JP2010083238A - ダクト及びその製造方法 - Google Patents

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慎悟 新見
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Abstract

【課題】ダクトの断熱性を高める。
【解決手段】第2ダクト構成部材3を成形型の型開き方向と略直交して広がる第1壁15と、成形型の略型開き方向に広がる第2壁17とで構成する。第1壁15は、表面のスキン層27と内部の発泡層29とが射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで形成される。第2壁17の直線部23は、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で第1壁15の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで、表面のスキン層27と内部の発泡層29とに形成され、かつ射出成形後に薄肉ヒンジ31を支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更される。第2壁17の曲線部25は、射出成形時にキャビティ容積を拡大させずに発泡層29を有することなくソリッド層33に形成される。第2壁17の直線部23と曲線部25との境界部分は、互いに重なり合っている。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、自動車の車室内に空調エアを供給するダクト及びその製造方法の改良に関し、特に断熱対策に関するものである。
特許文献1には、インストルメントパネルを第1ダクト構成部材として、突条部を有する第2ダクト構成部材を上記第1ダクト構成部材の裏面に振動溶着により一体に接合して組み付けることにより、両者間にエア通路を上記突条部で仕切り形成するようにしたダクトが開示されている。
この特許文献1では、上記突条部は、成形型の型開き方向と略直交する方向に広がる壁(段部)と、成形型の略型開き方向に広がる壁(立ち上がり部)とが交互に連続して形成されてなり、アンダーカット部を構成しないように全体として成形型の略型開き方向に対して階段状に傾斜している。
そして、上記段部は、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで形成されてなり、一方、立ち上がり部は、射出成形時にキャビティ容積を拡大させずに上記発泡層を有することなく樹脂密度が高いソリッド層に形成され、上記発泡層で断熱効果を得るとともに、上記ソリッド層で剛性を確保している。
特開2008−49757号公報(段落0026欄及び段落0027欄、図5及び図7)
しかし、上記の特許文献1では、突条部は立ち上がり部で多くの領域が占められていて、段部は部分的にしかなく、発泡層の占める領域は少なく、断熱効果を思うようには得ることができない。さりとて、断熱効果が高めるべく個々の段部(発泡層)を成形型の型開き方向と略直交する方向に長く延ばすにも、成形品の構造上の制約からして自ずと限界がある。
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダクトの断熱性を高めることにある。
上記の目的を達成するため、この発明は、成形型の略型開き方向に広がる壁にも発泡層を形成できるようにしたことを特徴とする。
具体的には、この発明は、直線部と曲線部とを有し、少なくとも2つのダクト構成部材が組み合わされて内部に断面略矩形状のエア通路が形成された射出成形品からなるダクト及びその製造方法を前提とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1及び2に記載の発明は、前者のダクトに関するものであり、そのうち、請求項1に記載の発明は、少なくとも1つのダクト構成部材は、成形型の型開き方向と略直交して広がる第1壁と、成形型の略型開き方向に広がる第2壁とを備え、上記第1壁は、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで形成されてなり、上記第2壁は、直線部においては、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで形成され、かつ射出成形後に薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更され、一方、曲線部においては、射出成形時にキャビティ容積を拡大させずに上記発泡層を有することなく樹脂密度が高いソリッド層に形成され、上記第2壁の直線部と曲線部との境界部分は、互いに重なり合っていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記第2壁の曲線部の外側には、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで形成され、かつ射出成形後に薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更されて直線部を構成する第3壁が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、後者のダクトの製造方法に関するものであって、少なくとも1つのダクト構成部材において、成形型のキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出充填し、該熱可塑性樹脂の