JP2010091625A - 二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置 - Google Patents

二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010091625A
JP2010091625A JP2008258789A JP2008258789A JP2010091625A JP 2010091625 A JP2010091625 A JP 2010091625A JP 2008258789 A JP2008258789 A JP 2008258789A JP 2008258789 A JP2008258789 A JP 2008258789A JP 2010091625 A JP2010091625 A JP 2010091625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
carrier
component developer
latent image
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008258789A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5267026B2 (ja
Inventor
Norito Fukushima
紀人 福島
Manabu Serizawa
学 芹澤
Katsuyuki Kitajima
克之 北島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2008258789A priority Critical patent/JP5267026B2/ja
Publication of JP2010091625A publication Critical patent/JP2010091625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5267026B2 publication Critical patent/JP5267026B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】耐光性に優れた画像を得ることができる二成分現像剤を提供すること。
【解決手段】イエロートナーとキャリアとを含み、前記イエロートナーが、C.I.Pigment Yellow 185とアゾ系顔料とを含み、前記イエロートナーのトナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量がそれぞれ0.35重量%以下であり、前記キャリア中におけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がそれぞれ2,000ppm以下であることを特徴とする二成分現像剤及びその製造方法、前記二成分現像剤を使用した画像形成方法、並びに、前記二成分現像剤を備えた画像形成装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置に関する。
電子写真法等のように、静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在各種の分野で広く利用されている。前記電子写真法においては、帯電工程、露光工程等を経て感光体(潜像保持体)表面の静電潜像を静電潜像現像トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)を含む現像剤により現像し、転写工程、定着工程等を経て前記静電潜像が可視化される。
近年、トナー・現像剤技術を用いた電子写真による画像形成法は、デジタル化・カラー化の進展によって、印刷領域の一部へ適用されはじめ、オンデマンドプリンテイングを初めとするグラフィックアーツ市場における実用化が顕著となり始めている。ここで、上記グラフィックアーツ市場とは、版画のようなもので印刷した部数の少ない創作印刷物や、筆跡・絵画などのオリジナルの模写、複写、そしてリプロダクションとよばれる大量生産方式による印刷物製造関連業務市場全般を指し、印刷物の製造に関わる業種・部門を対象とする市場であると定義される。
C.I.Pigment Yellow 185(以下、単に「PY185」ともいう。)は、混練粉砕/湿式に用いられている優良な着色剤である。
C.I.Pigment Yellow 185を使用したトナーとしては、例えば、特許文献1及び2が知られている。
特許文献1には、結着樹脂と着色剤とを必須成分として用いた静電荷像現像用イエロートナーにおいて、着色剤が、C.I.Pigment Yellow 185とC.I.Pigment Yellow 74、もしくはC.I.Pigment Yellow 185とC.I.Pigment Yellow 154、との混合顔料であることを特徴とする静電荷像現像用イエロートナーが開示されている。
特許文献2には、水系媒体中で生成され、少なくとも結着樹脂と着色剤を含むトナーにおいて、該着色剤がC.I.Pigment Yellow 74と、C.I.Pigment Yellow 185の混合顔料と、前記結着樹脂の一部をなす樹脂とを混練してなるマスターバッチで加工されたものであることを特徴とする静電荷像現像用イエロートナーが開示されている。
また、キャリアとして、特許文献3には、フェライトを含有する静電荷像現像用キャリアにおいて、銅成分を0.1〜2500ppm、亜鉛成分を0.1〜5000ppm、ニッケル成分を0.1〜2000ppm含有するフェライトを用いたことを特徴とする静電荷像現像用キャリアが開示されている。
特開2005−17838号公報 特開2007−248746号公報 特開平8−129272号公報
本発明の目的は、耐光性に優れた画像を得ることができる二成分現像剤を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>〜<4>に記載の手段によって解決された。
<1>イエロートナーとキャリアとを含み、前記イエロートナーが、C.I.Pigment Yellow 185とアゾ系顔料とを含み、前記イエロートナーのトナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量がそれぞれ0.35重量%以下であり、前記キャリア中におけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がそれぞれ2,000ppm以下であることを特徴とする二成分現像剤、
<2>樹脂粒子分散液及び着色剤分散液を含む分散液中で前記樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る凝集工程、並びに、前記凝集粒子を加熱して融合しトナー母粒子を得る融合工程を含む上記<1>に記載の二成分現像剤の製造方法、
<3>潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を二成分現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程、を含み、前記二成分現像剤として、上記<1>に記載の二成分現像剤、又は、上記<2>に記載の製造方法により製造された二成分現像剤を用いる画像形成方法、
<4>潜像保持体と、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、二成分現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像保持体から被記録材に転写する転写手段と、を有し、前記二成分現像剤として、上記<1>に記載の二成分現像剤、又は、上記<2>に記載の製造方法により製造された二成分現像剤を用いる画像形成装置。
前記<1>に記載の発明によれば、耐光性に優れた画像を得ることができる二成分現像剤を提供することができる。
前記<2>に記載の発明によれば、耐光性に優れた画像を得ることができる二成分現像剤の製造方法を提供することができる。
前記<3>に記載の発明によれば、耐光性に優れた画像を得ることができる画像形成方法を提供することができる。
前記<4>に記載の発明によれば、耐光性に優れた画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明において、「A〜B」との記載は、AからBの間の範囲だけでなく、その両端であるA及びBも含む範囲を表す。例えば、「A〜B」が数値範囲であれば、「A以上B以下」又は「B以上A以下」を表す。
(二成分現像剤)
本発明の二成分現像剤は、イエロートナーとキャリアとを含み、前記イエロートナーが、C.I.Pigment Yellow 185とアゾ系顔料とを含み、前記イエロートナーのトナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量がそれぞれ0.35重量%以下であり、前記キャリア中におけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がそれぞれ2,000ppm以下であることを特徴とする。
本発明の二成分現像剤は、静電荷像現像剤として好適に使用することができる。
イエロートナーの着色力及び色相については着色剤(顔料)の種類以外にも、樹脂の溶融特性が大きく影響していることが知られ、粘度が低ければ着色力及び色相は良好になりやすいが、定着温度によって変わりやすい。より具体的には良好な着色力及び色相を示すことができる定着温度領域は狭くなりやすい傾向がある。逆に粘度が高ければ定着画像の表面は凹凸が生じやすく着色力及び色相は良好なものにはなりにくい。そこでMg、Caの金属化合物を含有させることで、定着温度変化に対して着色力及び色相が変化しにくい樹脂を得ることができる。
PY185は、良好な色彩を有してはいるが着色力がやや弱く、また色相が緑味によっているために色規格であるジャパンカラーの黄色とは異なる色相を示す。そこで、他の顔料との併用を種々検討した結果、PY185とアゾ系顔料とを組み合わせて使用することにより、着色力及び色相に優れることを見いだしたが、耐光性については十分ではなく、改善の余地があった。
本発明者等は種々の検討を行った結果、トナー母粒子中におけるMg及びCaの量が耐光性に対しては悪影響を与えること、さらに、キャリア中における特定金属種(Cu、Zn、Ni及びMn)の含有量を抑制することにより、耐光性に優れた二成分現像剤が得られることを見いだした。
その原因について、必ずしも明確ではないものの、トナー中のMg、Ca金属およびキャリアの特定金属種(Cu、Zn、Ni及びMn)はトナー中に含まれると少量であっても、電磁波、空気中の酸素などによるイエロー顔料の特定官能基(たとえばアゾ基など)の破壊を助長するものと考えられ、この量を制御することにより耐光性への懸念のない二成分現像剤を得ることができた。
なお、キャリア中における特定金属種(Cu、Zn、Ni及びMn)は、現像剤が現像機内で撹拌されるときに生じるキャリア芯材のカケ、割れ等の破片に由来するものと考えられる。
本発明の二成分現像剤におけるイエロートナーとキャリアとの混合比(重量比)としては、イエロートナー:キャリア=1:100〜30:100の範囲であることが好ましく、3:100〜20:100の範囲であることがより好ましい。
イエロートナーとキャリアとの混合方法としては、特に制限はなく、例えば、Vブレンダー等の公知の装置や方法により混合することができる。
<イエロートナー>
本発明の二成分現像剤は、イエロートナーを含む。
