JP4398915B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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この発明は歯ブラシに関するものである。
歯ブラシは、細長いブラシ柄の一端に、ブリッスルと呼ばれる単繊維の束を植毛することによって作られている。ブリッスルとしては古くは豚毛などの獣毛が使用されたが、近頃は合成樹脂を溶融紡糸して作られたモノフィラメントが使用されている。合成樹脂としては、嘗てはポリアミド樹脂製のものが多く使用されたが、最近はポリエチレンテレフタレート樹脂、又はポリブチレンテレフタレート樹脂製のものが使用されるに至っている。
特開平8−173244号公報及び特許第3341960号公報は、ブリッスルとしてポリプロピレンテレフタレート樹脂、すなわちポリトリメチレンテレフタレート樹脂製のものを用いることを提案している。この公報によれば、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂製のブリッスルを植毛して作られたブラシは、ブリッスルが大きな弾性回復率を持ち、触感と耐久性とが良好である、と云うのである。しかし、この公報はブリッスルの形状については何も説明していない。
特許第3341960号公報
また、特開平7−143915号公報は、ブリッスルとして先端を半球状にした短いブリッスルと、先端を尖らせた長いブリッスルとを用い、長いブリッスルの束を短いブリッスルの束よりも突出した状態に植毛して歯ブラシにすることを提案している。この公報は、このような歯ブラシでは長いブリッスルの先端が歯の間、歯周ポケット等の狭いところに入り込み易く、従って歯垢を除去し易くなり、また短いブリッスルが歯の表面に付着した歯垢を除去し易くなる、と説明している。
特開平7−143915号公報
ところが、上記の特開平7−143915号公報は、短いブリッスルをナイロンすなわちポリアミド樹脂で作り、長いブリッスルをポリブチレンテレフタレート樹脂で作ることを例示しているだけであって、とくに樹脂の選択については記載していない。
上述のように、これまで提案されてきた歯ブラシは、何れも歯垢を除去し易く、触感がよくて耐久性があるなど、すぐれた効果をもたらすものであると説明されてきたが、何れも一長一短があって、充分満足できるものではない。
そこで、この発明は、さらに歯垢を除去し易く、使用感がよくて耐久性があり、とくに繰り返し使用したあともブリッスル束の先の開きが少ない、という特性を持った歯ブラシを提供しようとするものである。
この発明者は、特開平7−143915号公報が教えるように、先の尖ったテーパーブリッスルと、先の丸められた先丸ブリッスルとを併用して歯ブラシを作ることを試みた。その際、テーパーブリッスルと先丸ブリッスルとをそれぞれ特定の樹脂で作ることとし、またテーパーブリッスルの先端部を特定な形状にし、さらにテーパーブリッスルの先端を先丸ブリッスルの先端よりも特定の長さだけ突出させることとした。すると、こうして得られた歯ブラシは歯垢を除去し易く、使用感が良好なものとなり、とくに耐久性のすぐれたものとなることをこの発明者は見出した。この発明はこのような知見に基づいて完成されたものである。
この発明では、ブリッスルを特定の樹脂で作ることとする。具体的には先丸ブリッスルをポリアミド樹脂(以下、この樹脂をPA樹脂という)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、この樹脂をBT樹脂という)、及びポリトリメチレンテレフタレート樹脂(以下、この樹脂をTM樹脂という)のうちの何れかの樹脂で作ることとする。他方、テーパーブリッスルはTM樹脂だけで作ることとする。
また、テーパーブリッスルの先端部を特定の形状にするとは、もともとブリッスルは何れも0.1〜0.3mmの範囲内の一様な太さに紡糸された単繊維からなるものであるところ、テーパーブリッスルの先端を先へ行くに従って次第に細くし、先端の直径を上記太さの30%以下とし、先端から長さ方向に3〜10mm隔たった範囲内のところに直径が上記太さの80%になっている部分を存在させることを意味している。
もともと、ブリッスルは単繊維が鋭利な刃物で切断されて作られているので、先端に尖ったかどのあるものとなっているが、先丸ブリッスルは先端に尖ったかどのないものとされている。そのために、先丸ブリッスルは先端が周囲方向に面取りされたり、又は膨らまされて球状にされている。
