JP2016184237A - 設備不良予測システム、設備不良予測装置、及び設備不良予測方法 - Google Patents

設備不良予測システム、設備不良予測装置、及び設備不良予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】点検対象設備の状態を示す定性的なデータと、点検対象設備から提供される定量的なデータとにもとづいて、点検対象設備における不良の発生を精度よく予測可能な、設備不良予測システム、設備不良予測装置、及び設備不良予測方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ともにネットワーク2に接続可能な、設備不良予測装置3及び複数のスマートメータ(12A〜12D)と、複数のスマートメータに情報を提供する変圧器(11A,11B)と、を有し、スマートメータは、変圧器から提供される情報を数値化した定量データを、ネットワーク2を介して設備不良予測装置3に送信し、設備不良予測装置3は、送信された定量データをデータベース121に蓄積し、さらに、データベース121に蓄積された定量データから算出する統計量を用いて、変圧器における不良の発生を予測することを特徴とする設備不良予測システム1。
【選択図】図1

Description

本発明は、点検対象設備における不良の発生を予測可能な設備不良予測システム、設備不良予測装置、及び設備不良予測方法に関する。
引用文献1には、設備の状態を示す定性的なデータと、設備から提供される定量的なデータとにもとづいて、設備の劣化を予測することができる設備劣化予測システムおよび設備劣化予測方法が記載されている。
特開2010−097392号公報
例えば、変圧器のような配電設備の劣化には、各機器の材料などの設備仕様、設置されている地域の特性などの外部環境だけでなく、内部を流れる電流、電圧、電力等の負荷情報などの内部状態も影響する。特許文献1に記載の方法では、この内部状態に関する情報が考慮されておらず、内部状態に応じて精度よく劣化が予測できないという課題がある。
本発明は、前記の課題を鑑みてなされたものであり、点検対象設備における不良の発生を精度よく予測可能な、設備不良予測システム、設備不良予測装置、及び設備不良予測方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ネットワークに接続可能な設備不良予測装置と、データベースを保存するデータ記憶装置と、前記ネットワークに接続可能な複数の端末装置と、を有し、前記端末装置は、点検対象設備から提供される情報を数値化した定量データを、前記ネットワークを介して前記設備不良予測装置に送信し、前記設備不良予測装置は、送信された前記定量データを前記データベースに蓄積し、さらに、前記データベースに蓄積された前記定量データから算出する統計量を用いて、前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする設備不良予測システムとする。また、その設備不良予測システムに備わる設備不良予測装置、及び設備不良予測方法とする。
本発明によれば、点検対象設備における不良の発生を精度よく予測可能な、設備不良予測システム、設備不良予測装置、及び設備不良予測方法を提供できる。これによって、点検対象設備の巡視点検に際し、その効率を向上するように巡視点検する対象を決定することが可能になる。
本実施例に係る設備不良予測システムの全体構成を示す図である。 データベースの構成を示すブロック図である。 設備データに含まれるデータの一構成例を示す図であり、(a)は設備対応データを示す図、(b)は径間データを示す図、(c)は機器情報データを示す図である。 計測データに含まれるデータの一構成例を示す図であり、(a)はスマートメータデータを示す図、(b)は機器対応付けデータを示す図である。 計測統計量データの一構成例を示す図である。 点検履歴データの一構成例を示す図である。 設置環境データの一構成例を示す図である。 設備不良予測システムが設備の不良を予測する手順を示すフローチャートである。 予測データテーブルを示す図である。 計測統計量データをカテゴリ分けする一例を示す図である。 本実施例に数量化理論2類を適用する概要を説明する模式図であり、(a)は予測データテーブルを示す図、(b)はデータ群の分布を示すイメージ図である。 判別式を示す図である。 (a)は点検結果を予測するのに用いられるサンプルデータを示す図、(b)は判別式による判別結果を示す図である。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る設備不良予測システムの全体構成を示す図である。
本発明の実施例に係る設備不良予測システム1は、設備の状態を示す情報(設備データ)、設備が設置される環境の情報(設置環境データ)、設備の巡視点検で得られる情報(点検履歴データ)などの定性的なデータと、各家屋(第1家屋Hm1,第2家屋Hm2,第3家屋Hm3,第4家屋Hm4)に設置される端末装置としてのスマートメータ(第1スマートメータ12A,第2スマートメータ12B,第3スマートメータ12C,第4スマートメータ12D)等から得られる電力量等の定量的なデータを組み合わせて設備(本実施例では、第1変圧器11A,第2変圧器11B)の点検結果(不良の発生)を予測する設備不良予測システム1である。
本実施例の設備不良予測システム1は電力配電設備に備わり、電柱(第1電柱10A,第2電柱10B,第3電柱10C,第4電柱10D)に搭載されている変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)における不良の発生を予測するように構成されている。したがって、本実施例において、第1変圧器11Aと第2変圧器11Bは設備不良予測システム1によって点検結果(不良の発生)が予測される点検対象設備になる。
図1に示すように、本実施例の設備不良予測システム1は、ネットワーク2に接続される設備不良予測装置3を有する。
なお、ネットワーク2は、インターネット網など汎用のネットワークであってもよいし、設備不良予測システム1のための専用のネットワーク(WAN:Wide Area Networkなど)であってもよい。
また、設備不良予測システム1は、電力配電設備として備わる4つの電柱(第1電柱10A,第2電柱10B,第3電柱10C,第4電柱10D)を管理する。第1電柱10Aと第2電柱10Bが第1電線C1を支持し、第4電柱10Dと第3電柱10Cが第2電線C2を支持している。本実施例では、第1電柱10Aと第2電柱10Bの間(第1径間)を特定するための径間IDを「SPAN_1」とし、第3電柱10Cと第4電柱10Dの間(第2径間)を特定するための径間IDを「SPAN_2」とする。
また、図1に示す設備不良予測システム1は、2つの地域(Area1,Area2)にまたがって備わる電力配電設備を管理する一例を示している。
2つの地域は、塩害が発生しやすい地域か否か、豪雪地帯か否か、など、電力配電設備に影響を与える環境の違いで区分されている。本実施例では、塩害が発生しやすい地域か否かで区分される一例を示し、Area2は海岸沿いなど塩害が発生しやすい地域、Area1は内陸部など塩害が発生しにくい地域とする。
第2電柱10Bには第1変圧器11Aが備わっている。第1変圧器11Aは第1電線C1における電圧を、家屋(第1家屋Hm1,第2家屋Hm2)に配電する電圧に変圧する。第1変圧器11Aで変圧された電力が第2電柱10Bから2つの家屋(第1家屋Hm1と第2家屋Hm2)に配電される。
第3電柱10Cには第2変圧器11Bが備わっている。第2変圧器11Bは第2電線C2における電圧を、家屋(第3家屋Hm3,第4家屋Hm4)に配電する電圧に変圧する。第2変圧器11Bで変圧された電力が第3電柱10Cから2つの家屋(第3家屋Hm3と第4家屋Hm4)に配電される。
なお、第1変圧器11Aや第2変圧器11Bから配電される家屋の数は限定されない。第1変圧器11Aや第2変圧器11Bから3つ以上の家屋に配電される構成であってもよい。
4つの家屋(第1家屋Hm1,第2家屋Hm2,第3家屋Hm3,第4家屋Hm4)には、それぞれスマートメータ(第1スマートメータ12A,第2スマートメータ12B,第3スマートメータ12C,第4スマートメータ12D)が設置されている。各スマートメータは、各家屋で使用される電力量を計測可能に構成される。例えば、第1スマートメータ12Aは、第1家屋Hm1で使用される電力量を計測可能に構成される。
