JP2010082857A - 装飾材、装飾材の製造方法、及び、成形品 - Google Patents

装飾材、装飾材の製造方法、及び、成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層などの金属層を部分的に形成する場合でも、非金属光沢部分の金属層を容易かつ十分に除去でき、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる装飾材、その装飾材の製造方法、その装飾材を用いた成形品の提供。
【解決手段】装飾材1は、主として、互いに対向する第一の主面S1及び第二の主面S2を有する支持基体2と、支持基体2の第一の主面上に配置され酸化アルミニウムからなる金属酸化物層12と、金属酸化物層12上に配置されSn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を含む電波透過性金属層14と、電波透過性金属層14上に配置され合成樹脂を含むマスク層16と、マスク層16上に配置され合成樹脂を含む接着層20と、で構成されており、支持基体2の主面の略法線方向からみて、マスク層16と電波透過性金属層14と金属酸化物層12とが略同一パターンを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は成形体の装飾に用いるための金属光沢を有する電波透過性の装飾材に関する。
従来から、文字・図柄を表現したフィルム状の装飾材により、例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータなどの家電製品に用いられるケースなどの成形体を装飾する(加飾する)技術が盛んに用いられている。
この装飾材としては、例えば、特許文献1などに開示されている装飾材(特許文献1では「転写材」)が知られており、その構成としては、支持基体(特許文献1では「基体シート」)上に、文字・図柄を表現した転写層が当該支持基体から剥離可能に配置されている構成が知られている(例えば、特許文献1、図2参照)。この転写層を成形体に接着し支持基体を剥離することにより、成形体を装飾することができる。
上記の転写層は複数の層から構成されており、合成樹脂、顔料などを含み文字・図柄を表現する図柄層を含む構成が知られている(例えば、特許文献1、段落番号[0020]参照。特許文献1では「図柄層」を「印刷層」と表現する場合もある。)。また、転写層に、図柄層に描かれた文字・図柄に金属光沢を付与するために、薄膜状の金属層(特許文献1では金属薄膜層)を転写層内に部分的に設ける構成も知られており、更に、文字・図柄を表現する図柄層としては、上記の薄膜状の金属層からなる構成のものも知られている(例えば、特許文献1、段落番号[0021]参照)。
上記の金属層としては、電波透過性を有する金属層(以下、「電波透過性金属層」という)を採用する装飾材の構成が知られており、例えば、特許文献2には、電波透過性金属層を有する装飾材として、島状構造の金属蒸着層(電波透過性金属層)を有する転写材料(装飾材)が開示されている。
そして、このような電波透過性金属層などの金属層を転写層内に部分的に含んだ構成の装飾材を製造する場合、かかる電波透過性金属層などの金属層の形成方法としては、いわゆるエッチング処理工程を経る方法と、いわゆる水洗処理工程を経る方法とが知られている。
例えば、エッチング処理工程を経る方法は、主として、(1)下地の層の主面全体に金属層を形成する工程と、(2)金属層のうちの残しておきたい部分領域(金属光沢部分)の上にマスク層(特許文献1では「レジスト層」を形成する工程と、(3)酸やアルカリを用いてエッチング処理を行いマスク層で被覆されていない金属層の部分領域を除去する工程とを含む方法が知られている(例えば、特許文献1、段落番号[0021]参照)。
また、水洗処理工程を経る方法としては、主として、(1)下地の層のうち、金属層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層(水溶性樹脂層)を形成する工程と、(2)溶剤可溶性樹脂層により部分的に被覆された下地の層の全面に金属層を溶剤可溶性樹脂層も覆うように形成する工程と、(3)溶剤である水又は水溶液による洗浄により、溶剤可溶性樹脂層とともに不要な金属層を除去する工程とを含む方法が知られている(例えば、特許文献1、段落番号[0021]参照)。
水洗処理工程を経る方法の場合には、水溶性樹脂層を完全に除去することが困難であり、水を含んで膨潤した水溶性樹脂層の残渣が残ったままの状態で形成された装飾材は、当該水分によって金属層の腐食が進行したり、膨潤によってピンホールが発生したりする場合がある。一方、エッチング処理工程を経る方法の場合には水溶性樹脂層を用いることがないので、金属層の腐食やピンホールが進行しにくい。そのため、この観点においてはエッチング処理工程を経る方法が水洗処理工程を経る方法よりも優れた形成方法といえる。
特開平8−324196号公報 特開昭60−168689号公報
しかしながら、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層などの金属層を部分的に形成する場合、除去したい部分(非金属光沢部分)の金属層を十分には除去しにくく一部が残存してしまう場合があり、未だ改善の余地があった。また、非金属光沢部分における金属層が十分に除去されていない装飾材を成形体の装飾に使用した場合、成形体を所望の図柄で装飾すること(加飾すること)が十分にできなくなり、未だ改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、エッチング処理を経る方法で金属層である電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の金属層を容易かつ十分に除去することができ、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる装飾材を提供することを目的とする。
また、本発明は、エッチング処理を経る方法で金属層である電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の金属層を容易かつ十分に除去することができ、転写を要さずとも成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる装飾材を提供することを目的とする。
更に、本発明は、エッチング処理を経る方法で金属層である電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の金属層を容易かつ十分に除去することができ、上述の本発明の装飾材を容易かつ確実に得ることのできる装飾材の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上述の本発明の装飾材を備えており、所望の図柄による装飾が施された成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、金属層である電波透過性金属層の下地となる層として酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を配置した構成を採用することが、上記目的を達成する上で極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
互いに対向する第一の主面及び第二の主面を有する支持基体と、
支持基体の第一の主面上に配置されており、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層と、
金属酸化物層上に配置されており、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として含む電波透過性金属層と、
電波透過性金属層上に配置されており、合成樹脂を含むマスク層と、
マスク層上に配置されており、合成樹脂を含む接着層と、
を有しており、
支持基体の主面の略法線方向からみて、マスク層と電波透過性金属層と金属酸化物層とが略同一パターンを有して積層されている構成を有する、
