JP2024021493A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】狭所での操作性をより一層向上させて、狭所での歯や歯茎の清掃をさらに効果的に行うことのできる、平線を用いた植毛方法による歯ブラシを提供する。【解決手段】平線18を用いて複数の毛束16が各々植設されている歯ブラシ10であって、植毛台13は、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されていると共に、1.5~2.5mmの厚さを有している。平線18は、当該平線18の打込み方向Zと交差する長さ方向に延在する溝18aを両側の側面に備える、溝付平線となっている。植毛孔15の孔深さをD、孔径をW、平線の厚さをT、平線高さをHとした場合に、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値が、全ての前記植毛孔について、0以上0.2以下となっている。【選択図】図4

Description

本発明は、歯ブラシに関し、特に、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が、歯ブラシ本体の植毛台に形成された複数の植毛孔に、平線を用いて各々植設されている歯ブラシに関する。
歯ブラシは、複数本のブリッスルを束ねてなるタフト(毛束)を、例えば植毛台の植毛面に形成された複数の植毛孔に、好ましくは平線を打ち込む方法によって植設固定することにより、融着植毛等による他の方法と比較して、効率良く安定した状態で形成することができる。また、歯ブラシは、前歯、奥歯等の歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部、歯裏部等の歯の部位に応じた適切な刷掃を効率良く行って、歯垢等を効果的に除去できるように、また刷掃時に良好な感触が得られるように、毛束の配置やブリッスルの毛先の形状等に様々な工夫がなされている。
例えば、歯ブラシ本体の植毛台の厚さをできるだけ薄く形成し、口腔内の狭所での操作性を向上させることによって、狭所での歯や歯肉の清掃をより効果的に行うことを可能にする歯ブラシを得ることができると考えられる。例えば、特許文献1には、植毛台の厚さを2mm以上、4.5mm以下とした歯ブラシが開示されている。
特開2018-183275号公報
引用文献1に記載の歯ブラシでは、平線を用いた植毛方法を採用し、コスト増および生産性の低下を招くことなく、口腔内の清掃効果、及び毛開き耐久性の向上を実現できるようにしたものであるが、近年の口腔内の衛生環境への関心の高まりから、歯ブラシ本体の植毛台の厚さをさらに薄く形成することを可能にして、口腔内の狭所での操作性をより一層向上させることのできる技術の開発が望まれている。
本発明は、平線を用いた植毛方法によって、コスト増および生産性の低下を回避しつつ、口腔内の狭所での操作性をより一層向上させて、狭所での歯や歯茎の清掃をさらに効果的に行うことのできる歯ブラシに関する。
本発明は、複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が、歯ブラシ本体の植毛台に形成された複数の植毛孔に、平線を用いて各々植設されている歯ブラシであって、前記植毛台は、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されていると共に、1.5~2.5mmの厚さを有しており、前記平線は、当該平線の打込み方向と交差する長さ方向に延在する溝を側面に備える、溝付平線となっており、前記植毛孔の孔深さをD、孔径をW、前記平線の厚さをT、前記平線の高さをHとした場合に、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値が、全ての前記植毛孔について、0以上0.2以下となっている歯ブラシである。
本発明の歯ブラシによれば、平線を用いた植毛方法によって、コスト増および生産性の低下を回避しつつ、口腔内の狭所での操作性をより一層向上させて、狭所での歯や歯茎の清掃をさらに効果的に行うことができる。