本発明の二成分現像剤に用いることができるイエロートナーは、C.I.Pigment Yellow 185とアゾ系顔料とを含み、かつトナー母粒子中におけるMg及びCaの含有量がそれぞれ0.35重量%以下である。
C.I.Pigment Yellow 185は凝集性が強いため、アゾ系顔料の併用によって凝集を抑制し、発色性を最大限に発揮させることができる。
C.I.Pigment Yellow 185とは、イエロー系着色剤であり。下記に示す化学構造式で表される化合物である。
Figure 2010091625
本発明に用いることができるアゾ系顔料は、アゾ基(−N=N−)を1つ以上有するイエロー顔料であれば、特に制限はない。
アゾ系顔料としては、モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、及び、アゾレーキ顔料等が例示できる。これらの中でも、モノアゾ系顔料及び/又はジスアゾ系顔料を用いることが好ましく、モノアゾ系顔料又はジスアゾ系顔料を用いることがより好ましく、C.I.Pigment Yellow 74(以下、単に「PY74」ともいう。)を用いることが特に好ましい。
アゾ系顔料としてより具体的には、例えば、下記式(A1)で表されるC.I.Pigment Yellow 74、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、5、6、49、65、73、75、97、98、111、116、130等のモノアゾ系顔料、下記式(A2)で表されるC.I.Pigment Yellow 93、C.I.Pigment Yellow 12、13、14、17、55、63、81、83、87、90、94、95、106、113、114、121、124、126、127、128、136、152、166、170、171、172、174、176、188等のジスアゾ系顔料が挙げられる。
Figure 2010091625
Figure 2010091625
本発明に用いることができるイエロートナーは、他の公知のイエロー着色剤をさらに含有していてもよいが、着色剤としてC.I.Pigment Yellow 185及びアゾ系顔料のみを含有することが好ましい。
前記イエロートナーにおけるPY185及びアゾ系顔料を含む着色剤の総使用量は、イエロートナー100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがより好ましい。
前記イエロートナーにおけるPY185とアゾ系顔料との使用比(重量比)は、PY185:アゾ系顔料=99.5:0.5〜5:95であることが好ましく、95:5〜80:20であることがより好ましい。上記範囲であると、着色性、色調、及び、長期耐久性に優れる。
また、イエロートナー中のPY185及びアゾ系顔料等の着色剤粒子の中心径(メジアン径)は、100〜330nmであることが好ましい。
なお、着色剤粒子の中心径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。
着色剤の分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用することができ、なんら制限されるものではない。また、これらの着色剤粒子は、その他の粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段階で添加してもよい。
また、本発明に用いることができるイエロートナーのトナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量は、それぞれ0.35重量%以下である。
Mg及びCaの元素含有量がそれぞれ0.35重量%を越えると、着色剤、特にアゾ系顔料の分解を促進してしまい、二成分現像剤における長期耐光性に劣る。
なお、「トナー母粒子」には、外添剤は含まれない。
前記イエロートナーのトナー母粒子中におけるMgの元素含有量は、0.35重量%以下であり、0〜0.10重量%であることが好ましく、0〜0.01重量%であることがより好ましい。上記範囲であると、二成分現像剤における長期耐光性に優れる。
また、前記イエロートナーのトナー母粒子中におけるCaの元素含有量は、0.35重量%以下であり、0〜0.10重量%であることが好ましく、0〜0.01重量%であることがより好ましい。上記範囲であると、二成分現像剤における長期耐光性に優れる。
本発明におけるイエロートナーのトナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量の測定方法は、以下のようにして行われる。まず、トナー中のMg及びCa元素量を測定するために、トナー表面に分散付着されている無機粒子等の外添剤を除去する。手段としては、トナーを界面活性剤を添加した水中に分散させ、これを超音波処理によってこれら付着している微粒子をトナー表面から遊離させる。本分散液を必要に応じて遠心分離等でトナー母粒子を濃縮した上で、目開きがトナー粒径以下、無機粒子等の外添剤以上のフィルターを用いてろ過し、イオン交換水にて充分に洗浄する。こうして得られた、トナー表面の無機粒子等の外添剤を除去したトナー母粒子を回収及び乾燥し、蛍光X線分析装置によってトナー母粒子中に含まれる所望の金属元素量を測定する。
前記イエロートナーは、結着樹脂を含有していることが好ましい。
結着樹脂としては、従来のトナー用樹脂の何れでもよく、公知のものを用いることができ、重縮合樹脂や付加重合型樹脂が例示できる。その中でも、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、及び/又は、エポキシ樹脂が好ましく例示でき、スチレン−アクリル樹脂、及び/又は、ポリエステル樹脂をより好ましく例示できる。
結着樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
また、非結晶性樹脂の場合のガラス転移温度Tgは、50〜80℃であることが好ましく、50〜65℃であることがより好ましい。Tgが50℃以上であると、高温度域での結着樹脂自体の凝集力が良好であるため、定着の際にホットオフセット性に優れる。また、Tgが80℃以下であると、十分な溶融が得られ、最低定着温度が上昇しにくい。
重縮合樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、及び、ポリアミド樹脂等が好ましく例示できるが、特に、重縮合性単量体としてポリカルボン酸とポリオールと含んだものを用いて得られたポリエステル樹脂であることが好ましい。
本発明に用いることのできる重縮合性単量体としては、例えば、多価カルボン酸、ポリオール、ヒドロキシカルボン酸、ポリアミン、又は、それらの混合物が挙げられる。特に、重縮合性単量体としては、多価カルボン酸とポリオールとさらにはこれらのエステル化合物(オリゴマー及び/又はプレポリマー)であることが好ましく、直接エステル反応、又はエステル交換反応を経て、ポリエステル樹脂を得るものがよい。この場合、重合されるポリエステル樹脂としてはアモルファス(無定形)ポリエステル樹脂(非結晶性ポリエステル樹脂)、結晶性ポリエステル樹脂などのいずれかの形態、又はそれらの混合形態をとることができる。
本発明において、重縮合樹脂は、重縮合性単量体、それらのオリゴマー及びプレポリマーよりなる群から選ばれる少なくとも1種を重縮合して得られるが、これらの中でも重縮合性単量体を使用することが好ましい。
多価カルボン酸は、1分子中にカルボキシル基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジカルボン酸は1分子中にカルボキシル基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−カルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、スペリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、o−フェニレン二酢酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等を挙げることができる。
また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、イタコン酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸等、さらにまたこれらの低級エステルなどが挙げられる。さらにまた、酸ハロゲン化物、酸無水物もこの限りではない。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、低級エステルとは、エステルのアルコキシ部分の炭素数が1〜8であることを示す。具体的には、メチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル及びイソブチルエステル等が挙げられる。
ポリオールは、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジオールは1分子中に水酸基を2個含有する化合物であり、具体的には例えば、ジオールとして、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ポリテトラメチレングリコール、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及び、これと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
また、水分散性を容易にするため、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸等が例示される。
三価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン、ソルビトール、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、上記三価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、これらの重縮合性単量体の組み合わせにより非結晶性樹脂や結晶性樹脂を容易に得ることができる。
結着樹脂に結晶性のポリエステル樹脂を用いる場合、1,9−ノナンジオールと1,10−デカンジカルボン酸、又はシクロヘキサンジオールとアジピン酸とを反応して得られるポリエステル、1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステル、エチレングリコールとコハク酸とを反応して得られるポリエステル、エチレングリコールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステル、1,4−ブタンジオールとコハク酸とを反応して得られるポリエステルを挙げることができる。これらの中でも特に1,9−ノナンジオールと1,10−デカンジカルボン酸及び1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステルなどがさらに好ましいがこの限りではない。
また、ヒドロキシカルボン酸を用いることもできる。前記ヒドロキシカルボン酸の具体例としては、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸、リンゴ酸、酒石酸、粘液酸、クエン酸等を挙げることができる。
また、ポリアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,4−ブテンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)等を挙げることができる。
