JP2010082132A - 紙おむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】前後の識別をより容易に行う。
【解決手段】内側に吸収体13が配設された外装体12を備えるパンツ型の紙おむつ100であって、外装体には、当該紙おむつの着用者の腹周りを被覆する腹周り構成部16及び着用者の背周りを被覆する背周り構成部17が設けられ、背周り構成部の外面シートには、触覚により認識される不透液性の後表示テープ2が身体と反対側に露出されるように貼設されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、パンツ型の紙おむつに関する。
従来、紙おむつとして、テープ式のものやパンツ型のものが知られている。このうち、テープ式の紙おむつは、前後を誤って装着するといった問題は生じ難いが、パンツ型の紙おむつにあっては、その前後の形態が酷似しているために、前後を誤って装着してしまうといった問題が生じる虞がある。
そこで、パンツ型の紙おむつの前後の識別を容易化するため、当該紙おむつの所定位置に「まえ」や「うしろ」の文字列が印字されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記特許文献1にあっては、紙おむつを暗い場所で装着する場合や、或いは目が不自由な人が装着する場合には、当該紙おむつの前後を認識し難くなってしまう。そこで、背側腰回り部及び腹側腰回り部のうち、少なくともいずれか一方に、触覚により前後を識別する識別用部材を備えたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3789197号公報 特開2005−137582号公報
しかしながら、上記特許文献2にあっては、識別用部材は外装シートの外側シート片と内側シート片との間に設けられており、当該識別用部材が表面に露出された状態となっていない。そのため、着用者や装着を補助する者は、識別用部材に直接接触することができず、当該紙おむつの前後を認識し難いといった問題がある。
そこで、本発明の課題は、前後の識別をより容易に行うことができるパンツ型の紙おむつを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
内側に吸収体が配設された外装体を備えるパンツ型の紙おむつであって、
前記外装体には、当該紙おむつの着用者の腹周りを被覆する腹周り構成部及び前記着用者の背周りを被覆する背周り構成部が設けられ、前記腹周り構成部及び前記背周り構成部のうち、何れか一方には、触覚により認識される不透液性の前後識別部が前記着用者の身体と反対側に露出されるように貼設されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の紙おむつにおいて、
前記腹周り構成部及び前記背周り構成部のうち、前記前後識別部が設けられた方は、胴周り方向に沿って伸縮自在に構成され、前記前後識別部は、前記胴周り方向に交わる方向に沿って当該前後識別部の一部分を切断する切目が形成されてなり、前記胴周り方向に収縮した状態の前記腹周り構成部又は前記背周り構成部に、前記切目が形成されていない部分に塗布された接着剤を介して前記胴周り方向に伸張されていない状態で貼設されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の紙おむつにおいて、
前記外装体は、前記身体と反対側の表面に設けられた不透液性の表面シートを備え、前記前後識別部は、前記表面シートの前記身体と反対側の表面に貼設されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の紙おむつにおいて、
前記前後識別部は、多角形の角部が面取りされた形状に形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の紙おむつにおいて、
前記外装体は、前記身体と反対側の表面に設けられた不透液性の表面シートと、前記表面シートの身体側に設けられ、当該表面シート側の面に前記前後識別部が貼設された不透液性の内側シートと、を備え、前記表面シートには、前記内側シートに貼設された前記前後識別部の一部を前記身体と反対側に露出させる開口部が形成されていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の紙おむつにおいて、
前記開口部は、多角形の角部が面取りされた形状に形成されていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の紙おむつにおいて、
