JP2010084282A - 発泡壁紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】最表面層に帯電防止剤を含有させた場合であっても、水拭きによる帯電防止性能の低下が防止又は抑制された非塩ビ系発泡壁紙の提供。
【解決手段】帯電防止剤として一般式(1)
Figure 2010084282

(式中、M,M及びMは、それぞれ同一又は異なってアルカリ金属元素又はNHを示し、m及びnはそれぞれ同一又は異なって1以上の整数を示す。)で表されるスチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡壁紙に関する。
建築物の壁面内装等に発泡壁紙が使用されている。
従来より、一般的な壁紙として、紙質基材上にポリ塩化ビニル(PVC)樹脂層と柄印刷層とを設けた塩化ビニル壁紙や、塩化ビニルシート上に、発泡剤を含有する塩化ビニルペーストを塗布した後、該ペーストの層を発泡させることにより得られる表面に凹凸模様を有する発泡壁紙が知られている。
近年では、環境への影響等を考慮して、塩化ビニル系樹脂を使用しない化粧シートを積層してなる発泡壁紙(非塩ビ系発泡壁紙)が開発され使用されている(特許文献1)。
ところで、発泡壁紙は、それ自身と他の物体とが接触することによる摩擦等が原因で帯電することがある。帯電すると、空気中の微小な浮遊物(例えば、チリ、ホコリ等)が発泡壁紙に吸着しやすくなる。特に、精密機器等を製造するためのクリーンルームや病院内では、前記浮遊物の吸着を防止する必要がある。
そこで、本発明者らは、発泡壁紙の最表面層に帯電防止剤として知られている界面活性剤を含有させた。前記界面活性剤としては、例えば、リン酸エステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルフォスフェートカリウム塩、アルカンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
しかしながら、帯電防止剤として前記界面活性剤を含有させた場合、壁紙表面を水拭きすると、帯電防止性能が大きく低下するという問題が生じた。これは、壁紙内に存在する前記界面活性剤が水に溶解するため、水拭きした際に該界面活性剤が拭き取られてしまうことが原因であると考えられる。
よって、水拭きしても、帯電防止性能を好適に維持できる非塩ビ系発泡壁紙の開発が切望されている。
特開2007−270387号公報
本発明は、最表面層に帯電防止剤を含有させた場合であっても、水拭きによる帯電防止性能の低下が防止又は抑制された非塩ビ系発泡壁紙を提供することを主な目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、帯電防止剤として特定の化合物を含有させることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の発泡壁紙に関する。
1. 塩化ビニル系樹脂を含まない発泡壁紙であって、帯電防止剤として一般式(1)
Figure 2010084282
(式中、M,M及びMは、それぞれ同一又は異なってアルカリ金属元素又はNHを示し、m及びnはそれぞれ同一又は異なって1以上の整数を示す。)
で表されるスチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を含有する発泡壁紙。
2. 紙質基材上に、発泡樹脂層、プライマー層、絵柄模様層および表面保護層を順に有する上記項1に記載の発泡壁紙。
3. 前記表面保護層が前記スチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を含有する上記項2に記載の発泡壁紙。
本発明の発泡壁紙は、塩化ビニル系樹脂を含まない発泡壁紙であって、帯電防止剤として一般式(1)
Figure 2010084282
(式中、M,M及びMは、それぞれ同一又は異なってアルカリ金属元素又はNHを示し、m及びnはそれぞれ同一又は異なって1以上の整数を示す。)
で表されるスチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を含有する。本発明の発泡壁紙は、帯電防止剤として前記スチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を用いることにより、帯電を防止または抑制できる。また、本発明では、最表面層に前記帯電防止剤を含有させる場合であっても、水拭きによる帯電防止性能の低下が防止又は抑制される。
前記塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルを単独重合させてなる重合体、塩化ビニルおよび塩化ビニルと共重合し得る他の単量体の共重合体、ならびに該重合体および該共重合体の混合物を言う。
