JP2010083907A - 無灰炭の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料石炭の石炭種に関わらず、高収率、かつ安価に無灰炭を得ることができる無灰炭の製造方法を提供する。
【解決手段】石炭と芳香族溶剤とを混合したスラリーを加熱処理する第1スラリー加熱工程(S1)と、この加熱処理したスラリーを、液体成分と、固体成分と、に分離する第1分離工程(S2)と、この固体成分に水素供与性溶剤を加えて混合したスラリーを、第1スラリー加熱工程(S1)での加熱処理の温度以上の温度で加熱処理する第2スラリー加熱工程(S3)と、この加熱処理されたスラリーを、液体成分と、固体成分と、に分離する第2分離工程(S4)と、この液体成分から溶剤を除去して、無灰炭を取得する改質炭取得工程(S5)と、を含み、さらに、第1分離工程で分離された液体成分から溶剤を除去して、無灰炭を取得することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、非鉄金属還元剤、構造材料炭、電気材料炭、または、これらの原料として利用される無灰炭の製造方法に関する。
従来、炭素材料は、耐熱性や化学的安定性に優れ、しかも電気伝導性があるため、構造材料や電気材料として広く利用されている。また、炭素は高温で多くの金属酸化物を還元する作用を示すので、シリコンやチタン等の精錬における還元剤としても使用される。炭素材料に求められる特性はその用途により様々であるが、炭素材料の特性を劣化させないため、灰分濃度が低く、熱流動性に優れる等の高品質な特性が要求される。そこで、炭素材料の原料炭として、石炭から溶剤に可溶な成分を抽出し、原料石炭よりも高品質な抽出炭を得る試みがなされている。
このような低灰分の炭素材料の原料炭としては、最近、活発に開発が進められている、いわゆる、無灰炭(ハイパーコール)を挙げることができる(例えば、特許文献1参照)。ここで、無灰炭とは、石炭を溶剤で抽出処理し、この溶剤に溶ける成分だけを分離して、その後、溶剤を除去することによって、製造されたものである。この無灰炭は、構造的には、縮合芳香環が2ないし3個の比較的低分子量の成分から、5、6環程度の高分子量成分まで広い分子量分布を有する。また、無灰炭は、灰分が溶剤には溶けないため、実質的に灰分を含まず、加熱下で高い流動性を示し、熱流動性に優れる。石炭の中には粘結炭のように400℃前後で熱可塑性を示すものもあるが、無灰炭は、一般的に、原料石炭の品位に関わらず200〜300℃で溶融する。この無灰炭は、炭素材料の粗原料として用いることができ、炭素材料は、製鉄をはじめとする冶金用還元剤や、構造材料や、電極等の電気材料等として使用される。
しかしながら、無灰炭の製造においては、必ずしもすべての種類の石炭から高い収率で無灰炭を得ることはできないという問題があった。例えば、瀝青炭のうち、石炭化度の比較的低い石炭は、溶剤に溶けやすく、一般に高い収率(50質量%前後以上)が得られるが、亜瀝青炭や褐炭のように、石炭化度の低い石炭や、瀝青炭のうちでも高石炭化度のものは、溶剤に溶けにくく、収率が低くなる。
一方、石炭種(銘柄)に関わらず高い抽出率(溶剤に抽出される石炭成分の割合)を実現するために、水素供与性溶剤を用いる方法が有効であることが知られている。水素供与性溶剤としては、テトラリンやテトラヒドロキノリン等の部分水素化芳香族化合物、あるいは石炭の水添液化油等があげられる。これらの溶剤は、抽出工程において熱分解で生成する石炭ラジカルを水素化して安定化させる作用があるため、石炭の重縮合が抑制され、高い収率で抽出炭を得ることができる(溶剤に水素供与性がない場合には、石炭の重縮合により、かなりの不溶物が生成することが避けられない)。
特開2001−26791号公報
しかしながら、従来の無灰炭の製造方法では、以下に示す問題がある。
前記したとおり、原料として用いる石炭の石炭種によっては、溶剤に溶けにくいものがあり、溶剤に溶けやすい石炭種と比較して、高い無灰炭収率を得られない場合がある。
また、水素供与性溶剤を用いる方法は、石炭を溶かすという観点では有効であるが、(1)水素供与性溶剤は、水素供与性のない普通の溶剤に比べて一般的に高価であること、(2)一度抽出に使用された溶剤は、水素供与能力の大部分を失うため、その再生(水素化処理)が必要で、その処理にもコストがかかること、(3)水素供与性溶剤を使用しなくても抽出されるような成分についても、水素供与性溶剤の水素が消費されるので、水素供与性溶剤の利用効率が低いこと、(4)水素供与性溶剤で抽出すると、抽出工程で軽質成分が比較的多く生成すること、等の問題があり、実用化には至っていない。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、原料石炭の石炭種に関わらず、高収率、かつ安価に無灰炭を得ることができる無灰炭の製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究した結果、抽出炭(無灰炭)を安価に高収率で得るための方法について、水素供与性溶剤の優れた特性を生かしつつ、そのデメリットを限りなく小さくするプロセスを構築することに成功した。