また、第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12Dは、それぞれ第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4に配電される電力の電圧(電圧値)と電流(電流値)を計測可能に構成される。例えば、第1スマートメータ12Aは、第1家屋Hm1に配電される電力の電圧と電流を計測可能に構成される。
前記したように、各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)は各変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)から配電される電力の電力量、電圧、電流を計測可能に構成されている。したがって、本実施例において各変圧器から配電される電力は、各変圧器から各スマートメータに提供される情報となる。また、各スマートメータは、各変圧器から提供される情報(電力)を、電力量、電圧、電流として数値化し、これらを定量データとして扱うように構成されている。
各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)は、計測した電力量、電圧、及び電流(定量データ)を実測値として、ネットワーク2を介して定期的に設備不良予測装置3に送信する。このため、各スマートメータにはネットワーク2に接続可能なインタフェースが備わっていることが好ましい。なお、各スマートメータはネットワーク2に有線で接続されていてもよいし、無線で接続されていてもよい。
本実施例において、第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12Dは、ネットワーク2に接続され、さらに、ネットワーク2を介して設備不良予測装置3に接続される端末装置になる。
また、図1に示す電力配電設備(第1電柱10A〜第4電柱10D,第1変圧器11A,第2変圧器11B等)は、本実施例を説明するための一例であって、この構成に限定されない。
本実施例に係る設備不良予測システム1を制御する設備不良予測装置3は、CPU(Central Processing Unit)115、メモリ116、ネットワークインタフェース118、表示部119、デバイスI/O120、データベース121、操作部122を有する。データベース121はデータ記憶装置121aに保存(蓄積)されている。CPU115と、メモリ116と、ネットワークインタフェース118と、表示部119と、デバイスI/O120と、データ記憶装置121aと、操作部122と、はデータバス123で接続され、互いにデータ送受信が可能に構成されている。
メモリ116は不揮発性の記憶部であり、不良予測プログラム117を格納する。CPU115は不良予測プログラム117を実行して設備不良予測装置3を制御する制御部である。また、設備不良予測システム1は設備不良予測装置3(CPU15)で制御される。ネットワークインタフェース118は設備不良予測装置3をネットワーク2に接続するためのインタフェース部である。データベース121は、設備不良予測システム1が管理する設備(第1電柱10A〜第4電柱10D,第1変圧器11A,第2変圧器11B等)に関する情報(例えば、設備の状態を示す情報)や点検履歴データ、及び、スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)から送信される実測値等で構成され、所定のデータ記憶装置121aに保存(蓄積)されている。操作部122は、点検担当者等が操作するキーボードやマウスなどである。デバイスI/O120は、USB(Universal Serial Bus)メモリやハードディスクなどの外部機器を接続する接続端子である。
本実施例の設備不良予測システム1は、このように構成される設備不良予測装置3によって制御される。
各家屋(第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4)に設置されている各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)は、各家屋で使用された電力量と、各家屋に配電される電力の電圧や電流と、を計測し、計測した実測値を定期的に設備不良予測装置3に送信する。本実施例の各スマートメータは、ネットワーク2を介して実測値を設備不良予測装置3に送信する。設備不良予測装置3は、各スマートメータから送信される実測値をデータ記憶装置121aに保存してデータベース121に蓄積する。
CPU115は、不良予測プログラム117を実行して、設備(本実施例では第1変圧器11Aや第2変圧器11B)における不良の発生を予測する。このとき、CPU115は、データベース121に蓄積されている、設備の状態を示す情報や点検履歴等の定性的なデータ(後記する定性データD1)と、各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)から送信される定量的な実測値(後記する定量データD2)を組み合わせて用いる。CPU115が不良予測プログラム117を実行して行う処理の詳細は後記する。
次に、図2〜図6を参照して、図1に示す設備不良予測装置3に備わるデータベース121の構成を説明する。
図2はデータベースの構成を示すブロック図である。
図2に示すように、データベース121は、設備データ200、点検履歴データ201、設置環境データ202、計測データ203、計測統計量データ204を含んで構成される。
設備データ200は、不良を予測する対象となる設備の情報を含むデータであり、本実施例では、図1に示す第1変圧器11Aと第2変圧器11Bの状態を示す情報を含む。
点検履歴データ201は、第1変圧器11Aと第2変圧器11Bを点検担当者が巡視点検したときに取得した情報を含む。
設置環境データ202は、第1変圧器11Aと第2変圧器11Bが設置される環境の情報を含む。本実施例において設置環境データ202は、第1変圧器11Aが設置されるArea1(図1参照)の環境に関する情報と、第2変圧器11Bが設置されるArea2(図1参照)の環境に関する情報とを含む。
計測データ203は、図1に示す各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)が各家屋(第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4)で使用された電力量を計測して設備不良予測装置3に送信する実測値からなる。各スマートメータから送信される実測値には、各家屋に配電された電力の電圧や電流が含まれている。
計測統計量データ204は、計測データ203から算出される統計量を含んで構成される。計測統計量データ204に含まれる統計量は、設備不良予測装置3のCPU115(図1参照)が計測データ203から算出する。
データベース121を構成する各データにおいて、設備データ200と、点検履歴データ201と、設置環境データ202は定性的なデータであり、本実施例では定性データD1と称する。また、計測データ203と、計測統計量データ204は定量的なデータであり、本実施例では定量データD2と称する。各データの詳細は後記する。
図3は設備データに含まれるデータの一構成例を示す図であり、(a)は設備対応データを示す図、(b)は径間データを示す図、(c)は機器情報データを示す図である。
図2に示す設備データ200には、設備対応データ200a(図3の(a)参照)と、径間データ200b(図3の(b)参照)と、機器情報データ200c(図3の(c)参照)と、が含まれている。
図3の(a)に示すように、設備対応データ200aは、各スマートメータのID(メータID)と、対応する変圧器のID(トランスID)とを含む。設備対応データ200aは、各家屋にどの変圧器から電力が配電されているかを対応付けるためのデータである。
本実施例では、第1スマートメータ12A(図1参照)のメータIDを「SM_A」、第2スマートメータ12B(図1参照)のメータIDを「SM_B」、第3スマートメータ12C(図1参照)のメータIDを「SM_C」、第4スマートメータ12D(図1参照)のメータIDを「SM_D」とする。
また、第1変圧器11A(図1参照)のトランスIDを「Tr_A」、第2変圧器11B(図1参照)のトランスIDを「Tr_B」とする。
