JP3124246U - 歯間清掃具 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔内の操作性に優れ、使用しやすい歯間清掃具を提供する。
【解決手段】歯間清掃用の挿入体4を緊張したアーチ状の糸張り部3と、糸張り部3が一端に設けられた棒状の把持部2とを備えた歯間清掃具1において、糸張り部3には少なくとも2束以上の繊維束4a、4b、4cが略平行に配列されてなる挿入体4が設けられ、把持部2は、2束以上の繊維束4a、4b、4cが配列されてなる配列面41に対して垂直方向の最大幅寸法αが5mm〜15mmの範囲であり、かつ、垂直方向の最大幅寸法αを配列面41に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが1〜9.5である歯間清掃具1とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、歯間清掃具に関する。
従来、齲蝕および歯周病の原因である歯垢のコントロール方法としては、歯ブラシによるブラッシングが最も汎用されている。しかし、歯ブラシでのブラッシングによって歯垢を完全に除去することは困難であり、付着した歯垢の20〜50%がブラッシング後の歯面及び歯間に残存していることが知られている。また、歯垢の付着が不明確で歯ブラシの刷毛の進入しにくい部位である歯間隣接面は、カリエスリスク(齲蝕になる危険度)の最も高い部位のひとつである。さらに、歯間隣接面に圧入した食片や歯間隣接面の歯頚部に付着した歯垢は歯周病の原因となる。このため、歯間の清掃は口腔内疾患の予防に非常に重要である。
このような口腔内疾患のリスクの高い歯間隣接面の清掃に有効な歯間清掃具として、歯間ブラシやデンタルフロスが挙げられる。歯間ブラシは歯間空隙が広い場合にのみしか使用できないが、デンタルフロスは歯間離開度が小さい部位でも使用できる。このためデンタルフロスは汎用性が高い歯間清掃具であるといえる。
デンタルフロスとしては、単繊維を束ねた繊維束を指に巻きつけて使用するタイプものや、繊維束がホルダーにインサート成形された使い捨てのホルダータイプのものが知られている。ホルダータイプのものは、繊維束を指に巻きつけて使用するタイプと比べて指を唾液でぬらすことがないという点で衛生的であり、手軽に使用できる簡便性の良さから近年普及している。また、ホルダータイプにおいては、挿入性や歯垢除去実感を向上させるために繊維束が複数配列されたタイプも知られている。
このような繊維束が複数配列されたデンタルフロスとしては、例えば、挿入体を引っ張った状態で保持する略U字状に形成されたホルダ部を備えるもの(例えば、特許文献1参照)や、ホルダ部の脚がハンドルの長手方向側面に対して40°〜50°の角度をもって曲げられたもの(例えば、特許文献2参照)、本質的に平らなハンドル、間隔を取られた腕、第1のフロスのストランド、および第2のフロスのストランドを有するもの(例えば、特許文献3参照)などが提案されている。
特開2000−197647号公報 実公平7−13694号公報 特表2001−503664号公報
上述のようにデンタルフロスは、歯間清掃効果が高く口腔内疾患予防に最適なツールである。しかし、デンタルフロスは歯ブラシほど一般に普及していないのが現状である。その理由のひとつとして、デンタルフロスの使用性が低い点が挙げられる。従来のデンタルフロスでは、繊維束を指に巻きつけて使用するタイプに比べて簡便なホルダータイプのデンタルフロスであっても、歯ブラシと比較すると操作性が十分でなく、使用性を向上させることが要求されていた。特に、繊維束が複数配列されたデンタルフロスでは、歯間に繊維束を挿入しにくい場合があり、改善が望まれていた。
本考案は、上記の点に鑑みてなされたものであり、操作性に優れ、使用しやすい歯間清掃具を提供することを目的とする。