すなわち、本発明に係る無灰炭の製造方法は、非鉄金属還元剤、構造材料炭、電気材料炭、または、これらの原料として用いる無灰炭の製造方法であって、石炭と芳香族溶剤とを混合したスラリーを加熱処理する第1スラリー加熱工程と、前記第1スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分および不溶石炭を含む固体成分と、に分離する第1分離工程と、前記第1分離工程で分離された固体成分に水素供与性溶剤を加えて混合し、この混合したスラリーを、前記第1スラリー加熱工程における加熱処理の温度以上の温度で加熱処理する第2スラリー加熱工程と、前記第2スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分および不溶石炭を含む固体成分と、に分離する第2分離工程と、前記第2分離工程で分離された液体成分から溶剤を除去して、改質炭である無灰炭を取得する改質炭取得工程と、を含み、前記改質炭取得工程において、前記無灰炭を取得することに加え、前記改質炭取得工程において、さらに、前記第1分離工程で分離された液体成分から溶剤を除去して、改質炭である無灰炭を取得することを特徴とする。
このような製造方法によれば、第1スラリー加熱工程において、スラリーを第2スラリー加熱工程における加熱処理よりも低い温度で加熱処理することで、分子量が比較的小さいアルキル基等の置換基を比較的多く含む成分が抽出される。また、第2スラリー加熱工程において、第1分離工程で分離された固体成分に水素供与性溶剤を加えて混合したスラリーを、第1スラリー加熱工程における加熱処理の温度以上の温度で加熱処理することで、石炭の解重合が進み、分子量が比較的大きく、溶融しにくい成分が抽出される。また、水素供与性溶剤からの水素移動が行われるため、石炭の重縮合が抑制され、石炭成分が抽出されやすくなる。
なお、前記第1分離工程で分離された液体成分から得られる無灰炭を、以下、「第1無灰炭」ともいい、前記第2分離工程で分離された液体成分から得られる無灰炭を、以下、「第2無灰炭」ともいう。
本発明に係る無灰炭の製造方法は、前記改質炭取得工程で除去した溶剤を水素化処理し、この水素化処理した溶剤を前記第2スラリー加熱工程に供給し、循環して使用することを特徴とする。
このような製造方法によれば、改質炭取得工程で除去された溶剤、すなわち、液体成分から分離した溶剤が水素化処理されることで、溶剤成分における2環芳香族化合物の一部の芳香環が部分的に水素化され、水素供与性を有する溶剤として改質される。この改質された溶剤を循環利用することで、無灰炭の製造コストが削減される。
本発明に係る無灰炭の製造方法によれば、石炭成分の抽出に、芳香族溶剤と水素供与性溶剤とを併用することで、原料石炭の石炭種に関わらず、コストを抑えるとともに、無灰炭収率を向上させることができる。
さらに、石炭の抽出に用いる溶剤を循環して使用することで、無灰炭の製造コストの削減を図ることができる。
次に、図面を参照して本発明に係る無灰炭の製造方法ついて詳細に説明する。なお、参照する図面において、図1は、無灰炭の製造方法の工程を説明するフローチャート、図2は、無灰炭の製造方法の概略を示す模式図、図3は、無灰炭の製造方法における重力沈降法を用いた場合の概略図である。
≪無灰炭の製造方法≫
本発明に係る無灰炭の製造方法は、非鉄金属還元剤、構造材料炭、電気材料炭、または、これらの原料として用いる無灰炭の製造方法であって、図1、2に示すように、第1スラリー加熱工程(S1)と、第1分離工程(S2)と、第2スラリー加熱工程(S3)と、第2分離工程(S4)と、改質炭取得工程(S5)と、を含むものである。
以下、各工程について説明する。
<第1スラリー加熱工程(S1)>
第1スラリー加熱工程(S1)は、石炭と芳香族溶剤とを混合してスラリーを調製し、その石炭と芳香族溶剤を含むスラリーを加熱処理する工程である(第1スラリー加熱処理)。そして、スラリーを加熱処理することによって、石炭成分が芳香族溶剤に加熱抽出される。
[石炭]
原料となる石炭(以下、「原料石炭」ともいう)は、軟化溶融性をほとんど持たない非微粘結炭や、一般炭、低品位炭である褐炭、亜瀝青炭等の劣質炭を使用することが、経済的観点から好ましい。これらのような安価な石炭を使用することにより、無灰炭をさらに安価に製造することができるため、経済性の向上を図ることができる。しかし、用いる石炭は、これら劣質炭に限るものではなく、瀝青炭を使用してもよい。
なお、ここでの劣質炭とは、非微粘結炭、一般炭、低品位炭等の石炭をいう。また、低品位炭とは、20質量%以上の水分を含有し、脱水することが望まれる石炭のことである。このような低品位炭には、例えば、褐炭、亜炭、亜瀝青炭がある。例えば、褐炭には、ビクトリア炭、ノースダコタ炭、ベルガ炭等があり、亜瀝青炭には、西バンコ炭、ビヌンガン炭、サマランガウ炭等がある。低品位炭は前記例示のものに限定されず、多量の水分を含有し、脱水することが望まれる石炭は、いずれも本発明のいう低品位炭に含まれる。
[芳香族溶剤]
石炭を溶解する芳香族溶剤としては、一般的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の1環芳香族化合物や、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリメチルナフタレン、アルキルナフタレン、アントセラン、フェナントレン、エチルナフタレン等の2ないし3環の芳香族化合物あるいはその混合物が用いられる。また、2環芳香族化合物には、その他脂肪族側鎖をもつナフタレン類、また、これにビフェニルや長鎖脂肪族側鎖をもつアルキルベンゼンが含まれる。なお、非水素供与性溶剤である2環芳香族化合物を用いるのが好ましい。
非水素供与性溶剤は、主に石炭の乾留生成物から精製した、2環芳香族を主とする溶剤である石炭誘導体である。この非水素供与性溶剤は、加熱状態でも安定であり、石炭との親和性に優れているため、溶剤に抽出される石炭成分の割合(以下、「抽出率」ともいう)が高く、また、蒸留等の方法で容易に回収可能な溶剤である。そして、この回収した溶剤は、経済性の向上を図るため、後記するように、水素化処理した後、第2スラリー加熱工程(S3)に供給し、循環して繰り返し使用することもできる。または、水素化処理をせずに、第1スラリー加熱工程(S1)に供給し、循環して繰り返し使用することもできる。また、芳香族溶剤は、後記する水素供与性溶剤と比べて安価なため、第1スラリー加熱工程(S1)で芳香族溶剤を用いることで、経済性の向上を図ることができる。
