JPWO2012133293A1 - 睫用化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】基剤の状態での透明性が高く、色材や着色繊維を配合した際には睫のツヤ効果およびロング効果に優れ、安定性も良好な睫用化粧料を提供する。【解決手段】 (a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルを0.1−35質量%と、(b)ショ糖脂肪酸エステルを1−13質量%と、(c)非イオン界面活性剤を0.1−10質量%と、(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランを0.1−13質量%と、を配合する。【選択図】 なし

Description

関連出願
本出願は、2011年3月29日付け出願の日本国特許出願2011−71493号の優先権を主張しており、ここに折り込まれるものである。
本発明は睫用化粧料に関し、さらに詳しくは、基剤の状態での透明性が高く、色材や着色繊維を配合した際には睫のツヤ効果およびロング効果に優れ、安定性が良好な睫用化粧料に関する。
従来、睫用化粧料に求められる効果は、睫を長く見せるロング効果、睫を太くして目元をはっきりさせるボリュームアップ効果、睫をカールさせて目を大きく見せるカール効果、睫に彩りを与える着色効果と、各々の化粧効果の持続性が主たるものであった。
これに対し、最近は前記従来の化粧効果に加えて、水に濡れているような印象を与えるみずみずしいツヤ効果が求められている。しかしながら、みずみずしいツヤ効果のある睫用化粧料とするには、まず、基剤の白目立ちを抑えた透明性の高い基剤を開発する必要がある。
従来の睫用化粧料では、油性のワックスを多量に配合して固化力を付与すると共に、シリコーン化多糖化合物を配合によってロング効果やカール力のある睫用化粧料を作製していた。そのため、基剤は透明でなくワックスに由来する基剤色を呈することなり、マスカラの黒さとツヤ感が阻害され、仕上がりがマットになる傾向があった。また、デキストリンパルミチン酸エステルと有機変性粘土鉱物であるベントンを併用し、少量の水で増粘させた油性基剤も知られているが(特許文献1)、ベントン由来の基剤色のためにクリーム色となり、黒さを損なう傾向があった。
そこで、基剤の白目立ちを抑えた透明性の高い基剤として、シリコーン化多糖化合物とリジン誘導体変性シリコーンとを含む曳糸性組成物が開発されている(特許文献2)。しかしながら、この組成物の安定性は温度に大きく依存性しており、低温や高温での安定性に問題があった。そして、この基剤に粘土鉱物を配合して乳化系基剤としたものでは、安定性は改善されるが透明性が損なわれるという問題があった。
また、高粘度油剤と特定の水溶性高分子を含む透明性の高いツヤ基剤も知られているが(特許文献3)、ロング効果が不十分で繊維のツキも満足できるものではなかった。
特開2010−83843号公報 特開2007−314655公報 特開2006−193490公報
本発明は、上記事情に鑑み、基剤の状態での透明性が高く、色材や着色繊維を配合した際には睫のツヤ効果およびロング効果に優れ、安定性も良好な睫用化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、油ゲル化剤としてデキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルと固化力の小さいショ糖脂肪酸エステルを併用し、シリコーン化多糖化合物とともに非イオン性界面活性剤を用いて油性基剤とすることで、これまでになく透明で、色材や着色繊維配合後には優れたツヤ効果およびロング効果を発現し、安定性も良好で、のびもよく均一な仕上がりとなる睫用化粧料が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は、(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルを0.1−35質量%と、(b)ショ糖脂肪酸エステルを1−13質量%と、(c)非イオン界面活性剤を0.1−10質量%と、(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランを0.1−13質量%と、を含有することを特徴とする睫用化粧料である。
本発明により、基剤の状態での透明性が高く、色材や着色繊維を配合した際には睫に優れたツヤとロング効果を付与し、安定性も良好な睫用化粧料を提供することができる。さらに、本発明の睫用化粧料は、デキストリンパルミチン酸エステルをさらに含むことで、優れたカール力と高い安定性を発現することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においては、油ゲル化剤であるデキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルと固化力の小さいショ糖脂肪酸エステルを併用し、シリコーン化多糖化合物を配合した油性基剤とすることで、透明性、カール効果も十分で温度安定性に優れ、かつのびもよく均一な仕上がりとなる。また基剤のツヤもワックス高配合の油性タイプのものと比較して有意に大きくなる。
