JP2006163125A - 光学膜の形成方法及び光学膜を有する光学物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 均一な光学膜を良好なスループットで再現性よく簡便に形成できる方法及び光学膜を有する光学物品を提供する。
【解決手段】 基板2上に光学膜を形成する方法であって、光学膜成分を含有する塗布液3を高圧のキャリアガス4により負圧吸引し、得られた塗布液微粒子とキャリアガス4の噴霧をノズル11から基板2上に吐出した後、乾燥及び硬化処理を施す工程を有し、前記塗布液3の吐出量が1〜10 mL/分であり、前記キャリアガス4の吐出量が1〜10 L/分であり、前記塗布液3の吐出量誤差が0.1 mL/分以下であることを特徴とする方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は均一な光学膜を良好なスループットで簡便に再現性良く形成する方法及び光学膜を有する光学物品に関する。
従来、反射防止膜等の光学膜の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理成膜法が使用されてきた。しかしながら、物理成膜法は真空機器を必要とするためコストが高いという欠点がある。そのためゾル−ゲル法等を利用したウェットコーティングプロセスがフラットパネルディスプレーや自動車ガラス等に用いられ、中でも、比較的膜厚制御性が良好なスピンコートが多用されてきた。しかしながら、スピンコートはレンズ等の曲面基板や大面積基板に対する成膜性の悪さ、塗布液の利用効率の悪さ等が指摘されている。
これらの欠点を解決するにはスプレーコーティングが有望であるが、スプレーコーティングではレンズ等の平板でない基板上に光学膜を再現性良く均一に形成するのは困難である。そのため、均一な膜厚の光学膜を形成する方法として、特開2000-33301号(特許文献1)は、多様な面形状をもつ複数のサンプルにスプレーコーティングし、それらのサンプルから厚み分布を測定し、厚み分布が最もよくフィッティングするように基板へのスプレーコーティングを調節することにより、基板表面に均一な厚みの膜をコーティングする方法を開示している。これにより、さまざまな形状と大きさの基板、特にレンズのような急斜面の曲面を有する基板に対して、基板を回転させながらスプレーコーティングすることにより、高精度な均一性でコーティングすることができる。しかしながら、この方法は基板を回転させながらスプレーコーティングするため、スループットが悪く、大量のレンズ基板を効率良く形成するには適さない。
特開2003-135999号(特許文献2)は、塗布液タンクに収容した塗布液を高圧気体の送気により負圧吸引して噴射するノズルと、塗布液タンクの上面に接続され塗布液タンク内の空気を吸引して負圧を発生させる空気吸引手段と、塗布液タンク内に形成される負圧空間に対し任意圧力の正圧ガスを供給する正圧供給手段とを備え、正圧ガスの圧力を調整することによりノズルへの塗布液の供給流量を制御する塗布液供給システムを開示している。このシステムにより、塗布液供給の微小流量を制御することにより比較的平坦な基板に対しては均一な液体微粒子の塗布を形成することが可能であるが、曲面を有する基板に対して均一な塗布膜を形成するのは難しい。また複数の基板に対して一度の操作で塗布膜を形成することは難しい。
特開2003-181330号(特許文献3)は、ノズル本体部に高圧気体と液体とを導入し、高速流の気体によって破砕された液体微粒子及び気体の混合気体を噴出する混合気体噴出口を先端部に備えた液体微粒子発生用ノズルにおいて、混合気体を旋回流発生部により第二次破砕しており、ノズル本体部の先端部に混合気体噴出方向に突出させて筒状の飛散液体捕捉カバーを設けた液体微粒子発生用ノズルを開示している。これにより比較的平坦な基板に対しては均一な液体微粒子の塗布を可能としているが、飛散液体捕捉カバーにより液体微粒子の飛散範囲を狭めているため、曲面を有する基板やステージ上に載置された複数の基板に対して均一な塗布膜を形成するのは難しい。
特開2000-33301号公報 特開2003-135999号公報 特開2003-181330号公報
従って本発明の目的は、均一な光学膜を良好なスループットで再現性よく簡便に形成できる方法及び光学膜を有する光学物品を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、光学膜成分を含有する塗布液を、ノズルから基板上に噴霧し、得られた塗膜を乾燥及び硬化させることにより、簡便で安価でありながら良好なスループットで均一な光学膜を再現性よく形成できることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は具体的に以下の手段により達成することができる。
(1) 基板上に光学膜を形成する方法であって、光学膜成分を含有する塗布液を高圧のキャリアガスにより負圧吸引し、得られた塗布液微粒子とキャリアガスの噴霧をノズルから前記基板上に吐出した後、乾燥及び硬化処理を施す工程を有し、前記塗布液の吐出量が1〜10 mL/分であり、前記キャリアガスの吐出量が1〜10 L/分であり、前記塗布液の吐出量誤差が0.1 mL/分以下であることを特徴とする方法。
(2) (1)に記載の光学膜の形成方法において、前記工程を繰り返すことにより多層の光学膜を形成することを特徴とする方法。