また、テーパーブリッスルの先端が先丸ブリッスルの先端よりも突出する特定の長さを0.1〜4.0mmとする。
こうして、この発明は、0.1〜0.3mmの一様な太さの熱可塑性樹脂製の単繊維をブリッスルとしてブラシ柄に植毛して作られた歯ブラシであって、上記ブリッスルは少なくとも一端が次第に先細とされたテーパーブリッスルと、少なくとも一端が丸められた先丸ブリッスルとからなり、先丸ブリッスルはTM樹脂、PB樹脂又はPA樹脂で作られており、テーパーブリッスルはTM樹脂で作られており、テーパーブリッスルの先細部は先端直径が上記太さの30%以下とされ、先端から長さ方向に3〜10mm隔たった位置に直径が上記太さの80%の部分が存在する形状にされており、テーパーブリッスルの先端が先丸ブリッスルの先端より0.1〜4.0mmだけ突出していることを特徴とする歯ブラシを提供するものである。
この発明では、ブリッスルは何れも樹脂を0.1〜0.3mmの範囲内の一様な太さに紡糸した単繊維からなるものとされている。そのうちのテーパーブリッスルは、とくにTM樹脂で作られ、先端部を先へ行くほど細くし、先端の直径を上記太さの30%以下とし、先端から長さ方向に3〜10mm隔たった位置に直径が上記太さの80%になっている部分が存在している、という先細形状にする。このようにすると、テーパーブリッスルの先端部は、歯の間又は歯周ポケット等の狭いところに入り易くなる。その上に、テーパーブリッスルはTM樹脂で作られているから、先細であっても腰が強く、従って狭いところに入り込んだ歯垢を掻き出し易く、歯垢を確実に除去することができることとなる。
また、テーパーブリッスルの先端は先丸ブリッスルの先端よりも0.1〜4.0mmだけ突出しているので、口腔内面又は歯に対しては最初にテーパーブリッスルが当接することになるため、当たりが柔かく、従って使用感がよい。
また、この発明ではテーパーブリッスルとともに、先丸ブリッスルが用いられる。先丸ブリッスルはその先端がテーパーブリッスルの先端よりも引っ込んでいるので、歯磨きの際に強い力を加えることにより、歯の表面などに固着した歯垢を確実に取り除くことができ、また歯茎を摩擦して丈夫にすることとなる。また、先丸ブリッスルはPA樹脂、BT樹脂又はTM樹脂で作られており、テーパーブリッスルと同等か又はこれよりも腰の弱いものとなっているため、先端が丸められていることと相俟って、歯茎を痛めないで歯茎をマッサージするものとなる。
この発明の歯ブラシはこのような効果をもたらすものである。
この発明でブリッスルを構成するのに用いられている樹脂は、何れも結晶性の樹脂である。このような結晶性の樹脂でブリッスルを構成する場合に、樹脂の結晶化度を高くすると、ブリッスルは硬くて腰の強過ぎるものとなる。そこで、歯ブラシ用のブリッスルとするのには樹脂に適度の結晶化度を与えることが望ましい。このような考えに基づいて樹脂の結晶化度を検討したところ、ブリッスルとしては結晶化度を20〜70%とするのが適していることを見出した。そのうちでは結晶化度を30〜60%とするのが望ましく、とくに40〜50%とすることが望ましい。
上述の結晶化度はテーパーブリッスルについても先丸ブリッスルについても云えるが、とくにテーパーブリッスルの場合に結晶化度の影響が顕著に現れる。それはテーパーブリッスルが先細とされていて、細い先端部が先丸ブリッスルよりも突出しているからである。
この発明を実施の一例について説明すると次のとおりである。
この発明では、ブリッスルとしてテーパーブリッスルと先丸ブリッスルとの2種類のブリッスルを用いる。そのブリッスルは何れも熱可塑性樹脂で作られ、太さが0.1〜0.3mmの範囲内の一様な太さを持ったモノフィラメント、すなわち単繊維からなるものである。
歯ブラシは上記のブリッスルを束にして、その束をブラシ柄に植毛して作られる。植毛のために、ブラシ柄の一部には多数の小孔があけられている。この小孔内にブリッスル束の端を挿入し、次いでブリッスル束の抜け止め材を小孔内に打ち込んで、ブリッスルをブラシ柄に固定して歯ブラシは作られる。
上述のテーパーブリッスルはTM樹脂で作られている。TM樹脂は伸縮性に優れて腰が強いので、歯ブラシとして永く使用してもブリッスルの先は密接した状態に永く保たれる。また、TM樹脂は摩擦係数が大きいので、歯垢除去の効果が大きい。TM樹脂はこのような特性を持っているので、歯ブラシのブリッスルとして用いるのに適し、とくにテーパーブリッスルとして用いるのに適している。