成形型の成形面近傍にスキン層が生成された時点で第1壁と第2壁の直線部とに対応するキャビティ容積を拡大して上記熱可塑性樹脂を発泡させることにより、樹脂密度が高いスキン層が表面に形成され、上記スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する発泡層が内部に形成された第1壁と第2壁の直線部とを成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で射出成形するとともに、上記第2壁の曲線部に対応するキャビティ容積を拡大せずに上記発泡層を有することなく樹脂密度が高いソリッド層に形成された第2壁の曲線部を成形型の略型開き方向に広がる姿勢で射出成形し、その後、上記第2壁の直線部を薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更し、該第2壁の直線部と曲線部との境界部分を互いに重ね合わせることを特徴とする。
請求項1,3に係る発明によれば、第1壁は、射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで内部に発泡層が形成される。第2壁の直線部は、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで内部に発泡層が形成され、射出成形後に薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更される。このように、成形型の略型開き方向に広がり、キャビティ容積を拡大させても本来ならば内部に発泡層が形成されない第2壁を、射出成形時に成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で射出成形するので、キャビティ容積の拡大により第2壁の内部に発泡層を容易にかつ確実に形成することができ、ダクトの断熱効果を向上させることができる。
請求項2に係る発明によれば、第2壁のソリッド層からなる曲線部の外側に、直線部を構成する第3壁が、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で第1壁の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで内部に発泡層が形成され、射出成形後に薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更される。この2重壁構造により、ダクトの断熱効果をより向上させることができる。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1において、インストルメントパネルを第1ダクト構成部材1として、その裏面に第2ダクト構成部材3を組み付ける前の斜視図であり、これら第1ダクト構成部材1及び第2ダクト構成部材3が振動溶着により一体に組み合わされてダクト5を構成している。
上記インストルメントパネル(第1ダクト構成部材1)には、フロントデフロスターエア吹出口7、サイドデフロスターエア吹出口9、サイドベントエア吹出口11及びセンターベントエア吹出口13等が設けられている。
上記第2ダクト構成部材3は、後述する成形型101の型開き方向と略直交して広がる第1壁15と、成形型101の略型開き方向に広がる第2壁17とを備え、これら第1壁15、第2壁17及び第1ダクト構成部材1により車幅方向に延びる断面略矩形状のデフロスターエア通路19(図1,図2及び図4参照)が内部に形成され、図示しない空調ユニットで調整された空調エアをデフロスターエア通路19を経て上記フロントデフロスターエア吹出口7やサイドデフロスターエア吹出口9等から車室内に吹き出すようにしている。また、車幅方向中央部分には、デフロスターエア導入口21が設けられている。
上記第2ダクト構成部材3は、直線部と曲線部とを有している。具体的には、図1に符号23で示す領域が直線部であり、符号25で示す領域が曲線部である。車幅方向中央部分の曲線部25は、略V字状の左右対称形をしていてデフロスターエア導入口21から導入された空調エアをデフロスターエア通路19の車幅方向に均等に分配するようにしている。
上記第1壁15は、図2〜図5に拡大して示すように、樹脂密度が高い表面のスキン層27と、該スキン層27に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層29とが射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで形成されてなる。
上記第2壁17は、車体前方側の直線部23においては、樹脂密度が高い表面のスキン層27と、該スキン層27に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層29とが、成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁15の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで形成され、かつ射出成形後に薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更される。車体後方側の直線部23においては、車体前方側に比べて傾斜が緩く、そのままで発泡層29が内部に形成されるので、薄肉ヒンジ31による姿勢変更は不要である。一方、上記第2壁17の曲線部25においては、射出成形時にキャビティ容積を拡大させずに上記発泡層29を有することなく樹脂密度が高いソリッド層33に形成され、ここにも薄肉ヒンジ31は設けられていない。
