JP3911920B2 - 色再現性と耐光性に優れたインク組成物および記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、広範囲な色再現性および耐光性に優れたイエローインク組成物およびそれを用いた記録方法に関する。
【0002】
背景技術
カラー画像形成において、イエロー領域の色を再現するには、イエロー顔料を含んでなるイエローインク組成物が用いられる。イエロー顔料の具体例としては、C.I.ピグメントイエロー 1, 2, 3, 12, 13, 14,16, 17, 73, 74, 75, 83, 93, 95,97, 98,109,110,114,128,129,138,139,150,151,154、155,180,185等が挙げられる。
【0003】
また、イエロー領域の色を広範囲に再現するには、上記イエロー顔料を組み合わせたイエローインク組成物を複数調整することにより達成することができる。そして、現在、良好な色再現性を有する二種以上のイエロー顔料を含んでなるイエローインク組成物の開発が望まれている。
【0004】
さらに、イエローインク組成物は、インク組成物に一般的に要求される性能を満たしていなければならない。例えば、記録媒体上で鮮明な画像が得られること、長期保存による画像の劣化がないことが求められる。特に、インク組成物によって形成された画像に要求される性能の一つとして耐光性がある。カラー画像を複数のインク組成物で形成するカラー画像にあっては、一色でも耐光性に劣るものが存在すると画像の色相が変わりカラー画像の品質が極端に劣化する。よって、イエローインク組成物にあっては、より制御された耐光性が要求される。
【0005】
特に、最近、インクジェット記録プリンタが広く普及し始めている。このインクジェット記録方法は、インク組成物の小液滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高品位の画像を、高速で印刷可能という特徴を有する。特にカラーインクジェット記録装置は、画像品質が向上した結果、写真の出力機としても利用され、さらにデジタル印刷機、プロッター、CAD出力デバイス等としても利用されるに至っている。インクジェット記録プリンタによって印刷された画像は、様々な利用の形態が考えられる。特に写真仕様の印刷物などはディスプレイとして長時間蛍光灯または屋外等の直射日光に暴露される場所におかれることが考えられる。よって、インクジェット記録方法によって得られた画像において耐光性は極めて重要な要求性能となっている。
【0006】
【発明の概要】
本発明者らは、今般、C.I.ピグメントイエロー128と、C.I.ピグメントイエロー110との二種のイエロー顔料を含んでなるイエローインク組成物を調製することにより、イエロー画像における広範囲な色再現性および耐光性を顕著に改善できるとの知見を得た。本発明はこれら知見に基づくものである。
【0007】
従って、本発明は、広範囲な色再現性および耐光性に優れたイエロー画像を実現できる、イエローインク組成物とそれを用いた記録方法の提供を目的としている。
【0008】
そして、本発明によるイエローインク組成物は、C.I.ピグメントイエロー128およびC.I.ピグメントイエロー110とを着色剤として少なくとも含んでなるものである。
【0009】
【発明の具体的説明】
イエローインク組成物
本発明によるイエローインク組成物は、基本的には、着色剤としてC.I.ピグメントイエロー128およびC.I.ピグメントイエロー110を含んでなる。これら二種のイエロー顔料を含んでなるイエローインク組成物を用いて画像を形成することにより、イエロー領域における色再現性および耐光性に顕著に優れた画像が実現できる。
【0010】
本発明の好ましい態様によれば、C.I.ピグメントイエロー128とC.I.ピグメントイエロー110との重量比が1〜0.1:0.1〜1の範囲とするのが好ましい。この結果、広範囲なイエロー領域の色再現性を実現できるイエローインク組成物が調製される。
【0011】
本発明によるインク組成物中のC.I.ピグメントイエロー128およびC.I.ピグメントイエロー110の添加量は適宜決定されてよいが、インク組成物に対して1〜5重量%程度が好ましく、より好ましくは1.5〜4重量%の範囲である。
【0012】
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。
【0013】
分散剤の好ましい例としては、カチオン性分散剤、アニオン性分散剤、ノニオン性分散剤などが挙げられる。アニオン性分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体が挙げられる。さらにアニオン性界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩などが挙げられ、ノニオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられ、これらを単独または二種以上を混合して用いることができる。本発明の好ましい態様によれば、分散剤としてスチレン−(メタ)アクリル酸系水溶性樹脂の利用が好ましい。
【0014】
本発明におけるインク組成物の組成は、その記録方法等を勘案して適宜決定されてよいが、基本的に上記着色剤と、水と、水溶性有機溶媒とを含んでなることが好ましい。
【0015】
