JP2010100539A - 環状カーボナート化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、KrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストに好適に使用できる化合物の原料となる環状カーボナート化合物の製造方法に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近ではKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザーあるいはEUV(極紫外線)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を用いた100nm程度以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。このような放射線に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する樹脂成分と放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤とによる化学増幅効果を利用した化学増幅型感放射線性組成物が数多く提案されている。化学増幅型感放射線性組成物の樹脂成分として、ラクトン環を側鎖に有する樹脂も数多く提案されている。
しかしながら、半導体分野において、より高い集積度が求められるようになると、従来の技術では新たなレジストの要求特性を十分に満足できる樹脂成分が得られないという問題があり、新規な樹脂の出現が望まれている。
しかしながら、半導体分野において、より高い集積度が求められるようになると、従来の技術では新たなレジストの要求特性を十分に満足できる樹脂成分が得られないという問題があり、新規な樹脂の出現が望まれている。
一方、環状カーボナート化合物を側鎖に有する樹脂を製造するための原料となる環状カーボナート化合物の合成については、既に知られている。例えば、常圧下でエポキシドと二酸化炭素とを反応させて高い効率で環状カーボナート化合物が得られることを遠藤等は報告している(非特許文献1)。
また、触媒としてベタイン塩基類を用いてエポキシドと二酸化炭素とを反応させて環状カーボナート化合物を得る方法についても知られている(非特許文献2)。
しかしながら、非特許文献1の方法で高い収率を得ようとすると、臭化リチウムなどのハロゲン化アルカリ金属化合物を触媒として用いて、100℃以上の高温度で反応させる必要がある。また、二置換環状カーボナート化合物を得ようとすると、十分な収率が得られないという問題がある。また、100℃以上の高温度で反応させるため、副反応を抑えて、望みとする環状カーボナート化合物が得られないという問題がある。
非特許文献2の方法においても、120〜150℃の反応温度を必要とするという問題がある。
Endo et. al. J Org. Chem, 1993, 58, 6198-6202 Y.Zhou et. al.J of Molecula Catalysts A:Chemical 284(2008)52-57
また、触媒としてベタイン塩基類を用いてエポキシドと二酸化炭素とを反応させて環状カーボナート化合物を得る方法についても知られている(非特許文献2)。
しかしながら、非特許文献1の方法で高い収率を得ようとすると、臭化リチウムなどのハロゲン化アルカリ金属化合物を触媒として用いて、100℃以上の高温度で反応させる必要がある。また、二置換環状カーボナート化合物を得ようとすると、十分な収率が得られないという問題がある。また、100℃以上の高温度で反応させるため、副反応を抑えて、望みとする環状カーボナート化合物が得られないという問題がある。
非特許文献2の方法においても、120〜150℃の反応温度を必要とするという問題がある。
Endo et. al. J Org. Chem, 1993, 58, 6198-6202 Y.Zhou et. al.J of Molecula Catalysts A:Chemical 284(2008)52-57
本発明は上記課題に対処するためになされたもので、100℃未満の低い反応温度で反応させることで副反応を抑えて、高い収率で環状カーボナート化合物を得られる環状カーボナート化合物の製造方法の提供を目的とする。
本発明の環状カーボナート化合物の製造方法は、アミジン構造を有する化合物およびハロゲン化アルカリ金属存在下に、エポキシ基を有する化合物と、二酸化炭素とを反応させることを特徴とする。
特に、上記エポキシ基を有する化合物が下記式(1)で表される化合物であり、製造される環状カーボナートが下記式(2)で表される化合物であることを特徴とする。
式(1)および式(2)において、R1とR2とは相互に独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシメチル基、もしくはアリールオキシメチル基、またはR1とR2とが相互に結合する炭素数5〜8の脂環式基を表す。
また、上記アミジン構造を有する化合物が下記式(3)で表される環状アミジン化合物であることを特徴とする。
式(3)において、R3およびR4は相互に独立に、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、アリール基、またはR3とR4とが相互に結合する炭素数5〜8の窒素含有脂環式基を表す。
特に、上記エポキシ基を有する化合物が下記式(1)で表される化合物であり、製造される環状カーボナートが下記式(2)で表される化合物であることを特徴とする。