上記第2壁17の直線部23と曲線部25との境界部分は、例えば図6に拡大して示すように、各々の重合部23a,25aが互いに重なり合い、空調エアの漏出を防止している。
上記第2壁17の車体前方側における車幅方向中央部分の曲線部25の外側には、樹脂密度が高い表面のスキン層27と、該スキン層27に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層29とが、成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁15の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで形成され、かつ射出成形後に薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更されて直線部23を構成する第3壁35が設けられている(図1及び図5参照)。
なお、第2ダクト構成部材3の開放端縁には、第1ダクト構成部材1に接合するための振動溶着用の溶着リブ37が形成されている。
上述の如き第2ダクト構成部材3は、例えば次のようにして製造される。
製造に際し、図7に示すような成形型101と熱可塑性樹脂Rとを用意する。上記成形型101は、第2ダクト構成部材3の裏面側を成形する固定型103と、該固定型103に対向配置され第2ダクト構成部材3の表面側を成形する可動型105と、図外の固定側に支持されて上記可動型105側に配置された固定ブロック107,109とを備えている。固定ブロック109は薄肉ヒンジ31成形用のもので、薄板状をしている。上記可動型105及び固定ブロック107の成形面には、溶着リブ37形成用の凹部105a,107aが形成されている。また、上記熱可塑性樹脂Rとしては、例えば、化学反応によりガスを発生させる化学的発泡材や二酸化炭素ガス及び窒素ガス等の不活性ガス(物理的発泡材)等の発泡促進物質が混入された熱可塑性樹脂であり、ガラス繊維等の繊維が混入されていてもよい。
まず、図7に示すように、成形型101を型閉じし、上述の如き発泡促進物質が混入された熱可塑性樹脂Rを成形型101のキャビティ111内に射出機(図示せず)から射出充填する。キャビティ111内では、上記熱可塑性樹脂Rが固化進行することにより、該熱可塑性樹脂Rの成形型101の成形面近傍にスキン層(図示せず)が生成される。このスキン層は未だ完全に固化しきっていない。
次に、上述の如く熱可塑性樹脂Rの成形型101の成形面近傍にスキン層27が成形された時点で(熱可塑性樹脂Rが固化する過程で)、図8に示すように、可動型105をキャビティ111の容積が拡大する方向(型開き方向)に後退させる。つまり、可動型105を固定型103から僅かに離れさせ、第1壁15と第2壁17の直線部23とに対応するキャビティ容積を例えば2倍もしくはそれ以上に拡大させ、熱可塑性樹脂Rを発泡させる。固定ブロック107,109は後退しないので、当該箇所のキャビティ容積は拡大しない。この段階で、熱可塑性樹脂Rは、成形型101(固定型103、可動型105)の成形面及び固定ブロック109の先端面と接触する部分が型温の影響により早期に冷却されているため、樹脂密度が高いスキン層27が表面に形成される。一方、熱可塑性樹脂Rの内側部分は型温の影響を受け難く、粘度の高いゲル状態になっている。
したがって、キャビティ111の容積拡大により、それまで固定型103及び可動型105で圧縮されている熱可塑性樹脂Rが可動型105の成形面に引っ張られるとともに、熱可塑性樹脂R中の化学反応により発生したガスや不活性ガス等により発泡膨張する。熱可塑性樹脂Rにガラス繊維等の繊維が混入されていれば、熱可塑性樹脂R中のガラス繊維等の繊維も上記圧縮が軽減されて弾性的に復元し、この弾性復元力(スプリングバック現象)によっても熱可塑性樹脂Rが膨張する。
これにより、上記スキン層27に比べて上記スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する発泡層29が内部に形成された第1壁15と第2壁17の直線部23とを成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で射出成形するとともに、上記第2壁17の曲線部25に対応するキャビティ容積を拡大せずに上記発泡層29を有することなく樹脂密度が高いソリッド層33に形成された第2壁17の曲線部25を成形型101の略型開き方向に広がる姿勢で射出成形する。また、薄肉ヒンジ31も固定ブロック109の先端に対応する箇所に形成される。
その後、上記第2壁17の直線部23を薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更し、該第2壁17の直線部23と曲線部25との境界部分(重合部23a,25a)を互いに重ね合わせる。
このようにして得られた第2ダクト構成部材3をインストルメントパネル(第1ダクト構成部材1)の裏面に振動溶着により接合することにより、第1ダクト構成部材1及び第2ダクト構成部材3が組み合わされて内部に断面略矩形状のデフロスターエア通路19が形成された射出成形品からなるダクト5が製造される。
