JP2013176453A - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents

使い捨て吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2013176453A
JP2013176453A JP2012041970A JP2012041970A JP2013176453A JP 2013176453 A JP2013176453 A JP 2013176453A JP 2012041970 A JP2012041970 A JP 2012041970A JP 2012041970 A JP2012041970 A JP 2012041970A JP 2013176453 A JP2013176453 A JP 2013176453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
identification
absorbent article
sheets
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012041970A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5956190B2 (ja
JP2013176453A5 (ja
Inventor
Mio Ihara
美緒 井原
Akiko Honda
明子 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2012041970A priority Critical patent/JP5956190B2/ja
Publication of JP2013176453A publication Critical patent/JP2013176453A/ja
Publication of JP2013176453A5 publication Critical patent/JP2013176453A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5956190B2 publication Critical patent/JP5956190B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】幼稚園等で園児が着用する使い捨て紙おむつ等に対して、名前などの記入が容易にできるとともに、書き入れた名前などが消えにくく、かつ、廃棄する際に書き入れた名前などが判りづらくなるようにする。
【解決手段】識別用記入シートを有する吸収性物品であって、前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、前記記入シートは少なくとも二枚のシートを含んで構成され、その一方のシートに前記識別部の記入が行なわれた後に、両シートは重ね合わされかつ間隔を開けた複数の個所で接合され、両シートを分離した段階では、前記識別部の連続性が分離し識別部の識別性が損なわれるようにした使い捨て吸収性物品が提供される。
【選択図】図13

Description

本発明は、テープタイプ、パンツタイプ、パッドタイプの使い捨ておむつ等の使い捨て吸収性物品に関し、たとえば、幼稚園等で園児が着用するおむつについて、他の園児のものと区別するために、保護者による名前等の記入が容易にできるとともに、廃棄をする時にその記入した名前等を容易に消すことができるようにした識別用記入シートを有する吸収性物品に関するものである。
幼稚園や保育園等では、園児のおむつを履き替えさせるときに、別の園児のおむつものと間違えないようにするため、保護者に対して、おむつに園児の名前やマーク(以下「名前類」ともいう。)を予め記入するよう要求するケースが見受けられる。
しかるに、名前類を使い捨ておむつの外表面に書き込む場合、外表面が撥水性の不織布である場合が多いため、マーカー等で名前類を記入したおむつを着用した後、その上に洋服を重ね着すると、インクが洋服に移って汚れてしまうという問題がある。また、着用時の摩擦などでインクが滲み、名前やマークを識別できなくなってしまうという問題もある。名前類の記入の際、不織布がマーカーペンの芯に引っかかり、芯が毛羽立ってしまう、使い捨ておむつには、身体におむつを密着させるための糸ゴムなどの弾性部材が広い範囲に張り巡らされており、表面に凹凸が形成されているため、名前が書きにくいという問題もある。さらに、着用後におむつを廃棄する際、おむつに名前類が書いてあると、どの子どものおむつなのかが分かってしまうため、親として名前やマークを書くことに抵抗感を感じるという問題もある。
下記特許文献1には、止着ワッペンを備えたパンツ式紙おむつが開示されている。この止着ワッペンには、任意の絵柄、模様、文字等が施されており、紙おむつ本体の外面に対し自由に何度でも着脱することができ、乳幼児の知育目的や、紙おむつ本体の身体への締め付け、サイドシール部の破損時における脇部補修などの目的に用いられる。
また、使い捨ておむつには、廃棄する際に包んだおむつを止着するための後処理部材が設けられることがあり、この後処理部材に関して、例えば下記特許文献2および3のような発明がある。
特開2009−297547号公報 特開2010−162276号公報 実開平6−77722号公報
しかし、特許文献1記載のパンツ式紙おむつは、乳幼児の知育等を目的としたワッペンに関するものであり、幼稚園等で園児が着用するおむつに対して、他の園児のものと区別するために、保護者が行う名前等の記入に関するものではなく、また、廃棄をする時にその記入した名前等を消すことに関するものでもない。特許文献2および3記載の後処理部材は、衛生面に配慮しながら容易におむつを廃棄するためのものであり、廃棄をする時におむつに記入した名前等を消すことを目的とするものではない。
本発明の主たる課題は、幼稚園等で園児が着用する使い捨て紙おむつ等に関し、名前類の記入が簡易で、書き入れた名前類などが消えにくく、かつ、廃棄する際に書き入れた名前などが判りづらくなる使い捨て吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記記入シートは少なくとも二枚のシートを含んで構成され、その一方のシートに前記識別部の記入が行なわれた後に、両シートは重ね合わされかつ間隔を開けた複数の個所で接合され、
両シートを分離した段階では、前記識別部の連続性が分離し識別部の識別性が損なわれるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
(作用効果)
識別用記入シートを構成する少なくとも二枚のシートが間隔を開けた複数の箇所で接合され、その一方のシートに対して、複数の接合部分を跨るように識別部が記入された状態から、両シートが分離された状態に変わると、識別部のうち接合部分に記入されていた部分と非接合部分に記入されていた部分がそれぞれ別々のシートへと別れ、識別部が両シートに分離した状態となる。その結果、識別部の連続性が失われ、識別部の識別性が損なわれる。
<請求項2記載の発明>
少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、前記接合個所が前記識別部の連続性を分離するようにした請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
前記両シートを分離すると、識別部に対応する位置にある接合箇所において、識別部の連続性が分離される。
<請求項3記載の発明>
少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、一方のシートが破断するとともに、前記識別部の連続性が分離するようにした請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
前記両シートを分離すると、識別部に対応する位置にある接合箇所において、一方のシートが破断され、識別部の連続性が分離される。
本発明によれば、幼稚園等で園児が着用する使い捨て紙おむつ等に関し、名前類の記入が簡易で、書き入れた名前類などが消えにくく、かつ、廃棄する際に書き入れた名前などが判りづらくなる使い捨て吸収性物品を提供することができる。
