JP4801448B2 - 光学膜の形成方法 - Google Patents

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本発明は、ピックアップレンズ等の傾斜角の大きい光学部材に対して、均一な光学膜を良好なスループットで再現性良く形成する方法に関する。
従来、反射防止膜等の光学膜の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理成膜法が使用されてきた。しかしながら、物理成膜法は真空機器を必要とするためコストが高いという欠点がある。そのためゾル−ゲル法等を利用したウェットコーティングプロセスがフラットパネルディスプレーやレンズ等に用いられてきた。しかしながら、ウェットコーティングプロセスはピックアップレンズのような高NAの基板に光学膜を再現性良く均一に成膜するのは困難である。例えば、ディッピング法を用いて成膜すると、ピックアップレンズのコバ面に液溜まりが発生してしまい、ピックアップレンズとしての十分な特性を維持できないという問題がある。
これらの欠点を解決するにはスプレーコーティングが有望であるが、スプレーコーティングではレンズ等の曲面を有する基板上に光学膜を再現性良く均一に形成するのは困難である。そのため、均一な膜厚の光学膜を形成する方法として、特開2000-33301号(特許文献1)は、多様な面形状を持つ複数のサンプルにスプレーコーティングし、それらのサンプルから厚み分布を測定し、厚み分布が最もよくフィッティングするように基板へのスプレーコーティングを調節することにより、基板表面に均一な厚みの膜をコーティングする方法を開示している。これにより、様々な形状と大きさの基板、特にレンズのような急斜面の曲面を有する基板に対して、基板を回転させながらスプレーコーティングすることにより、高精度な均一性でコーティングすることができる。しかしながら、この方法は一つの基板に対して複数のノズルでスプレーコーティングするため、スループットが悪く、大量のレンズ基板を効率良く形成するのに適さない。
特開2000-33301号公報
従って本発明の目的は、均一な光学膜を良好なスループットで再現性良く形成する方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、曲面を有する複数の基板上に光学膜成分を含有する塗布液を一つのノズルから基板噴霧する際に、基板を自転させながら、ノズル噴射角を基板表面の中心の接線に対して垂直にし、所定の条件でノズルをステージに水平方向に二次元的に走査させることにより、安価でありながら良好なスループットで均一な光学膜を再現性よく形成できることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は具体的に以下の手段により達成することができる。
(1) ステージ上に載置された複数の自転自在な曲面を有する基板上に光学膜を形成する方法であって、光学膜成分を含有する塗布液をノズルから前記基板上吐出するスプレーコーティング工程と、乾燥及び硬化処理を施す工程とを有し、スプレー噴射幅が前記基板の有効径より大きく、前記ノズルと前記基板との距離が前記基板の高さより大きく、ノズル噴射角が前記基板の表面の中心の接線に対して垂直であり、各基板の中心がノズル走査線上にあり、前記ノズルが前記ステージを水平方向に二次元的に走査することを特徴とする光学膜の形成方法。
(2) 上記(1) に記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルの走査領域は少なくとも基板が並べられている領域より広く、前記基板に光学膜を一層形成する際、前記ノズルが前記走査領域を直線的に走査しながら所定のピッチで平行移動する工程を順方向と逆方向とで1セットとし、前記工程を1セット又は2セット以上行うことを特徴とする光学膜の形成方法。
(3) 上記(1) 又は(2) に記載の光学膜の形成方法において、前記スプレーコーティング工程は、前記塗布液を高圧のキャリアガスにより負圧吸引し、得られた塗布液微粒子とキャリアガスの噴霧を前記ノズルから前記基板上に突出する方法であり、前記塗布液の吐出量が1〜10 mL/分であり、前記キャリアガスの吐出量が1〜10 L/分であり、前記塗布液の吐出量誤差が0.1 mL/分以下であることを特徴とする光学膜の形成方法。