また、重縮合性単量体を重縮合して得られる重縮合樹脂の重量平均分子量は、1,500以上40,000以下であることが好ましく、3,000以上30,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量が1,500以上であると、結着樹脂の凝集力が良好であり、ホットオフセット性に優れ、40,000以下であると、ホットオフセット性に優れ、かつ、最低定着温度が優れた値を示し好ましい。また、単量体のカルボン酸価数、アルコール価数の選択などによって一部枝分かれや架橋などを有していてもよい。
また、得られるポリエステル樹脂の酸価は、1mg・KOH/g以上50mg・KOH/g以下であることが好ましい。この第一の理由は、高画質トナーとして実用に供するためには、水系媒体中でのトナーの粒子径、分布の制御が必要不可欠であり、酸価が1mg・KOH/g以上であると、造粒工程において、十分な粒子径及び分布が達成でき、さらにトナーに使用した場合、十分な帯電性を得ることができる。また重縮合されるポリエステルの酸価が50mg・KOH/g以下であると、重縮合の際トナーとして画質強度を得るための十分な分子量を得ることができ、また、トナーの高湿度下での帯電性の環境依存も小さく、画像信頼性に優れる。
付加重合型樹脂の作製に使用する付加重合性単量体としては、カチオン重合性単量体及びラジカル重合性単量体が挙げられるが、ラジカル重合性単量体であることが好ましい。
ラジカル重合性単量体としては、スチレン系単量体類、不飽和カルボン酸類、(メタ)アクリレート類(なお、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味するものとし、以下も同様とする。)、N−ビニル化合物類、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニル化合物類、N−置換不飽和アミド類、共役ジエン類、多官能ビニル化合物類、多官能(メタ)アクリレート類等が挙げられる。なお、これらの中で、N−置換不飽和アミド類、共役ジエン類、多官能ビニル化合物類、及び、多官能(メタ)アクリレート類等は、生成された重合体に架橋反応を生起させることもできる。これらを、単独で、あるいは組み合わせて使用できる。
本発明に用いることができる付加重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体、カチオン重合性単量体、又は、アニオン重合性単量体が挙げられ、ラジカル重合性単量体であることが好ましい。
ラジカル重合性単量体としては、エチレン性不飽和結合を有する化合物であることが好ましく、芳香族エチレン性不飽和化合物(以下、「ビニル芳香族」ともいう。)、エチレン性不飽和結合を有するカルボン酸(不飽和カルボン酸)、エステルやアルデヒド、ニトリル若しくはアミドなどの不飽和カルボン酸の誘導体、N−ビニル化合物、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニル化合物、N−置換不飽和アミド、共役ジエン、多官能ビニル化合物、又は、多官能(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
具体的には、例えば、スチレン、p−ビニルピリジン等の無置換ビニル芳香族類、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のα−置換スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン等の芳香核置換スチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン等の芳香核ハロゲン置換スチレン等のビニル芳香族類、(メタ)アクリル酸(なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味するものとし、以下も同様とする。)、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類、(メタ)アクリルアルデヒド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等の不飽和カルボン酸誘導体類、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物類、N−メチロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド、N−プロパノールアクリルアミド、N−メチロールマレインアミド酸、N−メチロールマレインアミド酸エステル、N−メチロールマレイミド、N−エチロールマレイミド等のN−置換不飽和アミド類、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルシクロヘキサン等の多官能ビニル化合物類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート類等が挙げられる。また、エチレン性不飽和結合を有するスルホン酸やホスホン酸、及び、それらの誘導体も用いることができる。なお、これらの中で、N−置換不飽和アミド類、共役ジエン類、多官能ビニル化合物類、及び、多官能アクリレート類等は、生成された重合体に架橋反応を生起させることもできる。また、これら付加重合性単量体を、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明のトナーにおける結着樹脂の含有量は、トナーの全重量に対し、10〜90重量%であることが好ましく、30〜85重量%であることがより好ましく、50〜80重量%であることがさらに好ましい。
前記イエロートナーは、離型剤を含有していることが好ましい。
前記離型剤は、一般に離型性を向上させる目的で使用される。
前記離型剤の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。
本発明において、これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの離型剤の添加量としては、トナー全量に対して、0.5〜50重量%であることが好ましく、1〜30重量%であることがより好ましく、5〜15重量%であることがさらに好ましい。添加量が0.5重量%以上であると、離型剤添加の効果が十分得られ、また、50重量%以下であると、帯電性に優れ、現像機内部においてトナーが破壊されにくく、離型剤のキャリアへのスペント化が生じにくいため、帯電維持性に優れ、例えばカラートナーの場合、定着時の画像表面への染み出しが十分であり、画像中に離型剤が在留しにくく、透明性に優れる。
本発明のトナーに用いることができるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、帯電制御剤等の公知の各種添加剤等が挙げられる。
前記帯電制御剤は、一般に帯電性を向上させる目的で使用される。
前記帯電制御剤としては、例えば、サリチル酸金属塩、含金属アゾ化合物、ニグロシンや第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
また、前記イエロートナーには、公知の外添剤を外添することもできる。
なお、本発明における「トナー母粒子」には、外添剤は含まれない。
外添剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニアなどの無機粒子が利用できる。例えば、流動性助剤やクリーニング助剤としてはシリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子が利用できる。外添剤の添加方法は特に限定されないが、乾燥状態で剪断力を加えてトナー粒子表面に添加することも可能である。
前記無機粒子は、一次粒子径が5nm〜1μmの範囲であることが好ましく、5nm〜500nmの範囲であることがより好ましい。これらは必要に応じて2種以上組み合わせて用いることが好ましい。特に、中心粒子径が100nm以上の外添剤は、トナー表面への付着力が弱く、長期の使用においても構造変化が少なく、さらに、小粒子径品の構造を維持する上でも有用である。
また、BET法による比表面積は20〜500m2/gの範囲であることが好ましい。トナーに混合される割合は0.01〜5重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.01〜2.0重量%の範囲である。
なお、ここでシリカ粉末はSi−O−Si結合を有する粉末であり、乾式法及び湿式法で製造されたもののいずれもが含まれる。また、無水二酸化ケイ素の他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムケイ酸亜鉛などいずれでもよいが、SiO2を85重量%以上含むものが好ましい。
これらシリカ粉末の具体例としては種々の市販のシリカがあるが、表面に疎水性基を有するものが好ましく、例えば、AEROSIL R−972、R−974、R−805、R−812(以上、アエロジル社製)、タラックス500(タルコ社製)等を挙げることができる。その他シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル、側鎖にアミンを有するシリコーンオイル等で処理されたシリカ粉末などが使用可能である。
前記イエロートナーの体積平均粒子径としては、2〜10μmが好ましく、3〜8μmがより好ましく、また、数平均粒子径としては、2〜10μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。
前記体積平均粒子径及び数平均粒子径は、例えば、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン・コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で測定することにより求めることができる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液:ベックマン・コールター社製)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行うことが好ましい。
前記イエロートナーは、公知のトナー製造方法により作製することができるが、いわゆる湿式製法、すなわち、水若しくは有機溶媒中、又はそれらの混合溶媒中で、着色剤と結着樹脂とを少なくとも含むトナー母粒子を造粒する造粒工程と、トナー母粒子を洗浄・乾燥する洗浄・乾燥工程とを経て製造されることがMg,Caをトナーに細かく分散できる点で好ましい。
この湿式製法としては、(1)着色剤の他に、離型剤など必要に応じて用いられる成分を、結着樹脂を形成する重合性単量体と共に懸濁させ、重合性単量体を重合する懸濁重合法、(2)結着樹脂、着色剤等のトナー構成材料を有機溶媒に溶解させ、水系溶媒中に懸濁状態で分散させた後に有機溶媒を除去する溶解懸濁法、(3)結着樹脂成分を乳化重合により作製し、着色剤等の分散液と共にヘテロ凝集させ、その後融合する乳化重合凝集法などが挙げられるが、これらに限定されることはない。その他に、(4)塊状重合(バルク重合)により得られた樹脂等の結着樹脂成分を、界面活性剤と共に機械的剪断力等により水系媒体中に分散させて樹脂粒子分散液を作製し、着色剤等の分散液と共にヘテロ凝集させ、その後融合する方法が挙げられる。