本発明の発泡壁紙の層構成については特に限定されない。例えば、(1)紙質基材/発泡樹脂層/絵柄模様層/表面保護層、(2)紙質基材/発泡樹脂層/プライマー層/絵柄模様層/プライマー層/表面保護層、(3)紙質基材/発泡樹脂層/絵柄模様層/プライマー層/表面保護層、(4)紙質基材/発泡樹脂層/プライマー層/絵柄模様層/表面保護層等の層構成を採用することができる。
本明細書では、紙質基材上に、発泡樹脂層、プライマー層、絵柄模様層および表面保護層を順に有する発泡壁紙(前記層構成(4)の発泡壁紙)を代表例として、本発明の発泡壁紙について具体的に説明する。
本発明においては、前記帯電防止剤を上記各層のいずれに含有させてもよいが、前記表面保護層が、前記帯電防止剤を含有することが好ましい。表面保護層に前記帯電防止剤を含有させることにより、帯電防止効果を好適に発揮できる。
帯電防止剤
本発明の発泡壁紙では、帯電防止剤として、前記スチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を用いる。
前記アルカリ金属元素としては、例えば、Li、Na、K等が挙げられる。
前記共重合体中の各構成単位(スチレンスルホン酸塩及びマレイン酸塩)の重合形態は特に限定されず、交互重合、ブロック重合、ランダム重合等のいずれであってもよい。
前記共重合体の重量平均分子量(Mw)は、2,000以上程度が好ましく、5,000〜500,000程度がより好ましい。Mwが500,000を超える場合、前記共重合体が樹脂成分と混ざりにくく、発泡壁紙の作製が困難になる。
発泡壁紙中における前記帯電防止剤の含有量は、壁紙としての諸性能を維持しつつ、帯電防止性能を効果的に発揮できる範囲内であればよい。例えば、前記表面保護層が前記帯電防止剤を含有する場合、前記帯電防止剤の含有量は、該表面保護層中の樹脂固形分100重量部に対し、4.5〜45.0重量部程度が好ましく、13.0〜27.0重量部程度がより好ましい。
以下、塩化ビニル系樹脂を含まない本発明の発泡壁紙について、上記層構成の発泡壁紙を代表例として具体的に説明する。
紙質基材
紙質基材は、壁紙基材として適した機械強度、耐熱性等を有する限り特に限定されず、繊維質シートが一般に使用できる。
具体的には、繊維質シートの中でも、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m2程度が好ましく、50〜80g/m2程度がより好ましい。
発泡樹脂層
発泡樹脂層としては、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより形成されたものが好ましい。
発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分、発泡剤、その他の添加剤等を含む。
発泡剤含有樹脂層を構成する樹脂は前記塩化ビニル系樹脂以外の樹脂であればよいが、例えば、ポリオレフィン系樹脂が好適である。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、EVAが好ましい。
EVAを用いる場合には、酢酸ビニル含有量が10〜25重量%のものが好ましい。かかる範囲内の酢酸ビニル含有量のEVAを用いる場合には、発泡壁紙に、良好な耐スクラッチ性を付与できる。
発泡剤としては、公知の有機系発泡剤及び無機系発泡剤を使用できる。
前記有機系発泡剤としては、ニトロソ化合物、アゾ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、アジド化合物等が挙げられる。ニトロソ化合物としては、例えばN,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等を例示できる。アゾ化合物としては、例えばアゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミミノベンゼン、バリウム・アゾジカルボキシレート等を例示できる。スルホニルヒドラジド化合物としては、例えば4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルフォニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等を例示できる。アジド化合物としては、例えばカルシウムアジド、4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド等を例示できる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