(4) 上記(1)〜(3) のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ピッチは5〜20 mmであり、走査速度は100〜1000 mm/秒であり、前記ノズルと前記基板上面との距離は10〜100 mmであることを特徴とする光学膜の形成方法。
(5) 上記(1)〜(4) のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液中の光学膜成分の分量(固形分基準)が20質量%以下(0を含まず)であることを特徴とする光学膜の形成方法。
(6) 少なくとも一層を上記(1)〜(5) のいずれかに記載の光学膜の形成方法により形成することを特徴とする多層の光学膜の形成方法。
(7) 上記(1)〜(6) のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記基板がピックアップ用の対物レンズであることを特徴とする光学膜の形成方法。
本発明により、安価でありながら良好なスループットで均一な光学膜が再現性よく得られる
[1] 基板
本発明に用いる基板としては、レンズ等の曲面を有する基板が挙げられ、中でも傾斜角の大きな基板が好ましい。傾斜角の大きな基板としては、例えばピックアップ用の対物レンズが挙げられる。ここで「傾斜角」とは、図1に示すように、基板中心の接線に対する基板表面の傾斜角度を表す。
基板の素材としては、ガラス又はプラスチックが好ましい。ガラスの具体例としては、BK7,F2,SF1等が挙げられ、またプラスチックの具体例としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が挙げられる。
[2] 塗布液
本発明の方法に使用する塗布液は光学膜成分及び溶媒を含有する。光学膜成分は、紫外線硬化型樹脂、熱硬化性樹脂、金属アルコキシド及び金属酸化物微粒子からなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
溶媒は光学膜成分が可溶な揮発性溶媒であるのが好ましく、具体的には、アルコール類、ケトン類、エステル類、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶媒及びグリコール類が挙げられる。またこれらの溶媒は組み合わせて用いることができる。
光学膜成分の配合量は、塗布液を100質量%として、20質量%以下であるのが好ましい。光学膜成分の配合量が20質量%超であると、塗布液の粘度が大きすぎ、得られる光学膜が基板から剥離しやすい。また塗布液の粘度は200 cP以下であるのが好ましい。塗布液の粘度が200 cPを越えると、得られる光学膜が基板から剥離しやすくなる。
[3] 塗布装置
図2は本発明の光学膜形成方法に用いる塗布装置10及びステージ1の一例を示す。塗布装置10は塗布液3とキャリアガス4との混合物を噴霧するノズル11と、塗布液3を収容する塗布液タンク12と、塗布液タンク12内の空気を吸引して負圧を発生させる空気吸引手段13、塗布液タンク12内に正圧ガスを供給して正圧を発生させる正圧供給手段14と、ノズル11内にキャリアガス4を送気するコンプレッサ15とを備えている。塗布液タンク12はノズル11の側面部に接続しており、コンプレッサ15がノズル11の軸心部に接続している。塗布装置10として、特開2003-135999号に開示されている塗布液供給システムを用いても良い。
ステージ1には複数の回転自在な基板ホルダ100が二次元的に設けられており、その上に基板2が載置されている。それにより光学膜を形成する際、各基板を回転させながら成膜することができるため、より均一な成膜が可能になる。基板ホルダ100の回転速度は、特に限定されないが、1000〜15000 rpmであるのが好ましく、5000〜10000 rpmであるのがより好ましい。基板ホルダ100の回転速度が1000 rpm未満であると基板2に光学膜の十分な均一性が得られず、15000 rpm超であると塗布液3を基板2に十分に付着させることができず、スループットが悪い。基板ホルダ100はノズル11の走査範囲内に備えられており、その数は光学膜を形成する基板の数に応じて適宜定めることができる。なお基板2の回転手段は、図2に示したものに限らず、各基板を自転自在に保持可能であれば特に限定されない。