図1に示すように、第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4のそれぞれに1つのスマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)が設置され、各スマートメータのそれぞれに固有のメータID(SM_A〜SM_D)が付与されている。したがって、設備対応データ200aによって、各家屋(第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4)と、その家屋に電力を配電する変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)とが対応付けられる。
また、図3の(a)における「MT1」と「MT2」は、設備対応データ200aに含まれるデータの集合体(以下、このようなデータの集合体をデータ群と称する)の一例を示している。図3の(a)において、データ群「MT1」は第1スマートメータ12A(メータID:SM_A)に対応するデータ群であり、第1スマートメータ12Aに対応する変圧器が第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)であることを示している。また、データ群「MT2」は第2スマートメータ12B(メータID:SM_B)に対応するデータ群であり、第2スマートメータ12Bに対応する変圧器が第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)であることを示している。
図3の(b)に示すように、径間データ200bは、電柱と電柱の間(径間)を示す径間IDと、その径間IDに対応する電柱(第1電柱10A〜第4電柱10D)に関するデータとを含む。
本実施例では、各電柱(第1電柱10A〜第4電柱10D)に電柱IDを付与する。第1電柱10Aの電柱IDを「P_A」、第2電柱10Bの電柱IDを「P_B」、第3電柱10Cの電柱IDを「P_C」、第4電柱10Dの電柱IDを「P_D」とする。
そして、径間データ200bでは、径間IDに対応する始点側の電柱IDと終点側の電柱IDが設定されている。
例えば、図1に示すように、第1電柱10A(電柱ID:P_A)と、第2電柱10B(電柱ID:P_B)と、の間が第1径間(径間ID:SPAN_1)である場合、変圧器(第1変圧器11A)を備える第2電柱10Bを終点側とし、変圧器の備わらない第1電柱10Aを始点側とする。つまり、電力の配電における下流側が終点側になる。
そして、図3の(b)における「SPn1」と「SPn2」は、径間データ200bに含まれるデータ群の一例を示している。例えば、データ群「SPn1」は第1径間(径間ID:SPAN_1)に対応するデータ群であり、第1径間の始点側が第1電柱10A(電柱ID:P_A)で、終点側が第2電柱10B(電柱ID:P_B)であることを示している。また、データ群「SPn2」は第2径間(径間ID:SPAN_2)に対応するデータ群であり、第2径間の始点側が第4電柱10D(電柱ID:P_D)で、終点側が第3電柱10C(電柱ID:P_C)であることを示している。
また、径間データ200bによって、どの電柱とどの電柱が接続されているかが明確になる。
図3の(c)に示すように、機器情報データ200cは、第1変圧器11A(図1参照)と第2変圧器11B(図1参照)の情報を含んで構成される。例えば、データ群「TR1」は第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)に対応するデータ群であり、第1変圧器11Aが取り付けられている電柱(第2電柱10B)と、第1変圧器11Aの製造メーカ(メーカA)、製造年月日(1990年10月21日)、耐塩区分(普通)、設置エリア(Area1)と、を示している。また、データ群「TR2」は第2変圧器11B(トランスID:Tr_B)に対応するデータ群であり、第2変圧器11Bが取り付けられている電柱(第3電柱10C)と、第2変圧器11Bの製造メーカ(メーカC)、製造年月日(1987年1月1日)、耐塩区分(耐塩)、設置エリア(Area2)と、を示している。
なお、機器情報データ200cにおける耐塩区分は、塩害に対する耐久性を示す情報であり、例えば、「耐塩」と設定されている変圧器は、塩害に対して耐久性を有する構造になっていることを示す。
図3の(c)に示す機器情報データ200cは、電力配電設備に対する巡視点検の対象となる設備(変圧器や電柱など)に関するデータであって、主に巡視点検に必要とされるデータである。したがって、機器情報データ200cは図3の(c)に記載される項目に限定されず、巡視点検の際に必要となる項目を適宜含んだ構成とすればよい。
図4は計測データに含まれるデータの一構成例を示す図であり、(a)はスマートメータデータを示す図、(b)は機器対応付けデータを示す図である。
図2に示す計測データ203には、スマートメータデータ203a(図4の(a)参照)と、機器対応付けデータ203b(図4の(b)参照)と、が含まれている。
図4の(a)に示すように、スマートメータデータ203aは、メータIDと、送信日時と、電力量と、電圧(電圧値)と、電流(電流値)とを含む。
スマートメータデータ203aは、第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D(図1参照)から送信される実測値を含むデータ(定量データD2)である。なお、送信日時は、設備不良予測装置3(図1参照)が、各スマートメータから送信される実測値を受信した日時であってもよいし、各スマートメータが実測値を送信した日時であってもよい。各スマートメータが実測値を送信した日時とする場合、当該日時が実測値に含まれていることが好ましい。
図4の(a)に示すデータ群「DT1」は第1スマートメータ12A(メータID:SM_A)から送信された実測値で構成されるデータ群であり、送信日時(2014年5月6日12時30分)と、電力量(2500Wh)と、電圧(100V)と、電流(25A)と、を含んでいる。また、データ群「DT2」は第2スマートメータ12B(メータID:SM_B)から送信された実測値で構成されるデータ群であり、送信日時(2014年5月6日12時30分)と、電力量(2000Wh)と、電圧(100V)と、電流(20A)と、を含んでいる。
本実施例は、第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D(図1参照)が30分間隔で実測値を送信する一例を示している。この場合、電力量、電圧、電流等の実測値は過去30分の平均値であってもよいし、過去30分における最大値(または最小値)であってもよい。つまり、各スマートメータは、30分ごとに電力量、電圧、電流の平均値又は最大値(最小値)を設備不良予測装置3(図1参照)に送信するように構成されている。なお、各スマートメータが実測値を送信する間隔は30分に限定されない。
図4の(b)に示す機器対応付けデータ203bは、スマートメータデータ203aを第1変圧器11A(図1参照)と第2変圧器11B(図1参照)に対応付けするデータである。
図4の(b)に示すデータ群「DTtr1」は、図1に示す第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)に関するデータで構成されるデータ群であり、実測値が送信された送信日時(2014年5月6日12時30分)と、電力量(4500Wh)と、電圧(100V)と、電流(45A)と、を示している。また、図4の(b)に示すデータ群「DTtr2」は、図1に示す第2変圧器11B(トランスID:Tr_B)に関するデータで構成されるデータ群であり、実測値が送信された送信日時(2014年5月6日12時30分)と、電力量(5300Wh)と、電圧(100V)と、電流(53A)と、を示している。
図1に示すように、第1電柱10Aと第2電柱10Bが第1径間(径間ID:SPAN_1)の間隔で配置されて第1電線C1を支持している。第1変圧器11Aは第2電柱10Bに備わり、第1家屋Hm1と第2家屋Hm2に電力を配電している。第1家屋Hm1には第1スマートメータ12Aが設置され、第2家屋Hm2には第2スマートメータ12Bが設置されている。
また、第4電柱10Dと第3電柱10Cが第2径間(径間ID:SPAN_2)の間隔で配置されて第2電線C2を支持している。第2変圧器11Bは第3電柱10Cに備わり、第3家屋Hm3と第4家屋Hm4に電力を配電している。第3家屋Hm3には第3スマートメータ12Cが設置され、第4家屋Hm4には第4スマートメータ12Dが設置されている。
