JP2000033301A - 基板表面に均一の厚みにコ―ティングする方法と装置 - Google Patents

基板表面に均一の厚みにコ―ティングする方法と装置

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JP2000033301A JP11197107A JP19710799A JP2000033301A JP 2000033301 A JP2000033301 A JP 2000033301A JP 11197107 A JP11197107 A JP 11197107A JP 19710799 A JP19710799 A JP 19710799A JP 2000033301 A JP2000033301 A JP 2000033301A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 さまざまな形と大きさの基板、特にレンズ
のような急斜面の曲面を有する大きな基板に対して非常
に高精度な均一性でコーティングができ、再現性を有
し、効率的に処理でき、且つ実施に際して経済的なコー
ティングシステム及びコーティング方法を提供すること
にある。 【解決手段】この技術において、均一厚みのコーティン
グを得るために、先ず実際にコーティングを行い厚み分
布を測定し、フィッティング計算により厚み分布、厚み
∝(cos L Q×cos M R/Dk N )の関数形を決め、膜
厚を均一にするよう複数のスプレーノズルの数が決めら
れる。ただ、ある条件においては、一個のみのノズルが
使用される。コーティングされる基板はコーティング作
業の間は回転される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は物体をコーティング
するための方法と装置に関する。さらに具体的に言え
ば、本発明は、液体のコーティング剤とスプレーコーテ
ィングのプロセスを使って、対称的な形状をした物体の
表面に均一の厚みの膜コーティングを行うための、最適
な条件の組合せを求めるための方法と装置に関する。対
称的形状の表面としては、レンズ表面が考えられる。
【0002】
【従来の技術】今日においては、多数のレンズの片面あ
るいは両面に薄膜、あるいはコーテイングを要すること
は、光学分野の同業者には容易に理解できることであ
る。投影露光リソグラフィの分野においては、投影レン
ズシステムが最適のレベルで機能するためには、投影レ
ンズシステムに使われる投影レンズのコーテイングが、
均一の厚みであることが重要である。均一厚みを得るこ
とは非常に困難なことであり、特に、曲面を有する多数
のレンズからなる投影レンズシステムの場合にはそうで
ある。
【0003】液体プロセスを利用して、レンズのような
物体に薄膜をつけるための典型的な方法としは、浸せき
コーティング、スピンコーティング、メニスカスコーテ
ングがある。これらの方法に関しては、例えば、クライ
ン(Lisa C. Klein )著、「ゾル- ゲル光学:処理と応
用」(Kluwer Academic Publishers, 1994)の第6章
や、ブリンカー(C. Jeffrey Brinker)・シュアラー
(Geroge W Scherer)共著「ゾル- ゲル科学」(Academ
ic Press, Inc, 1990 )の第13章に記載されている。こ
れらの方法のうち、浸せきコーティング技術(dip coat
ing technology)がもっともよく知られている。
【0004】浸せきコーティング法においては、まずコ
ーティング溶液が入った適当なタンクの中に、コーティ
ングするサンプルを入れる。次に、サンプルをタンクか
らゆっくりと引き上げる。普通は、サンプルを引き上げ
るときは、モーター駆動のドラムにワイヤーを巻き付け
ながら使う。サンプルの表面に堆積した膜の厚みは、コ
ーティング溶液の粘度、密度、および引き上げ速度によ
って変わる。このとき、これらのファクターと膜厚との
関係は次式で表わされる。
【0005】 膜厚∝[(粘度×引き上げ速度)/密度]1/2 (1) もし、粘度と密度が一定ならば、膜厚は引き上げ速度の
平方根に比例する。スピンコーティング法は、基板にコ
ーティングする方法としてよく知られており、シリコン
ウエハーにフォトレジスト層をコーティングするときに
使われる、典型的なスピンコーティング法は次の3 つの
ステップからなる。まず最初のステップとして、コーテ
ィング溶液を、コーティングする基板の表面から溢れて
しまうまで注ぐ。コーティング溶液は適当なデイスペン
サーから供給され、普通は、基板の中央に注がれる。デ
イスペンサーは普通は固定タイプのものを使うが、可動
タイプのものを使う場合もある。可動タイプのものは、
最初は基板の中央から溶液を注ぎ始め、次第に基板の周
辺部に向かって半径方向に移動する。あるいはこれとは
逆に、最初は周辺部から溶液を注ぎ始め、次第に基板の
中央に向かって半径方向に移動する。
【0006】次に、基板の表面から溶液が溢れ出るよう
になると、基板をかなりの高速で回転させる。基板が回
転すると、溶液は遠心力の影響を受け、基板の中心から
円周部の方へと移動して、余分な溶液は円周部端から溢
れ落ちる。このようにして、基板表面は、溶液の薄膜で
完全に覆われる。3 番目のステップにおいては、基板表
面上の溶液の薄膜は乾燥されて固化される。固化は、溶
液蒸発又はゲル化のプロセスによって行われる。また、
当業者においては容易に分かることであるが、固化プロ
セスは、加熱によっても行われる。スピンコーティング
技術は、例えば、米国特許 5,366,757「蒸気中でのスプ
レーと回転の際のその場観察でのレジストコントロー
ル」(In Situ Resist Control During Spray and Sp
in in Vapor )、或いは、米国特許 5,658,615「コーテ
ィングフィルムを形成する方法と装置」(Method of Fo