装飾材を提供する。
上述のように、本発明の装飾材は、電波透過性金属層の下地となる層として酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を配置した構成を有している。この構成とすることにより、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層を部分的に形成する場合に、非金属光沢部分の電波透過性金属層が金属酸化物層とともに容易かつ十分に除去されるようになることを、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果見出した。
故に、本発明の装飾材によれば、電波透過性金属層の下地となる層として酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を配置した構成を採用することにより、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層を容易かつ十分に除去することができ、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる。
また、本発明の装飾材においては、金属酸化物層上に電波透過性金属層を配置した構成を採用することにより、金属光沢を有する部分(電波透過性金属層の部分)と、金属光沢を有さない部分(電波透過性金属層が除去された部分)との全光線透過率の差が大きくなってコントラストがより明確になり、装飾のために施された文字や図柄がより鮮明に見える傾向にある(例えば、後述する実施例及び比較例の評価試験結果を参照)。
更に、本発明の装飾材において、金属酸化物層には、酸化アルミニウムとして、非晶質の酸化アルミニウムが含まれていてもよい。これにより、真空蒸着法などの通常の薄膜製造方法により金属酸化物層を形成することが容易にできる。更に、製造の容易さの観点から、本発明の装飾材において、金属酸化物層は、すべて非晶質の酸化アルミニウムからなっていてもよい。
また、本発明の装飾材は、支持基体と金属酸化物層との間に、支持基体から剥離可能に配置されており、合成樹脂を含む剥離層を更に有する構成を採用してもよい。この構成とすることにより、装飾材を成形体の表面にその接着層で配置して使用する際に、支持基体を剥離することが容易にできるようになる。
なお、本発明の装飾材は、上記の剥離層を有さずに、支持基体を剥離しない構成を採用してもよい。この場合、装飾材を成形体に固定して成形品を製造する際に、装飾材の支持基体が成形品の表面に配置されることになるので、下地となる図柄層(及び電波透過性金属層)が見えるように、支持基体は少なくともある程度の可視光透過性を有するように構成するのが好ましい。
更に、本発明は、
互いに対向する第一の主面及び第二の主面を有する支持基体の第一の主面上に、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成する第1工程と、
金属酸化物層上に、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として含む電波透過性金属層を形成する第2工程と、
電波透過性金属層上の一部に、合成樹脂を含むマスク層を形成する第3工程と、
マスク層が形成されていない部分にエッチング処理を施し、支持基体の主面の略法線方向からみて、電波透過性金属層のパターン及び金属酸化物層のパターンを、マスク層のパターンと略同一に形成する第4工程と、
マスク層上に、合成樹脂を含む接着層を形成する第5工程と、
を有する、
装飾材の製造方法を提供する。
上述のように、本発明の装飾材の製造方法は、電波透過性金属層を形成する第2工程の前に、支持基体の前記第一の主面上に、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成する第1工程を有している。すなわち、製造過程において、電波透過性金属層の下地となる層として酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を配置し、当該金属酸化物層上に電波透過性金属層を形成する。
そのため、本発明の装飾材の製造方法によれば、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の金属層を容易かつ十分に除去することができ、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる上述の本発明の装飾材を容易かつ確実に得ることができる。
また、上記の本発明の装飾材の製造方法によれば、金属酸化物層上に電波透過性金属層を形成することにより、第4工程において、従来よりも弱い酸又は弱い塩基を用いてエッチング処理をしても、マスク層が形成されていない部分の金属酸化物層と電波透過性金属層との除去を容易かつ十分に行うことができるようになることを本発明者らは見出した。
このように、本発明の装飾材の製造方法従来よりも弱い酸又は弱い塩基を用いたエッチング処理が可能なことから、合成樹脂を構成成分として含む支持基体を有する構成を採用する場合や、支持基体と金属酸化物層との間に合成樹脂を構成成分として含む層(後述する図柄層、第1アンカー層など)を配置する構成を採用する場合に、支持基体や合成樹脂を構成成分として含む層にダメージを与えることを容易かつ十分に防止することができる。
更に、本発明の装飾材の製造方法においては、第2工程において、物理的蒸着法又は化学的蒸着法により酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成してもよい。これにより、公知の薄膜製造技術を用いて容易かつ確実に金属酸化物層を形成することができるようになる。
更に、本発明の装飾材の製造方法においては、第1工程の前に、支持基体の第一の主面上に、合成樹脂を含む剥離層を当該支持基体から剥離可能に形成する剥離層形成工程を有し、第1工程においては、剥離層形成工程において形成した剥離層上に金属酸化物層を形成することが好ましい。この構成とすることにより、装飾材を成形体の表面にその接着層で配置して使用する際に、支持基体を剥離することが容易にできる装飾材をより容易かつより確実に得ることができるようになる。
なお、本発明の装飾材の製造方法には、上記の剥離層を形成せずに、支持基体を剥離しない構成の装飾材を製造する場合も含まれる。この場合、装飾材を成形体に固定して成形品を製造する際に、装飾材の支持基体が成形品の表面に配置されることになるので、下地となる図柄層(及び電波透過性金属層)が見えるように、支持基体は少なくともある程度の可視光透過性を有するように構成したものを使用するのが好ましい。
また、本発明は、
成形体と、
成形体の表面に配置される装飾材と、
を有しており、
装飾材が、先に述べた本発明の装飾材(請求項1又は2に記載の装飾材)であり、かつ、装飾材は、接着層の側で成形体に固定されている、
成形品を提供する。
本発明の成形品は、上述の本発明の装飾材を備えているので、所望の図柄による装飾が容易かつ確実に施されている。なお、この成形品には、剥離層を有さず、支持基体を剥離しない構成の装飾材を成形体に固定した成形品も含まれている。上述したように、この場合、装飾材の支持基体が成形品の表面に配置されることになるので、下地となる図柄層(及び電波透過性金属層)が見えるように、支持基体は少なくともある程度の可視光透過性を有するように構成するのが好ましい。
更に、本発明は、
成形体と、
成形体の表面に配置される装飾材と、
を有しており、
装飾材が、先に述べた本発明の装飾材(請求項3に記載の装飾材)であり、かつ、装飾材は、接着層の側で前記成形体に固定されており、装飾材の支持基体が剥離されている、
成形品を提供する。
上記の本発明の成形品は、先に述べた剥離層を有する構成の装飾材(請求項3に記載の装飾材)により装飾されている。この装飾材を成形体の表面に固定後に、支持基体を容易に剥離することができる。この場合にも、得られる本発明の成形品は、上述の本発明の装飾材を備えているので、所望の図柄による装飾が容易かつ確実に施されている。
