JP2014204788A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜した毛束のコシを十分に確保して高い清掃性、清掃実感を得ることができる歯ブラシを提供する。【解決手段】先端にヘッド部4が設けられたハンドル体2を備え、ヘッド部4の植毛面5に形成された複数の植毛穴10に用毛の毛束12が植設された歯ブラシ1Aにおいて、少なくとも一つの毛束12が植毛面5に直交する方向に対して傾斜されて植設されるとともに、毛束12を構成する用毛の断面形状が、長径方向と短径方向とを有する異形形状とされ、毛束12の傾斜方向と用毛の長径方向とが一致するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、歯ブラシに関する。
口腔内清掃器具である歯ブラシにおいては、最も必要な機能である歯垢除去効果を高めるために、用毛を束ねた毛束の配列に工夫がなされてきた。基本的な歯ブラシにおける毛束の配列としては、均一な直径の毛束が碁盤目状又は千鳥状に植設されたものが知られている。
このような歯ブラシにおいて、歯間・歯頸部の清掃性を向上させるためには、狭い隙間に毛先が届くように、用毛の毛先を先鋭化したり、毛束の縮径化、ブラシ部に山切りなどの凹凸を形成したりすることが一般的に行われている。
また、特許文献1には、菱形断面の用毛を束ねた菱形毛束を、植毛台の幅方向または長手方向の中心部に向けて傾斜させた歯ブラシが提案されている。この歯ブラシによれば、有効に歯垢除去を行える。
特許文献2には、植毛穴に毛束が平線を介して2つ折り状態で植毛され、平線の方向を歯ブラシの幅方向に対して傾斜させるとともに、歯ブラシの幅方向に隣り合う毛束同士の先端側が近づくように毛束を傾斜させた歯ブラシが提案されている。この歯ブラシによれば、歯ブラシの水洗時における通水性を高めるとともに、有効に歯垢除去を行える。
特開2006−130012号公報 特開2004−113614号公報
しかし、仮に傾斜により毛先が進入しても、汚れを落とすのに必要な毛束のコシ(毛腰)を確保できず、十分な歯垢除去が行えないことがある。
そこでなされた本発明の目的は、傾斜した毛束のコシを十分に確保して高い清掃性、清掃実感を得ることのできる歯ブラシを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、先端にヘッド部が設けられたハンドル体を備え、前記ヘッド部の植毛面に形成された複数の植毛穴に用毛の毛束が植設された歯ブラシにおいて、少なくとも一つの前記毛束が前記植毛面に直交する方向に対して傾斜されて植設されるとともに、前記毛束を構成する前記用毛の断面形状が、長径方向と短径方向とを有する異形形状とされ、前記毛束の傾斜方向と前記用毛の長径方向とが一致していることを特徴とする。
また、前記毛束は、前記植毛穴に平板状の平線で折り返した前記毛束が植設され、前記平線が、該毛束の傾斜方向に沿って延びるよう設けられているのが好ましい。
前記毛束の傾斜方向が、前記ハンドル体の軸線方向に沿っていることが好ましい。
前記ハンドル体の前記軸線方向において互いに前後する少なくとも二つの前記毛束が、その傾斜方向を互いに異ならせてもよい。
前記毛束の傾斜方向が、前記ハンドル体の軸線に直交する方向に沿っているようにしてもよい。
本発明の歯ブラシによれば、毛束のコシを十分に確保して高い清掃性、清掃実感を得ることができる。
本発明の第一の実施形態を示す歯ブラシのヘッド部の平面図である。 本発明の第一の実施形態を示す歯ブラシのヘッド部の側面図である。 毛束の植設部の断面図である。 毛束の平面図である。 本実施形態にかかる歯ブラシを刷掃方向に移動させたときの状態を示す側面図である。 本実施形態にかかる歯ブラシを、図5とは反対方向の刷掃方向に移動させたときの状態を示す側面図である。 本発明の第二の実施形態を示す歯ブラシのヘッド部の平面図である。 本発明の第二の実施形態を示す歯ブラシのヘッド部の側面図である。 本実施形態にかかる歯ブラシを刷掃方向に移動させたときの状態を示す側面図である。 本発明の第三の実施形態を示す歯ブラシのヘッド部の平面図である。 本発明の第三の実施形態を示す歯ブラシのヘッド部を先端部側から見た図である。 本発明の第三の実施形態を示す歯ブラシを使用している状態を示している図である。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態にかかる歯ブラシについて、以下に図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる歯ブラシ1Aのヘッド部を示す平面図であり、図2は、本発明の一実施形態にかかる歯ブラシ1Aのヘッド部の側面図、図3は毛束の植設部の断面図である。