本考案者は、鋭意研究を重ね、複数の繊維束が配列された歯間清掃具を用いて歯間の清掃する場合に、歯間への繊維束の挿入および取り出し操作をスムーズに効率よく行なうためには、2束以上の繊維束が配列されてなる配列面の延在方向を歯間に向けた状態で、繊維束を歯間に挿入することが望ましいことを見出した。そして、本考案者は、配列面を歯間に向けた状態で持ちやすく、細かな操作がしやすく、歯間への繊維束の挿入および取り出し操作や糸張り部の向きの変更操作を、筋負担を感じることなく容易に行なうことができる本考案の歯間清掃具を想到した。
本考案の歯間清掃具は、歯間清掃用の繊維束を緊張したアーチ状の糸張り部と、前記糸張り部が一端に設けられた棒状の把持部とを備えた歯間清掃具において、前記糸張り部には少なくとも2束以上の繊維束が並列に配列されてなる挿入体が設けられ、前記把持部は、前記2束以上の繊維束が配列されてなる配列面に対して垂直方向に、使用者の指の添えられる支持面を備えるものであることを特徴とする。
また、本考案の歯間清掃具では、前記把持部は、前記配列面に対して垂直方向の最大幅寸法αを前記配列面に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが1〜9.5であるものとすることができる。
好ましくは、前記α/βを2〜3とすることができる。
また、本考案の歯間清掃具では、前記把持部は、前記配列面に対して垂直方向の最大幅寸法αが5mm〜15mmの範囲であるものとすることができる。
また、本考案の歯間清掃具では、前記把持部の長さが70mm以上であるものとすることができる。
また、本考案の歯間清掃具では、把持部の断面形状は、略長方形であるものとすることができる。
また、本考案の歯間清掃具では、前記把持部の断面形状は略六角形であってもよいし、略楕円形であってもよい。
また、本考案の歯間清掃具では、前記少なくとも2束以上の繊維束が略平行に配列され、隣り合う繊維束の中心間の距離が0.6〜1.0mm、各繊維束の繊度が400〜700dtex、前記2束以上の繊維束の合計繊度が1200〜2000dtexであるものとすることができる。
本考案の歯間清掃具によれば、2束以上の繊維束が配列されてなる配列面の延在方向を歯間に向けた状態で持ちやすく、細かな操作がしやすく、歯間への繊維束の挿入および取り出し操作や糸張り部の向きの変更操作を、筋負担を感じることなく容易に行なうことができる。したがって本考案の歯間清掃具によれば、少ない負担で歯間の清掃を十分に行なうことができ、口腔内疾患を効果的に予防できる。
次に、図面を用いて本考案の実施の形態を詳細に説明する。なお、本考案は、以下に説明する実施の形態に限定されない。
図1は、本考案の歯間清掃具の一例を説明するための模式図であり、図1(a)は側面図であり、図1(b)は歯間清掃用の繊維束を下側に向けて見たときの平面図である。また、図2は、図1に示す歯間清掃具の一部を示した拡大側面図である。図3は、図1に示す歯間清掃具の一部を示した拡大側面図であり、清掃後の歯間清掃具の状態を説明するための図である。図4は、図1に示す歯間清掃具を用いて歯間清掃を行なっている状況を説明するための図である。
図1に示す歯間清掃具1は、アーチ状の糸張り部3と、一端に糸張り部3が設けられ、他端に楊枝機能を有するピック8が設けられた棒状の把持部2と、糸張り部3に緊張した歯間清掃用の繊維束からなる挿入体4とを備えている。把持部2は、使用者の指の添えられる支持面2aを備えている。糸張り部3は、略U字型であり、把持部2側から先端に向かって緩やかに湾曲している。また、図1に示す歯間清掃具1では、把持部2の延在方向が挿入体4の繊維束の配列方向と平行とされている。また、図1に示す歯間清掃具1の糸張り部3には、図2に示すように、3束の繊維束4a、4b、4cが略平行に配列されてなる挿入体4が設けられている。
繊維束4a、4b、4cの材質としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂などが好ましい。また、繊維束4a、4b、4cの単繊維の太さは2〜20dtexとされることが好ましい。また、製造時の繊維束4a、4b、4cの作業性を高めたり繊維束4a、4b、4cのほつれを少なくしたりするためには、撚りをかけたものであることが好ましく、撚糸回数は1mあたり50〜150回とすることが好ましい。
