基を有することを特徴とするものであり、プロトン伝導性高分子に含まれるプロトン酸基を介さずに反応が進行するので、反応によってプロトン伝導性が損なわれず、かつ加熱により容易に反応が進行するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項7記載の高分子電解質は、前記プロトン伝導性高分子と前記架橋剤とが、加熱することにより化学結合をすることを特徴とするものであり、反応を加熱により容易に進行させることができるので、装置やプロセスなどが簡単になり、容易に経済的に反応を行うことができるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項8記載の高分子電解質は、前記加熱温度が60℃以上250℃以下であることを特徴とするものであり、プロトン伝導性高分子に含まれるプロトン酸基の離脱や分解反応を抑えて、反応を容易に進行させることができるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質を用いた膜電極接合体であることを特徴とするものであり、電解質の劣化を抑制でき、燃料電池の長時間運転において高い発電特性および発電安定性を確保でき信頼性が向上するという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項10記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質を用いた燃料電池であることを特徴とするものであり、電解質の劣化を抑制でき、さらに燃料電池の長時間運転において高い発電特性および発電安定性を確保でき信頼性が向上するという顕著な効果を奏する。
本発明の高分子電解質の分子構造を模式的に示す説明図である。 本発明の膜電極結合体の一実施態様の断面説明図である。 図2に示した膜電極結合体を装着した燃料電池の単セルの構成を示す分解断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、固体高分子型燃料電池に用いられる高分子電解質に関するものであり、分子鎖内にプロトン酸基を有し、プロトン伝導性高分子と架橋剤とを前記プロトン酸基以外の部分を介して化学結合されて得られる架橋高分子を主成分として形成された高分子電解質において、前記プロトン伝導性高分子が下記一般式(1)で表せる構成単位を有することを特徴とする高分子電解質に関するものである。
Figure 2010100816
(Aは電子吸引基を示し、Bは電子供与基を示す。m、n は0〜10の整数を示し、x、yは1〜4の整数を示す。)
図1は、本発明の高分子電解質の分子構造を模式的に示す説明図である。図1に示した高分子電解質は、スルホン酸基(ハ)を有するプロトン伝導性スルホン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)(イ)と、メチロール基を有する架橋剤として1,4−ベンゼンジメタノール(ロ)を混合して加熱処理して反応を進めて得られる高分子電解質であって、複数分子のプロトン伝導性スルホン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)(イ)のスルホン酸基(ハ)以外の芳香環の部分がそれぞれ1,4−ベンゼンジメタノールの残基(ロ´)を介して化学結合されて構成されている。
図1に示したように、スルホン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)の架橋反応は求電子反応であるため、電子密度の高いエーテル結合近傍の芳香環、または主鎖の芳香環と反応する。
本発明で用いるプロトン伝導性を有するプロトン伝導性高分子の水素イオン交換容量としては、イオン伝導性を考慮すると、0.5meq/g〜5meq/g好ましい。
水素イオン交換容量が0.5meq/g未満ではプロトン伝導性が劣り、燃料電池に使用の際に内部抵抗が大きく出力密度が低下する恐れがあり、5meq/gを超えると高分子を得ることが困難になる恐れがある。
本発明で用いるプロトン伝導性高分子の基体となる高分子としては、下記一般式(1)で表せる構成単位を有する高分子が好ましい。さらに、これら高分子の共重合体、誘導体を用いても良く、単独または2種類以上を組み合わせて使用することもできる。なお、一般式(1)は、プロトン伝導性高分子の基体を説明するための一般式であり、プロトン酸基は省略している。
Figure 2010100816
また、機械的強度・耐水性の向上のために、他の高分子と組み合わせて使用することができる。具体的には、芳香族ポリエーテル、芳香族ポリエーテルケトン、芳香族ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエーテルスルホン、芳香族ポリスルホン、芳香族ポリエーテルニトリル、芳香族ポリエーテルピリジン、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリアゾール、芳香族ポリエステル、芳香族ポリカーボネートなどを挙げることができる。これらの高分子はスルホン化されていても良く、スルホン化されていなくても良い。