また、上記アミジン構造を有する化合物が下記式(3)で表される環状アミジン化合物であることを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、従来のハロゲン化アルカリ金属にアミジン構造を有する化合物を併用して使用する新規な製造方法で、室温付近の低い反応温度で環状カーボナート化合物を製造することができる。また、二置換環状カーボナート化合物の製造も容易にできる。
本発明で使用できるアミジン構造を有する化合物はハロゲン化アルカリ金属と共に、環状カーボナート化合物の製造において触媒として作用する。
本発明に好ましいアミジン構造を有する化合物としては、上記式(3)で表される環状アミジン化合物が挙げられる。式(3)におけるR3およびR4としては、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、アリール基等が挙げられる。また、R3とR4とが相互に結合する窒素含有脂環式基としては、炭素数5〜8の窒素含有脂環式基が挙げられる。
これらの中で、好ましい環状アミジン化合物を式(3−1)〜式(3−3)に挙げる。
上記式(3−1)〜式(3−3)で掲げる環状アミジン化合物は、化学的に安定で、工業的に入手しやすいので本発明の触媒として好ましい。
本発明に好ましいアミジン構造を有する化合物としては、上記式(3)で表される環状アミジン化合物が挙げられる。式(3)におけるR3およびR4としては、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、アリール基等が挙げられる。また、R3とR4とが相互に結合する窒素含有脂環式基としては、炭素数5〜8の窒素含有脂環式基が挙げられる。
これらの中で、好ましい環状アミジン化合物を式(3−1)〜式(3−3)に挙げる。
ハロゲン化アルカリ金属としては、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、沃化ナトリウム、塩化リチウム、臭化リチウム、沃化リチウムを挙げることができる。
これらの中で臭化リチウムが反応定数が大きく、また高い収率を得られるので好ましい。
これらの中で臭化リチウムが反応定数が大きく、また高い収率を得られるので好ましい。
アミジン構造を有する化合物と、ハロゲン化アルカリ金属との併用において、その割合は、[エポキシド]/[アミジン]=5〜100(mol/mol)、[エポキシド]/[ハロゲン化アルカリ金属]=5〜100(mol/mol)であることが好ましい。この範囲とすることにより、反応温度100℃未満の反応温度で環状カーボネート化合物を高い収率で製造できる。
原料となるエポキシ基を有する化合物は、上記式(1)で表される化合物である。
式(1)におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等を挙げることができる。これらの中でも、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基が入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。これらは、入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘキシロキシメチル基、オクチロキシメチル基、デシロキシメチル基、ドデシロキシメチル基等を挙げることができる。これらの中でも、エトキシメチル基、ブトキシメチル基が入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアリールオキシメチル基としては、フェノキシメチル基、ナフトキシメチル基等を挙げることができる。これらの中でもフェノキシメチル基が入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等を挙げることができる。これらの中でも、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基が入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。これらは、入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘキシロキシメチル基、オクチロキシメチル基、デシロキシメチル基、ドデシロキシメチル基等を挙げることができる。これらの中でも、エトキシメチル基、ブトキシメチル基が入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるアリールオキシメチル基としては、フェノキシメチル基、ナフトキシメチル基等を挙げることができる。これらの中でもフェノキシメチル基が入手容易という点で好ましい。
式(1)におけるR1とR2とが相互に結合する炭素数5〜8の脂環式基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。これらの中でも、シクロヘキシル基が入手容易という点で好ましい。
反応条件を以下に示す。
二酸化炭素が充填されたガスバルーンが取り付けられた反応容器にアミジン構造を有する化合物を所定量投入して、その後ハロゲン化アルカリ金属および原料のエポキシ基を有する化合物を添加し、1時間〜10日間の反応時間、好ましくは3時間〜5日間の反応時間、100℃未満の反応温度、好ましくは50℃以下、更に好ましくは室温〜50℃の反応温度で、大気圧(1気圧)下に反応させる。
上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒中でも反応できる。好ましい溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン極性溶媒が好ましい。