rming Coating Filmand Apparatus therefor )に記載
されている。
【0007】スピンコーティング技術には複数のパラメ
ータが含まれるため、この技術をモデル化することは難
しい。一般的に、スピンコーティングにおいては、2つ
の力が支配している。第1 の力は、溶液を基板の中心部
から周辺部へ向かって半径方向に移動させようとする遠
心力である。2 番目の力は、これとは逆に、半径方向に
中心部へと向かう粘性抵抗である。理想的なシステムで
は、コーティング厚みは、回転速度の平方根に逆比例す
る。スピンコーティングは、基板にレジストをコーティ
ングする技術としては、処理速度は早く、したがって効
率的な方法である。
【0008】次に、基板をコーティングする方法で比較
的新しいものとしては、メニスカスコーティング技術が
ある。メニスカスコーティング技術を行う装置の一例と
して、図13に装置1が示されている。装置1におい
て、コーティング溶液4は、多数の小穴があいているチ
ューブ内に注入される。溶液4は矢印5で示されるよう
に、小穴から流れ出してチューブ2 の外表面を覆って、
連続した流れの膜を形成する。その結果、コーティング
溶液は、矢印6で示されるように集液槽7 に流れ込む。
集液槽7に流れ込んだコーティング溶液は、再び使用す
るために集められて容器に戻される。基板10は、チュ
ーブ2 の外表面の溶液膜と接触するようにして、チュー
ブ2の上を横方向に移動される。このようにして、薄い
メニスカス形状8が基板10とチューブ2との間に形成
される。基板10はチューブ2の上を、速度 vで移動
し、液膜は基板10の移動とともに基板10に付着す
る。次に、膜はスピンコーティングで説明されたような
方法で固化される。メニスカスコーティングのプロセス
は、原理的には浸せきコーティングに非常によく似てい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】浸せきコーティングは
レンズをコーティングする方法としては効率的で有用な
方法であるが、膜厚を制御するのが難しい。即ち、この
方法では、コーティング膜厚を精度よく制御するのが難
しいのである。また、この方法では、複数のレンズを連
続的にコーティングする場合に、各レンズに一貫して膜
厚を再現することが難しい。
【0010】スピンコーティング法は、大きなレンズの
ように、大きな曲面を持つものに応用するには難しい面
がある。この技術の問題の1つとして、レンズが十分な
速度で回転しているときにレンズをしっかり固定するの
が難しいという点がある。この技術においては一般的
に、コーティングされる面は、1000rpm 以上の回転速度
で回転させる必要がある。
【0011】メニスカスコーティング技術は、一般的に
は、平たい面或いは湾曲した平面状の面に対して有用で
あるが、レンズ部材のような球面または湾曲した円形の
面に対しては適していない。 上記に述べてきた、液体を
利用する、従来のコーティングシステムにおいては、多
様な基板に均一の厚みのコーティングを行おうとすると
難しい面がある。特に、レンズに見られるような急斜面
の曲面を有する大きな基板に対してはそうである。
【0012】したがって、本発明の目的は、前述の従来
のコーティングシステムのような難しい問題がなく、か
つ、基板あるいはレンズに対して均一のコーティングが
できるコーティングシステム及びコーティング方法を提
供することにある。このようなシステムは非常に高精度
の均一性でコーティングができなければならない。さら
に、このシステムは、均一なコーティングに対して再現
性を有しなければならないし、また効率的に処理できな
ければならない。さらに、このシステムはさまざな形と
大きさの基板やレンズを処理できなければならない。ま
た、このシステムは実施に際しては経済的でなければな
らない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は従来技術が持っ
ていた、上記の問題を処理し、かつ、基板に均一なコー
ティングするための最適な条件の組合せを決定する。そ
のため、本発明は、第一に、「基板の表面にコーティン
グして均一な膜を得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、多様な面形状をも
つ複数のサンプルの各々にスプレーコーティングし、複
数のコーティングされたサンプルをつくる段階、 b.複数のコーティングされたサンプルの各々のコーティ
ングの厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
よくフィッティングするように、パラメータL、M、N
を決定する段階、 厚み∝(cos L Q×cos M R/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
K 点までの距離である。を有することを特徴とする基板
表面に均一の厚みにコーティングする方法(請求項
1)」を提供する。
【0014】第二に、「回転する基板の表面にコーティ
ングして均一な膜を得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、多様な面形状をも
つ複数の回転するサンプルの各々にスプレーコーティン
グし、複数のコーティングされたサンプルをつくる段
階、 b.複数のコーティングされたサンプルの各々のコーティ
ングの厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
良くフィッティングするように、パラメータL、M、N
を決定する段階、 前記サンプルの各ポイントにおける単位時間あたりの相
対的厚み=Σ(cos L Q× cosM R/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