その基剤にファイバーを配合したときは、まつ毛一本一本が均一に仕上がり、すらりと細く長いまつ毛に仕上がるマスカラを実現することができる。
(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル
本発明に用いられるデキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルは、油分の固化力は(e)デキストリンパルミチン酸エステルよりも低いが、(b)ショ糖脂肪酸エステルと組み合わせることで、透明でロング効果に優れる睫用化粧料を作製することができる。(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルの市販品としては、例えばレオパール TT(千葉製粉株式会社製)を用いることが出来る。
(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルの配合量は、睫用化粧料全量の0.1−35質量%であり、好ましくは1−30質量%であり、より好ましくは10−25質量%である。(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルの配合量が0.1質量%未満では、基剤外観が白っぽくなるので透明性に劣り、さらにロング効果にも劣る。また、当該配合量が35質量%を越えた場合にも、ロング効果に劣ったり、ボソボソ感が出て安定性が悪くなることがある。
デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルの市販品としては、例えば、レオパールTT(千葉製粉株式会社製)が挙げられる。
(b)ショ糖脂肪酸エステル
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルは、構成脂肪酸の少なくとも50質量%以上が炭素数8〜18の飽和脂肪酸又は炭素数16〜22の不飽和脂肪酸であり、その95質量%以上がジエステル体以上のポリエステル体であり、かつ上昇融点が20℃以下である化合物が望ましい。このようなショ糖脂肪酸エステルの具体例としては、ショ糖カプリル酸エステル、ショ糖カプリン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステルを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらのうち特に好ましいのは、ショ糖オレイン酸エステルおよびショ糖エルカ酸エステルである。ジエステルを含むポリエステルの割合については、100質量%であることが望ましいが、少なくとも95質量%以上、好ましくは97質量%以上であることが望ましい。
ショ糖脂肪酸エステルの市販品としては、例えば、シュガーワックスA−10E(第一工業製薬株式会社製)が挙げられる。
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルの配合量は、1−13質量%であり、好ましくは1−10質量%であり、より好ましくは3−8質量%である。ショ糖脂肪酸エステルの配合量が1質量%未満では高温(50℃)での安定性が悪くなり(柔らかくなりすぎ)、13質量%を超えると低温(0℃)での安定性が悪くなる(硬くなりすぎる)。
(c)非イオン界面活性剤
本発明で用いられる(c)非イオン界面活性剤としては、親油性非イオン界面活性剤が好ましく、例えば市販品として、ポリエチレングリコール(10)ジメチコンであるKF6017(信越化学工業社製)、トリイソステアリン酸PEG−20水添ヒマシ油であるエマレックスRWIS
320(日本エマルジョン社製)が挙げられる。このうち特に、ポリエチレングリコール(10)ジメチコンが好ましい。ポリエチレングリコール(10)ジメチコンを用いることで、より透明性の高いゲルをつくることができる。
本発明において、上記(c)非イオン界面活性剤の配合量は、0.1−10質量%であり、好ましくは0.5−7質量%であり、最も好ましくは1−5質量%である。(c)非イオン界面活性剤の配合量が0.1質量%未満ではゲルの形成が不十分となるため当該化粧料の粘性が不足し、10質量%を越えるとマスカラとして塗布した後にべたつきを生じる場合があるからである。
(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルラン
本発明において用いられるトリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランは下記式(1)で示されるものである。なお、式(1)中、PLはプルランのグルコース残基を表す。
