JPH07143915A

JPH07143915A - 歯ブラシ

Info

Publication number: JPH07143915A
Application number: JP29287293A
Authority: JP
Inventors: Takahiro Miyata; 隆弘宮田
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1993-11-24
Filing date: 1993-11-24
Publication date: 1995-06-06

Abstract

(57)【要約】【目的】歯垢を効果的に除去することができる歯ブラ
シの提供を目的とする。【構成】長尺のブラシ柄1 の一端側の側部に、先端が
略半球状に形成された短ブリッスル2,…と、短ブリッス
ル2,…より長く先端が尖った形状に形成された長ブリッ
スル3,…とを植毛して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、歯磨きに使用する歯ブ
ラシに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、長尺のブラシ柄と、ナイロン
等により形成されブラシ柄の一端側の側部に植毛された
多数本のブリッスルとを備えてなる歯ブラシが提供され
ている。そして、このような歯ブラシにおいて、歯の表
面を磨きやすくするために、例えば、ブリッスルの先端
を略半球状に形成したものがある。このものは、特に、
ブリッスルが歯の表面を傷つけることなく歯の表面に付
着した歯垢を除去するのに適している。

【０００３】また、歯と歯茎との間の歯周ポケットにブ
リッスルの先端を入りやすくするために、例えば、ブリ
ッスルの先端を尖った形状に形成したものがある。この
ものは、特に、ブリッスルの先端が歯周ポケットに入り
込みその部位の歯垢を除去するのに適している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のもの
は、ブリッスルの先端が歯周ポケットに入り込みにく
く、歯周ポケットに付着した歯垢を除去することが困難
であった。また、後者のものは、ブリッスルの先端が尖
った形状となっていたので、ブリッスルの先端付近が柔
らかく、歯の表面を磨く場合に磨きにくいものであっ
た。

【０００５】本発明は、このような点に鑑みなされたも
のであり、その目的とするところは、歯垢を効果的に除
去することができる歯ブラシを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項１記載の歯ブラシは、長尺のブラシ柄と、ブ
ラシ柄の一端側の側部に植毛された多数本のブリッスル
とを備えたものにおいて、前記ブリッスルは、長さが一
定以上の長ブリッスルと長さが一定以下の短ブリッスル
とからなり、長ブリッスルの少なくとも先端側の径を短
ブリッスルの径よりも小さく形成してなる構成としてい
る。

【０００７】また、請求項２記載の歯ブラシは、請求項
１記載のものの長ブリッスルが、ブラシ柄の少なくとも
両側に植毛されてなる構成としている。

【０００８】また、請求項３記載の歯ブラシは、請求項
２記載のものの長ブリッスルが、ブラシ柄に密に植毛さ
れてなる構成としている。

【０００９】また、請求項４記載の歯ブラシは、請求項
１乃至３の何れか記載のものの短ブリッスルが、先端が
略半球状に形成されてなる構成としている。

【００１０】また、請求項５記載の歯ブラシは、請求項
１乃至４の何れか記載のものの長ブリッスルが、ポリブ
チレンテレフタレートにより形成されてなる構成として
いる。

【００１１】

【作用】請求項１記載の構成によれば、長ブリッスルの
少なくとも先端側の径が短ブリッスルの径よりも小さい
ので、短ブリッスルが長ブリッスルよりも歯の表面にし
っかりと接触し、長ブリッスルが短ブリッスルよりも歯
間や歯周ポケット等の狭い部位に入り込みやすくなる。

【００１２】請求項２記載の構成によれば、長ブリッス
ルが歯間や歯周ポケット等の狭い部位にさらに入り込み
やすくなる。

【００１３】請求項３記載の構成によれば、長ブリッス
ル同士による径方向に干渉し合う力が大きくなるので、
長ブリッスル全体が硬くなる。

【００１４】請求項４記載の構成によれば、短ブリッス
ルの先端と歯の表面との間の摩擦が小さくなる。

【００１５】請求項５記載の構成によれば、長ブリッス
ルが硬くなる。

【００１６】

【実施例】本発明の第１実施例を図１乃至図５に基づい
て説明する。なお、本実施例では、手動の歯ブラシを例
にとって説明する。

【００１７】1 は長尺のブラシ柄であり、一端側の側部
には、４列に規則正しく並んだ複数の穴が形成されてい
る。ブラシ柄1 の中央の２列の穴には、ナイロン等によ
り形成された短ブリッスル2,…の束がそれぞれ植毛され
ている。この短ブリッスル2,…は、図３に示すように、
略直線状をなし（直径が約0.16〜0.20mmとなるのが望ま
しい）、その先端が略半球状に形成されている。

