JP2010082033A - 歯間ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯間ブラシが歯間に対して斜めに挿入される際の、その挿入をし易くすること。
【解決手段】歯間ブラシ10は、直線状に延びる前方把持部1aと、前方把持部1aの一端に一体で形成された後方把持部1bと、を有する把持部1と、後方把持部1bの他端から延びるワイヤ部2aと、ワイヤ部2aの中心線X3に沿ってワイヤ部2aに植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部2bと、を有するワイヤブラシ部2と、を備えている。ワイヤブラシ部2の先端部側のフィラメント2cは、基端部側に傾斜するようにワイヤ部2aに植毛されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、歯間に残留する食物等を清掃及び除去する歯間ブラシに関し、特に、ブラシ部を歯間に対して挿入し易く、かつ掻き取り性に優れた歯間ブラシに関するものである。
従来、ワイヤ軸に沿ってフィラメントを植毛したブラシを備える歯間ブラシであって、その植毛部の2つ以上の領域のうち、先端側の領域に植毛されるフィラメントに基端側の領域に植毛されるフィラメントよりも柔毛のものを用いてなる歯間ブラシが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ブラシ部の先端部から基端部(根元)に向けて、ブラシ材(フィラメント)の太さが段階的に太くなるように植毛された歯間ブラシが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、先端部側に剛性の低いフィラメントからなる第1のフィラメント群と、基端部側に剛性の高いフィラメントからなる第2のフィラメント群と、を有するブラシ部を備える歯間ブラシが知られている(例えば、特許文献3参照)。
球状粒子の形状を反映した凸部をフィラメント表面に存在させた口腔ブラシ用フィラメントが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特許第3704749号明細書 特許第3718264号明細書 特開平10−117846号公報 特許第3796941号明細書
上記従来の歯間ブラシのブラシ部においては、各フィラメントがワイヤ部の中心線に対して略垂直に植毛されている。また、このブラシ部が歯間へ挿入されるとき、各フィラメントは歯間と接触し傾斜が生じつつ、その傾斜時のフィラメントの反発力により、挿入抵抗が生じる。
また、歯間ブラシのブラシ部が歯間に対して斜めに挿入される場合、歯間に対して垂直に挿入される場合と比較して、各フィラメントには、より大きな傾斜が生じて、その反発力によりフィラメントは歯間とより強く接触することとなる。
本発明は、上記従来の有する問題点に鑑みてなされたものであり、歯間に対して斜めに挿入された場合でも抵抗を感じることなくスムーズに歯間に挿入でき、かつ、より掻き取り性に優れた清掃を行うことが可能な歯間ブラシを提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、直線状に延びる前方把持部と、前方把持部の一端に一体で形成された後方把持部と、を有する把持部と、後方把持部の他端から延びるワイヤ部と、ワイヤ部に植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部と、を有するワイヤブラシ部と、を備える歯間ブラシであって、ワイヤブラシ部の少なくとも先端部側のフィラメントは、把持部側に傾斜するようにワイヤ部に植毛されている、ことを特徴とする歯間ブラシである。
この一態様において、前方把持部の中心線と後方把持部の中心線とが成す角度は、120〜175度の範囲であるのが好ましい。
この一態様において、前記把持部側に傾斜する先端部側のフィラメントは、ワイヤ部の中心線に対する垂直線と、5〜85度の範囲内の傾斜角度を成すように傾斜しているのが好ましく、15〜45度の範囲内の傾斜角度を成すように傾斜しているのがより好ましい。
本発明によれば、歯間に対して斜めに挿入された場合でも抵抗を感じることなくスムーズに歯間に挿入でき、かつ、より掻き取り性に優れた清掃を行うことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る歯間ブラシの概略を示す図であり、当該歯間ブラシを側方から見た図である。