K 点までの距離であり、Σはサンプル面上の各ポイント
に対して各回転位置での積分値がとられることを意味す
る。を有することを特徴とする基板表面に均一の厚みに
コーティングする方法(請求項2)」を提供する。
【0015】第三に、「更に、前記厚みの式を用いたシ
ミュレーション計算により、下記のパラメータから選ば
れた一つ以上を調節することによって、任意の形状の基
板に対してコーティングの均一の厚みを得るための最適
なシステムを提供することを特徴とする請求項1、2何
れか1項記載の基板表面に均一の厚みにコーティングす
る方法。 a.スプレーノズルの数 b.ノズル前面から基板表面までの距離D0 c.ノズルの基軸と基板面中心軸との角度 P d.各ノズルから噴射されるコーティング溶液の噴射角度 e.各ノズルのコーティング時間(請求項3)」を提供す
る。
【0016】第四に、「前記コーテイング溶液が、誘電
体コーテング溶液、反射防止コーティング溶液、有機コ
ーティング溶液、フォトレジストポリマーコーティング
溶液、ポリイミドコーテイング溶液、有機平坦化コーテ
イング溶液、及びシロキサンスピン−オン−グラスコー
ティング溶液から成るグループからから選ばれた一つ以
上であることを特徴とする請求項1、2、3何れか1項
記載の基板表面に均一の厚みにコーティングする方法
(請求項4)」を提供する。
【0017】第五に、「更に前記コーティング溶液の粘
度及び密度、前記ノズルの末端部(噴射源)の形状、及
び噴射源から噴射されるコーテング溶液の速度から選ば
れた一つ以上を操作することによって均一の膜を得るこ
とを特徴とする請求項3、4何れか1項記載の基板表面
に均一の厚みにコーティングする方法(請求項5)」を
提供する。
【0018】第六に、「少なくとも一つのノズル、コー
ティング溶液タンク、及びコーティング対象の基板を回
転するための回転機構を具え、且つ請求項1〜5何れか
1項記載の方法によりコーティングを行うために用いら
れることを特徴とする基板表面に均一の厚みにコーティ
ングする装置(請求項6)」を提供する。第七に、「基
板の表面にコーティングして均一な膜を得る方法におい
て、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、所定の面形状をも
つ1個のサンプルにスプレーコーティングし、1個のコ
ーティングされたサンプルをつくる段階、 b.1個のコーティングされたサンプルのコーティングの
厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
よくフィッティングするように、パラメータL、M、N
を決定する段階、 厚み∝(cos L Q×cos M R/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
K点までの距離である。を有することを特徴とする基板
表面に均一の厚みにコーティングする方法(請求項
7)」を提供する。
【0019】第八に、「回転する基板の表面にコーティ
ングして均一な膜を得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、所定の面形状をも
つ1個の回転するサンプルにスプレーコーティングし、
1個のコーティングされたサンプルをつくる段階、 b.1個のコーティングされたサンプルのコーティングの
厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
よくフィッティングするように、パラメータL、M、N
を決定する段階、 前記サンプルの各ポイントにおける単位時間あたりの相
対的厚み=Σ(cos L Q× cos MR/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
K 点までの距離であり、Σはサンプル面上の各ポイント
に対して各回転位置での積分値がとられることを意味す
る。を有することを特徴とする基板表面に均一の厚みに
コーティングする方法(請求項8)」を提供する。
【0020】第九に、「更に、前記厚みの式を用いたシ
ミュレーション計算により、下記のパラメータから選ば
れた一つ以上を調節することによって、任意の形状の基
板に対してコーティングの均一の厚みを得るための最適
なシステムを提供することを特徴とする請求項7、8何
れか1項記載の基板表面に均一の厚みにコーティングす
る方法。 a.スプレーノズルの数 b.ノズル前面から基板表面までの距離D0 c.ノズルの基軸と基板面中心軸との角度 P d.各ノズルから噴射されるコーティング溶液の噴射角度 e.各ノズルのコーティング時間(請求項9)」を提供す
る。
【0021】第十に、「前記コーテイング溶液が、誘電
体コーテング溶液、反射防止コーティング溶液、有機コ
ーティング溶液、フォトレジストポリマーコーティング
溶液、ポリイミドコーテイング溶液、有機平坦化コーテ
イング溶液、及びシロキサンスピン−オン−グラスコー
ティング溶液から成るグループからから選ばれた一つ以
上であることを特徴とする請求項7、8、9何れか1項
記載の基板表面に均一の厚みにコーティングする方法
(請求項10)」を提供する。
【0022】第十一に、「更に前記コーティング溶液の
粘度及び密度、前記ノズルの末端部(噴射源)の形状、
及び噴射源から噴射されるコーテング溶液の速度から選
ばれた一つ以上を操作することによって均一の膜を得る
ことを特徴とする請求項9、10何れか1項記載の基板
表面に均一の厚みにコーティングする方法(請求項1
1)」を提供する。
【0023】第十二に、「少なくとも一つのノズル、コ
ーティング溶液タンク、及びコーティング対象の基板を
回転するための回転機構を具え、且つ請求項7〜11何
れか1項記載の方法によりコーティングを行うために用
いられることを特徴とする基板表面に均一の厚みにコー
ティングする装置(請求項12)」を提供する。次の発
明の実施の形態の詳細な説明や図から、本発明の特徴や