[4] 光学膜の形成方法
(a) 塗布液のノズルへの供給
まず空気吸引手段13により塗布液タンク12内を負圧にしておいてから、正圧供給手段14により正圧ガスの流量を調整して塗布液タンク12内の圧力を調節し、負圧吸引される塗布液3の流量を制御する。正圧ガスは塗布液3に影響を与えないように空気又は不活性ガスが好ましい。塗布液タンク12に供給する正圧ガスの流量は、マスフローコントローラ(図示せず)により圧力や温度変化の影響を受けずに調整できる。そのため、ノズル11への塗布液3の供給量を微小に制御することができる。
(b) 塗布液とキャリアガスの混合及び吐出
コンプレッサ15から高圧のキャリアガス4をノズル11に送給することにより、塗布液タンク12内の塗布液3はノズル11に負圧吸引される。ノズル11内で塗布液3はキャリアガス4の高速気流によって微粒子化されるとともに、キャリアガス4と均一に混合し、ノズル11より噴霧状に吐出される。キャリアガス4は、塗布液3と反応しないように不活性ガスであるのが好ましい。
塗布液3の吐出量は1.0〜10.0 mL/分であり、キャリアガス4の吐出量は1.0〜10.0 L/分であり、塗布液3の吐出量誤差は0.1 mL/分以下である。塗布液3の吐出量及びその誤差が上記範囲内にあると、均一な光学膜を効率良く形成することができる。
塗布液3とキャリアガス4の吐出量は上記の範囲内であるが、さらに詳細に言うと、塗布液3とキャリアガス4との体積比が1:100〜1:10000であるのが好ましく、1:500〜1:2000であるのがより好ましい。このように噴霧中の塗布液3はキャリアガス4と比べて著しく微量であるため、噴霧中の塗布液微粒子の分布は非常に均一であり、基板2上に塗布液3が均一に付着することになる。塗布液3に対するキャリアガス4の量が100未満であると、噴霧中の塗布液微粒子の濃度が高すぎ、均一な光学膜の形成が困難である。また塗布液3に対するキャリアガス4の量が10000超であると、噴霧が薄すぎ、光学膜の形成効率が悪い。
ノズル11は、噴霧が基板2の中心の接線に対して垂直に噴射されるようにセットされている。それにより基板2により均一に噴霧することができる。また図3に示すように、スプレー噴射幅(SW)と基板の有効径(EW)との関係がSW>EWであり、ノズル-基板間距離(D)と基板高さ(H)との関係がD>Hであるここで基板の有効径(EW)とは、対物レンズの径のうち固定リングなどに妨げられない径のことを言う。このようにSW>EWかつD>Hであり、ノズル噴射角を基板2の中心の接線に対して垂直にしながら各基板の中心を走査することにより、各基板の中心部と周辺部とで噴霧の条件をほぼ同じにすることができるため、傾斜角の大きな基板に対しても、均一に塗布液3を付着させることができる。
(c) 走査
ステージ1上に載置した複数の基板2上に塗布液3を噴霧する場合、ノズル11はステージ1に対して一定の距離を保ちつつ水平方向に二次元的に走査可能であるのが好ましい。ステージ1を固定してノズル11をステージ1に対して二次元的に移動させても良いし、ノズル11を固定してステージ1をノズル11に対して二次元的に移動させても良い。ノズル11の走査領域は、基板2の載置領域の全域をカバーして、基板2の載置領域より広いのが好ましい。ステージ1上の基板2の載置領域内で、ノズル11をステージ1に対し一定の距離を保ちつつ水平方向に相対的に二次元移動させながら塗布液3を噴霧すると、塗布液3の無駄を抑制することができる。
これに対して、ノズル11をステージ1上の一点に設置すると、ノズル11に近い基板2とノズル11から離れた基板2とで塗布液3の噴霧量が異なるので、基板2間で光学膜の膜厚が不均一になる。ノズル11の二次元的移動により、ステージ1上に置かれた全ての基板2に対して均一に塗布液3を噴霧することができる。
