JP2010090281A - グレーインキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒状感がなく、より黒色階調再現性に優れたグレーインキ組成物、およびそれを用いたインキセットを提供すること。
【解決手段】カーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料とを含むグレーインキ組成物において、グレーインキに含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計含有率をXとした時のグレーインキ組成物中のシアン有機顔料の含有率をC、グレーインキ組成物中のマゼンタ有機顔料の含有率をMとした時、下記式を満たすグレーインキ組成物。60×X/469+0.2<M/C<60×X/469+4
【選択図】なし

Description

本発明は、グレーインキ組成物及び、これらグレーインキ組成物を含むインキセットであり、更に詳細には、粒状感がなく、より黒色階調再現性に優れたインクジェットインクに関する。
従来、インクジェット記録方法等によって画像を形成する場合に、粒状感の無い高品質な画像を得る目的で、グレーインキを含むインキセットを用いることがある。例えば、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキ、ライトシアンインキ、ライトマゼンタインキに加え、グレーインキを加えて7色とすることがある。また、ここでいう粒状感の無いとは、印字物を目視で確認した際にドットがみられず滑らかな印字ができていることを指す。グレーインキとは、ブラックインキよりもカーボンブラックの含有率を低くしたもので、金属等の素材感に対する色再現性を向上させたり、人肌等の滑らかな表現をする目的で使用される。
しかし、従来のグレーインキは、無彩色ではなく、ハンターL,a,b表色系で、(a,b)=(0,0)からはずれ、a値が+の際赤味、a値が-の際緑味、b値が+の際黄味、b値が-の際青味を帯びる。ここでいう無彩色とは、一般的に白色、黒色、灰色を指す。
グレーインキのこうした色味を修正するためにシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料とを含むグレーインキ組成物を使用する方法が知られている。しかし、シアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の比率をうまく制御しないと、黒色階調再現性が悪く、赤味、黄味、青味、緑味等を帯び、無彩色画像ではなくなる。
また色味の問題の他に、カーボンブラックのみを使用したブラックインキやグレーインキについては、ドットの視認性が高いため、1種のグレーインキだけだと、黒への階調印字の際に粒状感がでてしまい、印字物として課題が残る。
特開2000-318293号公報 特開2003-55592号公報
本発明の目的は、グレーインキ組成物を使用し且つ、黒色階調再現性に優れ且つ、粒状感のない画像を得ることのできるグレーインキ組成物、並びにこれら複数のグレーインキを含むインキセット、特にインクジェットインキ組成物を提供する事にある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
即ち本発明は、カーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料とを含むグレーインキ組成物において、グレーインキに含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計の含有率をXとした時のグレーインキ組成物中のシアン有機顔料の含有率をC、グレーインキ組成物中のマゼンタ有機顔料の含有率をMとした時、下記(式1)を満たすグレーインキ組成物に関する。
(式1) 60×X/469+0.2<M/C<60×X/469+4
更にグレーインキ中に含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計の含有率が0.1〜1.5%であり、且つ複数のグレーインキが存在する際、カーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計の含有率(X1,X2,X3・・・・Xn,Xn+1・・・)が下記の範囲を満たすグレーインキ組成物に関する。(ただし、顔料の含有率は、X1<X2<X3・・・・Xn<Xn+1・・・とし、nは整数とする)
1.5<Xn+1/Xn<5
更に、複数のグレーインキに加え、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキ、を含むインキセット関する。
更に、上記記載のインキセットに、ライトシアンインキ、ライトマゼンタインキを含むインキセットに関する。
更に、上記の非水系インクジェットインキ、ならびにそれを用いて印刷してなる印刷物に関する。