芳香族溶剤は、沸点が180〜330℃のものが好ましい。沸点が180℃未満であると、加熱抽出の際、または、後記する第1分離工程(S2)での必要圧力が高くなり、また、溶剤を回収する工程で揮発による損失が大きくなり、溶剤の回収率が低下する。さらに、加熱抽出での抽出率が低下する。一方、330℃を超えると、改質炭取得工程(S5)での液体成分、または、固体成分からの溶剤の分離が困難となり、溶剤の回収率が低下する。なお、後記する第2スラリー加熱工程(S3)における水素供与性溶剤の沸点についても、前記と同様である。
芳香族溶剤に対する石炭の割合は、原料石炭の種類にもよるが、原料石炭と芳香族溶剤の比(芳香族溶剤/石炭)で、3〜10となるように調製するのが好ましい。石炭濃度は高いほど好ましいが、「芳香族溶剤/石炭」が3未満であると、スラリーの粘度が高くなり、スラリーの移動や第1分離工程(S2)での液体成分と固体成分との分離が困難となりやすい。一方、「芳香族溶剤/石炭」が10を超えると、芳香族溶剤の量に対し、芳香族溶剤に抽出される石炭成分の割合(抽出率)が少なくなり、経済的ではない。なお、後記する第2スラリー加熱工程(S3)における固体成分と水素供与性溶剤の比(水素供与性溶剤/固体成分)についても、前記と同様である。
[処理条件]
第1スラリー加熱工程(S1)でのスラリーの加熱処理(加熱抽出)は、320〜450℃が好ましい。芳香族溶剤を用いて、この温度範囲で加熱処理することで、原料石炭のうち、比較的溶けやすい成分、すなわち、分子量が比較的小さいアルキル基等の置換基を比較的多く含む成分が抽出される。第1スラリー加熱工程(S1)で、低分子量成分の抽出が不十分であると、第2スラリー加熱工程(S3)において、多くの不溶解成分を処理するために、多くの水素供与性溶剤が必要になり、第2スラリー加熱工程(S3)での負荷が大きくなる。
また、第1スラリー加熱工程(S1)での処理条件を過酷にする、すなわち、比較的高温で長時間かけて抽出処理を行うと、石炭の高分子化が進むため、第2スラリー加熱工程(S3)で水素供与性溶剤を使用しても、第2無灰炭の抽出率(収率)が低下し、合計収率も低下する。したがって、第2無灰炭の収率が低下(例えば、10質量%未満)しないように、第2スラリー加熱工程(S3)だけでなく、第1スラリー加熱工程(S1)の条件も適宜調節することが大事である。
スラリーの加熱温度が320℃以上であれば、第1スラリー加熱工程(S1)で分離される低分子量成分の量が多くなり、第1スラリー加熱工程(S1)で溶融する成分が十分に抽出され、第2スラリー加熱工程(S3)での負荷を軽減できる。一方、450℃以下であれば、石炭の高分子化が進むことがなく、第2スラリー加熱工程(S3)において水素供与性溶剤を使用することで、第2無灰炭の抽出率(収率)が低くなりすぎず、合計収率も低下しない。なお、より適度な抽出率を確保するため、より好ましくは、340〜440℃である。ただし、前記した加熱温度は、目安であり、使用する石炭や溶剤の種類、求める製品の性質等により、適宜調節する。
ここで、第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率は、無灰炭の生産性を考慮すると、少なくとも45質量%以上が好ましい。そして、第1無灰炭の収率(得られる第1無灰炭の原料石炭に対する収率)は、無水・無灰炭基準で、20質量%以上であることが好ましい。
収率が20質量%未満では、第1無灰炭の収率が比較的低く、前記したように、第2スラリー加熱工程(S3)での負荷が大きくなる。よって、第2無灰炭が所望の収率となるように、第1スラリー加熱工程(S1)での抽出率を適宜調節する。なお、第1無灰炭における所望の収率は目安であり、使用する石炭や溶剤の種類、求める製品の性質等により、変わるものである。
加熱時間(抽出時間)は、溶解平衡に達するまでの時間が規準であるが、それを実現することは経済的に不利である。従って、石炭の粒子径、溶剤の種類等の条件によって異なるので一概には言えないが、通常は、所定の抽出温度に到達後、0〜120分程度である。石炭や溶剤等の諸条件に基づき、この範囲内で調製するのが好ましい。加熱時間が120分を超えても、それ以上抽出が進行しないため、経済的ではない。なお、加熱時間が0分とは、所望の温度に昇温して抽出した後、以下のように、直ちに冷却することをいう。
第1分離工程(S2)へ移行する前に、この加熱したスラリーを冷却処理により、石炭から溶出した溶質が再析出しない程度の温度、例えば150℃以上200℃未満程度まで冷却してもよい。スラリーを冷却することで、その後の取り扱いが容易となり、また、第1スラリー加熱工程(S1)での過度な熱分解を避けることができる。その他、沈降槽の圧力を下げたり、バルブ等の仕様の水準を下げたりすることができる。
なお、この加熱抽出の際、石炭の熱分解により、主に平均沸点(Tb50:50%留出温度)が200〜300℃にある芳香族に豊富な成分が生成し、好適に芳香族溶剤の一部として利用することができる。
加熱抽出は、非酸化性雰囲気で行うことが好ましい。具体的には、不活性ガスの存在下で行う。加熱抽出の際、酸素に接触すると、発火する恐れがあり、また、水素を用いた場合には、コストが高くなるためである。ただし、後記するように、溶剤の水素化に、コークス炉ガス(Coke Oven Gas:COG)を用いた場合、用いたCOGを、あえて不活性ガスに置換する必要はなく、酸素が存在しなければ、COG雰囲気下で行うことも可能である。
