JP2010198009A - 情報表示パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体の一方の面側に金属層が積層された情報表示パネルであって、前記金属層の表面抵抗値が1.3〜100Ω/□の範囲であることを特徴とする情報表示パネル。
【選択図】図1
Description
他方、視認性、外観上のデザイン性を高めるための要素技術として、金属薄膜を用いた技術が知られている。例えば、美粧性を付与するために紙又はフィルム基材にアルミニウムを蒸着した金属蒸着膜が、包装材、カード、ポスター、シール、ラベル等に広く用いられている。金属蒸着膜は、基材に直接アルミニウムを蒸着する、いわゆるダイレクト蒸着法により主に製造されているが、最近では、接着剤を介して基材に金属蒸着膜を転写する製造方法がある。金属蒸着膜を転写する方法を用いることで、金属光沢性を有しつつ様々な外観や模様を付与することが提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に開示された技術は、金属光沢性を有しつつ様々な外観や模様を付与することが開示されている。
請求項1に記載の発明は、支持体の一方の面側に金属層が積層された情報表示パネルであって、前記金属層の表面抵抗値が1.3〜100Ω/□の範囲であることを特徴とする情報表示パネルである。
請求項1に記載の発明によれば、光源が非点灯時に目視方向から観察すると、金属光沢性を有する金属層が観察され、光源が点灯時には、光が金属層を透過される効果が生じる。
請求項2に記載の発明によれば、前記金属層上に酸化防止層が存在することにより、金属層が酸化されることなく金属光沢を保つことができ、より高品位な表示が可能となる。
請求項3記載の解決手段によれば、加飾層がインキや樹脂によって構成され、意匠効果を発揮することになり、美観性が向上する。また、エンボス模様やマット模様を加飾層として設けると、艶消し模様等の金属光沢性の強度の度合いが適宜調整できる効果も生じる。
請求項4に記載の発明によれば、帯電防止層により、加飾層や酸化防止層に汚れや傷等がつきにくくなるので、金属層の金属光沢性や光透過性を維持することができる効果が生じる。
請求項5に記載の発明によれば、ポリカーボネートは耐熱性や耐衝撃性に優れているために過酷な環境下で使用でき、ポリプロピレントおよび発泡ポリプロピレンは軽量であるために、製造工程において加工等が容易であり、情報表示パネルも軽量になる効果が生じる。また、ポリプロピレンを使用することにより、破棄燃焼時にハロゲンガス等の有害ガスが発生しないため、環境負荷が小さい効果が生じる。
請求項6に記載の発明によれば、金属層に微細な凹凸を設けることで、光が拡散し、またはヘアライン模様、エンボス模様、マット模様およびホログラム模様等の模様に表現することができるので、美観性を向上する効果が生じる。
金属層4は、アルミニウム、亜鉛、金、銀、プラチナ、ニッケル、錫等が好ましく利用できる。
なお、金属層4は、金属光沢性を有しており、その金属光沢性が本願発明においても、そのまま生かされることになる。本発明においては、アルミニウムを用いるのが好ましい。アルミニウムは金属光沢性が非常に高く、美しい表示を実現することが可能となるためである。
保護層を積層した場合は、保護層上に、後述する加飾層2および帯電防止層1を順に積層する。
酸化防止層3は、透明又は半透明の樹脂から構成することが好ましい。後述する酸化防止層3の構成層の一層であるインク受容層により印刷適性を付与することができ、かつ、金属層4の酸化を防ぐことができる。
プライマー層は、金属層4上に積層され、金属層4と後述するアンカー層との密着性を向上させる。
アンカー層は、後述するインク受容層を通過した水分を吸収して、金属層4への水分の浸透を防止するとともに、インク受容層と金属層4との密着性を向上させ、印刷適性の改善及び金属層4とインク受容層の剥離を防止できる。
アンカー層としては、ポリエステル変性樹脂を主成分とした樹脂を用いることができ、また、アンカー層の厚みは1〜5μmである。
インク受容層は、インクのにじみが少ないものであればよく、例えばポリエステル樹脂水分散体の加工剤を用いることができる。厚みは10〜20μmである。
よって酸化防止層3を積層することで、金属層4の酸化を防ぐことができるので、金属光沢性を維持することができる。