【００１８】また、ブラシ柄1 の両側の２列の穴には、
ナイロンよりも硬いポリブチレンテレフタレートにより
形成された長ブリッスル3,…の束がそれぞれ植毛されて
いる。この長ブリッスル3,…は、短ブリッスル2,…に比
べて約1.1.〜1.3 倍程度の長さに形成されており、図４
に示すように、根元から先端に行くほど直径が小さくな
るように先端が尖った形状に形成されている。

【００１９】以下、本実施例の作用について説明する。
短ブリッスル2,…は、先端が略半球状に形成されている
ので、歯磨き時において、先端と歯の表面との摩擦が小
さくなる。このため、短ブリッスル2,…は、歯の表面を
傷つけることなく、歯の表面に付着した歯垢を除去する
ことができる。

【００２０】一方、長ブリッスル3,…は、先端が尖った
形状となっており、ブラシ柄1 の両側の２列の穴に植毛
されているので、短ブリッスル2,…よりも先端が歯Ａと
歯茎Ｂとの間の歯周ポケットＣ等の狭い部位に入り込み
やすくなり、その部位に付着した歯垢を容易に除去する
ことができる。すなわち、短ブリッスル2,…は、直径が
比較的大きいので歯周ポケットＣに入り込んでもすぐに
限界がくるが、長ブリッスル3,…は、先端が尖った形状
となっているので短ブリッスル2,…が入り込めなかった
所にも入り込めるからである。なお、歯周ポケットＣ
は、その入り口付近が約0.3mm 程度でありその部位から
奥に行くほど狭くなっている。

【００２１】また、長ブリッスル3,…は、ナイロンより
も硬いポリブチレンテレフタレートにより形成されてい
るので、歯垢が歯周ポケットＣ等の狭い部位に堅固に付
着していても容易に除去することができる。

【００２２】以上より、本実施例では、歯Ａの表面や歯
周ポケットＣ等に付着した歯垢を効果的に除去すること
ができる。

【００２３】なお、本実施例では、長ブリッスル3,…を
短ブリッスル2,…に比べて約1.1.〜1.3 倍程度の長さに
形成したが、本発明は、これに限られることはない。

【００２４】また、本実施例では、長ブリッスル3,…を
根元から先端に行くほど直径が小さくなるように先端が
尖った形状に形成したが、本発明は、これに限られるこ
とはなく、例えば、直径が短ブリッスル2,…よりも小さ
くなるように全体を略直線状に形成したり、根元から一
定高さまでを略直線状としそれより先端側を尖った形状
に形成したりしてもよい。

【００２５】また、本実施例では、ブラシ柄1 の両側の
２列の穴に長ブリッスル3,…を植毛したが、本発明は、
これに限られることはなく、例えば、ブラシ柄1 の両側
と中央の一部とに長ブリッスル3,…を植毛してもよい。

【００２６】さらに、本実施例では、手動の歯ブラシを
例にとって説明したが、本発明は、これに限られること
はなく、電動歯ブラシであってもよい。

【００２７】次に、本発明の第２実施例を図６に基づい
て説明する。なお、先の第１実施例と実質的に同様な機
能を有する部材については、同一の符号を付して説明を
省略する。

【００２８】ブラシ柄1 の一端側の側部には、４列に規
則正しく並んだ複数の穴が形成されており、中央の２列
の穴には、ナイロン等により形成された短ブリッスル2,
…の束が植毛され、両側の２列の穴には、ポリブチレン
テレフタレートにより形成された長ブリッスル3,…の束
が植毛されている。穴１個当りに植毛される長ブリッス
ル3,…の本数は、穴１個当りに植毛される短ブリッスル
2,…の本数に比べて非常に多くなっている。このため
に、長ブリッスル3,…同士による径方向に干渉し合う力
が大きくなるので、各穴に植毛される長ブリッスル3,…
の束が硬くなる。

