JP2010083843A - マスカラ化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】まつ毛一本一本が均一に仕上がり、すらりと細く長いまつ毛とすることができ、しかも睫毛へのつきがよく、しかもなめらかなつきとなり、化粧効果の高いマスカラ化粧料を提供する。
【解決手段】(a)デキストリン脂肪酸エステルと、(b)有機変性粘土鉱物と、(c)非イオン界面活性剤と、(d)水と、(e)長さの異なる複数種のファイバーと、を含有し、(e)長さの異なる複数種のファイバーがいずれも長さ0.3〜5mmの範囲内であるようにする。特に、図1の斜線で囲んだ範囲内が良い。
【選択図】図1

Description

本発明はマスカラ化粧料に関し、さらに詳しくはまつ毛一本一本が均一に長く仕上がるマスカラ化粧料に関するものである。
マスカラは、睫毛の一本一本を長く美しく見せるためのメーキャップ化粧料の一つである。マスカラの剤型としては、水中油型タイプ(例えば特許文献1参照)、油中水型タイプ(例えば特許文献2参照)、油性タイプ(例えば特許文献3参照)のものが知られている。このうち、水中油型(O/W)の基剤では耐水性やまつ毛のカール効果において不十分であった。また油中水型(W/O)の基剤では耐水性は向上するが、カール効果においてはいまだ不十分であった。さらに油性タイプでワックスを多量に配合した基剤では耐水性、カール効果は十分であるが、塗布したときののびのなめらかさに欠け、仕上がりが不均一になるという欠点があった。
そこで、デキストリン脂肪酸エステルと有機変性粘土鉱物を併用して少量の水で増粘させた油性基剤が開発されている(特許文献4)。この油性基剤は、耐水性、カール効果を十分に有し、かつ基剤クリームののびもよく、均一な仕上がりが得られる。また基剤のつやもワックス高配合の油性タイプと比較して有意に大きい。
しかしながら、この基剤は、まつ毛を長く見せる効果においては、検討がなされていない。
睫毛を長く見せる効果を訴求した技術としては、例えば黒色着色短繊維のようなファイバーを配合した化粧料がある(特許文献5参照)。
特開2000−119140号公報 特開平9−124444号公報 特開2006−306829号公報 WO2006/137383号公報 特開2007−39861号公報
本発明は、上記したような従来の事情に対処してなされたもので、マスカラ基剤にファイバーを配合したマスカラ化粧料であって、睫毛を長く見せる効果(ロング効果)に優れ、かつ液付きのよいマスカラ化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、単一の長さのファイバーのみを用いた時には、ロング効果と液付きの両立が困難であるが、長さの異なるファイバーを組合わせて配合することで、ロング効果と液付きの最適なバランスが得られることを見出した。
例えば、2mmのファイバーだけではロング効果が十分でなく、また3mmのファイバーだけではロング効果は向上するものの、ファイバーのつきにムラが生じる。また1mmのファイバーのみでは液のつきが向上する結果、若干のロング効果が得られるものの、ボソッとした質感となり、基剤ののびの良さが十分に活かされない。そこで、長さの異なるファイバーを組合わせて配合し、最適なバランスを見出し、まつ毛一本一本が均一に仕上がり、すらりと細く長いまつ毛に仕上がるマスカラ化粧料を実現したものである。
すなわち本発明は、(a)デキストリン脂肪酸エステルと、(b)有機変性粘土鉱物と、(c)非イオン界面活性剤と、(d)水と、(e)長さの異なる複数種のファイバーと、を含有し、
前記(e)長さの異なる複数種のファイバーがいずれも長さ0.3〜5mmの範囲内であることを特徴とするマスカラ化粧料である。
本発明のマスカラ化粧料は、まつ毛一本一本が均一に仕上がり、すらりと細く長いまつ毛とすることができ、しかも睫毛へのつきがよく、なめらかなつきとなり、化粧効果の高いものである。
以下に、本発明の最良の実施形態について説明する。
本発明において用いられる(a)デキストリン脂肪酸エステルは、特に炭素数8〜24の脂肪酸と、平均重合度10〜50のデキストリンとのエステル化合物であって、そのエステル置換度が1グルコース当たり0.5以上であることが好ましい。例えば、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリンパルミチン酸ステアリン酸エステル、デキストリンオレイン酸エチル、デキストリンイソステアリン酸エステル等が挙げられ、これらの一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
(a)デキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば市販品として、レオパール KL(千葉製粉株式会社製)を用いることが出来る。