パンツ式紙おむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツ式紙おむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 図5の要部を拡大した断面図である。 識別部を記入した状態を示した断面図である。 識別部を記入した後、外装シートを元に戻した状態を示した断面図である。 廃棄する段階で、一方のシートを他方のシートから剥がした状態を示した断面図である。 廃棄する段階で、他方のシートを支材シートから離した状態を示した断面図である。 パンツ式紙おむつの斜視図である。 図7の状態の斜視図である。 図9の状態の斜視図である。 図10の状態の斜視図である。 識別部の分離過程を示した断面図である。 他の例の識別部の分離過程を示した断面図である。 他の例の識別部の分離過程を示した断面図である。 他の例の識別部の分離過程を示した断面図である。 インクの付着状態を示した断面図である。 他の例の識別部の分離過程を示した断面図である。 識別部の分離過程を示した斜視図である。 一方のシートと他方のシートを一体化した例を示した断面図である。 一方のシートの位置が異なる例を示した断面図である。 廃棄状態を示した斜視図である。 第二実施例の要部を示した断面図である。 第三実施例のパンツ式紙おむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 第三実施例の後処理テープの断面図である。 第三実施例の廃棄状態を示した斜視図である。 第四実施例の要部を示した断面図である。 廃棄する段階で、識別用記入シートを内折りした状態を示した斜視図である。 内折りした後、外装シートを戻した状態を示した斜視図である。
以下、本発明の内容を、使い捨てパンツ式紙おむつを例に説明するが、本発明は必ずしもこの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において種々の変更ができることは言うまでもない。たとえば、パンツタイプのほか、テープタイプ、パッドタイプの使い捨ておむつ等であってもよいし、ナプキンなどでもよい。
(実施例1)
実施例1は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートに記入した識別部の連続性を分離し、識別部の識別性を損なわせる態様である。
図1〜図5は、パンツ式紙おむつ100の一例を示している。このパンツ式紙おむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シート12の内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口部WOの縁から後身頃Bのウエスト開口部WOの縁までの縦方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12は内装体200を支持し、着用者に装着するための部分である。なお、図6において色を付けた接合部39は、各構成部材を接合する部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。また、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向又はX方向)を意味し、「上下方向」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃両側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向(Y方向)を意味し、「厚さ方向」とは断面図において前後方向と直交する方向を意味する。
(内装体200)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となるトップシート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、トップシート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、トップシート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
(トップシート30)
トップシート30は、液を透過する性質を有するものが好ましく、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
(中間シート30)
トップシート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、トップシート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、トップシート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、トップシート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
(不透液性バックシート11)
不透液性バックシート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。不透液性バックシート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、不透液性バックシート11として用いることができる。
(立体ギャザー60)
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
(吸収要素50)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体56)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量(JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」)が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
(包装シート58)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
(外装シート12)
外装シート12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図11示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃Fのウエスト端縁から後身頃Bのウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
外装シート12は、ウエスト開口部WOから脚開口部LOの上端に至る前後方向範囲として定まる胴回り部Tと、脚開口部LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する前後方向領域との間)として定まる中間部Lとを有する。胴回り部Tは、概念的にウエスト開口部の縁部を形成する「ウエスト縁部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下部」Uとに分けることができる。これらの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト縁部Wは15〜40mm、ウエスト下部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間部Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うように括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。この結果、外装シート12は、全体としては略砂時計形状をなしている。外装シート12の括れの程度は適宜定めることができ、図1、図2に示す形態のように、すっきりとした外観とするために最も幅が狭い部分では内装体200の幅より狭くすることが好ましいが、最も幅が狭い部分でも内装体200の幅以上となるように定めてもよい。
外装シート12は、図4に示すように、二枚のシート基材12S、12Hをホットメルト接着剤等の接着剤により貼り合わせて形成するようにしても良い。この場合、内側に位置する内側外装シート12Hをウエスト開口部WOの縁まで延在させ、外側外装シート12Sを内側外装シート12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返させ、この折り返し部分12rを内装体200のウエスト側端部上まで被覆するように延在させると良い。
シート基材12S,12Hとしては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