加熱抽出で用いる不活性ガスとしては、安価な窒素を用いることが好ましいが、特に限定されるものではない。前記のとおり、COGをそのまま用いてもよい。また、加熱抽出での圧力は、加熱抽出の際の温度や用いる芳香族溶剤の蒸気圧にもよるが、1.0〜5.0MPaが好ましい。圧力が芳香族溶剤の蒸気圧より低い場合には、芳香族溶剤が揮発して液相に閉じ込められず、抽出できない。芳香族溶剤を液相に閉じ込めるには、芳香族溶剤の蒸気圧より高い圧力が必要となる。一方、圧力が高すぎると、機器のコスト、運転コストが高くなり、経済的ではない。
<第1分離工程(S2)>
第1分離工程(S2)は、前記第1スラリー加熱工程(S1)で加熱処理されたスラリーを、液体成分と固体成分とに分離する工程である(第1スラリー分離)。
ここで、液体成分とは、石炭が溶解した溶液、すなわち、芳香族溶剤に溶解した(抽出された)石炭成分を含む溶液をいい、固体成分とは、芳香族溶剤に不溶な灰分および不溶石炭を含むスラリーをいう。
第1分離工程(S2)でスラリーを液体成分と固体成分とに分離する方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、濾過法、遠心分離法、重力沈降法等を用いることができ、また、これらの方法を複数組み合わせて行ってもよい。しかし、個液分離の方法としては、重力沈降法を用いることが好ましい(重力沈降法については、後記する)。
スラリーを液体成分と固体成分とに分離する方法としては、各種の濾過方法や遠心分離による方法が一般的に知られている。しかしながら、濾過による方法ではフィルタの頻繁な交換が必要であり、また、遠心分離による方法では未溶解石炭成分による閉塞が起こりやすく、これらの方法を工業的に実施するのは容易ではない。従って、流体の連続操作が可能であり、低コストで大量の処理にも適している重力沈降法を用いることが好ましい。これにより、重力沈降槽の上部からは溶剤に抽出された石炭成分を含む溶液である液体成分(以下、「上澄み液」ともいう)を、重力沈降槽の下部からは溶剤に不溶な灰分と不溶石炭を含むスラリーである固体成分(以下、「固形分濃縮液」ともいう)を得ることができる。なお、重力沈降法は、選択肢の一つであり、他の方法を用いても構わない。
<第2スラリー加熱工程(S3)>
第2スラリー加熱工程(S3)は、前記第1分離工程で(S2)分離された固体成分に水素供与性溶剤を加えて混合してスラリーを調製し、その固体成分と水素供与性溶剤を含むスラリーを、前記第1スラリー加熱工程(S1)における加熱処理の温度以上で加熱処理する工程である(第2スラリー加熱処理)。そして、スラリーを加熱処理することによって、石炭成分が水素供与性溶剤に加熱抽出される。
[固体成分]
固体成分は、第1分離工程(S2)で分離されたものであり、第1スラリー加熱工程(S1)で芳香族溶剤に抽出されなかった石炭成分を含むものである。
[水素供与性溶剤]
石炭を溶解する水素供与性溶剤としては、一般的には、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、1,2−ジヒドロナフタレン、テトラヒドロメチルナフタレン等の化合物あるいはその混合物が用いられる。
水素供与性溶剤は、ナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリメチルナフタレン、アルキルナフタレン、アントセラン、フェナントレン、エチルナフタレン等、脂肪族側鎖を有する、あるいは有しない2環以上の芳香族化合物の一部の芳香環が、部分的に水素化された、部分水素化芳香族化合物であり、高い水素供与性を有する。なお、2環芳香族化合物には、その他脂肪族側鎖をもつナフタレン類、また、これにビフェニルや長鎖脂肪族側鎖をもつアルキルベンゼンが含まれる。
これらの他に、石炭液化油やタールの留分、石油精製副生物等の水素化処理物も水素供与性溶剤として用いることができる。
水素供与性溶剤は、加熱状態で、石炭の一部の分子が熱分解して生成するラジカルフラグメントに水素を与えて安定化させ、石炭の重縮合を抑えることにより、結果として溶剤に抽出される石炭成分の量を増やすことができる。そのため、抽出率が高くなる。また、この水素供与性溶剤は、蒸留等の方法で容易に回収可能な溶剤である。なお、水素供与性溶剤は、石炭ラジカルに水素を供与した後、自らは水素を失って、芳香族溶剤に変わるという性質をもつ。
例えば、「1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン → ナフタレン+2H」である。
そして、加熱処理後の回収した溶剤は、経済性の向上を図るため、後記するように、水素化処理した後、第2スラリー加熱工程(S3)に供給し、循環して繰り返し使用することができる。または、水素化処理をせずに、第1スラリー加熱工程(S1)に供給し、循環して繰り返し使用することもできる。なお、回収した溶剤は、芳香族溶剤に少量の水素供与性溶剤が含まれていることがあるが、このような溶剤は、経済性を低下させるものではなく、第1スラリー加熱工程(S1)に供給して使用することが可能である。
加熱抽出での圧力は、加熱抽出の際の温度や用いる水素供与性溶剤の蒸気圧にもよるが、1.0〜20.0MPaが好ましい。圧力が水素供与性溶剤の蒸気圧より低い場合には、水素供与性溶剤が揮発して液相に閉じ込められず、抽出できない。水素供与性溶剤を液相に閉じ込めるには、水素供与性溶剤の蒸気圧より高い圧力が必要となる。一方、圧力が高すぎると、機器のコスト、運転コストが高くなり、経済的ではない。
その他の条件等については、前記第1スラリー加熱工程(S1)における芳香族溶剤についての記載と同様である。
[処理条件]
第2スラリー加熱工程(S3)では、第1スラリー加熱工程(S1)における加熱処理の温度以上の温度で加熱処理する。
これにより、石炭の解重合が進み、第1スラリー加熱工程(S1)での加熱抽出の場合に比べ、より解けにくい成分、すなわち、分子量が比較的大きく、溶融しにくい成分が抽出される。また、水素供与性溶剤からの水素移動が行われるため、石炭の重縮合が抑制され、高い収率で無灰炭を得ることができる。