設備データ200(図2参照)に含まれる設備対応データ200a(図3の(a)参照)と径間データ200b(図3の(b)参照)は、図1に示す各設備の配置をメータID、トランスID、径間ID、及び電柱IDで対応付けている。
設備対応データ200a(図3の(a)参照)に示すように、第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)には、第1スマートメータ12A(メータID:SM_A)と第2スマートメータ12B(メータID:SM_B)が接続されている。また、第2変圧器11B(トランスID:Tr_B)には、第3スマートメータ12C(メータID:SM_C)と第4スマートメータ12D(メータID:SM_D)が接続されている。
したがって、第1変圧器11Aに関する実測値は次式1A〜式1Cで示される。
Ptr(Tr_A)=Pmt(SM_A)+Pmt(SM_B)・・・(1A)
Vtr(Tr_A)=Vmt(SM_A)=Vmt(SM_B)・・・(1B)
Itr(Tr_A)=Imt(SM_A)+Imt(SM_B)・・・(1C)
同様に、第2変圧器11Bに関する実測値は次式2A〜式2Cで示される。
Ptr(Tr_B)=Pmt(SM_C)+Pmt(SM_D)・・・(2A)
Vtr(Tr_B)=Vmt(SM_C)=Vmt(SM_D)・・・(2B)
Itr(Tr_B)=Imt(SM_C)+Imt(SM_D)・・・(2C)
式1A,式2AにおけるPtrは、カッコ内に表記されたトランスIDに対応する変圧器の電力量を示す。つまり、式1AにおけるPtr(Tr_A)は第1変圧器11Aの電力量を示し、式2AにおけるPtr(Tr_B)は第2変圧器11Bの電力量を示す。
また、式1A,式2AにおけるPmtは、カッコ内に表記されたメータIDに対応するスマートメータが計測した電力量を示す。つまり、式1AにおけるPmt(SM_A),Pmt(SM_B)は、それぞれ第1スマートメータ12A,第2スマートメータ12Bが計測した電力量を示す。同様に、式2AにおけるPmt(SM_C),Pmt(SM_D)は、それぞれ第3スマートメータ12C,第4スマートメータ12Dが計測した電力量を示す。
式1B,式2BにおけるVtrは、カッコ内に表記されたトランスIDに対応する変圧器が送り出す電力の電圧を示す。つまり、式1BにおけるVtr(Tr_A)は第1変圧器11Aの電圧を示し、式2BにおけるVtr(Tr_B)は第2変圧器11Bの電圧を示す。
また、式1B,式2BにおけるVmtは、カッコ内に表記されたメータIDに対応するスマートメータが計測した電圧を示す。つまり、式1BにおけるVmt(SM_A),Vmt(SM_B)は、それぞれ第1スマートメータ12A,第2スマートメータ12Bが計測した電圧を示す。同様に、式2BにおけるVmt(SM_C),Vmt(SM_D)は、それぞれ第3スマートメータ12C,第4スマートメータ12Dが計測した電圧値を示す。
式1C,式2CにおけるItrは、カッコ内に表記されたトランスIDに対応する変圧器が送り出す電力の電流を示す。つまり、式1CにおけるItr(Tr_A)は第1変圧器11Aの電流を示し、式2CにおけるItr(Tr_B)は第2変圧器11Bの電流を示す。
また、式1C,式2CにおけるImtは、カッコ内に表記されたメータIDに対応するスマートメータが計測した電流を示す。つまり、式1CにおけるImt(SM_A),Imt(SM_B)は、それぞれ第1スマートメータ12A,第2スマートメータ12Bが計測した電流を示す。同様に、式2CにおけるImt(SM_C),Imt(SM_D)は、それぞれ第3スマートメータ12C,第4スマートメータ12Dが計測した電流を示す。
このように、式1A〜式1Cにもとづいて、第1スマートメータ12Aと第2スマートメータ12Bの実測値から、第1変圧器11Aに対応する実測値が算出できる。また、式2A〜2Cにもとづいて、第3スマートメータ12Cと第4スマートメータ12Dの実測値から、第2変圧器11Bに対応する実測値が算出できる。
そして、スマートメータデータ203aの電力量として、メータIDに対応した式1A,式2Aにおける「Pmt」が設定され、電圧として、メータIDに対応した式1B,式2Bにおける「Vmt」が設定され、電流として、メータIDに対応した式1C,式2Cにおける「Imt」が設定される。
また、機器対応付けデータ203bの電力量として、トランスIDに対応した式1A,式2Aで算出される「Ptr」が設定され、電圧として、トランスIDに対応した式1B,式2Bで算出される「Vtr」が設定され、電流として、トランスIDに対応した式1C,式2Cで算出される「Itr」が設定される。
このように、設備不良予測装置3(図1参照)は、各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)から送信される実測値(スマートメータデータ203a)を集約し、各変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)に対応付けて機器対応付けデータ203bを生成する。
図5は計測統計量データの一構成例を示す図である。
図5に示すように、計測統計量データ204は、トランスIDと、最大電力及び最小電力と、需要の伸びと、総電力量とを含む。本実施例において、計測統計量データ204に含まれる、最大電力及び最小電力、需要の伸び、総電力量は1年ごと(年度ごと)の統計とする。なお、計測統計量データ204は1年ごとの統計に限定されず、半期ごとや季節ごとの統計であってもよい。また、最大電力や最小電力に替わって所定期間(例えば1年間)における電力量の平均を含んだ計測統計量データ204であってもよい。
図5の計測統計量データ204に示すデータ群「ST1」は、第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)に対応する統計量で構成され、データ群「ST2」は、第2変圧器11B(トランスID:Tr_B)に対応する統計量で構成される。
なお、最大電力及び最小電力は、該当する期間に各変圧器から配電された電力の最大値及び最小値である。また、需要の伸びは、該当する期間と、その前の期間と、における総電力量の差を示す。例えば、2008年における需要の伸びは、前年(2007年)から2008年までの総電力量の変化を示す。また、総電力量は該当する期間における電力量の総計である。
このように、図1に示す設備不良予測装置3は、各変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)に対応付けられた実測値(図4の(b)に示す機器対応付けデータ203b)から統計量(最大電力,最小電力,需要の伸び,総電力量等)を算出して、図5に示す計測統計量データ204を生成する。
図6は点検履歴データの一構成例を示す図である。
図6に示すように、本実施例の点検履歴データ201は、点検日時と、点検機器と、点検結果と、不良の状況とを含む。点検機器は点検担当者によって巡視点検される機器であり、本実施例では図1に示す第1変圧器11Aと第2変圧器11Bが含まれる。そして、点検機器が変圧器の場合、点検機器としてトランスIDが設定される。
図6の点検履歴データ201に示すデータ群「MT1」は、2010年9月8日に、第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)が点検され、錆が発見されて点検結果が不良と判定されたことを示している。また、データ群「MT2」は、2010年10月9日に、第2変圧器11B(トランスID:Tr_B)が点検され、点検結果が良と判定されたことを示している。
なお、点検履歴データ201は、点検担当者が設備不良予測装置3(図1参照)に入力するデータである。点検担当者によるデータの入力方法は限定されない。例えば、点検担当者が点検時に所持する携帯型端末からネットワーク2(図1参照)を介してデータが設備不良予測装置3に入力される構成であってもよい。また、巡視点検によって点検担当者が取得したデータが可搬式の記憶装置(メモリ媒体)に記憶され、その記憶装置を介してデータが設備不良予測装置3に入力される構成であってもよい。また、点検担当者が操作部122(図1参照)を操作してデータを設備不良予測装置3に入力する構成であってもよい。
また、点検履歴データ201の構成は、図6に示す構成に限定されず、点検結果に関する情報が適宜含まれるものとすればよい。