効果がさらに明らかになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に記載される発明の実施の形
態において、本発明の好ましい実施例が示される。しか
し、本発明はけっして、以下の実施例と図面に示される
ものに限られるのではなく、むしろ、本発明は本明細書
に添付された請求項によって範囲が決められるものであ
る。なお図において、類似の要素には類似の参照数字が
付けられている。
【0025】図1には、本発明の一実施例であるコーテ
ィングシステム20が示されている。コーティングシス
テム20には複数のスプレーノズルがあり、コーティン
グ溶液がタンク26からこれらのスプレーノズルに、ホ
ース24を通して、供給される。モータ28は、シャフ
ト29を介して矢印32方向に、回転板30を回転させ
る。基板36は回転板30の上面に固定されている。基
板36は、真空吸着等の適当な技術によって、回転板3
0の所定の位置に固定される。当然ながら、基板36は
回転板のほぼ中心部に配置される。
【0026】コーティングシステム20が動作すると、
コーティング溶液がタンク26からスプレーノズル22
に供給され、スプレーノズル22は、基板36が回転し
ている間、コーティング溶液の霧を供給する。基板のコ
ーティングは、次の複数のパラメータによって影響され
る。 a.スプレーノズルの数; b.ノズルの前面から基板表面までの距離D0 ; c.ノズルの基軸と基板面の中心軸とのなす角度P ; d.各ノズルからコーティング溶液が噴射されるときの
噴射角度; e.各ノズルのコーティング時間; f.スプレーされるコーティング溶液の速度; g.回転板の回転速度; h.コーティング溶液の種類; コーティング溶液には多くの種類がある。例えば、反射
防止コーティングのような誘電体コーティング溶液、そ
れにフォトレジストポリマー、ポリイミドコーティン
グ、有機平坦化コーティング、シロキサンスピン−オン
−グラスコーティングのような有機物コーティング溶液
等である。
【0027】本実施例ではa.、b.、c.、d.、
e.、f.、g.、hのパラメータが適切に選ばれ、好
ましいコーティングシステムが構築されている。次に、
図1に示された実施例がどのように構築されるか、図
1、図2の詳細図を用いて説明する。図2において、ノ
ズルの方向(基軸方向)と、基板表面における法線方向
とのなす角度は常に0度に保持される。すなわち、ノズ
ルの方向と基板表面における法線方向とは同じ方向であ
る。したがって、図2に示されたような曲面の場合は、
ノズルの方向は、基板表面の各部分において異なる方向
となる。従ってノズル22の角度Qは、上記の関係を維
持するように変化しなければならない。コーティング溶
液を噴射するスプレーノズル22の末端部23の形は、
下記に述べるように変更可能であるが、しかし一般的に
は、小面積の面源として扱われるようにするため、比較
的小さな形にしてある。これによって、末端部23はコ
ーテング溶液の噴射源とみなすことができる。表面38
の任意の点における膜厚は、(1) 噴射源23と基板38
の表面上の任意の点Kとの距離Dk 、(2) Q、及び (3)
Rに依存する。図2において、Qはノズル22から噴射
されるコーティング溶液の角度であり、Rは表面38に
対する入射角である。
【0028】もし、コーティング溶液の噴射源が理想的
(即ち噴射源の面積が小さくて、無視できる)なもので
あり、且つランベルトの法則が成り立つとすると、コー
ティングの厚みは次式で表わされる。 膜厚∝( cosQ× cosR/Dk 2 ) (2) ここでKは、基板36の表面上の任意のポイントであ
る。例えば、L. Hollandand W. Steckelmacher,「真空
蒸着法により表面に蓄積された薄膜の分布」、Vacuum
2, 346-364(1952) を参照されたい。
【0029】しかしながら、一般には、コーティング溶
液の噴射源は理想的ではなく、且つランベルトの法則が
成り立つとは限らない。また、式(2)は基板の回転を
考慮していない。本実施例における噴射源は、比較的小
さいものではあるが、ランベルトの法則が成り立つとは
限らない。我々は、スプレーノズル22の末端部23が
比較的小さい形状であるとの条件下で、次の関係式がコ
ーティング膜厚を決定するための一般式として使えると
仮定した。
【0030】 膜厚∝(cos L Q× cosM R/Dk N ) (3) ここで、ポイントKにおけるQ、R、及びDk は、もし
ノズルが基板の中心線上に位置しなければ、基板の回転
により連続的に変化する。パラメータL、M、及びNは
コーティング溶液の条件に依存するが、コーティング溶
液の粘度および密度だけでなく、コーティング溶液が噴
射されるときの速度、および噴射口の形状にも依存す
る。もしこれらの条件が変えられると、パラメータL、
M、及びNも変わる。上記の関係、式(3)は、基板が
回転してないか、或いは、ノズルが基板の中心線上に位
置するときに適用可能である。しかし、もし基板が回転
するか、或いは、ノズルの位置が基板中心線上にないと
きは、式(3)の積分値を使わなければならない。単位
時間当たりの(cos L Q× cosM R/Dk N )の積分値
は次式によって得られる。
【0031】 各ポイントにおける単位時間あたりの相対膜厚 = Σ(cos L Q× cosM R/Dk N ) (4) 式(4)により得られる値は各ポイントにおけるコーテ
ィング膜の相対厚みである。ここで、Σは基板表面上の
各ポイントに対して各回転位置での積分値がとられるこ
とを意味し、この間ドーム回転速度は通常は一定に保た
れる。
【0032】この場合、我々は基板の中心ポイントにお
ける厚みを単位厚みとして、この単位厚みを基にして中
心ポイント以外のポイントの厚みを決める。相対的な厚
みは、所定の時間(または回転)において基板表面上の
各ポイントにおいて得られる厚みである。一般的には、