本発明によれば、電波透過性金属層の下地となる層として酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を配置した構成を採用することにより、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層を容易かつ十分に除去することができ、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる装飾材を提供することができる。
また、本発明によれば、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層を容易かつ十分に除去することができ、転写を要さずとも成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる装飾材を提供することができる。
更に、本発明によれば、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層を容易かつ十分に除去することができ、上述の本発明の装飾材を容易かつ確実に得ることのできる装飾材の製造方法を提供することができる。
また、本発明は、上述の本発明の装飾材を備えており、所望の図柄による装飾が施された成形品を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の装飾材の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合があり、図面においては、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
[第1実施形態]
図1は本発明の装飾材の第1実施形態の基本構成を示す模式断面図である。以下、図1に示す装飾材1について説明する。
図1に示す第1実施形態の装飾材1は、主として、互いに略平行に対向する第一の主面S1及び第二の主面S2を有する支持基体2と、支持基体2の第一の主面上に配置されており、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層12と、金属酸化物層12上に配置されており、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として含む電波透過性金属層14と、電波透過性金属層14上に配置されており、合成樹脂を含むマスク層16と、マスク層16上に配置されており、合成樹脂を含む接着層20と、を有して構成されている。
そして、図1に示す第1実施形態の装飾材1は、支持基体2の主面の略法線方向からみて、マスク層16と電波透過性金属層14と金属酸化物層12とが略同一パターンを有して積層されている構成を有する。
更に、図1に示す第1実施形態の装飾材1の場合、支持基体2と金属酸化物層12との間に、更に複数の層(4つの層)が配置された構成を有している。
これらの複数の層を支持基体2の近くに配置されている層から順に説明すると、図1に示すように、装飾材1は、支持基体2上に隣接して配置される離型層4と、離型層4上に隣接して配置される剥離層6と、剥離層6上に隣接して配置される図柄層8と、図柄層8上に隣接して配置される第1アンカー層10とを有する。
また、図1に示す第1実施形態の装飾材1の場合、マスク層16と接着層20との間に、更に第2アンカー層18が配置された構成を有している。
以下、装飾材1を構成する上記の複数の層について詳しく説明する。
支持基体2としては公知の装飾材の支持基体を使用することができる。支持基体2の構成材料としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、及び、アクリロニトリルブタジエンスチレン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂が好ましく挙げられる。
支持基体2としては、上記の合成樹脂から形成された単層シート、単層シートを2以上積層した積層シート(各単層シートの材料組成は上記群から選択された合成樹脂を使用していれば同一であっても異なっていてもよい)、上記の合成樹脂を用いた共重合シートなどが挙げられる。
支持基体2の厚さは、5μm〜500μmであることが好ましい。支持基体2の厚さが5μm以上であると、成形体30に装飾材1を固定する場合に(図4参照)、装飾材を金型に配置する時のハンドリング性をより十分に確保できる。また、支持基体2の厚さが500μm以下であると、適度な剛性を得ることができハンドリング性をより十分に確保できるようになる。
離型層4は、支持基体2の剥離層6からの剥離性を高めるために支持基体2と剥離層6との間に配置される層である。離型層4は、成形体30に装飾材1を固定した後(図4参照)、支持基体2とともに剥離層6から剥離され、成形体30に固定された装飾材1には残らない層である。
離型層4の構成材料としては、アミノアルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、及び、フェノール系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂が好ましく挙げられる。
剥離層6は、離型層4上に全面的または部分的に形成される層である。剥離層6は、成形体30に装飾材1を固定した後(図4参照)、支持基体2及び離型層4を剥離した際に、離型層4から剥離されて成形体30に固定された装飾材1の最外層となる層である。
剥離層6の構成材料としては、アクリル系樹脂、硝化綿系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、オレフィン系樹脂、及び、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂が好ましく挙げられる。
また、剥離層6に硬度が要求される場合には(すなわち、剥離層6をハードコート層とする場合には)、剥離層6の構成材料としては、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、及び、熱硬化性樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂が好ましく挙げられる。
剥離層6の厚さは、0.5μm〜50μmであることが好ましい。剥離層6の厚さが0.5μm以上であると、十分な接着性をより確実に得ることができる。剥離層6の厚さが50μm以下であると、成形体30に装飾材1を固定した後に乾燥し易く好ましい(図4参照)。なお、剥離層6は、着色したものでも、未着色のものであってもよい。
図柄層8は、剥離層6上に形成され文字や図柄を表現するための層である。図柄層6は、文字や図柄を表現するために、着色剤と、バインダーとなる合成樹脂と、を少なくとも構成材料として含む着色インキを用いて形成される。
図柄層8のバインダーとなる合成樹脂としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂、熱可塑ウレタン系樹脂、メタアクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ポリエチレン系樹脂、及び、塩素化ポリプロピレン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂であることが好ましい。
図柄層8の着色インキに含まれる着色剤としては、顔料又は染料が挙げられる。顔料としては、(1)インジゴ、アリザリン、カーサミン、アントシアニン、フラボノイド、シコニンなどの植物色素、(2)アゾ、キサンテン、トリフェニルメタンなどの食用色素、(3)黄土、緑土などの天然無機顔料、(4)炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミニウムレーキ、マダーレーキ、コチニールレーキなどが好ましく挙げられる。
図柄層8の厚さは、0.5μm〜50μmであることが好ましい。図柄層8の厚さが0.5μm以上であると、十分な意匠性をより容易に得やすくなる。図柄層8の厚さが50μm以下であると、成形体30に装飾材1を固定した後に乾燥し易く好ましい(図4参照)。