本発明によれば、グレーインキに、カーボンブラック、マゼンタ有機顔料、シアン有機顔料を併用し、(式1)を満たすことにより、優れた黒色階調再現性を実現でき且つ、粒状感のない画像を得ることのできるグレーインキ組成物、並びにこれらグレーインキを含むインキセット、特にインクジェットインキ組成物が提供される。
本発明のグレーインキ組成物は、カーボンブラックとマゼンタ有機顔料、シアン有機顔料とを併用して使用する。
本発明において、マゼンタ有機顔料、シアン有機顔料は、カーボンブラックの持つわずかな彩色を打ち消すために併用される。グレーインキに含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計含有率をXとした時のグレーインキ組成物中のシアン有機顔料の含有率をC、グレーインキ組成物中のマゼンタ有機顔料の含有率をMとした時、M/Cが60×X/469+0.2<M/C<60×X/469+4、好ましくは60×A/469+0.5<M/C<60×A/469+2、更に好ましくは60×X/469+0.5<M/C<60×X/469+1.5であるのがよい。この範囲を満たすグレーインキは、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートにインキ膜圧がWET12μmになるように塗付した際のハンターL,a,b表色系のa,b値が-3.5<a<2.5、-3.5<b<2.5を満たすことを見出し、黒色階調再現性に優れたグレーインキとなる。より優れた黒色階調再現性を実現するために、a,b値が好ましくは-2.0<a<1.0、-2.0<b<1.0更に好ましくは-1.0<a<0.0、-1.0<b<0.0であるのがよい。a,b値が-3.5を下回ると青味、緑味、もしくは、2.5を上回ると赤味、黄味が目立つグレーインキとなる。
また、複数の顔料濃度の異なるグレーインキを使用することにより、ブラックインキのみでは再現できなかった粒状感の無い印刷画像が形成できることを見出した。
本発明において、グレーインキ中に含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計の含有率が0.1〜1.5%であり、且つ複数のグレーインキが存在する際、カーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計の含有率(X1,X2,X3・・・・Xn,Xn+1・・・)が 1.5<Xn+1/Xn<5、好ましくは2<Xn+1/Xn<4、より好ましくは2<Xn+1/Xn<3である。この範囲を満たさないと、黒への階調印字の際ドット数が少なくなり、粒状感の目立つ印字となり、滑らかな印字ができない。
グレーインキ及びブラックインキ、シアンインキ、マゼンタインキに使用される顔料をカラーインデックスで示すと、ピグメントブラック7、ピグメントブルー15,15:1,15:3,15:4,15:6,60、ピグメントレッド9,48,49,52,53,57,97,122,149,168,177,178,179,206,207,209,242,254,255、ピグメントバイオレット19等が挙げられる。また、カーボンブラックについては中性、酸性、塩基性等のあらゆるカーボンブラックを使用することができる。グレーインキに使用するカーボンブラック、シアン有機顔料、マゼンタ有機顔料の合計の含有率はインキ中に0.1〜1.5%含まれることが望ましく、ブラックインキ、シアンインキ、マゼンタインキに含まれる顔料の含有率は0.1〜10%含まれることが望ましい。中でも、グレーインキに使用する顔料は、耐候性、経時安定性、発色性の観点から中性のカーボンブラック、ピグメントブルー15:4, 15:3、ピグメントレッド122が好ましく、さらにピグメントブルーについては、15:4がより好ましい。
本発明において、複数のグレーインキに加え、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキ、を含むインキセットを使用することができる。
本発明に使用する主溶剤は (ポリ)アルキレングリコール誘導体もしくは、グリコールアセテート系の有機溶剤を主要剤として使用することがもっとも好ましい。
これらの化合物としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類が挙げられる。
更に、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、エチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルブチレート、プロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルブチレート等のグリコールモノアセテート類が挙げられる。
エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールアセテートプロピオネート、エチレングリコールアセテートブチレート、エチレングリコールプロピオネートブチレート、エチレングリコールジプロピオネート、エチレングリコールジブチレート、ジエチレングリコールアセテートプロピオネート、ジエチレングリコールブチレート、ジエチレングリコールプロピオネートブチレート、ジエチレングリコールジプロピオネート、ジエチレングリコールジブチレート、プロピレングリコールアセテートプロピオネート、プロピレングリコールアセテートブチレート、プロピレングリコールプロピオネートブチレート、プロピレングリコールジプロピオネート、プロピレングリコールジブチレート、ジプロピレングリコールアセテートプロピオネート、ジプロピレングリコールアセテートブチレート、ジプロピレングリコールプロピオネートブチレート、ジプロピレングリコールジプロピオネート、ジプロピレングリコールジブチレート等のグリコールジアセテート類が挙げられる。
また、上記以外に混合溶剤として使用できる有機溶剤は、プリンタヘッドを腐蝕したり、顔料を溶解させてしまうような溶剤以外は特に制限をうけるものではない。発明者らが使用検討を行った有機溶剤を例示すると、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられる。
これらの溶剤を単独で使用しても、2種類上を混合しても良い。中でも、樹脂溶解性、ノズル上での乾燥性の観点から(ポリ)エチレングリコールジエーテル系溶剤、(ポリ)エチレングリコールモノエーテルモノエステル系溶剤が好ましい。具体的にはエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。ジエチレングリコールジエチルエーテルは低臭気の観点より特に好ましい。
更に、主溶剤に追加して、含窒素系またはラクトン系溶剤を添加すると、印刷媒体表面を溶解させることができるため定着性、耐候性等を向上させることができる。例としては、3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。添加量としては1〜20%が良いが、好ましくは1〜10%、さらに好ましくは3〜9%が良い。
本発明のインキセットにて使用される顔料は、前記ピグメントブラック、ピグメントブルー、ピグメントレッド、ピグメントバイオレットに加え、イエローインキ用として、印刷インキ、塗料等に使用される種々の顔料が使用できる。このような顔料をカラーインデックスで示すと、ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,120,125,128,137,138,139,147,148,150,151,154,155,166,168,180,185、213、等が挙げられる。顔料はインキ中に0.1〜10重量%含まれることが望ましい。
本発明では被印刷物への定着性を付与するために樹脂を添加する。使用できる樹脂としては、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、塩酢ビ系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂等があげられる。
本発明のインキ組成物は可塑剤、表面調整剤、紫外線防止剤、光安定化剤、酸化防止剤、加水分解防止剤等の種々の添加剤を使用することができる。
本発明の印刷媒体としては、ポリ塩化ビニル樹脂シート、ポリオレフィン系シート、ガラス、金属等が挙げられ、特に好ましくはポリ塩化ビニル樹脂シートである。
本発明のインキ組成物の印刷方式としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、インキジェット印刷等が挙げられ、特に好ましくはインキジェット印刷方式である。
本発明のインキ組成物は、まず始めにペイントシェーカー、サンドミル、ロールミル、メディアレス分散機等によって、単一もしくは混合溶媒中に顔料を樹脂または分散剤によって分散し、得られた顔料分散体を本発明の溶剤で希釈して製造されるものである。
[実施例]
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は、「重量部」を表す。
まず、下記の表1のような配合で顔料分散体A〜Cを作成した。この分散体は有機溶剤中に顔料及び分散剤を投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで攪拌後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散して作成した。
Figure 2010090281
上記によって得られた分散体を下記の配合で用いてブラックインキを作成した。
・分散体C 14.29部
・VYHD (ダウケミカル社 塩酢ビ樹脂) 4.9部
・ガンマブチロラクトン 10部
・ジエチレングリコールジエチルエーテル 70.81部
また、表2のような配合で実施例1〜13、比較例1〜6のグレーインキを作成した。なお、表中の「M/C範囲」とは、各グレーインキが式(1)を満たすべき範囲を示すものである。
Figure 2010090281
Figure 2010090281
表2の略号
DEDG:ジエチレングリコールジエチルエーテル
BGAc:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