Figure 2012133293
なお、本発明の(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランにおいて、プルランの反応性官能基に対するシリコーン化合物の結合割合はその種類によって異なるが、通常、プルランの構成糖1単位当たりのシリコーン化合物の平均結合数(置換度)が0.5〜3.0であることが好適である。なお、本発明において置換度は化合物中のSi含有量(質量%)から換算したものである。
なお、(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランの配合の際には、低分子量シリコーン油や軽質イソパラフィンに溶解して配合すると、配合のし易さや使用感等を高めることができる。
(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランの市販品としては、例えばTSPL−30−D5(信越化学工業社製、30wt%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)が挙げられる。
(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランの好ましい配合量は0.1−13質量%であり、好ましくは0.3−10質量%であり、最も好ましくは1−7質量%である。(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランの配合量が0.1質量%より少ないと、睫へのツキが悪くなる。また、当該配合量が13質量%より多いと、曳糸性が強すぎて操作性が悪くなるうえにペタペタとした質感が強くなり、乾きの遅さや二次付着などが生じる場合がある。
(e)デキストリンパルミチン酸エステル
本発明においては、(e)デキストリンパルミチン酸エステルをさらに含むことで、カール効果に優れ、さらに高温安定性の向上が期待される。
(e)デキストリンパルミチン酸エステルは、例えば市販品として、レオパール KL(千葉製粉株式会社製)を用いることが出来る。
(e)デキストリンパルミチン酸エステルの含有量は、睫用化粧料全量の0.1−13質量%であり、好ましくは0.1−10質量%であり、より好ましくは1−8質量%である。(e)デキストリンパルミチン酸エステルの配合量が13質量%を越えるとダマができるようになり、ロング効果が損なわれる場合がある。
成分(e)の配合による前記効果を得るためには、(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルと(e)デキストリンパルミチン酸エステルの配合割合は、(a):(e)=1:0.1〜1:1(質量比)であることが好ましい。色材・着色繊維を配合したマスカラにおいて、成分(a)に対して成分(e)が少なすぎると、45℃以上の温度下で当該色材・繊維が沈殿する場合があり、また、成分(a)成分に対して成分(e)が多すぎると、黒さが損なわれたり、みずみずしいツヤやなめらかさに欠く場合がある。
本発明の睫用化粧料においては、上記必須成分の他に、本発明の所期の効果を損なわない質的・量的範囲内で、化粧料に配合され得る一般的な成分を、必要に応じて添加することができる。具体的には、例えば、粉末や樹脂や油分、薬剤、乳化剤、増粘剤、粘土鉱物、防腐剤、保湿剤、アルコール、多価アルコール、水溶性高分子、薬剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、皮膜剤、香料等を配合することができる。
なお、本発明による睫用化粧料は、水を含まない油性化粧料であることが好ましい。
本発明の睫用化粧料は、顔料などの色材や着色繊維を配合してマスカラ化粧料として用いることができる。また、顔料などの色材や着色繊維を配合しない場合には、透明性の高いマスカラ下地化粧料として用いることができる。これらのマスカラ化粧料及びマスカラ下地化粧料は、常法に従って作製することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、配合量については特に断りのない限り質量%を示す。
実施例の説明に先立ち、本発明で用いた試験方法について説明する。
(1)使用性(ロング効果、カール力、ツヤ、黒さ(又は透明性))の評価試験
下記処方のマスカラ化粧料及びマスカラ下地化粧料を常法に従って作製し、専門パネル10名による実使用性試験を行った。専門パネルに当該化粧料を使用してもらい、ツヤ、黒さ(実施例22、23においては透明性)、ロング効果、およびカール力について、下記に示す5段階評価によるスコア(点数)をつけてもらった。パネル10名によるスコアの平均値を評価項目ごとに計算し、下記の基準に従って当該平均値から各項目の使用性を評価した。
<5段階評価によるスコア>
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