第1アンカー層10は、図柄層8と金属酸化物層12との密着性を向上させるために図柄層8と金属酸化物層12との間に配置される層である。
第1アンカー層10の構成材料としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、及び、ビニル系共重合体樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の合成樹脂が好ましく挙げられる。第1アンカー層10の厚さは、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択すればよい。
金属酸化物層12は酸化アルミニウムからなり、第1アンカー層10上に配置される層である。この金属酸化物層12は、支持基体2の主面の略法線方向からみて、当該金属酸化物層12と、マスク層14と、電波透過性金属層16とが略同一パターンを有して積層されるように配置されている。この金属酸化物層12は絶縁性であるため、この層が存在しても電波透過性には影響しない。
この金属酸化物層12には、酸化アルミニウムとして、非晶質の酸化アルミニウムが含まれていてもよい。これにより、真空蒸着法などの通常の薄膜製造方法により金属酸化物層を形成することが容易にできる。更に、製造の容易さの観点から、金属酸化物層は、すべて非晶質の酸化アルミニウムからなっていてもよい。
金属酸化物層12の厚さは、5nm〜100nmであることが好ましい。金属酸化物層12の厚さが5nm以上であると、金属酸化物層12を第1アンカー層10の表面全体により容易かつより確実に形成することができるようになる。金属酸化物層12の厚さが100nm以下であると、クラックの発生を防止し、装飾材1の十分な加工性と透明性をより容易かつ確実に得ることができるようになる。
電波透過性金属層14は、図柄層8に描かれた文字や図柄に金属光沢を付与するために金属酸化物層12上に配置される不連続な層であり、不連続であることから電波透過性を発揮するものである。ただし、図1及び後述する図2においては、便宜上、電波透過性金属層14は連続する層として表されている。
電波透過性金属層14は、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として少なくとも含んでいればよい。Sn、In以外に電波透過性金属層14に含有させる構成材料やその含有量は、所望の金属光沢色と金属酸化物層との密着性を得る観点から考慮して適宜選択すればよく特に限定されない。例えば、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、及び、亜鉛からなる群から選択される少なくとも1種の金属、上記群から選択される少なくとも1種の金属を含む合金、上記群から選択される少なくとも1種の金属を含む化合物をSn、In以外の構成成分として含有させてもよい。
この電波透過性金属層14は、支持基体2の主面の略法線方向からみて、当該電波透過性金属層14と、マスク層16と、金属酸化物層12とが略同一パターンを有して積層されるように配置されている。
電波透過性金属層14の厚さは、10nm〜80nmであることが好ましい。電波透過性金属層14の厚さが10nm以上であると、十分な金属光沢感をより容易に得ることができるようになる。電波透過性金属層14の厚さが80nm以下であると、電波透過性金属層14の電波透過性をより容易かつより確実に得ることができるようになる。
電波透過性金属層14の不連続な構造としては、例えば、島状構造がある。島状構造とは、後述する真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などによる膜形成の初期段階における膜厚の薄い構造であって、分割した小領域に凝着し、多島海のような様相を示す構造をいう。このような様相を示すのは、薄膜物質の表面エネルギーによるものと考えられている。
島状構造における島部分の幅は、1nm〜2000nmであるのが好ましい。島部分の横幅が1nm以上であれば美麗な金属光沢が得られる。島部分の幅が2000nm以下であれば、島部分の面積が広すぎることがなく、電波透過性をより確実に発揮することができるとともに、島部分同士が接近しすぎず、帯電した電荷のトンネル電流に起因する放電が起こりにくく、島部分は燃焼又は熱収縮を起こしにくい。このため、電波透過性をより確実に発揮することができる。
島状構造における島部分同士の隙間は、例えば1nm〜800nmの間隔を有するようにすることができる。間隔が1nm以上であれば、島部分同士が接近しすぎず、帯電した電荷のトンネル電流に起因する放電が起こりにくく、島部分は燃焼又は熱収縮を起こしにくい。このため、電波透過性をより確実に発揮することができる。間隔が800nm以下であれば、電波透過性金属層14の面積が確保されて美麗な金属光沢が得られる。金属光沢の美麗な意匠表現を有し、なおかつ、電波透過性を確保するには、全体に対する島部分の占める割合は80%以上であるのが好ましく、島部分同士の間の隙間が占める割合は20%以下であるのが好ましい。
マスク層16は、電波透過性金属層14のうち、エッチング処理により除去せずに残して金属光沢を得ようとする部分の上に形成する層であり、電波透過性金属層14が島状構造を有している場合には、マスク層16は島部分同士の隙間に嵌入した構成を有する。
マスク層16の構成材料としては、エッチング処理により溶解しないものであれば特に限定されず、エッチング処理により溶解しない範囲で公知のマスク層に採用されている構成材料を用いることができる。マスク層16の厚さもエッチング処理により溶解せず、第2アンカー層18との十分な密着性を確保できる厚さであれば特に限定されない。
また、マスク層16は、支持基体2の主面の略法線方向からみて、当該マスク層16と電波透過性金属層14と金属酸化物層12とが略同一パターンを有して積層されるように配置されている。
第2アンカー層18は、マスク層16と接着層20との密着性を向上させるためにマスク層16と接着層20との間に配置される層であり、金属酸化物層12及び電波透過性金属層14のうちのエッチング処理で除去された部分に嵌入し、この部分において第1アンカー層10に密着する構成を有する。
第2アンカー層18は、後述する第4工程でのエッチング処理後に得られる、電波透過性金属層14と金属酸化物層12が除去され第1アンカー層10の表面が外部に露出している部分と、略同一パターンを有して積層されている積層体(マスク層16と電波透過性金属層14と金属酸化物層12との積層体)の部分とを被覆するように配置されている。
第2アンカー層18の構成材料としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、及び、ビニル系共重合体樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の合成樹脂が好ましく挙げられる。第2アンカー層18の厚さは、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択すればよい。
接着層20は、第2アンカー層18上に配置される層である。接着層20は装飾材1を成形体30に固定する際に(図4参照)、成形体30の表面に接着される層であり、成形体30に固定された後の装飾材1において最内部に配置されることになる層である。
接着層20は、装飾材1の第2アンカー層18の表面(主面)のうち成形体30に接着させたい部分に形成する。すなわち、第2アンカー層18の表面全体を成形体30に接着させたい場合に、第2アンカー層18の表面全体に接着層20を形成する。また、第2アンカー層18の表面のうちの一部分を成形体30に接着させたい場合には、第2アンカー層18のうちの一部分に接着層20を形成する。
接着層20の構成材料としては、成形体30に対する十分な接着性を得ることができれば特に限定されない。接着層20を成形体30に加熱圧着する場合には、接着層20の構成材料としては、感熱性、感圧性を有する合成樹脂を適宜選択すればよい。
