JP2009234956A - 重合性化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水に対する安定性が高く、耐熱性に優れ、酸発生剤により発生する酸に対する安定性が高く、現像時の耐アルカリ性に優れる樹脂を得ることができる。
【解決手段】下記式(1)で表される重合性化合物。
Figure 2009234956

式(1)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、R’は酸の作用により解離する基を表し、該重合性化合物は、重合体の側鎖にアダマンタン基に由来する嵩高い化学構造を有する基を有し、更に側鎖末端に導入される基を分子設計することで、解離をさせるための活性化エネルギーを任意に調節できる重合体を製造できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、KrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストに好適に使用できる酸解離性基を有する重合性化合物に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近ではKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザーあるいはEUV(極紫外線)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を用いた100nm程度以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィ技術が必要とされている。このような放射線に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する樹脂成分と放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤とによる化学増幅効果を利用した化学増幅型感放射線性組成物が数多く提案されている。例えば、ノルボルナン環誘導体を有する単量体ユニットを含む特定の構造を有する重合体を樹脂成分とするフォトレジスト用高分子化合物が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
また、化学増幅効果に対する樹脂成分の挙動についても研究がなされている(非特許文献1参照)。
しかしながら、半導体分野において、より高い集積度が求められるようになると、レジストに用いられる感放射線性樹脂成分は、水に対する安定性、耐熱性、酸発生剤により発生する酸に対する安定性、現像時の耐アルカリ性などが同時に求められるようになってきた。
これまでの技術ではこれらの要求特性を十分に満足できる樹脂成分が得られないという問題があった。
特開2002−201232号公報 特開2002−145955号公報 Endo et. al. J Polym Sci Part A: Polym Chem 2006, 44, 3966-3977
本発明は上記課題に対処するためになされたもので、水に対する安定性が高く、耐熱性に優れ、酸発生剤により発生する酸に対する安定性が高く、現像時の耐アルカリ性に優れる樹脂を得ることができる酸解離性基を有する重合性化合物を提供することにある。
感放射線性樹脂成分は、酸発生剤により発生する酸により酸解離性基が解離してカルボキシル基を生成して現像液のアルカリ溶液に可溶性となる。この解離をさせるための活性化エネルギーは樹脂を構成する化学構造に依存することから、樹脂の化学構造を分子設計することで上記活性化エネルギーを調節することができる。例えば、酸解離性基として、ヘミアセタール構造を有する樹脂の解離機構は以下のように表せる。
Figure 2009234956
ヘミアセタール構造においては、上記化学式における結合エネルギーの弱いD部分の結合が酸の攻撃により解離する。この場合、R1で表される基の電子供与性が高くなるに従い、解離をさせるための活性化エネルギーが小さくなる。そのため、R1を分子設計することで上記活性化エネルギーを調節できる。本発明はこのような知見に基づき、感放射線性樹脂成分を得るための単量体となる重合性化合物である。
すなわち、本発明は、下記式(1)で表される重合性化合物であることを特徴とする。
Figure 2009234956
式(1)において、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、R’は酸の作用により解離する基を表す。
また、上記アルキル基はメチル基であることを特徴とする。
また、上記酸の作用により解離する基は、下記式(1−1)または下記式(1−2)で表されることを特徴とする。
Figure 2009234956
式(1−1)において、R1は炭化水素基を表し、式(1−2)において、各R2は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつ(i)R2の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、または(ii)何れか2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。
本発明の重合性化合物は、アダマンタン環に結合している−CH2C(=O)OH基を利用して、末端に任意の基を導入できる。そのため、本発明の重合性化合物を単量体として重合させることで得られる重合体は、その側鎖にアダマンタン環に由来する嵩高い化学構造を有する基を有し、更に側鎖末端に導入される基を分子設計することで、解離をさせるための活性化エネルギーを任意に調節できる。
本発明の重合性化合物より得られる重合体は、アダマンタン環に由来する耐水・耐熱性に優れ、解離をさせるための活性化エネルギーを調節することで、酸発生剤により発生する酸に対する安定性が高く、現像時の耐アルカリ性に優れる樹脂を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