本発明で使用する架橋剤は、プロトン伝導性高分子のプロトン酸基を介さずにプロトン酸基以外の部分で反応を進行させることができ、反応前後においてプロトン伝導性材料のプロトン伝導性に変化を及ぼさない架橋剤であればよく、特に制限されるものではない。中でも、芳香環に−CHOHで示されるメチロール基が結合した構造を有する架橋剤は、加熱により容易にプロトン伝導性材料と反応が進行し化学結合するため、好ましい。
メチロール基を有する架橋剤としては、メチロール基を有する芳香環を分子内に少なくとも1つ以上有する化合物が、プロトン伝導性高分子に含まれるプロトン酸基を介さずに反応が進行するので、反応によってプロトン伝導性が損なわれず、かつ加熱により容易に反応が進行するので、本発明においてより好ましく使用できる。
本発明のプロトン伝導性高分子と架橋剤との反応は加熱により行なわれるが、加熱温度としては60℃以上250℃以下が好ましい。また、反応の際に酸触媒が存在すると反応性が向上するため好ましい。
プロトン伝導性高分子と架橋剤とは、プロトン伝導性高分子に対し、架橋剤を0.5〜50重量%の割合で使用するのが好ましい。
また、本発明の高分子電解質の重量平均分子量はとくに制限されないが、1000〜1000000が好ましい。
また、本発明の高分子電解質は、前記一般式(1)で表せる構成単位以外の、他の構成単位を用いた共重合体であってもよい。
本発明の高分子電解質は、燃料電池及び燃料電池の部材である膜電極接合体に用いることができる。具体的には、高分子電解質膜の電解質材料として用いることができる。また、電極触媒層中に含まれる高分子電解質として用いることができる。
図2は本発明の膜電極結合体の一実施態様の断面説明図である。
本発明の膜電極接合体は図2に示したような積層構造からなる。
前記のようにして製造した本発明の高分子電解質からなる高分子電解質膜1の両面に常法により空気極側電極触媒層2および燃料極側電極触媒層3を接合・積層して膜電極結合体12が形成される。電極触媒層2、3は、それぞれ導電剤としてのカーボンブラック粒子に反応触媒、高分子電解質から構成されている。電極触媒層に含まれる高分子電解質は、一般式(1)で示されるプロトン伝導性高分子、一般式(1)で示されるプロトン伝導性高分子とラジカルクエンチ材料とを反応させてプロトン伝導性高分子のプロトン酸基以外の部分を介して化学結合して得られる本発明の高分子電解質を用いることができる。
本発明で用いる反応触媒としては、白金やパラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属又はこれらの合金、または酸化物、複酸化物等が使用できる。また、これらの触媒の粒径は、大きすぎると触媒の活性が低下し、小さすぎると触媒の安定性が低下するため、0.5〜20nmが好ましい。更に好ましくは、1〜5nmが良い。
これらの反応触媒を担持する本発明で使用する電子伝導性の導電剤は、一般的に、カーボン粒子が使用される。カーボン粒子の種類は、微粒子状で導電性を有し、触媒におかされないものであればどのようなものでも構わないが、カーボンブラックやグラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレンが使用できる。カーボン粒子の粒径は、小さすぎると電子伝導パスが形成されにくくなり、また大きすぎると電極触媒層のガス拡散性が低下したり、触媒の利用率が低下したりするので、10〜1000nm程度が好ましい。更に好ましくは、10〜100nmが良い。
図3は、この膜電極結合体12を装着した固体高分子型燃料電池の単セルの一実施態様の構成を示す分解断面図である。膜電極結合体12の空気極側電極触媒層2および燃料極側電極触媒層3と対向して、それぞれカーボンペーパーにカーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の混合物を塗布した構造を持つ空気極側ガス拡散層4および燃料極側ガス拡散層5が配置されている。これによりそれぞれ空気極6および燃料極7が構成される。そして、空気極側ガス拡散層4および燃料極側ガス拡散層5に面して反応ガス流通用のガス流路8を備え、相対する主面に冷却水流通用の冷却水流路9を備えた導電性でかつガス不透過性の材料よりなる一組のセパレータ10により挟持して単セル11が構成される。そして、空気や酸素などの酸化剤を空気極6に供給し、水素を含む燃料ガスもしくは有機物燃料を燃料極7に供給して発電するようになっている。
本発明の膜電極結合体(MEA)の製造方法に例についてさらに説明する。燃料ガスを均一に電極触媒層2、3中に供給するための前記導電性多孔質体などからなるガス拡散層4、5上に、反応触媒、前記導電剤およびプロトン酸基を有するプロトン伝導性高分子からなるインキを塗布し、その後、乾燥させることにより触媒電極層2、3を積層し、その後、この触媒電極層2、3によりプロトン伝導性架橋高分子電解質膜1を挟持して熱圧着により接合して膜電極接合体(MEA)12を製造する方法を用いることができる。ガス拡散層4、5上に触媒電極層2、3を形成するインキの塗布方法はドクターブレード法、スクリーン印刷法、スプレー法などを用いることができる。