例えば、成形体30の表面部分の構成材料がポリアクリル系樹脂の場合には、接着層20の構成材料としては、ポリアクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、例えば、成形体30の表面部分の構成材料がポリフェニレンオキシド共重合体、ポリスチレン系共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合には、接着層20の構成材料としては、これらの樹脂と親和性のあるポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを適宜選択して採用すればよい。
更に、例えば、成形体30の表面部分の構成材料がポリプロピレン樹脂の場合は、接着層20の構成材料としては、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。
接着層20の厚さは、0.5μm〜50μmであることが好ましい。接着層20の厚さが0.5μm以上であると、十分な接着性をより容易かつ確実に得ることができるようになる。接着層20の厚さが50μm以下であると、成形体30に装飾材1を固定した後に乾燥し易く好ましい。
以上説明したように、第1実施形態の装飾材1は、金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を設けた構成を有しているので、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層14を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層を容易かつ十分に除去することができる。そして、第1実施形態の装飾材1を使用することにより、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる。
次に、本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態(第1実施形態の装飾材1の製造方法の好適な一実施形態)について図2及び図3を用いて説明する。
図2は本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態の第3工程までの製造工程(図1に示した第1実施形態の装飾材を製造する場合の第3工程までの製造工程)を示すための説明図である。また、図3は、本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態の第4工程以降の製造工程(図1に示した第1実施形態の装飾材を製造する場合の第4工程以降の製造工程)を示すための説明図である。
図2及び図3に示すように、本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態は、主として、支持基体2の第一の主面S1上に、金属酸化物層12を形成する第1工程と、金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を形成する第2工程と、電波透過性金属層14上の一部にマスク層16を形成する第3工程と、マスク層16が形成されていない部分にエッチング処理を施し、支持基体2の主面の略法線方向からみて、電波透過性金属層14のパターン及び金属酸化物層12のパターンを、マスク層16のパターンと略同一に形成する第4工程と、マスク層16上に接着層20を形成する第5工程と、を有している。
更に、本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態では、第1工程の前に、支持基体2の第一の主面S1上に、合成樹脂を含む剥離層4を当該支持基体から剥離可能に形成する剥離層形成工程を有し、第1工程においては、剥離層形成工程において形成した剥離層4上に金属酸化物層12を形成している。
以下、個々の製造工程についてより具体的に説明する。
<剥離層形成工程>
図2及び図3に示すように、第1実施形態の装飾材の製造方法における剥離層形成工程おいては、支持基体2上に、離型層4を形成した後、剥離層6を形成する(離型層4及び剥離層6を順次形成する。)。
支持基体2上に離型層4を形成する方法としては、支持基体2と離型層4との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法、リップコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。また、離型層4を形成する際、支持基体2の表面にコロナ処理や易接着処理をしてもよい。
離型層4上に剥離層6を形成する方法としては、離型層4に対する剥離層6の剥離性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。
<図柄層形成工程>
図2及び図3に示すように、第1実施形態の装飾材の製造方法における図柄層形成工程おいては、剥離層6上に、図柄層8を形成した後、第1アンカー層10を形成する(図柄層8及び第1アンカー層10を順次形成する。)。
剥離層6上に図柄層8を形成する方法としては、剥離層6と図柄層8との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法などの通常の印刷法を採用することができる。
特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。図柄層8は、表現したい図柄に応じて、剥離層6上に全面的に設ける場合や剥離層6上に部分的に設ける場合もある。
図柄層8上に第1アンカー層10を形成する方法としては、図柄層8と第1アンカー層10との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。
<第1工程>
図2及び図3に示すように、第1実施形態の装飾材の製造方法における第1工程おいては、第1アンカー層10上に金属酸化物層12を形成する。
金属酸化物層12の形成方法としては、第1アンカー層10と金属酸化物層12との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、物理蒸着法、化学蒸着法を採用することができる。
<第2工程>
図2及び図3に示すように、第1実施形態の装飾材の製造方法における第2工程おいては、金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を形成する。
金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を形成する方法としては、金属酸化物層12と電波透過性金属層14との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などを採用することができる。
図2に示すように、第1実施形態の装飾材の製造方法における第3工程おいては、電波透過性金属層14上の一部(電波透過性金属層を残しておきたい部分)に、合成樹脂を含むマスク層16を形成する。
電波透過性金属層14上にマスク層16を形成する方法としては、公知のエッチング処理に適したマスク層形成方法を採用することができる。
<第4工程>
図2に示すように、第1実施形態の装飾材の製造方法における第4工程おいては、マスク層16が形成されていない部分にエッチング処理を施し、支持基体2の主面の略法線方向からみて、電波透過性金属層14のパターン及び金属酸化物層12のパターンを、マスク層16のパターンと略同一になるように形成する。
エッチング処理に使用するエッチング液としては、例えばpHが0〜2.5の酸性の水溶液、又はpHが12.5〜14の塩基性の水溶液が好ましい。また、酸性の水溶液のpHのより好ましい上限は概ね2程度であり、塩基性の水溶液のpHのより好ましい下限は概ね13程度である。エッチング処理による第1アンカー層のダメージをより確実に防止する観点からは、pHが上記範囲の弱酸性又は弱塩基性の水溶液がより好ましい。本実施形態の装飾材1においては、金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を配置しているため、弱酸性又は弱塩基性の水溶液を用いたエッチング処理であっても、マスク層16によりマスクされていない電波透過性金属層14金属酸化物層12は十分に除去することができる。
