JP2010089418A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】給紙手段にセットされる感熱紙の給紙情報を認識して、その感熱紙の感熱特性に応じて印刷品位を落とさず印刷することができる印刷装置及び印刷方法を提供する。
【解決手段】本発明の印刷装置は、給紙手段に収納された、所定の給紙情報を格納する無線タグを有する感熱紙と、感熱紙に対して熱を与えて、入力された印字データに基づく印刷を行う印字ヘッド手段と、給紙手段に収納されている感熱紙を印字ヘッド手段に案内し、印字ヘッド手段により印刷された感熱紙を排出口まで搬送する搬送手段と、感熱紙の有する上記無線タグから所定の給紙情報を読み取り、この給紙情報に基づいて、感熱紙の感熱特性に応じた印刷制御を行う印刷制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の印刷装置は、給紙手段に収納された、所定の給紙情報を格納する無線タグを有する感熱紙と、感熱紙に対して熱を与えて、入力された印字データに基づく印刷を行う印字ヘッド手段と、給紙手段に収納されている感熱紙を印字ヘッド手段に案内し、印字ヘッド手段により印刷された感熱紙を排出口まで搬送する搬送手段と、感熱紙の有する上記無線タグから所定の給紙情報を読み取り、この給紙情報に基づいて、感熱紙の感熱特性に応じた印刷制御を行う印刷制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、印刷装置及び印刷方法に関し、例えば、感熱紙に印刷する印刷装置において適用し得るものである。
例えば、ATM(Auto teller Machine)端末、レジスタ端末(POS(Point Of Sale)端末を含む概念)、自動発券機(例えば、切符やチケット発券機など)等では、感熱紙を用いる感熱式印刷装置が広く使用されている。
図2には、従来の感熱式印刷装置1の内部構成を備えており、図示しない上位の装置(例えばユーザ操作部等)から印刷装置1に対して印刷命令が与えられると、制御部11は印刷動作を開始する。
まず、制御部11は図示しないモータを駆動制御し、プラテンローラ6及び排出ローラ8を回転させる。また、制御部11は、感熱ロール紙4の製造許容範囲内に含まれる発色特性や、感熱ロール紙4の製造から経年変化による感熱特性から導き出された1種類の印加エネルギーをサーマルヘッド5に加える。
これにより、予めサーマルヘッド5とプラテンローラ6に挟まれた感熱ロール紙4は、プラテンローラ6及び排出ローラ8によりロール搬送部10上を搬送されながら、サーマルヘッド5により熱が加えられて発色し、所定の印刷内容が印刷される。
そして、所定の印刷が行われると、制御部11は搬送動作を一時的に停止させ、カッタ部7により感熱ロール紙4をカットさせる。
制御部11は図示しないモータを駆動制御して排出ローラ8を駆動させ、カットされた感熱ロール紙4をスタッカ9に放出するようにする。また、感熱ロール紙4がスタッカ9に放出されると、制御部11は図示しないモータを停止させ印刷処理を終了させる。
しかしながら、従来の印刷装置の用いる感熱紙の発色特性は、印刷装置の仕様範囲内にあるものであっても、製造メーカによって微小に異なることがある。また、発色特性の仕様範囲内で感熱紙が製造されたとしても、その発色特性値が仕様中心値から離れた場合、仕様上限値に近い場合、仕様下限値に近い場合などのように、発色特性値が微小に異なることがあり、このような場合に同じ印加エネルギーで印刷してしまうと、印刷品位が落ちてしまうことがある。
また、感熱紙は、保存時期が長くなると発色特性が悪くなることがあり、例えば、倉庫保管期間が長い場合や、また印刷装置に感熱紙をセッ卜してから使い終えるまでの期間が長い場合には、感熱紙の発色特性が悪い状態になり印刷品位が悪くなるという問題点があった。
そのため、給紙手段にセットされる感熱紙の給紙情報を認識して、その感熱紙の感熱特性に応じて印刷品位を落とさず印刷することができる印刷装置及び印刷方法が求められている。
かかる課題を解決するために、第1の本発明の印刷装置は、(1)給紙手段に収納された、所定の給紙情報を格納する無線タグを有する感熱紙と、(2)感熱紙に対して熱を与えて、入力された印字データに基づく印刷を行う印字ヘッド手段と、(3)給紙手段に収納されている感熱紙を印字ヘッド手段に案内し、印字ヘッド手段により印刷された感熱紙を排出口まで搬送する搬送手段と、(4)感熱紙の有する上記無線タグから所定の給紙情報を読み取り、この給紙情報に基づいて、感熱紙の感熱特性に応じた印刷制御を行う印刷制御手段とを備えることを特徴とする。