なお、第2スラリー加熱工程(S3)では、第1スラリー加熱工程(S1)で溶け残った成分から無灰炭を得るものであり、第1スラリー加熱工程(S1)で抽出できなかった成分を抽出するため、第2スラリー加熱工程(S3)での収率が小さいことは全体の収率が小さくなることにつながる。
第2スラリー加熱工程(S3)での加熱温度が、第1スラリー加熱工程(S1)における加熱処理での温度未満であると、第1スラリー加熱工程(S1)で抽出できなかった成分を抽出することができず、抽出率(収率)の向上が望めず、全体の収率が低下する。
第2スラリー加熱工程(S3)での加熱温度は、第1スラリー加熱工程(S1)における加熱温度以上であれば、特に限定されるものではないが、350〜500℃の温度で行うのが好ましい。加熱温度をこの範囲とすることにより、水素供与性溶剤の存在下、石炭を構成する分子間の結合が緩み、緩和な熱分解が起こり、抽出率が高くなる。なお、第1スラリー加熱工程(S1)における加熱温度と、第2スラリー加熱工程(S3)での加熱温度は、同じであってもよい。
スラリーの加熱温度が350℃以上であれば、水素供与性溶剤の存在下、石炭を構成する分子間の結合を弱めるのに十分であり、抽出率(収率)が向上しやすい。一方、500℃以下であれば、熱分解・炭化(重合)反応の速度が低下する傾向にあり、その結果、炭化反応によって、溶解成分が不溶解成分に変化しにくく、抽出率が向上しやすい。なお、抽出率を向上させるため、より好ましくは、340〜440℃である。
ただし、前記した加熱温度は、目安であり、使用する石炭や溶剤の種類、求める製品の性質等により、適宜調節する。
ここで、第2スラリー加熱工程(S3)での収率(得られる第2無灰炭の原料石炭に対する収率)は、無水・無灰炭基準で、10質量%以上であることが好ましい。
収率が10質量%未満では、第1スラリー加熱工程(S1)で抽出できなかった成分の抽出率(収率)が低く、全体の収率が低下する。また、あえて水素供与性溶剤を使用する効果が小さい。よって、第2無灰炭が所望の収率となるように、第2スラリー加熱工程(S3)での抽出率を適宜調節する。なお、第2無灰炭における所望の収率は目安であり、使用する石炭や溶剤の種類、求める製品の性質等により、変わるものである。
また、第2分離工程(S4)へ移行する前に、この加熱したスラリーを冷却処理により、石炭から溶出した溶質が再析出しない程度の温度、例えば200〜360℃程度まで冷却してもよい。スラリーを冷却することで、その後の取り扱いが容易となり、また、第2スラリー加熱工程(S3)での過度な熱分解を避けることができる。その他、沈降槽の圧力を下げたり、バルブ等の仕様の水準を下げたりすることができる。
その他の条件等については、前記第1スラリー加熱工程(S1)における処理条件と同様である。
なお、第1スラリー加熱工程(S1)、第2スラリー加熱工程(S3)ともに、同じ処理装置を用いることができるが、別々の処理装置を用いてもよい。
<第2分離工程(S4)>
第2分離工程(S4)は、前記第2スラリー加熱工程(S3)で加熱処理されたスラリーを、液体成分と固体成分とに分離する工程である(第2スラリー分離)。
ここで、液体成分とは、石炭が溶解した溶液、すなわち、水素供与性溶剤に溶解した(抽出された)石炭成分を含む溶液をいい、固体成分とは、水素供与性溶剤に不溶な灰分および不溶石炭を含むスラリーをいう。
第2分離工程(S4)については、前記第1分離工程(S2)と同様であるので、ここでは、説明を省略する。なお、第2分離工程(S4)で重力沈降法を用いる場合の方法については、後記する。
なお、第1分離工程(S2)、第2分離工程(S4)ともに、同じ固液分離装置を用いることができるが、別々の固液分離装置を用いてもよい。
<改質炭取得工程(S5)>
改質炭取得工程(S5)は、前記第2分離工程(S4)で分離された液体成分から溶剤を除去して、改質炭である無灰炭(第2無灰炭)を取得する工程である。
また、前記第2無灰炭を取得することに加え、前記第1分離工程(S2)で分離された液体成分から溶剤を除去して、改質炭である無灰炭(第1無灰炭)を取得する工程である。
液体成分(上澄み液)から溶剤を分離して除去する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができ、例えば、一般的な蒸留法や蒸発法(スプレードライ法等)等を用いることがでる。そして、分離して回収された溶剤は、第1スラリー加熱工程(S1)へ循環して繰り返し使用することができる。または、水素化処理した後、第2スラリー加熱工程(S3)へ循環して繰り返し使用することができる。溶剤の分離・回収(固液分離)により、上澄み液からは、灰分濃度が極めて少ない無灰炭を得ることができる。この無灰炭は、灰分をほとんど含まず、水分は皆無であり、原料石炭よりも遥かに優れた性能(熱流動性)を示す。
そして、本発明の製造方法で得られた無灰炭は、非鉄金属還元剤、構造材料炭または電気材料炭として用いる。あるいは、非鉄金属還元剤、構造材料炭または電気材料炭の原料として用いる。ここで、非鉄金属還元剤とは、シリコンやチタン等の非鉄金属の還元に用いる還元剤をいい、構造材料炭とは、例えば、炭素製断熱材や、るつぼ等の炭素製の構造材の原料として用いる炭材をいい、電気材料炭とは、炭素製電極や、アルミ精錬用アノード等の炭素製の電気材料の原料として用いる炭材をいう。なお、これらの原料として用いるとしたのは、例えば、無灰炭に、熱処理等の二次的な処理を施すことが必要な場合があるためである。