エッチング液に使用する酸としては、水に溶けて上述のpH範囲の酸性を発現することのできる酸であれば特に限定されない。例えば、リン酸、硝酸、塩酸、硫酸、及び、塩化第二鉄からなる群から選択される少なくとも1種の酸が好ましく挙げられる。
エッチング液に使用する塩基としては、水に溶けて上述のpH範囲の塩基性を発現することのできる塩基であれば特に限定されない。例えば、水酸化ナトリウム、及び、水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも1種の酸が好ましく挙げられる。
<第5工程>
第1実施形態の装飾材の製造方法における第5工程おいては、マスク層16上と、第4工程におけるエッチング処理で電波透過性金属層14及び金属酸化物層12が除去されることにより外部に露出した第1アンカー層10上に(図3参照)、第2アンカー層18、接着層20を順次形成する(図1参照)。
第2アンカー層18を形成する方法としては、第1アンカー層10と第2アンカー層18との密着性、及び、マスク層16と第2アンカー層18との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。
第2アンカー層18上に接着層20を形成する方法としては、第2アンカー層18と接着層20との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。
以上の工程を経ることにより、図1に示した第1実施形態の装飾材1を得ることができる。
以上説明したように、第1実施形態の装飾材の製造方法は、電波透過性金属層14を形成する第2工程の前に、支持基体2の第一の主面S1上に、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層12を形成する第1工程を有している。すなわち、製造過程において、電波透過性金属層14の下地となる層として酸化アルミニウムからなる金属酸化物層12を配置し、当該金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を形成する。
そのため、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層14を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層14を容易かつ十分に除去することができ、成形体30を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる第1実施形態の装飾材1を容易かつ確実に得ることができる。
また、第1実施形態の装飾材の製造方法によれば、金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を形成することにより、第4工程において、従来よりも弱い酸又は弱い塩基を用いてエッチング処理をしても、マスク層16が形成されていない部分において、電波透過性金属層14が島状構造を有しそこにエッチング液が浸透するため、金属酸化物層12とともに電波透過性金属層14の除去を容易かつ十分に行うことができるようになる。
このように、第1実施形態の装飾材の製造方法は、従来よりも弱い酸又は弱い塩基を用いたエッチング処理が可能なことから、合成樹脂を構成成分として含む支持基体2を有する構成を採用する場合や、支持基体2と金属酸化物層12との間に合成樹脂を構成成分として含む層(離型層4、剥離層6、図柄層8、第1アンカー層10)を配置する構成を採用する場合に、支持基体や合成樹脂を構成成分として含む層にダメージを与えることを容易かつ十分に防止することができる。
更に、第1実施形態の装飾材の製造方法においては、第2工程において、物理的蒸着法又は化学的蒸着法により酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成している。これにより、公知の薄膜製造技術を用いて容易かつ確実に金属酸化物層を形成することができるようになる。
≪成形品≫
次に、本発明の成形品の第1実施形態の基本構成(本発明の装飾材の第1実施形態を備えた成形品)について図4を用いて説明する。
図4は、本発明の成形品の第1実施形態の基本構成(本発明の装飾材の第1実施形態を備えた成形品)を示す模式断面図である。図4に示すように、第1実施形態の成形品1Bは、成形体30と、成形体30の表面に配置される装飾材1と、を有している。
ここで、装飾材1は、図1に示した第1実施形態の装飾材1(剥離層4を有する構成の装飾材1)であり、かつ、装飾材1は、接着層の側で成形体に固定されている。この装飾材1は、先に述べたように、成形体1の表面に固定後に、支持基体2を容易に剥離することができる。成形品30は、装飾材1を備えているので、所望の図柄による装飾が容易かつ確実に施されている。
成形体30の構成材料は特に限定されず、例えば、樹脂成形体、ゴム成形体、金属成形体、木工成形体、ガラス成形体、陶磁器成形体、又は、これらからなる複合成形体などを挙げることができる。成形体30は、透明、半透明、不透明のいずれでもよい。また、成形体30は、着色されていても、着色されていなくてもよい。
樹脂成形体の場合に構成材料となる合成樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、AN樹脂などの汎用樹脂を挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂やポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。更に、ガラス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
次に、図4に示した本発明の成形品の製造方法は特に限定されず、公知の成形体に対する装飾材の公知の固定方法を採用することができる。例えば、特開平8−324196号公報、特開2008−94038号公報に記載の方法を採用することができる。
[第2実施形態]
図5は本発明の装飾材の第2実施形態の基本構成を示す模式断面図である。以下、図5に示す装飾材1Aについて説明する。なお、上述の図1に示した装飾材1について説明した構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明は省略することもある。
図5に示す第2実施形態の装飾材1Aも、図1に示した装飾材1と同様に、主として、互いに略平行に対向する第一の主面S1及び第二の主面S2を有する支持基体2と、支持基体2の第一の主面上に配置されており、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層12と、金属酸化物層12上に配置されており、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として含む電波透過性金属層14と、電波透過性金属層14上に配置されており、合成樹脂を含むマスク層16と、マスク層16上に配置されており、合成樹脂を含む接着層20と、を有して構成されている。
そして、図5に示す第2実施形態の装飾材1Aも、図1に示した装飾材1と同様に、支持基体2の主面の略法線方向からみて、マスク層16と電波透過性金属層14と金属酸化物層12とが略同一パターンを有して積層されている構成を有する。
また、図5に示す第2実施形態の装飾材1Aも、図1に示した第1実施形態の装飾材1ト同様に、マスク層16と接着層20との間に、第2アンカー層18が配置された構成を有している。
ただし、図5に示す第2実施形態の装飾材1Aは下記の点において、図1に示した装飾材1と異なる構成を有している。すなわち、図5に示す第2実施形態の装飾材1Aの場合、支持基体2と金属酸化物層12との間に、更に複数の層(2つの層)が配置された構成を有している。
