JP2010099589A - 塗膜形成方法及びスピンコータ - Google Patents

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Abstract

【課題】周縁に至るまで均一な膜厚を有する塗膜を最終的に得ることができる塗膜形成方法およびスピンコータを提供すること。
【解決手段】本発明の塗膜形成方法は、基材表面に塗膜を形成する塗膜形成方法であって、基材11表面13に塗液を供給する塗液供給ステップと、塗液が供給された基材を回転させて、表面に塗液を分配する塗液分配ステップと、エアノズル9の吹出口から吹き出したエアを塗膜の周縁部に吹き付けて、塗膜の周縁部を除去する周縁部除去ステップとを備えていることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、塗膜形成方法及びスピンコータに関し、詳細には、均一な厚さの塗膜を形成することができる塗膜形成方法およびスピンコータに関する。
基板等の表面に塗液の均一な膜を形成する塗膜形成方法として、スピンコータを使用した方法(スピンコート法)が知られている。このスピンコート法は、表面に塗液が塗布された基板等を回転可能なステージ上に載置し、このステージを回転させて、遠心力を利用して基板の表面に均一な厚さの塗膜を形成する方法である。
従来からこのスピンコート法は、ディスプレイ材料、機能性フィルム等の映像表示分野、磁気テープ類等の情報記録分野、インクジェット用紙等の紙分野、薄膜電池や電子回路基板等の電気・電信関連分野、ローパスフィルタ等の光学関連分野、撥水・防水・消臭といった機能繊維分野などの多くの分野で、基板等の表面に均一な厚さの塗液を形成する必要ある場合に利用されている。
このようなスピンコート法は、塗膜面の中心部では、膜厚を高い精度で均一にすることができるが、塗膜面の周縁部では、表面張力等の影響で、膜厚が中央部よりも厚くなってしまうという問題あった。
高い精度の膜厚が要求される光学関連分野においては、実際の膜厚を所望の厚さに対して±数μm程度に抑える必要があるが、従来のスピンコート法では、周縁部の膜厚が中央部に比べ数十μm以上厚くなることがあった。
スピンコート法において、膜厚を一定にする方法として、基板の回転中に、周縁部の塗液の表面にヘラを押し当てて塗膜の表面を攪乱し表面張力を弱める方法が知られている。(特許文献1参照)
特開昭64−90063号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような方法では、回転中に、ヘラで塗液の厚さを均一にしても、回転停止後には、基板の端で塗液が表面張力によって盛り上がるため、再び、周縁部の膜厚が厚くなってしまい、結局は、均一な膜厚の塗膜が得られないという問題があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、周縁に至るまで均一な膜厚を有する塗膜を最終的に得ることができる塗膜形成方法およびスピンコータを提供することを目的とする。
本発明によれば、
基材表面に塗膜を形成する塗膜形成方法であって、
基材表面に塗液を供給する塗液供給ステップと、
塗液が供給された基材を回転させて、前記表面に塗液を分配する塗液分配ステップと、
前記基材の回転を停止させた後、エアノズルの吹出口から吹き出したエアを前記塗膜の周縁部に吹き付けて、前記塗膜の周縁部を除去する周縁部除去ステップとを備えている、
ことを特徴とする塗膜形成方法が提供される。
このように構成された本発明によれば、基材表面の周縁部から塗液が除去されるので、基材の端で塗液が表面張力によって盛り上がることがなくなり、周縁部に至るまで均一な厚さの塗膜が得られる。
本発明の好ましい態様によれば、前記エアノズルの吹出口からのエアの吹き出し方向が、前記エアが前記基材の中央から周縁に向かって流れ、且つ前記基材表面の垂線に対して45度乃至80度の角度をなすように設定されている。
このような構成によれば、より確実に塗膜の周縁の盛り上がりをなくすことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記周縁部除去ステップにおいて、前記エアが前記塗膜を前記基材の周縁に向かって押し出すように、前記エアノズルと前記基材とが相対移動させられる。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記エアノズルの吹出口の吹き出し幅が、前記基材の幅よりも長く設定されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記エアノズルの吹出口は、前記基材の塗布面からの高さが5mm乃至20mmとなるように配置されている。
