JP5653864B2 - ナノインプリント用のモールドの離型処理方法およびそれを用いた製造方法並びにモールド、ナノインプリント方法およびパターン化基板の製造方法 - Google Patents

ナノインプリント用のモールドの離型処理方法およびそれを用いた製造方法並びにモールド、ナノインプリント方法およびパターン化基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微細な凹凸パターンを表面に有するモールドおよびその製造方法並びに離型処理方法、ナノインプリント方法およびパターン化基板の製造方法に関するものである。
半導体デバイス、及びビットパターンドメディア(BPM)等の磁気記録媒体の製造等において、被加工物上に塗布されたレジストにナノインプリントを行うパターン転写技術の利用が期待されている。
具体的には、ナノインプリントは、凹凸パターンを形成した型(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートとも呼ばれる)を被加工物上に塗布されたレジストに押し付け(インプリント)、レジストを力学的に変形または流動させて微細なパターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノレベルの微細構造を簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄物および排出物が少ない転写技術であるため、近年、さまざまな分野へも応用が期待されている。
ナノインプリントでは、モールドをレジストから離型する際にモールド表面にレジストが残存しないように、通常、モールド本体(凹凸パターンを有する基板)の表面に離型剤を結合(物理的結合および化学的結合を含む)させて離型層を形成する離型処理が施されている(特許文献1から4)。より具体的には、特許文献2には、モールドの凹凸パターンの凸部上面のみに離型処理を施す方法が開示されている。また、特許文献3には、凹凸パターンの凹部に離型剤を多く結合させ、凹凸パターン全体で離型性を不均一にする方法が開示されている。また、特許文献4には、凸部上面に結合した離型剤の量よりも凹部底面に結合した離型剤の量を少なくする方法が開示されている。
しかし、離型剤は、インプリントを繰り返しているとモールドの表面から徐々に剥がれてしまうことが知られている。このような場合、例えばインプリントの所定の回数ごとに再度離型層を形成する離型処理を行うことが好ましい。さらに、離型処理をナノインプリント装置の外で行うとナノインプリントの生産性を著しく低下させるため、離型処理はインプリント工程とともに一貫してナノインプリント装置内で行うことが好ましい。ナノインプリント装置内で簡易に行える離型処理の手法としては、例えば離型処理用基板上に塗布した離型剤にモールド本体の凹凸パターンを接触させる転写法が挙げられる(特許文献2)。
米国特許第6309580号明細書 特許第4317375号公報 特開2008−179034号公報 特開2009−226750号公報
しかしながら、特許文献2の方法では、凹凸パターンの凸部の上面しか離型処理できないため、その他の表面の離型性が低いという問題がある。特許文献2では、モールドの凹凸パターンのアスペクト比よりもレジストパターンの凹凸パターンのアスペクト比を高くするという特定の目的を達成する上で、特に支障はないようである。しかし、一般的なナノインプリントにおいては、レジストパターンの欠陥を抑制する観点から、凹凸パターン表面全体の離型性が高いことが望まれる場合が多い。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ナノインプリント用モールドの製造において、ナノインプリント装置内でも簡便に離型処理を行うことができかつ凹凸パターン表面全体の離型性を向上させることができるモールドの離型処理方法およびそれを用いた製造方法を提供することを目的とするものである。
さらに本発明は、ナノインプリントを用いたパターン化基板の製造において、精度の高い加工を可能とするモールド、ナノインプリント方法およびパターン化基板の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係るモールドの離型処理方法は、
微細な凹凸パターンを表面に有するモールド本体のこの表面に離型層を形成する離型処理方法において、
離型剤が塗布された離型処理用基板を用意し、
凹凸パターンの凸部の上部のみが離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着したモールド本体および離型処理用基板を互いに近づけ、
吸着水中を離型剤が拡散することに起因して、凹凸パターンの凸部の上面側から凹凸パターンの凹部の底面側に向かって凹凸パターンの側面における離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する離型層が形成されるまで、上記接触状態を維持し、
上記凸部の上部が離型処理用基板上の離型剤から分離するようにモールド本体および離型処理用基板を離すことを特徴とするものである。
そして、本発明に係るモールドの離型処理方法において、ナノインプリント装置内で実施することが好ましい。
さらに、本発明に係るモールドの製造方法は、
微細な凹凸パターンを表面に有するモールド本体と、この表面に形成された離型層とを備えたナノインプリント用のモールドの製造方法において、
離型剤が塗布された離型処理用基板を用意し、
凹凸パターンの凸部の上部のみが離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着したモールド本体および離型処理用基板を互いに近づけ、
吸着水中を離型剤が拡散することに起因して、凹凸パターンの凸部の上面側から凹凸パターンの凹部の底面側に向かって凹凸パターンの側面における離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する離型層が形成されるまで、上記接触状態を維持し、
上記凸部の上部が離型処理用基板上の離型剤から分離するようにモールド本体および離型処理用基板を離すことを特徴とするものである。
そして、本発明に係るモールドの製造方法において、ナノインプリント装置内で実施することが好ましい。
さらに、本発明に係るナノインプリント用のモールドは、
微細な凹凸パターンを表面に有するモールド本体と、この表面に形成された離型層とを備えたナノインプリント用のモールドにおいて、
離型層が、凹凸パターンの凸部の上面における離型層の厚さが凹凸パターンの凹部の底面における離型層の厚さよりも厚く、かつ、上記上面側から上記底面側に向かって凹凸パターンの側面における離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有するものであることを特徴とするものである。
そして、本発明に係るモールドにおいて、離型層は、上記側面における厚さが上記上面における厚さと同じ厚さから上記底面における厚さと同じ厚さまで薄くなるような厚さ分布を有するものとすることができる。
そして、本発明に係るモールドにおいて、離型層は、上記上面における厚さが1〜5nmであり、上記底面における厚さが0.1〜1nmでありかつ上記上面における厚さの70%以下であるような厚さ分布を有するものとすることができる。
さらに、本発明に係るナノインプリント方法は、
上記に記載のモールドを用いて、
ナノインプリント用基板上にレジストを塗布し、
モールドをナノインプリント用基板のレジストが塗布された面に押し付け、
モールドをナノインプリント用基板から剥離することを特徴とするものである。
そして、本発明に係るナノインプリント方法は、モールドを押し付ける工程の所定の回数ごとにまたは離型層の劣化の度合に応じて、モールドに離型処理を実施するナノインプリント方法であって、
離型処理は、
離型剤を塗布した離型処理用基板を用意し、
凹凸パターンの凸部の上部のみが離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着したモールド本体および離型処理用基板を互いに近づけ、
吸着水中を離型剤が拡散することに起因して、凹凸パターンの凸部の上面側から凹凸パターンの凹部の底面側に向かって凹凸パターンの側面における離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する離型層が形成されるまで、上記接触状態を維持し、
上記凸部の上部が離型剤から分離するようにモールド本体および離型処理用基板を離すものであることが好ましい。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、モールドをナノインプリント用基板に押し付ける工程とモールドに離型処理を実施する工程とをナノインプリント装置内で一貫して実施することが好ましい。
