JP5956190B2 - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents
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識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記記入シートは少なくとも二枚のシートを含んで構成され、その一方のシートに前記識別部の記入が行なわれた後に、両シートは重ね合わされかつ間隔を開けた複数の個所で接合され、
両シートを分離した段階では、前記識別部の連続性が分離し識別部の識別性が損なわれるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
識別用記入シートを構成する少なくとも二枚のシートが間隔を開けた複数の箇所で接合され、その一方のシートに対して、複数の接合部分を跨るように識別部が記入された状態から、両シートが分離された状態に変わると、識別部のうち接合部分に記入されていた部分と非接合部分に記入されていた部分がそれぞれ別々のシートへと別れ、識別部が両シートに分離した状態となる。その結果、識別部の連続性が失われ、識別部の識別性が損なわれる。
少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、前記接合個所が前記識別部の連続性を分離するようにした請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
前記両シートを分離すると、識別部に対応する位置にある接合箇所において、識別部の連続性が分離される。
少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、一方のシートが破断するとともに、前記識別部の連続性が分離するようにした請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
前記両シートを分離すると、識別部に対応する位置にある接合箇所において、一方のシートが破断され、識別部の連続性が分離される。
実施例1は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートに記入した識別部の連続性を分離し、識別部の識別性を損なわせる態様である。
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
トップシート30は、液を透過する性質を有するものが好ましく、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
不透液性バックシート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。不透液性バックシート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、不透液性バックシート11として用いることができる。
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
外装シート12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図11示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃Fのウエスト端縁から後身頃Bのウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
さて、本発明における識別用記入シートZとは、当該吸収性物品を識別するためにこれに識別名前類が書き込まれたシートをいう。吸収性物品の識別は、主として、複数人の吸収性物品が混在し得る環境下で必要となる。例えば、保育園や幼稚園の職員が園児のおむつを履き替えさせる際、その園児が持参したおむつではなく、他の園児が持参したおむつを間違えて履かせてしまわないようにするため、各園児のおむつを識別する必要が生じる。この場合、各園児のおむつに対して、園児の名前を記入したり、クラス内で予め振り分けた各園児を識別するための動物のキャラクター等をおむつに記入することにより、各園児のおむつを識別することができる。識別用記入シートZには、この名前やキャラクター等が記入される。そして、この名前やキャラクター等の記入部分が識別部95である。識別用記入シートZに記入されたこの識別部95によって、複数の吸収性物品が識別できるようになるわけである。複数人の吸収性物品が混在し得る環境下は、保育園や幼稚園に限られるものではなく、年齢の近い複数の幼児がいる家庭内や、老人ホーム等でも同様の混在が生じ得る。
実施例1においては、識別用記入シートは、図6等に示すように、識別部95を記入するシート(以下、「一方のシート82」という)と、その一方のシートに重ね合わされ、かつ、これに対して間隔を開けた複数の個所で接合されるシート(以下、「他方のシート81」という)を有する。
一方のシート82は、油性マーカーペンやボールペンや蛍光ペンなどの筆記具、絵の具その他の手段によって、名前やキャラクターなどの識別部95を記入しやすく、かつ、記入したものが滲まず、消えにくいものが好ましい。例えば、和紙、洋紙、マット調フィルムなどを例示することができる。
他方のシート81は、一方のシート82と分離する段階で、識別部95の連続性を損なわせるために、破断が生じにくい素材を用いるのが好ましい。例えば、ポリエチレンフィルムなどプラスチックフィルムなどを例示することができる。また、図23に示すように、他方のシート81を一方のシート82の外面側に配置するときは、一方のシート82に記入した識別部95が外部から視認できるように、透明度の高い素材、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムなどを用いるのが好ましい。
一方のシート82と他方のシート81は、間隔を開けた複数の個所で接合される。この接合は、主として接合剤87によって行われる。この接合剤87には、既存の種々の接合剤を用いることができ、例えばホットメルト接着剤やヒートシール接着剤、ゴムや樹脂系粘着剤等を用いることができる。また、図示していないが、接合剤87を用いないで一方のシート82と他方のシート81を接合しても良い。接合剤87を用いないで接合する手法の例として、例えば熱融着による接合、加圧による手法を挙げることができる。