また、外装シート12の総目付けは20〜60g/m2程度であるのが好ましく、外装シート12の外側外装シート12Sを通して、後述する識別用記入シートZに記入した識別部を製品外面から良好に視認できるように、外側外装シート12SのJIS K 7105に規定される全光線透過率が40%以上、特に50%以上となっているのが好ましい。
そして、外装シート12には、胴回りに対するフィット性を高めるために、外装シートの内側(外装シートが二枚のシート基材からなる場合は、両シート基材12S,12Hの間)に糸ゴム等の弾性伸縮部材15〜19が所定の伸長率で設けられている。弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。外装シート12が二枚のシート基材からなる場合の両シート基材12S、12Hの貼り合せや、外装シート12の内側に設けられる(外装シートが二枚のシート基材かならなる場合は、両シート間に挟まれる)弾性伸縮部材15〜19の固定には種々の固定方法が用いられ、例えばホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。外装シート12全面を強固に固定するとシートの風合いを損ねるため好ましくない。弾性伸縮部材15〜19の接着は強固にし、それ以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。
なお、図1及び図2に示すように、ウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材15,19,16,18が、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがない。この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が細かく切断され、収縮力が作用せず(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)に、その幅方向両側のみが収縮力作用部分として構成されている形態も含まれる。もちろんウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材15,19,16,18の配設形態は上記例に限るものではなく、ウエスト下部Uの幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、ウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材15,19,16,18の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
(識別用記入シートZ)
さて、本発明における識別用記入シートZとは、当該吸収性物品を識別するためにこれに識別名前類が書き込まれたシートをいう。吸収性物品の識別は、主として、複数人の吸収性物品が混在し得る環境下で必要となる。例えば、保育園や幼稚園の職員が園児のおむつを履き替えさせる際、その園児が持参したおむつではなく、他の園児が持参したおむつを間違えて履かせてしまわないようにするため、各園児のおむつを識別する必要が生じる。この場合、各園児のおむつに対して、園児の名前を記入したり、クラス内で予め振り分けた各園児を識別するための動物のキャラクター等をおむつに記入することにより、各園児のおむつを識別することができる。識別用記入シートZには、この名前やキャラクター等が記入される。そして、この名前やキャラクター等の部分を識別部95という。識別用記入シートZに記入されたこの識別部95によって、複数の吸収性物品が識別できるようになるわけである。複数人の吸収性物品が混在し得る環境下は、保育園や幼稚園に限られるものではなく、年齢の近い複数の幼児がいる家庭内や、老人ホーム等でも同様の混在が生じ得る。
そのほか、自らが吸収性物品を複数有しているときに、それらの吸収性物品を識別するために識別用記入シートZを用いることもできる。例えば、使い捨て紙おむつは、ほこり、湿気、直射日光等にさらされると、吸収体内の高吸収性ポリマー粒子の吸収性能が損なわれたり、変色したり、後処理テープの粘着力が低下したり等、性能低下の恐れがある。そのため、商品パッケージを開封した後は、できるだけ早く使い切ることが望まれる。そのため、識別用記入シートZに商品パッケージを開封した年月日を記入し、開封した年月日を記録することで、古いおむつから順に使い切ることができる。
識別用記入シートZは、消費者が記入した識別部95が外部から視認できること要するが、識別部95の視認性が低かったり、消えたりすることがあるので、物品の外表面より内部で、かつ、その外表面近くに形成するのが望ましい。図4〜図14の例では、外装シート12の外側外装シート12Sより内面側に形成してある。
実施例1においては、識別用記入シートは、図6等に示すように、識別部95を記入するシート(以下、「一方のシート82」という)と、その一方のシートに重ね合わされ、かつ、これに対して間隔を開けた複数の個所で接合されるシート(以下、「他方のシート81」という)を有する。
(一方のシート82)
一方のシート82は、油性マーカーペンやボールペンや蛍光ペンなどの筆記具、絵の具その他の手段によって、名前やキャラクターなどの識別部95を記入しやすく、かつ、記入したものが滲まず、消えにくいものが好ましい。例えば、和紙、洋紙、マット調フィルムなどを例示することができる。
一方のシート82を構成する前述の各素材のうち、吸収性物品を廃棄する段階で識別部95の連続性を損なわせるために、図15等に示すような破断が生じやすい特性を有する素材を用いるのが特に好ましい。このような素材として紙が好適であり、また、破断が生じにくい素材であっても、一方のシート82に破断を促すような切り込みやミシン目を入れることで、破断しやすい特性を与えることもできる。
(他方のシート81)
他方のシート81は、一方のシート82と分離する段階で、識別部95の連続性を損なわせるために、破断が生じにくい素材を用いるのが好ましい。例えば、ポリエチレンフィルムなどプラスチックフィルムなどを例示することができる。また、図23に示すように、他方のシート81を一方のシート82の外面側に配置するときは、一方のシート82に記入した識別部95が外部から視認できるように、透明度の高い素材、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムなどを用いるのが好ましい。
(接合剤)
一方のシート82と他方のシート81は、間隔を開けた複数の個所で接合される。この接合は、主として接合剤87によって行われる。この接合剤87には、既存の種々の接合剤を用いることができ、例えばホットメルト接着剤やヒートシール接着剤、ゴムや樹脂系粘着剤等を用いることができる。また、図示していないが、接合剤87を用いないで一方のシート82と他方のシート81を接合しても良い。接合剤87を用いないで接合する手法の例として、例えば熱融着による接合、加圧による手法を挙げることができる。
なお、他方のシート81は、一方のシート82と分離する段階で識別部95の連続性を損なわせるためには、識別部95が複数の接合部分をまたがるように記入されるのが好ましい。従って、この接合部分はある程度密に設けられるのが好ましい。接合剤87が一方のシート82や他方のシート81と接触する面積が小さすぎても、大きすぎても識別部の連続性を損なわせる効果が少ない。従って、接合部分の面積を適度な大きさにするのが好ましい。具体的には、接合部分の数を0.5〜10個/cm2程度とすることができる。
(剥離シート83)
一方のシート82の外面に名前類が書き込まれ、識別部95とされる。一方のシート82の外面への書き込み前には裸にしておくために、図6などに示すように、外装シート12の外側外装シート12Sの内面に設けられた粘着剤88と、一方のシート82の外面とを遮断するために、粘着剤88の内面に剥離シート83が設けられる。識別部95を記入した後、剥離シート83は図8に示すように取り外される。
この剥離シート83には、粘着剤88と剥離しやすい素材を用いるのが好ましい。剥離シート83としては、シリコンなどによる離型処理フィルム、離型紙などを例示することができる。
(粘着剤)
図7の段階で剥離シート83を剥離した後、図8などに示すように、外側外装シート12Sと一方のシート82は、粘着剤88によって粘着される。吸収性物品を廃棄する段階で、図9に示すように一方のシート82を破断させ、識別部95の連続性を損なわせるためには、粘着剤88の粘着力が接合剤87の接合力よりも弱い粘着剤を用いるのが好ましい。