前記無機系発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。
前記発泡剤の中でも特に、ADCAが好ましい。
ADCAは、室温では安定であるが190℃以上の高温にさらされたときに、窒素ガス,二酸化炭素ガス,一酸化炭素ガスを主成分とする起泡性ガスを放出し、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させる。このようなものとして、ADCA単体のほか、ADCA系発泡剤を使用することができる。ADCA系発泡剤は、公知又は市販のものを用いることができる。市販品としては、具体的には製品名「セルマイクCE」、「セルマイクC−22」、「セルマイクCAP−250」(以上、三協化成株式会社製)、製品名「ビニホールAC#3」(永和化成工業株式会社製)などの市販品が挙げられる。これらは、一種又は二種以上で用いることができる。この中でも特に、前記「ビニホールAC#3」が好ましい。
熱分解型発泡剤の含有量は、種類、所望の発泡倍率等に応じて調整できる。通常は、発泡剤含有樹脂層の樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度が好ましい。
例えば、熱分解型発泡剤としてADCAを使用する場合、発泡剤含有樹脂層中、ADCAの含有量は、前記未発泡樹脂層を構成する樹脂100重量部に対し2〜4重量部が好ましい。ADCAの含有量が、前記未発泡樹脂層を構成する樹脂100重量部に対し2重量部未満であれば、十分な発泡厚みを有する発泡壁紙を得ることができない。また、ADCAの含有量が、前記未発泡樹脂層を構成する樹脂100重量部に対し4重量部を超えれば、加熱処理により発泡樹脂層を形成させる際、発泡樹脂層が黄色化してしまい、白度の高い発泡壁紙を製造することが困難となる。また、発泡後も、発泡樹脂層中にADCA分解残渣が多く残存してしまうため、耐光性に優れた発泡壁紙を好適に製造することができない。特に、本発明では、ADCAの含有量を前記発泡剤含有樹脂層を構成する樹脂100重量部に対し3.5〜4重量部とすることにより、発泡樹脂層に、より高いエンボス賦型性を付与することができる。
その他の添加剤としては、例えば、発泡助剤、無機充填剤、顔料、難燃剤、熱安定剤等が挙げられる。
上記のうち、無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。無機充填剤を用いることにより、目隙抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、前記樹脂層を構成する樹脂100重量部に対して、0〜100重量部程度が好ましく、20〜70重量部程度がより好ましい。
顔料については、公知の無機顔料及び有機顔料の少なくとも1種を用いることができる。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いることができる。発泡剤含有樹脂層中における顔料の含有量は、特に限定されず、意匠性等の観点から適宜設定すればよい。
発泡剤含有樹脂層の厚みは限定的ではないが、通常は70〜150μm程度とすることが好ましい。
非発泡樹脂層A
本発明の発泡壁紙は、必要に応じて、発泡剤含有樹脂層の上部に、発泡しない樹脂層(非発泡樹脂層A)を1層又は2層以上有していてもよい。
非発泡樹脂層Aを構成する樹脂は、特に限定されないが、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)が好ましい。EMAAの含有量は70〜100重量%が好ましい。
非発泡樹脂層Aの厚みは限定的ではないが、5〜30μm程度が好ましく、10〜20μm程度がより好ましい。
非発泡樹脂層B
発泡剤含有樹脂層と紙質基材との密着性を向上させるために、紙質基材及び発泡剤含有樹脂層の間に、非発泡樹脂層B(接着層)を形成してもよい。
前記非発泡樹脂層Bを構成する樹脂成分としては、例えばEVA、EMMA、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)等の少なくとも1種を例示できる。この中でも特に、EVAが好ましい。
紙質基材との貼り合わせ易さの観点から、非発泡樹脂層Bのメルトフローレート値(以下、「MFR」と略記する)は、発泡剤含有樹脂層のMFRより大きいほうが好ましい。なお、前記MFRは、JIS K 7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験方法)記載の試験方法により測定することができる。試験条件は、JIS K 6760記載の「190℃、21.18N(2.16kgf)」採用したものである。