図1は、本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシの平面図である。 図2は、本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシの側面図である。 図3は、本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシの植毛部の平面図である。 図4(a)は、平線を用いて毛束が各々植設された植毛孔の拡大略示平面図、図4(b)は、図4(a)のA-Aに沿った拡大拡大略示平面図である。 図5は、溝付平線の説明する略示斜視図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシ10は、図1~図3に示すように、把持部12と植毛台13とこれらを連結する首部14とからなる歯ブラシ本体11の、植毛台13に形成された複数の植毛孔15に、複数本のブリッスル17を束ねてなる毛束(タフト)16を、平線18(図4(a)、(b)参照)を用いて各々植設(植毛)することによって構成される。本実施形態の歯ブラシ10は、平線18を用いた植毛方法によって、コスト増および生産性の低下を招くことなく、また植毛台13の厚さを薄く抑えることで、口腔内の狭所での操作性をより一層向上させて、狭所での歯や歯茎の清掃を、さらに効果的に行うことができるようにする機能を備えている。
そして、本実施形態の歯ブラシ10は、図4(a)、(b)にも示すように、複数本のブリッスル17を束ねてなる毛束16が、歯ブラシ本体11の植毛台13に形成された複数の植毛孔15に、平線18を用いて各々植設されている歯ブラシであって、植毛台13は、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されていると共に、1.5~2.5mmの厚さを有している。平線18は、当該平線18の打込み方向Z(図5参照)と交差する長さ方向に延在する溝18aを両側の側面に備える、溝付平線となっている。植毛孔15の孔深さをD、孔径をW、平線の厚さをT、平線高さをHとした場合に、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値が、全ての前記植毛孔について、0以上0.2以下となっている。
本実施形態では、歯ブラシ本体11は、一般的に使用されている合成樹脂を、特に制限無く用いて形成することができる。歯ブラシ本体11は、好ましくは、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂として、例えばポリブチレンテレフフタレート樹脂、またはポリアセタール樹脂を用いて、把持部12と植毛台13と首部14とからなる当該歯ブラシ本体11を、一体成形して形成することができる。これによって、歯ブラシ本体11の植毛台13もまた、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されることになる。歯ブラシ本体11は、例えば2色成形によって、植毛台13以外の部分を、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂ではない樹脂を用いて、形成することもできる。把持部12は、歯ブラシ10の操作時に使用者が把持する部分となっており、首部14は、把持部12と植毛台13とを連結する部分となっている。
また、本実施形態では、植毛台13の厚さ方向の一方の面は、植毛面13aとなっている。この植毛面13aには、好ましくは円形の横断面形状を有する植毛孔15が、複数開口形成されており、各々の植毛孔15に、複数本のブリッスル17を束ねてなる毛束(タフト)16が、平線18を用いた平線植毛によって植設されることになる(図4(a)、(b)参照)。なお、図1および図3においては、毛束16の図示が省略されている。
本実施形態では、各々の植毛孔15は、内径W(図4(a)参照)が、0.8mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましく、1.2mm以上であることが特に好ましい。また各々の植毛孔15の内径Wは、2.0mm以下であることが好ましく、1.8mm以下であることがより好ましく、1.6mm以下であることが特に好ましい。十分な植毛密度を保ちながら植毛台13の厚さをできるだけ薄く形成するといった観点から、各々の植毛孔15は、内径Wが0.8~2.0mmであることが好ましく、1.0~1.8mmであることがより好ましく、1.2~1.6mmであることが特に好ましい。
また、各々の植毛孔15は、深さD(図4(b)参照)が、1.0mm以上であることが好ましく、1.2mm以上であることがより好ましく、1.4mm以上であることが特に好ましい。また各々の植毛孔15の深さDは、2.2mm以下であることが好ましく、2.1mm以下であることがより好ましく、2.0mm以下であることが特に好ましい。十分な植毛強度を保ちながら植毛台13の厚さをできるだけ薄く形成するといった観点から、各々の植毛孔15は、深さDが、1.0~2.2mmであることが好ましく、1.2~2.1mmであることがより好ましく、1.4~2.0mmであることが特に好ましい。
本実施形態では、植毛台13の植毛面13aの大きさや寸法は、好ましくは口腔内での操作性等の特性を、適宜勘案して決定することができる。植毛台13の植毛面13aの大きさや寸法は、例えば歯ブラシ10の軸方向Xの長さを10mm以上、33mm以下、軸方向と垂直な方向Yの横幅は、5mm以上、16mm以下として、設定することができる。