図1、図2に示すように、歯ブラシ1Aは、ハンドル体2を備えるものであり、ハンドル体2は、長尺状の把持部(不図示)と、該把持部の先端に設けられたヘッド部4とで概略構成されるものである。
ヘッド部4は平面視略矩形状とされ、任意の面が、毛束12を植毛する植毛面5とされたものである。植毛面5には、複数の有底状の植毛穴10が例えば千鳥状に配列されて形成され、これら複数の植毛穴10に、複数の用毛13(図3参照)を束ねた毛束12がそれぞれ植設されている。
ここで、植毛面5上に植設された複数の毛束12は、ハンドル体2の長さ方向に沿った軸線Oに沿って複数列に配置され、各列においては、複数の毛束12が軸線Oに直交するヘッド部4の幅方向に沿って並べて設けられている。そして、植毛面5において、軸線Oに沿った方向の中間部の前方と後方に、それぞれ第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bが互いに前後の列に位置して設けられている。さらに、植毛面5の軸線Oに沿った方向の先端部5aと基端部5b、および中間部には、それぞれ直立毛束群14Cが設けられている。
ハンドル体2の材質は、歯ブラシ1Aに求める剛性や機械特性等を勘案して決定でき、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの範囲にある高硬度樹脂を用いることによって、歯ブラシ1Aに必要とされる機械特性が得られる。このような高硬度樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリルスチレン(AS)等が挙げられ、これらを1種又は複数種用いることができる。
ヘッド部4の大きさは、口腔内での操作性等を勘案して決定でき、例えば、幅Wが10〜15mmとされ、厚さTが4〜8mmとされる。
植毛穴10の直径φは、毛束12の直径、即ち、毛束12の長さ方向に直交する断面の直径に応じて決定でき、例えば、φ=1.0〜1.8mmとされる。
第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14B、直立毛束群14Cのそれぞれを構成する毛束12は、図3に示すように、用毛13を二つ折りにし、その間に挟み込まれた平線18を植毛穴10に打ち込むことにより植毛穴10に植設されている
図1、図2に示すように、第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bを構成する各毛束12においては、平線18の長手方向の向きを、軸線Oに一致させている。さらに、軸線Oに沿った方向において互いに前後する第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bのうち、植毛面5の先端部5a側に位置する第一傾斜毛束群14Aは、各毛束12が、基端部5b側に向けて例えば5°程度傾斜して植設されている。また、第二傾斜毛束群14Bは、各毛束12が、先端部5a側に向けて例えば5°程度傾斜して植設されている。
これら第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bは、植毛面5からの毛丈が例えば10mmとされている。
そして、図4に示すように、第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bの各毛束12を構成する用毛13は、それぞれ断面視長方形で、その長径方向を、軸線Oに沿った方向に一致させている。また、この用毛13の用毛径は、用毛13の材質等を勘案して決定でき、例えば、8mil相当(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされている。さらに、用毛13は、基部から先端に向かい漸次径が小さくなる、いわゆるテーパー形状とするのが好ましい。
直立毛束群14Cを構成する各毛束12においては、平線18の長手方向の向きは、特に限定するものではなく、また各毛束12は、植毛面5に直交して延びるよう植設されている。この直立毛束群14Cの植毛面5からの毛丈は、第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bよりも例えば1mm低く、9mmとされている。
直立毛束群14Cの各毛束12を構成する用毛13は、断面円形のストレート形状とされ、その用毛径は、用毛13の材質等を勘案して決定でき、例えば、8milとされる。