水溶性有機溶媒の例としては高沸点有機溶媒が挙げられる。高沸点有機溶媒は、インク組成物の乾燥を防ぐことによりヘッドの目詰まりを防止する。高沸点有機溶媒の好ましい例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。高沸点有機溶媒の添加量は特に限定されないが、インク組成物に対して、好ましくは0.1〜30重量%程度であり、より好ましくは0.5〜20重量%程度である。
【0016】
また、インク組成物は、水溶性有機溶媒として低沸点有機溶剤を含んでいてもよい。低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インクの乾燥時間を短くする効果がある。
【0017】
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は浸透剤を含んでいてもよい。浸透剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルなどがあげられる。特に、ジエチレングリコールモノブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルの利用が好ましい。上記浸透剤の添加量は適宜決定されてよいが、インク組成物に対して、1〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10重量%程度である。
【0018】
さらに浸透剤の例としては、下記式(I)で表わされるアセチレングリコール類が挙げられる。
【化2】
[上記式中、R1、R2、R3、およびR4は、それぞれ独立してC1−6アルキル基を表し、n+mは0〜50を表す。]
【0019】
上記式で表されるアセチレングリコール類として市販されているものを利用することも可能であり、その具体例としてはオルフィンY、サーフィノール82、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485(いずれも製造:Air Products and Chemicals.Inc.)等がある。特に、サーフィノール465の利用が好ましい。これらは単独でまたは2種類以上添加しても良い。これら浸透剤の添加量はインク組成物に対して、0.1〜5重量%程度が好ましく、より好ましくは0.5〜2重量%の範囲である。
【0020】
本発明によるインク組成物は、その他、必要に応じて、他の分散剤、他の界面活性剤、糖類、pH調整剤、防腐剤、防かび剤、りん系酸化防止剤等を含んでも良い。
【0021】
インク組成物は、前記成分を適切な方法で分散、混合することによって製造することができる。好ましくは、まず顔料と高分子分散剤と水を適切な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液を調製し、次いで、水、水溶性有機溶媒、糖、pH調整剤、防腐剤、防かび剤等を加えて充分溶解させてインク溶液を調製する。充分に撹拌した後に、目詰まりの原因となる粗大粒子および異物を除去するためにろ過を行って目的のインク組成物を得る。
【0022】
インクセット
本発明の別の好ましい態様によれば、上記したイエローインク組成物と、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、またはブラックインク組成物とを含んでなるインクセットが提供することができる。本発明によるインクセットのインク組成物を用いて記録媒体に印刷を行うことによって、広範囲な色再現性および耐光性に顕著に優れたカラー画像を実現することができる。
【0023】
シアンインク組成物に用いられる着色剤の具体例としては、C.I.ピグメントブルー 1, 2, 3, 15:3, 15:34, 16, 22, 60, C.I.ヴェット ブルー 4,60等の顔料が挙げられる。この顔料の中でも好ましくは、C.I.ピグメントブルー15:3,15:34であり、とくに好ましいものとしてはC.I.ピグメントブルー15:3である。
【0024】
マゼンタインク組成物に用いられる着色剤の具体例としては、C.I.ピグメントレッド 5, 7, 12, 48(Ca), 48(Mn), 57(Ca), 57:1,112, 122, 123, 168, 184, 202等の顔料が挙げられる。この顔料の中でも好ましくは、C.I.ピグメントレッド122,168,184,202であり、とくに好ましいものとしてはC.I.ピグメントレッド122である。
【0025】
ブラックインク組成物に用いられる着色剤としてはカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックの具体例として、 三菱化学製のNo.2300,No.900,MCF88,No.33,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,No2200B等が、 コロンビア社製のRaven5750,5250,5000,3500,1255,700等が、 キャボット社製のRegal400R,330R,660R, Mogul L,Monarch700,800,880,900,1000,1100,1300, 1400等が、 デグッサ社製の Color Black FW1,FW2,FW2V,FW18,FW200,S150,S160,S170, Printex 35,U,V,140U, Special Black 6,5, 4A,4等の顔料が挙げられる。