図7は設置環境データの一構成例を示す図である。
設置環境データ202は、設備不良予測システム1(図1参照)が管理する電力配電設備が設置される地域(設置エリア)の情報(環境属性)を管理するデータであり、本実施例では、塩害、雷害、風害などの項目を含んでいる。
図7に示す設置環境データ202は、Area1(図1参照)が、塩害が無く、雷害が多発し、かつ、強風による影響が大きいことを示し、Area2(図1参照)が、塩害が発生しやすく、雷害が発生しにくく、かつ、強風による影響がほとんどないことを示している。
なお、設置環境データ202の構成は、図7に示す構成に限定されず、電力配電設備に影響を与える環境属性に関する情報が適宜含まれたものとすればよい。
図8は設備不良予測システムが設備の不良を予測する手順を示すフローチャートである。図9は予測データテーブルを示す図である。
図8に示すフローチャートにもとづいて、設備不良予測システム1(図1参照)による予測の手順を説明する(適宜図1〜7参照)。
なお、図8に示す手順において、ステップS1は第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12Dが実行して設備不良予測装置3に実測値を送信する手順であり、ステップS2以降の手順は、設備不良予測装置3のCPU115が、不良予測プログラム117を実行することで実施する手順である。
各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)は、各家屋(第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4)について電力等(本実施例では、電力量、電圧、電流)を計測して実測値を取得し、ネットワーク2を介して、設備不良予測装置3に送信する(ステップS1)。一例として各スマートメータは、所定の時間間隔(例えば、30分間隔)で実測値を設備不良予測装置3に送信する。
CPU115は、スマートメータから送信された実測値を受信すると、その実測値を集約してスマートメータデータ203aを作成し、データベース121に蓄積する。また、CPU115は、設備対応データ200aを参照してスマートメータデータ203aを構成する実測値を変圧器に対応付けし、機器対応付けデータ203bを生成してデータベース121に蓄積する(ステップS2)。
図4の(a)のスマートメータデータ203aに示すように、第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12Dが送信する実測値(電力量、電圧、電流等)はメータIDと対応している。CPU115は、設備対応データ200aを参照してメータIDに対応するトランスIDを抽出して実測値をトランスIDに対応付けする。このとき、CPU115は、前記した式1A〜式1C,式2A〜式2Cにもとづいて、各変圧器の電力量、電圧、電流を算出(集約)し、トランスIDに対応させて機器対応付けデータ203bを生成する。つまり、CPU115は、各スマートメータから送信される実測値を集約して各変圧器に対応付けし、機器対応付けデータ203bを生成する。
CPU115は、定期的(1年ごと、半年ごと、季節ごと等)に、機器対応付けデータ203bから統計量(最大電力,最小電力,需要の伸び,総電力量)を算出して計測統計量データ204を生成し、データベース121に蓄積する(ステップS3)。
CPU115は、ステップS2で作成した機器対応付けデータ203bに示される変圧器ごとの実測値にもとづいて統計量(最大電力,最小電力,需要の伸び,総電力量)を算出し、計測統計量データ204を生成してデータベース121に蓄積する。
最大電力は、対象とする期間内に各変圧器から配電される電力の最大値とし、最小電力は、対象とする期間内に各変圧器から配電される電力の最小値とする。
また、総電力量は、機器対応付けデータ203bに記載される電力量を全て積算した値とし、需要の伸びは、対象とする期間における総電力量と、その前の期間における総電力量の差とする。
なお、計測統計量データ204に含まれる統計量は、前記した最大電力,最小電力,需要の伸び,総電力量に限定されない。例えば、平均電力量や電圧変動量などが統計量に含められる構成であってもよい。
CPU115は、点検履歴データ201に、設備データ200と、設置環境データ202と、計測統計量データ204と、を対応付けする(ステップS4)。ステップS4で、CPU115は、トランスIDをキーとして、点検履歴データ201に、設備データ200の機器情報データ200cと、設置環境データ202と、計測統計量データ204とを対応付けし、図9に示す予測データテーブル300を生成する。
予測データテーブル300は、点検履歴データ201と、設備データ200の機器情報データ200cと、設置環境データ202と、計測統計量データ204とが、トランスIDをキーとして結合されて生成される。予測データテーブル300は、点検結果(点検履歴データ201)と、耐塩区分(機器情報データ200c)と、設置エリア(設置環境データ202)と、塩害及び雷害及び風害(設置環境データ202)と、に含まれるデータを有する。さらに、予測データテーブル300は、経年と、前年度需要の伸びと、2年前需要の伸びと、のデータを有する。
経年は、機器情報データ200cにおける製造年月日にもとづいてCPU115が算出する。具体的にCPU115は、点検履歴データ201に含まれる点検日時の、製造年月日からの経年年数を算出し、算出した結果を経年とする。
また、CPU115は、計測統計量データ204に含まれる需要の伸びから、点検日時の前年度の需要の伸びを抽出して、これを前年度需要の伸びに設定する。さらに、CPU115は、計測統計量データ204に含まれる需要の伸びから、点検日時の2年前の需要の伸びを抽出して、これを2年前需要の伸びに設定する。
例えば、点検日時が2010年の場合、前年度需要の伸びの項には、2009年度における需要の伸びが設定され、2年前需要の伸びの項には、2008年度における需要の伸びが設定される。
このように、CPU115は予測データテーブル300を生成する。
図9に示す予測データテーブル300のデータ群「TB1」は、第1変圧器11Aの点検履歴データ201をベースとするデータ群であり、第1変圧器11AのトランスID(Tr_A)をキーとして、点検履歴データ201と計測統計量データ204と設備データ200(機器情報データ200c)とが対応付けられている。また、設置エリア(Area1)をキーとして、機器情報データ200cに設置環境データ202が対応付けられている。
このようにして、点検履歴データ201と、機器情報データ200cと、計測統計量データ204と、設備データ200と、設置環境データ202と、が対応付けられる。
また、図9に示す予測データテーブル300のデータ群「TB2」は、第2変圧器11Bの点検履歴データ201をベースとするデータ群であり、第2変圧器11BのトランスID(Tr_B)をキーとして、点検履歴データ201と計測統計量データ204と設備データ200(機器情報データ200c)とが対応付けられている。また、設置エリア(Area2)をキーとして、機器情報データ200cに設置環境データ202が対応付けられている。
このようにして、点検履歴データ201と、設備データ200(機器情報データ200c)と、計測統計量データ204と、設置環境データ202と、が対応付けられて予測データテーブル300が生成される。
予測データテーブル300を作成した後、CPU115は、定量データD2を定性データD1として扱うため、定量データD2をカテゴリ分けして定性データ化する(ステップS5)。つまり、CPU115は、定量データD2である計測統計量データ204を定性データD1として扱うために計測統計量データ204をカテゴリ分けする。
図10は計測統計量データをカテゴリ分けする一例を示す図である。
図10は、予測データテーブル300に含まれる計測統計量データ204の前年度需要の伸びをカテゴリ分けする一例を示している。
図10に示す一例では、機器数(本実施例では、変圧器の数)がほぼ均等になるように、前年度需要の伸びの数値範囲を設定する。そして、設定された数値範囲を1つのカテゴリとする。前年度需要の伸び(定量データD2)が、新たに設定されたカテゴリに分類されることによってカテゴリ分けされ、定性データD1として扱えるようになる。