第1の実施形態に係る歯間ブラシ10は、いわゆるI字型の歯間ブラシ10であり、略直線状に延在する把持部1と、把持部1の一端に取り付けられたワイヤブラシ部2と、を備えている。
把持部1は、ポリアミド(ナイロン)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はこれらの組合せの合成樹脂製であり、適度な剛性及び弾性を有しており、例えば、株式会社プライムポリマー、三井化学株式会社、三菱樹脂株式会社などから所望の性質を有するものを商業的に入手することができる。また、把持部1の長さは、親指と人指指とで把持し易いように略25〜100mmの長さである。
把持部1は、略直線状に延びる前方把持部1aと、この前方把持部1aの一端に一体的に形成され、略直線状に延びる後方把持部1bと、から構成されている。したがって、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1は、略180度となるように、把持部1が形成されている。
ここで、本明細書中において、「中心線」X1、X2とは、図1(a)及び図4に示す如く、歯間ブラシ10、20を側方から見たときに物体の中心を通る線を指す。
また、前方把持部1aの断面形状は、略円形状(楕円形状等)となっており、後方把持部1bの断面形状は略矩形状(図1(b))となっている。そして、後方把持部1bの断面積は、前方把持部1aの断面積より小さくなっており、例えば、前方把持部1a側から後方把持部1b側へ行くに従って次第に細くなるように、略テーパー状に形成されている。
後方把持部1bの断面において、図1(b)に示す如く、縦辺a(押圧力の方向と一致する辺であり、垂直方向の辺)は、その横辺b(水平方向の辺)よりも長くなるよう(例えば、縦辺aと横辺bとの比が、1.0<縦辺a/横辺b<1.6)に設定されている。
これにより、ワイヤブラシ部2が歯間に挿入される際に、及び、挿入された後の歯間清掃の際に、ワイヤブラシ部2に対して垂直方向の押圧力が作用することがある。この場合でも、後方把持部1bには、荷重が掛かる方向に対して適度な剛性(曲り強度)が確保される。したがって、把持部1に生じ得る不要な湾曲を効果的に抑制できるため、歯間ブラシ10の操作性が良好となる。
ワイヤブラシ部2は、後方把持部1bの他端からその中心線X2上に延びるワイヤ部2aと、ワイヤ部2aの中心線X3(すなわち、中心線X2上に中心線X3が位置している)に沿って、ワイヤ部2aに植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部2bと、から構成されている。
ワイヤ部2aは、その一端が後方把持部1bの端部(接続部)1cに埋設されている。ワイヤ部2aへのフィラメントの植毛は、周知の方法で行うことができ、特に限定されないが、例えば、一本のワイヤを二つ折りにして、折り返したワイヤ間に合成繊維または天然繊維の複数のフィラメントをワイヤに直交する方向に向けて挟持させ、ワイヤを所定のピッチで捻り加工することによって行うことができる。
ワイヤ部2aの1本のワイヤの太さ(径)は、例えば、0.2〜0.4mm程度となっている。また、ワイヤ部2aは、例えば、延性があり、耐食性に富み、強度も高い素材として周知である、鉄、クロム、マンガン、ニッケル、窒素等を含むステンレス鋼から構成されている。また、ワイヤは、例えば、日本精線株式会社などから所望の性質を有するものを商業的に入手することができる。
ブラシ部2bのフィラメントは、例えば、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等からなり、各フィラメントの径は、2.0〜3.5mils程度となっている。また、歯間ブラシ10は、フィラメントの径、フィラメントの本数、フィラメントの束の毛切り形状や大きさによって特徴付けられ、全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径、サイズ自主規格」により、サイズ1〜6に分類され、例えば、SSS、SS、S、M、Lなどの記号で示される。
ブラシ部2bは、口内の各歯間(隣り合う歯と歯との間に形成される空間)に挿入される。そして、挿入したブラシ部2bを前後方向又は上下方向に移動することにより、ブラシ部2bのフィラメントの先端部が、歯の表面に擦れて、例えば、歯間に残留する食べ滓等を除去することができる。
ブラシ部2bは、例えば、ワイヤ部2aの2本のワイヤ間に挟み込まれた合成繊維または天然繊維の束からなるフィラメントの毛先を所定の形状、例えば、略円錐形又は略円柱形に切り揃えてブラシをなしている。