【0026】
記録方法
本発明によるインクセットは、インク組成物を用いた画像記録方法に用いることができる。インク組成物を用いた記録方法には、例えば、インクジェット記録方法、スクリーン印刷、ペン等による筆記具による記録方法、その他各種の印刷方法が挙げられる。本発明は、特にインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印刷を行うインクジェット記録方法に好ましく用いられる。
【0027】
【実施例】
以下本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるれものではない。
【0028】
また、本明細書において使用される単位「duty」は、下記の式(I)で定義され、算出される値Dの単位を示すものである。
【数1】
【0029】
インク組成物の調製
以下の組成を有する顔料インク組成物を次の操作によって製造した。まず、顔料と分散剤樹脂とを混合し、サンドミル(安川製作所製)中でガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量)とともに2時間分散させた。その後ガラスビーズを取り除き、他の添加物を加え、常温で20分間撹拌した。5μmのメンブランフィルターでろ過して、インク組成物を得た。
【0030】
イエローインク組成物1
C.Iピグメントイエロー 110 2.1重量%
C.Iピグメントイエロー 128 2.5重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 1.8重量%(固形分)
グリセリン 15重量%
トリエタノールアミン 0.2重量%
エチレングリコール 4重量%
サーフィノール 465 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 4重量%
純水 残量
【0031】
イエローインク組成物2
C.Iピグメントイエロー 110 2.5重量%
C.Iピグメントイエロー 128 2.2重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 1.4重量%(固形分)
グリセリン 12重量%
トリエタノールアミン 0.9重量%
ジエチレングリコール 5重量%
サーフィノール 465 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 4重量%
純水 残量
【0032】
イエローインク組成物3
C.Iピグメントイエロー 110 2.5重量%
C.Iピグメントイエロー 128 1.9重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 1.5重量%(固形分)
グリセリン 10重量%
トリエタノールアミン 0.8重量%
エチレングリコール 5重量%
サーフィノール 465 1重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
純水 残量
【0033】
シアンインク組成物
C.Iピグメントブルー 15:3 2.1重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 0.8重量%(固形分)
グリセリン 18重量%
ジエチレングリコール 7重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール 465 1重量%
純水 残量
【0034】
マゼンタインク組成物
C.Iピグメントレッド 122 3.4重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 1.5重量%(固形分)
グリセリン 15重量%
エチレングリコール 7重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール 465 0.8重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
純水 残量
【0035】
ブラックインク組成物
カーボンブラック 2.1重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 0.5重量%(固形分)
グリセリン 15重量%
エチレングリコール 5重量%
トリエタノールアミン 0.7重量%
サーフィノール 465 1重量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 8重量%
純水 残量
【0036】
印字評価試験
インクジェットプリンタMJ−930C(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、上で調製したインク組成物を、インクジェット専用記録媒体(セイコーエプソン株式会社製、専用光沢フィルム)に印刷した。1ドット当たりの吐出インク重量は0.040μgとし、解像度は360dpi×360dpiの出力とした。
【0037】
イエローインク組成物1〜3と、ブラックインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物とをインクセットとし、それを用いてイエロー、グリーン、レッドの印刷を行った。印刷に用いたインクセット(実施例1〜9)のインク組成物は下記の表1に示した通りであった。