例えば、CPU115は、図10に示すように、前年度需要の伸びの値が−20kWh〜0kWhの範囲にある場合は「前年度需要の伸び_0kWh以下」というカテゴリ(Cat1)に分類し、前年度需要の伸びの値が0kWh〜20kWhの範囲にある場合は「前年度需要の伸び_20kWh以下」というカテゴリ(Cat2)に分類し、前年度需要の伸びの値が20kWh〜40kWhの範囲にある場合は「前年度需要の伸び_40kWh以下」というカテゴリ(Cat3)に分類し、前年度需要の伸びの値が40kWh〜60kWhの範囲にある場合は「前年度需要の伸び_60kWh以下」というカテゴリ(Cat4)に分類し、前年度需要の伸びの値が60kWh〜の範囲にある場合は「前年度需要の伸び_60kWh以上」というカテゴリ(Cat5)に分類する。
このように、CPU115は、統計量である前年度需要の伸びを数値範囲でカテゴリ分けする。
図10に示す一例では、第1変圧器11Aに対応する前年度需要の伸びが50kWhなので、CPU115は、「前年度需要の伸び_60kWh以下」というカテゴリ(Cat4)に分類する。また、第2変圧器11Bに対応する前年度需要の伸びが10kWhなので、CPU115は、「前年度需要の伸び_20kWh以下」というカテゴリ(Cat2)に分類する。
CPU115は、「経年」や「2年前需要の伸び」など他の定量データD2についても同様の手法によって適宜カテゴリ分けする。
定量データD2をカテゴリ分けした後、CPU115は、スマートメータ12A〜12Dから送信される実測値と対応付けされた点検履歴データ201を入力とし、各変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)の不良を予測した過去のデータから、点検結果を区分する判別式を求める(ステップS6)。本実施例において点検結果は「不良」又は「良」であり、CPU115は、ステップS6において各変圧器における不良の発生の有無を区分するための判別式を求める。
そして、CPU115は、求めた判別式に新たなサンプルを入力し、その出力から点検結果を予測する(ステップS7)。本実施例においてCPU115は、ステップS7で各変圧器における不良の発生の有無を予測する。
ステップS6,S7において、CPU115は、ステップS4で作成した予測データテーブル300に含まれるデータ群(TB1,TB2等)を入力として、各変圧器における不良の発生を予測する。本実施例において、CPU115は、数量化理論2類という統計手法を用いて、変圧器における不良の発生を予測する。数量化理論2類は、カテゴリ変数を対象とする判別分析であり、事前に与えられているデータ群が異なるグループに分かれることが明らかな場合、新しいデータ群(サンプルデータ)が得られた際に、どちらのグループに入るのかを判別する基準(判別式)を得るための手法である。本手法は一般的な手法であるため詳細な説明は割愛するが、図11〜図13を用いて、本実施例に数量化理論2類を適用する概要を説明する。
図11は本実施例に数量化理論2類を適用する概要を説明する模式図であり、(a)は予測データテーブルを示す図、(b)はデータ群の分布を示すイメージ図である。図12は判別式を示す図である。図13の(a)は点検結果を予測するのに用いられるサンプルデータを示す図、(b)は判別式による判別結果を示す図である。
CPU115は、ステップS4で構成した予測データテーブル300に含まれる各データ群を構成するデータを予測用データとする。
本実施例の予測データテーブル300は、図11の(a)に示すように、点検結果にもとづいて「良」と「不良」に分類されている。そして、図11の(b)の左側にイメージで示すように、点検結果の「良」と「不良」に対応付けられたデータ群が分布している。図11の(b)では点検結果が「良」のデータ群を黒い丸で示し、点検結果が「不良」のデータ群を黒い三角で示している。例えば、データ群「TB1」は黒い三角の一つであり、データ群「TB2」は黒い丸の一つである。
CPU115は、予測データテーブル300に含まれる各データ群が点検結果の「良」と「不良」で分類されるように、数量化理論2類にもとづいた判別式301を求める。
CPU115は、数量化理論2類にもとづいて設定される判別式301で決定される所定の係数を予測用データ(データ群を構成するデータ)に掛け合わせて、予測用データを重み付けする。このとき、CPU115は、予測データテーブル300に含まれる各データ群が点検結果の「良」と「不良」で分類されるように、予測用データの重み付け(係数)を決定する。予測用データの係数は、過去の巡視点検の実績から、どのような状況、状態の機器に「不良」という判断がなされているかを統計的に分析した結果にもとづいて設定され、これによって判断基準となる判別式301が構築される。
CPU115は、例えば、図12に示すように、予測データテーブル300に含まれる予測用データの係数を決定して判別式301を求める。
図12に一例を示す判別式301の係数は、正値が「不良」と判定する傾向にあることを示し、負値が「良」と判定する傾向にあることを示す。また、正値が大きいほど「不良」と判定する傾向が強く、負値が大きいほど「良」と判定する傾向が強くなることを示す。
なお、図11の(b)の右図において、判別式301で「良」を示す範囲に「不良」と判定されたデータ群(黒い三角)が存在している。また、判別式301で「不良」を示す範囲に「良」と判定されたデータ群(黒い丸)が存在している。これは、判別式301による、データ群の「良」と「不良」の区分の正確さが100%ではないことを示す。
CPU115は、図13の(a)示すようなサンプルデータ400が入力されたとき、入力されたサンプルデータ400にもとづいて点検結果を予測する。本実施例のCPU115は、第1変圧器11A及び第2変圧器11B(図1参照)における不良の発生を予測する。
なお、入力されるサンプルデータ400は、図10に示す予測データテーブル300に含まれるデータを含んでいることが好ましい。
例えば、図13の(a)に示すサンプルデータ400のデータ群「SP1」は第1変圧器11A(図1参照)の点検結果を予測するためのサンプルデータの集まりとなる。
点検担当者は、第1変圧器11A(図1参照)の点検結果を予測したい場合、第1変圧器11AのトランスID(Tr_A)を設備不良予測装置3に入力する。
CPU115は、機器情報データ200c(図3の(c)参照)から第1変圧器11Aの製造年月日を抽出して現在の経年を算出する(図13の(a)に示す一例では24年)。また、CPU115は、機器情報データ200cから第1変圧器11Aの耐塩区分(普通)、設置エリア(Area1)、製造メーカ(メーカA)などの情報を抽出する。またCPU115は設置環境データ202(図7参照)から、第1変圧器11Aの設置エリア(Area1)に対応する塩害(無)、雷害(強雷地域)、風害(強風地域)を抽出する。さらにCPU115は、計測統計量データ204(図5参照)から、第1変圧器11Aの前年度需要の伸びや2年前需要の伸びを算出する。前年度需要の伸びは、現時点の前年度のデータにもとづいて算出される。同様に、2年前需要の伸びは、現時点の2年前のデータにもとづいて算出される。
このように、CPU115は、入力されたトランスIDにもとづいて必要に応じデータベース121(図2参照)を参照してサンプルデータを生成する。例えば、図13の(a)のサンプルデータ400に示すように、第1変圧器11A(トランスID:Tr_A)に対応するデータ群SP1が生成される。
また、第2変圧器11B(図1参照)のトランスID(Tr_B)が入力された場合、CPU115は、同様にして第2変圧器11Bに対応するサンプルデータ400のデータ群SP2を生成する。
CPU115は、図12に示す判別式301に設定されている係数で、生成されたサンプルデータ400のデータ群SP1,SP2の各データを重み付けする。その結果、図13の(b)に白三角で示すように、データ群SP1が判別式301に対して「不良」の領域にあると、CPU115は、第1変圧器11A(図1参照)の点検結果を「不良」と予測する。つまり、CPU115は、第1変圧器11Aに不良が発生すると予測する。
また、図13の(b)に白丸で示すように、データ群SP2が判別式301に対して「良」の領域にあると、CPU115は、第2変圧器11B(図1参照)の点検結果を「良」と予測する。つまり、CPU115は、第2変圧器11Bに不良が発生しないと予測する。