第2の本発明の印刷方法は、給紙手段に収納された、所定の給紙情報を格納する無線タグを有する感熱紙を用いる印刷装置の印刷方法において、(1)感熱紙に対して熱を与えて、入力された印字データに基づく印刷を行う印字ヘッド工程と、(2)給紙手段に収納されている感熱紙を印字ヘッド手段に案内し、印字ヘッド手段により印刷された感熱紙を排出口まで搬送する搬送工程と、(3)感熱紙の有する無線タグから所定の給紙情報を読み取り、この給紙情報に基づいて、感熱紙の感熱特性に応じた印刷制御を行う印刷制御工程とを有することを特徴とする。
本発明の印刷装置及び印刷方法によれば、給紙手段にセットされる感熱紙の給紙情報を認識して、その感熱紙の感熱特性に応じて印刷品位を落とさず印刷することができる。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明の印刷装置及び印刷方法の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
以下では、本発明の印刷装置及び印刷方法の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態では、感熱式の印刷装置に本発明を適用する場合を例示して説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態の印刷装置101の内部構成を示す内部構成図である。図1において、第1の実施形態の印刷装置101は、ロール紙給紙部102、感熱ロール紙104、サーマルヘッド105、プラテンローラ106、カッタ部107、排出ローラ108、スタッカ109、ロール紙搬送部110、制御部111、通信アンテナ121を少なくとも有するものである。
図1は、第1の実施形態の印刷装置101の内部構成を示す内部構成図である。図1において、第1の実施形態の印刷装置101は、ロール紙給紙部102、感熱ロール紙104、サーマルヘッド105、プラテンローラ106、カッタ部107、排出ローラ108、スタッカ109、ロール紙搬送部110、制御部111、通信アンテナ121を少なくとも有するものである。
感熱ロール紙104は、紙管103を軸としてロール状に巻かれた感熱紙である。感熱ロール紙104の紙管103には、RFIDタグ120が埋め込まれている。
ここで、第1の実施形態では、感熱ロール紙104の出荷前に、RFIDタグ120を紙管103に埋め込んでしまう場合を例示する。勿論、RFIDタグ120を紙管103に埋め込む場合に限らず、紙管103の外部にRFIDタグ120を付与するようにしてもよい。例えば、紙管103の一端部の内側円筒空間の表面にRFIDタグ120を有するラベルを貼り付けるなどしてもよい。また、RFIDタグ120の付与する位置は特に限定されるものではないが、印刷装置101の通信アンテナ121との無線通信可能な位置に配置させることが望ましい。
RFIDタグ120は、無線部及び記憶素子を有するRFIDを適用することができ、例えば電磁波や電波等の無線通信により受信した情報を記憶素子に書き込んだり、記憶素子から読み出した情報を送信したりすることができるものである。
第1の実施形態では、製造メーカ識別情報を給紙情報として記憶させる。この製造メーカ識別情報とは、製造メーカを識別することができれば、製造メーカ名、製造メーカ識別番号(ID情報)等を適用できる。
上記のように、RFIDタグ120には、感熱ロール紙104の出荷時に、感熱ロール紙104の給紙情報として製造メーカ識別情報を記憶素子に書き込む。
これは、感熱ロール紙104の発色特性は、当該印刷装置101の仕様範囲内に収まっているものであっても、製造メーカ毎によって微小ながらばらつきが生じてしまうことがある。その場合に、同じ印加エネルギーで印刷しようとすると、使用する感熱ロール紙104の製造メーカの違いによって、印刷品位が異なることが生じ得る。
そこで、印刷装置101の制御部111がRFIDタグ120から製造メーカ識別情報を読み出すことで、その製造メーカに対応する印加エネルギーで印刷させることで、当該製造メーカに好適な印刷品位を提供することができる。
ここで、RFIDタグ120に書き込む方法としては、例えば、感熱ロール紙104の製造ラインに、当該感熱ロール紙104の製造メーカ識別情報を無線送信する通信手段を備えておき、RFIDタグ120が埋め込まれた紙管103を通信手段の無線エリアに通過させることで、RFIDタグ120が製造メーカ識別情報(給紙情報)を書き込み、記憶するようにする。
ロール紙給紙部102は、感熱ロール紙104を収納し供給するものである。
サーマルヘッド105は、制御部111から印加エネルギーの供給を受け、感熱ロール紙120に対して熱を与えて、印刷内容の印刷を行うものである。