単位時間は一回転するのに要する時間である。一回転す
ると、中心ポイントにおける厚みは値が1となるが、中
心から外側の地点における厚みは中心ポイントの厚みと
は異なり、例えば、中心ポイントにおける厚みの1 /4
の厚みになるかもしれない。基板の各ポイントにおける
相対膜厚の分布は、膜厚の均一性を表わすものである。
各ポイントにおける相対膜厚は、もし時間ではなく回転
数により決められるならば、時間に依存しないと考えら
れる。
【0033】各ポイントにおける実際の膜厚を決めるた
めに次式が使われる。 各ポイントにおける単位時間当たりの実際の膜厚 = AΣ(cos L Q× cosM R/Dk N ) (5) ここでAはコーティング条件に依存する定数である。こ
の場合、Aは実際の実験によって決定されるものであ
り、使用されるコーティング材料の密度や粘度のような
ファクターに直接関係するものである。Aは、実際厚み
(測定による)/相対厚み(測定と、式(3)または
(4)を用いた計算による)、即ち相対厚みにより除算
された実際厚みにより定義される。Aを決定するため
に、サンプルコーティングを行い、測定を行うことによ
り基板サンプル面上の幾つかのポイントにおける相対厚
みと実際厚みを決定し、これらの測定値からAが決定さ
れる。
【0034】この技術においては、ノズル(噴射部)か
ら基板に噴射されるコーティング溶液の量は、面光源か
ら放射される光の光強度分布の理論を用いることができ
ると仮定している。蒸着の場合は、蒸発したコーティン
グ材料の基板上への量分布は、上記の式(3)に比例す
ることがすでに証明されている。発明者は、スプレーノ
ズルによるコーティング溶液の量分布が、前述のコーテ
ィング溶液条件に依存するものであることを既に明らか
にしている。また、上述の式(3)〜(5)は、もし回
転速度を100rpm以下にすれば、遠心力の影響を避けるか
或いは最小限にすることができ、コーティング溶液のス
プレー噴射に対して適用可能となる。さらに、基板表面
から噴射部までの距離をできるだけ小さくすることによ
って、重力の影響を避けるか或いは最小限にすることが
できる。これらによって、遠心力と重力の影響を無視す
ることができた。
【0035】以上の注意を払い、レンズのように対称的
な形状の基板サンプル面上にサンプルコーティングを行
なった。測定においては、本基板サンプルは回転対称的
な形状であるので、基板サンプルの半径方向沿いの各ポ
イントの膜厚が測定される。基板サンプルはコーティン
グ中に回転するので、基板サンプル上の各ポイントは一
連の各同心円上の1ポイントと考えられ、各同心円は同
じ膜厚を有する。従って、基板36の表面38上の全て
の点を測定する必要はないのである。上式を用い、L、
M、Nが一旦求まれば、式(4)を用いて、基板36の
表面38における各ポイントの相対的厚みを計算により
求めることができる。さらに、各種パラメータを変える
ことにより、どんな条件に於いても、どんな対称的形状
の基板の膜厚の均一性も決定することができる。
【0036】上述のやり方から求めたデータの例が図3
に示される。図3において、Y 軸は規格化(相対的)膜
厚を示し、X 軸は基板面の中心からポイントまでの距離
を示す。この場合において、規格化膜厚は、基板の中心
における膜厚が100%であることを意味している。したが
ってこのグラフは、中心膜厚に対する膜厚変化量(単位
時間または一回転当たりの)の、中心からの距離に対す
る依存性を示す。図3に見られるように、中心膜厚に対
する相対膜厚は、中心からの距離が75ミリ程度まで
は、中心における膜厚以上であり、75ミリから基板の
周辺端へ行くにつれて、中心膜厚以下となり徐々に減少
する。この相対膜厚に関する情報を利用することによっ
て、基板36のコーティング厚みをさらに均一にするこ
とが可能である。
【0037】上述の如く、このプロセスは、第1ステッ
プとして、パラメータL、M、Nの決定を行う。そのた
めにまず一種または種々の形状の基板サンプルに対し
て、各コーティング溶液の条件を種々に変えて、一連の
コーティングテストを行う。そのために、基板サンプル
面上の各測定ポイントには、通常各測定用基板が配置さ
れる。測定ポイントの数は、3 〜12点が好ましく、より
好ましくは5 〜8 点である。測定ポイントの数を増やす
と、L、M、Nを求める精度が一般に向上する。テスト
においては、1 つだけノズルが使われ、ノズルは基板サ
ンプルの中心の上に配置され、基板サンプルはコーティ
ングテストの間、回転される。コーティングが行われた
後、各ポイントにおけるコーティング厚みが、分光光度
計、表面粗さ計、その他の測定器により測定される。測
定が終わった後で、パラメータL、M、Nを求める目的
で、コーティング面の各測定ポイントにおける相対的厚
みを、式(3)または(4)のL、M、Nの値を様々に
変化させながら計算する。この計算に於いて、式
(3)、式(4)のうちどちらを用いても良いが、式
(4)を用いることがより好ましい。各計算値は、実際
に測定された膜厚分布と比較され、フィッティング計算
され、最良のフィッティングを得るように、パラメータ
L、M、Nが決定される。フィッティング計算の方法と
しては、例えば、DLS法または最小二乗法が好ましく
用いられる。
【0038】一度パラメータL、M、Nが決定された後
は、製造対象の基板に対して次のパラメータa、b、
c、d、eが必要な膜厚の一様性を達成するように調整
される。 a. スプレーノズルの数; b. ノズル前面から基板表面までの距離D0 ; c. ノズルの基軸と基板中心軸とのなす角度P ; d. ノズルから溶液が噴射されるときの噴射角度; e. 各ノズルによってコーティングが行われる時間; これらのパラメータを変える際には、試行錯誤的な方法
を含み、次のようにして行われる。
【0039】そのために、まず第1ステップとして、単
一のノズルが使われ、角度P、距離D0、及び噴射角度を