なお、必要に応じて、前記改質炭取得工程(S5)において、前記第1分離工程(S2)で分離された液体成分および前記第2分離工程(S4)で分離された液体成分から無灰炭(第1無灰炭および第2無灰炭)を取得することに加え、前記第2分離工程(S4)で分離された固体成分から溶剤を除去して、改質炭である副生炭を製造してもよい(副生炭取得工程)。
この副生炭は、含酸素官能基が脱離されており、また、灰分が含まれるものの水分が皆無であり、発熱量も十分に有している。従って、この副生炭は、公知の方法、例えば、各種の燃料用等として利用することが可能である。
固体成分(固形分濃縮液)から溶剤を分離して除去する方法は、前記した液体成分から無灰炭を取得する場合と同様に、公知の方法、例えば、一般的な蒸留法や蒸発法を用いることができ、分離して回収された溶剤は、第1スラリー加熱工程(S1)へ循環して繰り返し使用することができる。または、水素化処理した後、第2スラリー加熱工程(S3)へ循環して繰り返し使用することができる。溶剤の分離・回収(固液分離)により、固形分濃縮液からは灰分が濃縮された副生炭を得ることができる。
前記改質炭取得工程(S5)で除去した溶剤(液体成分から分離した溶剤)は、水素化処理し(水素化処理工程)、この水素化処理した溶剤を、第2スラリー加熱工程(S3)に供給し、循環して使用することが好ましい。なお、水素化処理する溶剤は、第1分離工程(S2)で分離された液体成分から除去した溶剤、第2分離工程(S4)で分離された液体成分から除去した溶剤、副生炭取得工程で固体成分から除去した溶剤のうち、全てについてでもよいが、いずれか一つ、または二つについてのみ水素化処理してもよい。また、水素化処理せずに循環利用する場合も同様である。
水素化処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、コークス炉ガス(COG)に溶剤を接触させて加圧し、触媒存在下、所定の温度で反応させ、COGを水素源として溶剤を水素化する方法を用いることができる。
具体的な一例としては、所謂石油精製プラントにあるような水素化反応塔である、NiMo、NiCo、CoMo系等の公知の水素化触媒を充填した固定床触媒反応塔(固定床水素化反応器)を用い、循環する溶剤にCOGを混合した後、例えば、昇圧ポンプを用いて5〜10MPaの圧力を保持する固定床触媒反応塔に送液し、320〜370℃程度の温度で反応させることにより行う。
この水素化処理により、2環以上の芳香族化合物の一部(片方)の芳香環が部分的に水素化され(2環以上の芳香族化合物が部分的に水素化され)、水素供与性を有する溶剤として改質される。そして、溶剤が水素供与性を有することで、抽出温度下で熱分解して生成したラジカルを安定化させ、石炭の熱分解による重縮合反応を抑え、石炭の抽出率が増加する。これにより、石炭の性状や石炭種に対応して、所期する無灰炭製造量を安定的に得ることができる。
COGは、石炭を乾留してコークスを作る際に発生する、コークス炉から排出される副生ガスである。このCOGには、通常、50〜70質量%の水素が含まれ、その他メタン、一酸化炭素、アンモニアが含まれる。
なお、コークス炉から排出されたCOGは800℃程度であり、この顕熱を利用して、接触させた溶剤を昇温させることで、水素化処理での加熱負荷を抑えることもできる。
水素化処理の温度は、320〜370℃で行うのが好ましい。これは、触媒存在下、効率的に部分水素化芳香族を製造する、すなわち、芳香環をナフテン化する反応として一般的な温度のためである。320〜370℃で水素化処理を行うことで、溶剤成分における2環以上の芳香族化合物の一部の芳香環が部分的に水素化されやすくなり、水素供与性を有する溶剤として改質されやすくなる。また、水素化処理の圧力は、5〜10MPaが好ましく、LHSV(プロピレン基準)は、1hr−1程度が好ましい。
水素化処理で用いる触媒は、一般的な石油精製プロセスで用いられる触媒と同様の物でよく、NiMo/Al触媒、NiCo/Al触媒、CoMo/Al触媒等を用いればよい。
このようにして、改質炭取得工程(S5)で除去・回収した溶剤は、水素化処理を施した後、第2スラリー加熱工程(S3)に供給し、第1分離工程(S2)で分離された固体成分と混合し、この混合したスラリーを加熱処理して、石炭成分を溶剤に加熱抽出する。その後、第2分離工程(S4)、改質炭取得工程(S5)を経て、再び溶剤が除去・回収される。そして、回収した溶剤は再度水素化処理して、第2スラリー加熱工程(S3)に供給する。これを繰り返すことで、溶剤は循環して使用される。
なお、改質炭取得工程(S5)で除去・回収した溶剤は、水素化処理をせずに、芳香族溶剤として第1スラリー加熱工程(S1)に供給することもできる。
次に、無灰炭の製造方法において、重力沈降法を用いた場合の一例について、図1〜3を適宜参照して説明する。
図3に示すように、重力沈降法では、固液分離装置100において、まず、石炭スラリー調製槽3で、石炭貯蔵槽1から投入された無灰炭の原料である粉体の石炭と、溶剤貯蔵槽2から投入された芳香族溶剤とを混合し、攪拌機12aで攪拌してスラリーを調製する。次に、このスラリーを第1抽出槽4に所定量供給し、攪拌機12bで攪拌しながら320〜450℃で所定時間加熱した後、必要に応じて、冷却器(図示省略)により、所定温度に冷却する(第1スラリー加熱工程(S1))。なお、スラリーを冷却するために、第1抽出槽4に冷却機構を設けておいてもよい。また、第1抽出槽4に供給する前に、石炭スラリー調製槽3からスラリーを予熱器(図示省略)に所定量供給し、スラリーを320〜450℃まで加温してもよい。
そして、この抽出処理を行ったスラリーを、第1重力沈降槽5へ供給して、スラリーを上澄み液と固形分濃縮液とに分離し(第1分離工程(S2))、第1重力沈降槽5の下部に沈降した固形分濃縮液を第2抽出槽6に排出するとともに、上部の上澄み液を改質炭分離器7へ所定量排出する。