これらの複数の層を支持基体2の近くに配置されている層から順に説明すると、図5に示すように、装飾材1Aは、支持基体2上に隣接して配置される図柄層8と、図柄層8上に隣接して配置される第1アンカー層10とを有する。すなわち、図5に示す第2実施形態の装飾材1Aは、図1に示した離型層4、剥離層6を有していない構成となっている。
第2実施形態の装飾材1Aは、離型層4、剥離層6を有さず、成形体30に固定して成形品1Cとした場合に(図6参照)、支持基体2を剥離しない構成が採用されている。
この場合、装飾材1Aを成形体30に固定して成形品1Cを製造する際に、装飾材1Aの支持基体2が成形品の表面に配置されることになるので、下地となる図柄層8(及び電波透過性金属層14)が見えるように、支持基体2は少なくともある程度の可視光透過性を有するように構成されている。
以上説明したように、第2実施形態の装飾材1Aも、金属酸化物層12上に電波透過性金属層14を設けた構成を有しているので、エッチング処理を経る方法で電波透過性金属層14を部分的に形成する場合であっても、非金属光沢部分の電波透過性金属層を容易かつ十分に除去することができる。そして、第2実施形態の装飾材1Aを使用することにより、成形体を所望の図柄で装飾することが容易かつ十分にできる。
≪装飾材の製造方法≫
次に、本発明の装飾材の製造方法の第2実施形態(第2実施形態の装飾材1Aの製造方法の好適な一実施形態)について図5を用いて説明する。
本発明の装飾材の製造方法の第2実施形態は、図5に示すように、支持基体2の第一の主面S1上に、図柄層8を直接配置したこと以外は、本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態と同様の構成を有する。
すなわち、本発明の装飾材の製造方法の第2実施形態では、本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態で説明した剥離層形成工程がなく、図柄層形成工程において、支持基体2の第一の主面S1上に、図柄層8を直接配置する。そのため、第2実施形態の装飾材の製造方法においては、図柄層形成工程のみ説明し、その他の工程については省略する。
<図柄層形成工程>
図5に示すように、第2実施形態の装飾材の製造方法における図柄層形成工程おいては、支持基体2上に、図柄層8を形成した後、第1アンカー層10を形成する(図柄層8及び第1アンカー層10を順次形成する)。
支持基体2上に図柄層8を形成する方法としては、支持基体2と図柄層8との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法などの通常の印刷法を採用することができる。
特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。図柄層8は、表現したい図柄に応じて、支持基体2上に全面的に設ける場合や支持基体2上に部分的に設ける場合もある。
図柄層8上に第1アンカー層10を形成する方法としては、図柄層8と第1アンカー層10との密着性を十分に確保できる範囲で公知の薄膜製造技術を採用することができる。例えば、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法を採用することができる。
≪成形品≫
次に、本発明の成形品の第2実施形態の基本構成(本発明の装飾材の第2実施形態を備えた成形品)について図6を用いて説明する。
図6は、本発明の成形品の第2実施形態の基本構成(本発明の装飾材の第2実施形態を備えた成形品)を示す模式断面図である。図6に示すように、第2実施形態の成形品1Cは、成形体30と、成形体30の表面に配置される装飾材1Aと、を有している。
ここで、装飾材1Aは、図5に示した第2実施形態の装飾材1A(離型層及び剥離層を有さない構成の装飾材1A)であり、かつ、装飾材1Aは、接着層20の側で成形体30に固定されている。この装飾材1Aは、先に述べたように、成形体30の表面に固定後に、支持基体2は剥離されない。成形品1Cは、装飾材1Aを備えているので、所望の図柄による装飾が容易かつ確実に施されている。
次に、図6に示した本発明の成形品の製造方法は特に限定されず、公知の成形体に対する装飾材の公知の固定方法を採用することができる。例えば、特開平8−324196号公報、特開2008−94038号公報に記載の方法を採用することができる。
[変形態様]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。ここで示された実施形態は本発明の一例に過ぎず、特許請求の範囲の技術的思想及び教示の範囲で種々の設計変更が可能であり、したがって他の実施形態も種々存在し、それらは本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、図1に示した第1実施形態の装飾材1においては、離型層4を支持基体2と剥離層6との間に配置した構成について説明したが、本発明の装飾材はこれに限定されない。例えば、本発明の装飾材は、離型層4を有さず、支持基体2上に剥離層6を隣接して配置した構成を有していてもよい。
また、例えば、図1に示した第1実施形態の装飾材1においては、一層からなる図柄層8を剥離層6と第1アンカー層10との間に配置した構成について説明したが、本発明の装飾材は、例えば、複数の層からなる図柄層を剥離層6と第1アンカー層10との間に配置した構成を有していてもよい。この場合、図柄層を構成する複数の層の間には、各層間の接着をより確実なものとするためにアンカー層又は接着層を設けてもよい。また、例えば、本発明の装飾材は、図柄層8を有さず、剥離層6上に第1アンカー層10を隣接して配置した構成を有していてもよい。
また、例えば、図1に示した第1実施形態の装飾材1においては、第1アンカー層10を図柄層8と金属酸化物層12との間に配置し、第2アンカー層18をマスク層16と接着層20との間に配置した構成について説明したが、本発明の装飾材は、例えば、第1アンカー層10を有さず、図柄層8上に金属酸化物層12を隣接して配置した構成を有していてもよく、第2アンカー層18を有さず、マスク層16の上に接着層20を隣接して配置した構成を有していてもよい。また、第1アンカー層10及び第2アンカー層18の両方を有さなくてもよい。
また、例えば、図5に示した第2実施形態の装飾材1Aおいては、一層からなる図柄層8を支持基材2と第1アンカー層10との間に配置した構成について説明したが、本発明の装飾材は、例えば、複数の層からなる図柄層を支持基材2と第1アンカー層10との間に配置した構成を有していてもよい。この場合、図柄層を構成する複数の層の間には、各層間の接着をより確実なものとするためにアンカー層又は接着層を設けてもよい。
また、例えば、図5に示した第2実施形態の装飾材1Aおいては、図柄層8を支持基材2と第1アンカー層10との間に配置した構成について説明したが、本発明の装飾材は、例えば、支持基材2と図柄層8との接着をより確実なものとするためにアンカー層又は接着層を支持基材2と図柄層8との間に配置した構成を有していてもよい。
また、例えば、図5に示した第2実施形態の装飾材1Aにおいては、第1アンカー層10を図柄層8と金属酸化物層12との間に配置し、第2アンカー層18をマスク層16と接着層20との間に配置した構成について説明したが、本発明の装飾材は、例えば、第1アンカー層10を有さず、図柄層8上に金属酸化物層12を隣接して配置した構成を有していてもよく、第2アンカー層18を有さず、マスク層16の上に接着層20を隣接して配置した構成を有していてもよい。また、第1アンカー層10及び第2アンカー層18の両方を有さなくてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の装飾材について更に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例においては、先に述べた図1に示す本発明の装飾材の第1実施形態を実施した。
≪実施例≫