本発明の他の好ましい態様によれば、前記エアノズルの吹出口での風速が、50m/s乃至250m/sである。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記基材の表面が正方形であり、
前記周縁部除去ステップが、
前記エアノズルが前記基材の端から5mm乃至20mm内側の位置にエアを吹き付ける吹き付けステップと、
前記吹き付けステップ後に、前記基材を90度回転させる回転ステップとを備え、
前記吹き付けステップと回転ステップを繰り返して、前記基材の表面の全ての側縁部の塗液を除去するようになっている。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記基材の表面が円形であり、
前記周縁部除去ステップが、
前記エアノズルが、前記円形の表面の半径よりも半径が5mm乃至20mm小さい同心円に内接する正方形の一辺に沿ってエアを吹き付ける吹き付けステップと、
前記吹き付けステップ後に、前記基材を90度回転させる回転ステップとを備え、
前記吹き付けステップと回転ステップを繰り返して、前記基材の表面の同心円に内接する正方形より外方側の塗液を除去するようになっている。
本発明の他の態様によれば
基材の表面に塗膜を形成するスピンコータであって、
前記表面に塗液が供給された基材を回転させる回転手段と、
吹出口からエアを吹き出すようになっているエアノズルであって、前記吹出口から吹き出したエアを前記塗膜の周縁部に吹き付け、前記塗膜の周縁部を除去するエアノズルと、を備えている、
ことを特徴とするスピンコータが提供される。
このような本発明によれば、周縁に至るまで均一な膜厚を有する塗膜を最終的に得ることができる塗膜形成方法およびスピンコータが提供される。
以下、本発明のスピンコート法及びスピンコータを光学的ローパスフィルタの製造工程として実施した場合を例に、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されることなく、基板等の表面に均一な厚さの塗液を形成する必要ある上述の他の用途等にも適用可能である。
本実施形態で製造されるローパスフィルタは、デジタルカメラ等の撮影系においてモアレを抑制するのに使用される光学部品である。このローパスフィルタは、基板上に形成した液体状の光重合性組成物の均一な厚さ塗膜を紫外線等で硬化させることによって製造される。この製造工程では、紫外線等によって塗膜を硬化させる際、塗膜上に所定間隔をおいてフォトマスクが配置するため、塗膜の厚さが誤差±数μmの範囲で均一であることが求められる。
このローパスフィルタの製造方法における塗膜形成では、液体状の光重合性組成物を基板の表面に供給し、この基板をスピンコータのステージに配置して回転させ、光重合性組成物を基板の表面に分配し、基板表面に塗膜を形成する。尚、光重合性組成物としては、(メタ)アクリロイル基を含む(メタ)アクリルモノマーや、ビニル基、アリル基等の多官能モノマーを含有する光重合組成物が用いられる。
その後、エアノズルの吹出口から吹き出したエアによって、塗膜の周縁部の光重合性組成物を除去し、均一な厚さの塗膜を得る。
次いで、光重合組成物の塗膜上に、例えば100μm程度の間隙をおいて、フォトマスクを配置し、光重合組成物の塗膜に紫外線を照射し、照射部位の光重合性組成物を硬化させる。紫外線としては、平行光かつ光強度分布が略一定なものが好ましい。
次いで、フォトマスクを取り除いた状態で、再度、光重合組成物の塗膜に紫外線を照射し、光重合性組成物を更に硬化させる。
このような処理によって、モアレを抑制することができるローパスフィルタ等として使用される、内部に屈折率が異なる柱状構造体を有する成形体が形成される。
次に、上記ローパスフィルタ製造工程中に行われる塗膜形成について詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態のスピンコータの要部を示す斜視図であり、図2は、このスピンコータのステージに光重合組成物を塗布した基材を配置した状態を示す断面図である。
図1に示すように、スピンコータ1は、下部がシャフト3に固定されているステージ5と、吹き出し口7がステージ5の上面に向くように配置されているエアナイフ9を備えている。
ステージ5は、下部のシャフト3が軸周りに回転することによって、その軸を中心に回転するように構成されている。また、周知のスピンコータと同様に、ステージ5は、上面に、光重合組成物が塗布される基材11等を、真空チャック(図示せず)によって固定に構成されている。この結果、ステージ5に固定された基材は、ステージ5と共に回転可能とされている。
尚、本実施形態にかかる形成方法を、DVD等の中心部に孔が開いている基材について使用する場合には、ステージの中心部にセンターピンを設け、このセンターピンを利用して基材をステージに固定する構成としてもよい。
エアナイフ9は、先端部分に形成されたエアの吹出口7から高速エアを吹き出すように構成されている。エアナイフ9の吹出口7は、エアナイフ9の幅方向に延びる直線状の開口によって形成され、吹出口7からは、エアナイフ9の幅方向に延びる直線状のエアが吹き出す。