このように、実施形態1では、射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで第1壁15の内部に発泡層29を形成する。第2壁17の直線部23を成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記直線部23の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで第2壁17の直線部23に内部に発泡層29を形成し、上記第2壁17の直線部23を射出成形後に薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更する。つまり、成形型101の略型開き方向に広がり、キャビティ容積を拡大させても本来ならば内部に発泡層29が形成されない第2壁17を、射出成形時に成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で射出成形するので、キャビティ111の拡大により第2壁17の内部に発泡層29を容易にかつ確実に形成することができ、ダクト5の断熱効果を向上させることができる。
また、実施形態1では、第2壁17のソリッド層33からなる曲線部25の外側に、直線部23を構成する第3壁35を、成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で第1壁15の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで内部に発泡層29を形成し、射出成形後に薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更する。この2重壁構造により、ダクト5の断熱効果をより向上させることができる。
(実施形態2)
図9〜図14は実施形態2に係るダクト5を示し、このダクト5は、実施形態1と同様に、インストルメントパネルの裏側に配置されるが、インストルメントパネルをダクト構成要素とはしておらず、下側の第1ダクト構成部材1と上側の第2ダクト構成部材3と組み合わせて構成され、断面略矩形状のデフロスターエア通路19が内部に形成されている。上記第1ダクト構成部材1及び第2ダクト構成部材3は共に、後述する成形型101の型開き方向と略直交して広がる第1壁15と、成形型101の略型開き方向に広がる第2壁17とを備え、直線部23と曲線部25とを有している。
第1ダクト構成部材1及び第2ダクト構成部材3の第1壁15は共に、樹脂密度が高い表面のスキン層27と、該スキン層27に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層29とが射出成形時にキャビティ111の容積を拡大させることで形成されてなる。
第1ダクト構成部材1の第2壁17は、直線部23及び曲線部25を問わず、全体が射出成形時にキャビティ111の容積を拡大させずに上記発泡層29を有することなく樹脂密度が高いソリッド層33に形成されている。
上記第1ダクト構成部材1には、第2ダクト構成部材3を組み付ける際に、該第2ダクト構成部材3の第2壁17端縁を支持する受け部17aと、第2壁17内面を支持する当て板41とが形成されている。また、上記受け部17aには係止爪39が形成されているとともに、係止爪39形成時にアンダーカット部を回避するための孔部17bが形成されている。これらも、第2壁17と同様に、発泡層29を有することなく樹脂密度が高いソリッド層33に形成されている。
上記第2ダクト構成部材3における第2壁17の直線部23においては、成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁15の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで射出成形され、樹脂密度が高い表面のスキン層27と、該スキン層27に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層29とが形成されてなり、かつ射出成形後に薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更される。一方、第2壁17の曲線部25においては、射出成形時にキャビティ容積を拡大させずに上記発泡層29を有することなく樹脂密度が高いソリッド層33に形成され、薄肉ヒンジ31は設けられていない。
そして、上記第2ダクト構成部材3における第2壁17の直線部23を薄肉ヒンジ31を支点に成形型101の略型開き方向に広がる姿勢に変更し(直角に折り曲げ)、第2ダクト構成部材3の第2壁17端縁を第1ダクト構成部材1の受け部17aで支持するとともに、第2壁17内面を当て板41で支持し、かつ第2壁17端縁を係止爪29に係止させることで、第1ダクト構成部材1及び第2ダクト構成部材3を組み合わせてダクト5が形成される。この組み合わせ状態で、上記当て板41は第2ダクト構成部材3における第2壁17の直線部23と曲線部25との境界部分に位置して空調エアの漏出を防止している。
上述の如き第2ダクト構成部材3は、実施形態1の第2ダクト構成部材3と同様にして射出形成されるので、製造方法の詳細な説明は省略する。ただし、実施形態2で用いる成形型101において、薄肉ヒンジ31成形用の固定ブロック109は実施形態1よりも厚肉に形成され、固定ブロック109の先端に薄肉ヒンジ31成形用の突起109aが形成されている。
したがって、実施形態2では、実施形態1と同様に、第2ダクト構成部材3の第1壁15のみならず、成形型101の略型開き方向に広がり、キャビティ容積を拡大させても本来ならば内部に発泡層29が形成されない第2壁17にも、射出成形時に成形型101の型開き方向と略直交して広がる姿勢で射出成形することで、キャビティ111の拡大により第2壁17の内部に発泡層29を容易にかつ確実に形成することができ、ダクト5の断熱効果を向上させることができる。
なお、上記の各実施形態では、ダクト5をインストルメントパネルに適用した例を示したが、これに限らないことは言うまでもない。