さらに、本発明に係るパターン化基板の製造方法は、
上記に記載のナノインプリント方法により、凹凸パターンが転写されたレジスト膜を被加工基板上に形成し、
レジスト膜をマスクとしてエッチングを行って、レジスト膜に転写された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを被加工基板に形成することを特徴とするものである。
本発明に係るモールドの離型処理方法および製造方法は、離型剤が塗布された離型処理用基板を用意し、凹凸パターンの凸部の上部のみが離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着したモールド本体および離型処理用基板を互いに近づけ、吸着水中を離型剤が拡散することに起因して、凹凸パターンの凸部の上面側から凹凸パターンの凹部の底面側に向かって凹凸パターンの側面における離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する離型層が形成されるまで、上記接触状態を維持し、上記凸部の上部が離型処理用基板上の離型剤から分離するようにモールド本体および離型処理用基板を離すことを特徴とするものである。これにより、転写法を用いた離型処理方法でも、凹凸パターンの凸部の上面のみならず、凸部の側面および凹部の底面にも離型層を形成することができる。この結果、ナノインプリント用モールドの製造において、ナノインプリント装置内でも簡便に離型処理を行うことができかつ凹凸パターン表面全体の離型性を向上させることができる。
さらに、本発明に係るナノインプリント用のモールドは、離型層が、凹凸パターンの凸部の上面における離型層の厚さが凹凸パターンの凹部の底面における離型層の厚さよりも厚く、かつ、上記上面側から上記底面側に向かって凹凸パターンの側面における離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有するものであることを特徴とするものである。凹凸パターン表面全体に離型層が形成されているため、当該表面全体の離型性が高い。この結果、ナノインプリントを用いたパターン化基板の製造において、精度の高い加工が可能となる。
さらに、本発明に係るナノインプリント方法およびパターン化基板の製造方法は、凹凸パターン表面全体の離型性が高い本発明のモールドを用いて実施するものであるから、ナノインプリントを用いたパターン化基板の製造において、精度の高い加工が可能となる。
モールドの構造を示す概略断面図である。 モールドの製造方法の一工程を示す概略断面図である。 モールドの製造方法の一工程を示す概略断面図である。 モールドの製造方法の一工程を示す概略断面図である。 モールドの製造方法の一工程を示す概略断面図である。 モールドの製造方法の一工程を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
「ナノインプリント用のモールドの離型処理方法、その製造方法およびモールド」
図1は、本実施形態のナノインプリント用のモールド1の構造を示す概略断面図である。また、図2から図6は、モールド1の製造工程を示す概略断面図である。
本実施形態のモールド1の離型処理は、凹凸パターン13を有するモールド本体12を用意し、離型剤6が塗布された離型処理用基板5を用意し(図2)、凹凸パターン13の凸部の上部のみが離型剤6に接触した接触状態となるように、吸着水2が表面に付着したモールド本体12および離型処理用基板5を互いに近づけ(図3)、吸着水2中を離型剤6が拡散すること(図4)に起因して、凹凸パターン13の凸部の上面St側から凹凸パターン13の凹部の底面Sb側に向かって凹凸パターン13の側面Ssにおける離型層14の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する離型層14が形成されるまで、上記接触状態を維持し(図5)、上記凸部の上部が離型処理用基板上の離型剤から分離するようにモールド本体および離型処理用基板を離す(図6)ものである。
なお、モールド本体12に離型層14が形成されるとモールド1が完成するため、離型層14の離型処理方法とはモールド1の製造方法と実質的に同一である。
そして、上記のような離型処理方法およびモールド1の製造方法によって得られる本実施形態のモールド1は、図1に示されるように、微細な凹凸パターン13を表面に有するモールド本体12と、この表面全体に形成された離型層14とを備え、離型層14は、凹凸パターン13の凸部の上面Stにおける離型層14の厚さが凹凸パターン13の凹部の底面Sbにおける離型層の厚さよりも厚く、かつ、上記上面St側から上記底面Sb側に向かって凹凸パターン13の側面Ssにおける離型層14の厚さが薄くなるような厚さ分布を有するものである。
(モールド本体)
モールド本体12の材料は、例えばシリコン、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、タンタルおよびタングステン等の金属材料、並びにそれらの酸化物、窒化物および炭化物とすることができる。具体的には、モールド本体12の材料としては、酸化シリコン、酸化アルミニウム、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラスおよびソーダガラス等を挙げることができる。
凹凸パターン13の形状は、特に限定されず、ナノインプリントの用途に応じて適宜選択される。例えば典型的なパターンとして図1に示されるようなライン&スペースパターンである。そして、ライン&スペースパターンの凸部の長さ、凸部の幅W1(半値幅)、凸部同士の間隔W2および凹部底面からの凸部の高さ(凹部の深さ)Hは適宜設定される。例えば、凸部の幅W1は10〜100nm、より好ましくは20〜70nmであり、凸部同士の間隔W2は10〜500nm、より好ましくは20〜100nmであり、凸部の高さHは10〜500nm、より好ましくは30〜100nmである。また、凹凸パターン13を構成する凸部の形状は、その他、矩形、円および楕円等の断面を有するドットが配列したような形状でもよい。
上記のようなモールド本体12は、例えば以下の手順により製造することができる。まず、例えばシリコン基材上に、スピンコートなどでPHS(ポリヒドロキシスチレン)系の化学増幅型レジスト、ノボラック系レジスト、およびPMMA(ポリメチルメタクリレート)等のアクリル樹脂などを主成分とするレジスト等のフォトレジストを塗布し、レジスト層を形成する。その後、シリコン基材にレーザ光(又は電子ビーム)を所望の凹凸パターンに対応して変調しながら照射し、レジスト層表面に凹凸パターンを露光する。その後、レジスト層を現像処理し、露光部分を除去する。次に、上記除去後のレジスト層のパターンをマスクにして反応性イオンエッチング(RIE)などにより選択エッチングを行い、所定のパターンを有するモールド本体を得る。また、メサ部およびフランジ部を有するメサ型のモールド本体12を得る場合には、例えば、予め外周部分に段差を付けた基材を用いて、上記の工程によりメサ部に凹凸パターンを形成する。
(モールド本体表面上の吸着水)
本発明では、モールド本体12の表面に付着している吸着水2の存在が重要となる。より具体的には、本発明ではこの吸着水2の毛細管力によりメニスカス(物体間の極小隙間にできる液体架橋)が形成される現象を利用して、後述するように離型剤6を凹凸パターン13の表面で拡散させる。「吸着水」とは、モールド本体12の周りの雰囲気に含まれる水分子が液相化してモールド本体12の表面に付着したものである。
本実施形態では、モールド本体12の表面には吸着水2が付着するようにモールド本体12の周囲環境が必要に応じて調整される。吸着水2からなる層(吸着水層)の厚さは、形成すべき離型層14の厚さに応じて適宜設定される。具体的には、吸着水層の厚さは、離型層14の厚さとの関係で、吸着水層の厚さが形成すべき離型層の厚さの5割程度になるように設定する。本発明では、吸着水層の厚さは0.3〜3nmであることが好ましく、1〜2nmであることがより好ましい。上記上限の理由は、吸着水2の厚さが3nmを越えるような周囲環境では結露が生じる可能性が高く、結露が生じてしまうと均一な吸着水層を形成することが困難となるためであり、下限の理由は、吸着水2の厚さが0.3nmよりも薄いと離型剤6の拡散効率が著しく低下するためである。離型剤6による被覆率を上昇させ、或いは離型処理時間を短縮するために、吸着水2がモールド本体12表面に付着しやすい条件を整えることが効果的である。上記条件を整える方法としては、例えば、モールド本体12表面を親水性に改質する表面処理を行う方法や、インプリントを実施する雰囲気中の相対湿度を高くする方法が挙げられる。モールド本体12表面を親水性に改質する表面処理方法としては、薬液を用いた湿式洗浄法、プラズマやUVオゾンによる乾式洗浄法、および湿式と乾式を組み合わせた方法などが挙げられる。相対湿度は、吸着水層の厚さを上記範囲に設定する観点から、好ましくは20〜90%、さらに好ましくは40〜90%の範囲である。相対湿度は、意図的に制御せずとも上記条件に収まる場合もある。しかしながら、相対湿度を所望の値にするべく乾燥空気や湿潤空気を供給して、モールド本体12の周りの雰囲気を調整することにより、相対湿度を制御することも可能である。吸着水2は、モールド本体12表面の親水性、雰囲気の湿度および雰囲気の温度等の条件に依存して平衡状態(吸着する水分子の量と揮発する水分子の量とが等しくなった状態)に達し、モールド本体12表面上で一定の厚さを維持するようになる。