非発泡樹脂層Bの厚みは限定的ではないが、5〜20μm程度が好ましく、10〜15μm程度がより好ましい。
プライマー層
前記プライマー層を形成することにより、後記絵柄模様層および後記表面保護層を容易に形成できる。
前記プライマー層は、公知のプライマー剤を発泡剤含有樹脂層(発泡樹脂層)または非発泡樹脂層A上に塗布することにより形成できる。
例えば、前記プライマー剤として、基体樹脂、添加剤および溶剤からなるプライマー剤を使用できる。
基体樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、EVA等が挙げられる。これら基体樹脂は、一種単独でまたは二種以上を併用して使用できる。
特に、アクリル樹脂は、ウレタン樹脂と併用することが好ましい。アクリル樹脂は粘着性が低いため、基体樹脂としてアクリル樹脂を単独で使用する場合、プライマー剤が被塗物上に十分に塗装されず、ロールに付着するという問題(ロール取られの問題)が生じるおそれがある。また、後述する絵柄模様層および表面保護層を形成するのに先立って、プライマー層を形成した積層体同士を重ね合わせた場合、ブロッキングの問題が生じるおそれがある。アクリル樹脂とウレタン樹脂を併用することにより、これらの問題を好適に解決できる。アクリル樹脂とウレタン樹脂との配合割合は、プライマー剤の粘着性等に応じて適宜設定すればよい。
添加剤としては、例えば、シリカ、アクリルビーズ等の体質顔料;シリコン;増粘剤(粘度調整剤)等が挙げられる。
体質顔料をプライマー剤中に含有させることにより、下地(発泡樹脂層、非発泡樹脂層等)を好適に隠蔽できる。特に、体質顔料としてアクリルビーズを含有させる場合、プライマー層の滑り性を向上させ、前記ロール取られやブロッキングを好適に回避できる。
シリコンをプライマー剤中に含有させることにより、プライマー剤の粘着性を緩和できる。また、プライマー層の滑り性を向上させ、前記ロール取られやブロッキングを好適に回避できる。
増粘剤をプライマー剤中に含有させることにより、基体樹脂や添加剤の分散性を向上させることができる。
溶剤としては、水や有機溶媒(例えばイソプロピルアルコール等)を使用できる。
プライマー剤の塗布量は、0.1〜50程度g/m2が好ましく、1〜10程度g/m2がより好ましい。
塗布方法としては、例えば、スピンコート法、グラビアコート法、コンマコート法等が挙げられる。
前記プライマー剤を塗布後、必要に応じて、得られた塗膜を乾燥させてもよい。乾燥条件については、前記塗膜の状態等に応じて適宜設定すればよい。
前記プライマー層の厚みは、0.1〜20μm程度が好ましく、0.5〜5μm程度がより好ましい。
絵柄模様層
絵柄模様層は、発泡壁紙に意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡壁紙の種類に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、基材シートのおもて面に絵柄模様を印刷することにより形成できる。印刷手法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、ビヒクル、溶剤を含む公知の印刷インキが使用できる。
着色剤としては、例えば、公知の無機顔料および有機顔料を用いることができる。無機顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。
ビヒクルは、基材シートの種類に応じて設定できるが、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
印刷インキに含まれる溶剤(または分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。
絵柄模様層の厚みは絵柄模様の種類より異なるが、0.1〜10μm程度が好ましい。
表面保護層
表面保護層を形成することにより、発泡壁紙の表面強度、耐汚染性等を向上させることができる
前記表面保護層としては、水性エマルション組成物または電離放射線硬化型樹脂を用いて形成した層が望ましい。
水性エマルション組成物としては、具体的には、樹脂成分を水系溶媒に分散させたエマルション(水性エマルション樹脂)を使用することができる。
樹脂成分としては、例えば、公知の水系塗工剤、水性塗料等に使用されている樹脂を使用できる。そのような樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上で使用することができる。これらの中でも、耐熱性、耐水性、耐候性等の点において、アクリルウレタン系樹脂を用いることが好ましい。アクリルウレタン系樹脂を使用する場合、その数平均分子量は1万〜100万程度とすることが好ましい。