また、把持部2の材料としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂でもよいが、成形時の収縮率が低いことからポリスチレン樹脂(PS)を用いることが好ましい。また、把持部2を折り曲げて使用可能なものとしたり、ピック8の楊枝機能を良好なものとするためには、把持部2の材料として衝撃強度の高いハイインパクトポリスチレン(HIPS)を用いることが好ましい。
また、図1に示す歯間清掃具1では、把持部2は、断面形状が略長方形のものであり、繊維束4a、4b、4cが配列されてなる配列面41に対して垂直方向(糸張り部3のアーチ高さ方向に対して垂直方向)の最大幅寸法αが5mm〜15mmの範囲であり、かつ、前記垂直方向の最大幅寸法αを配列面41に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが1〜9.5とされている。
図1に示す歯間清掃具1のように、複数の繊維束が配列された挿入体4を備える歯間清掃具1を用いて効率よく歯間を清掃するには、配列面41の延在方向を歯間に向けた状態で、挿入体4を歯間に挿入することが望ましい。また、歯間への挿入体4の挿入および取り出し操作は、配列面41の延在方向を歯間に向けた状態で、配列面41に対して垂直方向に設けられた支持面2aに拇指もしくは示指を添えて歯間清掃具1を持って行なうことが望ましい。
しかし、図1に示す把持部2の垂直方向の最大幅寸法αが5mm未満であると、配列面41に対して垂直方向の把持部2の表面に拇指もしくは示指を添えて持ったときの、挿入体4の挿入方向に対して略垂直に添えた拇指もしくは示指にかかる圧力が大きくなるため、拇指もしくは示指に痛みを感じる場合がある。また、把持部2の垂直方向の最大幅寸法αが15mmを超えると、配列面41に対して垂直方向の把持部2の表面に拇指もしくは示指を添えて持ったときに、把持部2と指との接触面積が広すぎるために、口腔内での細かな操作がしにくくなり、操作性に劣ってしまう。
また、垂直方向の最大幅寸法αを配列面41に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが、1未満である場合、把持部2の断面形状が挿入体4の挿入方向に沿う縦長な形状となるため、配列面41の延在方向を歯間に向けた状態で、配列面41に対して垂直方向の把持部2の表面に拇指もしくは示指を添えて持つ場合に把持が不安定となり操作性が悪くなる。垂直方向の最大幅寸法αを配列面41に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが9.5を超えると、把持部2の平行方向の幅寸法βが小さくなりすぎて、剛性が不足して把持部2がたわみ易く、口腔内での細かな操作がしにくくなる場合があり、操作性に劣ってしまう。
ここで、例えば、垂直方向の最大幅寸法αを配列面41に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが1未満である、および/または配列面41に対して垂直方向の最大幅寸法αが5mm未満であると、歯間を清掃する際に、配列面41に対して垂直方向の把持部2の表面に拇指もしくは示指を添えて持つよりも、配列面41に略平行な把持部2の側面を拇指と人差し指で挟み込むようにして持つほうが把持しやすいものとなる。しかし、把持部2の側面を把持する場合、指の挟み込む力が不十分であると、歯間清掃具の挿入方向(歯間の深さ方向)に力を加えることにより指の間から歯間清掃具が抜け落ちてしまうため、拇指を示指に力を入れてしっかりと握る必要がある。したがって、拇指と示指とによるピンチング動作の主動筋である拇指内転筋への負担と示指の第一背側骨間筋への負担は非常に大きいものとなる。このように使用者の筋負担が大きい場合には、歯間の清掃を十分に行なうことが困難となる。