テーパーブリッスルの先端部分は先へ行くほど細くなる形状にされる。先細の形状は先端ではブリッスルの太さの30%以下の直径を持つものとされる。また、先細の形状は先端から長さ方向に3〜10mm隔たった範囲内の或る位置に、ブリッスルの太さの80%の直径を持った部分が存在しているような傾斜を持ったものとされる。太さ80%の直径を持った部分から先端までは連続して先細とされていることが望ましいが、また途中に直径の変らない部分があって、その結果、断続的に先細にされていてもよい。
テーパーブリッスルの先細部分の一例を図1に示す。図1に示されたテーパーブリッスル1は、TM樹脂で作られ、もとは直径ammの一様な太さを持った単繊維であったが、先端部分が先細とされている。その結果、先端の直径がbmmとされ、先端から長さ方向にcmm隔たった位置dに直径がa×0.8mmの部分が存在するものとなっている。
TM樹脂製の単繊維を先細にするには、単繊維の一端を酸又はアルカリの水溶液に浸漬して、TM樹脂を表面から分解して除去する。その方法は例えば特開昭49−47618号公報に記載されている。この発明では、このようにしてテーパーブリッスルを容易に作ることができる。
先丸ブリッスルは、TM樹脂で作られてもよいが、またPA樹脂又はBT樹脂で作られてもよい。先丸ブリッスルは先端が面取りされるか、又は膨らんで球状にされている。面取りするには、ブリッスルの先端にヤスリなどを当てて削ってもよく、また先端を短時間加熱し溶融してもよい。ブリッスル先端を球状にするには、ブリッスル先端を強く加熱するのがよい。
こうして作られた先丸ブリッスルの先端部分の一例が、拡大して図2に示されている。図2に示された先丸ブリッスル2はPA樹脂で作られ、もとは直径がammの一様な太さを持った単繊維からなるものであったが、先端が周囲方向に沿って削られ、長手方向にeの範囲がドーム状にされている。
図3は、上述のブリッスルを植毛するためのブラシ柄の一例を示している。ブラシ柄3は一端に植毛面31を備え、そこに植毛のための多数の小孔32を備えている。小孔32は、ブラシ柄の長手方向に延びる列に沿って設けられ、複数の列を形成して設けられることが好ましい。
ブリッスルは通常拾数本が1つの束とされ、その束を2つ折りにし、その折り目をブラシ柄の小孔内に挿入して固定される。その際、ブリッスルを固定するために、ブリッスルの折り目に小孔よりやや長い金属片を打ち込むことが行われる。こうしてブリッスルは植毛されて歯ブラシとされる。
以下にこの発明に係る歯ブラシの具体例を記載する。
〔実施例1〕
太さ0.2mmのポリトリメチレンテレフタレート樹脂製の単繊維で、結晶化度が45%のものをブリッスルの材料とした。
上記の単繊維を長さ28mmに切断し、その一端に先細部を設け、他端に先丸部を設けた。先細部は先端の直径を0.03mmとし、先端から8mmまでを次第に先細にして、先端から6mmのところに直径が0.16mmの部分が存在するようにした。また、他端はこれを加熱して溶融し、そこに直径が0.25mmの球を形成して先丸にした。
上記のように、一端に先細部を持ち、他端に先丸部を持った単繊維をブリッスルとし、このブリッスル19本を1つの束として、これを2つ折りにした。このとき先細部の先端が先丸部の先端よりも2mmだけ突出するようにした。
ブラシ柄としては、図3に示したように、植毛面31に直径が1.6mmの小孔32が29個設けられているものを用いた。小孔32は、植毛面31の先端に2個並ぶ一列が存在し、次いで3個並ぶ一列が存在し、そのあとに4個並ぶ列が6列存在するように配置された。
上記の各孔にブリッスルの折り目を挿入し、その折り目に厚さ0.25mmの真鍮片を打ち込んで、ブリッスル束と孔に固定した。こうして、先細部の先端が植毛面から12mmの高さのところに位置し、先丸部の先端が植毛面から10mmの高さのところに位置する歯ブラシを得た。
この歯ブラシは、以下に説明するように、耐久性、歯垢除去効果、及び使用感の何れもすぐれたものであった。
〔実施例2〕
この実施例では、ブリッスルの材料と形状を変えるとともに、ブリッスルの配置も変えたが、ブラシ柄だけは実施例1と同じものを用いて歯ブラシを作った。ブリッスルの配置は、図4に示したように、内部を白抜きにした小孔33にテーパーブリッスルを植毛し、黒く塗り潰した小孔34に先丸ブリッスルを植毛した。