そして、本実施形態では、歯ブラシ本体11の植毛台13は、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されている。これによって、植毛台13の厚さが薄くなっても、植毛によって大きく変形することがなく且つ十分な植毛強度を保つことが可能になる。このような観点から、植毛台13を形成する樹脂は、曲げ弾性率が、2200MPa以上となっていることがより好ましく、2400MPa以上となっていることが特に好ましい。同様の観点から、植毛台13を形成する樹脂の曲げ弾性率は、2000~10000MPaとなっていることが好ましく、2200~8000MPaとなっていることがより好ましく、2400~6000MPaとなっていることが特に好ましい。
また、同様の観点から、植毛台13を形成する樹脂は、引張降伏応力が、55MPa以上となっていることがより好ましく、60MPa以上となっていることが特に好ましい。同様の観点から、植毛台13を形成する樹脂の引張降伏応力は、50~300MPaとなっていることが好ましく、55~250MPaとなっていることがより好ましく、60~200MPaとなっていることが特に好ましい。
ここで、歯ブラシ本体11の植毛台13を形成する樹脂の曲げ弾性率は、JIS K7171に規定する測定方法によって測定される弾性率であり、引張降伏応力は、JIS K7161に規定する引張試験機によって測定された応力である。
本実施形態では、このような樹脂を用いて形成された植毛台13は、1.5~2.5mmの厚さを有している。これによって本実施形態の歯ブラシ10は、植毛台13の厚さが薄くなっても、植毛によって大きく変形することがなく且つ十分な植毛強度を保つことが可能になる。このような観点から、植毛台13の厚さは、1.7mm以上となっていることがより好ましく、1.9mm以上となっていることが特に好ましい。同様の観点から、植毛台13の厚さは、1.7~2.5mmとなっていることがより好ましく、1.9~2.5mmとなっていることが特に好ましい。
そして、本実施形態では、植毛台13の植毛面13aに形成された複数の植毛孔15は、例えば図3に示すように、植毛面13aの長さ方向(軸方向)Xと幅方向(軸方向と垂直な方向)Yとに分散配置されて、例えば40か所に開口形成されて設けられている。各々の植毛孔15には、複数本のブリッスル17を束ねてなる毛束16が、図4(a)、(b)に示すように、平線18を用いた公知の平線植毛によって植設されている。すなわち、各々の毛束16を構成する複数本のブリッスル(刷毛)17を束ねて二つ折りにし、その間に抜け止め具である平線18を挟み込んだ状態で、植毛孔15に向けて平線18を打ち込むことによって、植毛面13aの複数の植毛孔15に、毛束16を各々植設することができる。
ここで、 各々の毛束16を構成するブリッスル17の材質については、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド(例:6-12ナイロン、6-10ナイロン、12-ナイロンなど)、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン(例:ポリプロピレンなど)、エラストマー(例:オレフィン系、スチレン系など)、などの樹脂材料や、天然の材料等を用いることができ、これらを組み合わせて用いることもできる。これらの樹脂材料を複数組み合わせて用いることもできる。例えば芯鞘構造などのように、芯部と鞘部で異なる樹脂材料を用いることもできる。
また、ブリッスル17の横断面形状は、円形であることが多いが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、三角形、四角形、六角形等の横断面形状を有していても良い。全体の外観形状がウエーブ状、ツイスト状等に加工されたものであっても良く、これらを組み合わせて用いることもできる。
ブリッスル17は、3~12mil(0.076~0.305mm)程度の太さを有していることが好ましく、5~10mil(0.127~0.254mm)程度の太さを有していることがより好ましい。またブリッスル17は、毛先が丸くなっていても良く、先端へ向かうにしたがい徐々に径が細くなっていて、先端が先鋭化されたテーパーブリッスルであっても良い。この場合、歯や歯茎の隙間への毛先の侵入性が良く、ソフトなあたり心地が実現できるため、歯と歯茎の境目の刷掃やマッサージには好適となる。また、毛先が丸くなったブリッスルによる毛束16と、テーパーブリッスルによる毛束16とを、植毛孔15毎に適宜選択して用いたり、同じ毛束16内でこれらを混在させて用いたりして、自由に組み合わせることもできる。