プラテンローラ106は、サーマルヘッド105の対向側に設けられたものであり、印字受け部として機能するローラである。プラテンローラ106は、制御部111から駆動制御された駆動部(例えばモータ等)の回転動力を受けて回転するものである。
カッタ部107は、制御部111の制御により、感熱ロール紙104をカットするものである。カッタ部107は、例えば、感熱ロール紙104を完全に切り離してしまうものであってもよいし、ミシン目カッタとしてもよい。
排出ローラ108は、カッタ部7によりカットされた感熱ロール紙104を排出するローラであり、制御部111の駆動制御を受けた駆動部(例えばモータ)の回転動力を受けて回転するものである。
スタッカ109は、排出ローラ108により排出された感熱ロール紙104を集積するものである。ロール紙搬送部110は、カットされた感熱ロール紙104を搬送するものである。
制御部111は、印刷装置101の印刷動作(各種ローラの駆動制御やサーマルヘッドの印刷制御など)やカッタ部107のカット制御を行う制御部である。また、制御部111は、通信アンテナ121と接続しており、通信アンテナ121を通じて、RFIDタグ120に書き込まれている給紙情報を読み出し、読み出した情報に基づいてサーマルヘッド105に印加エネルギーを与えるものである。
ここで、制御部111のサーマルヘッド105の印刷制御について説明する。制御部111は、印字命令が与えられると、印字する内容を受け取り、その印字する内容に応じた印字データをサーマルヘッド105に与える。また、制御部111は、サーマルヘッド105の温度を制御する。
このとき、サーマルヘッド105の発熱体平均抵抗値R、印加電圧Vとすると、サーマルヘッド105への印加電力Wは、印加電力W=V2/Rで表される。また、サーマルヘッド105のエネルギーJは、印加パルス幅Psとすると、エネルギーJ=W×Ps(=V2/R×Ps)で表される。
そこで、制御部111は、サーマルヘッド105のエネルギーを制御するために、サーマルヘッド105への印加電圧V及び印加パルス幅Psを調整することで、サーマルヘッド105のエネルギーを制御することができる。また、実務的には、印加電圧Vを一定とし、サーマルヘッド105への印加パルス幅Psを調整することにより、制御部111はサーマルヘッド105のエネルギーを制御することができる。
制御部111は、感熱ロール紙104がロール紙給紙部102にセットされたときに、RFIDタグ120から給紙情報を読み出し、その後、当該感熱ロール紙120が取り外されるまで記憶しておき、その間、記憶している印加エネルギー値を与えるようにしてもよい。また、制御部111は、印刷実行を行うたびに、RFIDタグ120から給紙情報を読み出すようにしてもよい。
さらに、制御部111は、RFIDタグ120からの給紙情報の読み出しを失敗した場合には、通常モードに切り替わり、従来と同様の印加エネルギーを与えるようにしてもよい。これにより、RFIDタグ120が付与されていない感熱ロール紙104がセットされた場合にも印刷動作を実行できる。
図3は、制御部111の主な内部構成を示す内部構成図である。図3において、制御部111は、CPU21、Flash ROM22、RAM23、EEPROM24、ヘッド制御回路25、駆動制御回路26、RFIDリーダ/ライタ27、時計部28を有する。
CPU21は、制御部111の機能を司るものであり、Flash ROM22、RAM23、EEPROM24は記憶素子である。
ヘッド制御回路25は、サーマルヘッド105の印刷動作を制御するものであり、RFIDタグ120から読み出した給紙情報に基づいてサーマルヘッド105のエネルギーを調整するものである。具体的には、給紙情報から感熱ロール紙104の製造メーカを割り出し、予め設定されたテーブルを参照して、その製造メーカ毎の印加電圧及び印加パルス幅を用いてサーマルヘッド105のエネルギーを調整する。
駆動制御回路26は、プラテンローラ106や排出ローラ108などの回転動作をさせる駆動部(例えばモータ等)を駆動制御するものである。
RFIDリーダ/ライタ27は、通信アンテナ121と接続しており、RFIDタグ120から情報を読み出したり、情報を書き込んだりするものである。時計部28は、現在の日時計時するものである。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の印刷装置101における処理の動作について図面を参照しながら説明する。
次に、第1の実施形態の印刷装置101における処理の動作について図面を参照しながら説明する。
図4は、第1の実施形態の印刷装置101における処理を示すフローチャートである。