前記イエロートナーは、結着樹脂を水系媒体中に分散させた樹脂粒子分散液と、着色剤を水系媒体中に分散させた着色剤分散液とを少なくとも混合した原料分散液中にて、凝集粒子を形成する凝集工程と、凝集粒子が形成された原料分散液中を結着樹脂のガラス転移温度(又は結晶性樹脂の融点)以上の温度に加熱して、凝集粒子を融合する融合工程(合一工程)と少なくとも経て製造することができる。ここで、凝集工程及び融合工程(合一工程)を有するトナーの製造方法を、凝集合一法ともいうこととする。
なお、原料分散液には必要に応じて、離型剤を分散させた離型剤分散液や、無機粒子分散液等のその他の分散液を加えてもよい。
なお、上述した通り、樹脂粒子分散液は、乳化重合法により調製することもできるし、塊状重合した後に溶解懸濁させることによって得ることもできる。また、界面活性剤と共に機械的剪断力により分散させることにより調製することもできる。
以下、前記イエロートナーの製造方法の一例として、凝集合一法を具体例としてより詳細に説明する。
前記イエロートナーを凝集合一法により作製する場合、既述したように、凝集工程と、融合工程(合一工程)とを少なくとも経て作製されるものであるが、凝集工程を経て形成された凝集粒子(コア粒子)の表面に樹脂粒子を付着させて、コア/シェル構造を有する凝集粒子を形成する、付着工程を設けてもよい。
前記凝集工程として前記樹脂粒子分散液、着色剤を分散させた着色剤分散液や、その他の分散液を必要に応じて混合した原料分散液中にて、凝集粒子を形成する。前記着色剤分散液としては、C.I.Pigment Yellow 185とアゾ系顔料とを含む着色剤分散液、又は、C.I.Pigment Yellow 185を含む着色剤分散液及びアゾ系顔料を含む着色剤分散液を使用する。
具体的には、各種の分散液を混合して得た原料分散液を加熱し、原料分散液中の粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。このとき後述する凝集剤の種類を複数種用い、より具体的にはMg、Ca化合物とアルミニウム化合物を、同時に又は別々に添加して凝集粒子を形成させる。凝集粒子を形成する前記着色剤分散液中、樹脂粒子分散液中の粒子はそれぞれ分散安定性が異なっており、また粒径も異なる。一方で凝集剤に関しても凝集させやすい粒径は決まっており、一般に価数の大きい金属ほど小さい粒子を凝集させやすい。そこで小さい粒子はアルミニウム等の価数の大きい化合物でより早く凝集させ、粒径がそろった状態でMg、Caによりより凝集粒子の粒度を狭い状態にすることができる。同時にMg、Caにより、前述の定着特性を調整することができる。アルミニウム等の価数の大きい化合物のみで凝集させる場合、特定の粒子に対する凝集性が低下し、含有率が低下したり、粒度分布が広くなったりする場合がある。またMg、Ca元素のみであると凝集粒子を形成させるのに量を多く用いなければならないため、耐光性は低下する場合がある。
凝集粒子の形成は、回転剪断型ホモジナイザーで撹拌下、具体的には20℃乃至30℃で凝集剤を添加し、原料分散液のpHを酸性にすることによってなされる。
前記凝集工程に用いられる凝集剤は、無機金属塩が好ましく、特に価数の大きい化合物とMg、Ca元素を有する化合物の組み合わせが前述の理由で好ましい。
前記無機金属塩としては、例えば、塩化バリウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。また、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化マグネシウムなどの金属塩、及び、多硫化カルシウム等の無機金属塩が好ましく用いられる。
これらの中でも、マグネシウム塩、カルシウム塩及びこれらの重合体以外の凝集剤を用いることが好ましく、アルミニウム塩及び硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムを用いることが特に好ましい。
前記無機金属塩を水溶液としたものを作製し、異なった種類の粒子を同時に凝集させることが好ましい。これにより、結着樹脂の分子鎖末端に有効に作用することができ、架橋構造の形成に寄与することが可能となる。
無機粒子分散液は任意の方法、例えばボールミル、サンドミル、超音波分散機回転剪断型ホモジナイザーなどを用いて作製することができ、無機粒子の分散平均粒子径は100nm以上500nm以下の範囲とすることが好ましい。
凝集工程では無機粒子分散液を段階的に添加することもでき、また、連続的に投入することもできる。これらの方法は、無機粒子分散液中の金属イオン成分をトナー表面から内部にかけて均一に分散させる上で有効である。段階的に添加する場合は、3段階以上、連続的に添加する場合は、無機粒子分散液を0.1g/m程度以下のゆっくりとした速度で添加していくことが特に好ましい。
また、無機粒子分散液の添加量は、必要とされる金属の種類や架橋構造形成の程度により異なるが、結着樹脂成分100重量部に対して、0.5重量部以上10重量部以下の範囲とすることが好ましく、1重量部以上5重量部以下の範囲とすることがより好ましい。
凝集工程を経た後には、必要であれば付着工程を実施してもよい。付着工程では、上述した凝集工程を経て形成された凝集粒子の表面に、さらに樹脂粒子を付着させることにより被覆層を形成する。これにより、いわゆるコア層とこのコア層を被覆するシェル層とを有する、コア/シェル構造を有するトナーを得ることができる。
被覆層(シェル層)の形成は、凝集工程において凝集粒子(コア粒子)を形成した分散液中に、通常、樹脂粒子を含む樹脂粒子分散液を追添加することにより行うことができる。
なお、一般的に付着工程は、離型剤と共に結着樹脂が主成分として含まれる、いわゆるコア/シェル構造を有するトナーを作製する場合に用いられ、その主たる目的は、コア層に含まれる離型剤のトナー表面への露出の抑制や、コア層単体では不十分なトナー粒子の強度を補うことにある。
凝集工程、あるいは、凝集工程及び付着工程を経た後に実施される融合工程は、これらの工程を経て形成された凝集粒子を含む懸濁液のpHを所望の範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
pHの調整は、酸及び/又はアルカリを添加することによって行われる。使用する酸は特に限定されないが、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸を0.1重量%以上50重量%以下の範囲で含む水溶液が好ましい。また、使用するアルカリも特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物を0.1重量%以上50重量%以下の範囲で水溶液が好ましい。
なお、pHの調整において、局所的なpHの変化が起こると、局所的な凝集粒子自体の破壊や局所的な過剰凝集を引き起こし、また、形状分布の悪化をも招く場合がある。特にスケールが大きくなる程、添加する酸及び/又はアルカリ量は多くなる。一般的には酸及びアルカリの投入箇所は1箇所であるので、同一時間で処理するならば投入箇所の酸及びアルカリの濃度はスケールが大きくなる程高くなる。
上述したpH調整を行った後、凝集粒子を加熱して融合(合一)させる。なお、融合は、結着樹脂のガラス転移温度)より10〜50℃以上の温度(換言すれば、ガラス転移温度より10〜50℃高い温度)で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させることが好ましい。
融合時の加熱に際して、あるいは融合が終了した後に、その他の成分により架橋反応を行わせてもよい。また、融合と同時に架橋反応を行わせてもよい。架橋反応を行わせる場合には、トナーの作製に際して、上述した架橋剤や重合開始剤を用いる。
重合開始剤は、原料分散液を作製する段階であらかじめこの分散液に混合しておいてもよいし、凝集工程で凝集粒子に取り込ませてもよい。さらには、融合工程、あるいは、融合工程の後に導入してもよい。凝集工程、付着工程、融合工程、あるいは融合工程の後に導入する場合は、重合開始剤を溶解、又は乳化した液を、分散液に加えることができる。これらの重合開始剤には、重合度を制御する目的で、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を添加してもよい。
凝集粒子の融合工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子(トナー母粒子)を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で置換洗浄することが好ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。また、乾燥後のトナー粒子(トナー母粒子)には、既述した種々の外添剤を必要に応じて添加することができる。
<キャリア>
本発明の二成分現像剤に用いることができるキャリアは、Cu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がそれぞれ2,000ppm以下である。キャリアにおけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がいずれか1つでも2,000ppmを越えると、着色剤、特にアゾ系顔料の分解を促進してしまい、二成分現像剤における耐光性に劣る。
前記キャリアは、Cu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がそれぞれ0〜1,600ppmであることが好ましく、それぞれ0〜1,000ppmであることがより好ましく、それぞれ0〜200ppmであることがさらに好ましく、それぞれ0.1〜100ppmであることが特に好ましく、それぞれ10〜50ppmであることが最も好ましい。上記範囲であると、長期耐光性に特に優れる。
また、前記キャリアは、Cu、Zn、Ni及びMnの各元素の総含有量が2,000ppm以下であることが好ましく、0〜1,000ppmであることがより好ましく、0〜500ppmであることがより好ましく、1〜200ppmであることがさらに好ましく、10〜200ppmであることが特に好ましい。上記範囲であると、長期耐光性に特に優れる。
キャリアにおけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量の測定方法としては、蛍光X線測定装置を用いる。
キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましく、フェライトであることがより好ましい。
また、前記フェライトとしては、Fe以外に、Cu、Zn、Ni及びMnを含有するフェライトであることが好ましく、Ca、Mg、Cu、Zn、Ni及びMnを含有するフェライトであることがより好ましい。
キャリアの芯材の体積平均粒径としては、10〜500μmであることが好ましく、20〜120μmであることがより好ましく、30〜100μmであることがさらに好ましく、30〜80μmであることが特に好ましい。
本発明に用いることができるキャリアは、前記芯材粒子をそのまま使用することもできるが、適度の帯電量を得るために、樹脂を被覆することが好ましい。