加飾層2は、金属光沢性を有するような模様等を施すことができるので、さらなる金属光沢性または意匠効果が発揮される。加飾層2は観察者8から直接観察され、用いる絵柄には、印刷をする際に一般的に使われるインキを使用することができ、好みに応じた絵柄を印刷することができる。
帯電防止層1は、加飾層2の全面に積層され、透明又は半透明の樹脂から構成されている。帯電防止層が存在することで、加飾層および酸化防止層の汚れや傷等を防ぐことができるので、金属光沢性や光透過性を維持することができる。
帯電防止層1は、導電性粉末や界面活性剤などを樹脂中に分散させてシート状に成形する方法、フィルム表面に帯電防止剤を塗布する方法、及びカルボキシル基を持つ帯電防止ポリマーを使用する方法等が採用することができる。
酸化アルミニウムとシリコンカーバイドを混合させた研磨剤による研磨によって、微細な凹凸をつけた二軸延伸ポリプロピレン製の転写用フィルムの表面に真空蒸着法により、表面抵抗値が1.3Ω/□になるようにアルミニウム蒸着層を形成させた後、この上に接着剤である二液重合型ポリウレタンを4μm程度の厚みになるように塗布した。
表面抵抗値に変えて、金属層の厚さを制御する方法も考えられるが、厚さには、厚さムラもあり、適切な測定が難しいという問題を有している。そのため、表面抵抗値を制御する方法によることが好ましく、表1に示すように、光透過性や金属光沢性と相関関係があることも確認されている。
そして転写用フィルムをアルミニウム蒸着層から剥離し、接着剤を介してアルミニウム転写蒸着層とポリカーボネートが一体化したものを得た。
アルミニウム蒸着層の表面に、ウレタン樹脂を主成分とするプライマー層を形成した。プライマー層上に、樹脂(商品名:WAC−10、高松油脂(株)社製)を厚み約1.5μmのアンカー層を形成した。 アンカー層上に、ポリエステル樹脂(商品名:NS−141LX、高松油脂(株)社製)の水分散体を固形分厚み15μmとなるよう塗布し、インク受容層を形成して酸化防止層3を積層した。
酸化防止層上に二液硬化型スクリーンプロセス絵柄(商品名SS65シリーズ;東洋絵柄製造株式会社)を用いてスクリーン印刷によりマット模様である加飾層2を形成した。
絵柄層を設けると、絵柄層の側から入射する光が、絵柄層の存在しない領域のみを通過することから、その通過する領域が特に明るく観察され、多様な表示が可能になる。
特に光源7を設けて、点灯した場合には、この傾向は著しくなり、美しい表示が可能となる。
光源が点灯時に目視方向から観察すると、絵柄層で施された数字、図形および文字等がアルミニウム蒸着層を透過して観察でき、はっきりと美しく表示されていた。光源が非点灯時には、加飾層が存在しない範囲で酸化防止層および帯電防止層を透過して金属層を観察することができ、加飾層が存在する範囲は、加飾層で施した模様が観察することができた。
加飾層1によって、意匠効果に優れた模様等を印刷することができた。
2 加飾層
3 酸化防止層
4 金属層
5 支持体
6 絵柄層
7 光源
8 観察者
9 情報表示パネル
Claims (6)
- 支持体の一方の面に金属層が積層された情報表示パネルであって、前記金属層の表面抵抗値が1.3〜100Ω/□の範囲であることを特徴とする情報表示パネル。
- 前記金属層上に酸化防止層が積層されていることを特徴とする請求項1に記載の情報表示パネル。
- 前記酸化防止層上に加飾層が積層されていることを特徴とする請求項2記載の情報表示パネル。
- 前記加飾層上または基材の金属層の無い側へ設けた絵柄層上に帯電防止層が積層されていることを特徴とする請求項3記載の情報表示パネル。
- 前記支持体はポリカーボネート、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、アクリル、ポリスチレン、メタクリル・スチレン共重合体またはアクリルニトリル・スチレン共重合体のうちのいずれかの樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4記載の情報表示パネル。
- 前記金属層の表面に、微細な凹凸を設けたことを特徴とする請求項1乃至5記載の情報表示パネル。
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