また、モールド本体12表面上に水を塗布することにより、モールド本体12の表面に吸着水2を付着させることもできる。この場合には、例えば、水を塗布した後モールド本体12表面上の吸着水2が平衡状態に達した段階で、或いは、平衡状態に達する前の段階(つまり、水分子の揮発が優位な段階)であって吸着水層の厚さが所定の値になった段階で、モールド本体12および離型剤6を接触させることになる。特に、モールド本体12表面上に水を塗布する場合には、モールド本体12表面上の吸着水2が平衡状態に達した段階で、モールド本体12および離型剤6を接触させることが好ましい。平衡状態に達する前の段階でモールド本体12および離型剤6を接触させる場合には、吸着水層の厚さをモールド本体12表面全体にわたって均一に制御することは難しいためである。これは、吸着水2が平衡状態に達する前の段階では、モールド本体12表面上の気流や局所的な温度分布などにより、モールド本体12表面における水分子の揮発速度にムラがあるためである。さらに、凹凸パターン13を構成する凹部および凸部の各部位によって吸着水の量が異なるため、吸着水層の厚さは均一になりにくい。特に、モールド本体12表面が親水性を有する場合には、凹部に吸着水が集まりやすく、凸部に吸着水が集まりにくい状況となる。一方、水を塗布した後モールド本体12表面上の吸着水2が平衡状態に達すると上記のような要因に基づく吸着水層の厚さのムラが低減される。この結果、モールド本体12表面上の吸着水2が平衡状態に達した段階で、モールド本体12および離型剤6を接触させた場合には、均一な吸着水層の厚さを実現することができる。
(離型剤)
離型剤6は、フッ素化合物であることが好ましい。また、フッ素化合物は、フッ素系シランカップリング剤であることが好ましい。これらの離型剤は、ダイキン工業株式会社製のオプツールDSXや、住友スリーエム株式会社製のNovec EGC-1720等の市販のものを使用することができる。
また、この他にも、公知のフッ素系樹脂、炭化水素系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、フッ素系シランカップリング剤などが使用できる。
例えば、フッ素系樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などが挙げられる。
例えば、炭化水素系潤滑剤としては、ステアリン酸、オレイン酸等のカルボン酸類、ステアリン酸ブチル等のエステル類、オクタデシルスルホン酸等のスルホン酸類、リン酸モノオクタデシル等のリン酸エステル類、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコール類、ステアリン酸アミド等のカルボン酸アミド類、ステアリルアミン等のアミン類などが挙げられる。
例えば、フッ素系潤滑剤としては、上記炭化水素系潤滑剤のアルキル基の一部または全部をフルオロアルキル基もしくはパーフルオロポリエーテル基で置換した潤滑剤が挙げられる。パーフルオロポリエーテル基としては、パーフルオロメチレンオキシド重合体、パーフルオロエチレンオキシド重合体、パーフルオロ−n−プロピレンオキシド重合体(CFCFCFO)、パーフルオロイソプロピレンオキシド重合体(CF(CF)CFO)またはこれらの共重合体等である。ここで、下付き文字のnは重合度を表す。
例えば、その他のフッ素系シランカップリング剤としては、分子中に少なくとも1個、好ましくは1〜10個のアルコキシシラン基、クロロシラン基を有するものであり、かつ分子量が200〜10,000であるシランカップリング剤が好ましい。アルコキシシラン基の例としては、−Si(OCH基、−Si(OCHCH基が挙げられる。一方、クロロシラン基としては、−Si(Cl)基などが挙げられる。具体的なフッ素系シランカップリング剤としては、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラ−ハイドロデシルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルジメチルクロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラ−ハイドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラ-ハイドロオクチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
(離型処理用基板)
離型処理用基板5は、転写法によりモールド本体12の離型処理を行うために、離型剤6が予め塗布される基板である。離型処理用基板5は、その形状、構造、大きさ、材質等については特に制限はないが、平坦性の高いものが好ましい。構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。材質としては、基板材料として公知のものの中から、適宜選択することができ、例えば、シリコン、ニッケル、アルミニウム、ガラス、樹脂、などが挙げられる。これらの基板材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。離型処理用基板5は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。離型処理用基板5の厚みとしては、特に制限はないが、0.05mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましい。下限の理由は、離型処理用基板5の厚みが0.05mm未満であると、モールド本体12の凸部の上面Stと離型剤6とを接触させる時に離型処理用基板5に撓みが発生し、均一な接触状態を確保できない可能性があるためである。
離型剤6を離型処理用基板5に塗布する方法は、特に制限はないが、例えば蒸着法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法およびインクジェット法などを使用することができる。離型処理用基板5上に塗布された状態での離型剤6の膜厚は、好ましくは1〜100nmであることが好ましく、2〜50nmであることがより好ましく、3〜30nmであることが特に好ましい。
(モールド本体および離型剤の接触工程)
離型処理用基板5上に離型剤6が塗布された後、凹凸パターン13の凸部の上部のみが離型剤6に接触した接触状態となるように、モールド本体12が離型処理用基板5に近づけられる。「凸部の上部」とは、凸部の上面Stを含み、かつ当該上面Stから所定の長さまでの凸部の一部分を意味する。これは、凸部の全体が離型剤6に浸るように接触させると、離型層14の膜厚の制御が困難となるからである。そこで、可能な限り上面St近傍の部分のみが離型剤6と接触するように、離型剤6の総体積が、凹部に相当する空間の総体積よりも小さくなるように予め設計することが好ましい。このように設計すれば、モールド本体12および離型処理用基板5を互いに近づけ、押し付けたとしても、凹部に空間が残るため凸部の全体が離型剤6に浸ることはない。また、離型剤6の総体積を予め設計しない場合であっても、モールド本体12および離型処理用基板5の距離を調整することにより、凹凸パターン13の凸部の上部のみを離型剤6に接触させることもできる。上記のようにして凹凸パターン13の凸部の上部のみが離型剤6に接触した接触状態とすることにより、凸部の側面Ssの離型層14の膜厚を広範囲において制御することが可能となる。
モールド本体12と離型処理用基板5は所定の相対位置関係となるように両者を位置合わせした後に接触させる。位置合わせにはアライメントマークを用いても良い。接触後必要に応じて加圧しても良い。