前記前後識別部には、前記身体と反対側に突起した突起部が設けられていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、外装体の腹周り構成部及び背周り構成部のうち、何れか一方に着用者の身体と反対側に露出されるように前後識別部が貼設されているので、当該前後識別部が着用者や装着を補助する者の触覚により認識されることとなって、当該紙おむつの前後の識別をより容易に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、胴周り方向に収縮した状態の腹周り構成部又は背周り構成部に、前後識別部が胴周り方向に伸張されていない状態で貼設されているので、前後識別部が貼設された腹周り構成部及び背周り構成部が胴周り方向に収縮した状態では、当該前後識別部が胴周り方向によれてしまうことを防止することができる。さらに、前後識別部は、切目が形成されていない部分に塗布された接着剤を介して貼設されているので、腹周り構成部及び背周り構成部が胴周り方向に伸張した状態となっても、胴周り方向に交わる方向に沿って形成された切目が拡がって、当該前後識別部が破損することを防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、前後識別部は、身体と反対側の表面に設けられた不透液性の表面シートの身体と反対側の表面に貼設されているので、請求項2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、前後識別部は、多角形の角部が面取りされた形状に形成されているので、当該前後識別部を多角形状に形成した場合のように、着用者や装着を補助する者が前後識別部の角部に接触してしまうといったことを防止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前後識別部は、外装体の着用者の身体と反対側の表面に設けられた不透液性の表面シートに形成された開口部を介して着用者の身体と反対側に露出されているので、請求項2に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、開口部は、多角形の角部が面取りされた形状に形成されているので、前後識別部の露出されている部分の形状を多角形の角部が面取りされた形状にすることができ、当該開口部を多角形状に形成した場合のように、着用者や装着を補助する者が前後識別部の角部に接触してしまうといったことを防止することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、前後識別部に突起部が設けられているので、当該突起部によって、当該前後識別部が着用者や装着を補助する者の触覚により容易に認識されることとなって、当該紙おむつの前後の識別をより容易に行うことができる。
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施形態の紙おむつ100の展開図であり、図2は、紙おむつ100を組み立てた斜視図である。また、図3は、図1のIII−III線における紙おむつ100の要部断面図である。
本実施形態の紙おむつ100は、例えば、人体の股下側を腹側から背側にかけて覆うパンツ型の紙おむつであり、具体的には、図1〜図3に示すように、おむつ本体1と、このおむつ本体1の背周り構成部17に貼設された後表示テープ2とを備えている。
なお、以下の説明にあっては、人体の背側から股下を通って腹側に亘る方向を長手方向Xとし、長手方向Xに略直交する方向を幅方向Yとする。
先ず、おむつ本体1について説明する。
おむつ本体1は、当該紙おむつ100の着用者の身体と接する接触面に配されるトップシート11と、使用装着時に外部側に設けられる外装体12と、トップシート11と外装体12との間に介装される吸収体13と、吸収体13の幅方向Y両側縁部に設けられたギャザーシート14とを備えている。
トップシート11は、透液性を有する不織布からなり、吸収体13の表面側(身体側)を覆う形状に形成されている。
外装体12は、不透液性を有する不織布からなる外面シート12aと、外面シート12aに貼設される内面シート12bとにより構成され、吸収体13の裏面側(装着時における外部側)を覆う形状に形成されている。
トップシート11及び内面シート12bは、例えば、透液性の不織布等により形成されている。
また、トップシート11及び内面シート12bを形成する不織布の素材としては、天然繊維、合成繊維のいずれを用いても良い。天然繊維としては、例えば、綿、セルロース(木材パルプ)、羊毛、絹等が挙げられる。また、合成繊維としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエステル(PET)、アクリル等が挙げられる。また、PE/PP混合不織布、PE/PET混合不織布、上記素材を適宜組み合わせたバイコンポーネント繊維(混合繊維)もトップシート11及び内面シート12bとして用いることができる。