用毛13の材質は、特に限定されず、例えば、6−12ナイロン、6−10ナイロン等のポリアミド、PET、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂材料を用いることができる。また、これらの樹脂材料を複数組み合わせて用いてもよく、例えば芯鞘構造等のように、芯部と鞘部で異なる樹脂材料を用いることもできる。
図5に示すように、上記した構成の歯ブラシ1Aは、軸線Oに沿った刷掃方向に沿って、口腔内で植毛面5の先端部5a側に移動させる(図5中、矢印の方向)と、先端部5a側に傾斜した第二傾斜毛束群14Bの各毛束12は、歯牙100の歯間101の形状に沿って、歯間101に食い込むようにして進入する。第二傾斜毛束群14Bの各毛束12は、第一傾斜毛束群14Aの毛束12の傾斜方向と同様に、基端部5b側に向けて傾斜するように撓み、毛先が歯牙100から物理的に離れるまで歯牙100に接触し続け、歯間101に留まる時間を長く確保することができる。
しかも、第二傾斜毛束群14Bの毛束12は、略長方形断面の用毛13から構成され、その長径方向が、平線18の長手方向および毛束12の傾斜方向に一致している。したがって、毛束12は、軸線Oに一致した平線18の長手方向および毛束12の傾斜方向(図4中α方向)と、軸線Oに直交する方向(図4中β方向)とで、撓み強度が異なり、刷掃方向(図4中α方向)においては、毛束12が撓みにくくなっている。したがって、毛束12の毛先が歯間101に進入してから、物理的に歯間101から離れるまでの間、毛束12はしなりにくいので、より力強く歯間の汚れを落とすことができる。
一方、第一傾斜毛束群14Aの毛束12は、その傾斜がさらに強まる方向に撓むことになるが、このとき、毛束12は、略長方形断面の用毛13から構成され、その長径方向が、平線18の長手方向および毛束12の傾斜方向に一致している。したがって、第一傾斜毛束群14Aの毛束12は、その傾斜がさらに強まる方向であっても、毛束12が撓みにくく、歯牙100の表面に毛先が押しつけられるようになっている。
一方、図6に示すように、歯ブラシ1Aを軸線Oに沿った刷掃方向に沿って、口腔内で植毛面5の基端部5b側(図6中矢印方向)に移動させるとき、第一傾斜毛束群14Aの毛束12は、上記の第二傾斜毛束群14Bの毛束12と同様、歯間101に食い込むようにして進入した後、先端部5a側に向けて傾斜するように撓む。これによって、毛先が歯牙100から物理的に離れるまで歯牙100に接触し続け、歯間101に留まる時間を長く確保することができる。
このとき、第二傾斜毛束群14Bの毛束12は、その傾斜がさらに強まる方向に撓むことになるが、毛束12は、略長方形断面の用毛13から構成され、その長径方向が、平線18の長手方向および毛束12の傾斜方向に一致している。したがって、第二傾斜毛束群14Bの毛束12は、その傾斜がさらに強まる方向であっても、毛束12が撓みにくく、歯牙100の表面に毛先が押しつけられるようになっている。
本実施形態によれば、第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bの毛束12が、歯ブラシ1Aの軸線Oに沿った刷掃方向に沿って傾斜しているので、歯間の隙間に毛先が侵入しやすくなっている。しかも、第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bの各毛束12を構成する用毛13が断面視長方形で、その長径方向を、軸線Oに沿った方向に一致させているので、軸線Oに沿った刷掃方向においては毛束12が撓みにくく、毛束12のコシが増大して、良好な清掃性、清掃実感を得ることができる。
本実施形態によれば、第一傾斜毛束群14A、第二傾斜毛束群14Bの毛束12において、平線18の長手方向を毛束12の傾斜方向に一致させているので、毛束12を植毛穴10に打ち込むときに、平線18の両側で、毛束12を構成する断面長方形状の用毛13が、平線18と植毛穴10との間に強く挟み込まれることによって、用毛13の断面の長径方向が平線18の長手方向に容易に一致する。
さらに、本実施形態によれば、第一傾斜毛束群14Aと第二傾斜毛束群14Bとで、毛束12の傾斜方向が反対向きであるので、歯ブラシ1Aを軸線Oに沿った方向に沿った刷掃方向に往復動させても、いずれの方向においても、第一傾斜毛束群14Aと第二傾斜毛束群14Bのいずれか一方の毛束12のコシが増大するので、常に良好な清掃性、清掃実感を得ることができる。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態にかかる歯ブラシについて、図7〜図9を用いて説明する。なお、第一の実施形態と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略すると共に、主に第一の実施形態と異なる点について説明する。