図8に示すように、本実施例の設備不良予測装置3(CPU115)は、ステップS1で第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12Dから受信する実測値にもとづいて、ステップS2〜S7に示す手順を実行し、第1変圧器11A及び第2変圧器11Bの点検結果(不良の発生)を予測する。このときCPU115は、数量化理論2類の手法を利用して点検結果を予測する。
例えば、点検担当者は点検結果が「不良」と予測された第1変圧器11A(図1参照)を、不良が発生すると予測される設備として巡視点検を強化し、点検結果が「良」と予測された第2変圧器11B(図1参照)は、不良が発生しないと予測される設備として巡視点検を延期や中止する(又は、点検の負担を軽減する)ように、巡視点検計画を立案することが可能になる。これによって、全ての変圧器を点検する場合に比べて効率よい巡視点検が可能になる。
以上のように、図1に示す本実施例の設備不良予測装置3(CPU115)は、サンプルデータ400(図13の(a)参照)にもとづいて第1変圧器11A及び第2変圧器11Bの点検結果(不良の発生)を予測する。サンプルデータ400には、定量データD2(図2参照)として計測統計量データ204(統計量)が含まれている。また、サンプルデータ400には、定性データD1(図2参照)として設置環境データ202と機器情報データ200cとが含まれている。さらに、判別式301(図12参照)は、過去の巡視点検の実績(すなわち、図6に示す点検履歴データ201)を統計的に分析した結果にもとづいて設定される。
したがって、CPU115は、計測統計量データ204(統計量)と、点検履歴データ201と、機器情報データ200cと、設置環境データ202と、を用いて第1変圧器11A及び第2変圧器11Bの点検結果(不良の発生)を予測することができる。
また、CPU115は、判別式301(図12参照)で、機器情報データ200c(図2参照)と、設置環境データ202(図2参照)と、を重み付けし、その重み付けに応じて第1変圧器11A及び第2変圧器11Bの点検結果(不良の発生)を予測する。本実施例においてCPU115は、図12に一例を示すように、機器情報データ200cに含まれる経年と、耐塩区分と、を重み付けする。またCPU115は、設置環境データ202に含まれる設置エリアと、経年と、塩害と、を重み付けする。
そしてCPU115は、これらの重み付けに応じ、図13の(b)に示すように判別式301によって「良」と「不良」に分類し、「不良」に分類されたデータ群(図13の(b)に示す一例ではデータ群「SP1」)に対応する変圧器(図13の(a)に示す一例では第1変圧器11A)に不良が発生すると予測する。
また、CPU115は、図8に示すステップS5で定量データD2である計測統計量データ204(統計量)を数値範囲にもとづいてカテゴリ分けし、さらに、そのカテゴリを判別式301(図12参照)で重み付けする。そして、CPU115は、機器情報データ200cの重み付けと、設置環境データ202の重み付けと、計測統計量データ204をカテゴリ分けしたカテゴリの重み付けと、に応じて、図13の(b)に示すように判別式301で「良」と「不良」に分類し、「不良」に分類されたデータ群(図13の(b)に示す一例ではデータ群「SP1」)に対応する変圧器(図13の(a)に示す一例では第1変圧器11A)に不良が発生すると予測する。
このように、図1に示す本実施例の設備不良予測装置3(CPU115)は、各スマートメータ(第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12D)から送信される実測値から算出される統計量(図5に示す計測統計量データ204)を用いて変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)における点検結果(不良の発生)を予測する。
また、CPU115は、各スマートメータから送信される実測値を集約して変圧器に対応付けて統計量を算出する。
さらに、CPU115は、定性データD1(図2参照)としてデータベース121に蓄積されている点検履歴データ201(図2参照)と、機器情報データ200c(図3の(c)参照)と、設置環境データ202(図2参照)と、を用いて変圧器における点検結果(不良の発生)を予測する。
このように、本実施例の設備不良予測装置3(CPU115)は、定量データD2である計測統計量データ204(図2参照)を数値範囲でカテゴリ分けしてカテゴリを重み付けすることで定性データD1(図2参照)として扱っている。これによって、CPU115は、定量データD2である計測統計量データ204と、定性データD1である点検履歴データ201(図2参照)、機器情報データ200c(図3の(c)参照)及び設置環境データ202(図2参照)と、を用いて変圧器(第1変圧器11A,第2変圧器11B)の点検結果(不良の発生)を予測できる。このときに、設備不良予測装置3においては、数量化理論2類の手法を利用できる。したがって、変圧器の内部状態を示す情報(本実施例では電力量、電圧、電流)にもとづいて当該変圧器の点検結果を予測できることになり、精度の高い予測が可能になっている。
また、点検担当者が第1変圧器11Aや第2変圧器11Bを巡視点検したときに取得するデータは点検履歴データ201(図2参照)に入力され、データベース121(図2参照)に蓄積される。したがって、巡視点検が実施された変圧器(第1変圧器11Aなど)に関する固有のデータ(情報)が蓄積される。これによって、点検結果を予測するためのデータが増えることになり精度の高い予測が可能となっている。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではない。例えば、前記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
この他、本発明は、前記した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、本実施例において点検結果を予測する対象は図1に示す第1変圧器11A及び第2変圧器11Bとしたが点検結果を予測する対象は変圧器に限定されない。例えば、第1スマートメータ12A〜第4スマートメータ12Dなどを点検対象設備としてもよい。
もちろん、設備不良予測装置3(CPU115)で点検結果を予測する対象の変圧器の数も2つに限定されず、設備不良予測装置3(CPU115)が3つ以上の変圧器について点検結果を予測する構成であってもよい。また、1つの変圧器が配電する家屋(第1家屋Hm1〜第4家屋Hm4)の数も2つに限定されない。1つの変圧器から3つ以上の家屋に電力が配電される構成であってもよい。この場合、それぞれの家屋にスマートメータが設置されていることが好ましい。
また、本実施例では、図13の(a)に示すサンプルデータ400の生成において、点検担当者がトランスIDを設備不良予測装置3(図1参照)に入力すると、設備不良予測装置3がサンプルデータ400を生成する構成とした。この構成に限定されず、所定の時間間隔(例えば、巡視点検が必要となる2年間などの時間間隔)で設備不良予測装置3(CPU115)が自動的にサンプルデータ400を生成し、さらに、生成されたサンプルデータ400にもとづいて第1変圧器11A(図1参照)や第2変圧器11B(図1参照)の点検結果を予測する構成であってもよい。
この場合、例えば、点検結果が「不良」と予測された変圧器のトランスIDを点検担当者が有するハンディ端末に送信する構成とすれば、点検担当者は巡視点検の必要がある変圧器を即座に知ることができる。
また、本実施例の設備不良予測装置3(CPU115)は、点検履歴データ201(図2参照)と、機器情報データ200c(図3の(c)参照)と、設置環境データ202(図2参照)と、計測統計量データ204(図2参照)と、を用いて変圧器の点検結果を予測している。この構成に限定されず、例えば、計測統計量データ204のみを用いて変圧器の点検結果を予測する設備不良予測装置3(CPU115)であってもよい。又は、例えば、計測統計量データ204と点検履歴データ201を用いて変圧器の点検結果を予測する設備不良予測装置3(CPU115)であってもよい。
また、本実施例では、図1に示すように設備不良予測装置3にデータベース121(データ記憶装置121a)が備わっている。この構成に限定されず、設備不良予測装置3と別体にデータ記憶装置121aが配置される構成であってもよい。この場合、設備不良予測装置3とデータ記憶装置121aとは、例えば、ネットワーク2を介して接続されていればよい。