また、内面シート12bの内側には、着用者の腰周りに配される漏れ防止シート15が設けられている。
即ち、外装体12の長手方向Xの一方の端部には、当該紙おむつ100の着用者の腹周りを被覆する腹周り構成部16が形成され、他方の端部には、着用者の背周りを被覆する背周り構成部17が形成されているとともに、腹周り構成部16と背周り構成部17との間に、着用者の股間部を被覆する股下部18が形成されている。そして、腹周り構成部16及び背周り構成部17の内面シート12bの内側には、漏れ防止シート15がそれぞれ貼設されている(図4参照)。
漏れ防止シート15は、紙おむつ100装着時に着用者の腰回りに配される不透液性のシートであって、吸収体13が吸収しきれなかった体液若しくは吸収体13が一旦吸収した後、体圧などにより染み出した体液等の紙おむつ100外部への漏れ出しを防止するものである。
また、漏れ防止シート15の股下部18側の端部は、吸収体13の長手方向X両端部の上面を被覆するように配設されている。
また、腹周り構成部16及び背周り構成部17は、略等しい幅を有する略矩形状に形成されている。そして、図2に示すように、腹周り構成部16の幅方向Y側の各端部と背周り構成部17の幅方向Y側の各端部がそれぞれ固着されて脇部を形成することで、紙おむつ100がパンツ型の形状に成形されるようになっている。
さらに、腹周り構成部16及び背周り構成部17における外面シート12aと内面シート12bとの間には、弾性部材としての複数本の糸ゴム16a、17aが挟み込まれて固着されている。これにより、紙おむつ100の使用の際に、着用者の胴周り及び腰周りで、紙おむつ100が伸縮自在となるように構成されている。
また、外装体12の幅方向Y側の両縁部の各々には、腹周り構成部16の幅方向Y側の各端部から股下部18を通り背周り構成部17の幅方向Y側の各端部に亘って、紙おむつ100の着用者の脚の周りを囲む一対の脚周り部19、19が形成されている。
脚周り部19は、着用者の脚周りに対応させて形成された脚周り用開口部の縁部に沿って、着用者の脚の周りに接触する一対の脚周りギャザー19a、19aが設けられている。
脚周りギャザー19aには、外面シート12aと内面シート12bとの間に、紙おむつ100の使用の際に着用者の股間部やそけい部等に対する外装体12の密着性を向上させるための複数本の糸ゴム19b、…が配設されている。
吸収体13は、紙おむつ100の使用時に体液としての尿等の水様成分を吸収するものである。具体的には、吸収体13は、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コア13aと、吸収体コア13aを覆う透液性のクレープ紙13bとを備えている。
吸収体コア13aは、例えば、その長手方向Xがおむつ本体1の長手方向Xと略等しくなるように腹周り構成部16から股下部18を通って背周り構成部17に亘って配設されている。
さらに、吸収体コア13aは、例えば、おむつ本体1の形状に対応させて、腹周り構成部16側及び背周り構成部17側に対して股下部18側が幅狭となるように内側に凹んで形成されている。
クレープ紙13bは、吸収体コア13aを全体的に包装しており、透液性を有して体液を吸収する働きをなす。
吸収体13の外装体12側には、防水フィルム10が配設されている。
防水フィルム10は、遮水性を有し、クレープ紙13bを通過した水様分が外装体12側に漏れることを防止する働きをなす。
ギャザーシート14は、紙おむつ100におけるトップシート11側において、吸収体13の幅方向Y両側縁部に、吸収体コア13aの腹側端部から背側端部にわたり、股下両端部に相当する位置に備えられている。
また、ギャザーシート14は、不透液性の不織布のシートを二つ折りにし、折り合わされた面を、例えば、ホットメルトや、ヒートシール、超音波シール等により固着させることにより形成されている。また、ギャザーシート14は、不織布のシートを二つ折りにした状態で、その基端部がトップシート11と外面シート12aとの間に挟まれるように固着されることにより固定されている。そして、不織布のシートが折り合わされた面間に、複数本の糸ゴム14a、…が挟み込まれている。
このような構造のギャザーシート14が紙おむつ100に固着されて備えられた状態において、当該ギャザーシート14の自由端部が起立することにより立体ギャザー14bが形成される。そして、ギャザーシート14は、糸ゴム14aによって着用者の体型に合わせて伸縮自在に変形することで、着用者の身体に密着するようになっている。
