JP2010097392A - 設備劣化予測システムおよび設備劣化予測方法 - Google Patents

設備劣化予測システムおよび設備劣化予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種の機器が設置されている設備の正確な劣化を予測することができ、また、予測結果を設備の維持・管理に反映することを可能にする設備劣化予測システムおよび設備劣化予測方法を提供する。
【解決手段】 設備を構成する各機器の設置年数や機器材料等の属性を表す機器属性と、各機器の過去の故障の有無を表す故障実績と、各機器に対する巡視で発見された異常を表す巡視実績とを記憶する記憶装置20と、記憶装置20に記憶されている機器属性の組み合わせで機器を分類し、分類の中から選択された機器の故障の有無を故障実績から決定し、故障の有無から機器の故障率を算出し、この機器の故障率と、この機器の巡視実績とを基にベイズの定理を用いて、巡視で異常が発見された機器が、故障する確率を故障率として算出する設備劣化予測装置10とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、各種設備の劣化を予測する設備劣化予測システムおよび設備劣化予測方法に関する。
各種設備として例えば電力会社の場合には配電設備があり、電力会社は配電設備の維持・管理を行っている。配電設備については、その設置年数、稼動状態、設置場所などによって、劣化の状況が異なる。このために、電力会社では、すべての配電設備について範囲や区間などを決めて、担当者が巡視をする。配電設備の種類が膨大であり、かつ、広範囲に設置されているので、巡視範囲や区間に対して優先順位を決めて、効率的な巡視を行うことが重要である。
一方、配電設備のような機器の劣化を予測する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。この方法は、機器の故障記録を基にし、数学的な手法から機器の故障確率を算出する。この方法は、プラントに設けられる変電機器などを対象としている。
特開2007‐328522号公報
ところで、先に述べた機器の劣化を予測する方法には、次の課題がある。通常、配電設備の劣化は、その設備を構成する各機器の材料、稼動状態などの影響を受けるが、この方法にはこれらの事項が考慮されていない。配電設備は、開閉器や変圧器などのように、設置年数、機器材料、稼動状態が異なる機器が柱上に設置されて形成されている。したがって、材料や稼動状態などが異なる配電設備については、正確な故障確率を算出することができない。つまり、配電設備の正確な劣化を予測することができない。
また、機器の故障確率は、機器が設置されている場所の環境などの影響を受けるが、この方法にはこれらの事項が考慮されていない。配電設備は、塩害地区や雪害地区などの地域特性の異なる場所に設置され、また、平地や急傾斜地などの地形区分の異なる場所に設置される。したがって、こうした場所に設置されている配電設備については、正確な劣化を予測することができない。
さらに、先の方法は機器の故障確率を算出するだけであり、算出した故障確率が機器の維持・管理などに反映されていない。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、各種の機器が設置されている設備の正確な劣化を予測することができ、また、予測結果を設備の維持・管理に反映することを可能にする設備劣化予測システムおよび設備劣化予測方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、設備を構成する各機器の設置年数や機器材料等の属性を表す機器属性と、各機器の過去の故障の有無を表す故障実績と、各機器に対する巡視で発見された異常を表す巡視実績とを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている機器属性の組み合わせで機器を分類し、分類の中から選択された機器の故障の有無を故障実績から決定し、故障の有無から機器の故障率を算出し、この機器の故障率と、この機器の巡視実績とを基にベイズの定理を用いて、巡視で異常が発見された機器が、故障する確率を故障率として算出する処理手段と、を備えることを特徴とする設備劣化予測システムである。
請求項1の発明では、設備を構成する各機器の設置年数や機器材料等の属性を表す機器属性と、各機器の過去の故障の有無を表す故障実績と、各機器に対する巡視で発見された異常を表す巡視実績とを、記憶手段が前もって記憶している。こうした状態で、処理手段は、記憶手段に記憶されている機器属性の組み合わせで機器を分類し、分類の中から選択された機器の故障の有無を故障実績から決定する。