JP5127397B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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本発明の毛髪化粧料は、架橋型シリコーンを0.3〜5.0重量%、およびナイロンパウダーを0.1〜2.0重量%の量で含有することを特徴としている。
とも1種を(共)重合させて得られるものであってもよい。
さらに、アミノ変性シリコーンを0.1〜1.5重量%の量で含有し、また、ジメチルポリシロキサンを0.25〜5.0重量%の量で含有してもよい。
なお、本明細書において、「(共)重合」とは、重合または共重合を意味する。
本発明の毛髪化粧料は、架橋型シリコーンを0.3〜5.0重量%、およびナイロンパウダーを0.1〜2.0重量%の量で含有することを特徴としている。
本発明に配合される架橋型シリコーンとは、クロスポリマーのシリコーンともいい、モノマーが重合することによって架橋構造を有するシリコーンおよびその誘導体を意味し、たとえば、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサンおよびα,ω-ジビニルジメチルポリシロキサンの1種または2種以上を重合または共重合させて得られるシリコーンおよびその誘導体が、好適な架橋型シリコーンとして挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、上記特定の量の架橋型シリコーンと、特定の量のナイロンパウダーとを含むことを特徴としている。本発明に用いられるナイロンパウダーとしては、通
常平均粒子径が0.1〜50μmの微粒子状のナイロンパウダーが好適に用いられる。平
均粒子径とは、レーザー回折式測定法により、モード径またはメジアン径として求められる値を意味する。このようなナイロンパウダーとして上市されているものには、ナイロンHK-5000(住化エンビロサイエンス(株)製)が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料には、さらにアミノ変性シリコーンを配合してもよい。アミノ変性シリコーンは、具体的には下記式(I)で表される。
を表し、R1はヒドロキシル基又はアルキル基を表し、R2およびR3は相互に同一でも異
なってもよく、アルキレン基を表す。xは50〜200の整数であり、yは1〜5の整数である。)
型シリコーンおよびナイロンパウダーと相まって、種々の特性を付与した毛髪化粧料を実現することができる。したがって、所望の使用感を得るために複数の成分を配合するといった煩雑さを解消することもでき、毛髪化粧料の生産性をも向上させることができる。また、このアミノ変性シリコーンを配合すれば、所望の使用感を得るべく配合される他の成分の配合量を低減しても所望の効果を得ることができるため、余剰成分を削減できるというメリットもある。
本発明の毛髪化粧料には、さらにジメチルポリシロキサンを配合してもよい。ジメチルポリシロキサンとは、直鎖状のシリコーン油であり、具体的には下記式(II)で表される。
本発明の毛髪化粧料に用いられるジメチルポリシロキサンとしては、上記式(II)中のnが3〜2500であるのが好ましく、100〜2500であるのがより好ましい。さらに上記式(II)中のnが650以上の高重合ジメチルポリシロキサンであるのが最も好ましい。また、このようなジメチルポリシロキサンは、20℃において粘度がB型粘度計による測定で1万cs以上であるのが望ましい。
本発明の毛髪化粧料には、さらにピロリドンカルボン酸変性シリコーンを配合してもよい。ピロリドンカルボン酸変性シリコーンとは、具体的には下記式(III)で表される分
子量3000〜10000のシリコーンである。
このようなピロリドンカルボン酸変性シリコーンは、分子量が6000程度であるのが好ましく、また、n/m+nは0.01程度であるのが好ましい。
本発明の毛髪化粧料には、さらに抱水性油剤を配合してもよい。抱水性油剤とは、毛髪上で水を抱えることにより保湿効果を付与する油剤である。このような抱水性油剤は、以下の抱水力試験法により抱水力100以上のものを意味する。
ウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/べへニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/べへニル/オクチルドデシル)等のアミノ酸系エステル油剤;
ダイマージリノール酸ジオクチルドデシル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/
イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、
ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノール酸(イソステアリル/フィトステリル)等のダイマー酸のエステル;
ヒマシ油、シア脂等の多価アルコール脂肪酸エステル;
ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステルおよび(アジピン酸
・2−エチルへキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、(12−ヒドロキシステアリン酸・ステアリン酸・ロジン酸)ジペンタエリスリトールエステル、(12−ヒドロキシステアリン酸・イソステアリン酸)ジペンタエリスリトールエステル等のジペンタエリトリット脂肪酸エステル;
コレステロール、コレスタノール、デヒドロコレステロール、ラノリン脂肪酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、リシノール酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル等のコレステロール誘導体およびフィトステロール誘導体;
ラノリン、吸着精製ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸等のラノリン誘導体およびこれらをポリオキシアルキレンで変性したものが挙げられる。
ダイマージリノール酸(イソステアリル/フィトステリル)がより好ましい。
本発明の毛髪化粧料には、上述した成分のほか、本発明の効果を損なわない範囲でその他の成分、たとえば添加剤、および溶剤を含んでいてもよい。
コラーゲンやケラチンなどの加水分解物およびその誘導体などの毛髪保護剤;
炭酸アルキレン、パラフィン、流動パラフィン、ミツロウ、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、エステル油、トリグリセリド、ワセリン、ラノリンなどの油剤;
グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ソルビトールなどの保湿剤;
ミリスチルアルコールなどのアルコール類;
塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤のほか、アニオン性、両性、非イオン性の界面活性剤;