図2に示すようにエアナイフ9は、エアが基材11の中央から周縁に向かって流れるように、且つ吹出口7からのエアの吹き出し方向が基材11の塗布面13の垂線L1に対して45度乃至80度の角度αをなすように配置されている。これにより、塗膜を形成する光重合組成物15にエアが当たったとき、光重合組成物15が基材11の中央側に向かって流されるのを防止することができる。このときエアの吹き出し方向と基材11の塗布面13の垂線L1がなす角度αは、45度乃至80度の範囲が好ましく、45度乃至70度がより好ましく、60度乃至70度がさらに好ましい。
また、エアナイフ9は、その吹出口7が基材11の塗布面13からの垂直方向の距離L2が、5mm乃至20mmとなるように配置されている。これにより、エアナイフ9を傾斜させてもエアナイフ9が光重合組成物15に接触するのを防止することができ、且つ、上記エアの吹き出し角度において、基材の中央部側へのエアの流れの発生を抑制できる。
エアナイフ9の吹出口7の幅(長さ)は、ステージ5に固定された基材11の長辺方向の長さよりも長くなるように設定されている。また、エアナイフ9は、吹出口7におけるエアの流速が、50m/s乃至250m/sとなるように構成されている。吹出口7と塗布面13との距離L2、吹出口の傾斜角度α、及び吹出口での風速は、光重合組成物15の粘土や膜厚に応じて適宜、変更可能とされている。
また、エアナイフ9は、吹出口7からのエアが光重合性組成物15の塗膜の表面に当たる位置と、光重合組成物15の塗膜の縁(すなわち基材11の縁)との距離L3が、5mm乃至20mmとなるように配置されている。
この距離L3は、基材11を回転させて塗布面13上に形成した光重合組成物15の塗膜において、塗膜の周縁部に形成される塗膜の盛り上がりの位置Pと、に基づいて決定された値であり、光重合組成物15の塗膜の縁(すなわち基材11の縁)と盛り上がりの位置Pとの距離より大きく設定されている。尚、この距離L3は、使用する光重合組成物15の粘度等の種々の条件に応じて適宜変更可能とされている。
また、エアナイフ9を基材11の中央から周縁に向けて移動可能に構成してもよい。この場合、エアナイフ9の吹出口7から吹き出したエアを最初に光重合組成物15に吹き付ける開始位置は、上述のような塗膜の縁から5mm乃至20mm内側の位置に設定される。そしてエアナイフ9を、エアの吹き出し行いながら塗布面13の周縁に向けて移動させ、基材11の周縁部の光重合組成物15を周縁部に向けて押し出し、塗膜の周縁部を除去する。
次に、スピンコータ1による塗膜形成の動作について説明する。
図3は基材11上に光重合組成物15を供給した時点での塗膜の状態を示す基材の側断面図であり、図4は基材11の回転を終了した時点で塗膜の周縁部を示す側断面図であり、図5はエアナイフ9によって周縁部の光重合組成物15を除去した後の塗膜の周縁部を示す側断面図であり、図6は図5の状態の平面図である。
本実施形態の塗膜形成方法は、基材11の表面(塗布面13)に塗膜を形成する塗膜形成方法であって、基材11の表面に塗液(光重合性組成物15)を供給する塗液供給ステップと、塗液が供給された基材11を回転させて、表面に塗液を分配する塗液分配ステップと、エアノズルの吹出口から吹き出したエアを前記塗膜の周縁部に吹き付けて、塗膜の周縁部を除去する周縁部除去ステップとを備えている。
先ず、図3に示すように、ステージ5上に固定されている基材11の塗布面13に光重合組成物15を供給する。次いで、スピンコータ1のステージ5を回転させ、光重合性組成物15を遠心力によって塗布面13上に均一に分配し、均一な厚さの塗膜とする。
ステージ5の回転を終了すると、図4に示すように、光重合性組成物15の塗膜の周縁部に、表面張力等の作用によって、光重合性組成物15の盛り上がりB1が形成される。
そしてステージ5の回転を停止させた後、エアナイフ9からのエアを塗布面13上の塗膜の周縁部に吹き付け、塗膜を形成する光重合性組成物15の周縁部を除去する。この場合、エアナイフ9を動かさずにエアを吹き付けてもよく、また上述のようにエアナイフ9を移動させながらエアを吹き付けてもよい。
エアナイフ9から吹き出されたエアが光重合性組成物15の塗膜の表面に当たる位置は、塗膜の周縁部に形成される盛り上がりB1より中心側であるので、上記エアの吹き付けで、塗膜の周縁部に形成された塗膜の盛り上がりB1は、周縁部の塗膜とともに除去される。この結果、基材11上に均一な厚さを有する光重合性組成物15の塗膜が得られる。
図6に示すように、基材11の平面形状が正方形である場合には、エア吹き付けステップを行った後、ステージを90度回転させて、再度、エア吹き付けステップを行うという処理を繰り返し、正方形の基板11の4つの辺E1,E2,E3,E4付近に沿って、塗膜の外周部を除去する。尚、図6の斜線部は、塗膜が(実質的に)除去された部分を示す。