ここで、第1重力沈降槽5内は、原料の石炭から溶出した成分の再析出を防止するため、スラリーを加熱した温度、スラリーを加熱した後に冷却した場合は、加熱後に冷却した温度に維持することが好ましく、また、圧力は、1.0〜5.0MPaの範囲とすることが好ましい。また、第1重力沈降槽5内において、所定の温度で維持する時間は、スラリーを上澄み液と固形分濃縮液とに分離するのに必要な時間であり、一般的に60〜120分であるが、特に限定されるものではない。
なお、第1重力沈降槽5の数を増やすことにより、固形分濃縮液に同伴した芳香族溶剤に可溶な成分を回収することができるが、効率的に回収するには、第1重力沈降槽5を二段に配置するのが適当である。
固形分濃縮液は、第2抽出槽6で、固定水素化反応器10で水素化された水素供与性溶剤と混合し、攪拌機12cで攪拌しながら350〜500℃(ただし、第1抽出槽4での温度以上の温度)で所定時間加熱した後、必要に応じて、冷却器(図示省略)により、所定温度に冷却する(第2スラリー加熱工程(S3))。なお、スラリーを冷却するために、第2抽出槽6に冷却機構を設けておいてもよい。また、第2抽出槽6に供給する前に、第1重力沈降槽5からスラリーを予熱器(図示省略)に所定量供給し、スラリーを350〜500℃まで加温してもよい。
そして、この抽出処理を行ったスラリーを、第2重力沈降槽8へ供給して、スラリーを上澄み液と固形分濃縮液とに分離し(第2分離工程(S4))、第2重力沈降槽8の下部に沈降した固形分濃縮液を副生炭分離器9に排出するとともに、上部の上澄み液を改質炭分離器7へ所定量排出する。
なお、第2重力沈降槽8内の圧力は、1.0〜20.0MPaの範囲とすることが好ましいこと以外は、前記第1重力沈降槽5についての記載と同様である。
第1重力沈降槽5で分離された上澄み液および第2重力沈降槽8で分離された上澄み液は、改質炭分離器7で溶剤を分離し、第1無灰炭および第2無灰炭を製造する(改質炭取得工程(S5))。なお、必要に応じて、副生炭分離器9で固体成分(固形分濃縮液)から溶剤を分離・回収し、改質炭である灰分の濃縮された副生炭を得てもよい。
そして、改質炭分離器7および副生炭分離器9で分離・回収された溶剤(回収溶剤)は、必要に応じて、溶剤貯蔵槽2へ循環する。この回収溶剤は、触媒を充填した固定水素化反応器10内で、水素源供給槽11から供給された水素源(例えば、COG)と混合し(接触させ)、5〜10MPaの圧力で加圧した後、320〜370℃に昇温し、水素化処理する。その後、減圧して、第2抽出槽6に供給する。なお、COGとの混合や、温度、圧力の制御等は、固定水素化反応器10内で行ってもよいが、昇圧ポンプ、溶剤加熱装置等を設け、固定水素化反応器10に供給する前後に行うようにしてもよい。また、回収溶剤は、水素化処理せずに、石炭スラリー調製槽3に供給してもよい。
本発明は、以上説明したとおりであるが、本発明を行うにあたり、前記各工程に悪影響を与えない範囲において、前記各工程の間あるいは前後に、例えば、原料石炭を粉砕する石炭粉砕工程や、ごみ等の不要物を除去する不要物除去工程や、得られた無灰炭を乾燥させる乾燥工程等、他の工程を含めてもよい。
次に、本発明に係る無灰炭の製造方法について、実施例を挙げて具体的に説明する。
<手順>
内容積が5リットルである加圧濾過機構つきのオートクレーブに石炭と溶剤を仕込み、表1の第1抽出処理に示す温度、圧力(窒素圧力)、時間をかけて加熱攪拌し、石炭を抽出した(第1抽出処理)。そして、この抽出温度に保持したまま、加圧濾過して抽出液だけを排出し、オートクレーブ内に不溶解成分だけを残した。次に、所定量の溶剤を追加して、表1の第2抽出処理に示す温度、圧力(窒素圧力)、時間をかけて加熱攪拌し、石炭を抽出した(第2抽出処理)。そして、この抽出温度に保持したまま、加圧濾過して抽出液だけを排出し、オートクレーブ内に不溶解成分だけを残した。なお、表1のNo.10、11については、第1抽出処理のみ行った。
使用した石炭は、亜瀝青炭(炭素含有率74.5質量%(daf basis))、使用した溶剤は、芳香族溶剤である1−メチルナフタレン(MN)、または、水素供与性溶剤であるテトラヒドロ−1−メチルナフタレン(THMN)である。また、第1抽出処理における石炭と溶剤の比(溶剤/石炭)は、4(2.0kg/0.5kg)とし、第2抽出処理における不溶解成分と溶剤の比(溶剤/不溶解成分)は、4(2.0kg/0.5kg)とした。
また、固液分離法としては、高温濾過(抽出温度において0.5μmのメッシュフィルターにより加圧濾過)することにより行った。
<生成物の回収と分析>
第1抽出処理と第2抽出処理で得られた抽出液は、それぞれ、窒素気流中で200℃まで加熱して溶剤を除去し、さらに300℃まで加熱して生成油分を除去し、無灰炭(第1無灰炭、第2無灰炭)を回収して、秤量した。なお、溶剤と生成油分はそれぞれ冷却トラップで捕集し、秤量した。
また、それぞれの抽出処理において、処理後のオートクレーブ内の気体は、容積を測定しながら捕集し、ガスクロマトグラフで分析して、生成したガス成分(水、メタン、エタン、水素、CO、CO)を定量分析した。また、ガス収率、油分収率を求めた。
ガス収率は、通常の方法により、生成したガスの容積を測定して算出した。また、油分収率は、生成物を回収する工程で捕集した溶剤と生成油分の合計質量を求め、仕込んだ溶剤の質量よりも増えた分を、生成した油分量と定義し、(生成油分/仕込んだ石炭(原料石炭)の質量)×100の式により求めた。
そして、得られた第1無灰炭について、無灰炭収率(抽出率)を求めた。
具体的には、(第1無灰炭の質量/原料石炭の質量)×100の式により求めた。
また、得られた第2無灰炭について、無灰炭収率(抽出率)を求めた。
具体的には、(第2無灰炭の質量/原料石炭の質量)×100の式により求めた。
なお、原料石炭は、無水・無灰炭基準である。