被覆樹脂としては、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、モノクロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレンなどのビニル系フッ素含有モノマーの共重合体;スチレン、クロルスチレン、メチルスチレンなどのスチレン類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの含窒素アクリル類;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどのビニルピリジン類;ビニルエーテル類;ビニルケトン類;エチレン、モノクロロエチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類;メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーンなどのシリコーン類などの単独重合体、又は、共重合体を使用することができ、さらに、ビスフェノール、グリコール等を含むポリエステル類を使用することもできる。また、上記の被覆樹脂を2種以上混合して使用することもできる。
被覆樹脂の配合量は、キャリアに対して総重量に対し、0.2〜5.0重量%であることが好ましく、0.5〜3.0重量%であることがより好ましい。
また、キャリアの芯材の表面に樹脂を被覆するには、前記被覆樹脂、及び、必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
本発明に用いることができるキャリアの製造方法としては、特に制限はないが、各種金属酸化物を焼成してキャリアの芯材を作製する方法が好ましい。
具体的には、キャリアの製造方法は、各種金属酸化物を粉砕して混合し混合物を得る混合工程、前記混合物にポリビニルアルコール等の造粒剤を添加し造粒する造粒工程、及び、造粒した混合物を焼成する焼成工程を含む製造方法であることが好ましい。
前記各種金属酸化物としては、鉄、カルシウム、マグネシウム、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の酸化物が例示できる。中でも、Fe23、CaO、MgO、CuO、ZnO、NiO及び/又はMnOを用いることが好ましく、Fe23、CaO、MgO、CuO、ZnO、NiO及びMnOの全てを用いることがより好ましい。
前記焼成工程における焼成温度としては、1,200〜1,400℃であることが好ましく、1,250〜1,350℃であることがより好ましい。
前記焼成工程における焼成時間としては、混合物の組成や、焼成温度、乾燥の程度などにもよるが、1〜24時間であることが好ましい。
前記焼成工程における雰囲気は、酸素濃度が10体積%以下であることが好ましく、酸素濃度が7体積%以下であることがより好ましい。
また、前記混合工程と前記造粒工程との間に、前記混合物を仮焼成する仮焼成工程をさらに含むことが好ましい。
前記仮焼成工程における仮焼成温度としては、750〜1,000℃であることが好ましく、850〜1,000℃であることがより好ましい。
前記仮焼成工程における仮焼成時間としては、混合物の組成や、焼成温度、乾燥の程度などにもよるが、10分〜24時間であることが好ましい。
さらに、前記仮焼成工程後、仮焼成した混合物を粉砕する工程を含むことも好ましい。
また、混合時の金属酸化物の粉砕や、仮焼成後の粉砕は、湿式粉砕により行われることが好ましい。
また、キャリアの製造方法は、前記焼成工程を経て得られた芯材の表面に樹脂を被覆する被覆工程を含むことが好ましい。
樹脂を被覆する方法としては、前記被覆樹脂を溶解した被覆層形成用溶液を芯材と混合し、乾燥させることにより被覆する方法が好ましい。
(画像形成方法)
また、本発明の二成分現像剤は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程を含み、前記現像剤が本発明の二成分現像剤であることが好ましい。また、必要に応じて、クリーニング工程を含むことが好ましい。
前記各工程は、それ自体一般的な工程であり、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本発明の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
前記潜像形成工程は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する工程である。
前記現像工程は、現像剤担体上の現像剤層により前記静電潜像を現像してトナー像を形成する工程である。前記現像剤層としては、前記本発明の静電荷像現像トナーを含有する本発明の静電荷像現像剤を含んでいれば特に制限はない。
前記転写工程は、前記トナー像を被転写体上に転写する工程である。
前記定着工程は、紙等の被転写体上のトナー像を加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器等により定着して複写画像を形成する工程である。
前記クリーニング工程は、静電潜像担持体上に残留する静電荷像現像剤を除去する工程である。本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、潜像保持体と、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段とを有し、必要に応じて定着基材上のトナー像を定着する定着手段を有し、前記現像剤が本発明の二成分現像剤である画像形成装置であることが好ましい。
上記転写手段では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。
前記潜像保持体、及び、前記の各手段は、前記の画像形成方法の各工程で述べた構成を好ましく用いることができる。
前記の各手段は、いずれも画像形成装置において公知の手段が利用できる。また、本発明で用いる画像形成装置は、前記した構成以外の手段や装置等を含むものであってもよい。また、本発明で用いる画像形成装置は前記した手段のうちの複数を同時に行ってもよい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明を何ら限定するものではない。 なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「重量部」を意味する。
(各種特性の測定方法)
まず、実施例、比較例で用いたトナー等の物性測定方法について説明する。
<融点及びガラス転移温度の測定>
融点及びガラス転移温度の測定は、「DSC−20」(セイコー電子工業(株)製)を使用し、試料10mgを一定の昇温速度(10℃/min)で加熱して測定した。
結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121:87に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めた。
なお、結晶性樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなした。
また、非結晶性樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値である。
<重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの測定>
本発明の静電荷象現像用トナーにおいて、特定の分子量分布は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は、東ソー(株)製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
<粒子の平均粒径の測定>
粒子の体積平均粒径測定には、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン・コールター社製)を用いた。この場合、50μmのアパーチャーを用いて測定した。測定した粒子の粒径は、特に断りのない場合、体積平均粒径を表すものとする。
測定法としては分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を1.0mg加える。これを前記電解液100ml中に添加して試料を懸濁した電解液を作製した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパーチャー径として50μmアパーチャーを用いて1〜30μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求める。測定する粒子数は50000であった。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
<トナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量>
無機粒子等の外添剤が付着したトナーを界面活性剤入りの水中に分散させ、超音波処理を行った。処理した分散液を3,000rpm、2分間にて遠心分離し、沈降するトナー母粒子を5Cのろ紙にてろ過し、イオン交換水で洗浄する。得られた無機微粒子が除去された母粒子を乾燥し、蛍光X線測定装置「ASF−40」((株)島津製作所製)を用いて元素含有量を測定した。
<キャリア中におけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量>
蛍光X線測定装置「ASF−40」((株)島津製作所製)を用いて元素含有量を測定した。
〔キャリアの作製〕
<キャリアAの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)120,000部、酸化カルシウム(CaO)2,000部、酸化マグネシウム(MgO)1,000部、酸化銅(CuO)0.2部、酸化亜鉛(ZnO)0.3部、酸化ニッケル(NiO)0.3部、酸化マンガン(MnO)0.3部を秤量し、水系のボールミルで5時間粉砕して混合物を得た。得られた混合物をスプレードライヤにて乾燥した後、これを1,200℃で2時間半加熱し、仮焼成を行った。
この粒子を水に分散し、ステンレスビーズを用いて5時間粉砕した。このスラリーに2%ポリビニルアルコール水溶液を2重量%添加し、次にスプレードライヤにより造粒の後、乾燥し、電気炉にて、温度1,150℃、酸素濃度0.05体積%以下で4時間保持し、本焼成を行った。その後解砕し、さらに分級して粒度調整し、その後磁力選鉱により低磁力品を分別し、フェライト芯材を得た。このフェライト芯材の体積平均粒径は38μmであった。
得られたフェライト芯材99部とスチレン−メチルメタクリレート共重合体(重合比率40:60、Tg90℃、重量平均分子量72,000:綜研化学(株)製)1部とをトルエン60部に溶かした溶液を加え、常温で20分混合した後、75℃に過熱して減圧乾燥した後、取り出し、コートキャリアを得た。さらに得たコートキャリアを75μm目開きのメッシュでふるい、粗粉を除去してキャリアAを得た。得られたキャリアAの体積平均粒径は38μmであった。
キャリアAの銅含有量は17ppm、亜鉛含有量は25ppm、ニッケル含有量は25ppm、マンガン含有量は26ppmであった。
<キャリアBの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)120,000部、酸化カルシウム(CaO)2,000部、酸化マグネシウム(MgO)1,000部、酸化銅(CuO)0.4部、酸化亜鉛(ZnO)0.3部、酸化ニッケル(NiO)0.4部、酸化マンガン(MnO)0.3部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアBを作製した。
キャリアBの銅含有量は33ppm、亜鉛含有量は25ppm、ニッケル含有量は36ppm、マンガン含有量は26ppmであった。
<キャリアCの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)1部、酸化亜鉛(ZnO)1部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアCを作製した。
