JP3129537U - 歯ブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数本の用毛2を束ねた毛束3を植毛した複数の植毛穴4が、ヘッド部の植毛面に形成されている歯ブラシであって、前記用毛2は、長さ方向に延在する少なくとも1つの平面2aを有し、前記毛束3は、平線6を用いて2つ折りにして植毛され、前記複数の植毛穴4は、最近接する任意の植毛穴4との穴縁間隔dが1mm以下とされ、かつ該植毛された前記用毛2が折り返された状態での1穴当たりの用毛2の断面積総和が1mm2以下とされ、前記ヘッド部は、金属を10重量%以上40重量%以下の範囲で含有するポリプロピレン樹脂からなる歯ブラシとする。
【選択図】図2
Description
また、歯ブラシの用毛としては、一般に、円形の断面形状を有するものが用いられているが、歯垢の除去効果を高めるために、異形断面形状を有する用毛を用いることが提案されている(例えば、特許文献2〜特許文献4参照)。
しかしながら、例えば、特許文献1に記載の歯ブラシのヘッド部を、ゴム質を添加したポリプロピレン樹脂からなるものとした場合、ヘッド部の強度は高まるものの、ヘッド部の反りが発生したり、植毛強度の低下が見られた。また、特許文献1に記載の歯ブラシのヘッド部を、金属を添加したポリプロピレン樹脂からなるものとした場合にも、ヘッド部の反りはないものの、植毛強度が低くなるという問題があった。
ここで、例えば、用毛が円形の断面形状を有するものである場合、長さ方向に延在する平面が存在しないため、用毛同士の接触、用毛と平線との接触、用毛と植毛穴の内壁面との接触は、全て用毛の外面との点の接触となる。したがって、用毛が円形の断面形状を有する場合、用毛同士の接触、用毛と平線との接触、用毛と植毛穴の内壁面との接触による摩擦力が十分に得られず、植毛強度が十分に得られない。
また、本考案の歯ブラシでは、ヘッド部が、金属を10重量%以上40重量%以下の範囲で含有するポリプロピレン樹脂からなるものであるので、高い強度を有するヘッド部を備えたものとなる。
図1は、本考案の歯ブラシの一例を説明するための平面図である。また、図2は、図1に示す歯ブラシを構成する毛束のうちの1束を拡大して植毛穴に植毛されている状態を示した拡大模式図であり、図2(a)は斜視図であり、図2(b)は平面図である。
穴縁間隔dが1mmを超えると、ブラッシング運動に伴う毛束3の反撥作用が強くなり、毛束3のゴツゴツした感触が加わり、使用感が低下してしまうし、毛束の連続した運動が発揮されなくなり、歯垢除去効果も低下する。また、穴縁間隔dが狭過ぎると、毛束3の間隔が狭くなり、歯間に用毛が入りにくくなり、歯間進入性が低下する。
また、1つの植毛穴4に植毛される用毛2の断面積総和が1mm2を超えると、毛束3としての強度が大きくなるため、剛性の高い毛束となって毛束3の柔軟性が極端に低下するため、好ましくない。また、断面積総和が0.1mm2未満であると、ヘッド部5に植毛される用毛2の総本数が少なくなるため、毛束3の強度が不十分となり、平滑面の歯垢除去効果が不十分となる場合がある。
なお、用毛2の断面形状は、菱形に限定されるものではなく、例えば、図3(a)に示すように三角形としてもよいし、図3(b)に示すように正方形としてもよい。図3(a)および図3(b)に示すように、用毛2の断面形状が三角形や正方形である場合においても、断面形状が菱形である場合と同様に、用毛2同士の接触、用毛2と平線6との接触、用毛2と植毛穴4の内壁面41との接触は、全て用毛2の平面2aでなされる。
さらに、用毛2の断面形状は、長さ方向に延在する少なくとも1つの平面を有するものであればよく、長方形、平行四辺形などの矩形であってもよい。
ここで、用毛径とは、断面形状が円形の場合には直径を示し、三角形や正方形、菱形などの矩形の場合には1辺の長さを示す。例えば、図2(b)に示すように菱形である場合には符号d1で示される寸法であり、図3(a)に示すように三角形である場合には符号d2で示される寸法であり、図3(b)に示すように正方形である場合には符号d3で示される寸法である。