水系溶媒としては、水、または、水と有機溶媒との混合溶媒を使用できる。水は、例えば公知の水系塗工剤等に使用されているグレードの工業用水が使用できる。
有機溶媒としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール等の低級アルコールや、グリコール類、グリコールエステル類等の水溶性有機溶剤を好適に用いることができる。なお、水溶性有機溶剤は、水性エマルション樹脂の流動性改良、前記絵柄模様層に対する濡れ性の向上、乾燥性の調整等の目的で使用されるものであり、その目的に応じてその種類、使用量等が決定される。混合溶媒の場合、水及び有機溶媒の割合は特に限定されず、混合溶媒中の有機溶媒の割合が80%以下となるように適宜調整すればよい。
前記帯電防止剤(前記共重合体)を表面保護層に含有させる場合、水に溶解させた状態で前記水性エマルション組成物に添加することが好ましい。前記帯電防止剤の水溶液を添加することにより、帯電防止性能を表面保護層に均一に付与できる。
前記水溶液中における前記共重合体の濃度は、表面保護層が帯電防止性能を効果的に発揮できる範囲内であればよく特に限定されないが、通常10〜50%程度、好ましくは20〜40%程度である。
前記水溶液のpHは、5以上が好ましく、5〜9がより好ましい。前記pHが5未満の場合、前記水溶液がゲル化するおそれがある。ゲル化した水溶液を前記水性エマルション組成物に添加した場合、表面保護層全体に帯電防止性能を付与できないおそれがある。
水性エマルション組成物には、さらに耐ブロッキング性、エンボス加工時の耐熱性の向上、アンカー効果による接着力の向上等の少なくとも1つを目的として、必要に応じて体質顔料を添加することができる。
体質顔料としては、公知又は市販のものを使用でき、特に限定はない。例えば、白土、タルク、クレー、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、シリカ、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等の無機系顔料、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機系顔料、あるいはこれらの共重合体からなる有機系顔料が利用できる。これらは、通常は粒子の形態で使用することが望ましい。
水性エマルション組成物における水系溶媒の使用量は、水性エマルション組成物中の固形分含有量が20〜80重量%となるような範囲内から適宜決定すれば良い。
その他、前記表面保護層を構成する樹脂として、電離放射線硬化型樹脂を用いても良い。電離放射線硬化型樹脂を用いて形成した樹脂層を電子線照射によって硬化させてなる表面保護層は、発泡壁紙の表面強度、耐汚染性等をより一層向上させることができる。また、電離放射線硬化型樹脂を用いる場合は、絵柄模様層との密着性を向上されるために絵柄模様層上にプライマー層を形成した後に電離放射線硬化型樹脂層を形成する形態をとっても良い。
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂を使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
表面保護層の厚みは絵柄模様の種類より異なるが、0.1〜15μm程度が好ましい。
エンボス
本発明の発泡壁紙のおもて面には、必要に応じてエンボス模様を付してもよい。
エンボス模様は、例えば、公知のエンボス版により付与できる。例えば、前記非発泡樹脂層のおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙は、例えば、紙質基材上に、非発泡樹脂層B、発泡剤含有樹脂層および非発泡樹脂層Aを順に形成した後、得られた積層体の非発泡樹脂層A上に、プライマー層、絵柄模様層および表面保護層を順に形成することにより発泡壁紙用原反を作製する。次いで、得られた発泡壁紙用原反中の発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより、発泡壁紙を製造できる。
前記帯電防止剤の添加方法としては、特に限定されない。例えば、前記帯電防止剤を含有するプライマー層を形成させる場合には、プライマー剤に前記帯電防止剤を添加した後、得られたプライマー剤を発泡剤含有樹脂層上に塗布すればよい。前記帯電防止剤を含有する表面保護層を形成させる場合には、表面保護層を形成するための組成物(例えば水性エマルション組成物)に前記帯電防止剤を添加した後、得られた組成物を絵柄模様層上に塗布すればよい。前記帯電防止剤は、水等の溶媒に溶解または分散させた状態で使用してもよい。