この後、処理手段は、機器の故障の有無から機器の故障率を算出し、この機器の故障率と、この機器の巡視実績とを基にベイズの定理を用いて、巡視で異常が発見された機器が、故障する確率を故障率として算出する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の設備劣化予測システムにおいて、前記処理手段は、巡視で異常が発見された機器が故障する確率を故障率として算出した後、最新の巡視実績によって故障率を算出して故障率を更新していく、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の設備劣化予測システムにおいて、前記処理手段は、分類して選択された機器の故障の有無から機器の故障率を算出する場合、データ不足で故障率を算出することができないとき、故障率無しを含む複数の分類を組み合わせ、この組み合わせにより得られる故障の有無のデータに対して最小2乗法を用いて故障率を算出する、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の設備劣化予測システムにおいて、前記記憶手段は、各機器の取替え時期の故障率を記憶し、前記処理手段は、機器の現在の故障率と設置年数とから、この機器の劣化速度を算出し、前記記憶手段に記憶されている、この機器の故障率と、算出した劣化速度とを基にして取替え時期を算出する、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の設備劣化予測システムにおいて、前記記憶手段は、設置されている機器を範囲や区間等の、巡視の区分毎に記憶し、前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されている各区分の機器の故障率と、機器が故障した場合の被害量とを算出し、これらの故障率と被害量とから各機器のリスクを表す値を算出し、各機器の算出結果を基にして各区分のリスクを示す値を算出する、ことを特徴とする。
請求項6の発明は、設備を構成する各機器の設置年数や機器材料等の属性を表す機器属性と、各機器の過去の故障の有無を表す故障実績と、各機器に対する巡視で発見された異常を表す巡視実績とを、あらかじめ記憶し、あらかじめ記憶されている機器属性の組み合わせで機器を分類し、分類の中から選択された機器の故障の有無を故障実績から決定し、機器の故障の有無から機器の故障率を算出し、この機器の故障率と、この機器の巡視実績とを基にベイズの定理を用いて、巡視で異常が発見された機器が、故障する確率を故障率として算出する、ことを特徴とする設備劣化予測方法である。
請求項1および請求項6の発明によれば、機器属性の組み合わせで分けられた機器、例えば設置年数が20年以上の機器であり、機器がコンクリート柱である場合の故障率を、巡視実績によって更新する。これにより、設備の各機器に対する正確な故障率を提供することができ、この故障率により、将来の故障発生を予測することを可能にする。
請求項2の発明によれば、算出した故障率が最新の巡視実績で更新されていくので、正確な故障率を得ることができる。これにより、設備の各機器に対する将来の故障発生を、正確に予測することを可能にする。
請求項3の発明によれば、分類された機器の故障の有無から機器の故障率を算出する場合、データが不足して故障率を算出することができないときでも、分類された機器の故障率を得ることができる。
請求項4の発明によれば、設備の各機器の取替え時期を自動で算出するので、機器の取替え時期を効率的に得ることを可能にする。
請求項5の発明によれば、各区分毎に設置されている機器の故障率を基にして、各区分のリスクを示す値を自動で算出することができる。これにより、算出したリスクを設備の維持・管理に反映することにより、設備の巡視を効率的に行うことを可能にする。
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。各実施の形態では、電力会社の設備の劣化予測をする場合を例として説明する。また、この実施の形態では、配電設備の構成要素として、電柱、開閉器、変圧器および電線を例としている。
(実施の形態1)
この実施の形態による設備劣化予測システムを図1に示す。図1の設備劣化予測システムは、設備劣化予測装置10と、設備劣化予測装置10によるアクセスが可能な記憶装置20とを備えている。
記憶装置20は、設備の劣化予測に必要とする各種のデータを、データベースとして記憶している。記憶装置20が記憶するデータベースには、設置年月日データベース21Aがある。設置年月日データベース21Aには、配電設備の各構成要素である機器が設置された年月日が、機器の属性として記録されている。設置年月日データベース21Aの一例を図2に示す。この設置年月日データベース21Aには、電柱、開閉器、変圧器および電線の各機器に対応して、それらの設置年数と設置年月日とが記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、材料構成データベース21Bがある。材料構成データベース21Bには、電柱、開閉器、変圧器および電線を形成する材料が、機器の属性として記録されている。材料構成データベース21Bの一例を図3に示す。この材料構成データベース21Bには、配電設備の機器が例えば電柱であれば、コンクリート柱、鋼管柱、木柱のような区分が記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、地形区分データベース21Cがある。地形区分データベース21Cには、各地区に特徴的な地形が記録されている。地形区分データベース21Cの一例を図4に示す。この地形区分データベース21Cには、各地区の例えば平地、急傾斜地、山林、埋立地などのような地形特性が記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、地域特性データベース21Dがある。地域特性データベース21Dには、各地区の環境等が記録されている。地域特性データベース21Dの一例を図5に示す。この地域特性データベース21Dには、塩害地区、雪害地区、強風地区のような、各地区の気象条件などの地域特性が記録されている。