(3) 上記(1)又は(2)に記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルから吐出された噴霧中の塗布液微粒子とキャリアガスとの体積比が1:100〜1:10000であることを特徴とする方法。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記基板が曲面を有することを特徴とする光学膜の形成方法。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルが、一つ又は複数の基板が載置されたステージを水平方向に二次元的に走査することを特徴とする光学膜の形成方法。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルの走査領域は少なくとも基板が並べられている領域よりも広く、前記ノズルが前記走査領域を直線的に走査し、所定のピッチで平行移動することを特徴とする光学膜の形成方法。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ピッチは5〜20 mmであり、走査速度は100〜1000 mm/秒であり、前記ノズルと前記基板上面との距離は10〜100 mmであることを特徴とする光学膜の形成方法。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液の粘度が200 cP以下であることを特徴とする光学膜の形成方法。
(9) 上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記光学膜成分が紫外線硬化型樹脂、熱硬化性樹脂、金属アルコキシド及び金属酸化物微粒子からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする光学膜の形成方法。
(10) 上記(1)〜(9)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液中の光学膜成分の分量(固形分基準)が20質量%以下であることを特徴とする光学膜の形成方法。
(11) 上記(1)〜(10)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液の溶媒がアルコール類、ケトン類及びグリコール類からなる群から選ばれた少なくとも一種を含む揮発性溶媒であることを特徴とする光学膜の形成方法。
(12) 上記(1)〜(11)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記キャリアガスが不活性ガスであることを特徴とする光学膜の形成方法。
(13) 上記(1)〜(12)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、光学膜が反射防止効果を有することを特徴とする光学膜の形成方法。
(14) 上記(1)〜(13)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記基板がガラスレンズ又はプラスチックレンズであることを特徴とする光学膜の形成方法。
(15) 上記(1)〜(14)のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルがさらに旋回流発生部を有することを特徴とする光学膜の形成方法。
(16) 上記(1)〜(15)のいずれかに記載の方法で形成された光学膜を有する光学物品。
本発明により、安価でありながら良好なスループットで均一な光学膜が簡便に再現性よく得られる。さらに本発明により、かかる光学膜を有する光学物品が得られる。
[1] 基板
本発明に用いるのに好ましい基板としては、レンズ等の曲面を有する基板が挙げられる。基板の素材としては、ガラス又はプラスチックが好ましい。ガラスの具体例としては、BK7,F2,SF1等が挙げられ、またプラスチックの具体例としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート等が挙げられる。
[2] 塗布液
本発明の方法に使用する塗布液は光学膜成分及び溶媒を含有する。光学膜成分は、紫外線硬化型樹脂、熱硬化性樹脂、金属アルコキシド及び金属酸化物微粒子からなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
溶媒は光学膜成分が可溶な揮発性溶媒であるのが好ましく、具体的には、アルコール類、ケトン類及びグリコール類が挙げられる。またこれらの溶媒は組み合わせて用いることができる。
光学膜成分の配合量は、塗布液を100質量%として、20質量%以下であるのが好ましい。光学膜成分の配合量が20質量%超であると、塗布液の粘度が大きすぎ、得られる光学膜が基板から剥離しやすい。また塗布液の粘度は200 cP以下であるのが好ましい。塗布液の粘度が200 cPを超えると、得られる光学膜が基板から剥離しやすくなる。
[3] 塗布装置
図1は本発明の光学膜形成方法に用いる塗布装置10の一例を示す。塗布装置10は塗布液3とキャリアガス4との混合物を噴霧するノズル11と、塗布液3を収容する塗布液タンク12と、塗布液タンク12内の空気を吸引して負圧を発生させる空気吸引手段13と、塗布液タンク12内に正圧ガスを供給して正圧を発生させる正圧供給手段14と、ノズル11内に高圧キャリアガス4を送気するコンプレッサ15とを備えている。塗布液タンク12はノズル11の側面部に接続しており、コンプレッサ15がノズル11の軸心部に接続している。塗布装置10として、特開2003-135999号に開示されている塗布液供給システムを用いても良い。
ノズル11の先端部に旋回流発生部を有するのが好ましい。旋回流発生部により高速の旋回流を発生させると、ノズル11より吐出される塗布液3とキャリアガス4との噴霧は旋回流となる。これにより噴霧中の液滴はさらに微細化される。旋回流発生部の詳細な構造は特開2003-135999号に記載されている。