前記積層体の作製方法は、特に限定されない。例えば、紙質基材上に、非発泡樹脂層B、発泡剤含有樹脂層および非発泡樹脂層Aを順に積層させる場合、前記発泡剤含有樹脂層を形成するための組成物、前記非発泡樹脂層Aを形成するための組成物、及び前記非発泡樹脂層Bを形成するための組成物を各々別個のシリンダー中に入れて、3種3層を同時に押出し成膜・積層すればよい。
前記押出し成形により形成した3層の積層体は、直接に紙質基材上に押出ししてもよく、紙質基材上とは別に形成してもよい。前者の場合には、樹脂層は溶融熱により良好な接着性を有するため、紙質基材と密着する。後者の場合には、紙質基材上に積層体を載せて、熱ラミネートすることにより接着できる。
得られた積層体の非発泡樹脂層A上に、プライマー層、絵柄模様層および表面保護層を順に形成することにより発泡壁紙用原反を作製した後、該原反を加熱することにより発泡壁紙が得られる。
加熱条件は、発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される限り限定されない。例えば、発泡剤としてADCAを用いた場合、加熱温度は、180〜240℃程度が好ましく、210〜230℃程度がより好ましい。また、加熱時間は、20〜60秒程度が好ましく、25〜40秒程度がより好ましい。
発泡樹脂層の発泡倍率(発泡剤含有樹脂層からみた倍率)は、特に限定されないが、通常4倍以上、好ましくは4〜8倍程度である。発泡倍率が低すぎると優れた外観意匠を付与し難い。また、発泡倍率が高すぎると発泡樹脂層が機械的に弱くなり、耐スクラッチ性が低下しやすい。
前記加熱処理の前に、前記発泡剤含有樹脂層及び/又は非発泡樹脂層Aに電子線照射を行ってもよい。発泡剤含有樹脂層に電子線を照射することにより、発泡剤含有樹脂層の樹脂成分を架橋できるため、発泡程度を制御することができる。また、非発泡樹脂層Aに電子線を照射することにより、発泡壁紙の耐傷性等を向上させることができる。
電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましい。照射線量は、10〜100kGy程度が好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。
電子線照射を行う場合には、前記組成物中に架橋助剤を含有してもよい。
架橋助剤としては、電子線照射による架橋を促進するものであればよい。例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種又は2種以上で用いることができる。架橋助剤の含有量は、EVA100重量部に対して、0〜10重量部程度が好ましく、1〜4重量部がより好ましい。
さらに、非発泡樹脂層Aの表面にコロナ放電処理を施しても良い。コロナ放電処理は、公知の方法に従って実施することができる。
発泡後、エンボス模様を賦型する場合には、発泡壁紙のおもて面から公知のエンボス版を押圧することにより賦型すればよい。
本発明の発泡壁紙は、帯電が防止または抑制されている。そのため、空気中の微小な浮遊物(例えば、チリ、ホコリ等)が吸着しにくい。
従って、住宅等の壁面はもちろんのこと、特に、精密機器等を製造するためのクリーンルームや病院の壁面に、本発明の発泡壁紙を好適に使用できる。
また、本発明の発泡壁紙は、水拭き後も当初の帯電防止性能を好適に維持できる。
しかも、本発明の発泡壁紙は、塩化ビニル系樹脂を含まないため、環境への影響も少ない。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
非発泡樹脂層Aを形成するために、EMAA(製品名「ニュクレルN1560」、MFR:60g/10分、MA含有量:15重量%、三井・デュポンポリケミカル製)を100重量部用意した。
非発泡樹脂層Bを形成するために、EVA(製品名「エバフレックスEV150」、MFR:30g/10分、VA含有量:33重量%、三井・デュポンポリケミカル製)を100重量部用意した。
発泡剤含有樹脂層を形成するために、下記表1に記載の成分を含む組成物を用意した。
Figure 2010084282
上記樹脂および樹脂含有組成物を溶融し、Tダイ押出し機を用いて、3層同時押出し積層することにより、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層Bからなる積層体を得た。非発泡樹脂層A、発泡剤含有樹脂層および非発泡樹脂層Bの厚みについては、それぞれ10μm、100μmおよび10μmとした。なお、このTダイ押出し機において、非発泡樹脂層Aを形成するためのEMAAの入ったシリンダー、非発泡樹脂層Bを形成するためのEVAの入ったシリンダーおよび発泡剤含有樹脂層を形成するための表1の各成分の入ったシリンダーの温度は、それぞれ140℃、100℃および120℃とした。また、ダイス温度は、すべて120℃とした。