記憶装置20が記憶するデータベースには、稼動状態データベース21Eがある。稼動状態データベース21Eには、巡視の担当者が各地区を巡視したときの結果が記録されている。稼動状態データベース21Eの一例を図6に示す。この稼動状態データベース21Eには、電柱、開閉器、変圧器および電線の巡視結果として、異常の有り・無しが記録されている。この実施の形態では、電柱、開閉器、変圧器および電線の異常は次の通りである。
電柱の異常 …亀裂、損傷、腐食
開閉器の異常…錆発生、損傷、腐食
変圧器の異常…錆発生、損傷、過負荷
電線の異常 …被覆損傷、素線切れ、過負荷
記憶装置20が記憶するデータベースには、故障データベース21Fがある。故障データベース21Fには、配電設備の機器における過去の故障が記録されている。故障データベース21Fの一例を図7に示す。この故障データベース21Fには、例えば電柱、開閉器、変圧器および電線の故障の発生した年月日、電柱番号、故障の内容が記録されている。この実施の形態では、電柱、開閉器、変圧器および電線の故障は次の通りである。
電柱の故障 …折損、倒壊、傾斜
開閉器の故障…破損、焼損、動作不能
変圧器の故障…破損、焼損、漏油
電線の故障 …断線、接触不良
設備劣化予測装置10は、配電設備の劣化を予測するコンピュータであり、表示部11、操作部12、処理部13、記憶部14およびインターフェース15を備えている。
表示部11は、配電設備の劣化予測に必要とするデータや、劣化予測の結果などを表示するLCD(液晶ディスプレイ)などの表示装置である。操作部12は、マウスやキーボードなどのような、担当者によって操作される装置である。操作部12の操作により、配電設備の劣化予測を始めるための指示などが入力される。インターフェース15は、処理部13を記憶装置20に接続して、記憶装置20に対するアクセスを可能にする。記憶部14は、コンピュータに必要とする各種のプログラムや、配電設備の劣化予測を行うためのプログラムをあらかじめ記憶している。
処理部13は、記憶部14に記憶されている各種のプログラムを実行する。処理部13が実行するプログラムには図8および図9に示す設備劣化予測処理がある。操作部12に処理開始の指示が入力されると、処理部13は、設備劣化予測処理を開始し、配電設備を構成する機器を入力する入力画面を表示する(ステップS1)。ステップS1で処理部13は、表示部11を制御して、劣化予測対象の一覧、この実施の形態では、電柱、開閉器、変圧器および電線を表示する。この後、処理部13は、操作部12に対する操作により、劣化予測対象が選択されると、選択結果を操作部12から受け取る(ステップS2)。ステップS2が終了すると、処理部13は、記憶装置20の各データベースを参照し(ステップS3)、配電設備の選択された構成要素つまり劣化予測対象に関連するデータ(以下、「関連データ」という)を抽出する(ステップS4)。処理部13は、関連データを記憶装置20から受け取ると、関連データを組み合わせたデータ(以下、「組み合わせデータ」という)を作成する(ステップS5)。この組み合わせデータは機器の分類を表すデータである。
例えば、ステップS2で劣化予測対象として電柱が選択されると、処理部13は、図10に示すように、設置年月日データベース21Aから抽出した電柱の設置年数データと、材料構成データベース21Bから抽出した材料構成データとを関連データとする。そして、処理部13は、これら2つの関連データを組み合わせて、組み合わせデータを作成する。
ステップS5で組み合わせデータを作成すると、組み合わせデータの各項目を選択するための選択画面を表示する(ステップS6)。例えば、ステップS6により、劣化予測対象の設置年数と機器材料とが担当者によって選択される。ステップS6の後、処理部13は選択結果を受け取る(ステップS7)。処理部13は、受け取った選択結果を用いて、故障データベース21Fを参照し(ステップS8)、過去の故障実績データを作成する(ステップS9)。
例えば、ステップS7で、組み合わせデータの設置年数区分から20年以上が選択され、機器材料区分からコンクリート柱が選択されると、処理部13は、故障データベース21Fから該当するデータを抽出する。処理部13は、これらのデータを用いて、図11に示すように、選択事項に該当する電柱番号と故障の有無から成る、過去の故障実績データを作成する。
処理部13は、ステップS9で故障実績データを作成すると、更新処理(図9)をする(ステップS10)。この更新処理で、処理部13は、ベイズの定理を用い、設備の故障率(事前確率)を最新の巡視実績で更新して故障率(事後確率)を算出する。以下では、設置年数区分から20年以上が選択され、機器材料区分からコンクリート柱が選択された場合、つまり、20年以上のコンクリート柱の場合を具体例として説明する。処理部13は、
20年以上のコンクリート柱の電柱が故障する事象をA
20年以上のコンクリート柱の電柱で、巡視により異常が発見される事象をB
とする。処理部13は、更新処理を開始すると、設備の事前確率を算出する(ステップS10A)。具体例の場合には、処理部13は、図11の過去の故障実績データから、コンクリート柱の故障率(事前確率)を、次の式から算出する。
Figure 2010097392
ステップS10Aが終了すると、処理部13は、設備で事故が発生しない確率を算出する(ステップS10B)。具体例の場合には、処理部13は、次の式からコンクリート柱で事故が発生しない確率を算出する。