ワイヤブラシ部2は先端部分がカットされており、このカットされた先端部分のブラシカット幅dは、例えば、2.0〜3.0mmの範囲内となっている。
ワイヤブラシ部2は、先端部2eから基端部側(把持部1側)へ延びる先端側フィラメント群2cと、この先端側フィラメント群2cに連続して、基端部側(把持部1側)へ延びる基端側フィラメント群2dと、を有している。また、先端側フィラメント群2cは、先端部2eから基端部側へ、距離0〜4.0mmの範囲(先端側植毛幅)に延在している。
先端側フィラメント群2cの各フィラメントは、基端部側(把持部1側)に傾斜するようにワイヤ部2aに植毛されている。各フィラメントは、ワイヤ部2aの中心線X3に対する垂直線(ワイヤ部2aから延びる点線)と、5度以上の傾斜角度θ2を成すように、ワイヤ部2aに植毛されている(図2)。
一方で、基端側フィラメント群2dの各フィラメントは、ワイヤ部2aの中心線X3に対して略垂直となるように(傾斜角度θ2が0度となるように)、ワイヤ部2aに植毛されている。
次に、上述のように、ワイヤブラシ部2の先端側フィラメント群2cにおける各フィラメントに、所定の傾斜角度θ2を形成する方法について詳細に説明する。
(1)ワイヤブラシ部2のブラシカット幅dが3.0mmとなるように、ブラシ部2bのフィラメントをカットする(ブラシカット工程)。
(2)カットした先端側フィラメント群2cを、所定の内径rを有するように形成した円筒形のポリエチレン(PE)管に挿入し固定する(挿入固定工程)。ここで、所定の内径rは、例えば、1.0、1.2、1.4、2.0、2.4mmなどである。
(3)この固定されたポリエチレン管及び先端側フィラメント群2cを、105℃で約2時間加熱し、その後、冷却する(加熱冷却工程)。
このようにして、ワイヤブラシ部2の先端側フィラメント群2cのフィラメントを所望の角度に傾斜させることができる。
先端側フィラメント群2cのフィラメントの傾斜角度θ2は、ポリエチレン管の内径rにより調整することができる。表1は、上述の形成方法において使用されるポリエチレン管の内径rと、実際に形成されるフィラメント(ナイロンを使用した場合)の傾斜角度θ2との対応関係の一例を示している。
Figure 2010082033
ところで、従来の歯間ブラシのように、各フィラメントがワイヤ部の中心線に対して略垂直に植毛されていると、ブラシ部が歯間へ挿入された場合に、各フィラメントが歯間と接触し傾斜が生じつつ、その傾斜時のフィラメントの反発力により、挿入抵抗が生じる。
また、歯間ブラシのブラシ部が歯間に対して斜めに挿入される場合、歯間に対して垂直に挿入される場合と比較して、各フィラメントには、より大きな傾斜が生じて、その反発力によりフィラメントは歯間とより強く接触することとなる。これにより、ワイヤブラシ部を歯間に挿入し難かった。
本発明者は、種々検討を重ねた結果、歯間ブラシ10において、先端側フィラメント群2cの各フィラメントは、ワイヤ部2aの中心線X3に対する垂直線に対して把持部側に、例えば、5度以上(例えば、5〜85度)の傾斜角度θ2を成すように、ワイヤ部2aに植毛されていることで、上記ワイヤブラシ部2を歯間へより挿入し易くなることを見出した。
すなわち、ワイヤブラシ部2が歯間に挿入されるとき(図3(a))、先端側フィラメント群2cの各フィラメントは挿入方向とは逆側に、すなわち、把持部1側に、予め傾斜している。このため、フィラメントが歯間と接触したときに傾斜し易く、その反発力を小さく抑えることができ、ワイヤブラシ部2の歯間への挿入抵抗を小さくすることができる。したがって、ワイヤブラシ部2を歯間に対して斜めに挿入し易くすることができる。
特に、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が、口内奥側の臼歯部(小臼歯、大臼歯)の歯間へ挿入される場合、ワイヤブラシ部2は歯間に対して斜めに挿入されることが多いため、先端フィラメント群2cが把持部1側に傾斜していない歯間ブラシと比較して、より挿入のし易さが顕著となる。
また、ワイヤブラシ部2が歯間に挿入された際、先端側フィラメント群2cの各フィラメントは、抜取方向側(把持部1側)に傾斜しているが、その後、歯間から抜き取られるときには、逆にその先端部分がめくれるように把持部側から先端部2e側へ屈曲するため、その接触抵抗がより大きくなる(図3(b))。したがって、歯間の歯面の汚れを、より効果的に掻き取ることができ、歯間清掃の効果を高めることができる。特に、ワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入される場合、上記ワイヤブラシ部2は歯間とより強く接触するため、歯面の汚れをより効果的に掻き取ることができる。