用毛2の着色方法としては、一般に用いられるように紡糸する際の樹脂そのものを着色するか、紡糸後、あるいは紡糸工程に付随して、表面から着色することが出来る。また、歯刷子へ植毛する前のカットピース状態(25〜35mm程度の用毛長さの束)や植毛後に、用毛の先端部分のみ、あるいは用毛全部を着色することも出来る。
ポリプロピレン樹脂に含有される金属の量が10重量%未満であると、ポリプロピレン樹脂の強度を向上させる効果が十分に得られず、成形したヘッド部5およびハンドル部9の強度の向上が望めない。一方、金属の量が40重量%を超えると、成形が困難になるし、樹脂が硬くなってポリプロピレン樹脂の利点である加工性が低下してしまう。
なお、用毛2の断面形状が、三角形である場合や矩形である場合にも、用毛2の断面形状が菱形である場合と同様に、用毛2同士の接触、用毛2と平線6との接触、用毛2と植毛穴4の内壁面41との接触は、全て用毛2の平面2aでなされるので、植毛強度を向上させることができる。
なお、用毛2の断面形状が、平行四辺形である場合にも、用毛2の断面形状が菱形である場合と同様に、対向する2つの平面2aがそれぞれ、平線6と植毛穴4の内壁面41とに接触した状態とされ、平線6または植毛穴4の内壁面41と用毛2とによって鋭角部42が形成されるとともに、この鋭角部42に、鋭角部42に合致する形状を有する隣接する用毛2がはめ込まれるため、植毛強度をさらに向上することができる。
「実施例1〜実施例6、比較例1〜比較例6」
図1に示す長軸1.52mm、短軸0.64mmの長円形の植毛穴4を表1に示す穴縁間隔で76穴備えたヘッド部5と、ハンドル部9とを、表1に示す材質に表1に示す金属を表1に示す含有量で含有させた樹脂を用いて一体成形した。その後、表1に示す断面形状の用毛を複数本束ねた毛束を、平線を用いて2つ折りにしてヘッド部に植毛し、表1に示す1穴当たりの用毛の断面積総和の実施例1〜実施例6、比較例1〜比較例6の歯ブラシを得た。
図11に示す直径1.6mmの円形の植毛穴14を表1に示す穴縁間隔で23穴備えたヘッド部15とハンドル部19とを、実施例1と同様の樹脂を用いて一体成形した。その後、表1に示す断面形状の用毛を複数本束ねた毛束を、平線を用いて2つ折りにしてヘッド部15に植毛し、表1に示す1穴当たりの用毛の断面積総和の比較例7の歯ブラシ10を得た。図11は比較例7の歯ブラシ10を植毛面側から見た平面図であり、図11(a)は全体図であり、図11(b)は拡大図である。
その結果を表2に示す。
まず、歯ブラシの用毛の植毛穴から出ている部分を切断し、ヘッド部の植毛面側を平滑にした。その後、ヘッド部をアイゾット衝撃試験機に固定し、植毛面側からハンマーにより衝撃を与え、ヘッド部が破断した時の吸収エネルギー(J)を測定した。
○:1.5J以上
△:0.5J以上1.5J未満
×:0.5J未満
歯ブラシの1穴中の全用毛をつかみ、島津社製オートグラフで20mm/分の速度で用毛を引張り、用毛が植毛穴から抜けるまでの最大引張力(N)を測定した。
◎:20N以上
○:15N以上20N未満
△:8N以上15N未満
×:8N未満
歯ブラシの植毛穴に植毛されている用毛1本をつかみ、島津社製オートグラフで20mm/分の速度で用毛を引張り、用毛が植毛穴から抜けるまでの最大引張力(N)を測定した。
◎:3N以上
○:1.5N以上3N未満
△:1N以上1.5N未満
×:1N未満
歯ブラシを50%歯磨き剤水溶液の中に2週間放置し、ハンドルの外観状態を目視観察した。
○:変化なし
×:クレージング(網目状の表面亀裂)が発生した
成形したハンドルの光沢を目視観察した。
○:光沢あり
×:光沢なし
ヘッド部耐折強度、毛束強度、1本毛抜け強度、耐薬品性、外観(光沢性)の試験の結果を基に判断した。
○:すべてが「◎」もしくは「○」。(機能および外観が良好)
△:ヘッド部耐折強度、毛束強度、1本毛抜け強度、耐薬品性が「◎」もしくは「○」であり、外観が「×」である。(機能のみ良好)
×:ヘッド部耐折強度、毛束強度、1本毛抜け強度、耐薬品性に「△」が2つ以上ある、もしくは「×」がある。(機能が不可)
また、ヘッド部がタルクを含有するポリプロピレン樹脂からなり、用毛が菱形である実施例5〜実施例6では、外観の評価を除く全ての評価が○であったが、外観の評価が×であり、総合評価が△となった。