毛束16を構成するブリッスル17の植毛面13aからの植毛長さ(毛丈)は、例えば6~15mmであることが好ましい。
各々の植毛孔15に、平線植毛によって毛束16を植設する際に用いる平線18は、図4(a)、(b)に示すように、薄い帯板形状の公知の部材であって、真鍮、ステンレス、アルミニウム等の金属や、或いは硬質プラスチック、生分解性プラスチッ等を用いて形成することができ。なお、図4(a)においては、ブリッスル17や毛束16を省略した状態で示している。
平線18は、厚さT(図4(a)参照)が0.14mm以上であることが好ましく、0.16mm以上であることがより好ましく、0.18mm以上であることが特に好ましい。また平線18の厚さTは、0.26mm以下であることが好ましく、0.24mm以下であることがより好ましく、0.22mm以下であることが特に好ましい。十分な植毛密度を保ちながら且つ十分な平線18の剛性を保つといった観点から、平線18の厚さTは、0.14~0.26mmであることが好ましく、0.16~0.24mmであることがより好ましく、0.18~0.22mmであることが特に好ましい。
また平線18は、高さH(図4(b)参照)が0.6mm以上であることが好ましく、0.7mm以上であることがより好ましく、0.8mm以上であることが特に好ましい。平線18の高さHは、1.4mm以下であることが好ましく、1.3mm以下であることがより好ましく、1.2mm以下であることが特に好ましい。十分な植毛強度を保ちながら植毛台13の厚さをできるだけ薄く形成するといった観点から、平線18の高さHは、0.6~1.4mmであることが好ましく、0.7~1.3mmであることがより好ましく、0.8~1.2mmであることが特に好ましい。
本実施形態では、平線18は、図5に示すように、当該平線18の打込み方向Zと交差する長さ方向に延在する溝18aを、側面に1条又は複数条備える、公知の溝付平線となっている。平線18が溝付平線となっていることにより、十分な植毛強度を保ちながら植毛台13の厚さをできるだけ薄く形成することが可能になる。
平線18の長さは、植毛孔15の内径よりも大きくなっており、これによって平線18は、植毛孔15の周縁部分における植毛台13を形成する樹脂に、両端部分を食い込ませるようにして打ち込まれると共に、打込み方向Zの後方側の縁部が、植毛孔15の開口面よりも内側に配置されるように打ち込まれる(図4(a)、(b)参照)。これによって、各々の毛束16を、ブリッスル17を植毛台13の植毛面13aから立設させて、所望の植毛強度を保持した状態で、各々の植毛孔15に効率良く植設してゆくことが可能になる。
また、本実施形態では、植毛孔15の孔深さをD、孔径をW、平線18の厚さをT、平線18の高さをHとした場合に(図4(a)、(b)参照)、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値が、全ての植毛孔15について、0以上0.2以下となっている。すなわち、全ての植毛孔15について、植毛孔15の孔深さDから、孔径Wから平線18の厚さTを差し引いた値の1/2、及び平線18の高さHの、双方の値を差し引いた値が、0以上0.2以下となっている。これによって、平線18の打ち込み深さを浅くできると共に、植毛台13の厚さを従来品よりも薄く形成することが可能になる。またこのような観点から、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値は、0.18以下となっていることがより好ましく、0.16以下となっていることが特に好ましい。同様の観点から、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値は、0~0.18となっていることがより好ましく、0~0.16となっていることが特に好ましい。
そして、上述の構成を備える本実施形態の歯ブラシによれば、平線を用いた植毛方法によって、コスト増および生産性の低下を招くことなく、口腔内の狭所での操作性をより一層向上させて、狭所での歯や歯茎の清掃をさらに効果的に行うことが可能になる。
すなわち、本実施形態の歯ブラシ10によれば、植毛台13は、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されていると共に、1.5~2.5mmの厚さを有しており、毛束16を植設する際に用いる平線18は、溝付平線となっており、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値が、0以上0.2以下となっているので、十分な植毛強度を維持しながら植毛台13の厚さを従来品よりも薄く形成できることになって、口腔内の狭所での操作性をより一層向上させることが可能になり、またこれによって、口腔内の狭所での歯や歯茎の清掃を、さらに効果的に行うことが可能になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば植毛孔は、円形の横断面形状を有している必要は必ずしもなく、多角形、矩形、台形等の、その他の種々の横断面形状を有しても良い。この場合の孔径は、横断面積を、円の面積に換算した場合の孔径である。