モールド本体12と離型剤6との接触時間は、離型剤6の種類、離型処理用基板5上の離型剤6の塗布量、モールド本体12のパターン形状、モールド本体12の付着した吸着水2の量、相対湿度などの条件により適宜設定される。接触時間は、好ましくは1秒〜1時間、より好ましくは10秒〜10分、更に好ましくは1〜5分である。
(離型剤の拡散)
メニスカスによる離型剤6の拡散について説明する。図3は、モールド本体12の凹凸パターン13の凸部の上面Stと離型剤6の表面とが接触している様子を示している。このような場合、凸部の側面Ssと離型剤6の表面とで挟まれた空間にメニスカスが形成される。そして、図4に示されるように、このメニスカスを通じて離型剤6が凹凸パターン13の表面上を拡散する(図4中の符号6a)。拡散した離型剤6aの量は、凸部の上面Stと離型剤6の表面とが接触している時間や吸着水2の量等に依存する。そして、モールド本体12が離型剤6に接触している間、離型剤6の拡散は継続し、最終的には離型剤6の拡散は凹凸パターン13の凹部の底面Sbにまで至る。そして、凹凸パターン13上にある離型剤6aはその表面に結合して離型層14を構成することになる。
離型剤6の拡散は、凹凸パターン13の凸部の上面St側から凹部の底面Sb側へと進むため、所定の時間内であれば、離型層14の厚さに上記上面St側から上記底面Sb側へと分布を持たせることが可能である。また、長い時間モールド本体12を離型剤6に接触させた場合には、拡散した離型剤6aの量が飽和するため、離型層14の厚さを均一にすることも可能である。また、離型剤6の拡散は、凹凸パターン13の凹部の幅の大きさによらず進行する物理現象である。したがって、幅が異なる凹部を含む凹凸パターンであっても、幅の大きい方の凹部の底面に離型剤6が充分に拡散するまでの時間を確保するだけで、凹部全体の底面における厚さが均一な離型層14を形成することが可能となる。
(離型層)
モールド本体12を所定の時間離型剤6に接触させた後、離型処理用基板5からモールド本体12を引き離すことにより、モールド表面の離型処理が完了し、離型層14が形成される。
離型層14の厚さは、1〜5nmであることが好ましい。そして、離型層14の厚さに分布を持たせる場合には、離型層14は、上記上面Stにおける厚さが1〜5nmであり、上記底面Sbにおける厚さが0.1〜1nmでありかつ上記上面Stにおける厚さの70%以下であるような厚さ分布を有するものとすることができる。なお、離型層14の「厚さ」は上記上面Stまたは上記底面Sbにおける平均厚さを意味する。
凸部の上面Stと凹部の底面Sbのそれぞれの離型剤の厚さの差、および、上面Stの厚さに対する底面Sbの厚さの割合は、以下の方法で測定する。まず、原子間力顕微鏡(AFM)の探針先端が凹部の底面Sbに到達するサイズのライン&スペースパターンを、モールド本体12の凹凸パター13とは別に厚さ測定のために当該モールド本体12に形成しておく。離型処理が施されていない上記モールド本体12に対しその探針を用いたAFMで凹凸パターンの形状を測定し、これにより得られたデータを参照データとする。次に、離型処理が施されたモールド1に対して上記と同様の測定を行い、これにより得られた段差の高さのデータを上記参照データと比較する。これにより、凸部の上面Stと凹部の底面Sbのそれぞれの離型剤の厚さの差を算出することができる。次に、モールド本体12の凹凸の無い平坦領域でエリプソメーターにより離型層14の厚みを測定する。この平坦領域での厚さは凸部の上面Stにおける離型層の厚さに相当する。以上の方法により求めた、凸部の上面Stと凹部の底面Sbのそれぞれの離型剤の厚さの差と、凸部の上面Stの離型剤の厚さから、上面Stの厚さに対する底面Sbの厚さの割合を算出することが出来る。
また、凸部の上面Stから凹部の底面Sbにかけての側面Ssにおける離型層14の厚さ分布は、以下の方法で測定する。まず、離型処理が施されていないモールド本体12および離型処理が施されたモールド1のそれぞれを用いてインプリントしたレジストパターンを用意する。そして、それぞれのレジストパターンの凹凸パターンの断面形状を走査電子顕微鏡により測定する。この測定により得られた断面形状から凸部の傾斜角及び幅を求め、離型処理の有無の場合で比較することにより、凸部の上面Stから凹部の底面Sbにかけての側面Ssにおける離型層14の厚さ分布を算出することができる。
以下、本発明の作用効果を説明する。本発明の離型処理方法は、ナノインプリント用基板の代わりに離型処理用基板をナノインプリント装置内に設置することにより、一般的なナノインプリント装置で行うことが可能である。ナノインプリント装置内で上記離型処理方法を行うことにより、モールド1をナノインプリント装置内から取り外して離型処理用の別装置で処理する手間がなくなり、ナノインプリントの生産性が向上する。また、モールド1を取り外して搬送する間に異物がモールド1に付着するリスクを回避することも可能である。
また、本発明の離型処理方法では、離型層14の厚さを、凸部の上面Stから凹部の底面Sbに向けて徐々に薄くすることができる。これを利用して、処理条件により効果の程度は変動するが、本発明の離型処理方法により離型処理前のモールド本体12の凹凸パターン13のテーパ角を90度に近づけることが可能である。また上記離型層14の厚さ分布により、離型層14で被覆されたモールド1の凹凸パターン13は実質的に矩形性が向上し、更にパターン高さが高くなる。
具体的には以下の通りである。インプリントされたレジスト膜のレジストパターンの形状は、矩形性が高いほど、インプリント後の基板の加工工程において有利である。しかし、凹凸パターンの線幅が狭くなれば狭くなるほど、モールド作製の際に矩形性の高い凹凸パターンを形成することが困難になる。そして、結果的にモールドの凹凸パターンは先細りのテーパ形状となり、そのモールドで形成したレジストパターンも必然的にテーパ形状となる。このような場合、基板の加工精度が低下してしまうという問題がある。そこで、テーパ形状となってしまったモールドの凹凸パターンに対して、基板に凹凸パターンを形成した後の工程によって矩形性を高められるような修正を行えることが望まれる。本発明の離型処理方法によれば、凸部の上面Stから凹部の底面Sbに向けて徐々に薄くなるような離型層14を形成することができるため、上記のような要望に応えることが可能である。
本発明の離型処理方法では離型剤6の吸着水2中の拡散を利用しているため、凹凸パターン13の凹凸幅によらず、凸部の上面Stから凹部の底面Sbに向けて離型層14の厚さを同じ比率で徐々に薄くすることができる。
水以外の溶媒を利用して離型剤6を拡散させることも考えられるが、以下の理由により水を利用することが好ましい。水以外の溶媒を利用して離型剤6を拡散させる場合にも、上記の吸着水の場合と同様に、雰囲気中の溶媒の気相成分とモールド本体表面の液相成分との平衡状態を作る必要がある。したがって、モールド本体表面に有機溶媒を吸着させるために、モールド本体表面の有機溶媒に対する親和性を向上させなければならない。しかし、離型処理前のモールド本体の洗浄工程を経た場合、シリコン、金属、酸化物および石英等一般的に使用される材料から構成されるモールド本体の表面は通常親水的に改質されることが多い。つまり、洗浄後のモールド本体表面は親水性であるため、有機溶媒は容易に揮発してしまって、有機溶媒をモールド表面に吸着溶媒として残すこと、および有機溶媒のメニスカスを親和性の低いモールド本体表面上に形成することは非常に困難である。
上記方法以外でも例えば化学気相蒸着法を用いた場合には、凸部の上面Stから凹部の底面Sbに向けて離型層の厚さに分布を持たせることができる。しかしながら、化学気相蒸着法を用いた場合には、凹部の開口部が大きいほど凹部内に形成される離型層の厚さが厚くなる。よって、凹部の開口部の大きさが均一な凹凸パターンを有するモールドの場合には化学気相蒸着法は有効であるが、様々な開口部の大きさを持つ凹凸パターンを有するモールドの場合には、開口部の大きさに応じて離型剤の厚さが異なるという問題が生じる。つまり、凹部の開口部が大きい部分の離型層の厚さに合わせた蒸着条件を用いると開口部が小さい部分で離型層の被覆が不十分となったり、凹部の開口部が小さい部分の離型層の厚さに合わせた蒸着条件を用いると開口部が大きい部分で離型層の厚さが過剰になったりする。本発明の離型処理方法では、このような問題が生じないため、凸部の上面Stから凹部の底面Sbに向けて離型層14の厚さに分布を持たせる方法として有効である。
「本発明のモールドを用いたナノインプリント方法」
以下、本発明のモールドを用いたナノインプリント方法の実施形態について説明する。
本実施形態のナノインプリント方法は、例えば図1に示されるようなモールド1を用いて、石英からなるナノインプリント用基板上に光硬化性のレジストを塗布し、モールド1をナノインプリント用基板のレジストが塗布された面に押し付け、ナノインプリント用基板の裏面から紫外光を照射してレジストを硬化させ、モールド1をレジストから離型することを特徴とするものである。