また、MEA12の製造方法としては、プロトン伝導性架橋高分子電解質膜1の両面に触媒電極層2、3を転写やスプレー噴霧により作製し、その後、ガス拡散層4、5で挟持する方法を用いても良い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明の範囲がこれらの例により限定されるものではない。
(実施例1)
スルホン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)1gと、架橋剤の1,4−ベンゼンジメタノール(東京化成工業株式会社)0.15gを有機溶媒中で混合させた。
次に、作製した溶液をポリイミド基材上にキャスト法により成膜し、溶媒を乾燥させた後、得られた膜を加熱プレスすることにより、反応を進行させて本発明のプロトン伝導性高分子電解質を得た。
熱プレスの条件は、プレス温度120℃、プレス時間3h、プレス圧力60kgf/cmとした。
得られた高分子電解質をジメチルホルムアミド(DMF)に浸したところ、溶解しなかったことから架橋していることを確認した。また、得られた高分子電解質を2規定の硝酸ナトリウム水溶液中で2日間混合したあと、フィルターでろ過し高分子電解質を取り除き、高分子電解質を取り除いた酸性溶液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定し、中和点より高分子電解質のイオン交換容量を算出した。得られた高分子電解質の水素イオン交換容量は、2.2meq/gであった。プロトン伝導度は、80℃、95%RHにおいて、0.13S/cm、80℃、50%RHにおいて、0.012S/cmであった。
なお、プロトン伝導度は、周波数特性分析器(NF ELECTRONIC INSTRUMENTS Frequency Response Analyzer50580)を用い、5mm間隔に4本配置された白金ワイヤーと高分子電解質を接触させて測定し、得られたCole−Coleプロットから抵抗値を読み取り、プロトン伝導度を算出した。
(比較例1)
架橋剤を添加しないこと以外は、実施例1と同様な方法でプロトン伝導性高分子電解質を得た。得られた高分子電解質をジメチルホルムアミド(DMF)に浸したところ、溶解したことから架橋していないことを確認した。また、得られた高分子電解質の水素イオン交換容量を実施例1と同様の方法で求めたところ、2.4meq/gであった。プロトン伝導度は、80℃、95%RHにおいて、0.10S/cm、80℃、50%RHにおいて、0.010S/cmであった。
1 高分子電解質
2 空気極側電極触媒層
3 燃料極側電極触媒層
4 空気極側ガス拡散層
5 燃料極側ガス拡散層
6 空気極
7 燃料極
8 ガス流路
9 冷却水流路
10 セパレータ
11 単セル
12 膜電極結合体

Claims (10)

  1. 分子鎖内にプロトン酸基を有し、プロトン伝導性高分子と架橋剤とを前記プロトン酸基以外の部分を介して架橋反応させて得られる架橋高分子を主成分として形成された高分子電解質において、前記プロトン伝導性高分子が下記一般式(1)で表せる構成単位を有することを特徴とする高分子電解質。
    Figure 2010100816

    (Aは電子吸引基を示し、Bは電子供与基を示す。m、nは0〜10の整数を示し、x、yは1〜4の整数を示す。)
  2. 前記一般式(1)中、Aが−CO−である請求項1に記載の高分子電解質。
  3. 前記一般式(1)中、Bが−O−である請求項1または2に記載の高分子電解質。
  4. 前記一般式(1)が、スルホン化(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)である請求項1〜3のいずれかに記載の高分子電解質。
  5. 前記プロトン伝導性高分子の水素イオン交換容量が、0.5meq/g以上5meq/g以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高分子電解質。
  6. 前記架橋剤が、分子内に少なくとも1つのメチロール基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高分子電解質。
  7. 前記プロトン伝導性高分子と前記架橋剤とが、加熱することにより化学結合をすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高分子電解質。
  8. 前記加熱温度が60℃以上250℃以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高分子電解質。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質を用いたことを特徴とする膜電極接合体。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の高分子電解質を用いたことを特徴とする燃料電池。
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