次に、第1の実施形態に係る、ワイヤブラシ部2の先端側フィラメント群2cにおけるフィラメントが、5〜85度の傾斜角度θ2で把持部側へ傾斜するように構成された、歯間ブラシ10の評価試験(1)について詳細に説明する。
(評価試験(1))
表2は、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10における評価試験(1)の結果の一例を示す。本評価試験(1)において、ワイヤブラシ部2の歯間への挿入のし易さ、及び、歯間の汚れ掻き取り効果(清掃効果)を評価した。
Figure 2010082033
本評価試験(1)に用いられた歯間ブラシ10において、ワイヤブラシ部2のワイヤ部2aに植毛されるフィラメントはナイロンであり、本数は400本、ブラシカット幅dは3.0mmとした(全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイズ自主規格」におけるサイズ3)。
また、フィラメントの傾斜角度θ2は、表2に記載の「フィラメントの傾斜角度」に従って設定した。そして、各傾斜角度θ2に設定された歯間ブラシ10を用いて、後述の(歯間への挿入のし易さ)及び(歯間の汚れ掻き取り効果)に関して評価した。
(歯間への挿入のし易さの評価方法)
歯間ブラシを1週間に1回以上でかつ継続して1年以上使用しているユーザ15人を被験者として、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して斜めに挿入されたときの、その挿入のし易さを評価した。
被験者には、試験例および比較試験例のそれぞれの歯間ブラシ10を使用してもらい、臼歯間に斜めに挿入したときの、挿入のし易さについて、0点(挿入し難い)〜10点(挿入し易い)のスケール(スケールは0.5点刻みであり、2.5点「やや挿入し難い」、5点「どちらでもない」、7.5点「やや挿入し易い」とした)において、どこに該当するか評価してもらった。そして、評価点は平均化し、小数点第二位を四捨五入した。
(歯間の汚れ掻き取り効果の評価方法)
上記同様に、歯間ブラシを1週間に1回以上でかつ継続して1年以上使用しているユーザ15人を被験者として、歯間ブラシ10のワイヤブラシ部2が歯間に対して挿入され、歯間の清掃が行われたときの、その汚れ掻き取り効果を評価した。
被験者には、試験例および比較試験例のそれぞれの歯間ブラシ10を使用してもらい、臼歯間の清掃が行われたときの、その汚れ掻き取り効果について、0点(掻き取り効果が低い)〜10点(掻き取り効果が高い)のスケール(スケールは0.5刻みであり、2.5点「掻き取り効果がやや低い」、5点「どちらでもない」、7.5「掻き取り効果がやや高い」とした)において、どこに該当するか評価してもらった。そして、評価点は平均化し、小数点第二位を四捨五入した。
表2に示す評価試験(1)の結果における評価点改善率は、試験例である本発明の歯間ブラシ10のそれぞれの評価点を、比較試験例である従来の歯間ブラシ(傾斜角度θ2が0°)の評価点で除し百分率で表示したものである。
したがって、この評価点改善率の数値が増加するほど、評価点の改善が大きくなっていることを示し、歯間への挿入がし易くなり、及び/又は、歯間の汚れ掻き取り効果が高いことを示している。
表2に示す評価試験(1)の結果から、先端側フィラメント群2cをワイヤ部2aの中心線X3に対する垂直線に対して傾斜、特に、傾斜角度θ2を5°〜85°の範囲となるように設定することで、ワイヤブラシ部2を歯間へより挿入し易くなるとともに、歯間の汚れ掻き取り効果を高くすることができることを確認した。
具体的には、傾斜角度θ2を5°〜85°の範囲とした場合に、評価点改善率(歯間への挿入のし易さ)が129〜207%、評価点改善率(歯間の汚れ掻き取り効果)が155〜221%となった。
また、表2の評価試験(1)の結果から、先端側フィラメント群2cの各フィラメントの傾斜角度θ2を15°〜60°の範囲となるように設定することで、評価点改善率(歯間への挿入のし易さ)が155〜193%、評価点改善率(歯間の汚れ掻き取り効果)が195〜221%となり、歯間への挿入のし易さを良好にしつつ、さらに、歯間の汚れの掻き取り効果を向上させることができることを確認した。