また、図7に示すように、平面形状が円形の基材21を用いる場合には、基材の半径よりも半径が5mm乃至20mm小さい円Cに内接する正方形Sを仮定して、この正方形Sよりも外周側の塗膜をエアによって除去する。尚、図7に示す斜線部も膜の厚さが薄くなっている部分を示す。
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
上記の実施形態では一つのエアナイフを用いたが、2つのエアナイフを用いて塗膜の2箇所を同時に処理する構成でもよい。この場合、2つのエアナイフの吹出口が平行になるように基材上に配置して、それぞれのエアナイフが、塗膜の対向する辺を処理するようにする。このように2つの辺を同時に処理することで、例えば正方形のローパスフィルタを製造する場合には、2つの辺についてエア吹き付けステップを行った後、ステージを90度回転させて、再び2つの辺について同時にエア吹き付けステップを行うことで一連の処理が終了するので処理時間を短縮することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、一辺の長さが100mm、厚さ1.1mmのガラス板を基材とし、以下の通りスピンコータを使用して膜を形成した後、エアノズルを使用して膜の周縁部の除去を行った。以下の記載において「部」は質量部を示す。
塗液としては、ウレタンアクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NK オリゴ U-2PPA)25部、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NK エステル 14G)50部、フェノールエチルアクリレート(第一工業製薬(株)製、商品名:ニューフロンティア PHE)15部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(新中村化学工業(株)製、商品名:NK エステル TMPT)5部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:IRGACURE 184)0.6部を混合したものを用いた。そしてこの塗液の20℃における粘度は200mPa・sであった。
次に、スピンコータ((株)協和理研製、型式:K−359SD−1)のステージ上に基材を真空吸着によって固定した後、スポイトを用いて塗布面の中央付近に塗液50mlを垂らした。そしてテーブルを100rpmで5秒間、回転させた後、300rpmで20秒間、回転させ、膜厚が100μm±2μmとなるように制御した。そしてスピンコータを用いて膜を形成した後、エアノズルの吹出口の幅方向と基材の一辺が平行になるように基材の位置を調整した。
エアノズルとしては、幅が200mmであり、スリットクリアランスが0.1mmのスリット型エアノズルを備えたものを用いた。また、エアノズル取り付け位置は、吹出口が塗布面から10mm離れた位置で、塗布面の垂線と、エアノズルのエア吹出方向とのなす角度が50度となるようにし、さらに、エアノズルの吹出口が膜の一辺から中央側に20mm離れた位置の上に位置するようにした。
上記の状態で、エア吹き出し風速が約150m/s、エア風量が0.19m3/minとなるように設定し、エアノズルを膜の中央部側から周縁側に向かって5cm/sで移動させた。一辺の処理が終了した後、エアノズルの移動を停止させると共にエアを止め、エアノズルを最初の位置に戻した。さらに、基材を90°回転させ、上記と同様の操作を3度繰り返し、膜の外周4辺の処理して膜を整形した。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmで一辺が約80mmの正方形が形成された。そして、エアによって形成される中央部と周縁部の間の盛り上がりは、所望の膜厚より3μm程度厚い状態であった。
(実施例2)
本実施例では、φ100mmの円形基材を用いた以外は、実施例1と同様の条件にてスピンコートを行った。
エアノズルとしては、実施例1と同様のものを使用し、その取り付け位置は、吹出口が塗布面から10mm離れた位置で、塗布面の垂線と、エアノズルのエア吹出方向とのなす角度が50度となるようにし、さらに、吹き付け開始位置が、基材の半径よりも20mm小さい半径が80mmの同心円に内接する四角形の一辺からエアを吹き付け始めるように、エアノズルの吹出口を、基材の中心から約12mmの位置に配した。
一辺の処理が終了した後、エアノズルの移動を停止させると共にエアを止め、エアノズルを最初の位置に戻した。さらに、基材を90°回転させ、上記と同様の操作を3度繰り返し、膜の外周4辺の処理して膜を整形した。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmで一辺が約55mmの正方形が形成された。そして、エアによって形成される中央部と周縁部の間の盛り上がりは、所望の膜厚より3μm程度厚い状態であった。