GBL:ガンマブチロラクトン
a,b値、OD値の測定方法
X-Rite社製 X-rite 528を使用し、メタマークMD5GL(IP-880)上にインキ膜圧がWET12μmになるように塗付し、乾燥後、視野角2°、光源C、計算方法ハンターにて展色見本上の任意の5箇所のLabを測定し、平均値を求める。
OD値は、レスポンスGにて同一展色見本上の任意の5箇所のOD値を測定し、平均値を求める。
表2からも明らかなように、
(式1) 60×X/469+0.2<M/C<60×X/469+4
の範囲内にて、シアン有機顔料、マゼンタ有機顔料を使用している実施例1〜6,8〜11はa,b値共に-3.5<a<2.5、-3.5<b<2.5を満たしている。一方、顔料の含有率が1.5%を超えている実施例7, (式1)の上限を上回っている比較例7、(式1)の下限を下回っている比較例8は、a,b値が本発明の範囲外となっている。シアン有機顔料、マゼンタ有機顔料が異なる分散体D,Eを使用している実施例12〜14についてはa,b値共に-3.5<a<2.5、-3.5<b<2.5を満たしているが、最も好ましい-1<a<0、-1<b<0からははずれている。また、カーボンブラックのみ、カーボンブラックとシアン有機顔料のみ及び、カーボンブラックとマゼンタ有機顔料のみを組み合わせた比較例1〜6についても、a,b値が本発明の範囲外となった。
上記によって得られたインキを下記表3の組み合わせにてインキセットとし、(株)セイコーアイ・インフォテック製 ソルベントインクインクジェットプリンターColor Painter 64S Plusにて、白色ポリ塩化ビニル樹脂シートに白から黒への階調印字を行い、粒状感の有無及び、色の確認を行った。粒状感の評価基準として、ドットの視認性を50人に目視により評価してもらい、粒状感があると感じた人数を記載する。また、色の基準として、50人に目視により評価してもらい、黒以外の色彩を持っていると感じた人数を記載する。つまり、粒状感、色共に数が少ない方が優れたインキセットであると言える。
Figure 2010090281
表3からも明らかなように、ブラックインキ単色もしくはブラックインキと1色のグレーインキの2色インキセット1,2,3では、粒状感があることがわかり、ブラックインキを含む3色以上のインキセットが必要である。また、1.5<Xn+1/Xn<5の範囲に入らないインキセット5についても、粒状感があり、1.5<Xn+1/Xn<5の範囲に入っているインキセット4,6〜8、10、11は粒状感がなく、滑らかな印字が行える。しかし粒状感がないインキセットの中でも、a,b値が、-3.5<a,b<2.5以外のグレーインキを使用しているインキセット10,11は、色彩があり、黒色階調再現性が悪い。a,b値が、-2<a,b<1の範囲のブラックインクを使用しているインキセット7,8ではより無彩色であり、a,b値が-1<a,b<0の範囲のブラックインクを使用しているインクセット4,5,6ではより無彩色であるという結果となった。

Claims (6)

  1. カーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料とを含むグレーインキ組成物において、グレーインキに含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計含有率をXとした時のグレーインキ組成物中のシアン有機顔料の含有率をC、グレーインキ組成物中のマゼンタ有機顔料の含有率をMとした時、下記式1を満たすグレーインキ組成物。
    (式1) 60×X/469+0.2<M/C<60×X/469+4
  2. グレーインキ中に含まれるカーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計含有率が0.1〜1.5%であり、且つ複数のグレーインキが存在する際、カーボンブラックとシアン有機顔料とマゼンタ有機顔料の合計含有率(X1,X2,X3・・・・Xn,Xn+1・・・)が下記の範囲を満たす請求項1記載のグレーインキ組成物。(ただし、顔料の含有率は、X1<X2<X3・・・・Xn<Xn+1・・・とし、nは整数とする)
    1.5<Xn+1/Xn<5
  3. 複数のグレーインキに加え、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキ、を含む請求項1または2記載のインキセット。
  4. 請求項3のインキセットに、ライトシアンインキ、ライトマゼンタインキを含む請求項1〜3いずれか記載のインキセット。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の非水系インクジェットインキセット。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の非水系インクジェットインキセットを用いて印刷してなる印刷物。
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