まず、利用者の操作により印刷命令が印刷装置101に与えられると(ステップS101)、制御部111が印刷動作を開始する(ステップS102)。このとき、制御部111は印刷内容を受信すると(ステップS103)、通信アンテナ121を通じてRFIDタグ120から給紙情報の読み出しを行う(ステップS104)。
ここで、図5は、RFIDタグ120から給紙情報の読み出し処理を示すフローチャートである。
図5において、制御部111は、通信アンテナ121を通じてRFIDタグ120から給紙情報を読み取ると(ステップS201)、まず、給紙情報である製造メーカ識別情報に基づいて、当該製造メーカが制御部111に予め設定されている給紙可能な製造メーカであるか否かを判断する(ステップS202)。
ここで、当該印刷装置101に使用できる感熱ロール紙104の製造メーカは1又は複数社に決められており、その対応可能な製造メーカが記憶素子に予め登録されている。
図8は、第1の実施形態の感熱ロール紙104の製造メーカ毎にサーマルヘッド105を制御するためのテーブルである。
ステップS202において、RFIDタグ120から読み取った製造メーカが図8に示す製造メーカであると制御部111が判断すると、制御部111は図8に例示する印加電圧及び印加パルス幅を記憶素子に記憶させ、制御部111がこの印加電圧及び印加パルス幅でサーマルヘッド105を制御する(ステップS203)。
一方、製造メーカが予め設定されている製造メーカでない場合、制御部111は、装置仕様外の感熱ロール紙104であることをアラームする(ステップS204)。
次に、制御部111では、ヘッド制御回路25及び駆動制御回路26がサーマルヘッド105及び駆動部(図示しない)の制御を行う(ステップS105)。これにより、予めサーマルヘッド105とプラテンローラ106に挟まれた感熱ロール紙104は、プラテンローラ106の回転により搬送され、サーマルヘッド105により印刷内容が印字される。
このとき、ヘッド制御回路25は、EEPROM24に記憶される印加エネルギーをサーマルヘッド105に与える。これにより、感熱ロール紙104の製造メーカの発色特性に応じた印加エネルギーで発色させることができるので、印刷品位を高くすることができる。
そして、制御部111では、駆動制御回路26が駆動部(図示しない)の駆動制御を行い、排出ローラ108を回転させる(ステップS106)。これにより、感熱ロール紙104は、サーマルヘッド105による印刷が行われながら、ロール紙搬送部110を通過する。
その後、印刷内容の印刷が終了すると(ステップS106)、制御部111は、カッタ部107による感熱ロール紙104のカッティングを行い、排出ローラ108を回転させる。そして、カットされた感熱ロール紙104は、排出ローラ106によりロール紙搬送部110を通過して搬送されて、スタッカ109に放出される(ステップS107)。感熱ロール紙104がスタッカ109に放出後モータ114を停止し印刷処理が終了する。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、感熱ロール紙の紙管に給紙情報を記憶するRFIDタグを埋め込んでおき、印刷装置が、印刷実行時に給紙情報に基づいて、感熱ロール紙の製造メーカの印加エネルギーを設定して印刷することで、感熱ロール紙の製造時の発色特性に応じた印加エネルギーで印刷できるので、印刷品位を高めることができる。
以上のように、第1の実施形態によれば、感熱ロール紙の紙管に給紙情報を記憶するRFIDタグを埋め込んでおき、印刷装置が、印刷実行時に給紙情報に基づいて、感熱ロール紙の製造メーカの印加エネルギーを設定して印刷することで、感熱ロール紙の製造時の発色特性に応じた印加エネルギーで印刷できるので、印刷品位を高めることができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明の印刷装置及び印刷方法の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
次に、本発明の印刷装置及び印刷方法の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態は、RFIDタグに記憶させる給紙情報の内容が異なる点、また給紙情報が異なることから、印刷装置の制御部における印刷制御方法が異なる点で、第1の実施形態の場合と異なる。
第2の実施形態は、RFIDタグに記憶させる給紙情報の内容が異なる点、また給紙情報が異なることから、印刷装置の制御部における印刷制御方法が異なる点で、第1の実施形態の場合と異なる。