(支材シート80)
支材シート80は、識別用記入シートZとたとえばウエスト中間部弾性伸縮部材15、19との間に配置される。この支材シート80は、吸収性物品を廃棄する段階で、図10に示すように、識別用記入シートZを延在する際に、識別用記入シートZを支える役割を果たす。従って、識別用記入シートZを延在させることを想定していない吸収性物品においては、この支材シート80を省略することができる。この支材シート80は、各種プラスチックフィルムや紙、不織布などを例示することができる。
(印刷シート)
図示しないが、前記不透液性バックシート11と外装シート12との間(外装シート12の層間を含む)には、印刷によりデザインの施された印刷シートを設けてもよい。外装シート12を省略し、印刷シートが外面に露出する形態とすることもできる。また、印刷シートは、それが配置される身頃よりも小さい面積を有しており、前身頃F及び後身頃Bに個別に設けられるが、前身頃Fから股間部を通り後身頃Bまで一体的に連続するように設けることもできる。
印刷シートの寸法・形状は特に限定されないが、機能を十分なものとするためには十分に面積を大きくするのが好ましく、例えば、印刷シートの幅は吸収体56の幅の50〜120%程度であるのが好ましく、印刷シート5の長さは少なくとも腹側及び背側の片側で物品全長Yの15〜30%程度であるのが好ましい。また、印刷シートの形状はトリムロスが発生しない点では矩形であるのが好ましいが、円形や楕円形、三角形、六角形等の幾何学形状、若しくはデザインの周囲に沿う形状にカットしても良い。
印刷シートのシート基材としては、プラスチックフィルムや不織布、紙などを用いることができるが、嵩高く通気性の高い素材が好ましい。プラスチックフィルムを用いる場合は、ムレ防止のため透湿性を有することが望ましい。不織布や紙は透湿性を有するため好ましく、デザイン印刷を施す場合、不織布にあっては平滑性が高く印刷しやすいもの、紙にあっては強度が高くインクの滲み難いものを用いるのが好ましい。特に好ましいものとしては、目付け15〜35g/m2程度、厚み0.1〜0.3mm程度のクレープ紙(薄葉紙)や、目付け10〜25g/m2程度、厚み0.1〜0.3mm程度の不織布(特にスパンボンド部の繊度が1.0〜3.0dtex程度のスパンボンド不織布やSMS不織布)を挙げることができる。クレープ紙を用いる場合は、クレープ率は5〜20%程度、特に5〜15%程度のものを用いるのが好ましい。クレープ率が20%以上であると、インクの定着量は大きくなるが滲みが生じてデザイン印刷には適さない。クレープ率が5%以下であるとインクが浸透しにくいため定着量が少ない。
(後処理テープ)
外側外装シート12Sの後身頃Bの外面における幅方向中央部に、後処理テープ70(固定手段)を設けることもできる。後処理テープ70は、おむつ100をトップシート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は、基端部が外装シート12の外面に接着剤76等により固定されるとともに、この基端部よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め粘着剤75により剥離可能に固定(仮固定)されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部74を有するとともに、この摘み部74を除く部分が透明または半透明であり、この後処理テープ70における透明または半透明の部分を通して、後処理テープ70の外面側から識別部95が視認可能になっている。具体的な構造は適宜構成することができるが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部74に着色テープを張り合わせた構造を採用している。
廃棄時には、おむつ100をトップシート30が内側になるとともに前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ後、後処理テープ70の折り重なり部分を剥離して展開し、丸めた若しくは折り畳んだおむつ100の後身頃Bからウエスト開口部WOを越えて反対側の外面まで巻き付けるようにして粘着剤により固定する。後処理テープ70は、不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、使用時には長尺状に展開できる三つ折り形状のものが特に好適である。
後処理テープ70等の固定手段は、前身頃Fに設けてもよく、後身頃Bと前身頃Fの両方に設けてもよい。
なお、図10に示すように、識別用記入シートZを延在させ、図24に示すように、延在した識別用記入シートZによって丸め若しくは折り畳んだおむつを、たとえば粘着剤88を利用して固定する場合は、後処理テープ70を設けなくても良い。
(外装シート分割構造)
上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における不透液性バックシートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができる。股間部外装シートも本発明の外装シートに相当する。
(使用例)
次に、実施例1に係る吸収性物品の使用例について説明する。
まず、吸収性物品の消費者は、外側外装シート12Sにおける、一方のシート82の外縁に対応する箇所を破る。消費者のこの作業を容易にするため、前記箇所に予めミシン目などの切り欠き84を入れておくことが好ましい。そして、図7、図12に示すように、外側外装シート12S、および剥離シート83を剥がして、一方のシート82の外面を露出させ、露出した一方のシート82の外面に書き込み文具などによって名前等の識別部95を記入する。
その後、図8に示すように、剥離シート83を取り外し、外側外装シート12Sを元に戻して、粘着剤88によって一方のシート82と粘着させる。その結果、吸収性物品に識別部95が付された状態になり、識別部95によって複数の吸収性物品の識別が可能になる。その結果、例えば幼児に使い捨て紙おむつを履かせる際に、履かせたいおむつを他のおむつと混同することなく的確に選択することができる。
その後、吸収性物品を廃棄する段階において、図9、図13に示すように、前記一方のシート82を他のシート81から剥がし、両シートを分離する。一方のシート82を剥がすときに、一方のシート82のうち接合剤87との接合部分が破断する。識別部95は、接合剤87による複数の接合部分を跨るように記入されることから、両シートが分離されると、接合部分に記入された部分と非接合部分とに跨がって記入されていた部分が、それぞれ別のシートへと別れ、識別部95が部分的に両シートに分離した状態になる。より詳細には、一方のシート82のうち接合剤87と接合している部分は他方のシート81上に残っている状態となり、一方のシート82のうち非接合部分は他方のシート81から離れ、離れた一方のシート81は接合部分に穴が空いたいわゆる虫食い状態になる。その結果、識別部95の連続性が失われ、識別部95の識別性が損なわれる。
具体的には、例えば、図12に示したように一方のシート82に着用する幼児の名前「陽介」を記入した場合、一方のシート82を他方のシート81から剥がすと、図13に示すように、各文字(「陽」、「介」)を構成する各辺の一部が一方のシート82と他方のシート81に別れる。その結果、外部から識別部95を視認した時に、記入されていた名前「陽介」が文字として認識できなくなり、文字が示す識別性が失われる。
後処理テープ70を設けている場合は、一方のシート82と他方のシート81の分離状態を維持したまま、おむつ100をトップシート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳み、後処理テープ70で固定する。
後処理テープ70を設けない場合、識別用記入シートZが後処理テープ70の代わりの役割を果たす。具体的には、一方のシート82と他方のシート81を分離した図9の状態から、図10に示すように、他方のシート81を支材シート80から分離する。そして、一方のシート82と他方のシート81を延在させ、図24に示すように、おむつ100をトップシート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳み、延在した一方のシート82の外面にある粘着剤88によって固定する。粘着剤88の内面には一方のシート82が存在するが、前記のように一方のシート82は複数の穴が空いている状態にあることから、その穴の部分を通じて、粘着剤88とおむつの外面12Sが粘着することができる。また、図6などに示すように、外側外装シート12Sの内面に設ける粘着剤88の面積を一方のシート82の面積よりも一回り大きくすることにより、粘着剤が塗布された領域の内面に一方のシート82が存在しない領域が生じる。この領域を用いて、粘着剤88とおむつの外面12Sを粘着することもできる。