これに対して、本実施形態の歯間清掃具1によれば、配列面41に対して垂直方向の最大幅寸法αが5mm〜15mmの範囲であり、かつ、前記垂直方向の最大幅寸法αを配列面41に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが1〜9.5である把持部2を備えているので、拇指と示指とで把持部2を強くピンチングすることなく、配列面41の延在方向を歯間に向けた状態で、配列面41に対して垂直方向の把持部2の表面に、拇指もしくは示指を添えて持って、容易に歯間への挿入体4の挿入および取り出し操作を行なうことができる。したがって、本実施形態の歯間清掃具1では、3束の繊維束4a、4b、4cからなる挿入体4を備えていても、拇指内転筋や指の第一背側骨間筋の筋負担を感じることなく、容易に効率よく歯間清掃を行うことが可能である。
また、図1に示す把持部2の長さLは70mm以上とされている。ここでいう把持部2とは糸張り部3の根元より後ろ側(図1においてはピック8側)の全ての部分のことを意味する。把持部2の長さLを70mm以上とすることによって、図4に示すように、把持部2の端部に小指が届き、歯間清掃具1をしっかりと安定して把持することができ、より一層、歯間の清掃がしやすく使いやすいものとなる。よって、本実施形態の歯間清掃具1を用いて、口腔清掃を充分に行うことができる。
これに対し、把持部2の長さLを70mm未満とすると、例えば、挿入体4を挿入する際に糸張り部3の根元を把持した場合に、把持部2の端部を構成するピック8が小指に届きにくいものとなり、安定した清掃が行いにくくなってしまう。
また、本実施形態の歯間清掃具1では、把持部2の延在方向が繊維束4a、4b、4cの配列方向と平行であるので、配列面41の延在方向を歯間に向けた状態で、配列面41に対して垂直方向の把持部2の表面に、拇指もしくは示指を添えて持った場合に力を入れやすく、歯間への歯間清掃具1の挿入および取り出し操作をより一層容易に行なうことができる。
また、図1に示す歯間清掃具1では、図2に示すように、3束の繊維束4a、4b、4cの隣り合う繊維束間6の中心間の距離(繊維束間隔) Dは0.6〜1.0mm、好ましくは0.7〜0.9mm、最も好ましくは0.8mmとされ、各繊維束4a、4b、4cの太さは400〜700dtex、好ましくは500〜700dtexとされ、3束の繊維束4a、4b、4cの合計繊度(総繊維束繊度)は1200〜2000dtexとされている。
図2に示す繊維束間隔Dが1.0mmを超える場合、繊維束間隔Dが広すぎて歯垢を含む汚れ膜9を形成するのが困難となり、歯間の汚れが繊維束4a、4b、4cの周囲に付着するのみとなってしまう場合があり、除去された歯垢の有無を視覚的に認識しにくくなる。また、繊維束間隔Dが1.0mmを超える場合、清掃時における繊維束4a、4b、4cの歯間への挿入・取り出し操作によって繊維束4a、4b、4cが他の繊維束と接した状態とされにくくなり、繊維束4a、4b、4cと歯面との密着性が不十分となる恐れが生じる。
一方、繊維束間隔Dが0.6mm未満である場合、例え、繊維束間隔Dが歯垢で埋まったとしても、繊維束間隔Dが狭すぎて繊維束間隔Dが歯垢で埋まっているかどうかが認識しにくくなる。繊維束間隔Dが0.6mm未満であると、繊維束同士が、重なり合って歯間に対し並列に配列した状態で歯間を通過しようとする場合が多くなり、太い繊維束を用いた場合と同様に歯間への挿入性(取り出し性)が低下する。さらに、歯間清掃具1を製造する際には、金型に形成された各繊維束4a、4b、4cの対応する溝に、各繊維束4a、4b、4cを挿入してインサート成形を行うが、繊維束間隔Dが狭いと金型の溝に繊維束4a、4b、4cを挿入しにくくなり、成形時の作業性が悪くなる。結果として溝から繊維束4a、4b、4cがはみ出すなどして成形不良が生じる可能性が高くなってしまう。
一般にデンタルフロスでは、繊度が1000dtex前後の繊維束を用いることが多い。繊維束を細くすることによって歯間への挿入性を向上させることができる。一方、繊維束を細くすると、繊維束と歯面との密着性が低下するために、清掃効果が低下して歯垢除去実感が低下する。