上記式(1)において、炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、1−メチルプロピル基、n−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基が挙げられる。これらの中で原料入手が容易であるメチル基が好ましい。
本願発明において、Rは水素原子またはメチル基であることがラジカル重合における高い反応性、得られる重合体の物性解析の容易さから好ましい。
上記式(1)において、R’は酸の作用により解離する基であり、上記式(1−1)または式(1−2)で表される基である。
式(1−1)におけるR1は炭化水素基であり、炭化水素基としては脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基が挙げられる。脂肪族炭化水素基としては炭素数1〜20の直鎖状、分岐状のアルキル基を、脂環族炭化水素基としては炭素数4〜10の単環式炭化水素基が挙げられる。
好ましい、R1としては、シクロヘキシル基、tert−ブチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基、1−メチルプロピル基、n−ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
これらの中で、原料であるビニルエーテルの反応性および揮発性(加水分解後の除去が容易となる)等の理由でシクロヘキシル基、tert−ブチル基、プロピル基が好ましい。
式(1−2)におけるR2の炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基、および何れか2つのR2が相互に結合して形成した炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基;これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換した基等を挙げることができる。これらの脂環式炭化水素基のうち、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン、シクロペンタンまたはシクロヘキサンに由来する脂環族環からなる基や、これらの脂環族環からなる基を上記アルキル基で置換した基等が好ましい。
また、上記脂環式炭化水素基の誘導体としては、例えば、ヒドロキシル基;カルボキシル基;オキソ基(即ち、=O基);ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシル基;シアノ基;シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上あるいは1個以上有する基を挙げることができる。これらの置換基のうち、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基等が好ましい。
また、R2の炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基が好ましい。
式(1)で表される重合性化合物は、下記式(2)で表される化合物を出発原料として合成でき、式(2)で表される化合物は以下の方法で合成できる。なお、式(2)で表される化合物は式(1)でRがメチル基の場合の例である。
Figure 2009234956
式(2−1)で表される化合物は3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸であり、市販品として、例えば、ALDRICH社、WAKO社等より、入手することができる。
3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸は、C12183の分子式を有し、分子量が210.271である。
式(2)で表される化合物は、ステップ1およびステップ2を経て合成され、ステップ1は式(2−1)で表される化合物をアルカリの存在下、置換(メタ)アクリル酸ハライドと反応させる工程であり、ステップ2はステップ1の生成物を加水分解する工程である。
ステップ1の反応条件としては、式(2−1)で表される化合物1モルに対して2モル以上の置換(メタ)アクリル酸ハライドを、トリエチルアミンなどの存在下に、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、ジメチルカーボナートなどのカーボナート類、ヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類、好ましくはハロゲン化脂肪族炭化水素類溶媒中で、常圧下において反応温度が0〜100℃、反応時間が0.5〜48時間反応させることで得られる。
なお、アルカリとしては、トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾールなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの無機塩基等を使用することができる。
また、置換(メタ)アクリル酸ハライドを用いる方法に代えて、無水(メタ)アクリル酸を用いる方法等を使用することができる。
ステップ1の生成物(2−2)を加水分解することで式(2)で表される化合物が得られる(ステップ2)。式(2−2)で表される中間体は式(2−1)で表される化合物に対してメタクリル酸ハライドを反応させた例である。比較的温和な条件で加水分解することで選択的な加水分解がなされ、3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸のカルボキシル基が再生する。加水分解条件としては、常圧下において反応温度が0〜100℃、反応時間が1〜48時間であることが好ましい。