図7、図8に示すように、本実施形態にかかる歯ブラシ1Bは、植毛面5において、軸線Oに沿った方向の先端部5a側に、それぞれ傾斜毛束群14Dが設けられ、植毛面5の残部には、直立毛束群14Eが設けられている。
ここで、傾斜毛束群14Dは、植毛面5の先端部5a側の外周面に沿った4つの植毛穴10に植設された4つの毛束12によって構成されている。
傾斜毛束群14D、直立毛束群14Eのそれぞれを構成する毛束12は、図3に示したように、用毛13を二つ折りにし、その間に挟み込まれた平線18を植毛穴10に打ち込むことにより植毛穴10に植設されている
傾斜毛束群14Dを構成する各毛束12においては、平線18の長手方向の向きを、軸線Oに一致させている。さらに、傾斜毛束群14Dは、各毛束12が、基端部5b側に向けて例えば5°程度傾斜して植設されている。
これら傾斜毛束群14Dは、植毛面5からの毛丈が例えば10mmとされている。
そして、傾斜毛束群14Dの各毛束12を構成する用毛13は、図4に示したように、それぞれ断面視長方形で、その長径方向を、軸線Oに沿った方向に一致させている。また、この用毛13の用毛径は、用毛13の材質等を勘案して決定でき、例えば、8mil相当とされている。さらに、用毛13は、基部から先端に向かい漸次径が小さくなる、いわゆるテーパー形状とするのが好ましい。
直立毛束群14Eを構成する各毛束12においては、平線18の長手方向の向きは、特に限定するものではなく、また各毛束12は、植毛面5に直交して延びるよう植設されている。この直立毛束群14Eの植毛面5からの毛丈は、傾斜毛束群14Dよりも例えば1mm低く、9mmとされている。
直立毛束群14Eの各毛束12を構成する用毛13は、断面円形のストレート形状とされ、その用毛径は、用毛13の材質等を勘案して決定でき、例えば、8milとされる。
上記した構成の歯ブラシ1Bは、奥歯を清掃する際に用いるのに適している。すなわち、奥歯を清掃する際には、口腔内の奥に歯ブラシ1Bを押し込んだ後、図9に示すように、歯ブラシ1Bを植毛面5の基端部5b側に移動させる(図9中、矢印の方向)。すると、植毛面5の先端部5aにおいて、基端部5b側に傾斜した傾斜毛束群14Dの各毛束12は、歯牙100の奥歯102の咬合面や遠心面に高い刷掃圧力をかけて清掃を行うことができる。
しかも、傾斜毛束群14Dの毛束12は、略長方形断面の用毛13から構成され、その長径方向が、平線18の長手方向および毛束12の傾斜方向に一致している。したがって、毛束12は、刷掃方向においては撓みにくくなっている。したがって、毛束12により、より力強く奥歯の汚れを落とすことができ、良好な清掃性、清掃実感を得ることができる。
本実施形態によれば、傾斜毛束群14Dの毛束12において、平線18の長手方向を毛束12の傾斜方向に一致させているので、毛束12を植毛穴10に打ち込むときに、平線18の両側で、毛束12を構成する断面長方形状の用毛13が、平線18と植毛穴10との間に強く挟み込まれることによって、用毛13の断面の長径方向が平線18の長手方向に容易に一致する。
(第三の実施形態)
本発明の第三の実施形態にかかる歯ブラシについて、図10〜図12を用いて説明する。なお、第一の実施形態と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略すると共に、主に第一の実施形態と異なる点について説明する。
図10、図11に示すように、本実施形態にかかる歯ブラシ1Cは、植毛面5において、軸線Oに直交する幅方向の両側に、それぞれ植毛面5の外周部に沿って第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gが設けられ、植毛面5の幅方向中央部に、軸線Oに沿って直立毛束群14Hが設けられている。
第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14G、直立毛束群14Hのそれぞれを構成する毛束12は、図3に示したように、用毛13を二つ折りにし、その間に挟み込まれた平線18を植毛穴10に打ち込むことにより植毛穴10に植設されている