このデキストリン脂肪酸エステルの含有量は、マスカラ化粧料全量の3〜15質量%であり、好ましくは5〜10質量%であり、より好ましくは5〜7質量%である。(a)デキストリン脂肪酸エステルの配合量が3質量%未満ではマスカラとして使用するのに適正な粘稠さが得られず、15質量%を越えると油性ゲル自体が強固となりすぎ、均一に塗布することが困難となる。
本発明の(b)有機変性粘土鉱物は、三層構造を有するコロイド性含水ケイ酸アルミニウムの一種で、一般に下記一般式(1)で表される粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で変性したものである。粘土鉱物に対する第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の配合割合は、粘土鉱物100gに対して60〜120meq、好ましくは80〜100meqの第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤である。
Figure 2010083843
(但し、X=Al,Fe(III),Mn(III),Cr(III)、Y=Mg,Fe(II),Ni,Zn,Li、Z=K,Na,Ca)
具体的にはモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト等の天然または合成(この場合、式中の(OH)基がフッ素で置換されたもの)のモンモリロナイト群(市販品ではビーガム、クニピア、ラポナイト等がある。)およびナトリウムシリシックマイカやナトリウムまたはリチウムテニオライトの名で知られる合成雲母(市販品ではダイモナイト:トピー工業(株)等がある。)等の粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られる。
ここで用いられる第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記一般式(2)で表されるものである。
Figure 2010083843
(式中、R1は炭素数10〜22のアルキル基またはベンジル基、R2はメチル基または炭素数10〜22のアルキル基、R3およびR4は炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、Xはハロゲン原子またはメチルサルフェート残基を表す。)
かかる第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤としては、例えばドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、アラキルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルエチルアンモニウムクロリド、アラキルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルエチルアンモニウムクロリド、ミリスチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルメチルアンモニウムクロリド、アラキルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルメチルエチルステアリルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、および相当するブロミド等、更にはジパルミチルプロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられる。本発明の実施にあたっては、これらのうち一種または二種以上が任意に選択される。
(b)有機変性粘土鉱物の代表的なものとしては、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。
本発明で用いられる(b)有機変性粘土鉱物としては、例えば市販品として、ベントン38VCG(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド処理ヘクトライト:エレメンティススペシャリティーズ社製)が挙げられる。
本発明において、上記(b)有機変性粘土鉱物の配合量は、3〜15質量%であり、好ましくは5〜10質量%であり、最も好ましくは5〜7質量%である。(b)有機変性粘土鉱物の配合量が3質量%未満ではマスカラとして好ましいチキソトロー性(ブラシへの中味液の採取性と塗布時の引き伸ばし性)が得られず、15質量%を越えるとこれもゲル自体が強固となり、均一に塗布することが困難となるのと同時につやも減少しマットな質感となる。