キャリアCの銅含有量は108ppm、亜鉛含有量は107ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアDの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)2部、酸化亜鉛(ZnO)2部、酸化ニッケル(NiO)2部、酸化マンガン(MnO)2部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアDを作製した。
キャリアDの銅含有量は215ppm、亜鉛含有量は214ppm、ニッケル含有量は219ppm、マンガン含有量は333ppmであった。
<キャリアEの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)4部、酸化亜鉛(ZnO)4部、酸化ニッケル(NiO)4部、酸化マンガン(MnO)4部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアEを作製した。
キャリアEの銅含有量は430ppm、亜鉛含有量は427ppm、ニッケル含有量は437ppm、マンガン含有量は443ppmであった。
<キャリアFの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)14部、酸化亜鉛(ZnO)1部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアFを作製した。
キャリアFの銅含有量は1,504ppm、亜鉛含有量は107ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアGの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)1部、酸化亜鉛(ZnO)14部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアGを作製した。
キャリアGの銅含有量は107ppm、亜鉛含有量は1,495ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアHの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)1部、酸化亜鉛(ZnO)1部、酸化ニッケル(NiO)14部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアHを作製した。
キャリアHの銅含有量は107ppm、亜鉛含有量は107ppm、ニッケル含有量は1,529ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアIの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)1部、酸化亜鉛(ZnO)1部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)14部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアIを作製した。
キャリアIの銅含有量は107ppm、亜鉛含有量は107ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は1,567ppmであった。
<キャリアJの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)20部、酸化亜鉛(ZnO)1部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアJを作製した。
キャリアJの銅含有量は2,147ppm、亜鉛含有量は107ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアKの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)2部、酸化亜鉛(ZnO)20部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアKを作製した。
キャリアKの銅含有量は215ppm、亜鉛含有量は2,135ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアLの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)2部、酸化亜鉛(ZnO)2部、酸化ニッケル(NiO)20部、酸化マンガン(MnO)1部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアLを作製した。
キャリアLの銅含有量は215ppm、亜鉛含有量は213ppm、ニッケル含有量は2,183ppm、マンガン含有量は111ppmであった。
<キャリアMの作製>
酸化鉄(III)(Fe23)9,600部、酸化カルシウム(CaO)1,120部、酸化マグネシウム(MgO)800部、酸化銅(CuO)2部、酸化亜鉛(ZnO)2部、酸化ニッケル(NiO)1部、酸化マンガン(MnO)20部と使用量を変更した以外は、キャリアAと同様の方法でキャリアMを作製した。得られたキャリアMの体積平均粒径は38μmであった。
キャリアMの銅含有量は215ppm、亜鉛含有量は213ppm、ニッケル含有量は109ppm、マンガン含有量は2,214ppmであった。
キャリアA〜Mの金属含有量を、下記表1にまとめて示す。
また、得られたキャリアB〜Mの体積平均粒径は、それぞれ38μmであった。
Figure 2010091625
〔イエロートナーの作製〕
<樹脂粒子分散液1の調製>
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:40モル%
・1,2−プロパンジオール:10モル%
・テレフタル酸:30モル%
・アジピン酸:20モル%
なお、ビスフェノールAにおけるエチレンオキサイドの付加量は、1つのヒドロキシ基への付加量を示しており、化合物としては、全てのヒドロキシ基にそれぞれ付加されてなる。
撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えたフラスコに上記組成比のモノマーを仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく撹拌されていることを確認した後、ジブチル錫オキサイドの0.5重量%を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移温度が57℃、重量平均分子量28,500であるポリエステル樹脂1を得た。
セパラブルフラスコに、樹脂を溶解しうる相当量の酢酸エチルとイソプロピルアルコールとの混合溶剤を投入し、これに上記樹脂を徐々に投入して、スリーワンモーターで撹拌を施し、溶解させて油相を得た。この撹拌されている油相に希アンモニア水溶液を適量滴下し、さらにイオン交換水に滴下して転相乳化させ、さらにエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、樹脂粒子分散液1を得た。この分散液における樹脂粒子の体積平均粒径は、0.13μmであった(樹脂粒子濃度は、イオン交換水で調整して30重量%とした。)。
<樹脂粒子分散液2の調製>
・スチレン(和光純薬工業(株)製) 340重量部
・n−ブチルアクリレート(和光純薬工業(株)製) 60重量部
・β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華(株)製) 7重量部
・1,10−デカンジオールジアクリレート(新中村化学工業(株)製) 1.1重量部
・ドデカンチオール(花王(株)製) 2.8重量部
以上の各材料を混合し溶解した。これを、アニオン性界面活性剤(ダウケミカル社製:ダウファックス)4重量部をイオン交換水550重量部に溶解した液に投入し、フラスコ中で機械攪拌することにより分散・乳化し、10分間ゆっくりと撹拌・混合しながら、過硫酸アンモニウム6重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。次いで、充分に系内の窒素置換を十分に行った後、フラスコを撹拌しながらオイルバスで系内が70℃になるまで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。これにより、分散粒子の体積平均粒径が200nm、固形分量が43重量%、ガラス転移温度が51.0℃、重量平均分子量(Mw)が27,000の樹脂粒子分散液2を得た。
<イエロー着色剤粒子分散液Y1の調製>
イエロー顔料として、C.I.ピグメントイエロー185(PY185、BASF社製)を20重量部、アニオン界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンSC有効成分として)2重量部、及び、イオン交換水58重量部を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて、6,000rpmで5分間分散した後、撹拌器で1昼夜撹拌させて脱泡し、続けて分散液を高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて、圧力240MPaで分散した。分散は25パス相当行った。固形分濃度25重量%にて、得られた着色剤粒子分散液の体積平均粒径を測定したところ、0.15μmであった。
<イエロー着色剤粒子分散液Y2の調整>
イエロー顔料として、C.I.ピグメントイエロー74(PY74、大日精化工業(株)製:セイカ ファースト エロー2054)に変更する以外はイエロー着色剤粒子分散液Y1の調製と同様の条件で分散を行い、イエロー着色剤粒子分散液Y2を調製した。固形分濃度を25重量%にて、得られた着色剤粒子分散液の体積平均粒径を測定したところ、0.13μmであった。
<イエロー着色剤粒子分散液Y3の調整>
イエロー顔料として、C.I.ピグメントイエロー93(PY93、大日精化工業(株)製:クロモファイン エロー 5930)に変更する以外はイエロー着色剤粒子分散液Y1の調製と同様の条件で分散を行い、イエロー着色剤粒子分散液Y3を調製した。固形分濃度を25重量%にて、得られた着色剤粒子分散液の体積平均粒径を測定したところ、0.12μmであった。
<離型剤粒子分散液の調製>
カルナバワックス(融点:81℃)40重量部、アニオン界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンSC)2重量部、及び、イオン交換水58重量部を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて、6,000rpmで5分間分散した後、撹拌器で1昼夜撹拌させて脱泡し、続けて圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、その後イオン交換水を加えて、固形分濃度を25重量%に調整した。得られた離型剤粒子分散液の粒度分布を測定したところ、体積平均粒径は0.23μmであった。
<イエロートナーAの作製>
・イオン交換水:360重量部