【００２９】したがって、本実施例は、第１実施例に比
べて歯Ａ，Ａ間や歯周ポケットＣ等の狭い部位に付着し
た歯垢をさらに容易に除去することができる。

【００３０】次に、本発明の第３実施例を図７に基づい
て説明する。なお、先の第１及び第２実施例と実質的に
同様な機能を有する部材については、同一の符号を付し
て説明を省略する。

【００３１】ブラシ柄1 の一端側の側部には、規則正し
く並んだ複数の穴が形成されており、各穴には、ナイロ
ン等により形成された短ブリッスル2,…の束又はポリブ
チレンテレフタレートにより形成された長ブリッスル3,
…の束が植毛されている。短ブリッスル2,…の束及び長
ブリッスル3,…の束の並び方は、無秩序となっている。

【００３２】したがって、本実施例は、短ブリッスル2,
…の束及び長ブリッスル3,…の束の並び方が無秩序とな
っているので、第１又は第２実施例ほどの効果を発揮で
きないが、それでも、従来例に比べて歯Ａ，Ａ間や歯周
ポケットＣ等の狭い部位に付着した歯垢を容易に除去す
ることができる。

【００３３】

【発明の効果】請求項１記載の歯ブラシは、長ブリッス
ルの少なくとも先端側の径が短ブリッスルの径よりも小
さいので、短ブリッスルが長ブリッスルよりも歯の表面
にしっかりと接触して歯の表面に付着した歯垢を除去す
ることができ、また、長ブリッスルが短ブリッスルより
も歯間や歯周ポケット等の狭い部位に入り込みやすくな
り、この部位に付着した歯垢を容易に除去することがで
きる。

【００３４】請求項２記載の歯ブラシは、請求項１記載
の効果に加え、長ブリッスルが歯間や歯周ポケット等の
狭い部位にさらに入り込みやすくなり、その結果、狭い
部位に付着した歯垢をさらに容易に除去することができ
る。

【００３５】請求項３記載の歯ブラシは、請求項２記載
の効果に加え、長ブリッスル同士による径方向に干渉し
合う力が大きくなるので、長ブリッスル全体が硬くな
り、その結果、歯間や歯周ポケット等の狭い部位に付着
した歯垢をさらに容易に除去することができる。

【００３６】請求項４記載の歯ブラシは、請求項１乃至
３の何れか記載の効果に加え、短ブリッスルの先端と歯
の表面との間の摩擦が小さくなるので、その結果、短ブ
リッスルが歯の表面を傷つけることなく歯の表面に付着
した歯垢を除去することができる。

【００３７】請求項５記載の歯ブラシは、請求項１乃至
４の何れか記載の効果に加え、長ブリッスルが硬くなる
ので、その結果、さらに歯垢を効果的に除去することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例のＸ−Ｘ断面図である。

【図２】その歯に対して角度（約45°）を付けた場合の
Ｘ−Ｘ断面図である。

【図３】その短ブリッスルの（ａ）正面図、（ｂ）先端
付近の拡大正面図である。

【図４】その長ブリッスルの正面図である。

【図５】その斜視図である。

【図６】本発明の第２実施例のＸ−Ｘ断面図である。

【図７】本発明の第３実施例の側面図である。

【符号の説明】

1 ブラシ柄 2 短ブリッスル 3 長ブリッスル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】長尺のブラシ柄と、ブラシ柄の一端側の
側部に植毛された多数本のブリッスルとを備えた歯ブラ
シにおいて、前記ブリッスルは、長さが一定以上の長ブ
リッスルと長さが一定以下の短ブリッスルとからなり、
長ブリッスルの少なくとも先端側の径を短ブリッスルの
径よりも小さく形成してなる歯ブラシ。
【請求項２】前記長ブリッスルは、ブラシ柄の少なく
とも両側に植毛されてなる請求項１記載の歯ブラシ。
【請求項３】前記長ブリッスルは、ブラシ柄に密に植
毛されてなる請求項２記載の歯ブラシ。
【請求項４】前記短ブリッスルは、先端が略半球状に
形成されてなる請求項１乃至３の何れか記載の歯ブラ
シ。
【請求項５】前記長ブリッスルは、ポリブチレンテレ
フタレートにより形成されてなる請求項１乃至４の何れ
か記載の歯ブラシ。