ステップ2の生成物は、酸性シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィに溶出溶媒としてヘキサン/酢酸エチル(=2/1)を用いて粗精製した後、さらにヘキサン/酢酸エチル(=5/2)を用いて再結晶することで精製できる。
得られた式(2)で表される化合物は、元素分析、1H NMR、13C NMR、FT−IR、質量分析等で同定できる。
また、式(2)で表される化合物は、(メタ)アクリル酸に由来する重合性不飽和結合を有し、また、アダマンタン環にメチレン基を介して結合する遊離のカルボキシル基を有するので、耐水・耐熱性に優れ、解離をさせるための活性化エネルギーを調節できる重合体を合成することができる化合物を得る原材料として利用できる。
式(2)で表される化合物に、下記式に示すように、CH2=CH−O−R1を反応させることにより、R’として式(1−1)で表される基を有するヘミアセタール構造を持つ重合性化合物が得られる。
Figure 2009234956
上記反応における触媒としては、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)やパラトルエンスルホン酸などの有機プロトン酸、塩酸、硫酸、リン酸などの無機プロトン酸を使用することができる。反応は無溶媒もしくは必要に応じて溶媒中で、常圧下において反応温度が0〜100℃、反応時間が1〜48時間反応させることで得られる。
また、式(2)で表される化合物に、下記式に示すように、イソブテンを反応させることにより、3級炭素原子を側鎖に有する重合性化合物が得られる。
Figure 2009234956
上記反応における触媒としては、パラトルエンスルホン酸などの有機プロトン酸や塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸を使用することができる。反応は、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類、好ましくはハロゲン化脂肪族炭化水素類溶媒中で反応温度が−78℃〜室温、反応時間が1〜72時間反応させることで得られる。
本発明の重合性化合物は、重合性不飽和結合を有しているので、単独で重合させることにより、または他の重合性不飽和結合を有する化合物と共重合させることにより、化学増幅型のフォトレジスト用重合体が得られる。このフォトレジスト用重合体は、アダマンタン環に由来する嵩高い化学構造を有する基を有するので耐熱性に優れ、また、側鎖末端に導入される基を分子設計することで、解離をさせるための活性化エネルギーを任意に調節できる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
参考例1
以下の実施例で使用する原料化合物を以下の方法で得た。
反応フラスコ内で、3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸2.0グラム(9.5ミリモル)、メタクリル酸モノクロライド2.02ミリリットル(20.9ミリモル)、トリエチルアミン8.0ミリリットル(57.2ミリモル)を溶媒ジクロロメタン15ミリリットルに溶解させた。常圧下において、0℃〜室温で、8時間攪拌した。
次いで、この反応溶液を0.25Mの塩酸水溶液に注いだ後、ジクロロメタンを用いて抽出した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮することにより精製し、わずかに黄色の液体を得た。H−NMR法により測定した結果、3−ヒドロキシアダマンタン−1−酢酸の87.4モル%が上記式(2−2)で表される化合物に変換された。
式(2−2)で表される化合物に水0.5ミリリットル、ピリジン5.0ミリリットルを加え、室温で一昼夜静置した。H−NMR法により測定した結果、式(2−2)で表される化合物の100モル%が式(2)で表される化合物に変換された。
次いで、反応溶液を0.25Mの塩酸水溶液に注いだ後、ジクロロメタンを用いて抽出した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮することにより精製し、更にカラムクロマトグラフィおよび再結晶法により精製し、Rがメチル基である式(2)で表される白色結晶状の化合物を得た(収率40モル%)。なお、カラムクロマトグラフィは、酸性シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィに溶出溶媒としてヘキサン/酢酸エチル(=2/1)を用いた。また、再結晶に用いた溶媒はヘキサン/酢酸エチル(=5/2)を用いた。
得られた生成物について、元素分析を行なった結果、Cが68.87質量%、Hが8.10質量%、Oが23.03質量%であり、また、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、目的化合物であることが確認された。
H−NMRの結果を図1に、13C−NMRの結果を図2に、赤外スペクトルを図3にそれぞれ示す。
実施例1
Figure 2009234956
反応フラスコ内で、式(2)で表される化合物588ミリグラム(2.12ミリモル)、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)6.6マイクロリットル(0.02ミリモル)、プロピルビニルエーテル1ミリリットル(8.48ミリモル)を無溶媒、常圧下において、室温で、4時間攪拌した。
次いで、この反応溶液をジクロロメタンで希釈し、塩基性アルミナカラムを通すことにより精製した後、減圧下濃縮することで、式(1)におけるRがメチル基、R’が−CH(CH3)−O−C37である無色液体の重合性化合物を得た(収率90モル%)。
得られた生成物について、元素分析を行なった結果、Cが69.04質量%、Hが8.86質量%、Oが22.10質量%であり、また、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、目的化合物であることが確認された。