[4] 光学膜の形成方法
(a) 塗布液のノズルへの供給
まず空気吸引手段13により塗布液タンク12内を負圧にしておいてから、正圧供給手段14により正圧ガスの流量を調整して塗布液タンク12内の圧力を調節し、負圧吸引される塗布液3の流量を制御する。正圧ガスは塗布液3に影響を与えないように空気又は不活性ガスが好ましい。塗布液タンク12に供給する正圧ガスの流量は、マスフローコントローラ(図示せず)により圧力や温度変化の影響を受けずに調整できる。そのため、ノズル11への塗布液3の供給量を微小に制御することができる。
(b) 塗布液とキャリアガスの混合及び吐出
コンプレッサ15から高圧のキャリアガス4をノズル11に送給することにより、塗布液タンク12内の塗布液3はノズル11に負圧吸引される。ノズル11内で塗布液3はキャリアガス4の高速気流によって微粒子化されるとともに、キャリアガス4と均一に混合し、ノズル11より噴霧状に吐出される。キャリアガス4は、塗布液3と反応しないように不活性ガスであるのが好ましい。
塗布液3の吐出量は1.0〜10.0 mL/分であり、キャリアガス4の吐出量は1.0〜10.0 L/分であり、塗布液3の吐出量誤差は0.1 mL/分以下である。塗布液3の吐出量及びその誤差が上記範囲内にあると、均一な光学膜を効率良く形成することができる。
塗布液3とキャリアガス4の吐出量は上記の範囲内であるが、さらに詳細に言うと、塗布液3とキャリアガス4との体積比が1:100〜1:10000であるのが好ましく、1:500〜1:2000であるのがより好ましい。このように噴霧中の塗布液3はキャリアガス4と比べて著しく微量であるため、噴霧中の塗布液微粒子の分布は非常に均一であり、基板2上に塗布液3が均一に付着することになる。塗布液3に対するキャリアガス4の量が100未満であると、噴霧中の塗布液微粒子の濃度が高すぎ、均一な光学膜の形成が困難である。また塗布液3に対するキャリアガス4の量が10000超であると、噴霧が薄すぎ、光学膜の形成効率が悪い。
(c) 走査
ステージ1上に載置した複数の基板2上に塗布液3を噴霧する場合、ノズル11はステージ1に対して一定の距離を保ちつつ水平方向に二次元的に走査可能であるのが好ましい。ステージ1を固定してノズル11をステージ1に対して二次元的に移動させても良いし、ノズル11を固定してステージ1をノズル11に対して二次元的に移動させても良い。ステージ1上の基板2の載置領域内で、ノズル11をステージ1に対し一定の距離を保ちつつ水平方向に相対的に二次元移動させながら塗布液3を噴霧すると、塗布液3の無駄を抑制することができる。
これに対して、ノズル11をステージ1上の一点に設置すると、ノズル11に近い基板2とノズル11から離れた基板2とで塗布液3の噴霧量が異なるので、基板2間で光学膜の膜厚が不均一になる。ノズル11の二次元的移動により、ステージ1上に置かれた全ての基板2に対して均一に塗布液3を噴霧することができる。
図2はノズル12の走査方法の一例を概略的に示す。ノズル11は、走査線20に示すように、ステージ1上の基板2の載置領域を直線的に走査し、所定のピッチで平行移動するのが好ましい。ピッチは5〜20 mmであるのが好ましい。ピッチが大きいほど走査する往復回数が少なくて済むが、ピッチが20 mm超であると基板2に塗布液3を均等に塗布するのが難しい。またピッチを5mm未満としても、効率が低下するだけで、均一化の効果は変わらない。ピッチの大きさは、基板2のサイズ、載置間隔等により適宜調整する。図2に示すように、ノズル11が基板2の上方に位置するときは小さなピッチで移動し、基板2間を移動しているときは大きなピッチで移動するように設定しても良い。
ノズル11の走査速度は100〜1000 mm/秒であるのが好ましい。走査速度が早いほど生産効率が向上するが、1000 mm/秒を超えると基板2への塗布液3の付着が不十分になる。また走査速度を100 mm/秒未満にしても、効率が低下するだけで、均一化の効果は変わらない。例えばピックアップレンズのような曲面レンズの場合、ノズル11と基板2の上面との距離は10〜100 mmであるのが好ましい。ノズル11と基板2の上面との距離が大きくなると、広範囲での塗布液3の噴霧が可能になるが、ノズル11と基板2の上面との距離が100 mm超であると、塗布液3の多くが基板2の載置領域外に拡散するため、塗布効率が低い。またノズル11と基板2の上面との距離が小さすぎると、塗布液3の付着が不均一であるだけでなく、走査ピッチを小さくしなくてはならず、生産効率が悪い。
(d) 乾燥及び硬化処理
塗布液3の微粒子が堆積してできた塗膜は、乾燥後に硬化処理する。塗布液3中の溶媒は揮発性であるので、自然乾燥することができるが、60℃まで加熱することにより乾燥を促進しても良い。硬化処理方法としては加熱、紫外線照射等が挙げられるが、光学膜成分により適宜選択する。また乾燥及び硬化処理を連続的に行っても良い。この場合、塗膜を80〜130℃に1〜5分間加熱するのが好ましい。
(e) 多層膜の形成
上記工程(a)〜(d) を繰り返すことにより、基板2の表面に多層の光学膜を形成することができる。この場合、各層毎に光学膜成分を変えても良い。
[5] 光学物品
基板上に単層又は多層の光学膜を形成した光学物品は、基板及び光学膜の種類によって様々な特性を有する。光学膜の典型的な例としては反射防止膜が挙げられる。反射防止膜は、その性質上基板に均一な厚さで形成されている必要があるので、本発明の方法は非常に好適である。また本発明の方法を曲面を有するレンズに使用すると、優れた均一性を有する光学膜を有する光学物品が得られる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