図4はノズル11の走査方法の一例を概略的に示す。ノズル11は、走査線20に示すように、ステージ1上の基板2の載置領域を直線的に走査し、所定のピッチで平行移動するのが好ましい。またその際、ノズル11の走査線20が各基板の中心に位置するピッチの長さは、基板2の大きさや走査速度により適宜設定することができるが、5〜20 mmであるのが好ましい。ピッチが大きいほど走査する往復回数が少なくて済むが、ピッチが20 mm超であると基板2に塗布液3を均等に塗布するのが難しい。またピッチを5mm未満としても、効率が低下するだけで、均一化の効果は変わらない。ピッチの大きさは、基板2のサイズ、載置間隔等により適宜調整する。なおノズル11が基板2の上方に位置するときは小さなピッチで移動し、基板2間を移動しているときは大きなピッチで移動するように設定しても良い。
ステージ1上の基板2の載置領域を直線的に走査し、所定のピッチで平行移動する工程を順方向と逆方向とを合わせて一往復するのを1セットとすると、一層を形成するのに1セット又は2セット以上走査するのが好ましく、1セット又は2セット走査するのがより好ましい。往復して走査することにより、基板2に対して両方向から塗布液3を噴霧するため、より均一な膜を形成することができる。セット数は所望の光学膜の厚さに応じて適宜設定する。
ノズル11の走査速度は100〜1000 mm/秒であるのが好ましい。走査速度が早いほど生産効率が向上するが、1000 mm/秒を超えると基板2への塗布液3の付着が不十分になる。また走査速度を100 mm/秒未満にしても、効率が低下するだけで、均一化の効果は変わらない。例えばピックアップレンズのような曲面レンズの場合、ノズル11と基板2の上面との距離は10〜100 mmであるのが好ましい。ノズル11と基板2の上面との距離が大きくなると、広範囲での塗布液3の噴霧が可能になるが、ノズル11と基板2の上面との距離が100 mm超であると、塗布液3の多くが基板2の載置領域外に拡散するため、塗布効率が低い。またノズル11と基板2の上面との距離が小さすぎると、塗布液3の付着が不均一であるだけでなく、走査ピッチを小さくしなければならず、生産効率が悪い。
(d) 乾燥及び硬化処理
塗布液3の微粒子が堆積してできた塗膜は、乾燥後に硬化処理する。塗布液3中の溶媒は揮発性であるので、自然乾燥することができるが、60℃まで加熱することにより乾燥を促進しても良い。硬化処理方法としては加熱、紫外線照射等が挙げられるが、光学膜成分により適宜選択する。また乾燥及び硬化処理を連続的に行っても良い。この場合、塗膜を80〜130℃に1〜5分間加熱するのが好ましい。
(e) 多層膜の形成
上記工程(a)〜(d) を繰り返すことにより、基板2の表面に多層の光学膜を形成することができる。この場合、各層ごとに光学膜成分を変えても良い。また光学膜が多層である場合、すべての層を上記工程(a)〜(d) により形成する必要はなく、少なくとも一層が上記工程(a)〜(d) により形成されたものであれば良い。
[5] 光学物品
基板上に単層又は多層の光学膜を形成した光学物品は、基板及び光学膜の種類によって様々な特性を有する。光学膜の典型的な例としては反射防止膜が挙げられる。反射防止膜は、その性質上基板に均一な厚さで形成されている必要があるので、本発明の方法は非常に好適である。また本発明の方法を曲面を有するレンズ、特にピックアップレンズに使用すると、優れた均一性を有する光学膜を有する光学物品が得られる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
(1) 有機修飾シリカ含有ゾルの調製
テトラメトキシシラン三量体3.54 g,メタノール30.33 g,0.05規定のアンモニア1.92 gを添加し、室温で72時間攪拌して、湿潤状態のシリカゲルを生成した。湿潤状態のシリカゲルにエタノールを加えて振とうし、デカンテーションすることによりシリカゲルの分散媒をエタノールに置換した。その後、メチルイソブチルケトンを加えて振とうし、デカンテーションすることによりエタノール分散媒をメチルイソブチルケトンに置換した。
ゲル状のシリカにトリメチルクロロシラン含有のメチルイソブチルケトン溶液(濃度5体積%)を加え、30時間攪拌して、酸化ケイ素末端を有機修飾した。得られた有機修飾シリカゲルをメチルイソブチルケトンにより洗浄した後、メチルイソブチルケトンを加えて1質量%にし、超音波処理(20 kHz、500 W、10分間)することにより、有機修飾シリカ含有ゾルを得た。
(2) コート