Figure 2010097392
この後、処理部13は、記憶装置20の各データベースを参照し(ステップS10C)、最新の巡視実績データを作成する(ステップS10D)。具体例の場合には、処理部13は、稼動状態データベース21Eを参照し、図12に示すように、電柱番号と異常の有り・無しから成る、最新の巡視実績データを作成する。
この後、処理部13は、ステップS9で作成した過去の故障実績データと、ステップS10Dで作成した最新の巡視実績データとから、故障が発生した設備のうち、巡視で異常が発見される確率と、故障が発生しなかった設備のうち、巡視で異常が発見される確率とを算出する(ステップS10E)。具体例の場合には、故障が発生した設備のうち、巡視で異常が発見されるケースが図13に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、故障が発生した設備のうち、巡視で異常が発見される確率を算出する。
Figure 2010097392
また、故障が発生しなかった設備のうち、巡視で異常が発見されるケースが図14に示す通りである。これにより、処理部13は、次の式から、故障が発生しなかった設備のうち、巡視で異常が発見される確率を算出する。
Figure 2010097392
処理部13は、巡視で異常が発見される2通りの確率を算出すると、ベイズの定理、つまり次の式を用い、
Figure 2010097392
巡視で異常が発見された設備が、故障する確率(事後確率)を算出する(ステップS10F)。具体例の場合には、処理部13は、次の式を用いて、事後確率を算出する。
Figure 2010097392
この数6式を用いた算出結果は0.80である。処理部13は、設備の故障率(事前確率)である0.6を、巡視で異常が発見された設備が故障する確率(事後確率)である0.80として更新する。つまり、処理部13は、巡視実績によって設備の故障率を更新する。これにより、設置年数区分が20年以上のコンクリート柱の、最新の故障率は0.80になる。
処理部13は、ステップS10Fが終了すると、ステップS10の更新処理を終了する。この後、処理部13は、更新処理で算出した事後確率を出力する(ステップS11)。ステップS11で、処理部13は例えば表示部11を制御して、事後確率を表示する。処理部13はステップS11を終えると、設備劣化予測処理を終了する。そして、処理部13は、後日、故障率を算出する場合、更新処理で算出した事後確率を事前確率とし、これにより設備劣化予測処理を行う。
次に、この実施の形態の設備劣化予測システムを用いた設備劣化予測方法について説明する。担当者は、配電設備の劣化を予測する場合に、設備劣化予測装置10を操作して、設備劣化予測処理の開始を入力する。この後、設備劣化予測装置10が劣化予測対象を選択するための選択画面を表示するので、担当者は、例えば電柱を選択する。これにより、設備劣化予測装置10は、コンクリート柱の設置年数データや材料構成データを組み合わせて、機器の分類を表す組み合わせデータを作成し、組み合わせデータの各項目を選択するための選択画面を表示する。担当者が、例えば組み合わせデータの設置年数区分から20年以上を選択し、機器材料区分からコンクリート柱を選択すると、設備劣化予測装置10は、該当する電柱番号と故障の有無とから成る故障実績データを作成する。
この後、設備劣化予測装置10は、更新処理を行い、ベイズの定理を用い、設備の故障率を最新の巡視実績で更新する。そして、設備劣化予測装置10は、算出した故障率を出力し、また、算出した故障率を必要に応じてデータベースとして保存する。
この実施の形態によれば、配電設備の構成要素である各機器の設置年数、機器材料、稼動状態等を反映して、各機器等の故障率を高い精度で出力することができる。これにより、配電設備のように、設置年数、機器材料、稼動状態等が異なる機器が多岐にわたっている設備について、正確な故障率を用いて、配電設備の劣化の様子を把握することを可能にする。
また、この実施の形態によれば、次の事後確率を算出する場合、既に算出した事後確率を事前確率として設備劣化予測処理を行う。これにより、事後確率を計算した後、記憶装置20の稼動状態データベース21Eに記憶されている最新の巡視実績データを用いて、将来の故障発生予測を正確に行うことを可能にする。
なお、この実施の形態では、亀裂などの異常の事象や、折損などの故障の事象に関係なく、機器の故障率を処理部13が算出したが、異常の事象や故障の事象毎に故障率を算出してもよい。例えば、巡視により、コンクリート柱に亀裂が発見された場合に、このコンクリート柱に折損が発生する確率を算出するようにしてもよい。この場合には、ベイズの定理を用いて、事象ごとの実績から故障率を算出する。
(実施の形態2)
この実施の形態では、故障率のデータが一部無い場合に、該当する故障率を推定する。この実施の形態による設備劣化予測システムを図15に示す。この実施の形態による設備劣化予測システムは、設備劣化予測装置10と記憶装置20とを備えている。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