本発明の(c)非イオン界面活性剤としては、親油性非イオン界面活性剤および親水性非イオン界面活性剤が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類( 例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ- 2 -エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ- 2 -エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等) ; グリセリンポリグリセリン脂肪酸類( 例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α ,α ' -オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等) ; プロピレングリコール脂肪酸エステル類( 例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等) ; 硬化ヒマシ油誘導体; グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、P O E -ソルビタン脂肪酸エステル類( 例えば、P O E -ソルビタンモノオレエート、P O E -ソルビタンモノステアレート、P O E -ソルビタンモノオレエート、P O E -ソルビタンテトラオレエート等) ; P O Eソルビット脂肪酸エステル類( 例えば、P O E -ソルビットモノラウレート、P O E -ソルビットモノオレエート、P O E -ソルビットペンタオレエート、P O E -ソルビットモノステアレート等) ; P O E -グリセリン脂肪酸エステル類( 例えば、P O E -グリセリンモノステアレート、P O E -グリセリンモノイソステアレート、P O E -グリセリントリイソステアレート等のP O E -モノオレエート等) ; P O E -脂肪酸エステル類( 例えば、P O E -ジステアレート、P O E -モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等) ; P O E -アルキルエーテル類( 例えば、P O E -ラウリルエーテル、P O E -オレイルエーテル、P O E -ステアリルエーテル、P O E -ベヘニルエーテル、P O E - 2 -オクチルドデシルエーテル、P O E -コレスタノールエーテル等) ; プルロニック型類( 例えば、プルロニック等) ; P O E・P O P -アルキルエーテル類( 例えば、P O E・P O P -セチルエーテル、P O E・P O P- 2 -デシルテトラデシルエーテル、P O E・P O P -モノブチルエーテル、P O E・P O P -水添ラノリン、P O E・P O P -グリセリンエーテル等) ; テトラ P O E・テトラP O P -エチレンジアミン縮合物類( 例えば、テトロニック等) ; P O E -ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体( 例えば、P O E -ヒマシ油、P O E -硬化ヒマシ油、P O E -硬化ヒマシ油モノイソステアレート、P O E -硬化ヒマシ油トリイソステアレート、P O E -硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、P O E -硬化ヒマシ油マレイン酸等) ; P O E -ミツロウ・ラノリン誘導体( 例えば、P OE -ソルビットミツロウ等) ; アルカノールアミド( 例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等) ; P O E -プロピレングリコール脂肪酸エステル; P O E -アルキルアミン; P O E -脂肪酸アミド; ショ糖脂肪酸エステル; アルキルエトキシジメチルアミンオキシド; トリオレイルリン酸等が挙げられる。
本発明で用いられる(c)非イオン界面活性剤としては、親油性非イオン界面活性剤が好ましく、例えば市販品として、ポリエチレングリコール(10)ジメチコンであるKF6017(信越化学工業社製)、トリイソステアリン酸PEG−20水添ヒマシ油であるエマレックスRWIS 320(日本エマルジョン社製)が挙げられる。トリイソステアリン酸PEG−20水添ヒマシ油を用いることで、比較的透明性の高いゲルをつくることができる。
本発明において、上記(c)非イオン界面活性剤の配合量は、1〜10質量%であり、好ましくは2〜7質量%であり、最も好ましくは3〜5質量%である。(c)非イオン界面活性剤の配合量が1質量%未満では(b)有機変性粘度鉱物の分散が十分行われずよって、ゲルの形成も不十分であり、10質量%を越えるとマスカラが乾燥した後も残存するため乾きの遅さやにじみ、二次付着の原因となる。
本発明において(d)水の配合量は、0.5〜5質量%であり、好ましくは1〜3質量%であり、最も好ましくは1〜2質量%である。(d)水の配合量が0.5質量%未満ではゲル化が不十分で液付きが悪くなり、5質量%を越えるとゲルが硬くなり、なめらかさを損なう。