固形分量2.9%の熱硬化性低屈折率樹脂含有溶液[JN7215、JSR(株)製]をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)で二倍に希釈して、塗布液3を作成した。キャリアガス4として高圧の窒素ガスを用いた。ステージ1の中心にガラス(BK7)からなる直径20 mmの曲面レンズを載置し、表1に示す条件で塗布液3を噴霧した後、曲面レンズを取り出した。得られた塗膜を120℃で1時間加熱し、熱硬化した光学膜を形成した。
Figure 2006163125
同じ条件で繰り返し光学膜を形成して、計三個の光学膜付きレンズを形成した。それらをレンズ反射測定機[USPM、オリンパス(株)製]によりレンズの成膜面の反射率をそれぞれ測定した。結果を図3に示す。三個のレンズの分光反射特性はほぼ一致しており、波長が380 nm〜780 nmの可視光の範囲において、反射率は約2〜3%と低かった。このように、本発明の形成方法によれば、優れた分光反射特性を有する光学膜を十分な再現性を持って形成できる。
本発明の光学膜形成方法に用いる装置の一例である概略図である。 ノズル12の走査方法の一例を示す概略図である。 本発明の光学物品の分光反射特性を示すグラフである。
符号の説明
1・・・ステージ
2・・・基板
3・・・塗布液
4・・・キャリアガス
10・・・塗布装置
11・・・ノズル
12・・・塗布液タンク
13・・・空気吸引手段
14・・・正圧供給手段
15・・・コンプレッサ
20・・・走査線

Claims (16)

  1. 基板上に光学膜を形成する方法であって、光学膜成分を含有する塗布液を高圧のキャリアガスにより負圧吸引し、得られた塗布液微粒子とキャリアガスの噴霧をノズルから前記基板上に吐出した後、乾燥及び硬化処理を施す工程を有し、前記塗布液の吐出量が1〜10 mL/分であり、前記キャリアガスの吐出量が1〜10 L/分であり、前記塗布液の吐出量誤差が0.1 mL/分以下であることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の光学膜の形成方法において、前記工程を繰り返すことにより多層の光学膜を形成することを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は2に記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルから吐出された噴霧中の塗布液微粒子とキャリアガスとの体積比が1:100〜1:10000であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記基板が曲面を有することを特徴とする光学膜の形成方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルが、一つ又は複数の基板が載置されたステージを水平方向に二次元的に走査することを特徴とする光学膜の形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルの走査領域は少なくとも基板が並べられている領域よりも広く、前記ノズルが前記走査領域を直線的に走査し、所定のピッチで平行移動することを特徴とする光学膜の形成方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ピッチは5〜20 mmであり、走査速度は100〜1000 mm/秒であり、前記ノズルと前記基板上面との距離は10〜100 mmであることを特徴とする光学膜の形成方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液の粘度が200 cP以下であることを特徴とする光学膜の形成方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記光学膜成分が紫外線硬化型樹脂、熱硬化性樹脂、金属アルコキシド及び金属酸化物微粒子からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする光学膜の形成方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液中の光学膜成分の分量(固形分基準)が20質量%以下であることを特徴とする光学膜の形成方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記塗布液の溶媒がアルコール類、ケトン類及びグリコール類からなる群から選ばれた少なくとも一種を含む揮発性溶媒であることを特徴とする光学膜の形成方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記キャリアガスが不活性ガスであることを特徴とする光学膜の形成方法。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、光学膜が反射防止効果を有することを特徴とする光学膜の形成方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記基板がガラスレンズ又はプラスチックレンズであることを特徴とする光学膜の形成方法。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の光学膜の形成方法において、前記ノズルがさらに旋回流発生部を有することを特徴とする光学膜の形成方法。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の方法で形成された光学膜を有する光学物品。
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