この実施の形態では、記憶装置20が地形地域データベース22を備えている。地形地域データベース22は、地形特性および地域特性の組み合わせと、各組み合わせに対応する、配電設備の構成要素の故障率が記録されている。例えばコンクリート柱を例にすると、図16に示すように、材料構成データベース21Bから得られる、コンクリート柱の材料構成データの各要素と、地形区分データベース21Cから得られる地形区分データの各要素と、地域特性データベース21Dから得られる地域特性データの各要素との組み合わせから、地形・地域の組み合わせデータが作成される。さらに、組み合わせデータの要素に故障率が付加されて得られたデータを集めたものが、地形地域データベース22である。この故障率は、実施の形態1の設備劣化予測処理で算出されたデータである。この地形地域データベース22の一例を図17に示す。この地形地域データベース22は、配電設備の構成要素である電柱、開閉器、変圧器および電線が異なる地形・地区に設置された場合の故障率を表す。しかし、地域よっては、故障率を算出するために必要なデータが取得困難な場合があり、例えばコンクリート柱の急傾斜地の雪害地域に設置された場合の、故障率のデータが無しである。
この実施の形態では、設備劣化予測装置10の処理部13が、実施の形態1の設備劣化予測処理などに加えて、地形地域データベース22で故障率のデータが一部無しの場合に、該当する故障率を推定する故障率推定処理を行う。処理部13は故障率推定処理で最小2乗法を用いる。最小2乗法は次の通りである。2変数x、yがあり、値xに対する値yの変化が、多少とも規則的に起こる場合、値x、yの間が、直線(回帰直線)により、かなりよくあてはまることが知られている。しかし、得られるデータは必ずしも回帰直線上にあるわけではなく、この直線に対して多少のばらつきを示すことが一般的である。
得られたデータに最もよくあてはまる回帰直線を求める方法として、最小2乗法が知られている。最小2乗法は、図18に示すように、得られたデータD1〜D4と直線Lとの、y軸方向の距離d1〜d4の和が最小になるように、直線Lを求める。この方法は、回帰直線の方程式を、
Figure 2010097392
とすると、回帰直線からの偏差の2乗和Dが、
Figure 2010097392
となり、この偏差の2乗和Dが最小となる値a、bを求める。値aは数7式の切片を表す回帰母数であり、値bは数7式の傾きを表す回帰母数である。なお、数8式では、距離dは、例えば図18のy軸方向の距離d1〜d4のそれぞれを表している。
回帰直線の値a、bは、次の連立方程式から求められる。
Figure 2010097392
Figure 2010097392
なお、数9式の中で、値Nは、得られたデータx、yの個数を表す。
こうした最小2乗法を用いて、処理部13は、先のデータ無しの故障率を、故障率推定処理で推定する。この故障率推定処理を図19に示す。なお、以下ではコンクリート柱の場合を具体例として説明する。操作部12に処理開始の指示が入力されると、処理部13は、配電設備の機器を入力する入力画面を表示する(ステップS21)。ステップS21で処理部13は、表示部11を制御して、故障率の算出対象の一覧、この実施の形態では、電柱、開閉器、変圧器および電線を表示する。この後、処理部13は、操作部12の操作により、算出対象が選択されると、選択結果を操作部12から受け取る(ステップS22)。ステップS22が終了すると、処理部13は、記憶装置20の地形地域データベース22を参照し(ステップS23)、算出対象の地形地域データを抽出する(ステップS24)。
ステップS24が終了すると、処理部13は、表示部11を制御して、地形地域データの各項目を選択するための選択画面を表示する(ステップS25)。例えば、ステップS25により、雪害のデータ無しの項目が選択される。ステップS25の後、処理部13は選択結果を受け取る(ステップS26)。処理部13は、受け取った選択結果を用いて、異なる地形における故障率を組み合わせたデータを抽出する(ステップS27)。具体例の場合には、地形地域データベース22から、平地の故障率と、データ無しが存在する急傾斜地の故障率とを組み合わせる。データを(x、y)とすると、このときのデータの分布は図20のようになる。
(x、y)=(0.6、0.9)
=(0.3、0.5)
=(0.2、0.3)
ステップS27の後、処理部13は、最小2乗法により、回帰直線の回帰母数a、bを算出する(ステップS28)。具体例の場合には、3組(N=3)の(x、y)を用いて、
Figure 2010097392
Figure 2010097392
の各値を算出し、これらの値を数9式に用いると、
Figure 2010097392
となる。また、3組(N=3)の(x、y)を用いて、
Figure 2010097392
Figure 2010097392
の各値を算出し、これらの値を数10式に用いると、
Figure 2010097392
となる。この後、処理部13は、数13式と数16式と、
Figure 2010097392
として連立方程式にする。処理部13は、数17式を解き、次の解を得て、ステップS28を終了する。
Figure 2010097392
この後、処理部13は、ステップS28で得た解、つまり、回帰母数を数7式に適用し、
Figure 2010097392
を得る(ステップS29)。
この後、処理部13は、地域特性の既存の故障率を回帰直線に適用し、データ無しの部分に対応する故障率を算出する(ステップS30)。具体例の場合には、コンクリート柱における平地、雪害の故障率が0.5(=x)であるので、急傾斜地、雪害の故障率yを次のように算出する。