厚み38×10−3mm(38μm)の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを支持基体として用い、この支持基体の一方の面全面に、メタクリル酸メチル樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂との混合物を、厚み1×10−3mm(1μm)となるようにグラビア印刷法でコーティングして、剥離層を形成した。
このようにして形成した剥離層の上全面に、アクリルポリオール樹脂とイソシアネート樹脂との混合物を、厚み3×10−3mm(3μm)となるようにグラビアコート法でコーティングして、アンカー層を形成した。
アンカー層の上全面に、真空蒸着法で厚み150×10−8cm(150オングストローム)の酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成し、次いで、金属酸化物層の上全面に、真空蒸着法で厚み300×10−8cm(300オングストローム)のSnからなる電波透過性金属層を形成した。
このようにして形成した電波透過性金属層の上に、部分的に塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂を、1×10−3mm(1μm)となるようにグラビア印刷法でコーティングし、マスク層を形成した。
マスク層形成後の積層体に、1N水酸化ナトリウム水溶液に20℃、60秒の条件で浸漬してエッチング処理を施し、次いで純水に20℃、30秒の条件で浸漬して水洗し、電波透過性金属層のパターン及び金属酸化物層のパターンを、マスク層のパターンと略同一に形成した。
これらのエッチング処理を行った積層体のマスク層側の全面に、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂を、厚み1×10−3mm(1μm)となるようにグラビア印刷法でコーティングし、接着層を形成した。このようにして、部分的に電波透過性金属層を有する本発明の装飾材(転写材)を得た。
≪比較例≫
金属酸化物層を形成しなかった以外は上記実施例1と同様にして、すなわち、アンカー層を形成した後に、当該アンカー層の上全面に、真空蒸着法で厚み300×10−8cm(300オングストローム)のSnからなる電波透過性金属層を形成した以外は上記実施例1と同様にして、比較例1による比較用装飾材(転写材)を得た。
[評価試験]
(1)目視による観察
上記実施例1及び上記比較例1におけるマスク層形成後の積層体について、エッチング処理及び水洗処理を施した後、上記実施例1においてはマスク層が形成されていない部分は透明になったが、上記比較例1ではマスク層が形成されていない部分に金属光沢が残ったままであった。
(2)透過光測定
また、上記実施例1及び上記比較例1におけるマスク層形成後の積層体について、上記エッチング処理及び水洗処理の前後で、マスク層が形成されていない部分の全光線透過率を測定した。測定には、日本電色工業(株)製のNDH−2000を用い、JIS K7361(ISO 13468)に準拠した条件を用いた。結果を下記の表に示す。なお、アンカー層まで形成した後に測定した積層体の全光線透過率は90.8%であった。
Figure 2010082857
本発明により得られる装飾材は、携帯電話、パーソナルコンピュータなどの家電製品のケース、自動車プラスチック部品などの成形体の装飾(加飾)に利用することができる。また、本発明により得られる成形品は、美観に優れ高級感を有する成形品として利用することができる。
本発明の装飾材の第1実施形態の基本構成を示す模式断面図である。 本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態の第3工程までの製造工程(図1に示した第1実施形態の装飾材を製造する場合の第3工程までの製造工程)を示すための説明図である。 本発明の装飾材の製造方法の第1実施形態の第4工程以降の製造工程(図1に示した第1実施形態の装飾材を製造する場合の第4工程以降の製造工程)を示すための説明図である。 本発明の成形品の第1実施形態の基本構成(本発明の装飾材の第1実施形態を備えた成形品)を示す模式断面図である。 本発明の装飾材の第2実施形態の基本構成を示す模式断面図である。 本発明の成形品の第2実施形態の基本構成(本発明の装飾材の第2実施形態を備えた成形品)を示す模式断面図である。
1、1A・・・装飾材、1B、1C・・・、成形品、2・・・支持基体、4・・・離型層、6・・・剥離層、8・・・図柄層、10・・・第1アンカー層、12・・・金属酸化物層、14・・・電波透過性金属層、16・・・マスク層、18・・・第2アンカー層、20・・・接着層、30・・・成形体、S1・・・第1の主面、S2・・・第2の主面。


Claims (8)

  1. 互いに対向する第一の主面及び第二の主面を有する支持基体と、
    前記支持基体の第一の主面上に配置されており、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層と、
    前記金属酸化物層上に配置されており、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として含む電波透過性金属層と、
    前記電波透過性金属層上に配置されており、合成樹脂を含むマスク層と、
    前記マスク層上に配置されており、合成樹脂を含む接着層と、
    を有しており、
    前記支持基体の主面の略法線方向からみて、前記マスク層と前記電波透過性金属層と前記金属酸化物層とが略同一パターンを有して積層されている構成を有する、
    装飾材。
  2. 前記金属酸化物層には、前記酸化アルミニウムとして非晶質の酸化アルミニウムが含まれている、請求項1に記載の装飾材。
  3. 前記支持基体と前記金属酸化物層との間に、前記支持基体から剥離可能に配置されており、合成樹脂を含む剥離層を更に有する、
    請求項1又は2に記載の装飾材。
  4. 互いに対向する第一の主面及び第二の主面を有する支持基体の前記第一の主面上に、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成する第1工程と、
    前記金属酸化物層上に、Sn及びInからなる群より選択される少なくとも1種を構成成分として含む電波透過性金属層を形成する第2工程と、
    前記電波透過性金属層上の一部に、合成樹脂を含むマスク層を形成する第3工程と、
    前記マスク層が形成されていない部分にエッチング処理を施し、前記支持基体の主面の略法線方向からみて、前記電波透過性金属層のパターン及び前記金属酸化物層のパターンを、前記マスク層のパターンと略同一に形成する第4工程と、
    前記マスク層上に、合成樹脂を含む接着層を形成する第5工程と、
    を有する、
    装飾材の製造方法。
  5. 前記第2工程において、物理的蒸着法又は化学的蒸着法により酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を形成する、
    請求項4に記載の装飾材の製造方法。
  6. 前記第1工程の前に、前記支持基体の前記第一の主面上に、合成樹脂を含む剥離層を当該支持基体から剥離可能に形成する剥離層形成工程を有し、
    前記第1工程においては、前記剥離層形成工程において形成した前記剥離層上に前記金属酸化物層を形成する、
    請求項4又は5に記載の装飾材の製造方法。
  7. 成形体と、
    前記成形体の表面に配置される装飾材と、
    を有しており、
    前記装飾材が、請求項1又は2に記載の装飾材であり、かつ、前記装飾材は、前記接着層の側で前記成形体に固定されている、
    成形品。
  8. 成形体と、
    前記成形体の表面に配置される装飾材と、
    を有しており、
    前記装飾材が、請求項3に記載の装飾材であり、かつ、前記装飾材は、前記接着層の側で前記成形体に固定されており、前記装飾材の前記支持基体が剥離されている、
    成形品。
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