一方のシート82の外面に名前類が書き込まれ、識別部95とされる。一方のシート82の外面への書き込み前には裸にしておくために、図6などに示すように、外装シート12の外側外装シート12Sの内面に設けられた粘着剤88と、一方のシート82の外面とを遮断するために、粘着剤88の内面に剥離シート83が設けられる。識別部95を記入した後、剥離シート83は図8に示すように取り外される。
図7の段階で剥離シート83を剥離した後、図8などに示すように、外側外装シート12Sと一方のシート82は、粘着剤88によって粘着される。吸収性物品を廃棄する段階で、図9に示すように一方のシート82を破断させ、識別部95の連続性を損なわせるためには、粘着剤88の粘着力が接合剤87の接合力よりも弱い粘着剤を用いるのが好ましい。
支材シート80は、識別用記入シートZとたとえばウエスト中間部弾性伸縮部材15、19との間に配置される。この支材シート80は、吸収性物品を廃棄する段階で、図10に示すように、識別用記入シートZを延在する際に、識別用記入シートZを支える役割を果たす。従って、識別用記入シートZを延在させることを想定していない吸収性物品においては、この支材シート80を省略することができる。この支材シート80は、各種プラスチックフィルムや紙、不織布などを例示することができる。
図示しないが、前記不透液性バックシート11と外装シート12との間(外装シート12の層間を含む)には、印刷によりデザインの施された印刷シートを設けてもよい。外装シート12を省略し、印刷シートが外面に露出する形態とすることもできる。また、印刷シートは、それが配置される身頃よりも小さい面積を有しており、前身頃F及び後身頃Bに個別に設けられるが、前身頃Fから股間部を通り後身頃Bまで一体的に連続するように設けることもできる。
外側外装シート12Sの後身頃Bの外面における幅方向中央部に、後処理テープ70(固定手段)を設けることもできる。後処理テープ70は、おむつ100をトップシート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は、基端部が外装シート12の外面に接着剤76等により固定されるとともに、この基端部よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め粘着剤75により剥離可能に固定(仮固定)されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部74を有するとともに、この摘み部74を除く部分が透明または半透明であり、この後処理テープ70における透明または半透明の部分を通して、後処理テープ70の外面側から識別部95が視認可能になっている。具体的な構造は適宜構成することができるが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部74に着色テープを張り合わせた構造を採用している。
なお、図10に示すように、識別用記入シートZを延在させ、図24に示すように、延在した識別用記入シートZによって丸め若しくは折り畳んだおむつを、たとえば粘着剤88を利用して固定する場合は、後処理テープ70を設けなくても良い。
上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における不透液性バックシートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができる。股間部外装シートも本発明の外装シートに相当する。
次に、実施例1に係る吸収性物品の使用例について説明する。
前記の説明では、識別用記入シートZが図15のように分離する例を挙げた。しかし、本発明はこのような態様に限られるものではなく、図16に示すように、剥離フィルム83及び粘着剤88を設けないで、接合剤87による保持力によって、一方のシート82を部分的に他方のシート81側に移行させ、その際に識別部95の連続性を分離する態様(図16の(ロ)の状態を参照)にしても良い。
なお、図17の(イ)の状態に先だって、接合剤87とインク85との間には、剥離フィルム(図示せず)を設けるのが望ましい。
実施例2は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートZを吸収性物品から取り外し、当該吸収性物品の使用者を判別できなくする態様である。
まず、実施例2に係る吸収性物品の構成例について、図25を参照しながら説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については説明を省略する。
次に、実施例2に係る吸収性物品の使用例について説明する。
まず、使い捨て紙おむつを使用する幼児の保護者は、使用前に、外側外装シート12Sに設けられたミシン目84を裂き、外側外装シート12Sと外側剥離用シート93を剥がす。前記各シートが剥がされることによって、識別用記入シートZが使い捨て紙おむつの外面に現れ、この識別用記入シートZに着用する幼児の名前を記入する。そして、外側外装シート12Sおよび外側剥離用シート93を元に戻し、外側剥離用シート93と識別用記入シートZの間を粘着剤91によって粘着させる。このように識別用記入シートZに幼児の名前を記入した後、幼児が紙おむつを着用する。
前記の実施例2では、識別用記入シートZの両側に粘着剤91、92と剥離用シート93、94を設けた例を示した。この粘着剤や剥離用シートの代わりに、例えば面ファスナーを設けて、識別用記入シートZを製品から分離するようにすることもできる。
実施例3は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートを後処理テープによって覆い隠し、吸収性物品の使用者を判別できなくする態様である。
まず、実施例3に係る吸収性物品の構成例について、図26、図27を参照しながら説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については説明を省略する。