本発明のマスカラ化粧料は、(e)長さの異なる複数種のファイバーを含有するものであり、そのファイバーは、いずれも長さ0.3〜5mmの範囲内、好ましくは、0.9〜3.1mmの範囲内にあるものとする。また、(e)長さの異なる複数種のファイバーは、2.1mm以下の長さのファイバーと、2.9〜3.1mm長さのファイバーを含むことが好ましく、中でも1.9〜2.1mm長さのファイバーと、2.9〜3.1mm長さのファイバーを含むものであることが好ましい。
さらに、(e)長さの異なる複数種のファイバーは、ファイバーが2.9〜3.1mm長さのものx質量%と、1.9〜2.1mm長さのものy質量%と、1.9mm未満の長さのものz質量%とし、x+y+z=100とした時、以下の式(1)〜(3)を満足することが望ましい。
z/(x+y)≦0.2 …(1)
x≠0 …(2)
y≠0 …(3)
より好ましくは、(e)長さの異なる複数種のファイバーは、ファイバーが2.9〜3.1mm長さのものx質量%と、1.9〜2.1mm長さのものy質量%と、1.9mm未満の長さのものz質量%とし、x+y+z=100とした時、(x,y,z)は、以下の点で囲まれる範囲であることが好ましい。
(I)=(87,13,0)
(II)=(70,13,17)
(III)=(17,66,17)
(IV)=(34,66,0)
一般に、xが大きくなると、ロング効果に優れるが、塗布の均一さにかける傾向にあり、yが大きくなると、液のつきがよく、しかも滑らかにつくが、ロング効果が充分に発揮できない。zが大きくなると、液のつきがよいが、つき方がボソッとつく傾向にある。
上記(I)〜(IV)で囲まれる範囲は、図示すると、図1の斜線で囲まれる範囲である。本発明においては特に、(e)長さの異なる複数種のファイバーは、1.9〜2.1mm長さのものと、2.9〜3.1mm長さのものからなるものであることが好ましい。
本発明のマスカラ化粧料で用いるファイバーとしては、従来公知の各種繊維が挙げられ、例えばナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられるが、特にナイロン系繊維が好ましい。
また、本発明のファイバーはさらに各種の表面処理をすることが可能である。撥水化表面処理の例としては、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理、フッ素化シリコーン処理などのオルガノシロキサン処理、ステアリン酸亜鉛処理などの金属石鹸処理、シランカップリング剤処理、アルキルシラン処理などのシラン処理、有機チタネート処理、有機アルミネート処理、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩、パーフルオロポリエーテル処理などのフッ素化合物処理、N−ラウロイル−L−リジン処理などのアミノ酸処理、スクワラン処理などの油剤処理、アクリル酸アルキル処理などのアクリル処理などが挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用することが可能である。
また、親水化表面処理の例としては、寒天処理、デオキシリボ核酸処理、レシチン処理、ポリアクリル酸処理、シリカ処理、アルミナ処理、ジルコニア処理などが挙げられる。
本発明で用いられるファイバーとしては、例えば、NFCB-3D-1R(ナイロンファイバー1mm、大東化成工業社製)、NFCB-10D-2R(ナイロンファイバー2mm、大東化成工業社製)、NFCB-17D-3R(ナイロンファイバー3mm、大東化成工業社製)が挙げられる。
本発明において、(e)長さの異なる複数種のファイバーの合計配合量は、0.5〜10質量%であり、好ましくは1〜6質量%であり、最も好ましくは2〜4質量%である。(e)ファイバーの配合量が0.5質量%未満では目的とする機能・効果を発揮するには十分でなく、10質量%を越えると塗布された後にファイバーが中味液で十分にコーティングされにくいため、経時でのファイバー落ちしやすいことなどがある。
本発明においては、上記必須成分以外に、(f)シリコーン化多糖化合物を配合することが好ましい。(f)シリコーン化多糖化合物は、下記一般式(3)で示される。
Figure 2010083843
(式中、Gluは多糖化合物の糖残基、Xは2価の結合基、Yは2価脂肪族基を意味し、R1は炭素数1〜8の1価有機基、R2、R3、R4はそれぞれ炭素数1〜8の1価有機基又は−OSiR567で示されるシロキシ基を意味する。ただし、R5、R6、R7はそれぞれ炭素数1〜8の1価有機基、aは0、1又は2を意味する。)