【表1】
【0038】
色再現性評価
実施例で得られた画像の色相をMacbeth CE−7000分光光度計(Macbeth社製)を用いて、CIEで規定されている色差表示法のL* a* b* 表色系の座標を求め、下記の式(II)で定義される彩度C* の値を基準に画像を評価した。
C*=[(a*)2+(b*)2]1/2 (II)
色剤の色相が、純正の染料インクと本願インク組成物ではおのおの異なるため、両者の純粋な比較を行うために、それぞれのインク組成物において彩度C* の値を求めて、これを評価の定量値とした。評価結果は下記の表2に示される通りであった。表2中、MJ-930Cの値は純正の染料インクの彩度の値である。
【0039】
【表2】
【0040】
上記表2の結果から、得られた彩度は、全ての領域で高い彩度を示している。従って、本発明によるインクセットを用いれば、広範囲で高い色再現性を有する高記録カラー画像を得ることができる。
【0041】
耐光性評価
実施例1〜3のインクセットを用いてベタ印刷(100%duty)を行った。得られた印刷物の耐光性を以下の条件によって評価した。
まず、光照射はキセノンウエザオメーターCi35A(ATLAS社製)を使用して行い、ブラックパネル63℃、相対湿度50%、340nm紫外光放射度0.35W/m2 で印刷物を曝露した。照射条件は360kJ/m2 (上記の条件下で248時間光照射)または720kJ/m2(上記の条件下で568時間光照射)とした。
【0042】
照射後、印刷物の反射濃度を分光光度計GRETAG SPM(GRETAG社製)を用いて測定した。測定条件は、光源D50、光源フィルタなしで、白色標準は絶対白とし、視野角は2°とした。濃度残存率を下記の基準によって評価した。評価結果は、下記の表3に示す通りであった。
評価A:90%超過した。
評価B:80%以上〜90%以下であった。
評価C:80%未満であった。
【0043】
【表3】
Claims (18)
- 着色剤として、C.I.ピグメントイエロー128およびC.I.ピグメントイエロー110とを少なくとも含んでなるものである、イエローインク組成物。
- C.I.ピグメントイエロー128とC.I.ピグメントイエロー110との重量比が1〜0.1:0.1〜1である、請求項1に記載のインク組成物。
- 前記インク組成物の着色剤の添加量がインク組成物に対して1〜5重量%である、請求項1または2に記載のインク組成物。
- 前記インク組成物が分散剤および/または浸透剤とを含んでなるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記分散剤がスチレン−(メタ)アクリル酸系水溶性樹脂である、請求項4に記載のインク組成物。
- 前記浸透剤が多価アルコールの低級アルキルエーテルおよび/またはアセチレングリコール類である、請求項4に記載のインク組成物。
- 前記多価アルコールの低級アルキルエーテルの添加量がインク組成物に対して1〜20重量%である、請求項6に記載のインク組成物。
- 前記アセチレングリコール類の添加量がインク組成物に対して0.1〜5重量%である、請求項6に記載のインク組成物。
- 前記多価アルコールの低級アルキルエーテルが、ジエチレングリコールモノブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルである、請求項6または7に記載のインク組成物。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物を記録媒体に付着させて印刷を行う記録方法。
- 前記記録方法がインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印刷を行うインクジェット記録方法である、請求項11に記載の記録方法。
- 請求項11または12に記載の記録方法によって印字された、記録物。
- イエローインク組成物と、
シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、またはブラックインク組成物とを含んでなるインクセットであって、
イエローインク組成物が、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物であるインクセット。 - 前記シアンインク組成物が着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3を含んでなり、
前記マゼンタインク組成物が着色剤としてC.I.ピグメントレッド122を含んでなり、
前記ブラックインク組成物が着色剤としてカーボンブラックを含んでなる、請求項14に記載のインクセット。 - インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行う記録方法であって、インク組成物として請求項15に記載のインクセットのインク組成物を用いる、記録方法。
- 前記記録方法がインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印刷を行うインクジェット記録方法である、請求項16に記載の記録方法。
- 請求項16または17に記載の記録方法によって印刷された、記録物。
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