上記反応における、アミジン構造を有する化合物と、ハロゲン化アルカリ金属との併用において、その割合は、[エポキシド]/[アミジン]=5〜100(mol/mol)、[エポキシド]/[ハロゲン化アルカリ]=5〜100(mol/mol)であることが好ましい。この範囲とすることにより、反応温度100℃未満の反応温度で環状カーボネート化合物を高い収率で製造できる。
二酸化炭素が充填されたガスバルーンが取り付けられた反応容器にアミジン構造を有する化合物を所定量投入して、その後ハロゲン化アルカリ金属および原料のエポキシ基を有する化合物を添加し、1時間〜10日間の反応時間、好ましくは3時間〜5日間の反応時間、100℃未満の反応温度、好ましくは50℃以下、更に好ましくは室温〜50℃の反応温度で、大気圧(1気圧)下に反応させる。
上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒中でも反応できる。好ましい溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン極性溶媒が好ましい。
上記反応における、アミジン構造を有する化合物と、ハロゲン化アルカリ金属との併用において、その割合は、[エポキシド]/[アミジン]=5〜100(mol/mol)、[エポキシド]/[ハロゲン化アルカリ]=5〜100(mol/mol)であることが好ましい。この範囲とすることにより、反応温度100℃未満の反応温度で環状カーボネート化合物を高い収率で製造できる。
得られた環状カーボナート化合物は、R1またはR2として末端に−OP基(ここで、Pは保護基)を有する化合物を合成できるので、この−OP基を末端水酸基を有する化合物に容易に置換できる。この末端水酸基を有する化合物と不飽和2重結合性を有する化合物、例えば(メタ)アクリル酸と反応させることにより、化学増幅型のフォトレジスト用重合体の物性改良材料として、またはラクトン構造を側鎖に有する単量体の代替として、利用できる。
実施例1
二酸化炭素が充填されたガスバルーン(AS ONE)が取り付けられた反応容器にDBU(ジアザビシクロウンデセン、上記式(3−3))31μl(0.25mmol)を添加し室温下、15分間撹拌した。その後LiBr(臭化リチウム)57mg(0.65mmol)、ブチルグリシジルエーテル0.36ml(2.55mmol)を添加し、室温で6時間撹拌した。1H NMR(CDCl3)により、原料のブチルグリシジルエーテルが転化したことを確認した。ジエチルエーテル5mlを加え、大気圧(1気圧)下、10分間撹拌した後、ろ過により不溶部を除去した。得られたジエチルエーテル層から減圧下で溶媒を除去することにより、4−(ブトキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン360mgを収率77mol%で得た。
二酸化炭素が充填されたガスバルーン(AS ONE)が取り付けられた反応容器にDBU(ジアザビシクロウンデセン、上記式(3−3))31μl(0.25mmol)を添加し室温下、15分間撹拌した。その後LiBr(臭化リチウム)57mg(0.65mmol)、ブチルグリシジルエーテル0.36ml(2.55mmol)を添加し、室温で6時間撹拌した。1H NMR(CDCl3)により、原料のブチルグリシジルエーテルが転化したことを確認した。ジエチルエーテル5mlを加え、大気圧(1気圧)下、10分間撹拌した後、ろ過により不溶部を除去した。得られたジエチルエーテル層から減圧下で溶媒を除去することにより、4−(ブトキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン360mgを収率77mol%で得た。
実施例2
DBUをDBN(ジアザビシクロノネン、上記式(3−2))0.25mmolに代える以外は、実施例1と同一の条件で合成および精製することにより、4−(ブトキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率81mol%で得た。
DBUをDBN(ジアザビシクロノネン、上記式(3−2))0.25mmolに代える以外は、実施例1と同一の条件で合成および精製することにより、4−(ブトキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率81mol%で得た。
実施例3
DBUをMTHP(N−メチルテトラヒドロピリミジン、上記式(3−1))0.25mmolに代え、反応時間を5時間にする以外は、実施例1と同一の条件で合成および精製することにより、4−(ブトキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率77mol%で得た。
DBUをMTHP(N−メチルテトラヒドロピリミジン、上記式(3−1))0.25mmolに代え、反応時間を5時間にする以外は、実施例1と同一の条件で合成および精製することにより、4−(ブトキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率77mol%で得た。
実施例4