それぞれ変えて、均一性が式(4)を用いてシミュレー
ション計算される。距離D0 は、重力の影響を回避する
か或いは最少にするために、できるだけ短距離にしなけ
ればならなく、300 ミリ以内にすることが好ましい。試
行錯誤の計算の結果、均一性が必要とされる範囲に入っ
たら、単一ノズルのスプレーコーティングシステムの構
築が完了する。しかし、もし均一性を必要な範囲内に入
れることができなければ、複数のノズルが必要となる。
そこで次のステップとして、2 個のノズルが使われ、角
度P 、距離D0 、及び噴射角度をそれぞれに変えて、コ
ーティングの均一性を求めることになる。まず複数のノ
ズルを用いたときの均一性が式(4)を用いて計算され
るが、各ポイントにおける各ノズルによる相対厚みを求
めてから、それらを合計して相対的膜厚を求める。そし
て相対的膜厚の分布が均一性を示すことになる。もし均
一性が必要な範囲内に入れば、スプレーコーティングシ
ステムの構築が完了する。もし均一性が求める範囲内に
入っていないが、しかし非常に近い場合は、各ノズルの
コーティング時間を変えて計算をやり直す。各ノズルの
コーティング時間を変えた場合、基板上の各ポイントに
おける各ノズルから噴射された相対膜厚は、式(4)か
ら得られた計算値と規格化されたコーティング時間との
積となる。規格化されたコーティング時間は、各ノズル
の各コーティング時間の比として表わされる。基板上の
相対的膜厚は各ノズルから噴射された各相対的膜厚の和
になる。コーティング時間を変えた結果、もし計算され
た均一性が必要な均一性の範囲内に入れば、2 個のノズ
ルを使用したスプレーコーティングシステムが完成す
る。しかし、もし必要な均一性が達成されなければ、ノ
ズルの数を増やして、必要な均一性が得られるまで、上
記のシミュレーション計算手順が繰り返される。
【0040】本発明の装置と方法を理解するためにいく
つかの実施例を示す。図4において、製造対象の凸レン
ズ50の形状の基板サンプル50が回転板30の上に配
置され、回転板30はシャフト29の回りに矢印方向3
2方向に回転する。本発明のこの実施例においては、3
つのノズル52、54、および56が使われている。こ
の例における凸レンズ形状のサンプルは、直径200 ミリ
で、曲率半径133 ミリである。凸レンズ形状のサンプル
の表面上には、必要な測定ポイントに等しい数の測定用
基板が配置される。前の例と同様に、基板のコーティン
グを最適化する第1のステップとして、式(4)を用い
て相対的膜厚を求める。尚、スプレーを行うノズルの噴
射源面積は微小なものとした。この第1ステップでは、
パラメータL、M、Nを求めるときに単一のノズルを使
うが、この場合は、単一のノズルは基板中心の真上に配
置しないでサンプルのコーティングを行う。このプロセ
スの間は、基板は回転される。コーティングプロセスが
終了した後、各ポイントにおけるコーティング厚みが、
分光光度計、表面粗さ計、その他の測定器により測定さ
れる。測定プロセスが終了した後に、式(3)、(4)
におけるパラメータL、M、Nが、測定されたコーティ
ング膜厚分布に最も良くフィッティングするように決定
される。上記の作業の結果、パラメータL、M、Nに対
してそれぞれ、1、1、2が得られた。次に、試行錯誤
の方法により以下のパラメータを変える。
【0041】a. スプレーノズルの数; b. ノズル前面から基板表面までの距離D0 ; c. ノズルの基軸と基板中心軸とのなす角度P ; d. 各ノズルから溶液が噴射されるときの噴射角度; e. 各ノズルによってコーティングが行われる時間 レンズ50は急傾斜の曲面を有するので、均一なコーテ
ィング厚みを得るためには、3 つのノズル52、54及
び56が必要であった。当業者にとっては、ここに開示
されている膜コーティング装置においては、できるだけ
少ないノズルを使用することが好ましいことは明らかで
ある。ノズルの数が少ないほど、生産コストは低減し、
スプレーコーティングシステムはシンプルになる。
【0042】図5の表には、図4のシステムのレンズ5
0のコーティングを制御するために使われる制御パラメ
ータが示されている。表に示されるように、ノズル5
2、54、及び56のコーティング時間の規格化された
値が、それぞれ1.0 、2.0 、18.0として示されている。
すなわち、レンズ50のコーティング作業において、第
3 のノズルは第1 のノズルよりも18倍長い時間コーティ
ング溶液を噴射する。図5のこのコーティング条件は、
必要な均一性を得るために決定されたものである。さら
に、図5に見られるように、レンズ50の縦断面におい
てノズルの角度Pは0 度から49度まで値をとる。上述の
ように角度P は、上述の試行錯誤によって決定される値
の一つである。図4のシステムに対してこれらの値を用
いると、図6のグラフで示される膜厚の均一性が達成さ
れる。
【0043】本発明の別の実施例が図7に示される。図
7に見られるように、凸レンズ81形状の基板サンプル
81が回転板30の上に配置される。回転板30は、シ
ャフト29の回りに矢印32の方向に回転する。回転の
間に、ノズル82及び84はレンズ81にコーティング
溶液を噴射する。レンズ81は直径200 ミリ、曲率半径
200 ミリのものである。図4の実施例と同様な噴射源を
用いたため、パラメータL、M、Nは各々、1、1、2
である。前述の試行錯誤のシミュレーション計算プロセ
スによって、均一なコーティングを得るためには、2つ
のノズル82、84が必要であることが分かった。この
実施例においては、2つのノズルだけでよいが、これは
このレンズ面が図4のレンズほどには急な斜面になって
いないからである。図9の表に見られるように、この実
施例の制御パラメータは、試行錯誤によってノズル8
2、84の角度Pは30度が適当であると分かった。さら
に、式(4)を用いて、第1 と第2 のノズルの規格化さ
れたコーティング時間が決定され、それぞれ、1.0 、0.