(吸収性物品のその他の構成例)
前記の説明では、識別用記入シートZが図15のように分離する例を挙げた。しかし、本発明はこのような態様に限られるものではなく、図16に示すように、剥離フィルム83及び粘着剤88を設けないで、接合剤87による保持力によって、一方のシート82を部分的に他方のシート81側に移行させ、その際に識別部95の連続性を分離する態様(図16の(ロ)の状態を参照)にしても良い。
また、図17、18に示すように、一方のシート82の外面側に他方のシート81を設け、一方のシート82を部分的に他方のシート81側に移行させ、その際に識別部95の連続性を分離する態様(図17の(ロ)の状態、図18の(ハ)の状態を参照)にしても良い
なお、図17の(イ)の状態に先だって、接合剤87とインク85との間には、剥離フィルム(図示せず)を設けるのが望ましい。
この態様のように、図17の(ロ)に示したように、一方のシート82のうち接合剤87と接する部分の全体が破断し、破断部分が他方のシート81に移行する場合、図18の(ハ)に示したように、一方のシート82のうち接合剤87と接する部分の断面の一部が破断し、破断部分が他方のシート81に移行する場合、図18の(ニ)に示したように、一方のシート82は破断せずに、接合剤87と接するインク85が他方のシート81側に移行する場合があり、いずれの形態でもよい。なお、図18の場合にも、予め接合剤87とインク85との間には、剥離フィルム(図示せず)を設けるのが望ましい。
一方のシート82にインク85が付着している状態には、図19の(ホ)に示したように、主として一方のシート82の表面に付着している場合、図19の(へ)に示したように、一方のシート82の表面近傍に付着している場合、図19の(ト)に示したように、一方のシート82の奥深くに付着している場合がある。この(ホ)〜(ト)のどの状態になるかは、使用される一方のシート82の素材やインク85の種類などによって予想することができる。一般的に、(ホ)の状態になるインク85には鉛筆の黒鉛を挙げることができ、(へ)の状態になるインク85には水性マーカーの水性インクを挙げることができ、(ト)の状態になるインク85には油性マーカーの油性インクを挙げることができる。
従って、消費者が一方のシート82に識別部95を記入したときに、図19の(ト)の状態になることが予想される場合は、接合剤87に接合力が強いものを用いたり、一方のシート82に破断しやすいような素材を用いたりすることで、図18の(ニ)の分離状態を生じさせるようにする。一方、図19の(ホ)の状態になることが予想される場合は、図17の(ロ)の分離状態になっても良いため、接合剤87に接合力が弱いものを用いたり、一方のシート82に破断しにくい素材を用いたりすることもできる。もちろん図19の(ホ)の状態になることが予想される場合であっても、図18の(ハ)の分離状態や(ニ)の分離状態になるように、接合剤87の材料や一方のシート82の素材を選択するようにしてもよい。要するに、一方のシート82と他方のシート81を分離したときに、一方のシート82のうち接合剤87が接合している領域に対応するインク85のすべてが、他方のシート82とともに一方のシート81から分離するようにする。
他の態様としては、先の形態例の説明から詳しく述べるまでもなく判るように、図20に示す形態において、一方のシート82に記入した識別部95が、外側外装シート12Sと他方のシート81へそれぞれ別れ、一方のシート82上に残らないようにしても良い。これ以外にも、分離態様を種々考えることができるが、説明を省略する。
前記の説明では、識別用記入シートZが一方のシート82と他方のシート81の二枚のシートからなる例を示したが、本発明はこのような態様に限られない。例えば、識別用記入シートZを一枚のシートで構成しても良い。この場合、識別用記入シートを二つ折りにして、相対する各シートに、前述した一方のシート82と他方のシート81の役割をそれぞれ持たせるようにしても良い。
また、一方のシート82と他方のシート81と支材シート80を一枚のシートで構成し、その一枚のシートを識別用記入シートZとしても良い。この場合、図22に示すように、識別用記入シートZを三つ折りにして、相対する各シートに、前述した一方のシート82と他方のシート81と支材シート80の役割をそれぞれ持たせるようにしても良い。
そのほか、一方のシート82と支材シート80を一枚のシートで構成しても良く、他方のシート81と支材シート80を一枚のシートで構成しても良い。
なお、図22及び図23は本発明の変形例を示しており、図22には粘着剤88を設けない例を示し、図23は一方のシート82の外側に他方のシート81を設けた例をそれぞれ示している。
(実施例2)
実施例2は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートZを吸収性物品から取り外し、当該吸収性物品の使用者を判別できなくする態様である。
(吸収性物品の構成例)
まず、実施例2に係る吸収性物品の構成例について、図25を参照しながら説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については説明を省略する。
識別用記入シートZは、二枚の外装シート12Sと12Hの間に配置されている。識別用記入シートZは、一枚のシートで構成されていても、二枚以上のシートで構成されていても良い。より詳しくは、実施例2における識別用記入シートは、実施例1のように、識別部95を記入した一方のシート82を他のシート81から分離することで識別部95の連続性が分離し、識別性が損なわれるもののほか、そのような連続性が損なわれる構成である必要なない。
識別用記入シートZと外側外装シート12Sの間には、外側剥離用シート93が配置されている。この外側剥離用シート93の内側には粘着剤91が塗布され、外側剥離用シート93はこの粘着剤91を介して隣接する識別用記入シートZと粘着している。また、識別用記入シートZと内側外装シート12Hの間には、内側剥離用シート94が配置されている。この内側剥離用シート94の外側には粘着剤92が塗布され、内側剥離用シート94はこの粘着剤92を介して隣接する識別用記入シートZと粘着している。
また、外側外装シート12Sと外側剥離用シート93の間、および内側外装シート12Hと内側剥離用シート94の間は、それぞれ接着剤等によって接着されている。さらに、外側外装シート12Sには、識別用記入シートZの外縁に沿うようにミシン目が刻まれている。なお、識別用記入シートZに記入された識別部96が外部から視認できるようにするため、外側外装シート12Sおよび外側剥離用シート93は、透明度の高い素材を用いるのが好ましい。
なお、前記粘着剤91および92は、実施例1で用いられる粘着剤88よりも粘着力の弱いものが好ましい。より詳細には、識別用記入シートZから外側剥離用シート93を剥がした際や、内側剥離用シート94から識別用記入シートZを剥がした際に、識別用記入シートZが破断しない限度で可能な限り弱い粘着力が好ましい。
(使用例)
次に、実施例2に係る吸収性物品の使用例について説明する。
まず、使い捨て紙おむつを使用する幼児の保護者は、使用前に、外側外装シート12Sに設けられたミシン目84を裂き、外側外装シート12Sと外側剥離用シート93を剥がす。前記各シートが剥がされることによって、識別用記入シートZが使い捨て紙おむつの外面に現れ、この識別用記入シートZに着用する幼児の名前を記入する。そして、外側外装シート12Sおよび外側剥離用シート93を元に戻し、外側剥離用シート93と識別用記入シートZの間を粘着剤91によって粘着させる。このように識別用記入シートZに幼児の名前を記入した後、幼児が紙おむつを着用する。
その後、使い捨て紙おむつを廃棄する段階で、外側外装シート12Sおよび外側剥離用シート93を識別用記入シートZから剥がす。そして、識別用記入シートZを内側剥離用シート94から剥がし取り、識別用記入シートZを使い捨て紙おむつから別体にする。その後、使い捨て紙おむつと識別用記入シートZを別々のごみ袋に分けて捨てるなどすることにより、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分からなくすることができる。