<項目ごとの評価基準>
◎:スコアの平均値が4.0以上5.0点以下
○:スコアの平均値が3.0以上4.0点未満
△:スコアの平均値が2.0以上3.0点未満
×:スコアの平均値が1.0以上2.0点未満
(2)安定性の評価試験
下記処方のマスカラ化粧料及びマスカラ下地化粧料について、50℃または0℃
で1ヶ月間保存した後の状態を、下記評価基準に従って目視にて評価した。
<安定性の評価基準>
◎:非常に安定
○:安定
△:やや分離がみられる
×:分離している
次に、本願実施例および処方例に用いた化合物を示す。
※1:レオパール TT(千葉製粉株式会社製)
※2:シュガーワックスA−10E(第一工業製薬株式会社製)
※3:KF6017(信越化学工業社製)
※4:TSPL−30−D5(トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルラン(30質量%)−デカメチルシクロペンタシロキサン(70質量%)溶液、信越化学工業社製、実分としての値)
※5:レオパール KL(千葉製粉株式会社製)
<成分(a)及び(b)の検討>
下表1に示す処方のマスカラ化粧料を作製し、(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル、および(b)ショ糖脂肪酸エステルの効果および配合量について検討した。
(表1)
Figure 2012133293
成分(a)−(d)をすべて含む実施例1のマスカラ化粧料は、睫にツヤのある黒さを付与する効果、睫を長く見せるロング効果、ならびに低温(0℃)および高温(50℃)での安定性に優れていた。これに対し、実施例1の化粧料から成分(a)のみを除いた化粧料(比較例1)は、基剤の白目立ちを呈していたので黒繊維配合後も十分な黒さを発現することができず、さらにはロング効果にも劣っていた。当該ツヤのある黒さを付与する効果およびロング効果は、成分(a)を1−40質量%配合することで改善されたが(実施例2−4、比較例2)、成分(a)を40質量%含む比較例2の組成物はロング効果に劣るものであった。なお、比較例2の組成物は、0℃での安定性は高く、50℃での安定性についても1ヶ月間保存後にやや分離が認められる程度であるから、安定性は概ね良好と判断できる。
よって、本発明の睫用化粧料においては、(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルを0.1−35質量%、好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは10〜25質量%含むことで、睫にツヤのある黒さを付与する効果および睫を長く見せるロング効果に優れることが示された。
次に、実施例1の化粧料から成分(b)のみを除いた化粧料(比較例3)を作製したところ、低温(0℃)での安定性は優れていたが高温安定性が非常に低く、50℃で1ヶ月間保存後には完全に分離してしまった。当該高温安定性は、成分(b)を1質量%(実施例5)、12質量%(実施例6)配合することで格段に改善されたが、15質量%配合した化粧料(比較例4)では50℃で1ヶ月保存後に分離が観察された。
よって、本発明の睫用化粧料においては、(b)ショ糖脂肪酸エステルを1−13質量%、好ましくは1−10質量%、さらに好ましくは3−8質量%含むことで、安定性の高い化粧料が得られることが示された。
<成分(c)及び(d)の検討>
続いて、成分(c)非イオン界面活性剤、および(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランの効果および配合量について検討を行った。
(表2)
Figure 2012133293
実施例1の化粧料から成分(c)のみを除いた化粧料(比較例5)では、ゲルの形成が不十分なため粘性が低く、ロング効果に劣ることが明らかとなった。当該ロング効果は、成分(c)を0.5質量%(実施例7)、10質量%(実施例8)配合した化粧料では改善されたが、15質量%配合した比較例6の化粧料では劣る結果となった。比較例6の化粧料ではべたつき感も感じられ、使用性に劣るものであった。
よって、本発明の睫用化粧料においては、(c)非イオン界面活性剤を0.1−10質量%、好ましくは5−7質量%、さらに好ましくは1−15質量%含むことにより、ロング効果に優れることが示された。
次に、実施例1の化粧料から成分(d)のみを除いた化粧料(比較例7)を作製したところ、当該化粧料は睫への付着が非常に悪く、ロング効果はほとんど得られなかった。当該ロング効果は、成分(d)を0.3質量%(実施例9)、7質量%(実施例10)配合することで格段に改善されたが、15質量%配合した化粧料(比較例8)では組成物が緩くて曳糸性が強くなり、ロング効果に劣る結果となった。