Figure 2010097392
これにより、処理部13は、データ無しに対応する故障率、つまり、コンクリート柱における急傾斜地、雪害の故障率を値0.76と推定する。この様子を図21に示す。この後、処理部13は、記憶装置20の地形地域データベース22を更新して(ステップS31)、故障率推定処理を終了する。
この実施の形態によれば、故障率推定処理を行うことにより、地形地域データベース22でデータ無しの部分に対応する故障率を得ることができる。これにより、データの取得が困難な地域特性を含む地域特性データベース21Dの故障率を用いて、この地域に設置されている配電設備の劣化の様子を確実に、かつ、正確に把握することを可能にする。
なお、この実施の形態によれば、与えられたデータが3点である場合を例としたが、データ数が多い程、つまり、地形地域データベース22の区分数が多い程、正確な故障率を得ることができる。また逆に、最低2点のデータがあれば、データ無しの部分に対応する故障率を算出することができる。さらに、例えば図22に示すように、コンクリート柱における平地および急傾斜地でのデータが1点しかない場合、処理部13は、地形区分の組み合わせを変更することにより、必要とする2点のデータを得ることが可能である。
(実施の形態3)
この実施の形態では、先の各実施の形態で算出した故障率を用いて、設備の取替え時期を推定する。この実施の形態による設備劣化予測システムを図23に示す。この設備劣化予測システムは、設備劣化予測装置10と記憶装置20とを備えている。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
この実施の形態では、記憶装置20が設備取替えデータベース23を備えている。設備取替えデータベース23は、配電設備の機器を取り替えるときに参照される故障率が記録されている。つまり、機器の故障率が設備取替えデータベース23に記録されている値に達すると、この機器を取り替える時期がきたことが判明する。設備取替えデータベース23の一例を図24に示す。この設備取替えデータベース23は、配電設備の構成要素である電柱、開閉器、変圧器および電線にそれぞれ対応する故障率が記録されている。
この実施の形態では、設備劣化予測装置10の処理部13が、実施の形態1の設備劣化予測処理などに加えて、機器の取替え時期を予測する設備取替え予測処理を行う。この設備取替え予測処理を図25に示す。操作部12に処理開始の指示が入力されると、処理部13は、設備取替え予測処理を開始し、実施の形態1の設備劣化予測処理を行う(ステップS41)。ステップS41が終了すると、処理部13は、設備劣化予測処理で得たデータを利用して、劣化速度を算出する(ステップS42)。例えば、ステップS41で、25年後のコンクリート柱の故障率として、0.75を得る。これにより、処理部13は、
Figure 2010097392
の式を用い、劣化速度つまり1年当たりの故障率を0.03/年として算出する。この後、処理部13は、設備取替えデータベース23を参照し(ステップS43)、該当する機器を取り替えるための故障率を読み出し(ステップS44)、取替え時期を算出する(ステップS45)。具体例の場合、図26に示すように、故障率と機器の設置年数とは比例関係にあるので、処理部13は、
Figure 2010097392
の式を用い、設備取替え時期を1.67年と算出する。この場合には、設備取替え時期は、1.67年を四捨五入し2年とする。
ステップS45が終了すると、処理部13は、算出した取替え時期を出力し(ステップS46)、設備取替え予測処理を終了する。これにより、出力値である2年後に、機器の取替え時期がくることが判明する。
こうして、この実施の形態によれば、設備劣化予測装置10が配電設備の機器の取替え時期を自動で算出するので、担当者による取替え時期の計算を不要にし、取替え時期を効率的に得ることを可能にする。
(実施の形態4)
この実施の形態では、実施の形態1で算出した事後確率を、配電設備の巡視に利用する。一般に、配電設備の巡視を行う場合、電力会社は、
a.配電線のフィーダー単位
b.電柱番号○○号から○○号まで
といった、ある範囲・区間毎に行う。したがって、巡視の優先順位を決めるためには、各範囲・区間毎に設備の劣化度合いを定量化することが重要である。この、実施の形態による設備劣化予測システムはこうした定量化を行うものであり、この設備劣化予測システムを図27に示す。この設備劣化予測システムは、設備劣化予測装置10と記憶装置20とを備えている。なお、この実施の形態では、先に説明した実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
この実施の形態では、記憶装置20が機器配置データベース24Aを備えている。機器配置データベース24Aには、各機器の配置の様子を示すデータが記録されている。機器配置データベース24Aの一例を図28に示す。この実施の形態では、図29に示すように、機器の配置の様子がフィーダーFA〜FCのフィーダー単位で記録されている。なお、この実施の形態では、フィーダーFA〜FCは電柱3本の構成としている。
記憶装置20はランクデータベース24Bを備えている。ランクデータベース24Bは、配電設備の機器が故障した場合に、その影響の大きさが数値で記録されている。ランクデータベース24Bの一例を図30に示す。このランクデータベース24Bには、配電設備の機器が故障した場合の被害項目のランクが、停電戸数、復旧時間および社会影響度の区分毎に記録されている。なお、ランクデータベース24Bでは、社会影響度として、電力の需要密度[kW/m]、大規模工場の有無などを用いてもよい。また、被害の項目には、復旧費用[万円]、復旧要員数[人]などを加えてもよい。