第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gを構成する各毛束12においては、平線18の長手方向の向きを、軸線Oに直交する方向、つまり植毛面5の幅方向に一致させている。さらに、植毛面5の幅方向の最も外周側に位置する第一傾斜毛束群14Fは、各毛束12が、幅方向外方に向けて例えば10°程度傾斜して植設され、第一傾斜毛束群14Fの内周側に位置する第二傾斜毛束群14Gは、各毛束12が、幅方向外方に向けて例えば5°程度傾斜して植設されている。
第一傾斜毛束群14Fは、植毛面5からの毛丈が例えば10mmとされ、第二傾斜毛束群14Gの毛丈は例えば11mmとされている。
そして、第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gの各毛束12を構成する用毛13は、図4に示したように、それぞれ断面視長方形で、その長径方向を、軸線Oに沿った方向に直交した平線18の長手方向に一致させている。また、この用毛13の用毛径は、用毛13の材質等を勘案して決定でき、例えば、8mil相当とされている。さらに、用毛13は、基部から先端に向かい漸次径が小さくなる、いわゆるテーパー形状とするのが好ましい。
直立毛束群14Hを構成する各毛束12においては、平線18の長手方向の向きは、特に限定するものではなく、また各毛束12は、植毛面5に直交して延びるよう植設されている。この直立毛束群14Hの植毛面5からの毛丈は、第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gよりも高く、例えば12mmとされている。
直立毛束群14Eの各毛束12を構成する用毛13は、断面円形のテーパー形状とされ、その用毛径は、用毛13の材質等を勘案して決定でき、例えば、8milとされる。
上記した構成の歯ブラシ1Cは、歯頸部を清掃する際に用いるのに適している。すなわち、歯ブラシ1Cは、幅方向中央部の直立毛束群14Hの毛丈が最も高く、幅方向両側に行くにしたがい、第二傾斜毛束群14G、第一傾斜毛束群14Fの毛丈が漸次低くなっている。したがって、図12に示すように、歯頸部103を清掃する際に、歯ぐきへのフィット性が高くなる。
しかも、歯ブラシ1Cを歯頸部に押しつけると、特に第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gが外側に広がろうとするが、このときに、第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gの毛束12は、略長方形断面の用毛13から構成され、その長径方向が、平線18の長手方向および毛束12の傾斜方向に一致している。したがって、第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gの毛束12は、外側に撓みにくく、適度な撓み強度を保ちながら高いフィット性を保つことができる。
また、第一傾斜毛束群14F、第二傾斜毛束群14Gの毛束12は、歯ブラシ1Cの軸線Oに沿った方向には撓みやすいため、歯ぐきへの優しい当たり心地が実現できる。
本発明は、上述の実施形態に限定されない。
上述の実施形態では、各毛束12は、その断面形状が長径方向と短径方向とを有した異形形状を有していれば良く、断面長方形状に限らず、菱形、平行四辺形、長円形、楕円形等とすることもできる。
上述の実施形態では、毛束12を傾斜させているが、これには、植毛穴10を傾斜して形成すればよい。このとき、毛束12の傾斜角度は、植毛設備による植毛が可能であり、かつそれが歯ブラシの機能的特徴を発揮するものであれば特に制限されるものではなく、植毛面の垂直方向に対して0°から60°までが望ましい。60°以上の場合、刷掃圧に対して異方性による撓み強度向上効果が低くなりすぎ、本発明の効果が発揮されにくい。
上述の実施形態では、平線の角度は何れも毛束が傾斜する方向に対して0°としたが、−10〜10°、より好ましくは−5〜5°の範囲であれば同様な効果が得られる。上記範囲から外れると、毛束撓み強度の異方性と傾斜の方角が一致せず、清掃実感・刷掃実感が低下する。
上述の実施形態では、植毛穴10の形状を全て円形としたが、特に制限されるものではない。略長方形、正方形のように、形成される毛束形状自体でも異方性が生じるものを選択しても良い。例えば、毛束を傾斜する方向に長軸を沿わせた略長方形穴や長円形穴を採用すれば、該方向への刷掃に対して、毛束撓み強度向上を発揮することができる。
(評価方法)
上記第一〜第三実施形態の歯ブラシについて、下記の方法で評価を行った。
「評価対象:第一の実施形態の歯ブラシ」