一般式(3)において、Gluは多糖化合物の糖残基を表すが、このような多糖化合物としては、公知の各種多糖化合物を用いることができ、例えば、セルロース、ヘミセルロース、アラビアガム、トラガントガム、タマリンドガム、ペクチン、デンプン、マンナン、グアーガム、ローカストビーンガム、クインスシードガム、アルギン酸、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、デキストラン、プルラン、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸の他、これら多糖化合物の誘導体、例えば、カルボキシメチル化、硫酸化、リン酸化、メチル化、エチル化、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの付加、アシル化、カチオン化、低分子量化等を行った多糖化合物誘導体が挙げられる。これらの内、好ましくはエチルセルロース又はプルランであり、特に好ましくはプルランである。なお、本発明において多糖化合物の平均分子量は多糖化合物の種類により異なるが、通常約1,000〜5,000,000が好ましい。
これらの多糖化合物はその種類に応じて水酸基、カルボキシル基等の反応性官能基の1種又は2種以上を少なくとも1つ以上含有している。Xで示される2価結合基は、この多糖化合物の有する反応性官能基と、下記一般式(4)で示されるシリコーン化合物とを反応させることにより形成されるA由来の結合基である。なお、このようなシリコーン化合物と多糖化合物との反応には、従来より公知の方法を用いることができる。
Figure 2010083843
上記式中、Y、R1、R2、R3、R4及びaは前記一般式(3)と同じである。また、Aは多糖化合物の反応性官能基と反応しうる官能基であり、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アミノ基、イミノ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基等が挙げられる。
Xを例示すると、カルバモイル基、−CH2CH(OH)−、カルボニル基、アミノ基、エーテル基等が挙げられるが、反応性の点から、Aがイソシアネート基(O=C=N−)である前記一般式(5)の化合物と、多糖化合物の水酸基が反応して形成される、カルバモイル基(−CONH−)であるものが好ましい。なお、この場合の多糖化合物の糖残基はイソシアネート基と反応している水酸基の水素原子を除いた多糖化合物の残り部分を意味する。また、その他の反応の場合にも、多糖化合物の糖残基とはこれに準ずるものを意味する。
Yで示される2価の脂肪族基としては、アルキレン基、主鎖中に酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有するアルキレン基、主鎖中にフェニレン基等のアリーレン基を有するアルキレン基、主鎖中にカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を有するアルキレン基を挙げることができる。これらの2価脂肪族基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキル基等の置換基を有することができ、また、脂肪族基の末端原子が酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ原子であってもよい。Yを例示すると、−(CH22−、−(CH23−、−(CH24−、−(CH26−、−(CH28−、−[CH2CH(CH3)]−、−(CH22O(CH23−、−CH2CH(OH)−CH2−等が挙げられるが、好ましくは−(CH23−で示されるプロピレン基である。
前記一般式(3)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7に見られる炭素数1〜8の1価有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、3,3,3-トルフロロプロピル基等のフッ化アルキル基等を例示することができる。
また、R2、R3、R4はそれぞれ−OSiR567で示されるシロキシ基であってもよい。このようなシロキシ基としては、トリメチルシロキシ基、エチルジメチルシロキシ基、フェニルジメチルシロキシ基、ビニルジメチルシロキシ基、3,3,3-トリフルオロプロピルジメチルシロキシ基等が例示される。なお、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は同一又は異なっていても良いが、本発明のシリコーン化多糖化合物においては、a=0で、R2、R3、R4がメチル基であることが特に好ましい。
本発明において用いるシリコーン化多糖化合物として、特に好ましいものは下記式(5)で示されるシリコーン化プルランである。なお、式(5)中、PLはプルランのグルコース残基を表す。
Figure 2010083843
なお、本発明の(f)シリコーン化多糖化合物において、多糖化合物の反応性官能基に対するシリコーン化合物の結合割合はその種類によって異なるが、通常、多糖化合物の構成糖1単位当たりのシリコーン化合物の平均結合数(置換度)が0.5〜3.0であることが好適である。なお、本発明において置換度は化合物中のSi含有量(質量%)から換算したものである。