第2の実施形態の印刷装置201の内部構成については、制御部、RFIDタグが第1の実施形態と異なるので、制御部211、RFIDタグ220と表記するが、それ以外の構成要素は第1の実施形態の構成と同じであるので、第2の実施形態においても図1を用いて説明する。
第2の実施形態のRFIDタグ220には、感熱ロール紙104の製造年月日が給紙情報として書き込まれている。なお、RFIDタグ220への給紙情報の書き込み方法は、第1の実施形態と同様に、感熱ロール紙104の出荷前に製造ライン等において給紙情報を書き込む方法を適用できる。
制御部211は、印刷実行時に、通信アンテナ121を通じてRFIDタグ220に記憶されている給紙情報を読み取り、その給紙情報に含まれている感熱ロール紙104の製造年月日と現在の年月日(印刷日)とを比較し、その比較結果に応じた印加エネルギーをサーマルヘッド105に与えるものである。
このようにすることで、感熱ロール紙104の製造年月日からの日数に応じた印加エネルギーで印刷することができる。つまり、経年変化に応じて変化するという発色特性に合せた印加エネルギーを与えることができるので印刷品位の高い印刷が可能となる。
ここで、制御部211における印加エネルギーを求める方法としては、例えば、制御部211は、感熱ロール紙104の製造年月日からの日数と、サーマルヘッド105への印加エネルギーとを対応付けたテーブルを備えており、上記テーブルを参照しながら、上記のようにして求めた製造年月日からの日数に対応する印加エネルギーを求める方法を適用できる。また別の方法として、制御部211に、製造年月日から印刷日までの日数に基づいて印加エネルギーを求める所定の演算式が予め設定されており、この演算式を用いて印加エネルギーを求めるようにしてもよい。また、製造メーカ毎の上記テーブルを予め備えておき、製造メーカ毎の感熱ロール紙104に応じた印加エネルギーを求めるようにしてもよい。
図9は、第2の実施形態のテーブルの構成例を示す構成図である。図9において、第2の実施形態のテーブルは、その項目として、「製造日からの日数」、「印加電圧」、「印加パルス幅」からなる。「製造日からの日数」は、RFIDタグ220から読み取った製造年月日から現在の年月日までの日数であり、図9では、「3ヶ月(ここでは180日)」毎に印加電圧及び印加パルス幅を調整するようにする。勿論、この製造日から日数の間隔は、任意に決定することができる。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態の印刷装置201における処理の動作について図面を参照しながら説明する。
次に、第2の実施形態の印刷装置201における処理の動作について図面を参照しながら説明する。
第2の実施形態での印刷装置201における印刷動作は、基本的には、図4に示す第1の実施形態の印刷動作と同じである。第1の実施形態と異なる点は、RFIDタグ220から給紙情報の読み出し後の制御部211による印刷制御処理である。
そこで、以下では、図6を参照しながら、制御部211による印刷制御処理を説明する。
図6において、まず、制御部211は、通信アンテナ121を通じて、RFIDタグ220から給紙情報を読み取る(ステップS301)。
次に、制御部211は、RFIDタグ220からの給紙情報に含まれている製造年月日情報を読み取る(ステップS302)。そして、制御部211は、時計部28より現在の年月日を取得して、感熱ロール紙104の製造年月日から現在までの日数を求め(ステップS303)、図9に示すテーブルを参照して、当該日数に対応する印加エネルギーを求め、その求めた印加エネルギーを記憶素子に記憶する(ステップS304)。
(B−3)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、感熱ロール紙の紙管にRFIDタグを埋め込み、印刷装置にRFIDタグを読み取る通信アンテナを設けてRFIDタグに記録された感熱ロール紙の製造年月日の情報を読み込み、製造年月日から実際に印刷するまでの日数で設定した印刷用の印加エネルギーを印刷装置の制御部で設定し感熱ロール紙にその印加エネルギーで印刷することにより、印字品位を落とすことがない装置を提供することができる。
以上のように、第2の実施形態によれば、感熱ロール紙の紙管にRFIDタグを埋め込み、印刷装置にRFIDタグを読み取る通信アンテナを設けてRFIDタグに記録された感熱ロール紙の製造年月日の情報を読み込み、製造年月日から実際に印刷するまでの日数で設定した印刷用の印加エネルギーを印刷装置の制御部で設定し感熱ロール紙にその印加エネルギーで印刷することにより、印字品位を落とすことがない装置を提供することができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明の印刷装置及び印刷方法の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