<歯間への清掃実感>
10人のモニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の「歯間への清掃実感」を下記評価基準で評価した。モニター10人の平均点が4.0以上を◎、平均点3.0以上4.0未満を○、平均点2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
≪評価基準≫
5点:歯間の汚れが落ちた感触を非常に感じる。
4点:歯間の汚れが落ちた感触を強く感じる。
3点:歯間の汚れが落ちた感触を感じる。
2点:歯間の汚れが落ちた感触をあまり感じない。
1点:歯間の汚れが落ちた感触を感じない。
<歯間侵入実感>
10人のモニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の「歯間侵入実感」を下記評価基準で評価した。モニター10人の平均点が4.0以上を◎、平均点3.0以上4.0未満を○、平均点2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
≪評価基準≫
5点:歯間に毛先が届く感触を非常に感じる。
4点:歯間に毛先が届く感触を強く感じる。
3点:歯間に毛先が届く感触を感じる。
2点:歯間に毛先が届く感触をあまり感じない。
1点:歯間に毛先が届く感触を感じない。
(実施例1、比較例1〜3)
表1に示す仕様に従い、実施例1として、図1の歯ブラシ1Aと同様の歯ブラシを作成し、比較例1〜3として、実施例1とは表1に示す仕様が異なる歯ブラシを作成した。
得られた各例の歯ブラシについて、歯間への清掃実感、歯間侵入実感を評価し、その結果を表1に示す。
Figure 2014204788
表1に示すように、本発明を適用した実施例1は、いずれも歯間への清掃実感、歯間侵入実感の評価が「◎」であった。これに対し、用毛断面形状を円形とし、平線角度を任意とした比較例1では、毛束の撓み強度が低く、歯間清掃実感も実施例1には及ばなかった。毛束の傾斜角度を0°とした比較例2では、毛先が歯間に優先して入り込むことはなく、刷掃にともなって毛束が容易に撓み、毛束が撓んだ状態で歯間に侵入するため、清掃実感も低い。平線の長手方向の角度を傾斜方向に直交させた比較例3では、刷掃方向における毛束のコシが低く、歯垢を掻きとる実感・清掃性は低い。
この結果から、本発明を適用することで、刷掃方向に沿った毛束のコシが増大して、良好な清掃性、清掃実感を得ることができることが判った。
「評価対象:第二の実施形態の歯ブラシ」
<奥歯清掃実感>
10人のモニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の「奥歯の清掃実感」を下記評価基準で評価した。モニター10人の平均点が4.0以上を◎、平均点3.0以上4.0未満を○、平均点2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
≪評価基準≫
5点:奥歯の汚れが落ちた感触を非常に感じる。
4点:奥歯の汚れが落ちた感触を強く感じる。
3点:奥歯の汚れが落ちた感触を感じる。
2点:奥歯の汚れが落ちた感触をあまり感じない。
1点:奥歯の汚れが落ちた感触を感じない。
(実施例2、比較例4〜6)
表2に示す仕様に従い、実施例2として、図5の歯ブラシ1Bと同様の歯ブラシを作成し、比較例4〜6として、実施例2とは表2に示す仕様が異なる歯ブラシを作成した。
得られた各例の歯ブラシについて、奥歯の清掃実感を評価し、その結果を表2に示す。
Figure 2014204788
表2に示すように、本発明を適用した実施例2は、奥歯への清掃実感の評価が「◎」であった。これに対し、用毛断面形状を円形とし、平線角度を任意とした比較例4では、毛束の撓み強度が低く、歯間清掃実感も実施例2には及ばなかった。毛束の傾斜角度を0°とした比較例5では、刷掃にともなって毛束が容易に撓み、毛束が撓んだ状態で奥歯に当たるため、清掃実感も低い。平線の長手方向の角度を軸線Oに沿った方向に直交させた比較例6では、刷掃方向における毛束のコシが低く、歯垢を掻きとる実感・清掃性は低い。
この結果から、本発明を適用することで、刷掃方向に沿った毛束のコシが増大して、良好な清掃性、清掃実感を得ることができることが判った。
「評価対象:第三の実施形態の歯ブラシ」
<歯ぐきへのフィット感>
10人のモニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の「歯ぐきへのフィット感」、「<優しい当たり心地」を下記評価基準で評価した。モニター10人の平均点が4.0以上を◎、平均点3.0以上4.0未満を○、平均点2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