この発明は、例えば、自動車の車室内に空調エアを供給するダクト及びその製造方法について有用である。
実施形態1において、インストルメントパネルを第1ダクト構成部材として、その裏面に第2ダクト構成部材を組み付ける前の斜視図である。 (a)は図1のA−A線における断面図、(b)脱型直後の(a)相当図である。 図1のB−B線における断面図である。 図1のC−C線における断面図である。 図1のD−D線における断面図である。 図1のE矢視図である。 実施形態1において、成形型のキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出充填した状態を示す図2(b)対応箇所の成形工程図である。 実施形態1において、図7における成形型の可動型をキャビティ容積が拡大する方向に僅かに後退させてダクトが成形された状態を示す成形工程図である。 実施形態2に係るダクトの斜視図である。 図9のF−F線における断面図である。 図9のG−G線における断面図である。 図9のH−H線における断面図である。 上側ダクト構成部材の成形直後の斜視図である。 下側ダクト構成部材の成形直後の斜視図である。 実施形態2において、成形型のキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出充填した状態を示す図13のI−I線における断面対応箇所の成形工程図である。 実施形態2において、図15における成形型の可動型をキャビティ容積が拡大する方向に僅かに後退させてダクトが成形された状態を示す成形工程図である。
符号の説明
1 第1ダクト構成部材(インストルメントパネル)
3 第2ダクト構成部材
5 ダクト
15 第1壁
17 第2壁
19 デフロスターエア通路
23 直線部
25 曲線部
27 スキン層
29 発泡層
31 薄肉ヒンジ
33 ソリッド層
35 第3壁
101 成形型
111 キャビティ
R 熱可塑性樹脂

Claims (3)

  1. 直線部と曲線部とを有し、少なくとも2つのダクト構成部材が組み合わされて内部に断面略矩形状のエア通路が形成された射出成形品からなるダクトであって、
    少なくとも1つのダクト構成部材は、成形型の型開き方向と略直交して広がる第1壁と、成形型の略型開き方向に広がる第2壁とを備え、
    上記第1壁は、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが射出成形時にキャビティ容積を拡大させることで形成されてなり、
    上記第2壁は、直線部においては、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで形成されて、かつ射出成形後に薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更され、一方、曲線部においては、射出成形時にキャビティ容積を拡大させずに上記発泡層を有することなく樹脂密度が高いソリッド層に形成され、
    上記第2壁の直線部と曲線部との境界部分は、互いに重なり合っていることを特徴とするダクト。
  2. 請求項1に記載のダクトにおいて、
    上記第2壁の曲線部の外側には、樹脂密度が高い表面のスキン層と、該スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する内部の発泡層とが、成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で上記第1壁の射出成形時に同時にキャビティ容積を拡大させることで形成され、かつ射出成形後に薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更されて直線部を構成する第3壁が設けられていることを特徴とするダクト。
  3. 直線部と曲線部とを有し、少なくとも2つのダクト構成部材が組み合わされて内部に断面略矩形状のエア通路が形成された射出成形品からなるダクトの製造方法であって、
    少なくとも1つのダクト構成部材において、成形型のキャビティ内に熱可塑性樹脂を射出充填し、該熱可塑性樹脂の成形型の成形面近傍にスキン層が生成された時点で第1壁と第2壁の直線部とに対応するキャビティ容積を拡大して上記熱可塑性樹脂を発泡させることにより、樹脂密度が高いスキン層が表面に形成され、上記スキン層に比べて樹脂密度が低く多数の空隙を有する発泡層が内部に形成された第1壁と第2壁の直線部とを成形型の型開き方向と略直交して広がる姿勢で射出成形するとともに、上記第2壁の曲線部に対応するキャビティ容積を拡大せずに上記発泡層を有することなく樹脂密度が高いソリッド層に形成された第2壁の曲線部を成形型の略型開き方向に広がる姿勢で射出成形し、
    その後、上記第2壁の直線部を薄肉ヒンジを支点に成形型の略型開き方向に広がる姿勢に変更し、該第2壁の直線部と曲線部との境界部分を互いに重ね合わせることを特徴とするダクトの製造方法。
JP2008252404A 2008-09-30 2008-09-30 ダクト及びその製造方法 Pending JP2010083238A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013237366A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 Inoac Corp ダクト部材およびダクトの製造方法

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