次に、本発明の印刷装置及び印刷方法の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(C−1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態は、RFIDタグに記憶させる給紙情報の内容が異なる点、また給紙情報が異なることから、印刷装置の制御部における印刷制御方法が異なる点で、第1の実施形態の場合と異なる。
第3の実施形態は、RFIDタグに記憶させる給紙情報の内容が異なる点、また給紙情報が異なることから、印刷装置の制御部における印刷制御方法が異なる点で、第1の実施形態の場合と異なる。
第3の実施形態の印刷装置3−1の内部構成については、制御部、RFIDタグが第1の実施形態と異なるので、制御部311、RFIDタグ320と表記するが、それ以外の構成要素は第1の実施形態の構成と同じであるので、第3の実施形態においても図1を用いて説明する。
第3の実施形態のRFIDタグ320は、感熱ロール紙104の発色特性の値が仕様範囲内のどの位置にあるかを示す発色特性情報を給紙情報として書き込まれている。
つまり、感熱ロール紙104の発色特性が仕様範囲内であっても、その仕様中心値付近であるか、仕様上限値付近であるか、仕様下限値付近であるかに応じて、当該発色特性が微小に異なることがある。そこで、仕様範囲内であっても発色特性に応じた高品位の印刷ができるように、感熱ロール紙104の発色特性の値が仕様範囲内のうち、どの値付近のものであるかを示す情報を書き込み、印刷装置301がこの情報に応じた印加エネルギーで印刷するようにする。
例えば、サーマルヘッド105の発熱体温度が65℃〜75℃の場合に感熱ロール紙104の発色するとき、当該感熱ロール紙104の発色特性が75℃付近(例えば、73℃〜78℃)にある場合には段階「1」とし、当該感熱ロール紙104の発色特性が70℃付近(例えば、68℃〜73℃)の場合には段階「2」とし、当該感熱ロール紙104の発色特性が65℃付近(例えば63℃〜73℃)の場合には段階「3」とする。この例では、感熱ロール紙104の発色特性を3段階とするが、その段階数は2段階又は4段階以上であってもよい。
制御部311は、印刷実行時に、通信アンテナ121を通じてRFID320に記憶されている、感熱ロール紙104の発色特性情報を読み取り、その発色特性情報に応じて印加エネルギーをサーマルヘッド105に与えるものである。
ここで、制御部311における印加エネルギーを求める方法としては、例えば、制御部311が、発色特性情報(仕様範囲内での段階)とサーマルヘッド105への印加エネルギーとを対応付けたテーブルを備え、このテーブルを参照して、RFIDタグ320から読み取った情報に対応する印加エネルギーを求める方法を適用できる。また、製造メーカ毎の上記テーブルを予め備えておき、製造メーカ毎の感熱ロール紙104に応じた印加エネルギーを求めるようにしてもよい。
図10は、第3の実施形態のテーブルの構成例を示す構成図である。図10において、第3の実施形態のテーブルは、「段階」、「印加電圧」、「印加パルス幅」の項目からなり、各段階に対応する印加電圧及び印加パルス幅が予め設けられている。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態の印刷装置301における処理の動作を図面を参照しながら説明する。
次に、第3の実施形態の印刷装置301における処理の動作を図面を参照しながら説明する。
第3の実施形態での印刷装置301における印刷動作は、基本的には、図4に示す第1の実施形態の印刷動作と同じである。第1の実施形態と異なる点は、RFIDタグ320から給紙情報の読み出し後の制御部311による印刷制御処理である。
そこで、以下では、図7を参照しながら、制御部311による印刷制御処理を説明する。
図7において、まず、制御部311は、通信アンテナ121を通じて、RFIDタグ320から給紙情報を読み取る(ステップS401)。
次に、制御部311は、RFIDタグ220からの給紙情報に含まれている感熱ロール紙104の発色特性情報を読み取る(ステップS402)。そして、制御部311は、予め設定された図10に示すテーブルを参照して、発色特性情報に対応する印加エネルギーを求め(ステップS403)、求めた印加エネルギーを記憶素子に記憶する(ステップS404)。
(C−3)第3の実施形態の効果