(レジスト)
レジストは、特に制限されるものではないが、本実施形態では例えば重合性化合物に、光重合開始剤(2質量%程度)、フッ素モノマー(0.1〜1質量%)を加えて調製された光硬化性レジストを用いることができる。また、必要に応じて酸化防止剤(1質量%程度)を添加することもできる。上記の手順により作成した光硬化性レジストは波長360nmの紫外光により硬化することができる。溶解性の悪いものについては少量のアセトンまたは酢酸エチルを加えて溶解させた後、溶媒を留去することが好ましい。なお、本実施形態では、レジストは光硬化性の材料であるが、本発明はこれに限られず他に熱硬化性の材料を適用することもできる。
重合性化合物としては、例えば、ベンジルアクリレート(ビスコート(登録商標)#160:大阪有機化学株式会社製)、エチルカルビトールアクリレート(ビスコート#190:大阪有機化学株式会社製)、ポリプロピレングリコールジアクリレート(アロニックス(登録商標)M−220:東亞合成株式会社製)、トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート(アロニックスM−310:東亞合成株式会社製)等を挙げることができる。また、その他下記構造式1で表される化合物Aを使用することもできる。
構造式1:
Figure 0005653864
また、重合開始剤としては、例えば、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン(IRGACURE 379:豊通ケミプラス株式会社製)等のアルキルフェノン系光重合開始剤を挙げることができる。
また、フッ素モノマーとしては、例えば、下記構造式2で表される化合物B等を挙げることができる。
構造式2:
Figure 0005653864
インクジェット法によりレジストを塗布する場合には、例えば、上記構造式1で示される化合物A、アロニックスM−220、IRGACURE 379および上記構造式2で示される化合物Bをそれぞれ質量比48:48:3:1の割合で混合して形成された光硬化性のレジストを使用することが好ましい。
本実施形態において、レジストの粘度は8〜20cPであり、レジストの表面エネルギーは25〜35mN/mである。ここで、レジストの粘度は、RE−80L型回転粘度計(東機産業株式会社製)を用い、25±0.2℃で測定した値である。測定時の回転速度は、0.5cP以上5cP未満の場合は100rpmとし、5cP以上10cP未満の場合は50rpmとし、10cP以上30cP未満の場合は20rpmとし、30cP以上60cP未満の場合は10rpmとした。また、レジストの表面エネルギーは、“UV nanoimprint materials: Surface energies, residual layers, and imprint quality”, H. Schmitt, L. Frey, H. Ryssel, M. Rommel, C. Lehrer, J. Vac. Sci. Technol. B, Volume 25, Issue 3, 2007, Pages 785-790.に記載の方法を用いた。具体的には、UVオゾン処理をしたシリコン基板と、オプツールDSX(ダイキン工業株式会社製)により表面処理をしたシリコン基板の表面エネルギーをそれぞれ求め、両基板に対するレジストの接触角からレジストの表面エネルギーを算出した。
(ナノインプリント用基板)
ナノインプリント用基板は、モールド1が光透過性を有する場合、その形状、構造、大きさ、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。「光透過性を有し」とは、具体的には、レジスト膜が形成される基板の一方の面から出射するように他方の面から光を入射した場合に、レジスト膜が十分に硬化することを意味する。ナノインプリント用基板のパターン転写の対象となる面がレジストを塗布する面となる。例えばナノインプリント用基板が情報記録媒体の製造向けのものである場合には、ナノインプリント用基板の形状は通常円板状である。構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。材質としては、基板材料として公知のものの中から、適宜選択することができ、例えば、シリコン、ニッケル、アルミニウム、ガラス、樹脂、などが挙げられる。これらの基板材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ナノインプリント用基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましい。ナノインプリント用基板の厚みが0.05mm未満であると、ナノインプリント用基板とモールド1との接着時に基板側に撓みが発生し、均一な接着状態を確保できない可能性がある。
一方、モールド1が光透過性を有しない場合は、レジストの露光を可能とするために、ナノインプリント用基板として石英基板を用いることが好ましい。石英基板は、光透過性を有し、厚みが0.3mm以上であれば、特に制限されることなく、目的に応じて適宜選択される。本実施形態において石英基板の光透過性については、例えば上記他方の面から上記一方の面へ波長200nm以上の光の透過率が少なくとも5%であればよい。石英基板は例えばシランカップリング剤で被覆したものを用いてもよい。また石英基板はその表面上にCr、W、Ti、Ni、Ag、Pt、Auなどからなる金属層および/またはCrO、WO、TiOなどからなる金属酸化膜層を積層したものを用いてもよい。金属層または金属酸化膜層の厚みは、通常30nm以下、好ましくは20nm以下、にする。30nmを超えるとUV透過性が低下し、レジストの硬化不良が起こりやすくなるためである。また石英基板は上記積層体の表面をシランカップリング剤で被覆したものを用いてもよい。石英基板の厚みは、通常0.3mm以上が好ましい。0.3mm以下では、ハンドリングやインプリント中の押圧で破損しやすい。
ナノインプリント用基板は、メサ型構造を有していてもよい。
(レジストの塗布工程)
ナノインプリント用基板にレジストを塗布する方法としては、離型剤の塗布方法と同様に、インクジェット法やディスペンス法など所定の量の液滴を所定の位置に配置できる方法を用いる。ナノインプリント用基板上にレジストの液滴を配置する際は、所望の液滴量に応じてインクジェットプリンターまたはディスペンサーを使い分けても良い。例えば、液滴量が100nl未満の場合はインクジェットプリンターを用い、100nl以上の場合はディスペンサーを用いるなどの方法がある。
レジストをノズルから吐出するインクジェットヘッドには、ピエゾ方式、サーマル方式、静電方式などが挙げられる。これらの中でも、液適量(配置された液滴1つ当たりの量)や吐出速度の調整が可能なピエゾ方式が好ましい。ナノインプリント用基板上にレジストの液滴を配置する前には、あらかじめ液滴量や吐出速度を設定及び調整する。例えば、液適量は、モールドの凹凸パターンの空間体積が大きい領域に対応する基板上の位置では多くしたり、モールドの凹凸パターンの空間体積が小さい領域に対応する基板上の位置では少なくしたりして調整することが好ましい。このような調整は、液滴吐出量(吐出された液滴1つ当たりの量)に応じて適宜制御される。具体的には、液滴量を5plと設定する場合には、液滴吐出量が1plであるインクジェットヘッドを用いて同じ場所に5回吐出するように、液滴量を制御する。液滴量は、例えば事前に同条件で基板上に吐出した液滴の3次元形状を共焦点顕微鏡等により測定し、その形状から体積を計算することで求められる。
上記のようにして液滴量を調整した後、所定の液滴配置パターンに従って、ナノインプリント用基板上に液滴を配置する。
スピンコート法やディップコート法を用いる際は、所定の厚みになるようにレジストを溶媒で希釈し、スピンコート法の場合は回転数、ディップコート法の場合は引き上げ速度を制御することにより均一な塗布膜を基板上に形成する。
(インプリント工程)
モールドとレジストを接触する前に、モールドとナノインプリント用基板間の雰囲気を減圧または真空雰囲気にすることで残留気体を低減する。ただし、高真空雰囲気下では硬化前のレジストが揮発し、均一な膜厚を維持することが困難となる可能性がある。そこで、好ましくはモールドと基板間の雰囲気を、He雰囲気または減圧He雰囲気にすることで残留気体を低減する。Heは石英基板を透過するため、取り込まれた残留気体(He)は徐々に減少する。Heの透過には時間を要すため減圧He雰囲気とすることがより好ましい。減圧雰囲気は、1〜90kPaであることが好ましく、1〜10kPaが特に好ましい。