・樹脂粒子分散液1:190重量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK、20重量%):2重量部 以上を、温度計、pH計及び撹拌機を具備した反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、撹拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、イエロー着色剤粒子分散液Y1を24重量部、イエロー着色剤粒子分散液Y2を4重量部、離型剤粒子分散液40重量部を投入し、5分間保持した。そのまま、1.0重量%硝酸水溶液を添加し、pHを4.0に調整した。ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラクスT50)で分散しながら、ポリ塩化アルミニウム0.15重量部、塩化マグネシウム0.04重量部、塩化カルシウム0.04重量部を10重量部の水に溶解した水溶液を5分間かけて添加後、撹拌しながら、50℃まで昇温し、体積平均粒径が5.4μmとなったところで、樹脂粒子分散液1を96重量部投入した。投入後30分間保持した後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0にした。その後、90℃まで昇温し、90℃で3時間保持した後、冷却、濾過、これをさらにイオン交換水にて再分散し、濾過、ろ液の電気伝導度が20μS/cm以下となるまで繰り返し洗浄を行った後、40℃のオーブン中で5時間真空乾燥して、イエロートナーAの粒子を得た。
得られたトナー粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(日本アエロジル(株)製、RY50)1.5重量部を加え、ヘンシェルミキサーを用いて22m/sで5分間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してイエロートナーAを得た。
<イエロートナーBの作製>
塩化マグネシウム0.04重量部を0.4重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーBを作製した。
<イエロートナーCの作製>
塩化マグネシウム0.04重量部を1.5重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーCを作製した。
<イエロートナーDの作製>
塩化カルシウム0.04重量部を0.4重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーDを作製した。
<イエロートナーEの作製>
塩化カルシウム0.04重量部を1.5重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーEを作製した。
<イエロートナーFの作製>
塩化マグネシウム0.04重量部を0.4重量部、塩化カルシウム0.04重量部を0.4重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーFを作製した。
<イエロートナーGの作製>
塩化マグネシウム0.04重量部を1.5重量部、塩化カルシウム0.04重量部を1.5重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーGを作製した。
<イエロートナーHの作製>
イエロー着色剤粒子分散液Y1を27重量部、イエロー着色剤粒子分散液Y2を1重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーHを作製した。
<イエロートナーIの作製>
イエロー着色剤粒子分散液Y1を26重量部、イエロー着色剤粒子分散液Y2を2重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーIを作製した。
<イエロートナーJの作製>
イエロー着色剤粒子分散液Y1を23重量部、イエロー着色剤粒子分散液Y2を5重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーJを作製した。
<イエロートナーKの作製>
イエロー着色剤粒子分散液Y1を22重量部、イエロー着色剤粒子分散液Y2を6重量部とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーKを作製した。
<イエロートナーLの作製>
イエロー着色剤粒子分散液Y2をイエロー着色剤粒子分散液Y3とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーLを作製した。
<イエロートナーMの作製>
樹脂粒子分散液1を樹脂粒子分散液2とする以外はイエロートナーAの作製と同様の条件でイエロートナーMを作製した。
<イエロートナーNの作製>
凝集剤としてを使用せず、塩化マグネシウム1.5重量部、塩化カルシウム1.6重量部を用いた以外はイエロートナーAと同様の条件でイエロートナーNを作製した。
<イエロートナーOの作製>
着色剤としてイエロー着色剤粒子分散液Y1のみを28重量部用いた以外はイエロートナーAと同様に実施することでイエロートナーDを得た。
<イエロートナーPの作製>
着色剤としてイエロー着色剤粒子分散液Y2のみを24重量部用いた以外はイエロートナーAと同様に実施することでイエロートナーEを得た。
イエロートナーA〜Pに関し、以下の表2にまとめて示す。
なお、得られたトナーA〜Pの体積平均粒径は、トナーA〜Eがそれぞれ5.6μm、トナーFが5.8μm、トナーGが5.9μm、トナーH〜Mがそれぞれ5.6μm、トナーNが6.3μm、トナーO及びPがそれぞれ5.6μmであった。
Figure 2010091625
(実施例1〜21、及び、比較例1〜7)
下記表3に示す組み合わせで、トナーとキャリアとの重量比が、8:92になるように秤量した後、両者をVブレンダーにより、30回転/分で20分間撹拌・混合して、実施例1〜21、及び、比較例1〜7の二成分現像剤をそれぞれ作製した。
評価は得られた各トナーA〜Pと各キャリアA〜Mについて現像剤を下記表3のように作製し、定着画像を作成した後に色相及び規定枚数出力後の画像耐光性評価を行い、経時サンプル間での色相の安定性を評価した。
定着画像の作成方法としては、富士ゼロックス(株)製APEOSPORT−II C4300改造機(イエロー以外の現像機に現像剤が入っていなくても作動するようにしたもの)を用いてA4用紙(富士ゼロックス(株)製J紙)に黄色のパッチ画像(3×4cm、トナー載り量0.4g/cm2)を2枚作成し、定着画像とした。うち1枚は耐光性試験を行った。さらに10,000枚の白紙の出力(現像機は作動するが画像を作成しない状態)を行い、さらに前述のパッチ画像サンプルを作製し耐光性試験を行った。その後さらに10,000枚の白紙の出力を行い、耐光性試験を行った。
耐光性試験は、アトラス社製ウエザオメータ Ci 4000を用いて、240時間の照射を行った。なお、上記ウエザオメータ Ci 4000における光源は、6.5kWキセノンランプであり、400nmで100W/m2になるように調整して耐光性試験を行った。
画像の評価としては初期出力サンプルのジャパンカラーの色相評価、初期、10,000枚目及び20,000枚目の光照射サンプルにおける画像の耐光性評価を以下の基準で確認した。
<初期サンプルの色相評価>
○:ジャパンカラーと比較して同等の色相である。
△:ジャパンカラーと比較して若干異なる色相である。
×:ジャパンカラーと比較して異なる色相である。
<耐光性評価>
◎:耐色ムラは確認できない。
○:耐色ムラが軽微に確認できる。
△:耐色ムラは確認できるが許容範囲である。
×:耐色ムラ等が生じている、または全体の濃度が著しく低下している。
なお、初期サンプルの色相評価は△の評価まで、耐光性評価は10,000枚目における耐光性評価で△の評価までが許容範囲とした。
また、評価が×のものについては、それ以上の評価は行わなかった。評価は行わなかった場合は、表3中に「−」で示した。
Figure 2010091625

Claims (4)

  1. イエロートナーとキャリアとを含み、
    前記イエロートナーが、C.I.Pigment Yellow 185とアゾ系顔料とを含み、
    前記イエロートナーのトナー母粒子中におけるMg及びCaの元素含有量がそれぞれ0.35重量%以下であり、
    前記キャリア中におけるCu、Zn、Ni及びMnの元素含有量がそれぞれ2,000ppm以下であることを特徴とする
    二成分現像剤。
  2. 樹脂粒子分散液及び着色剤分散液を含む分散液中で前記樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る凝集工程、並びに、
    前記凝集粒子を加熱して融合しトナー母粒子を得る融合工程を含む
    請求項1に記載の二成分現像剤の製造方法。
  3. 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    前記潜像保持体表面に形成された静電潜像を二成分現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程、を含み、
    前記二成分現像剤として、請求項1に記載の二成分現像剤、又は、請求項2に記載の製造方法により製造された二成分現像剤を用いる
    画像形成方法。
  4. 潜像保持体と、
    前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
    二成分現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
    前記トナー像を前記潜像保持体から被記録材に転写する転写手段と、を有し、
    前記二成分現像剤として、請求項1に記載の二成分現像剤、又は、請求項2に記載の製造方法により製造された二成分現像剤を用いる
    画像形成装置。
JP2008258789A 2008-10-03 2008-10-03 二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置 Active JP5267026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008258789A JP5267026B2 (ja) 2008-10-03 2008-10-03 二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008258789A JP5267026B2 (ja) 2008-10-03 2008-10-03 二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010091625A true JP2010091625A (ja) 2010-04-22
JP5267026B2 JP5267026B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=42254432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008258789A Active JP5267026B2 (ja) 2008-10-03 2008-10-03 二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5267026B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010230915A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Fuji Xerox Co Ltd 二成分現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2012032473A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Canon Inc イエロートナー