以上のように、第3の実施形態によれば、感熱ロール紙の紙管にRFIDタグを埋め込み、印刷装置にRFIDタグを読み取る通信アンテナを設けてRFIDタグに記録された感熱ロール紙の発色特性の情報を読み込み、仕様中心値付近と仕様下限付近と仕様上限付近の3段階で設定した印刷用の印加エネルギーを印刷装置の制御部で設定し感熱ロール紙にその印加工ネルギーで印刷することにより、印字品位を落とすことがない装置を提供することができる。
以上のように、第3の実施形態によれば、感熱ロール紙の紙管にRFIDタグを埋め込み、印刷装置にRFIDタグを読み取る通信アンテナを設けてRFIDタグに記録された感熱ロール紙の発色特性の情報を読み込み、仕様中心値付近と仕様下限付近と仕様上限付近の3段階で設定した印刷用の印加エネルギーを印刷装置の制御部で設定し感熱ロール紙にその印加工ネルギーで印刷することにより、印字品位を落とすことがない装置を提供することができる。
(D)他の実施形態
上述した第1〜第3の実施形態ではそれぞれ、給紙情報が、感熱ロール紙の製造メーカ、感熱ロール紙の製造年月日、感熱ロール紙の発色特性の場合を例示したが、これら3つの情報のすべて又はいずれかの組み合わせとするようにしてもよい。この場合、印刷装置の制御部は、給紙情報の内容に応じたテーブルを予め有することが必要となる。
上述した第1〜第3の実施形態ではそれぞれ、給紙情報が、感熱ロール紙の製造メーカ、感熱ロール紙の製造年月日、感熱ロール紙の発色特性の場合を例示したが、これら3つの情報のすべて又はいずれかの組み合わせとするようにしてもよい。この場合、印刷装置の制御部は、給紙情報の内容に応じたテーブルを予め有することが必要となる。
101、201及び301…印刷装置、111、211及び311…制御部、102…ロール紙給紙部、103…紙管、104…感熱ロール紙、105…サーマルヘッド、106…プラテンローラ、107…カッタ部、108…排出ローラ、109…スタッカ、110…ロール紙搬送部、120、220及び320…RFIDタグ、121…通信アンテナ。
Claims (5)
- 給紙手段に収納された、所定の給紙情報を格納する無線タグを有する感熱紙と、
上記感熱紙に対して熱を与えて、入力された印字データに基づく印刷を行う印字ヘッド手段と、
上記給紙手段に収納されている上記感熱紙を上記印字ヘッド手段に案内し、上記印字ヘッド手段により印刷された上記感熱紙を排出口まで搬送する搬送手段と、
上記感熱紙の有する上記無線タグから上記所定の給紙情報を読み取り、この給紙情報に基づいて、上記感熱紙の感熱特性に応じた印刷制御を行う印刷制御手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。 - 上記給紙情報が、上記感熱紙の製造メーカを識別する製造メーカ識別情報を有するものであり、
上記印刷制御手段が、上記無線タグから読み取った上記感熱紙の上記製造メーカ識別情報に基づいて、上記感熱紙の製造メーカ毎の感熱特性に応じた印刷制御を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 上記給紙情報が、上記感熱紙の製造日情報を有するものであり、
上記印刷制御手段が、上記感熱紙を用いて印刷を行う際に、上記無線タグから読み取った上記感熱紙の上記製造日情報を用いて上記感熱紙の製造日から印刷日までの製造日数を求め、この製造日数に応じた印刷制御を行うこと
を特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。 - 上記給紙情報が、当該印刷装置に対応可能な仕様範囲のうち、比較的感熱特性のよい発色特性情報を有するものであり、
上記印刷制御手段が、上記感熱紙の発色特性情報に基づいて印刷制御を行う
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装置。 - 給紙手段に収納された、所定の給紙情報を格納する無線タグを有する感熱紙を用いる印刷装置の印刷方法において、
上記感熱紙に対して熱を与えて、入力された印字データに基づく印刷を行う印字ヘッド工程と、
上記給紙手段に収納されている上記感熱紙を上記印字ヘッド手段に案内し、上記印字ヘッド手段により印刷された上記感熱紙を排出口まで搬送する搬送工程と、
上記感熱紙の有する上記無線タグから上記所定の給紙情報を読み取り、この給紙情報に基づいて、上記感熱紙の感熱特性に応じた印刷制御を行う印刷制御工程と
を有することを特徴とする印刷方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2008-10-09 JP JP2008262872A patent/JP2010089418A/ja active Pending
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