なお、(f)シリコーン化多糖化合物の配合の際には、低分子量シリコーン油や軽質イソパラフィンに溶解して配合すると、配合のし易さや使用感等を高めることができる。
これらの(f)シリコーン化多糖化合物は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
(f)シリコーン化多糖化合物を配合する場合の好ましい配合量は、30質量%溶液としての質量%で、0.5〜30質量%であり、好ましくは1〜20質量%であり、最も好ましくは3〜15質量%である。(f)シリコーン化多糖化合物を0.5質量%以上配合することにより、ゲルの改質剤として作用し、ゲルのなめらかさと密着性を向上させ、まつ毛へ中味液をからみやすくする効果を奏する。また30質量%を越えると、ゲルに強い曳糸性が現れ、操作性上での不具合が生じ、またペタペタとした質感が強くなり渇きの遅さや二次付着などの原因となる。
本発明によるマスカラ化粧料の油相成分および水相成分には、上記の各成分の他に、本発明の所期の効果を損なわない質的・量的範囲内で、化粧料に配合され得る一般的な成分を、必要に応じて添加することができる。具体的には、例えば、粉末や樹脂や油分、薬剤、乳化剤、増粘剤、粘土鉱物、防腐剤、保湿剤、アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、薬剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、皮膜剤、香料等を配合することができる。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
実施例の説明に先立ち本発明で用いた効果試験方法について説明する。
(1)使用性の評価試験
5名の専門パネルによる実使用性試験を行った。使用性項目は、まつ毛のロング効果、まつ毛一本一本のセパレート具合、均一さ、つきであり、それぞれの評価項目について、下記の評価点基準に基づいて5段階官能評価(スコア)した。そのスコア平均値により、下記評価基準で判定した。
(スコア)
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
(評価基準)
◎:評価値(平均値)4.0以上5.0点以下
○:評価値(平均値)3.0以上4.0点未満
△:評価値(平均値)2.0以上3.0点未満
×:評価値(平均値)1.0以上2.0点未満
試験例1
次の表1に示すような種々のマスカラ化粧料を常法により調製し、上記の方法で使用性を評価した。その結果を併せて表1に示す。なお、ファイバーとしては、NFCB-3D-1R(ナイロンファイバー1mm、大東化成工業社製)、NFCB-10D-2R(ナイロンファイバー2mm、大東化成工業社製)、NFCB-17D-3R(ナイロンファイバー3mm、大東化成工業社製)を用いた。なお、各ファイバーの長さは、それぞれ±0.1mmのばらつきがある。
Figure 2010083843
表1における各マスカラ化粧料について、ファイバーの長さ3mm、2mm、1mmを各頂点とした3点組成図とした図で表すと図2のようになる。
表1および図2から分かるように、長さの異なる複数種のファイバーを用いたマスカラ化粧料は、単一の長さのファイバーを用いたマスカラ化粧料よりも使用性に優れていることが分かる。
また、その中でも特に、図2の斜線の範囲内に含まれる長さ構成のファイバーを用いると、より使用性に優れていることが分かる。
本発明におけるマスカラ化粧料を、異なるファイバーの長さを各頂点とした3点組成図で示した図である。 本実施例におけるマスカラ化粧料を、ファイバーの長さ3mm、2mm、1mmを各頂点とした3点組成図で示した図である。

Claims (5)

  1. (a)デキストリン脂肪酸エステルと、
    (b)有機変性粘土鉱物と、
    (c)非イオン界面活性剤と、
    (d)水と、
    (e)長さの異なる複数種のファイバーと、を含有し、
    前記(e)長さの異なる複数種のファイバーがいずれも長さ0.3〜5mmの範囲内であることを特徴とするマスカラ化粧料。
  2. 更に(f)シリコーン化多糖化合物を配合することを特徴とする請求項1に記載のマスカラ化粧料。
  3. 前記(e)長さの異なる複数種のファイバーが、2.1mm以下の長さのファイバーと、2.9〜3.1mm長さのファイバーを含むことを特徴とする請求項1に記載のマスカラ化粧料。
  4. 前記ファイバーが2.9〜3.1mm長さのものx質量%と、1.9〜2.1mm長さのものy質量%と、1.9mm未満の長さのものz質量%とし、x+y+z=100とした時、以下の式(1)〜(3)を満足することを特徴とする請求項1に記載のマスカラ化粧料。
    z/(x+y)≦0.2 …(1)
    x≠0 …(2)
    y≠0 …(3)
  5. 前記(e)長さの異なる複数種のファイバーが、ナイロンであることを特徴とする請求項1に記載のマスカラ化粧料。
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