そして、第1無灰炭の収率が20質量%以上のものを、第1無灰炭の収率が良好とし、第2無灰炭の収率が10質量%以上のものを、第2無灰炭の収率が良好とし、第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率が45質量%以上のものを、合計収率が良好であるものとした。
<水素消費量の計算>
回収された溶剤は、ガスクロマトグラフで組成の定量分析を行った。溶剤として水素供与性のテトラヒドロ−1−メチルナフタレンを用いた場合、抽出処理の後には出発溶剤のほかに、水素を失った1−メチルナフタレンとジヒドロ−1−メチルナフタレン(水素の置換位置は特定できていない)の生成が認められた。この場合、水素消費量は以下の式により算出した。
Figure 2010083907
前記式において、
H.C.:水素消費量(mg/g−coal)
:回収された溶剤質量(g)
DHMN:回収溶剤中のジヒドロ−1−メチルナフタレンの分率(質量%)
MN:回収溶剤中の1−メチルナフタレンの分率(質量%)
:石炭仕込み量(g)
である。
これらの結果を表1に示す。なお、本発明の条件を満たさないものについては、数値等に下線を引いて示す。また、比較例において、好ましい結果が得られなかったものについては、その箇所の数値に下線を引いて示す。
Figure 2010083907
表1に示すように、No.1〜6は、本発明の要件を満たす実施例であり、第1無灰炭および第2無灰炭の収率は、それぞれ、20質量%以上、10質量%以上と良好であり、また、第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率は、45質量%以上と良好であった。
なお、No.6は、第1抽出処理の温度と第2抽出処理の温度が同じため、第2無灰炭の収率と、第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率が、No.1〜5に比べると、やや低かった。
No.7〜11は、本発明の要件を満たさない比較例であり、以下のような結果となった。
No.7は、第2抽出処理における溶剤に、水素供与性溶剤を用いていないため、第2無灰炭の収率が低く、第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率も低かった。No.8は、第1抽出処理における溶剤に、水素供与性溶剤を用いているため、第1無灰炭の収率は高かったが、第2抽出処理における溶剤に、水素供与性溶剤を用いていないため、第2無灰炭の収率が低く、結果として第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率も低かった。
No.9は、第2抽出処理における温度が、第1抽出処理における温度よりも低かったため、第2無灰炭の収率がやや劣り、結果として第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率が低かった。No.10、11は、第1抽出処理しか行っていないため、第1無灰炭と第2無灰炭の合計収率が低かった。
以上、本発明に係る無灰炭の製造方法について最良の実施の形態および実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されることなく、その権利範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈しなければならない。なお、本発明の内容は、前記した記載に基づいて広く改変・変更等することができることはいうまでもない。
無灰炭の製造方法の工程を説明するフローチャートである。 無灰炭の製造方法の概略を示す模式図である。 無灰炭の製造方法における重力沈降法を用いた場合の概略図である。
符号の説明
S1 第1スラリー加熱工程
S2 第1分離工程
S3 第2スラリー加熱工程
S4 第2分離工程
S5 改質炭取得工程
1 石炭貯蔵槽
2 溶剤貯蔵槽
3 石炭スラリー調製槽
4 第1抽出槽
5 第1重力沈降槽
6 第2抽出槽
7 改質炭分離器
8 第2重力沈降槽
9 副生炭分離器
10 固定水素化反応器
11 水素源供給槽
12a、12b、12c 攪拌機
100 固液分離装置

Claims (2)

  1. 非鉄金属還元剤、構造材料炭、電気材料炭、または、これらの原料として用いる無灰炭の製造方法であって、
    石炭と芳香族溶剤とを混合したスラリーを加熱処理する第1スラリー加熱工程と、
    前記第1スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分および不溶石炭を含む固体成分と、に分離する第1分離工程と、
    前記第1分離工程で分離された固体成分に水素供与性溶剤を加えて混合し、この混合したスラリーを、前記第1スラリー加熱工程における加熱処理の温度以上の温度で加熱処理する第2スラリー加熱工程と、
    前記第2スラリー加熱工程で加熱処理されたスラリーを、石炭が溶解した液体成分と、灰分および不溶石炭を含む固体成分と、に分離する第2分離工程と、
    前記第2分離工程で分離された液体成分から溶剤を除去して、改質炭である無灰炭を取得する改質炭取得工程と、を含み、
    前記改質炭取得工程において、前記無灰炭を取得することに加え、前記改質炭取得工程において、さらに、前記第1分離工程で分離された液体成分から溶剤を除去して、改質炭である無灰炭を取得することを特徴とする無灰炭の製造方法。
  2. 前記改質炭取得工程で除去した溶剤を水素化処理し、この水素化処理した溶剤を前記第2スラリー加熱工程に供給し、循環して使用することを特徴とする請求項1に記載の無灰炭の製造方法。
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