(吸収性物品のその他の構成例)
前記の実施例2では、識別用記入シートZの両側に粘着剤91、92と剥離用シート93、94を設けた例を示した。この粘着剤や剥離用シートの代わりに、例えば面ファスナーを設けて、識別用記入シートZを製品から分離するようにすることもできる。
例えば、識別用記入シートZの内側にオス材を設け、内側外装シート12Hの外側にメス材を設け、このオス材とメス材を係止することによって、識別用記入シートZを使い捨て紙おむつに固定する。そして使い捨て紙おむつを廃棄する段階で、オス材とメス材の係止を解き、識別用記入シートZを使い捨て紙おむつと別体にする。これにより、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分からなくすることができる。なお、このとき識別用記入シートZと外側外装シート12Sの間にも面ファスナーを設け、面ファスナーによって両シートを係止するようにしても良い。また、識別用記入シートZと外側外装シート12Sの間は、面ファスナーではなく、粘着剤91と剥離用シート93を設けるようにしても良い。上記に掲げるもののほか、識別用記入シートZの両側に、識別用記入シートZの着脱を可能にする既知の様々な部材を配することで、識別用記入シートZを使い捨て紙おむつと別体にすることができる。
(実施例3)
実施例3は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートを後処理テープによって覆い隠し、吸収性物品の使用者を判別できなくする態様である。
(吸収性物品の構成例)
まず、実施例3に係る吸収性物品の構成例について、図26、図27を参照しながら説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については説明を省略する。
実施例3における識別用記入シートZは、外部から識別部95が視認可能であれば良く、外側外装シート12Sの外面に配置されていても、二枚の外装シート12Sと12Hの間に配置されていても、内側外装シート12Hと吸収要素50の間に配置されていても良い。また、この識別用記入シートZは、一枚のシートで構成されていても、二枚以上のシートで構成されていても良い。より詳しくは、実施例2における識別用記入シートは、識別部95を記入した一方のシート82を他のシート81から分離することで識別部95の連続性が分離し、識別性が損なわれる実施例1のようなものでなくても良い。
実施例3は、後処理テープ71、72の一部または全部がマスキング効果を有する素材から構成されている点に特徴を有する。このマスキング効果を有する素材とは、識別用記入シートZの識別部95の上に後処理テープ71、72を貼った時に、後処理テープ71、72で覆われた部分の識別部95の判別が困難になる素材をいう。具体的には、不透明な素材若しくは透明度が低い素材またはこれらの素材と透明度が高い素材を格子状などに組み合わせた素材からなる。不透明な素材の例としては、白色や青色等の不透明な色に着色されたフィルムや不織布を挙げることができ、透明度が低い素材の例としては、不織布を挙げることができる。
また、後処理テープ71、72の長さは、通常のおむつに用いられる後処理テープの長さよりも長くすることが好ましい。後処理テープの長さを長くすることにより、図28に示すように、廃棄をする段階で丸めたおむつを何度も巻くように止めることができる結果、より確実におむつを固定することができるとともに、識別用記入シートZの識別部95の上を後処理テープ71、72が何度も通ることになり、識別部95の識別性をより損なわせることができる。図27においては、使用時に長尺状に展開できる八つ折り形状のものを例示している。
さらに、後処理テープ71、72の太さは、通常のおむつに用いられる後処理テープの太さよりも太くすることが好ましい。後処理テープの太さを太くすることにより、廃棄をする段階で丸めたおむつを広い面積で止めることができ、より確実におむつを固定できるとともに、後処理テープ71、72が識別用記入シートZの識別部95の上を覆う面積を広くすることができ、識別部95の識別性をより損なわせることができる。上記の後処理テープ71、72の長さおよび太さは、識別部95記入シートの大きさを考慮して、任意に定めることができる。
さらに、後処理テープ71、72の数は、通常のおむつに用いられる後処理テープの数(1本)よりも多くすることが好ましい。後処理テープの数を多くすることにより、図28に示すように、廃棄をする段階で丸めたおむつを何度も巻くように止めることができる結果、より確実におむつを固定することができるとともに、識別用記入シートZの識別部95の上を後処理テープ71、72が何度も通ることになり、識別部95の識別性をより損なわせることができる。図27においては、後処理テープを二本設けたものを例示している。
(使用例)
次に、実施例3に係る吸収性物品の使用例について説明する。
まず、使い捨て紙おむつを使用する幼児の保護者は、使用前に、識別用記入シートZに着用する幼児の名前を記入する。そして、識別用記入シートZに名前が記入された紙おむつを幼児が着用する。その後、使い捨て紙おむつを廃棄する段階で、図28に示すように、紙おむつを丸めて後処理テープ71、72で留めて固定する。このとき、後処理テープ71、72が識別用記入シートZの識別部95の上を通り、識別部95を後処理テープ71、72で覆うようにすることで、識別部95の識別性を損なわせることができ、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分からなくすることができる。
(実施例4)
実施例4は、吸収性物品を廃棄する段階で、識別用記入シートを折って識別部を重ね合せることで、吸収性物品の使用者を判別できなくする態様である。
(吸収性物品の構成例)
まず、実施例4に係る吸収性物品の構成例について、図29を参照しながら説明する。なお、実施例1と同様の構成部分については説明を省略する。
実施例4における識別用記入シートZは、二枚の外装シート12Sと12Hの間に配置されている。また、この識別用記入シートZは、一枚のシートで構成されていても、二枚以上のシートで構成されていても良い。より詳しくは、実施例2における識別用記入シートは、識別部95を記入した一方のシート82を他のシート81から分離することで識別部95の連続性が分離し、識別性が損なわれる実施例1のようなものでなくても良い。
この識別用記入シートZと外側外装シート12Sの間には、剥離用シート35が配置されている。この剥離用シート35の内側には粘着剤32が塗布され、剥離用シート35はこの粘着剤32を介して隣接する識別用記入シートZと粘着している。また、識別用記入シートZと内側外装シート12Hの間には、識別用記入シートZの内面と対向する対向シート31が配置されている。この対向シート31の外面のうち半分には粘着剤32が塗布され、この粘着剤32を介して隣接する識別用記入シートZと粘着している。対向シート31の外面の残り半分は、接着剤33等によって識別用記入シートZと接着されている。
また、外側外装シート12Sと剥離用シート35の間、および内側外装シート12Hと対向シート31の間は、それぞれ接着剤等によって接着されている。さらに、外側外装シート12Sには、識別用記入シートZの外縁に沿うようにミシン目等の切り欠き84が刻まれている。なお、識別用記入シートZに記入された識別部95が外部から視認できるようにするため、外側外装シート12S、剥離用シート35および粘着剤32は、透明度の高い素材を用いるのが望ましい。また、識別用記入シートZを折ったときに、外部から識別部95が視認できなくなるようにするために、識別用記入シートZには不透明な素材を用いるのが望ましい。
なお、前記粘着剤32は、実施例1で用いられる粘着剤88よりも粘着力の弱いものが好ましい。より詳細には、識別用記入シートZから剥離用シート35を剥がした際や、対向シート31から識別用記入シートZを剥がした際に、識別用記入シートZが破断しない程度の粘着力が好ましい。
(使用例)
次に、実施例4に係る吸収性物品の使用例について、図30、31を参照しながら説明する。