37となった。さらに、この実施例において、第2 のノズ
ルの噴射角(前述のd.項のパラメータ)が変更され
た。具体的には、図8におけるように、均一性を得るた
めに試行錯誤によって、開口部86を利用して、噴射角
が16度に規定された。これらの制御パラメータを用い
て、図10に示される均一性が得られた。
【0044】図11の実施例において、凹レンズ120
形状の基板サンプル120が回転板30に配置されてい
る。回転板30はシャフト29回りに32の方向へ回転
する。この実施例において、凹レンズ120は200 ミリ
の直径と133 ミリの曲率半径を有する。図4の実施例と
同様な噴射源を用いたため、パラメータL、M、Nは各
々、1、1、2である。均一厚みのコーティングを得る
ために、既に述べられた実施例と同じようにして、1つ
だけのノズルが必要であるとことが分かった。この実施
例における膜厚の均一性が、図12に示される。このよ
うに、本発明のコーティングシステムを使うと、急勾配
の曲面を有する大きな凹レンズ120に、均一なコーテ
ィングをすることができる。
【0045】このように、本発明を用いることによっ
て、レンズ部材のように曲面を有し、かつ大きな基板上
に均一な膜厚を得るための、スプレーコーティングシス
テムを制御するコーテングパラメータを最適化すること
ができる。本発明の最適化システムを使うと、たとえ、
表面がレンズ部材のような曲面であっても、均一厚みを
有するコーティングをすることができる。本発明を使え
ば、どのような対称的形状の基板にも適応できるよう
に、スプレーコーティングシステムを改造することもで
きる。
【0046】投影リソグラフィ技術の当業者には容易に
理解できることであるが、現在及び将来の光学的リソグ
ラフィシステムの投影レンズシステムには、高開口数の
投影レンズが必要である。従って今後は、急勾配の曲面
を有するレンズが増加するであろう。さらに、使用する
光源の波長を考えると、この種のシステムには非常に精
密な膜コーティングが必要である。本発明はそのような
レンズに対して、極めて均一で精密なコーティングを有
効に行うことができる。
【0047】本発明は上記の好ましい実施において既に
述べられたとはいえ、しかし当業者なら容易に理解でき
ることであるが、本発明の範囲内で、また本発明の思想
内で、多くの変形、置換、付加が可能であることは明ら
かである。例えば、レンズ部材のコーティングにおいて
本発明を使用するために、幾つかの例が述べられたとは
いえ、当業者なら容易に理解できることであるが、本発
明はレンズ部材のコーティングのみに限られるものでは
ない。さらに、本発明の例として1 個、2 個及び3 個の
ノズルを使用することが述べられたとはいえ、当業者な
ら容易に理解できるように、本発明に関しては、適切な
いかなる数のノズルも使用することができる。さらに、
本発明は小さなソースの真空蒸着を利用するコーティン
グシステムにも応用することができる。このような変
形、置換、付加は、記載されているクレームが規定する
発明の範囲内に、すべて含まれる。
【図面の簡単な説明】
下の図は、詳細な説明とともに本願発明を説明するもの
である。
【図1】は、本願発明の第1 実施例におけるコーティン
グシステムの簡易ブロックダイアグラムである。
【図2】は、本願発明におけるスプレーノズルと基板表
面との関係を説明する詳細側面図である。
【図3】は、基板表面の各ポイントにおけるコーティン
グ膜の厚みを計算して表わしたグラフである。
【図4】は、本発明の第2 実施例を示す概略側面図であ
り、3つのスプレーノズルを使用した場合である。
【図5】は、図4に示す第2 実施例において、スプレー
ノズルを制御するために使われたパラメータを示す表で
ある。
【図6】は、図4に説明したコーティングシステムにお
いて、得られたコーティング厚みの均一性を示すグラフ
である。
【図7】は、本発明の第3 の実施例を示す概略側面図で
あり、2つのスプレーノズルを使用した場合である。
【図8】は、図7の第3 の実施例において、1つのノズ
ルのアパーチャを示す詳細図である。
【図9】は、図7の第3 の実施例において、スプレーノ
ズルを制御するために使われたパラメータを示す表であ
る。
【図10】は、図7のコーティングシステムにおいて、
得られたコーティング厚みの均一性を示すグラフであ
る。
【図11】は、本発明の第4 の実施例を示す概略側面図
であり、凹レンズに対して1つのスプレーノズルを使っ
た場合である。
【図12】は、図11のコーティングシステムにおい
て、得られたコーティング厚みの均一性を示すグラフで
ある。
【図13】は、従来のメニスカスコーティングシステム
の側面図である。
【符号の説明】
1 装置 2 チューブ 4 溶液 7 集液槽 8 メニスカス形状 10 基板 20 コーティングシステム 22 ノズル 23 末端部(噴射源) 24 ホース 26 コーティング溶液用タンク 28 モータ 29 シャフト 30 回転板 36 基板 38 基板表面 50 レンズまたは基板サンプル 52 ノズル 54 ノズル 56 ノズル 81 レンズまたは基板サンプル 82 ノズル 84 ノズル 86 開口部 120レンズまたは基板サンプル 122ノズル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の表面にコーティングして均一な膜を
    得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、多様な面形状をも
    つ複数のサンプルの各々にスプレーコーティングし、複
    数のコーティングされたサンプルをつくる段階、 b.複数のコーティングされたサンプルの各々のコーティ
    ングの厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
    よくフィッティングするように、パラメータL、M、N
    を決定する段階、 厚み∝(cos L Q×cos M R/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
    プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
    る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
    K 点までの距離である。を有することを特徴とする基板
    表面に均一の厚みにコーティングする方法。
  2. 【請求項2】回転する基板の表面にコーティングして均
    一な膜を得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、多様な面形状をも
    つ複数の回転するサンプルの各々にスプレーコーティン
    グし、複数のコーティングされたサンプルをつくる段
    階、 b.複数のコーティングされたサンプルの各々のコーティ
    ングの厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
    良くフィッティングするように、パラメータL、M、N