なお、ワイヤブラシ部2のワイヤ部2aに植毛されるフィラメントの本数が、200本となる歯間ブラシ10についても、上記同様の評価試験を行い、表2に示す評価試験(1)の結果と同様の傾向が見られたことを確認した。
また、汚れ掻き取り効果について、歯間モデル(上顎モデル:NISSIN 歯間モデル D16FE-500H(GSF))に付着させた人工歯垢(人工プラーク:NISSIN 模型専用人工歯垢)を掻き取る際の、その汚れ掻き取り効果についても検証した。
具体的には、試験用の上顎モデルの歯列に、人工プラークを塗り、50℃で10分間、乾燥させた。そして、この乾燥後に、歯間ブラシ10を用いて、上顎モデルの各歯間に対して5回(5ストローク)の掻き取り清掃を行った。全ての歯間に対して、5回の掻き取り清掃が終了した後において、この掻き取り清掃前後における上顎モデルの重量差を測定した。なお、この掻き取り清掃前後における上顎モデルの重量差が大きいほど、その汚れ掻き取り効果が高く、清掃効果が高いことを意味する。
この試験においても、評価試験(1)の歯間の汚れ掻き取り効果と同様に、先端側フィラメント群2cをワイヤ部2aの中心線X3に対する垂直線に対して傾斜、特に、傾斜角度θ2を5°〜85°の範囲となるように設定することで歯間の汚れ掻き取り効果が高くなった。具体的には、傾斜角度θ2を5°〜85°の範囲とした場合に、評価点改善率(歯間の汚れ掻き取り効果)が122〜187%となった。
以上、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、先端側フィラメント群2cの各フィラメントを基端部側に傾斜するようにワイヤ部2aに植毛することによって、ワイヤブラシ部2が歯間へ挿入されるときの、その挿入のし易さを良好にしつつ、歯間清掃時における、歯間の汚れ掻き取り効果を向上させることができる。
(第2の実施形態)
本発明者は、さらに、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10において、前方把持部1aの中心線X1と後方把持部1bの中心線X2との成す角度θ1を、120〜175度の範囲内に構成することで、歯間ブラシ20のワイヤブラシ部2が各歯間に対して、より挿入し易くなり、その挿入後の歯間の汚れ掻き取り効果がより向上することを見出した。
すなわち、第2の実施形態に係る歯間ブラシ20の把持部11において、前方把持部11aの中心線X1と後方把持部11bの中心線X2との成す角度θ1が、120〜175度の範囲内に構成されている。図4は、本発明の第2の実施形態に係る歯間ブラシ20の概略を示す図であり、当該歯間ブラシ20を側方から見た図である。
第2の実施形態に係る、前方把持部11aの中心線X1と後方把持部11bの中心線X2との成す角度θ1が、120〜175度の範囲内に構成された、歯間ブラシ20の評価試験(2)について詳細に説明する。
(評価試験(2))
表3は、第2の実施形態に係る歯間ブラシ20における評価試験(2)の結果の一例を示している。本評価試験(2)において、上記第1の実施形態と同様に、ワイヤブラシ部2の歯間への挿入のし易さ、及び、歯間の汚れ掻き取り効果(清掃効果)が評価されている。
Figure 2010082033
本評価試験(2)に用いられた歯間ブラシ20において、ワイヤブラシ部2のワイヤ部2aに植毛されるフィラメントはナイロンであり、本数は400本、ブラシカット幅dは3.0mmとした(全日本ブラシ工業協同組合「歯間ブラシ通過径サイズ自主規格」におけるサイズ3)。また、フィラメントの傾斜角度θ2は30〜45度とした。
表3に示す評価試験(2)の結果における評価点改善率は、比較試験例である第1の実施形態に係る歯間ブラシ10、すなわち、把持部1の成す角度θ1が180度となる歯間ブラシ10の評価点を基準(評価点改善率を100%とした)とした。
表3の評価試験(2)の結果が示すように、前方把持部11aの中心線X1と後方把持部11bの中心線X2との成す角度θ1を120〜175度の範囲内に構成したとき、その評価点改善率(歯間への挿入のし易さ)が109〜121%となり、評価点が良好に改善された。一方、評価点改善率(歯間の汚れ掻き取り効果)が104〜107%となり、評価点が改善された。このように、第2の実施形態に係る歯間ブラシ20は、第1の実施形態に係る歯間ブラシ10と比較して、ワイヤブラシ部2が各歯間に対して、より挿入し易くなり、その挿入後の歯間の汚れ掻き取り効果がより向上することが分かった。