なお、ギャザーシート14を形成する不織布は、上記したトップシート11及び外面シート12aを形成する不織布と略等しい素材から構成され、また、これら不織布の製造方法もほぼ等しくなっている。
次に、後表示テープ2について図4及び図5を参照して詳細に説明する。
図4は、図1のIV−IV線における紙おむつの要部断面図である。また、図5(a)は、収縮状態のおむつ本体1に貼設された後表示テープ2を模式的に示す図であり、図5(b)は、伸張状態のおむつ本体1に貼設された後表示テープ2を模式的に示す図である。
後表示テープ2は、図2等に示すように、略矩形状に形成され、背周り構成部17の外面シート(表面シート)12aの身体と反対側の表面に、吸収体13よりもわずかに上側となるように配設されている。また、後表示テープ2は、外面シート12aに所定の接着剤Gを用いて貼設されている。即ち、後表示テープ2は、身体と反対側に露出されるように貼設されている。
なお、接着剤Gが塗布された位置については後述する。
また、後表示テープ2は、不透液性の材料、例えば、ポリプロピレン等から形成されている。即ち、後表示テープ2は、不透液性を有する不織布から形成された外面シート12aに貼設された状態で、着用者や装着を補助する者にとって外面シート12aと異なる手触りとなって、これらの者の触覚により認識されることとなる。
さらに、後表示テープ2は、光沢を具備する材料から形成されても良い。即ち、後表示テープ2の素材として、例えば、ポリプロピレンを適用した場合には、当該後表示テープ2を外面シート12aと異なる手触りとすることができるとともに、光沢を具備させることができる。これにより、紙おむつを暗い場所で装着する場合に、わずかな光でも後表示テープ2を認識することができることとなって、当該紙おむつ100の前後の識別をより容易なものとすることができる。
なお、後表示テープ2の素材は、ポリプロピレンに限られるものではなく、不透液性であって、外面シート12aと異なる手触りのものであれば如何なるものであっても良い。
さらに、後表示テープ2には、図5(a)及び図5(b)に示すように、当該後表示テープ2の一部分を胴周り方向と交わるように切断する切目C、…が複数形成されている。
切目Cの各々は、長手方向X、即ち、紙おむつ100の胴周り方向(幅方向Y)に略直交する方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、複数の切目Cは、長手方向Xに沿って隣り合うものとの間に所定間隔を空けて形成されている。
また、各切目Cは、幅方向Yに隣り合うものとの間に所定間隔を空けて形成されている。そして、幅方向Yに隣り合う切目Cどうしの間に、当該後表示テープ2の貼設用の接着剤Gが塗布されている。即ち、幅方向Yに沿って切目Cと接着剤Gとが交互に並ぶように設けられている。
このように、接着剤Gは、切目Cが形成されていない部分に塗布されている。
なお、切目Cの配置(接着剤Gの配置)は、上記したものは一例であって、適宜任意に変更することができる。
後表示テープ2のおむつ本体1に対する貼設は、当該後表示テープ2が幅方向(胴周り方向)Yに伸張されていない状態で、背周り構成部17を幅方向Yに収縮した状態、即ち、伸張していない状態で行われるようになっている(図5(a)参照)。
これにより、背周り構成部17が幅方向Yに収縮した状態における後表示テープ2のよれを防止することができる。
なお、後表示テープ2のおむつ本体1に対する貼設を、当該後表示テープ2及び背周り構成部17の両方を幅方向Yに伸張した状態で行っても良い。
そして、当該紙おむつ100の装着の際等に、背周り構成部17が幅方向Yに伸張されると、それに追随して後表示テープ2が幅方向Yに引っ張られることで切目Cが拡がった状態となる(図5(b)参照)。
以上のように、本実施形態の紙おむつ100によれば、後表示テープ2が、外装体12の背周り構成部17に着用者の身体と反対側に露出されるように貼設されている。即ち、後表示テープ2は、身体と反対側の表面に設けられた不透液性の外面シート12aの身体と反対側の表面に貼設されている。従って、当該後表示テープ2は、着用者や装着を補助する者の触覚により認識されることとなって、当該紙おむつ100の前後の識別をより容易に行うことができる。
また、後表示テープ2は、胴周り方向に収縮した状態の背周り構成部17に、切目Cが形成されていない部分に塗布された接着剤Gを介して胴周り方向に伸張されていない状態で貼設されているので、後表示テープ2が貼設された背周り構成部17が胴周り方向に収縮した状態では、当該後表示テープ2が胴周り方向によれてしまうことを防止することができるとともに、背周り構成部17が胴周り方向に伸張した状態となっても、胴周り方向に略直交する方向に沿って形成された切目Cが拡がって、当該後表示テープ2が破損することを防止することができる。