上記で得られた有機修飾シリカ含有ゾルを、ピックアップレンズ(最大入射角θmax=70°)上に、スプレーコートとスピンコートとを併用したウェットコーティング装置を用いて表1に示す条件でコートした。これを室温で乾燥させたところ、ゾルの収縮及びスプリングバックが起こり、有機修飾シリカエアロゲルからなる光学膜が得られた。空隙率は71.5%であった。
Figure 0004801448
得られたピックアップレンズ表面の各傾斜角αにおける光学膜の膜厚を測定した。傾斜角αは、レンズ基板中心の接線に対する基板表面の傾斜角度であり、図5に示すように、基板中心において0°となり、中心から離れるにつれて大きくなる。具体的には、傾斜角αが0°〜70°の範囲で、10°刻みで測定した。傾斜角0°における光学膜の膜厚に対する各傾斜角における膜厚の比を表2に示す。
Figure 0004801448
表2から分かるように、傾斜角αが0°の部分における光学膜の厚さは傾斜角αが70°の部分における厚さの2倍程度しか変わらなかった。また傾斜角αが0°から70°にかけての膜厚の変化は全体的になだらかであることが分かる。
本発明の光学膜形成方法に用いる基板の一例を示す断面図である。 本発明の光学膜形成方法に用いる塗布装置の一例を示す概略図である。 図2の部分拡大図である。 ノズル11の走査方法の一例を示す概略図である。 実施例1に用いたピックアップレンズを示す断面図である。
符号の説明
1・・・ステージ
100・・・基板ホルダ
2・・・基板
3・・・塗布液
4・・・キャリアガス
10・・・塗布装置
11・・・ノズル
12・・・塗布液タンク
13・・・空気吸引手段
14・・・正圧供給手段
15・・・コンプレッサ
20・・・走査線

Claims (7)

  1. ステージ上に載置された複数の自転自在な曲面を有する基板上に光学膜を形成する方法であって、光学膜成分を含有する塗布液をノズルから前記基板上吐出するスプレーコーティング工程と、乾燥及び硬化処理を施す工程とを有し、スプレー噴射幅が前記基板の有効径より大きく、前記ノズルと前記基板との距離が前記基板の高さより大きく、ノズル噴射角が前記基板の表面の中心の接線に対して垂直であり、各基板の中心がノズル走査線上にあり、前記ノズルが前記ステージを水平方向に二次元的に走査することを特徴とする光学膜の形成方法。
  2. 請求項1に記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルの走査領域は少なくとも基板が並べられている領域より広く、前記基板に光学膜を一層形成する際、前記ノズルが前記走査領域を直線的に走査しながら所定のピッチで平行移動する工程を順方向と逆方向とで1セットとし、前記工程を1セット又は2セット以上行うことを特徴とする光学膜の形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の光学膜の形成方法において、前記スプレーコーティング工程は、前記塗布液を高圧のキャリアガスにより負圧吸引し、得られた塗布液微粒子とキャリアガスの噴霧を前記ノズルから前記基板上に突出する方法であり、前記塗布液の吐出量が1〜10 mL/分であり、前記キャリアガスの吐出量が1〜10 L/分であり、前記塗布液の吐出量誤差が0.1 mL/分以下であることを特徴とする光学膜の形成方法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ピッチは5〜20 mmであり、走査速度は100〜1000 mm/秒であり、前記ノズルと前記基板上面との距離は10〜100 mmであることを特徴とする光学膜の形成方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液中の光学膜成分の分量(固形分基準)が20質量%以下(0を含まず)であることを特徴とする光学膜の形成方法。
  6. 少なくとも一層を請求項1〜のいずれかに記載の光学膜の形成方法により形成することを特徴とする多層の光学膜の形成方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記基板がピックアップ用の対物レンズであることを特徴とする光学膜の形成方法。
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