まず、使い捨て紙おむつを使用する幼児の保護者は、使用前に、外側外装シート12Sに設けられたミシン目84を裂き、外側外装シート12Sと剥離用シート35を剥がす。前記各シートが剥がされることによって、識別用記入シートZが使い捨て紙おむつの外面に現れ、この識別用記入シートZに着用する幼児の名前を記入する。そして、外側外装シート12Sおよび剥離用シート35を基に戻し、剥離用シート35と識別用記入シートZの間を粘着剤32によって粘着させる。このように識別用記入シートZに幼児の名前を記入した紙おむつを幼児が着用する。その後、使い捨て紙おむつを廃棄する段階で、外側外装シート12Sおよび剥離用シート35を識別用記入シートZから剥がす。そして、識別用記入シートZのうち対向シート31と粘着剤32によって粘着している部分を剥がし、識別用記入シートZの外面を内にして折る。その後、剥離用シート35と対向シート31を粘着剤32によって粘着し、ゴミ袋に入れて捨てる。実施例4においては、上記のように識別用記入シートZを折ることで、識別用記入シートZに記入された識別部95が外部から視認できなくなり、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分からなくすることができる。
(吸収性物品のその他の構成例)
前記の説明では、識別用記入シートZを二つ折りにする例を挙げた。しかし、本実施例は二つ折りに限られるものではなく、三つ折り以上にしても良い。三つ折り以上にする場合には、識別用記入シートZと対向シート31が粘着剤32によって粘着される面積をより広くすることが好ましい。ただし、シートを折るという消費者の手間や、折る回数が多いほど識別用記入シートZの厚みが増して、剥離用シート35と対向シート31の間が粘着しづらくなることを考えると、折る回数は少ないほうが良く、二つ折りが望ましい。
また、前記の説明では、識別用記入シートZの外面を内にして折る例を挙げたが、識別用記入シートZの内面を内にして折るようにしても良い。この場合、対向シート31の外面全体に粘着剤32を塗布し、識別用記入シートZと対向シート31の間を全て粘着剤32によって粘着することが好ましい。なお、識別用記入シートZと剥離用シート35の間は前述の例と同様に粘着剤32によって粘着することが好ましい。識別用記入シートZの内面を内にすることで、識別用記入シートZの一部分は外部から視認できるが、他の部分は外部から視認できなくなるため、使い捨て紙おむつの使用者が誰であるかを分かりづらくすることができる。ただし、識別用記入シートZの外面を内にして折ると、識別用記入シートZの識別部95が外部から全く視認できなくなるため、図29に示すように、識別用記入シートZの外面を内にして折る形態のほうが好ましい。
また、前記の説明では、識別用記入シートZと対向シート31の間の粘着面積をシートの半分程度にした例を示したが、この粘着面積を適宜増減させることもできる。さらに、識別用記入シートZを対向シート31から剥がしやすくするため、識別用記入シートZと対向シート31の間に、粘着も接着もされていない領域を設けるようにしても良い。
本願は、実施例1のほか、他の実施例に係る発明を含んで提案されている。その発明を要約的に説明すると次のとおりである。
<態様A>
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記記入シートは、吸収性物品本体に対し分離可能に接合され、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記記入シートが吸収性物品本体から分離され、吸収性物品から取り外されることで、吸収性物品の識別性が喪失されるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
<態様B>
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記吸収性物品の外面に、マスキング領域を後処理テープの全部または一部に有する後処理テープが配され、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記識別部が後処理テープのマスキング領域によって覆われることで、識別部の識別性が損なわれるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
ここに、前記マスキング領域は、モザイクまたはぼかしからなる態様B記載の使い捨て吸収性物品も提案される。
<態様C>
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記記入シートの一部が前記識別部を内包するように折り返され、前記識別部の少なくとも一部が外部から視認不能になり、吸収性物品の識別性が喪失されるように構成したことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
<態様D>
識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
前記吸収性物品を廃棄する段階で、前記記入シートの一部が前記識別部を分断するように外側に折り返され、前記識別部の連続性が喪失され、吸収性物品の識別性が喪失されるように構成したことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
本発明は、上記の例のようなパンツタイプ式使い捨ておむつのほか、テープタイプ、パッドタイプの使い捨ておむつなどの使い捨て吸収性物品に利用できるものである。
11…不透液性バックシート、12…外装シート、12A…サイドシール部、12H…内側外装シート、12S…外側外装シート、12r…折り返し部分、15、19…ウエスト中間部弾性伸縮部材、16、18…ウエスト下部弾性伸縮部材、17…ウエスト上部部弾性伸縮部材、30…トップシート、31…対向シート、32…粘着剤、33…接着剤、35…剥離用シート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…立体ギャザー、62…ギャザーシート、63…弾性伸縮部材、64…防水フィルム、65…取付け部分、66…突出部分、67…前後固定部、70…後処理テープ、71…第一の後処理テープ、72…第二の後処理テープ、74…つまみ部、75…粘着剤、76…接着剤、78…(後処理テープの)本体部、80…支材シート、81…他方のシート、82…一方のシート、83…剥離シート、84…切り欠き、85…インク、87…接合剤、88…粘着剤、89…接合部、91、92…粘着剤、93…(上側)剥離シート、94(下側)剥離シート、95…識別部、100…パンツ式紙おむつ、200…内装体、B…後身頃、F…前身頃、L…中間部、T…ウエスト縁部、U…ウエスト下部、W…ウエスト縁部、X…展開状態におけるおむつの全幅、Y…展開状態におけるおむつの全長、Z…識別用記入シート、LO…脚開口部、WO…ウエスト開口部

Claims (3)

  1. 識別用記入シートを有する吸収性物品であって、
    前記記入シートに対し消費者が記入した識別部が外部から視認可能とされ、
    前記記入シートは少なくとも二枚のシートを含んで構成され、その一方のシートに前記識別部の記入が行なわれた後に、両シートは重ね合わされかつ間隔を開けた複数の個所で接合され、
    両シートを分離した段階では、前記識別部の連続性が分離し識別部の識別性が損なわれるようにしたことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
  2. 少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
    前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、前記接合個所が前記識別部の連続性を分離するようにした請求項1記載の吸収性物品。
  3. 少なくとも一部の前記接合個所は、前記識別部位置に対応しており、
    前記両シートを分離した段階で、前記対応位置において、一方のシートが破断するとともに、前記識別部の連続性が分離するようにした請求項1記載の吸収性物品。
JP2012041970A 2012-02-28 2012-02-28 使い捨て吸収性物品 Active JP5956190B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041970A JP5956190B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 使い捨て吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041970A JP5956190B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 使い捨て吸収性物品