以下に、紙おむつの変形例について説明する。
<変形例1>
図6は、変形例1の紙おむつ200を組み立てた斜視図である。
なお、変形例1の紙おむつ200は、以下に説明する後表示テープ202の形状以外の点で上記実施形態におけるものと同様であるので、その説明を省略する。
図6に示すように、変形例1の紙おむつ200は、おむつ本体1に略円形状に形成された後表示テープ202が貼設されている。
即ち、後表示テープ202は、多角形の角部が面取りされた形状をなしている。
従って、変形例1の紙おむつ200によれば、後表示テープ202は、略円形状に形成されているので、当該後表示テープ202を多角形状に形成した場合のように、着用者や装着を補助する者が後表示テープ2の角部に接触してしまうといったことを防止することができる。
<変形例2>
図7は、変形例2の紙おむつの要部断面図である。
なお、変形例2の紙おむつは、以下に説明する後表示テープ302の形状以外の点で上記実施形態におけるものと同様であるので、その説明を省略する。
図7に示すように、変形例2の紙おむつは、身体と反対側に突起した突起部302aを具備する後表示テープ302を備えている。
即ち、後表示テープ302の身体と反対側の面には、突起部302aが複数形成されている。なお、突起部302aは、例えば、エンボス加工により形成されても良い。
従って、変形例2の紙おむつによれば、後表示テープ302には、着用者の身体と反対側に突起した突起部302aが設けられているので、突起部302aによって、当該後表示テープ302が着用者や装着を補助する者の触覚により容易に認識されることとなって、当該紙おむつ100の前後の識別をより容易に行うことができる。
なお、変形例2にあっては、後表示テープ302に幅方向Yに沿って突起部302aを並設するようにしたが、突起部302aの数はこれに限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。例えば、後表示テープ302の一部分のみに突起部302aを一つだけ設けるようにしても良い。
<変形例3>
図8は、変形例3の紙おむつ400を組み立てた斜視図であり、図9は、紙おむつ400の要部断面図である。
なお、変形例3の紙おむつ400は、以下に説明する後表示テープ402の貼設位置及び外装体412の形状以外の点で上記実施形態におけるものと同様であるので、その説明を省略する。
図8及び図9に示すように、変形例3の紙おむつは、吸収体13よりもわずかに上側となる位置に開口部412cが形成された外装体412を備え、開口部412cを介して後表示テープ402の一部が露出されるように当該後表示テープ402が濡れ防止シート(内側シート)15の内面シート412b側の面に貼設されている。
具体的には、開口部412cは、略円形状をなしている。即ち、開口部412cは、多角形の角部が面取りされた形状をなしている。
また、開口部412cは、外装体412の外面シート412a及び内面シート412bの各々を略等しい位置にて表裏に貫通するように形成されている。
なお、開口部412cのうち、外面シート412aを貫通した部分と内面シート412bを貫通した部分は、略等しい形状をなし、且つ、中心が略等しい位置となっている。
後表示テープ402は、開口部412cの直径よりも縦横の長さが長い略矩形状をなしている。また、後表示テープ402は、内面シート412bの身体側に配設された濡れ防止シート15の身体と反対側の面に、所定の接着剤Gを用いて貼設されている。具体的には、後表示テープ402は、当該後表示テープ402にて開口部412cを被覆する位置に配設されている。
これにより、後表示テープ402の一部は、開口部412cを介して身体と反対側に露出された状態となる。
従って、変形例3の紙おむつによれば、後表示テープ402は、外装体412の着用者の身体と反対側の表面に設けられた不透液性の外面シート412a及び内面シート412bに形成された開口部412cを介して着用者の身体と反対側に露出されているので、当該後表示テープ402は、着用者や装着を補助する者の触覚により認識されることとなって、当該紙おむつ400の前後の識別をより容易に行うことができる。
また、開口部412cは、略円形状に形成されているので、後表示テープ402の露出されている部分の形状を略円形状にすることができ、当該開口部412cを多角形状に形成した場合のように、着用者や装着を補助する者が後表示テープ402の角部に接触してしまうといったことを防止することができる。