先丸ブリッスルとしてはポリアミド樹脂製の太さ0.2mmの単繊維を長さ約30mmに切断し、切断したものを19本集めて束にし、この束を2つ折りにして、図4のブラシ柄の黒く塗り潰した小孔34に植毛し、ブリッスルの先端を切り揃えてのち、その先端をサンドペーパーで研磨して丸くした。そのため、先丸ブリッスルはテーパーブリッスルを植毛する前にブラシ柄に植毛しておいた。この先丸ブリッスルの先端は、植毛面から10mmの高さのところに位置していた。
テーパーブリッスルは、45%の結晶度を持ったポリトリメチレンテレフタレート樹脂製の太さ0.2mmの単繊維を材料とした。この単繊維を長さ30mmに切断し、その両端に先細部を設けてテーパーブリッスルとした。先細部は先端の直径を0mmとし、先端から5mmの範囲内を次第に先細にして先端から4mmのところに直径0.16mmの部分(太さ0.2mmの80%の直径を持った部分)が位置するようにした。このテーパーブリッスルを正確に2つ折りにして、その折り目を図4のブラシ柄の白抜きにした小孔33内に植毛した。こうして、テーパーブリッスルの先端が、植毛面から高さ12mmのところにあって、先丸ブリッスルの先端より2mmだけ突出している歯ブラシを得た。
〔比較例1〕
この比較例は、実施例1と同様にして歯ブラシを作ったが、ただブリッスルとしてポリトリメチレンテレフタレート樹脂製の単繊維の代わりに、ポリブチレンテレフタレート樹脂製の単繊維を用いた点で異なるだけとした。
詳しく云えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂製の太さ2mmの単繊維を長さ28mmに切断し、その後は実施例1と同様にして一端に先細部を設け他端に球を形成して先丸にし、これをブリッスルとした。このブリッスルを19本ずつ一つの束にして、これを2つ折りにした。このとき、先細部の先端が先丸部の先端よりも2mmだけ突出するようにした。こうして2つ折りにしたブリッスル束を図3に示したブラシ柄の小孔32に植毛して歯ブラシとした。
〔比較例2〕
この比較例は、実施例1と同様にして歯ブラシを作ったが、ただブリッスルとしてポリトリメチレンテレフタレート樹脂製の単繊維の代わりに、ポリアミド樹脂製の単繊維を用いた点で、実施例1と異なるようにした。
詳しく云えば、ポリアミド樹脂製の太さ2mmの単繊維を長さ28mmに切断し、その後は実施例1と同様にして、一端に先細部を設けるとともに他端に球を形成して、これをブリッスルとした。このブリッスル19本を一つの束にして、これを2つ折りにした。このとき、先細部の先端が先丸部の先端よりも2mmだけ突出するようにした。こうして2つ折りにしたブリッスルの束を図3に示したブラシ柄の小孔32に植毛して歯ブラシとした。
〔比較例3〕
この比較例では、実施例2と同様にして歯ブラシを作ったが、ただテーパーブリッスルとしてポリトリメチレンテレフタレート樹脂製の単繊維の代わりに、ポリブチレンテレフタレート樹脂製の単繊維を用いている点で、実施例2と異なるようにした。
すなわち、先丸ブリッスルは実施例2で用いたのと同じポリアミド樹脂製のものを用い、テーパーブリッスルには太さ0.2mmのポリブチレンテレフタレート樹脂製の単繊維を用いた。
実施例2と同様にして、まずポリアミド樹脂製のブリッスル束を図4のブラシ柄の黒く塗り潰した小孔34に植毛し、ブリッスルの先端を切り揃えてのち、その先端をサンドペーパーで研磨して先丸ブリッスルとした。このとき先丸ブリッスルの先端は植毛面から10mmの高さのところに位置していた。その後、次に述べるテーパーブリッスルの束を図4に示したブラシ柄のその余の白抜き小孔33に植毛した。
テーパーブリッスルは、ポリブチレンテレフタレート樹脂製の太さ0.2mmの単繊維を材料とし、この単繊維を長さ30mmに切断し、その両端に先細部を設けて作った。先細部は先端の直径を0.03mmとし、先端から6mmのところに、直径0.16mmの部分が位置するようにした。このテーパーブリッスルを正確に2つ折りにして、その折り目を上述のように、図4に示したブラシ柄の小孔33に植毛した。こうして、テーパーブリッスルの先端が植毛面から高さ12mmのところにあって、先丸ブリッスルの先端より2mmだけ突出している歯ブラシを得た。
〔比較例4〕
この比較例では、実施例1で用いたと同じブラシ柄を用いて、先丸ブリッスルだけを植毛して歯ブラシを作った。