レジストが塗布された基板とモールドとは、所定の相対位置関係となるように互いに位置合わせされた後に接触させる。位置合わせにはアライメントマークを用いることが好ましい。アライメントマークは光学顕微鏡やモアレ干渉法等で検出可能な凹凸パターンで形成される。位置合わせ精度は好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは100nm以下である。
モールドの押し付け圧は、100kPa以上、10MPa以下の範囲で行う。圧力が大きい方が、レジストの流動が促進され、また残留気体の圧縮、残留気体のレジストへの溶解、石英基板中のHeの透過も促進し、除去率向上に繋がる。しかし、加圧力が強すぎるとモールド接触時に異物を噛みこんだ際にモールド及び基板を破損する可能性がある。よって、モールドの押し付け圧は、100kPa以上10MPa以下が好ましく、より好ましくは100kPa以上5MPa以下、更に好ましくは100kPa以上1MPa以下となる。100kPa以上としたのは、大気中でインプリントを行う際、モールドとナノインプリント用基板間が液体で満たされている場合、モールドとナノインプリント用基板間が大気圧(約101kPa)で加圧されているためである。
モールド1をナノインプリント用基板に押し付け、レジストを露光した後、モールド1をレジストから剥離する。剥離させる方法としては、例えばモールド1またはナノインプリント用基板のどちらかの外縁部を保持し、他方のナノインプリント用基板またはモールド1の裏面を吸引保持した状態で、外縁の保持部もしくは裏面の保持部を押圧と反対方向に相対移動させることで剥離させる方法が挙げられる。
(モールドの再離型処理)
ナノインプリントでは、インプリントを重ねるとモールド1表面の離型剤6が剥がれていくため、モールド1を押し付ける工程の所定の回数ごとにまたは離型層の劣化(離型剤6による被覆率の低下)の度合に応じて、モールド1に離型処理を実施することが好ましい。インプリント後の離型処理については、前述したモールド1の製造の際の離型処理と同様である。モールド1表面の離型剤6が薄くなった部分、特にモールド本体12が露出している部分には、吸着水2が多く存在する。この吸着水2のメニスカスを利用して離型剤6を拡散させた場合には、離型剤6が薄くなった部分に重点的に離型剤6が集まる。これにより、凸部の上面Stから凹部の底面Sbに向けて離型層14の厚さ分布を損なうことなく離型層14を補修することができる。
「パターン化基板の製造方法」
次に、本発明のパターン化基板の製造方法の実施形態について説明する。本実施形態では、前述したナノインプリント方法を用いてパターン化基板の製造を行う。
まず、前述したナノインプリント方法を用いて、所定のパターンが形成されたレジスト膜を被加工基板上に形成する。次に、パターン形成されたレジスト膜をマスクにして被加工基板のエッチングを行い、レジスト膜に形成された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを被加工基板上に形成して、所定のパターンを有するパターン化基板(複版)を得る。
一方、被加工基板が積層構造を有しており表面上にマスク層を含む場合には、前述したナノインプリント方法を用いて、所定のパターンが形成されたレジスト膜をマスク層付きの被加工基板上に形成する。次に、レジスト膜をマスクにしてドライエッチングを行い、レジスト膜に形成された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを当該マスク層に形成し、そのマスク層をエッチストップ層にして被加工基板にさらにドライエッチングを行い、凹凸パターンを被加工基板上に形成して、所定のパターンを有するパターン化基板を得る。
ドライエッチングとしては、基板に凹凸パターンを形成できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオンミリング法、反応性イオンエッチング(RIE)、スパッタエッチング、などが挙げられる。これらの中でも、イオンミリング法、反応性イオンエッチング(RIE)が特に好ましい。
イオンミリング法は、イオンビームエッチングとも言われ、イオン源にArなどの不活性ガスを導入し、イオンを生成する。これを、グリッドを通して加速させ、試料基板に衝突させてエッチングするものである。イオン源としては、カウフマン型、高周波型、電子衝撃型、デュオプラズマトロン型、フリーマン型、ECR(電子サイクロトロン共鳴)型などが挙げられる。
イオンビームエッチングでのプロセスガスとしては、Arガス、RIEのエッチャントとしては、フッ素系ガスや塩素系ガスを用いることができる。
以上のように、本発明に係るパターン化基板の製造方法は、凹凸パターン表面全体の離型性が高い本発明のモールドを用いて実施するものであるから、ナノインプリントを用いたパターン化基板の製造において、精度の高い加工が可能となる。
また、本発明に係るパターン化基板の製造方法は、マスクとして、上記に記載のナノインプリント方法により形成された、矩形性の高い凹凸パターンを持つレジスト膜を用いてドライエッチングを行っているから、高精度で歩留まりよく基板を加工することが可能となる。
本発明に係る実施例および比較例を以下に示す。
<実施例1>
(モールドの作製)
Si基材上に、スピンコートによりPHS(ポリヒドロキシスチレン)系の化学増幅型レジストなどを主成分とするレジスト液を塗布し、レジスト層を形成した。その後、Si基材をXYステージ上で走査しながら、線幅30nm、ピッチ60nmのラインパターンに対応して変調した電子ビームを照射し、0.5mm角の範囲のレジスト層全面に直線状凹凸パターンを露光した。
その後、レジスト層を現像処理し、露光部分を除去して、除去後のレジスト層のパターンをマスクにしてRIEにより溝深さが60nmになるように選択エッチングを行い、直線状凹凸パターンを有するSiモールド本体を得た。テーパ角は85度であった。
上記Siモールド本体の表面をUVオゾン処理装置で洗浄し、Siモールド本体表面を親水性に改質した。
(離型処理用基板)
離型処理用基板として、厚さ0.525mmのSiウエハを用いた。まず、Siウエハ表面をUVオゾン処理装置で洗浄した。次に、ダイキン工業株式会社製の離型剤であるオプツールDSXをダイキン工業株式会社製のフッ素系特殊溶剤であるHD−ZVに溶解し、0.1w%の離型処理液を調整した。この離型処理液にSiウエハを1分間浸漬し、一定速度5mm/secで引き上げることにより離型剤をSiウエハ上にディップコートした。離型剤の膜厚は5nmとなった。
(離型処理方法)
Siモールド本体とSiウエハをナノインプリント装置に設置した。室温25℃、相対湿度80%の条件下でSiモールド本体とSiウエハを接触させた。接触した状態で5分間静置し、Siモールド本体をSiウエハから引き離した。以上の方法により、凸部の上面における厚さが3nmであり、凹部の底面における厚さが1nmであり、側面における厚さが上記上面から上記底面に向かって3nmから1nmへと連続的に変化するような厚さ分布を有する離型層をSiモールド本体表面に形成した。上記の工程により、Siモールドを得た。
(ナノインプリント用基板)
ナノインプリント用基板には厚さ0.525mmの石英基板を使用した。石英基板の表面に、レジストとの密着性に優れるシランカップリング剤であるKBM−5103(信越化学工業株式会社製)により表面処理をした。KBM−5103をPGMEAで1質量%に希釈し、スピンコート法により石英基板表面に塗布した。続いて、上記希釈液が塗布された石英基板をホットプレート上で150℃、5分の条件でアニールし、シランカップリング剤を石英基板表面に結合させた。
(レジスト)
上記構造式1で表される化合物Aを48重量%、アロニックスM220を48重量%、IRGACURE 379を3重量%、上記構造式2で表される化合物Bを1重量%含有するレジストを調整した。
(レジストの塗布工程)
ピエゾ方式のインクジェットプリンターであるFUJIFILM Dimatix社製DMP−2831を使用した。インクジェットヘッドには専用の10plヘッドであるDMC−11610を使用した。液滴量が10plとなるように、あらかじめ吐出条件を設定及び調整した。上記のようにして液滴量を調整した後、残膜厚が10nmになるように調整した所定の液滴配置パターンに従って、石英基板上に液滴を配置した。
(インプリント工程)
上記Siモールドと石英基板をギャップが0.1mm以下になる位置まで近接させ、石英基板の背面から石英基板上のアライメントマークとSiモールド上のアライメントマークが一致するように位置合わせをした。Siモールドと石英基板間の空間を99体積%以上のHeガスで置換し、He置換後に20kPa以下まで減圧した。減圧He条件下でSiモールドをレジストからなる液滴に接触させた。接触後、1MPaの押付け圧で1分間加圧し、360nmの波長を含む紫外光により、照射量が300mJ/cmとなるように露光し、レジストを硬化させた。石英基板およびSiモールドの裏面を吸引保持した状態で、石英基板およびSiモールドを押圧と反対方向に相対移動させることでSiモールドを剥離した。