この実施の形態では、設備劣化予測装置10の処理部13が実施の形態1の設備劣化予測処理などに加えて、巡視の優先順位を決める優先順位予測処理を行う。この優先順位予測処理を図31に示す。操作部12に処理開始の指示が入力されると、処理部13は、優先順位予測処理を開始し、配電設備を選択するための選択画面を表示する(ステップS51)。図30のランクデータベース24Bを用いた具体例では、処理部13は、配電設備としてフィーダーFA、フィーダーFB、フィーダーFC等を選択するための画面を表示する。
ステップS51が終了すると、処理部13は選択結果を受け取る(ステップS52)。具体例では、処理部13は操作部12からフィーダーFA〜FCを選択する選択結果を受け取る。処理部13は、受け取った選択結果を用いて、劣化予測処理を行う(ステップS53)。各フィーダーのすべての機器に対する劣化予測処理つまり故障率の算出が終了していなければ(ステップS54)、処理部13はステップS53を繰り返す。具体例では、ステップS53とステップS54とにより、図32に示すように、処理部13はフィーダーFA〜FCの各電柱および電柱に設置されている機器の故障率を算出する。
すべての機器に対する故障率の算出が終了すると、処理部13は、記憶装置20のランクデータベース24Bを参照し(ステップS55)、各機器が故障したときの被害の量を算出する(ステップS56)。ステップS56で、処理部13は次の式を用いて被害の量を算出する。
Figure 2010097392
なお、数23式では、「停電戸数」として停電戸数を表すランクを用い、「復旧時間」として復旧時間を表すランクを用いる。また、「社会影響度」として社会影響度を表すランクを用いる。具体例では、フィーダーFAの各機器のランクおよび被害の量は図33に示す値となり、フィーダーFBの各機器のランクおよび被害の量は図34に示す値となる。また、フィーダーFCの各機器のランクおよび被害の量は図35に示す値となる。図33〜図35において、「計」の欄の数値が被害の量を表している。なお、各機器の停電戸数は各電柱の機器毎の供給戸数を表すデータベース(図示を省略)と連係している。また、各機器の復旧時間は、過去の実績を基にして、あらかじめ与えられている。
ステップS56が終了すると、処理部13は、被害の量と次の式とを用いて、故障のリスクを算出する(ステップS57)。
Figure 2010097392
具体例では、フィーダーFAの各機器のリスクは図36に示す値となり、フィーダーFBの各機器のリスクは図37に示す値となる。また、フィーダーFCの各機器のリスクは図38に示す値となる。ステップS57が終了すると、処理部13は、各機器のリスクの、範囲・区間毎の小計を算出し(ステップS58)、さらに、各小計を合計して、各範囲・区間毎のリスクを算出する(ステップS59)。具体例では、処理部13はフィーダーFA〜FCのリスクを、次の式を用いて算出する。
Figure 2010097392
Figure 2010097392
Figure 2010097392
ステップS59が終了すると、処理部13は、算出した各範囲・区間毎のリスクに対して巡視の優先順位を付ける(ステップS60)。ステップS60で処理部13は、リスクの値の大きい順に、「1」、「2」、「3」等の優先順位を付けていく。具体例では、図39に示すように、フィーダーFBが最も高い優先順位「1」が付けられている。ステップS60が終了すると、処理部13は、巡視の優先順位の一覧を出力し(ステップS61)、優先順位予測処理を終了する。
こうして、この実施の形態により、巡視の範囲・区間毎に設置されている機器の劣化度合いを定量化することで、優先順位を算出することができる。これにより、配電設備の巡視を効率的に行うことを可能にする。
なお、この実施の形態では、ランクデータベース24Bの被害項目が3つであったが、項目数が多い程、また、項目の区分が多い程、被害の量を詳細に算出することができる。また、この実施の形態の具体例では、範囲・区間がフィーダー単位であったが、図40に示すように、
区間SA…電柱番号○○幹1号から電柱番号○○幹10号まで
区間SB…電柱番号○○幹10号から電柱番号○○幹20号まで
区間SC…電柱番号○○幹20号から電柱番号○○幹30号まで
というように、区間単位であってもよい。この場合には、優先順位予測処理で各区間SA〜SCの優先順位を算出することになる。
以上、この発明の各実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は各実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、各実施の形態では、電力会社の配電設備の劣化を予測する場合を例としたが、この他にも発電設備や、変電設備など各種の設備の劣化を予測することができる。また、電力会社の設備に限定されることなく、橋梁や建造物、鉄道などの設備のように、設置年数、使用状態などの異なる各種の設備について、これらの設備の劣化や巡視の優先順位を予測することができる。