先丸ブリッスルとしては、ポリアミド樹脂製の太さ0.2mmの単繊維を材料とした。この単繊維を長さ約30mmに切断し、これを19本束ねて、各束を2つ折りにし、その折り目を図3に示したブラシ柄のすべての小孔32に植毛した。植毛したブリッスルの先端をカッターで切り揃え、その先をサンドペーパーで研磨した先丸にした。このとき、先丸ブリッスルの先端は、植毛面から10mmの高さのところにあった。こうして先丸ブリッスルだけからなる歯ブラシを得た。
上記の各歯ブラシについて、歯ブラシの耐久性、歯垢除去効果、及び使用感をテストした。そのテスト方法は次のとおりである。
耐久性:
金属製波板の上に歯ブラシの植毛面が波板と平行になるように固定し、37℃の温水中で波板の波に直角方向に刷掃する。試験条件は、歯ブラシの植毛部1個あたり300gの荷重を加えながら、刷掃速度150rpm、刷掃ストローク40mmで、一万回刷掃したのち、ブリッスルの開き率を測定した。
ここでブリッスルの開き率とは、刷掃前におけるブリッスルの先端部分での植毛部幅(ブラシ柄の長手方向に対し垂直方向)と、刷掃試験後の植毛部幅との差を刷掃前の植毛部幅で割り、%で表示したものである。
歯垢除去効果:
歯ブラシに対し、歯ブラシ摺動面の裏側から垂直に150gの荷重をかけて、仮想汚れを塗布したステンレス製凹凸板に対して、振幅10mm、速度150rpmで5000回摺動させ、仮想汚れの除去率を測定した。汚れ除去率は凸部表面と、2つの凸部の隙間にある凹部の2個所について算出した。
使用感:
歯ブラシを成人20名に1種類あたり5日間使用して貰い、歯茎へのマッサージ効果に重点をおいて使用感についての回答を得た。評価基準は次の通りとした。
◎ 非常によい
○ よい
△ 普通
× 悪い
結果を表にして示すと次のとおりであった。
Figure 0004398915
これによって、実施例で得た歯ブラシが比較例で得た歯ブラシよりも遥かにすぐれていることが確認された。このように、この発明は耐久性、歯垢除去効果、並びに使用感にすぐれた歯ブラシを提供するものである。
この発明で用いるテーパーブリッスルの先端部の拡大図。 この発明で用いる先丸ブリッスルの先端部の拡大図。 実施例及び比較例で用いたブラシ柄の正面図。 実施例及び比較例で用いたブラシ柄の正面図。
符号の説明
1 テーパーブリッスル
2 先丸ブリッスル
3 ブラシ柄
31 植毛面
32、33、34 小孔
a テーパーブリッスルの太さ
b テーパーブリッスルの先端の直径
c テーパーブリッスルの直径が、ブリッスルの太さaの80%にな っている部分の先端からの距離
d テーパーブリッスルの直径が、ブリッスルの太さaの80%にな っている部分
e 先丸部の長手方向の長さ

Claims (4)

  1. 0.1〜0.3mmの一様な太さの熱可塑性樹脂製の単繊維をブリッスルとしてブラシ柄に植毛して作られた歯ブラシであって、上記ブリッスルは少なくとも一端が次第に先細とされたテーパーブリッスルと、少なくとも一端が丸められた先丸ブリッスルとからなり、先丸ブリッスルはポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂又はポリアミド樹脂で作られており、テーパーブリッスルはポリトリメチレンテレフタレート樹脂で作られており、テーパーブリッスルの先細部は先端直径が上記太さの30%以下とされ、先端から長さ方向に3〜10mm隔たった位置に直径が上記太さの80%の部分が存在する形状にされており、テーパーブリッスルの先端が先丸ブリッスルの先端より0.1〜4.0mmだけ突出していることを特徴とする歯ブラシ。
  2. ブリッスルを構成しているポリトリメチレンテレフタレート樹脂が、20〜70%の結晶化度を持っていることを特徴とする、請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. ポリトリメチレンテレフタレート樹脂製の単繊維の一端を先細とし、他端を先丸にしてテーパーブリッスルと先丸ブリッスルとを接続した一体のものとし、この接続体を途中で折り返して植毛したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. テーパーブリッスルが、ブラシ柄の幅方向の両側に位置する小孔に植毛され、先丸ブリッスルがその余の小孔に植毛されていることを特徴とする、請求項1−3の何れか1つの項に記載の歯ブラシ。
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