(実施例3)
本実施例では、エアノズル取り付け位置を、吹出口が塗布面から7mm離れた位置で、塗布面の垂線とエアノズルのエア吹出方向とのなす角度が70度とする以外は、実施例1と同様の条件でスピンコートを行った。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmで一辺が約80mmの正方形が形成された。そして、エアによって形成される中央部と周縁部の間は、所望の膜厚に対して±3μm程度の厚さを有していた。
(実施例4)
本実施例では、一辺250mmの四角形の基材を使用し、スポイトを用いて基材の中央付近に塗液150mlを垂らした。そして、ステージを100rpmで5秒回転させた後、300rpmで50秒回転させ、基材中央部の膜厚が100μm±2μmとなるようにした。さらに、幅300mmのエアノズル2本を基材の中心に対して対象に配置した。そしてそれぞれのエアノズルからのエアの吹き出し風速が約100m/s、エア風量を0.2m3/minとした。これ以外の条件は、実施例1と同様である。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmで一辺が約280mmの正方形が形成された。そして本実施例では2つのエアノズルを使用したため、エアの吹き付け後に、テーブルを一度回転させるだけで正方形を形成することができた。そして、エアによって形成される中央部と周縁部の間の盛り上がりは、所望の膜厚より2μm程度厚い状態であった。
(実施例5)
本実施例では、使用する塗液を以下の液に変更し、スピンコートを行った。
塗液としては、ポリオキシテトラメチレングリコールジメテクリレート(三菱レイヨン(株)製、商品名:アクリエステルPBOM)25部、2,2ビスプロパン(第一工業製薬(株)製、商品名:ニューフロンティア BPEM−10)30部、フェノールエチルアクリレート(第一工業製薬(株)製、商品名:ニューフロンティア PHE)10部、ウレタンアクリレート組成物(第一工業製薬(株)製、商品名:GX−8662V)35部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:IRGACURE 184)1.6部を混合したものを用いた。なお、塗液の20℃における粘度は1100mPa・sであった。
基材は実施例1と同様のものを使用し、スポイトを用いて基材の中央付近に塗液100mlを垂らした。そしてステージを100rpmで5秒回転させた後、300rpmで60秒回転させ、基材内側が所望の膜厚100μm±2μmになるようにした。
膜を形成した後、実施例1と同様のエアナイフを同様に配し、エア吹き出し風速が約200m/s、エア風量が0.25m3/minがなるようにし、エアノズルの移動速度を5cm/sとした。
一辺の処理が終了した後、エアノズルの移動を停止させると共にエアを止め、エアノズルを最初の位置に戻した。さらに、基材を90°回転させ、上記と同様の操作を3度繰り返し、膜の外周4辺の処理して膜を整形した。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmで一辺が約80mmの正方形が形成された。そして、エアによって形成される中央部と周縁部の間の盛り上がりは、所望の膜厚より4μm程度厚い状態であった。
このように実施例1乃至実施例5では、基材上に得られる膜の中央部の最も厚い部分が所望の厚み100μmよりも3μm又は4μm厚いだけであり、高い精度で膜厚を調整できた。
(実施例6)
エアノズルの角度を30度とする以外は、実施例1と同様の条件でスピンコートを行った。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmの正方形が形成された。そして、エアによって形成されるこの正方形の縁から10mm内側の盛り上がりは、20μm乃至30μmであった。
(実施例7)
本実施例では、エアノズル取り付け位置を、吹出口が塗布面から3mm離れた位置とする以外は、実施例1と同様の条件でスピンコートを行った。
上記整形の結果、膜の中央部には、膜厚が100μmの正方形が形成された。そして、エアによって形成されるこの正方形の縁から10mm内側の盛り上がりは、10μm乃至20μmであった。
(実施例8)
エアノズルからのエア吹き出し風速が約30m/s、エア風量が0.04m3/minとなるように設定する以外は、実施例1と同様の条件でスピンコートを行った。
上記の塗膜及び外周部除去の結果、基材の内側の塗膜厚みは100μmであったが、その塗布面の外周部における5mmの範囲は、上記の所望の厚みより10μm以上20μm以下厚い状態であった。