得られた積層体を厚み110μmの紙質基材(坪量70g)に、紙質基材と非発泡樹脂層Bとが接触するよう加圧・積層した。なお、加圧・積層前に予め、紙質基材表面を120℃で10秒間加熱した。
次いで、グラビア印刷により、プライマー剤を非発泡樹脂層A上に2g/m2塗布することにより厚み約1μmのプライマー層を形成した。前記プライマー剤としては、アクリル樹脂およびウレタン樹脂を重量比10:1の割合で水に分散させてなるエマルションである。
さらに、前記プライマー層上に水性インキ(製品名「ハイドリック」大日精化工業製)を用いて布目模様(絵柄模様層)を印刷した。前記絵柄模様層の厚みは、1μmであった。
そして、前記絵柄模様層上に、水性エマルション組成物をグラビア印刷することにより表面保護層を形成させた。前記水性エマルションは、アクリル系樹脂を水中に分散させたものであり(アクリル樹脂含有量:22重量%)、スチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体(帯電防止剤)を溶解させた水溶液(商品名「VERSA−TL YE920」アクゾノーベル製)を前記アクリル系樹脂固形分100重量部に対して23重量部添加したものである。
得られた積層体をギアオーブン中、220℃で30秒間加熱した。これにより、発泡剤が分解し、発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層とした。発泡倍率は5倍であり、発泡樹脂層の厚みは500μmであった。
さらに、発泡体のおもて側にエンボス加工を施して、布目模様パターンを賦型した。
以上の過程を経て、発泡壁紙を作製した。
実施例2及び比較例1〜5
商品名「VERSA−TL YE920」(アクゾノーベル製)の代わりに、下記表2に示す製品(帯電防止剤)を用い、且つ、該水溶液を表2に記載の添加量となるよう添加する以外は、実施例1と同様の方法により発泡壁紙を作製した。
なお、比較例1では、帯電防止剤を使用しない以外は実施例1と同様の方法により発泡壁紙を作製した。また、比較例6では、商品名「ボンディップPM」(アルテック製)を添加することにより水性エマルション組成物がゲル化してしまい、表面保護層を形成することができなかった。
試験例1(初期の帯電防止性能)
実施例1〜2および比較例1〜5で作製した発泡壁紙に対して、JISK6911の規定に従って表面抵抗値を測定することにより帯電防止性能を評価した。測定には、平板試料用電極(商品名「SME8310」TOA製)およびデジタル超絶縁計(商品名「DMS-8103」TOA製)を用いた。
測定結果を以下の表2に示す。
表2から、帯電防止剤としてスチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を含有する本発明の発泡壁紙(実施例1〜2の発泡壁紙)は、初期の表面抵抗値(Ω)が13乗台以下であり、優れた帯電防止性能を有することがわかる。
試験例2(水拭き後の帯電防止性能)
実施例1〜2および比較例1〜5で作製した発泡壁紙の表面保護層を水を含ませた布で拭き取った後、自然乾燥させた。
その後、前記試験例1と同様の方法により表面抵抗値(Ω)を測定した。
結果を表2に示す。
本発明の発泡壁紙は、帯電防止剤として前記共重合体以外の物を用いた発泡壁紙(比較例1〜5の発泡壁紙)に比べ、水拭き後も初期の表面抵抗値(Ω)を好適に維持している。すなわち、本発明の発泡壁紙は、水拭き後も当初の帯電防止性能を維持できることがわかる。
Figure 2010084282

Claims (5)

  1. 塩化ビニル系樹脂を含まない発泡壁紙であって、帯電防止剤として一般式(1)
    Figure 2010084282
    (式中、M,M及びMは、それぞれ同一又は異なってアルカリ金属元素又はNHを示し、m及びnはそれぞれ同一又は異なって1以上の整数を示す。)
    で表されるスチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を含有する発泡壁紙。
  2. 紙質基材上に、発泡樹脂層、プライマー層、絵柄模様層および表面保護層を順に有する請求項1に記載の発泡壁紙。
  3. 前記表面保護層が前記スチレンスルホン酸塩−マレイン酸塩共重合体を含有する請求項2に記載の発泡壁紙。
  4. 前記共重合体の含有量が、表面保護層中の樹脂固形分100重量部に対し、4.5〜45.0重量部である請求項3に記載の発泡壁紙。
  5. 前記共重合体の含有量が、表面保護層中の樹脂固形分100重量部に対し、13.0〜27.0重量部である請求項3に記載の発泡壁紙。
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