JPWO2014156540A1 (ja) * 2013-03-25 2017-02-16 日本ゼオン株式会社 イエロートナーの製造方法
JP2018097251A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 三菱化学株式会社 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP7387392B2 (ja) 2019-10-31 2023-11-28 キヤノン株式会社 トナーおよびトナーの製造方法

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08129272A (ja) * 1994-10-31 1996-05-21 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア及び静電荷像現像剤
JPH08194338A (ja) * 1995-01-20 1996-07-30 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア及びその製造方法、並びに画像形成方法
JP2001305802A (ja) * 2000-04-18 2001-11-02 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用イエロートナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに画像形成方法
JP2002108019A (ja) * 2000-07-28 2002-04-10 Canon Inc トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法
JP2005017838A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Dainippon Ink & Chem Inc 静電荷像現像用イエロートナー
JP2005091986A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成方法
JP2006154806A (ja) * 2004-11-05 2006-06-15 Canon Inc キャリア、二成分現像剤及び画像形成方法
JP2006276064A (ja) * 2005-03-25 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用トナー
JP2007248746A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用イエロートナー
JP2008102432A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷現像用イエロートナー、静電荷現像用マゼンタトナー、静電荷現像用現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008180971A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08129272A (ja) * 1994-10-31 1996-05-21 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア及び静電荷像現像剤
JPH08194338A (ja) * 1995-01-20 1996-07-30 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア及びその製造方法、並びに画像形成方法
JP2001305802A (ja) * 2000-04-18 2001-11-02 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用イエロートナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに画像形成方法
JP2002108019A (ja) * 2000-07-28 2002-04-10 Canon Inc トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法
JP2005017838A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Dainippon Ink & Chem Inc 静電荷像現像用イエロートナー
JP2005091986A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成方法
JP2006154806A (ja) * 2004-11-05 2006-06-15 Canon Inc キャリア、二成分現像剤及び画像形成方法
JP2006276064A (ja) * 2005-03-25 2006-10-12 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用トナー
JP2007248746A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用イエロートナー
JP2008102432A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷現像用イエロートナー、静電荷現像用マゼンタトナー、静電荷現像用現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008180971A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010230915A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Fuji Xerox Co Ltd 二成分現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2012032473A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Canon Inc イエロートナー
JPWO2014156540A1 (ja) * 2013-03-25 2017-02-16 日本ゼオン株式会社 イエロートナーの製造方法
JP2018097251A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 三菱化学株式会社 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP7387392B2 (ja) 2019-10-31 2023-11-28 キヤノン株式会社 トナーおよびトナーの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5267026B2 (ja) 2013-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4873034B2 (ja) 二成分現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP5211791B2 (ja) 静電荷現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP4984972B2 (ja) 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2012150163A (ja) マゼンタトナー、トナーセット、マゼンタ現像剤、トナー収容容器、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5267026B2 (ja) 二成分現像剤及びその製造方法、画像形成方法、並びに、画像形成装置
JP5223548B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置
JP2008015023A (ja) 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用トナーの製造方法、静電潜像現像剤、画像形成方法、及び画像形成装置
JP4770611B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2007133093A (ja) 静電潜像現像用トナー及びその製造方法、静電潜像現像用現像剤、並びに、画像形成方法
JP6277810B2 (ja) 樹脂粒子分散液の製造方法
JP2009069647A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法
JP6156408B2 (ja) 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法
JP2010164829A (ja) 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP4840040B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、及び画像形成装置
JP2013068743A (ja) 画像形成方法
JP5831210B2 (ja) 透明トナー及びその製造方法、トナーセット、並びに、画像形成方法
JP4645377B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2010175735A (ja) 静電荷像現像トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP4775421B2 (ja) 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、画像形成方法および画像形成装置
JP2014197145A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP2002287425A (ja) 電子写真用トナー及びその製造方法、並びに、当該電子写真用トナーを用いた電子写真用現像剤、画像形成方法
JP2010054612A (ja) 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、画像形成方法および画像形成装置
JP2010281892A (ja) 静電荷像現像剤用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置
JP2007033714A (ja) 静電荷現像用トナー、静電荷現像用トナーの製造方法、静電荷現像用現像剤及び画像形成方法
JP2014114407A (ja) 樹脂粒子分散液の製造方法、静電荷像現像トナーの製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法、並びに、画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5267026

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350