≪評価基準≫
5点:歯ぐきへのフィット感を非常に感じる。
4点:歯ぐきへのフィット感を強く感じる。
3点:歯ぐきへのフィット感を感じる。
2点:歯ぐきへのフィット感をあまり感じない。
1点:歯ぐきへのフィット感感触を感じない。
<優しい当たり心地>
10人のモニターが各例の歯ブラシで口腔内を清掃し、その際の「優しい当たり心地」を下記評価基準で評価した。モニター10人の平均点が4.0以上を◎、平均点3.0以上4.0未満を○、平均点2.0以上3.0未満を△、平均点2.0未満を×とした。
≪評価基準≫
5点:歯ぐきへの優しい当たり心地を非常に感じる。
4点:歯ぐきへの優しい当たり心地を強く感じる。
3点:歯ぐきへの優しい当たり心地を感じる。
2点:歯ぐきへの優しい当たり心地をあまり感じない。
1点:歯ぐきへの優しい当たり心地を感じない。
(実施例3、比較例7〜9)
表3に示す仕様に従い、実施例3として、図10の歯ブラシ1Cと同様の歯ブラシを作成し、比較例7〜9として、実施例3とは表3に示す仕様が異なる歯ブラシを作成した。
得られた各例の歯ブラシについて、歯ぐきへのフィット感、優しい当たり心地を評価し、その結果を表3に示す。
Figure 2014204788
表3に示すように、本発明を適用した実施例3は、いずれも歯ぐきへのフィット感、優しい当たり心地の評価が「◎」であった。これに対し、用毛断面形状を円形とし、平線角度を任意とした比較例7、毛束の傾斜角度を0°とした比較例8では、毛束の撓み強度が低く、毛束が広がりやすく、歯ぐきへのフィット感も実施例3には及ばなかった。刷掃にともなって毛束が容易に撓み、毛束が撓んだ状態で歯牙に当たるため、清掃実感も低い。平線の長手方向の角度を軸線Oに沿った方向とし、毛束の傾斜方向に直交させた比較例9では、刷掃方向における毛束のコシが強く、優しい当たり心地が低下する。
この結果から、本発明を適用することで毛束が撓んで広がりにくく、優れた歯ぐきへのフィット感、優しい当たり心地を得ることができることが判った。
1A、1B、1C 歯ブラシ
2 ハンドル体
4 ヘッド部
5 植毛面
5a 先端部
5b 基端部
10 植毛穴
12 毛束
13 用毛
14A 第一傾斜毛束群
14B 第二傾斜毛束群
14C 直立毛束群
14D 傾斜毛束群
14E 直立毛束群
14F 第一傾斜毛束群
14G 第二傾斜毛束群
14H 直立毛束群
18 平線
100 歯牙
101 歯間
102 奥歯
103 歯頸部

Claims (5)

  1. 先端にヘッド部が設けられたハンドル体を備え、前記ヘッド部の植毛面に形成された複数の植毛穴に用毛の毛束が植設された歯ブラシにおいて、
    少なくとも一つの前記毛束が前記植毛面に直交する方向に対して傾斜されて植設されるとともに、
    前記毛束を構成する前記用毛の断面形状が、長径方向と短径方向とを有する異形形状とされ、前記毛束の傾斜方向と前記用毛の長径方向とが一致していることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記毛束は、
    前記植毛穴に平板状の平線で折り返した前記毛束が植設され、
    前記平線が、該毛束の傾斜方向に沿って延びるよう設けられていることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記毛束の傾斜方向が、前記ハンドル体の軸線方向に沿っていることを特徴とする請求項1または2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記ハンドル体の前記軸線方向において互いに前後する少なくとも二つの前記毛束が、その傾斜方向を互いに異ならせていることを特徴とする請求項3に記載の歯ブラシ。
  5. 前記毛束の傾斜方向が、前記ハンドル体の軸線に直交する方向に沿っていることを特徴とする請求項1または2に記載の歯ブラシ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017093624A (ja) * 2015-11-19 2017-06-01 小林製薬株式会社 歯ブラシ
CN107949296A (zh) * 2015-09-08 2018-04-20 高露洁-棕榄公司 口腔护理器具

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