よって、本発明の睫用化粧料においては、(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランを0.1−13質量%、好ましくは0.3−10質量%、さらに好ましくは1−7質量%含むことで、ロング効果に優れることが示された。
<成分(e)の検討>
次に、成分(e)についても検討を行った。
(表3)
Figure 2012133293
実施例1の化粧料から成分(e)のみを除いた化粧料(比較例11)では、低温安定性は高く、高温安定性も概ね良好であったが、カール力が劣る結果となった。よって、本発明の睫用化粧料においては、(e)デキストリンパルミチン酸エステルをさらに含むことで、カール効果に優れ、さらに高温安定性が向上することが明らかとなった。
成分(e)の配合量について検討したところ、5質量%(実施例1)、10質量%(実施例12)配合した化粧料ではカール力および安定性に非常に優れるが、15質量%配合した比較例9の化粧料ではダマが認められ、ツヤを付与する効果およびロング効果に劣っていた。よって、(e)デキストリンパルミチン酸エステルの好適な配合量は、0.1−13質量%、好ましくは0.1−10質量%、さらに好ましくは1−8質量%と考えられる。
さらに、成分(a)と(e)の配合量比(質量比)に注目すると、(a):(e)=1:0.17(実施例4)〜(a):(e)=1:5(実施例2)の範囲において、本発明の効果(ツヤのある黒さ(実施例13、14では透明性)を付与する効果、睫を長く見せるロング効果、安定性)が得られることがわかる。しかしながら、実施例2の化粧料は、他実施例の化粧料((a):(e)=1:0.17(実施例4)〜(a):(e)=1:1(実施例3))と比べると、なめらかさに劣る傾向が感じられた。
よって、(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルと(e)デキストリンパルミチン酸エステルの配合割合は、(a):(e)=1:0.1〜1:1(質量比)であることが好ましいと考えられる。
また、着色顔料を配合せずに(実施例13)、または、着色顔料と着色繊維を配合せずに(実施例14)作製したマスカラ下地化粧料では、ツヤ効果、透明性又はツヤのある黒さ、ロング効果、低温・高温安定性、及びカール力のすべてにおいて優れていた。
以上の結果より、(a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルを0.1−35質量%と、(b)ショ糖脂肪酸エステルを1−13質量%と、(c)非イオン界面活性剤を0.1−10質量%と、(d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランを0.1−13質量%配合することにより、基剤の状態では透明性が非常に高く、色材や着色繊維を配合した際には睫のツヤ効果およびロング効果に優れ、安定性が良好な睫用化粧料が作製できることが明らかとなった。さらに、0.1−15質量%の(e)デキストリンパルミチン酸エステルを追加することで、高温安定性が改善され、優れたカール効果も付与されることが示された。
以下に、本発明の睫用化粧料の好適な例を示すが、本発明は以下の処方例に限定されるものではない。
処方例(マスカラ下地化粧料)
配合成分 配合量(質量%)
デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル※1
20
ショ糖脂肪酸エステル※2 5
ポリエチレングリコール(10)ジメチコン※3 4
デカメチルシクロペンタシロキサン 10.5
トリメチルシロキシケイ酸 5
トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルラン※4
4.5
デキストリンパルチミン酸エステル※5 5
香料 適量
白繊維 3
軽質イソパラフィン 残量
(結果)
得られたマスカラ下地化粧料の評価は、ロング効果が「◎」、カール力が「◎」、ツヤが「◎」、黒さ(又は透明性)が「△」(白くなる)、安定性(50℃)が「◎」であった。

Claims (3)

  1. (a)デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルを0.1−35質量%と、
    (b)ショ糖脂肪酸エステルを1−13質量%と、
    (c)非イオン界面活性剤を0.1−10質量%と、
    (d)トリ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルカルバミド酸プルランを0.1−13質量%と、
    を含有することを特徴とする睫用化粧料。
  2. さらに(e)デキストリンパルミチン酸エステル0.1−13質量%を含有することを特徴とする請求項1記載の睫用化粧料。
  3. (a)成分と(e)成分の配合割合が、(a):(e)=1:0.1〜1:1(質量比)であることを特徴とする請求項2に記載の睫用化粧料。
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