また、表3の評価試験(2)の結果によれば、前方把持部11aの中心線X1と後方把持部11bの中心線X2との成す角度θ1を120〜160度の範囲とするのが好ましいことが分かった。この場合に、評価点改善率(歯間への挿入のし易さ)が113%以上となり、使用者にとってより負担が少なく歯間に挿入することができたことが分かった。
なお、各フィラメントの傾斜角度θ2が15〜30度となる歯間ブラシ20についても、上記同様の評価試験が行われており、表3に示す評価試験(2)の結果と同様の傾向が見られたことを確認した。
以上、第2の実施形態に係る歯間ブラシ20において、先端側フィラメント群2cの各フィラメントを基端部側に傾斜するようにワイヤ部2aに植毛し、また前方把持部11aの中心線X1と後方把持部11bの中心線X2との成す角度θ1を120〜175度の範囲内となるように構成することによって、ワイヤブラシ部2が歯間へ挿入されるときの、その挿入のし易さをより良好にしつつ、歯間清掃時における、歯間の汚れ掻き取り効果をより向上させることができる。
なお、本発明を、例示の実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行ってもよく、各要素を均等物と交換してもよいということは当業者には理解されよう。更に、本発明の要旨から逸脱することなく、多くの変更を行って、特定の状況又は材料を本発明の教示に対し適合させることができる。従って、本発明を、実施する上で考えられる最良の態様として開示した特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明は、特許請求の範囲の範疇における全ての実施形態を含むものとする。
例えば、上記第1及び第2の実施形態において、先端側フィラメント群2cのフィラメントが基端部側に傾斜する構成であるが(図5(a))、ブラシ部20bの全フィラメントが基端部側に傾斜する構成であってもよい(図5(b))。
また、上記第1及び第2の実施形態において、先端側フィラメント群2cのフィラメントの傾斜角度θ2は略均一となっているが、徐々に減少するような構成でもよく、また、徐々に増加するような構成でもよく、5〜85度の範囲内であれば任意の角度設定が可能である。
(a)本発明の第1の実施形態に係る歯間ブラシの概略を示す図であり、当該歯間ブラシを側方から見た図である。
(b)図1に示す歯間ブラシの把持部の後方把持部を、直線A−A’で切断した際の断面図である。
歯間ブラシのワイヤブラシ部の先端側フィラメント群を模式的に示した図である。 (a)歯間ブラシのワイヤブラシ部の先端側フィラメント群を、歯間へ挿入するときの状態を模式的に示した図である。
(b)歯間ブラシのワイヤブラシ部の先端側フィラメント群を歯間から抜き取るときの状態を模式的に示した図である。
本発明の第2の実施形態に係る歯間ブラシの概略を示す図であり、当該歯間ブラシを側方から見た図である。 (a)本発明の第1及び第2の実施形態に係る歯間ブラシのワイヤブラシ部を模式的に示した図である。
(b)本発明の第1及び第2の実施形態に係る歯間ブラシのワイヤブラシ部の変形例を模式的に示した図である。
符号の説明
1 把持部
1a 前方把持部
1b 後方把持部
1c 接続部
2 ワイヤブラシ部
2a ワイヤ部
2b ブラシ部
2c 先端側フィラメント群
2d 基端側フィラメント群
2e 先端部
10 歯間ブラシ

Claims (3)

  1. 直線状に延びる前方把持部と、該前方把持部の一端に一体で形成された後方把持部と、を有する把持部と、
    前記後方把持部の他端から延びるワイヤ部と、該ワイヤ部に植毛された複数のフィラメントからなるブラシ部と、を有するワイヤブラシ部と、
    を備える歯間ブラシであって、
    前記ワイヤブラシ部の少なくとも先端部側のフィラメントが、把持部側に傾斜するように前記ワイヤ部に植毛されている、ことを特徴とする歯間ブラシ。
  2. 請求項1記載の歯間ブラシであって、
    前記前方把持部の中心線と前記後方把持部の中心線とが成す角度が、120〜175度の範囲である、ことを特徴とする歯間ブラシ。
  3. 請求項1又は2記載の歯間ブラシであって、
    前記把持部側に傾斜する先端部側のフィラメントが、前記ワイヤ部の中心線に対する垂直線と、5〜85度の範囲内の傾斜角度を成すように傾斜している、ことを特徴とする歯間ブラシ。
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