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013176453A true JP2013176453A (ja) 2013-09-09
JP2013176453A5 JP2013176453A5 (ja) 2015-03-19
JP5956190B2 JP5956190B2 (ja) 2016-07-27

Family

ID=49268788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012041970A Active JP5956190B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 使い捨て吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5956190B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6163280B1 (ja) * 2017-05-19 2017-07-12 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2017131449A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
WO2017130782A1 (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
JP2017136475A (ja) * 2017-05-19 2017-08-10 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2019154979A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 大王製紙株式会社 吸収性物品

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57162301U (ja) * 1981-04-08 1982-10-13
JPS61107767U (ja) * 1984-12-19 1986-07-08
JP2001171262A (ja) * 1999-12-16 2001-06-26 Kyodo Printing Co Ltd ブックカバー付き本
US20070250023A1 (en) * 2004-12-20 2007-10-25 Sca Hygiene Products Ab Absorbent article comprising one or several patterns
JP4805393B2 (ja) * 2010-03-30 2011-11-02 大王製紙株式会社 吸収性物品の製造装置及び製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57162301U (ja) * 1981-04-08 1982-10-13
JPS61107767U (ja) * 1984-12-19 1986-07-08
JP2001171262A (ja) * 1999-12-16 2001-06-26 Kyodo Printing Co Ltd ブックカバー付き本
US20070250023A1 (en) * 2004-12-20 2007-10-25 Sca Hygiene Products Ab Absorbent article comprising one or several patterns
JP4805393B2 (ja) * 2010-03-30 2011-11-02 大王製紙株式会社 吸収性物品の製造装置及び製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017131449A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
WO2017130782A1 (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
JP2017131448A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ及びその製造方法
CN108697555A (zh) * 2016-01-28 2018-10-23 大王制纸株式会社 短裤型一次性尿布及其制造方法
US11071659B2 (en) 2016-01-28 2021-07-27 Daio Paper Corporation Underpants-style disposable diaper and manufacturing method therefor
JP6163280B1 (ja) * 2017-05-19 2017-07-12 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2017136475A (ja) * 2017-05-19 2017-08-10 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2017136476A (ja) * 2017-05-19 2017-08-10 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2019154979A (ja) * 2018-03-16 2019-09-19 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP7021988B2 (ja) 2018-03-16 2022-02-17 大王製紙株式会社 吸収性物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP5956190B2 (ja) 2016-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101193617B (zh) 具有处理用紧固装置的吸收制品
TWI721175B (zh) 吸收性物品
JP5956190B2 (ja) 使い捨て吸収性物品
TW201801691A (zh) 短褲型拋棄式尿布
TW201801694A (zh) 短褲型拋棄式尿布
JP2014195747A (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP6068813B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5390325B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2015016294A (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2011072429A5 (ja)
JP5743414B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP5717355B2 (ja) 紙おむつ
JP5615420B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP5060897B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP7220592B2 (ja) 吸収性物品
WO2013114839A1 (en) Male incontinece pad and packaging
JP5329893B2 (ja) 紙おむつ
JP2020146157A5 (ja)
JP5993151B2 (ja) 吸収性物品
JP5615419B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
TWI802776B (zh) 拋棄式穿著用物品
JP2009178310A (ja) パンツ型吸収性物品
JP2018164626A5 (ja)
JP6008507B2 (ja) 使い捨て吸収性物品
JP2005211136A (ja) ファスニングテープを有する使いすておむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150202

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5956190

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250