(Siモールドの複版の製造工程)
上記のようにして凹凸パターンが転写されたレジスト膜をマスクにして、下記に示すようにドライエッチングを行い、レジスト膜に形成された凹凸パターンに基づく凹凸形状を石英基板上に形成した。まず、パターン凹部に存在する残膜を酸素プラズマエッチングにより除去し、パターン凹部の石英基板を露出させた。その際、凹凸パターン領域内の最も厚い残膜を除去できる条件にあわせてエッチング量を設定した。次に、フッ素系ガスにより、パターン凸部をマスクにして石英基板のRIEを行った。エッチング深さが60nmになるようにRIEの条件を設定した。最後に、パターン凸部の残渣を酸素プラズマエッチングにより除去した。この結果、所定の凹凸パターンを有する複版モールドを得た。
以上の複版の製造工程により、Siモールドの凹凸パターンが複製された石英モールドの複版を作製した。
<実施例2>
以下のように、化学気相蒸着法を用いて離型処理をしたこと以外は実施例1と同じである。
化学気相蒸着法を用いた離型処理は、モールドを入れた容器を10kPa以下に減圧し、離型剤を加熱することにより気化させ、離型剤を含む気体の流量を制御しながら容器内に導入し、モールド表面を気体状態の離型剤を含む雰囲気下に5分間晒すことにより行った。以上の方法により、凸部の上面における厚さが3nmであり、凹部の底面における厚さが1nmであり、側面における厚さが上記上面から上記底面に向かって3nmから1nmへと連続的に変化するような厚さ分布を有する離型層をモールド本体表面に形成した。
<実施例3>
Si基材をXYステージ上で走査しながら、0.5mm角の範囲に、線幅30nmおよびピッチ60nmのラインパターンと線幅300nmおよびピッチ600nmのラインパターンに対応して変調した電子ビームを照射して、Si基材上の0.5mm角のパターン領域内に、凹部の幅の異なるパターンを有する凹凸パターンを形成したこと以外は実施例1と同じである。
<比較例1>
モールド凸部のみに離型層を形成したモールドを作製した。離型処理方法以外は実施例1と同じである。
(離型処理方法)
Siモールド本体と離型処理用基板をナノインプリント装置に設置した。室温25℃、相対湿度20%の条件下でSiモールド本体と離型処理用基板を接触させた。接触した状態で1分間静置し、Siモールド本体を離型処理用基板から引き離した。メニスカスによる離型剤の拡散を低湿度、短接触時間により抑えたため、凸部の上面のみを離型処理できた。以上の方法により、凸部の上面における厚さが3nmであり、凹部の底面における厚さが0nmであり、上記上面近傍の側面における厚さのみが3nm弱である離型層をSiモールド本体表面に形成した。
<比較例2>
以下のように、浸漬法を用いて離型処理をしたこと以外は実施例1と同じである。
浸漬法を用いた離型処理は、重量濃度0.1重量%となるように離型剤を溶解した溶液内にSiモールド本体を1時間浸漬することにより行った。以上の方法により、凸部の上面における厚さが1nmであり、凹部の底面における厚さが1nmであり、側面における厚さが均一な厚さ分布を有する離型層をSiモールド本体表面に形成した。
<比較例3>
Si基材をXYステージ上で走査しながら、0.5mm角の範囲に、線幅30nmおよびピッチ60nmのラインパターンと線幅300nmおよびピッチ600nmのラインパターンに対応して変調した電子ビームを照射して、Si基材上の0.5mm角のパターン領域内に、凹部の幅の異なるパターンを有する凹凸パターンを形成したこと以外は実施例2と同じである。なお、離型層は線幅30nm、ピッチ60nmのラインパターンの領域で所望の厚さとなるように調整した。つまり、線幅30nm、ピッチ60nmのラインパターンの領域において、凸部の上面における厚さが3nmであり、凹部の底面における厚さが1nmであり、側面における厚さが上記上面から上記底面に向かって3nmから1nmへと連続的に変化するような厚さ分布を有する離型層をモールド表面に形成した。その結果、線幅300nm、ピッチ600nmのラインパターンの領域においては、凸部の上面における厚さが2nmであり、凹部の底面における厚さが2nmであり、側面における厚さが厚さ分布のない約2nmである離型層となった。
<評価方法>
以下に、レジストパターンのパターン成形性、モールドの耐久性、再離型処理時の欠陥増加数およびナノインプリントの生産性の具体的な評価方法およびそれぞれの評価結果について説明する。
レジストパターンのパターン成形性の評価は、ナノインプリントにより形成したレジストパターンをライン方向に対して垂直方向に破断し、AFMおよび/または走査電子顕微鏡により断面形状を測定して得られた、線幅30nm、ピッチ60nmのラインパターンの領域における凹凸パターンの凸部の傾斜角度を指標として行った。また、実施例3および比較例3に対してのみ、線幅およびピッチの異なるそれぞれのパターン領域における深さの平均値の差分値を算出し、深さ均一性の評価を行った。それぞれの実施例および比較例における凸部の傾斜角度および上記差分値は表1の通りである。
Figure 0005653864
モールドの耐久性の評価は、ナノインプリントを100回繰り返した後のモールド表面を光学顕微鏡、走査電子顕微鏡および原子間力顕微鏡で観察することにより確認された、表面に付着した異物の数を指標として行った。比較の際は、実施例1の異物の数を100としたときの相対値で他の実施例および比較例の異物の数を算出した。それぞれの実施例および比較例における異物の数は表2の通りである。
Figure 0005653864
再離型処理時の欠陥増加数の評価は、ナノインプリントを100回繰り返した後に再離型処理をし、再離型処理の前後のモールド表面を光学顕微鏡、走査電子顕微鏡および原子間力顕微鏡で観察することにより確認された、表面に付着した異物の数の増分(欠陥増加数)を指標として行った。比較の際は、実施例1の欠陥増加数を100としたときの相対値で他の実施例および比較例の欠陥増加数を算出した。それぞれの実施例および比較例における欠陥増加数は表3の通りである。
Figure 0005653864
ナノインプリントの生産性の評価は、離型処理時間(離型処理装置からナノインプリント装置へのモールドの搬送および設置時間を含む)の合計時間を指標として行った。比較の際は、実施例1の合計時間を100としたときの相対値で他の実施例および比較例の合計時間を算出した。それぞれの実施例および比較例における合計時間は表4の通りである。
Figure 0005653864
<評価結果>
実施例2に関する評価結果を示す。化学気相蒸着法を用いた離型処理では、ナノインプリント装置外で専用の蒸着装置を使用する必要がある。したがって、実施例1に対してナノインプリントの生産性は若干低下したが、これは許容範囲であった。凹部の底面の厚さを薄くする厚さ制御が可能であるためレジストパターンのパターン成形性は実施例1同等であり、モールドの耐久性と再離型処理時の欠陥増加数も実施例1と同等であった。
実施例3に関する評価結果を示す。Siモールドに凹部の幅の異なるパターンが存在することにより、凹部の深さが若干ばらつきパターン成形性は低下したが、これは許容範囲であった。モールドの耐久性、再離型処理時の欠陥増加数、およびナノインプリント生産性は実施例1と同等であった。
比較例1に関する評価結果を示す。凸部の上面のみに離型剤があるため、実施例1に対してパターン成形性は低下した。また、凹部の底面に離型剤が存在しないため、目詰まり、レジストパターンの欠陥および剥がれ等の離型起因のインプリント欠陥が実施例1に対して増加した。再離型処理時の欠陥増加数とナノインプリントの生産性は実施例1と同等或いはそれ以上であった。
比較例2に関する評価結果を示す。浸漬法を用いた離型処理では、凹凸パターンの全体を均一に離型剤で被覆するため、実施例1に対してパターン成形性が低下した。また、ナノインプリント装置内でまたは搬送時にモールドの裏面や側面に付着した異物が浸漬時に表面に周りこむことにより、再離型処理時の欠陥増加数は実施例1に対して多くなった。また、ナノインプリント装置外で専用の浸漬装置を使用する必要があるため、ナノインプリントの生産性は実施例1に対して低下した。モールド耐久性は実施例1と同等であった。