二酸化炭素が充填されたガスバルーン(AS ONE)が取り付けられた反応容器にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)2.5ml、DBU(ジアザビシクロウンデセン、上記式(3−3))31μl(0.25mmol)を添加し室温下、3時間撹拌した。その後LiBr(臭化リチウム)57mg(0.65mmol)とフェニルグリシジルエーテル388mg(2.55mol)を添加し、室温で4日間撹拌した。1H NMR(CDCl3)により、原料のフェニルグリシジルエーテルが転化したことを確認した。ジエチルエーテル5mlを加え、大気圧(1気圧)下、10分間撹拌した後、ろ過により不溶部を除去した。得られたジエチルエーテル層から減圧下で溶媒を除去することにより、4−(フェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率86mol%で得た。
二酸化炭素が充填されたガスバルーン(AS ONE)が取り付けられた反応容器にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)2.5ml、DBU(ジアザビシクロウンデセン、上記式(3−3))31μl(0.25mmol)を添加し室温下、3時間撹拌した。その後LiBr(臭化リチウム)57mg(0.65mmol)とフェニルグリシジルエーテル388mg(2.55mol)を添加し、室温で4日間撹拌した。1H NMR(CDCl3)により、原料のフェニルグリシジルエーテルが転化したことを確認した。ジエチルエーテル5mlを加え、大気圧(1気圧)下、10分間撹拌した後、ろ過により不溶部を除去した。得られたジエチルエーテル層から減圧下で溶媒を除去することにより、4−(フェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率86mol%で得た。
実施例5
DBUをDBN(ジアザビシクロノネン、上記式(3−2))0.25mmolに代える以外は、実施例4と同一の条件で合成および精製することにより、4−(フェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率88mol%で得た。
DBUをDBN(ジアザビシクロノネン、上記式(3−2))0.25mmolに代える以外は、実施例4と同一の条件で合成および精製することにより、4−(フェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率88mol%で得た。
実施例6
DBUをMTHP(N−メチルテトラヒドロピリミジン、上記式(3−1))0.25mmolに代える以外は、実施例4と同一の条件で合成および精製することにより、4−(フェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率83mol%で得た。
DBUをMTHP(N−メチルテトラヒドロピリミジン、上記式(3−1))0.25mmolに代える以外は、実施例4と同一の条件で合成および精製することにより、4−(フェノキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンを収率83mol%で得た。
実施例7
二酸化炭素が充填されたガスバルーン(AS ONE)が取り付けられた反応容器にMTHP(N−メチルテトラヒドロピリミジン、上記式(3−1))253μl(2.04mmol)を添加し室温下、1.5時間撹拌した。その後LiBr(臭化リチウム)442mg(5.09mmol)、シクロヘキセン−1,2オキシド2.06ml(20.36mmol)を添加し、45℃で3日間撹拌した。1H NMR(CDCl3)により、原料のシクロヘキセン−1,2オキシドが100%シクロヘキセン−1,2カーボナートに転化したことを確認した。ジエチルエーテル5mlを加え、大気圧(1気圧)下、10分間撹拌した後、ろ過により不溶部を除去した。得られたジエチルエーテル層から減圧下で溶媒を除去することによりシクロヘキセン−1,2カーボナート(ヘキサヒドロ−ベンゾ[1,3]−ジオキソラン−2−オン)を収率65mol%で得た。この化合物はカラムクロマトグラフィーにより、シス体とトランス体との混合物であった。
二酸化炭素が充填されたガスバルーン(AS ONE)が取り付けられた反応容器にMTHP(N−メチルテトラヒドロピリミジン、上記式(3−1))253μl(2.04mmol)を添加し室温下、1.5時間撹拌した。その後LiBr(臭化リチウム)442mg(5.09mmol)、シクロヘキセン−1,2オキシド2.06ml(20.36mmol)を添加し、45℃で3日間撹拌した。1H NMR(CDCl3)により、原料のシクロヘキセン−1,2オキシドが100%シクロヘキセン−1,2カーボナートに転化したことを確認した。ジエチルエーテル5mlを加え、大気圧(1気圧)下、10分間撹拌した後、ろ過により不溶部を除去した。得られたジエチルエーテル層から減圧下で溶媒を除去することによりシクロヘキセン−1,2カーボナート(ヘキサヒドロ−ベンゾ[1,3]−ジオキソラン−2−オン)を収率65mol%で得た。この化合物はカラムクロマトグラフィーにより、シス体とトランス体との混合物であった。
本発明の環状カーボナート化合物の製造方法は、100℃未満の低い反応温度で反応させることで副反応を抑えて、高い収率で環状カーボナート化合物を得られる。この環状カーボナート化合物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用の化学増幅型のフォトレジスト用重合体の物性を改良する原材料として利用できる。
Claims (3)
- エポキシ基を有する化合物と、二酸化炭素とを反応させて環状カーボナートを製造する方法において、
アミジン構造を有する化合物およびハロゲン化アルカリ金属存在下に前記エポキシ基を有する化合物と、前記二酸化炭素とを反応させることを特徴とする環状カーボナート化合物の製造方法。
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