また、硫酸バリウムの含有量が本発明の範囲未満である比較例2では、「毛束強度」「1本毛抜け強度」「耐薬品性」「外観」の評価が○となったが、「ヘッド部耐折強度」が×となり、総合評価は×となった。
また、ヘッド部が、金属を含有しないPCTAからなる比較例4では、「毛束強度」の評価が◎、「1本毛抜け強度」の評価が○となったが、「ヘッド部耐折強度」が△、「耐薬品性」の評価が×となり、総合評価は×となった。
そして、比較例7および実施例1〜実施例6の総合評価の結果から、実施例1〜実施例4では、従来の歯ブラシと同等の機能(ヘッド部耐折強度、毛束強度、1本毛抜け強度、耐薬品性)および外観が得られ、実施例5〜実施例6では、従来の歯ブラシと同等の機能が得られることが確認できた。
「実施例7〜実施例14」
図1、図4〜図10、表3に示す穴縁間隔、数、形状の植毛穴を備えたヘッド部と、ハンドル部とを、ポリプロピレン樹脂に表3に示す含有量で表3に示す金属を含有させた樹脂を用いて一体成形した。その後、表3に示す断面形状および材質の用毛を表3に示す本数で束ねた毛束を、表3に示す寸法および材質の平線を用いて2つ折りにしてヘッド部に植毛し、表3に示す1穴当たりの用毛の断面積総和、仕様の実施例7〜実施例14の歯ブラシを得た。
また、図9は実施例13の歯ブラシを示した図である。図9に示す実施例13の歯ブラシでは、幅方向が植毛穴の長軸方向である略長方形の植毛穴4dが、ヘッド部の植毛面の外縁に沿って一列配列されているとともに、ヘッド部の植毛面の中央部分に1列配列され、略長方形の植毛穴4dの列の間に円形の植毛穴4cが1列ずつ配列されている。
また、図10は実施例14の歯ブラシを示した図である。図10に示す実施例14の歯ブラシでは、ヘッドの幅方向が植毛穴の長軸方向となるように3列の略長方形の植毛穴4dが配置され、先端部に2つの円形の植毛穴4cが配置されている。
その結果を表4に示す。
Claims (3)
- 複数本の用毛を束ねた毛束を植毛した複数の植毛穴が、ヘッド部の植毛面に形成されている歯ブラシであって、
前記用毛は、長さ方向に延在する少なくとも1つの平面を有し、
前記毛束は、平線を用いて2つ折りにして植毛され、
前記複数の植毛穴は、最近接する任意の植毛穴との穴縁間隔が1mm以下とされ、かつ該植毛された前記用毛が折り返された状態での1穴当たりの用毛の断面積総和が1mm2以下とされ、
前記ヘッド部は、金属を10重量%以上40重量%以下の範囲で含有するポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする歯ブラシ。 - 前記金属が硫酸バリウムであることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
- 前記用毛の断面形状が三角形または正方形、長方形、平行四辺形、菱形などの矩形であることを特徴とする請求項1および請求項2に記載の歯ブラシ。
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JP2006007570U JP3129537U (ja) | 2006-09-19 | 2006-09-19 | 歯ブラシ |
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CN102821648A (zh) * | 2010-03-24 | 2012-12-12 | 狮王株式会社 | 牙刷 |
JP2016010510A (ja) * | 2014-06-27 | 2016-01-21 | 小林製薬株式会社 | 歯ブラシ |
JPWO2018131306A1 (ja) * | 2017-01-13 | 2019-11-07 | 株式会社ジーシー | 歯ブラシ |
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2006
- 2006-09-19 JP JP2006007570U patent/JP3129537U/ja not_active Expired - Fee Related
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