メチルパラベン、ブチルパラベンなどの防腐剤;
キレート剤、増粘剤、糖類、アミノ酸、および香料などが挙げられる。
溶剤としては、通常、水が用いられ、イオン交換水、蒸留水、精製水などの精製工程を経たものが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、架橋型シリコーンおよびナイロンパウダーとを特定の量で含むことによって、多岐にわたる効果を奏することから、特に洗い流さないタイプの毛髪化粧料に好適である。
なお、得られた各毛髪化粧料を用いて、以下の方法および基準にしたがって評価を行った。
中国人毛髪10g、30cm(ビューラックス製BS-B3A)にブリーチ処理(6%過酸化水素水pH11の水溶液400mL に30分浸漬させ、その後、水洗し、ドライヤーで乾燥させる処理)を施し、次いでパーマ処理(チオグリコール酸6.0%pH9の水溶液を塗
布し、15分放置した。水洗後、10%臭素酸Na水溶液を塗布して20分間放置し、水洗し、乾燥させる処理)を施した後、さらにブリーチ処理を再度施して評価用毛束を作製した。
せた後、ドライヤーで乾燥させた。その評価用毛束を用いて専門テスター(美容師)による官能評価を行い、以下に示すように各項目について評価した。
◎:非常にサラサラする
○:サラサラする
△:どちらとも言えない
×:サラサラしない
20代〜50代の日本人女性、20名に得られた毛髪化粧料を使用させ、使用後5時間経過した毛髪のサラサラ感について、「全くサラサラしない」という場合を最低点0点、「非常にサラサラする」という場合を最高点5点とする評価基準に基づいて、採点させた。次いで、これらの平均点を求め、以下の基準により評価を行った。
◎:平均点が4〜5点
○:平均点が2.5〜4点未満
△:平均点が1〜2.5点未満
×:平均点が0〜1未満
◎:全くぱさつかない
○:ほとんどぱさつかない
△:ぱさつく
×:非常にぱさつく
◎:非常に滑らかである
○:滑らかである
△:やや滑らかである
×:滑らかさがない
◎:全くべたつかない
○:ほとんどべたつかない
△:べたつく
×:非常にべたつく
◎:非常に柔らかい
○:柔らかい
△:やや柔らかい
×:柔らかさがない
◎:しっとり感があり、潤いを感じる
○:しっとり感があり、やや潤いを感じる
△:しっとり感およびうるおい感がない
×:しっとりしすぎて重く、サラサラが損なわれている
20℃において、B型粘度計(メーカー:東京計器、形式:BM、3号ローター、6rpm、60s)を用いて測定した。
攪拌機つき反応容器Aに、イオン交換水および防腐剤を添加し、これらを85℃で加温溶解させた。別の反応容器Bに界面活性剤、油剤、防腐剤、およびグリセリンを添加し、これらを85℃で加温溶解させた。反応容器Aの内容物を攪拌しながら、該反応容器Aに反応容器Bの内容物を添加し、ホモミキサーで攪拌および乳化させた後、60℃まで冷却した。次いで、シリコーンおよび香料を添加し、乳液状の毛髪化粧料を得た。なお、各成分の配合割合は表1に示すとおり、イオン交換水を添加して全量を100重量部とした際における配合量である。得られた毛髪化粧料を用いて、上述した方法および基準にしたがって評価を行った。その結果を表1に示す。
各成分の配合割合を表1に示すとおりとした以外は、実施例1にしたがって毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の評価結果を表1に示す。
実施例1において、架橋型シリコーンを3重量%、ナイロンパウダーを0.5重量%の量で配合し、さらにアミノ変性シリコーンを配合した以外は、実施例1にしたがって毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表2に示す。
実施例1において、架橋型シリコーンを3重量%、ナイロンパウダーを0.5重量%の量で配合し、さらにジメチルポリシロキサン、ピロリドンカルボン酸変性シリコーン、および抱水性油剤を配合して、アミノ変性シリコーンを配合した毛髪化粧料と配合しない毛髪化粧料とを得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表2に示す。
実施例1において、架橋型シリコーンを3重量%、ナイロンパウダーを0.5重量%の量で配合し、さらにジメチルポリシロキサンを配合した以外は、実施例1にしたがって毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表3に示す。
実施例26において、ジメチルポリシロキサンの代わりにピロリドンカルボン酸変性シリコーンを配合して毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表3に示す。
実施例26において、ジメチルポリシロキサンに加え、ピロリドンカルボン酸変性シリコーンを配合して毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表3に示す。
実施例1において、架橋型シリコーンを3重量%、ナイロンパウダーを0.5重量%の量で配合し、さらに抱水性油剤を配合した以外は、実施例1にしたがって毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表4に示す。
実施例47において、さらにジメチルポリシロキサンおよび/またはピロリドンカルボン酸変性シリコーンを配合して毛髪化粧料を得た。得られた毛髪化粧料の各成分の配合割合および評価結果を表4に示す。
Claims (6)
- メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサンおよびα、ω-ジビニルジメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも1種を(共)重合させて得られる架橋型シリコーンを0.3〜5.0重量%、およびナイロンパウダーを0.1〜2.0重量%の量で含有することを特徴とする毛髪化粧料。
- 前記ナイロンパウダーが、平均粒子径0.1〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料。
- さらに、アミノ変性シリコーンを0.1〜1.5重量%の量で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
- さらに、ジメチルポリシロキサンを0.25〜5.0重量%の量で含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- さらに、ピロリドンカルボン酸変性シリコーンを0.1〜5.0重量%の量で含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- さらに、抱水性油剤を0.1〜3.0重量%の量で含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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