    を決定する段階、 前記サンプルの各ポイントにおける単位時間あたりの相
    対的厚み=Σ(cos L Q× cos MR/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
    プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
    る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
    K 点までの距離であり、Σはサンプル面上の各ポイント
    に対して各回転位置での積分値がとられることを意味す
    る。を有することを特徴とする基板表面に均一の厚みに
    コーティングする方法。
  3. 【請求項3】更に、前記厚みの式を用いたシミュレーシ
    ョン計算により、下記のパラメータから選ばれた一つ以
    上を調節することによって、任意の形状の基板に対して
    コーティングの均一の厚みを得るための最適なシステム
    を提供することを特徴とする請求項1、2何れか1項記
    載の基板表面に均一の厚みにコーティングする方法。 a.スプレーノズルの数 b.ノズル前面から基板表面までの距離D0 c.ノズルの基軸と基板面中心軸との角度 P d.各ノズルから噴射されるコーティング溶液の噴射角度 e.各ノズルのコーティング時間
  4. 【請求項4】前記コーテイング溶液が、誘電体コーテン
    グ溶液、反射防止コーティング溶液、有機コーティング
    溶液、フォトレジストポリマーコーティング溶液、ポリ
    イミドコーテイング溶液、有機平坦化コーテイング溶
    液、及びシロキサンスピン−オン−グラスコーティング
    溶液から成るグループからから選ばれた一つ以上である
    ことを特徴とする請求項1、2、3何れか1項記載の基
    板表面に均一の厚みにコーティングする方法。
  5. 【請求項5】更に前記コーティング溶液の粘度及び密
    度、前記ノズルの末端部(噴射源)の形状、及び噴射源
    から噴射されるコーテング溶液の速度から選ばれた一つ
    以上を操作することによって均一の膜を得ることを特徴
    とする請求項3、4何れか1項記載の基板表面に均一の
    厚みにコーティングする方法。
  6. 【請求項6】少なくとも一つのノズル、コーティング溶
    液タンク、及びコーティング対象の基板を回転するため
    の回転機構を具え、且つ請求項1〜5何れか1項記載の
    方法によりコーティングを行うために用いられることを
    特徴とする基板表面に均一の厚みにコーティングする装
    置。
  7. 【請求項7】基板の表面にコーティングして均一な膜を
    得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、所定の面形状をも
    つ1個のサンプルにスプレーコーティングし、1個のコ
    ーティングされたサンプルをつくる段階、b.1個のコー
    ティングされたサンプルのコーティングの厚み測定によ
    り厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
    よくフィッティングするように、パラメータL、M、N
    を決定する段階、 厚み∝(cos L Q×cos M R/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
    プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
    る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
    K点までの距離である。を有することを特徴とする基板
    表面に均一の厚みにコーティングする方法。
  8. 【請求項8】回転する基板の表面にコーティングして均
    一な膜を得る方法において、 a.第1の組合せの操作条件を使用し、所定の面形状をも
    つ1個の回転するサンプルにスプレーコーティングし、
    1個のコーティングされたサンプルをつくる段階、 b.1個のコーティングされたサンプルのコーティングの
    厚み測定により厚み分布を測定する段階、 c.前記測定されたコーティングの厚み分布が次式と最も
    よくフィッティングするように、パラメータL、M、N
    を決定する段階、 前記サンプルの各ポイントにおける単位時間あたりの相
    対的厚み=Σ(cos L Q× cosM R/Dk N ) ここで、Qはノズルから噴射されたコーテング溶液のス
    プレー角度であり、Rはスプレーのサンプル表面に対す
    る入射角度であり、Dk はノズルからサンプル表面上の
    K 点までの距離であり、Σはサンプル面上の各ポイント
    に対して各回転位置での積分値がとられることを意味す
    る。を有することを特徴とする基板表面に均一の厚みに
    コーティングする方法。
  9. 【請求項9】更に、前記厚みの式を用いたシミュレーシ
    ョン計算により、下記のパラメータから選ばれた一つ以
    上を調節することによって、任意の形状の基板に対して
    コーティングの均一の厚みを得るための最適なシステム
    を提供することを特徴とする請求項7、8何れか1項記
    載の基板表面に均一の厚みにコーティングする方法。 a.スプレーノズルの数 b.ノズル前面から基板表面までの距離D0 c.ノズルの基軸と基板面中心軸との角度 P d.各ノズルから噴射されるコーティング溶液の噴射角度 e.各ノズルのコーティング時間
  10. 【請求項10】前記コーテイング溶液が、誘電体コーテ
    ング溶液、反射防止コーティング溶液、有機コーティン
    グ溶液、フォトレジストポリマーコーティング溶液、ポ
    リイミドコーテイング溶液、有機平坦化コーテイング溶
    液、及びシロキサンスピン−オン−グラスコーティング
    溶液から成るグループからから選ばれた一つ以上である
    ことを特徴とする請求項7、8、9何れか1項記載の基
    板表面に均一の厚みにコーティングする方法。
  11. 【請求項11】更に前記コーティング溶液の粘度及び密
    度、前記ノズルの末端部(噴射源)の形状、及び噴射源
    から噴射されるコーテング溶液の速度から選ばれた一つ
    以上を操作することによって均一の膜を得ることを特徴
    とする請求項9、10何れか1項記載の基板表面に均一
    の厚みにコーティングする方法。
  12. 【請求項12】少なくとも一つのノズル、コーティング
    溶液タンク、及びコーティング対象の基板を回転するた
    めの回転機構を具え、且つ請求項7〜11何れか1項記
    載の方法によりコーティングを行うために用いられるこ
    とを特徴とする基板表面に均一の厚みにコーティングす
    る装置。
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