このように実施例6乃至実施例8では、基材上に得られる塗膜の中央部の最も厚い部分が所望の厚み100μmよりも10μm乃至30μm厚くなっている。上記実施例1乃至実施例5と比較すると、厚みが増しているものの、フォトマスクに接触することが無く露光が出来る。
(比較例1)
実施例1と同様の条件で、エアの吹き付けを行わずにスピンコートを行った。
この結果、基材の中央部の膜厚は100μmであったが、正方形の縁から5mm内側の範囲は、所望の厚みより70μm乃至100μm厚かった。
本発明の実施形態にかかるスピンコータの要部を示す斜視図である。 本発明の実施形態にかかるスピンコータのステージに光重合組成物を塗布した状態を示す側断面図である。 本発明の実施形態にかかるスピンコータの基材上に光重合組成物を塗布した状態を示す基材の側断面図である。 本発明の実施形態にかかるスピンコータの基材を回転させた後の基材の周縁部を示す側断面図である。 本発明の実施形態にかかるスピンコータのエアナイフによって光重合組成物を整形した後の基材の周縁部を示す側断面図である。 本発明の実施形態にかかるスピンコータのエアナイフによって光重合組成物を整形した後の基材の上面図である。 本発明の実施形態にかかるスピンコータの円形の基材を用いて正方形のローパスフィルタを製造する場合の基材の上面図である。
符号の説明
1 スピンコータ
7 吹出口
9 エアナイフ
11,21 基材

Claims (9)

  1. 基材表面に塗膜を形成する塗膜形成方法であって、
    基材表面に塗液を供給する塗液供給ステップと、
    塗液が供給された基材を回転させて、前記表面に塗液を分配する塗液分配ステップと、
    前記基材の回転を停止させた後、エアノズルの吹出口から吹き出したエアを前記塗膜の周縁部に吹き付けて、前記塗膜の周縁部を除去する周縁部除去ステップとを備えている、
    ことを特徴とする塗膜形成方法。
  2. 前記エアノズルの吹出口からのエアの吹き出し方向が、前記エアが前記基材の中央から周縁に向かって流れ、且つ前記基材表面の垂線に対して45度乃至80度の角度をなすように設定されている、
    請求項1に記載の塗膜形成方法。
  3. 前記周縁部除去ステップにおいて、前記エアが前記塗膜を前記基材の周縁に向かって押し出すように、前記エアノズルと前記基材とが相対移動させられる、
    請求項1又は請求項2に記載の塗膜形成方法。
  4. 前記エアノズルの吹出口の吹き出し幅が、前記基材の幅よりも長く設定されている、
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の塗膜形成方法。
  5. 前記エアノズルの吹出口は、前記基材の塗布面からの高さが5mm乃至20mmとなるように配置されている、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の塗膜形成方法。
  6. 前記エアノズルの吹出口での風速が、50m/s乃至250m/sである、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の塗膜形成方法。
  7. 前記基材の表面が正方形であり、
    前記周縁部除去ステップが、
    前記エアノズルが前記基材の端から5mm乃至20mm内側の位置にエアを吹き付ける吹き付けステップと、
    前記吹き付けステップ後に、前記基材を90度回転させる回転ステップとを備え、
    前記吹き付けステップと回転ステップを繰り返して、前記基材の表面の全ての側縁部の塗液を除去するようになっている、
    請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の塗膜形成方法。
  8. 前記基材の表面が円形であり、
    前記周縁部除去ステップが、
    前記エアノズルが、前記円形の表面の半径よりも半径が5mm乃至20mm小さい同心円に内接する正方形の一辺に沿ってエアを吹き付ける吹き付けステップと、
    前記吹き付けステップ後に、前記基材を90度回転させる回転ステップとを備え、
    前記吹き付けステップと回転ステップを繰り返して、前記基材の表面の同心円に内接する正方形より外方側の塗液を除去するようになっている、
    請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の塗膜形成方法。
  9. 基材の表面に塗膜を形成するスピンコータであって、
    前記表面に塗液が供給された基材を回転させる回転手段と、
    吹出口からエアを吹き出すようになっているエアノズルであって、前記吹出口から吹き出したエアを前記塗膜の周縁部に吹き付け、前記塗膜の周縁部を除去するエアノズルと、を備えている、
    ことを特徴とするスピンコータ。
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