次に、実施例3に係る吸収性物品の使用例について説明する。
まず、使い捨て紙おむつを使用する幼児の保護者は、使用前に、識別用記入シートZに着用する幼児の名前を記入する。そして、識別用記入シートZに名前が記入された紙おむつを幼児が着用する。その後、使い捨て紙おむつを廃棄する段階で、図28に示すように、紙おむつを丸めて後処理テープ71、72で留めて固定する。このとき、後処理テープ71、72が識別用記入シートZの識別部95の上を通り、識別部95を後処理テープ71、72で覆うようにすることで、識別部95の識別性を損なわせることができ、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分からなくすることができる。
実施例4は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートを折って識別部を重ね合せることで、吸収性物品の使用者を判別できなくする態様である。
まず、実施例4に係る吸収性物品の構成例について、図29〜図31を参照しながら説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については説明を省略する。
次に、実施例4に係る吸収性物品の使用例について、図30、31を参照しながら説明する。
まず、使い捨て紙おむつを使用する幼児の保護者は、使用前に、外側外装シート12Sに設けられたミシン目84を裂き、外側外装シート12Sと剥離用シート35を剥がす。前記各シートが剥がされることによって、識別用記入シートZが使い捨て紙おむつの外面に現れ、この識別用記入シートZに着用する幼児の名前を記入する。そして、外側外装シート12Sおよび剥離用シート35を基に戻し、剥離用シート35と識別用記入シートZの間を粘着剤32によって粘着させる。このように識別用記入シートZに幼児の名前を記入した紙おむつを幼児が着用する。その後、使い捨て紙おむつを廃棄する段階で、外側外装シート12Sおよび剥離用シート35を識別用記入シートZから剥がす。そして、識別用記入シートZのうち対向シート31と粘着剤32によって粘着している部分を剥がし、識別用記入シートZの外面を内にして折る。その後、剥離用シート35と対向シート31を粘着剤32によって粘着し、ゴミ袋に入れて捨てる。実施例4においては、上記のように識別用記入シートZを折ることで、識別用記入シートZに記入された識別部95が外部から視認できなくなり、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分からなくすることができる。
前記の説明では、識別用記入シートZを二つ折りにする例を挙げた。しかし、本実施例は二つ折りに限られるものではなく、三つ折り以上にしても良い。三つ折り以上にする場合には、識別用記入シートZと対向シート31が粘着剤32によって粘着される面積をより広くすることが好ましい。ただし、シートを折るという消費者の手間や、折る回数が多いほど識別用記入シートZの厚みが増して、剥離用シート35と対向シート31の間が粘着しづらくなることを考えると、折る回数は少ないほうが良く、二つ折りが望ましい。
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記記入シートは、吸収性物品本体に対し分離可能に接合され、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記記入シートが吸収性物品本体から分離され、吸収性物品から取り外されることで、吸収性物品の識別性が喪失されるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記吸収性物品の外面に、マスキング領域を後処理テープの全部または一部に有する後処理テープが配され、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記識別部が後処理テープのマスキング領域によって覆われることで、識別部の識別性が損なわれるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
ここに、前記マスキング領域は、モザイクまたはぼかしからなる態様B記載の使い捨て吸収性物品も提案される。
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記記入シートの一部が前記識別部を内包するように折り返され、前記識別部の少なくとも一部が外部から視認不能になり、吸収性物品の識別性が喪失されるように構成したことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記記入シートの一部が前記識別部を分断するように外側に折り返され、前記識別部の連続性が喪失され、吸収性物品の識別性が喪失されるように構成したことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
Claims (3)
- 識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記記入シートは少なくとも二枚のシートを含んで構成され、その一方のシートに前記識別部の記入が行なわれた後に、両シートは重ね合わされかつ間隔を開けた複数の個所で接合され、
両シートを分離した段階では、前記識別部の連続性が分離し識別部の識別性が損なわれるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。 - 少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、前記接合個所が前記識別部の連続性を分離するようにした請求項1記載の使い捨て吸収性物品。 - 少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、一方のシートが破断するとともに、前記識別部の連続性が分離するようにした請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
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