比較例3に関する評価結果を示す。化学気相蒸着法を用いた離型処理では、Siモールド本体に凹部の幅の異なるパターンが存在すると、凹部の底面における離型層の厚さは、凹部の幅が広いほうが厚くなる。したがって、パターン深さの均一性が低下して、実施例3に対してパターン成形性が低下した。凹部の線幅が100nm程度、アスペクト比が1程度を境にして、線幅が広くおよび/またはアスペクト比が小さくなるに従って、側面における離型層に厚さ分布を持たせることが困難になる傾向がある。また、化学気相蒸着法を用いた離型処理では、ナノインプリント装置外で専用の蒸着装置を使用する必要があるため、実施例1に対してナノインプリントの生産性は若干低下したが、これは許容範囲であった。モールドの耐久性と再離型処理時の欠陥増加数は実施例1と同等であった。
表5は、実施例および比較例に関する上記の評価結果をまとめたものである。
Figure 0005653864
表5における表示の意味は以下の通りである。
レジストパターンの成形性の欄では、実施例および比較例それぞれの評価結果を、凸部の傾斜角度が85度(これはSiモールド本体作製時のテーパ角である。)を越える場合にはレジストパターンの成形性が良好であると評価し○で表示し、85度以下である場合には×で表示した。ただし、凸部の傾斜角度が85度を越える場合であっても、深さ均一性の評価において深さの平均値の差分値が1nm以上であるときは、レジストパターンの成形性は不良であると評価しその評価結果を×で表示した。
モールドの耐久性の欄では、実施例および比較例それぞれの評価結果を、異物の数が150未満である場合にはモールドの耐久性が良好であると評価し○で表示し、異物の数が150以上である場合には×で表示した。
再離型処理時の欠陥増加数の欄では、実施例および比較例それぞれの評価結果を、欠陥増加数が150以下である場合には再離型処理時の欠陥増加数が少ないと評価し○で表示し、欠陥増加数が150を超える場合には×で表示した。
ナノインプリントの生産性の欄では、実施例および比較例それぞれの評価結果を、合計時間が150以下である場合にはナノインプリントの生産性が良好であると評価し○で表示し、合計時間が150を超える場合には×で表示した。
表5からわかるように、実施例1から3における本発明のモールドが、レジストパターンの成形性、モールドの耐久性、再離型処理時の欠陥増加数、ナノインプリントの生産性において、優れた性能を示すことが分かった。比較例3の結果から、異なる線幅とピッチのパターンが混在するモールドでは、実施例2で良い結果を示した化学気相蒸着法であっても、レジストパターンの成形性、特に深さ均一性に問題が生じた。実施例3に示すように、本発明の離型処理方法を用いることで、深さ均一性は改善し、すべての評価項目において優れた性能を示すことが分かった。実施例1から3との対比において、比較例1から3においてすべての項目で実施例と同等以上となるものは無かった。以上の結果、本発明の優位性が示された。
1 モールド
2 吸着水
5 離型処理用基板
6 離型剤
6a 拡散した離型剤
12 モールド本体
13 凹凸パターン
14 離型層
Sb 凹部の底面
Ss 凸部の側面
St 凸部の上面
W1 凸部の半値幅
W2 凸部同士の間隔

Claims (11)

  1. 微細な凹凸パターンを表面に有するモールド本体の該表面に離型層を形成する離型処理方法において、
    前記モールド本体として、前記凹凸パターンの凸部の断面が順テーパ形状であるモールド本体を用意し、
    離型剤が塗布された離型処理用基板を用意し、
    前記凹凸パターンの凸部の上部のみが前記離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着した前記モールド本体および前記離型処理用基板を互いに近づけ、
    前記吸着水中を前記離型剤が拡散することに起因して、前記凹凸パターンの凸部の上面側から前記凹凸パターンの凹部の底面側に向かって前記凹凸パターンの側面における前記離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する前記離型層が前記凹凸パターンの全域に亘って形成されるまで、前記接触状態を維持し、
    前記凸部の上部が前記離型処理用基板上の前記離型剤から分離するように前記モールド本体および前記離型処理用基板を離すことを特徴とする離型処理方法。
  2. ナノインプリント装置内で実施することを特徴とする請求項1に記載の離型処理方法。
  3. 微細な凹凸パターンを表面に有するモールド本体と、該表面に形成された離型層とを備えたナノインプリント用のモールドの製造方法において、
    前記モールド本体として、前記凹凸パターンの凸部の断面が順テーパ形状であるモールド本体を用意し、
    離型剤が塗布された離型処理用基板を用意し、
    前記凹凸パターンの凸部の上部のみが前記離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着した前記モールド本体および前記離型処理用基板を互いに近づけ、
    前記吸着水中を前記離型剤が拡散することに起因して、前記凹凸パターンの凸部の上面側から前記凹凸パターンの凹部の底面側に向かって前記凹凸パターンの側面における前記離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する前記離型層が前記凹凸パターンの全域に亘って形成されるまで、前記接触状態を維持し、
    前記凸部の上部が前記離型処理用基板上の前記離型剤から分離するように前記モールド本体および前記離型処理用基板を離すことを特徴とするモールドの製造方法。
  4. ナノインプリント装置内で実施することを特徴とする請求項3に記載のモールドの製造方法。
  5. 微細な凹凸パターンを表面に有するモールド本体と、該表面に形成された離型層とを備えたナノインプリント用のモールドにおいて、
    前記モールド本体の前記凹凸パターンの凸部の断面が順テーパ形状であり、
    前記離型層が、前記凹凸パターンの全域に亘って、前記凹凸パターンの凸部の上面における前記離型層の厚さが前記凹凸パターンの凹部の底面における前記離型層の厚さよりも厚く、かつ、前記上面側から前記底面側に向かって前記凹凸パターンの側面における前記離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有するものであることを特徴とするモールド。
  6. 前記離型層が、前記側面における厚さが前記上面における厚さと同じ厚さから前記底面における厚さと同じ厚さまで薄くなるような厚さ分布を有するものであることを特徴とする請求項5に記載のモールド。
  7. 前記離型層が、前記上面における厚さが1〜5nmであり、前記底面における厚さが0.1〜1nmでありかつ前記上面における厚さの70%以下であるような厚さ分布を有するものであることを特徴とする請求項5または6に記載のモールド。
  8. 請求項5から7いずれかに記載のモールドを用いて、
    ナノインプリント用基板上にレジストを塗布し、
    前記モールドを前記ナノインプリント用基板の前記レジストが塗布された面に押し付け、
    前記モールドを前記ナノインプリント用基板から剥離することを特徴とするナノインプリント方法。
  9. 前記モールドを押し付ける工程の所定の回数ごとにまたは離型層の劣化の度合に応じて、前記モールドに離型処理を実施するナノインプリント方法であって、
    前記離型処理が、
    離型剤を塗布した離型処理用基板を用意し、
    前記凹凸パターンの凸部の上部のみが前記離型剤に接触した接触状態となるように、吸着水が表面に付着した前記モールド本体および前記離型処理用基板を互いに近づけ、
    前記吸着水中を前記離型剤が拡散することに起因して、前記凹凸パターンの凸部の上面側から前記凹凸パターンの凹部の底面側に向かって前記凹凸パターンの側面における前記離型層の厚さが薄くなるような厚さ分布を有する前記離型層が前記凹凸パターンの全域に亘って形成されるまで、前記接触状態を維持し、
    前記凸部の上部が前記離型剤から分離するように前記モールド本体および前記離型処理用基板を離すものであることを特徴とする請求項8に記載のナノインプリント方法。
  10. 前記モールドを前記ナノインプリント用基板に押し付ける工程と前記モールドに前記離型処理を実施する工程とをナノインプリント装置内で一貫して実施することを特徴とする請求項9に記載のナノインプリント方法。
  11. 請求項8から10いずれかに記載のナノインプリント方法により、凹凸パターンが転写されたレジスト膜を被加工基板上に形成し、
    該レジスト膜をマスクとしてエッチングを行って、該レジスト膜に転写された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを前記被加工基板に形成することを特徴とするパターン化基板の製造方法。
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