H−NMRの結果を図4に、13C−NMRの結果を図5に、赤外スペクトルを図6にそれぞれ示す。
なお、実施例1で得られた重合性化合物を重合させた重合体の赤外スペクトルを図6に併記する。
実施例2
Figure 2009234956
反応フラスコ内で、式(2)で表される化合物588ミリグラム(2.12ミリモル)、t−ブチルビニルエーテル1.15ミリリットル(8.48ミリモル)、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)6.6マイクロリットル(0.02ミリモル)を無溶媒、常圧下において、室温で、4時間攪拌した。
次いで、ジクロロメタンで希釈し、塩基性アルミナカラムを通すことにより精製した後、減圧下濃縮することで、式(1)におけるRがメチル基、R’が−CH(CH3)−O−C(CH33である無色液体の重合性化合物を得た(収率85モル%)。
得られた生成物について、元素分析を行なった結果、Cが69.77質量%、Hが9.26質量%、Oが20.97質量%であり、また、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、目的化合物であることが確認された。
H−NMRの結果を図7に、13C−NMRの結果を図8に、赤外スペクトルを図9にそれぞれ示す。
なお、実施例2で得られた重合性化合物を重合させた重合体の赤外スペクトルを図9に併記する。
実施例3
Figure 2009234956
反応フラスコ内で、式(2)で表される化合物588ミリグラム(2.12ミリモル)、リン酸水素ビス(2−エチルヘキシル)6.6マイクロリットル(0.02ミリモル)、シクロヘキシルビニルエーテル1.2ミリリットル(8.48ミリモル)を無溶媒、常圧下において、室温で、4時間攪拌した。
次いで、ジクロロメタンで希釈し、塩基性アルミナカラムを通すことにより精製した後、減圧下濃縮することで、式(1)におけるRがメチル基、R’が−CH(CH3)−O−C611である無色液体の重合性化合物を得た(収率75モル%)。
得られた生成物について、H−NMR(商品名:Unity INOVA 400、Varian社製)を用い、測定溶媒を重水素化ジチルスルホキシドおよび重水素化クロロホルムとして分析した結果、目的化合物であることが確認された。
H−NMRの結果を図10に、13C−NMRの結果を図11に、赤外スペクトルを図12にそれぞれ示す。
なお、実施例3で得られた重合性化合物を重合させた重合体の赤外スペクトルを図12に併記する。
本発明の重合性化合物は、重合体の側鎖にアダマンタン基に由来する嵩高い化学構造を有する基を有し、更に側鎖末端に導入される基を分子設計することで、解離をさせるための活性化エネルギーを任意に調節できる重合体を製造するための単量体となる。この新規重合性化合物より得られる重合体を用いた感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用の化学増幅型レジストとして極めて有用である。
参考例1で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。 参考例1で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。 参考例1で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。 実施例1で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。 実施例1で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。 実施例1で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。 実施例2で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。 実施例2で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。 実施例2で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。 実施例3で得られた化合物のH−NMRの結果を示す図である。 実施例3で得られた化合物の13C−NMRの結果を示す図である。 実施例3で得られた化合物の赤外スペクトルの結果を示す図である。

Claims (3)

  1. 下記式(1)で表される重合性化合物。
    Figure 2009234956
    (式(1)において、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、R’は酸の作用により解離する基を表す。)
  2. 前記式(1)において、前記アルキル基はメチル基であることを特徴とする請求項1記載の重合性化合物。
  3. 前記式(1)において、前記酸の作用により解離する基は、下記式(1−1)または下記式(1−2)で表されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の重合性化合物。
    Figure 2009234956
    (式(1−1)において、R1は炭化水素基を表し、式(1−2)において、各R2は相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつ(i)R2の少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、または(ii)何れか2つのR2が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。)
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