また、本実施例は、電力配電設備における電柱等の巡視点検業務を例として説明したが、本発明の適用範囲はこの分野及び対象物に限定されるものではない。
1 設備不良予測システム
2 ネットワーク
3 設備不良予測装置
11A 第1変圧器(点検対象設備)
11B 第2変圧器(点検対象設備)
12A 第1スマートメータ(端末装置)
12B 第2スマートメータ(端末装置)
12C 第3スマートメータ(端末装置)
12D 第4スマートメータ(端末装置)
115 CPU(制御部)
118 ネットワークインタフェース(インタフェース部)
121 データベース
121a データ記憶装置
200c 機器情報データ
201 点検履歴データ
202 設置環境データ
204 計測統計量データ(統計量)
301 判別式
D1 定性データ
D2 定量データ

Claims (14)

  1. ネットワークに接続可能な設備不良予測装置と、
    データベースを保存するデータ記憶装置と、
    前記ネットワークに接続可能な複数の端末装置と、を有し、
    前記端末装置は、
    点検対象設備から提供される情報を数値化した定量データを、前記ネットワークを介して前記設備不良予測装置に送信し、
    前記設備不良予測装置は、
    送信された前記定量データを前記データベースに蓄積し、さらに、前記データベースに蓄積された前記定量データから算出する統計量を用いて、前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする設備不良予測システム。
  2. 前記設備不良予測装置は、複数の前記端末装置から送信される前記定量データを集約して前記点検対象設備に対応付けし、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから前記統計量を算出することを特徴とする請求項1に記載の設備不良予測システム。
  3. 前記設備不良予測装置は、前記点検対象設備の点検により得られた点検履歴データを定性データとして有し、
    前記統計量に加えて前記点検履歴データを用いて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の設備不良予測システム。
  4. 前記設備不良予測装置は、前記点検対象設備の情報を含む機器情報データと、前記点検対象設備が設置される環境の環境情報を含む設置環境データと、を定性データとして有し、
    前記統計量と前記点検履歴データに加えて、前記機器情報データと前記設置環境データとを用いて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項3に記載の設備不良予測システム。
  5. 前記設備不良予測装置は、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから算出された前記統計量を数値範囲でカテゴリ分けし、
    前記カテゴリに対応して前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の設備不良予測システム。
  6. 前記設備不良予測装置は、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから算出された前記統計量を数値範囲でカテゴリ分けし、
    数量化理論2類にもとづいた判別式で前記カテゴリと前記機器情報データと前記設置環境データとを重み付けし、
    前記カテゴリの重み付けと前記機器情報データの重み付けと前記設置環境データの重み付けとに応じて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項4に記載の設備不良予測システム。
  7. ネットワークに接続するためのインタフェース部と、
    データベースを保存するデータ記憶装置と、
    制御部と、を有し、
    点検対象設備から情報が提供されるとともに提供された前記情報を数値化して定量データを生成する複数の端末装置と前記ネットワークを介して接続され、
    前記制御部は、複数の前記端末装置から送信される前記定量データを前記データベースに蓄積し、前記データベースに蓄積された前記定量データから統計量を算出し、
    さらに、算出した前記統計量を用いて、前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする設備不良予測装置。
  8. 前記制御部は、複数の前記端末装置から送信される前記定量データを集約して前記点検対象設備に対応付けし、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから前記統計量を算出することを特徴とする請求項7に記載の設備不良予測装置。
  9. 前記データベースには、前記点検対象設備の点検により得られた点検履歴データが定性データとして蓄積され、
    前記制御部は、
    前記統計量に加えて前記点検履歴データを用いて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の設備不良予測装置。
  10. 前記データベースに、前記点検対象設備の情報を含む機器情報データと、前記点検対象設備が設置される環境の環境情報を含む設置環境データと、が定性データとして蓄積され、
    前記制御部は、
    前記統計量と前記点検履歴データに加えて、前記機器情報データと前記設置環境データとを用いて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項9に記載の設備不良予測装置。
  11. 前記制御部は、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから算出された前記統計量を数値範囲でカテゴリ分けし、
    前記カテゴリに対応して前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項8から請求項10までのいずれか1項に記載の設備不良予測装置。
  12. 前記制御部は、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから算出された前記統計量を数値範囲でカテゴリ分けし、
    数量化理論2類にもとづいた判別式で前記カテゴリと前記機器情報データと前記設置環境データとを重み付けし、
    前記カテゴリの重み付けと、前記機器情報データの重み付けと、前記設置環境データの重み付けと、に応じて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項10に記載の設備不良予測装置。
  13. ネットワークに接続するためのインタフェース部と、
    データベースを保存するデータ記憶装置と、を有し、
    点検対象設備から情報が提供されるとともに提供された前記情報を数値化して定量データを生成する複数の端末装置と前記ネットワークを介して接続されている設備不良予測装置の制御部が実行し、
    複数の前記端末装置から送信される前記定量データを前記データベースに蓄積する手順と、
    前記データベースに蓄積された前記定量データを集約して前記点検対象設備に対応付ける手順と、
    前記点検対象設備に対応付けられた前記定量データから統計量を算出する手順と、
    算出した前記統計量を数値範囲でカテゴリ分けする手順と、
    数量化理論2類にもとづいた判別式で前記カテゴリを重み付けする手順と、を有し、
    前記カテゴリの重み付けに応じて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする設備不良予測方法。
  14. 前記点検対象設備の情報を含んでいて前記データベースに蓄積されている機器情報データを、数量化理論2類にもとづいた判別式で重み付けする手順と、
    前記点検対象設備が設置される環境の環境情報を含んでいて前記データベースに蓄積されている設置環境データを、数量化理論2類にもとづいた判別式で重み付けする手順と、をさらに有し、
    前記制御部が、前記カテゴリの重み付けに加えて、前記機器情報データの重み付けと、前記設置環境データの重み付けと、に応じて前記点検対象設備における不良の発生を予測することを特徴とする請求項13に記載の設備不良予測方法。
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