この発明の実施の形態1による設備劣化予測システムを示す構成図である。 設置年月日データベースの一例を示す図である。 材料構成データベースの一例を示す図である。 地形区分データベースの一例を示す図である。 地域特性データベースの一例を示す図である。 稼動状態データベースの一例を示す図である。 故障データベースの一例を示す図である。 設備劣化予測処理を示すフローチャートである。 更新処理を示すフローチャートである。 関連データの生成を説明する説明図である。 過去の故障実績データを説明する説明図である。 最新の巡視実績データを示す図である。 異常発見データを示す図である。 異常発見データを示す図である。 この発明の実施の形態2による設備劣化予測システムを示す構成図である。 地形特性および地域特性の組み合わせと、各組み合わせに対応する、配電設備の構成要素を、コンクリート柱を例として示す図である。 地形地域データベースの一例を示す図である。 回帰直線を示す図である。 故障率推定処理を示すフローチャートである。 データの分布を示す図である。 回帰直線によるデータの推定を示す図である。 組み合わせの変更を示す図である。 この発明の実施の形態3による設備劣化予測システムを示す構成図である。 設備取替えデータベースの一例を示す図である。 設備取替え予測処理を示すフローチャートである。 故障率と設置年数との関係を示す図である。 この発明の実施の形態4による設備劣化予測システムを示す構成図である。 機器配置データベースの一例を示す図である。 フィーダー単位で配置されている機器を示す配置図である。 ランクデータベースの一例を示す図である。 優先順位予測処理を示すフローチャートである。 故障率が算出された機器の一覧を示す図である。 フィーダーの各機器のランクを表す図である。 フィーダーの各機器のランクを表す図である。 フィーダーの各機器のランクを表す図である。 フィーダーの各機器のリスクを表す図である。 フィーダーの各機器のリスクを表す図である。 フィーダーの各機器のリスクを表す図である。 巡視の優先順位を示す図である。 巡視の区間を示す図である。
符号の説明
10 設備劣化予測装置(処理装置)
11 表示部
12 操作部
13 処理部
14 記憶部
15 インターフェース
20 記憶装置(記憶手段)

Claims (6)

  1. 設備を構成する各機器の設置年数や機器材料等の属性を表す機器属性と、各機器の過去の故障の有無を表す故障実績と、各機器に対する巡視で発見された異常を表す巡視実績とを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている機器属性の組み合わせで機器を分類し、分類の中から選択された機器の故障の有無を故障実績から決定し、故障の有無から機器の故障率を算出し、この機器の故障率と、この機器の巡視実績とを基にベイズの定理を用いて、巡視で異常が発見された機器が、故障する確率を故障率として算出する処理手段と、
    を備えることを特徴とする設備劣化予測システム。
  2. 前記処理手段は、巡視で異常が発見された機器が故障する確率を故障率として算出した後、最新の巡視実績によって故障率を算出して故障率を更新していく、
    ことを特徴とする請求項1に記載の設備劣化予測システム。
  3. 前記処理手段は、分類して選択された機器の故障の有無から機器の故障率を算出する場合、データ不足で故障率を算出することができないとき、故障率無しを含む複数の分類を組み合わせ、この組み合わせにより得られる故障の有無のデータに対して最小2乗法を用いて故障率を算出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の設備劣化予測システム。
  4. 前記記憶手段は、各機器の取替え時期の故障率を記憶し、
    前記処理手段は、機器の現在の故障率と設置年数とから、この機器の劣化速度を算出し、前記記憶手段に記憶されている、この機器の故障率と、算出した劣化速度とを基にして取替え時期を算出する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の設備劣化予測システム。
  5. 前記記憶手段は、設置されている機器を範囲や区間等の、巡視の区分毎に記憶し、
    前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されている各区分の機器の故障率と、機器が故障した場合の被害量とを算出し、これらの故障率と被害量とから各機器のリスクを表す値を算出し、各機器の算出結果を基にして各区分のリスクを示す値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の設備劣化予測システム。
  6. 設備を構成する各機器の設置年数や機器材料等の属性を表す機器属性と、各機器の過去の故障の有無を表す故障実績と、各機器に対する巡視で発見された異常を表す巡視実績とを、あらかじめ記憶し、
    あらかじめ記憶されている機器属性の組み合わせで機器を分類し、
    分類の中から選択された機器の故障の有無を故障実績から決定し、
    機器の故障の有無から機器の故障率を算出し、
    この機器の故障率と、この機器の巡視実績とを基にベイズの定理を用いて、巡視で異常が発見された機器が、故障する確率を故障率として算出する、
    ことを特徴とする設備劣化予測方法。
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