なお、後表示テープ402にあっては、上記変形例2と同様に、身体と反対側の面に、突起部(図示略)を形成しても良い。
また、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、後表示テープ2、202、302、402を冷感、温感材料を用いて形成しても良く、これにより、当該後表示テープ2を触覚により認識させ易くすることができ、紙おむつ100の前後の識別をより容易に行うことができる。
また、後表示テープ2、202、302、402を消臭剤や芳香剤を用いて形成して、尿等の臭いを緩和させるようにしても良い。また、芳香剤を用いた場合には、芳香で紙おむつ100の前後の識別をより容易に行うことができる。
さらに、後表示テープ2、202、302、402を蛍光、蓄光材料を用いて形成しても良く、これにより、暗所での紙おむつ100の前後の識別をより容易に行うことができる。
また、上記実施形態では、前後識別部として、後表示テープ2を例示したが、これに限られるものではなく、紙おむつ100の前後を識別するものであれば如何なるものであっても良く、例えば、腹周り構成部16に身体と反対側に露出されるように貼設された前表示テープ(図示略)であっても良い。
本発明を適用した一実施形態の紙おむつの展開図である。 図1の紙おむつを組み立てた状態を示す斜視図である。 図1のIII−III線における紙おむつの要部断面図である。 図1のIV−IV線における紙おむつの要部断面図である。 図1の紙おむつのおむつ本体に貼設された後表示テープを模式的に示す図である。 変形例1の紙おむつを組み立てた斜視図である。 変形例2の紙おむつの要部断面図である。 変形例3の紙おむつを組み立てた斜視図である。 図8の紙おむつの要部断面図である。
符号の説明
100、200、300 紙おむつ
1 おむつ本体
2、202、302、402 後表示テープ(前後識別部)
12、412 外装体
12a 外面シート(表面シート)
13 吸収体
15 濡れ防止シート(内側シート)
16 腹周り構成部
17 背周り構成部
302a 突起部
412c 開口部
C 切目
G 接着剤

Claims (7)

  1. 内側に吸収体が配設された外装体を備えるパンツ型の紙おむつであって、
    前記外装体には、当該紙おむつの着用者の腹周りを被覆する腹周り構成部及び前記着用者の背周りを被覆する背周り構成部が設けられ、
    前記腹周り構成部及び前記背周り構成部のうち、何れか一方には、触覚により認識される不透液性の前後識別部が前記着用者の身体と反対側に露出されるように貼設されていることを特徴とする紙おむつ。
  2. 前記腹周り構成部及び前記背周り構成部のうち、前記前後識別部が設けられた方は、胴周り方向に沿って伸縮自在に構成され、
    前記前後識別部は、
    前記胴周り方向と交わる方向に沿って当該前後識別部の一部分を切断する切目が形成されてなり、前記胴周り方向に収縮した状態の前記腹周り構成部又は前記背周り構成部に、前記切目が形成されていない部分に塗布された接着剤を介して前記胴周り方向に伸張されていない状態で貼設されていることを特徴とする請求項1に記載の紙おむつ。
  3. 前記外装体は、前記身体と反対側の表面に設けられた不透液性の表面シートを備え、
    前記前後識別部は、前記表面シートの前記身体と反対側の表面に貼設されていることを特徴とする請求項2に記載の紙おむつ。
  4. 前記前後識別部は、多角形の角部が面取りされた形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の紙おむつ。
  5. 前記外装体は、
    前記身体と反対側の表面に設けられた不透液性の表面シートと、
    前記表面シートの身体側に設けられ、当該表面シート側の面に前記前後識別部が貼設された不透液性の内側シートと、を備え、
    前記表面シートには、前記内側シートに貼設された前記前後識別部の一部を前記身体と反対側に露出させる開口部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の紙おむつ。
  6. 前記開口部は、多角形の角部が面取りされた形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の紙おむつ。
  7. 前記前後識別部には、前記身体と反対側に突起した突起部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の紙おむつ。
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