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例及び比較例の記載によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1~5の歯ブラシ、比較例1~3の歯ブラシ〕
植毛台の材質、平線の種別、植毛台の厚さ、植毛孔の孔深さD、植毛孔の孔径W、平線の厚さT、平線の高さH、及び計算式D-(W-T)/2-Hの値が、表1に示すようなものとなっている歯ブラシを、実施例1~5の歯ブラシとした。同様に植毛台の材質、平線の種別、植毛台の厚さ、植毛孔の孔深さD、植毛孔の孔径W、平線の厚さT、平線の高さH、及び計算式D-(W-T)/2-Hの値が、表1に示すようなものとなっている歯ブラシを、比較例1~3の歯ブラシとした。実施例1~5の歯ブラシ、及び比較例1~3の歯ブラシについて、下記の評価方法に従って、植毛強度及び狭所操作性を評価した。評価の結果を表1に示す。
〔植毛強度の評価〕
任意の毛束を専用治具でつかみ、日本電産シンポ製フォースゲージ(FGN-20B)を用いて、植毛孔から毛束が抜けるまでの最大引張応力(N)を測定(引張速度10mm/min、n=20)した。その結果、平均値も最小値も15N以上の場合を「○」、平均値が15N以上で最小値が15N未満の場合を「△」、平均値も最小値も15N未満の場合を「×」とした。
〔狭所操作性の評価〕
実施例1~5、及び比較例1~2の歯ブラシのサンプルとして、植毛台に所定の孔径の植毛孔を、植毛範囲(最外側に位置する植毛孔の外縁を結んだ範囲)の面積が140mm2±10%になるように万遍なく配置し、植毛後のブリッスル長を9.5mmに切り揃えたものを用意した。評価は、実施例1~5、及び比較例1~2の歯ブラシのサンプルをモニター10名に実際に使用してもらい、口腔内の狭所(奥歯の奥、犬歯の歯頚部)を磨いた際の操作性を、5段階評価の平均点で評価した。具体的には、「磨きやすい」を5点、「やや磨きやすい」を4点、「どちらとも言えない」を3点、「あまり磨きやすくない」を2点、「磨きやすくない」を1点とした。モニター10名の平均点が、4.0以上の場合を〇とし、3.0以上4.0未満の場合を△とし、3.0未満の場合を×と評価した。
Figure 2024021493000002
表1に示す評価の結果によれば、本発明に係る実施例1~5の歯ブラシは、比較例1~3の歯ブラシと比較して、植毛強度及び狭所操作性において優れていることが判明する。
10 歯ブラシ
11 歯ブラシ本体
12 把持部
13 植毛台
13a 植毛面
14 首部
15 植毛孔
16 毛束
17 ブリッスル
18 平線
18a 溝
X 歯ブラシの軸方向(長さ方向)
Y 軸方向と垂直な方向(幅方向)
Z 平線の打込み方向

Claims (3)

  1. 複数本のブリッスルを束ねてなる毛束が、歯ブラシ本体の植毛台に形成された複数の植毛孔に、平線を用いて各々植設されている歯ブラシであって、
    前記植毛台は、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂を用いて形成されていると共に、1.5~2.5mmの厚さを有しており、
    前記平線は、当該平線の打込み方向と交差する長さ方向に延在する溝を側面に備える、溝付平線となっており、
    前記植毛孔の孔深さをD、孔径をW、前記平線の厚さをT、前記平線の高さをHとした場合に、計算式D-(W-T)/2-Hによって得られる値が、全ての前記植毛孔について、0以上0.2以下となっている歯ブラシ。
  2. 前記植毛台を形成する、曲げ弾性率が2000MPa以上で且つ引張降伏応力が50MPa以上の樹脂は、ポリブチレンテレフフタレート樹脂、またはポリアセタール樹脂である請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記孔深さDの値が1.0mm以上2.2mm以下であり、前記孔径Wの値が0.8mm以上2.0mm以下であり、前記平線の厚さTの値が0.14mm以上0.26mm以下であり、前記平線の高さHの値が0.6mm以上1.4mm以下である、請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
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