これに対して本実施形態の歯間清掃具1では、3束の繊維束4a、4b、4cが略平行に配列されているので、各繊維束4a、4b、4cの繊度を一般的なデンタルフロスよりも細くして歯間への挿入性を向上させても、繊維束4a、4b、4cと歯面との密着性を十分に確保することができる。したがって、本実施形態の歯間清掃具1では、良好な挿入性を保ちながら歯垢除去実感を高めることができる。
しかし、本実施形態の歯間清掃具1において、各繊維束4a、4b、4cの繊度が700dtexを超える場合や、総繊維束太さが2000dtexを超える場合には、歯間挿入性が著しく低下してしまう。一方、各繊維束4a、4b、4cの太さが400dtex未満や、総繊維束太さが1200dtex未満である場合には、歯垢除去実感が低下してしまう。
本実施形態の歯間清掃具1では、3束の繊維束4a、4b、4cの隣り合う繊維束間の中心間の距離Dが0.6〜1.0mmであり、各繊維束4a、4b、4cの繊度が400〜700dtexであり、3束の繊維束4a、4b、4cの合計繊度が1200〜2000dtexであることの相乗効果により、より良好な挿入性と高い清掃効果が得られる。また、本実施形態の歯間清掃具1によれば、除去された歯垢と唾液との混合物が繊維束間6に膜状に広がりやすく、隣り合う繊維束間6に歯垢を含む汚れ膜9が容易に形成されることになり、除去された歯垢が容易に認識でき、歯間清掃具の継続的な使用意向を高めることができる。
通常、歯間清掃用の繊維束は無色〜白色であり、歯垢も白色に近い。このため、繊維束上に歯垢が付着しても認識しにくい。特に、従来の歯間清掃具のように繊維束が一束配列されたデンタルフロスや、隙間がなく繊維束が配列されたデンタルフロスでは、繊維束上に歯垢が付着しても認識することは困難であった。これに対して本考案の歯間清掃具では、少なくとも2束以上の繊維束が略平行に配列されているので、清掃時に歯間に挿入されて取り出されることによって、隣り合う繊維束間に歯垢が挟まって歯垢を含む汚れ膜が形成され、除去された歯垢が非常に認識しやすい状態とされる。これは、平行に配列された繊維束間のすき間が、除去された歯垢で埋められることで歯垢が良く見えるようになるためである。
なお、本考案は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、アーチ状の糸張り部の形状は、図1に示す形状でなくてもよく、U字型やY字型としてもよい。また、図1に示すように、把持部2の糸張り部3と反対側にはピック8を備えることができるが、例えば、ピック8に代えて図1に示す糸張り部3を備えていてもよいし、ピック8に代えて平坦な棒状とされていてもよい。
また、上述した実施形態の歯間清掃具1の把持部2の断面形状は、略長方形とすることができるが、偏平な略八角形や偏平な略六角形などの偏平な略多角形や、略楕円形などいずれの形状でもよい。また、把持部2の支持面2aには、滑り止め効果を与えるために、リブやシボが入れられていても良い。
また、上述した実施形態の歯間清掃具1では、3束の繊維束4a、4b、4cの太さを全て同じとしたが、一部のみ異なっていてもよいし、全てが異なっていてもよい。
さらに、上述した実施形態の歯間清掃具1では、隣り合う繊維束間6の中心間の距離Dは、全て同じとしたが、異なっていてもよい。なお、本考案において、2束以上の繊維束の数が3束を超える場合には、隣り合う繊維束間の中心間の距離Dは、全て同じでもよいし、一部のみ異なっていてもよいし、全てが異なっていてもよい。
また、上述した実施形態の歯間清掃具1では、繊維束の数を3束としたが、繊維束の数は2束以上であればよく、特に限定されない。
以下に実施例を示して本考案をさらに詳しく説明するが、本考案はこれら実施例に限定されるものではない。
「実験例1〜実験例15」
糸張り部に繊度560dtexの3束の繊維束が、0.8mmの繊維束間隔D(隣り合う繊維束間の中心間の距離)で略平行に配列され、表1および表2に示す「垂直方向最大幅α(配列面に対して垂直方向の最大幅寸法α)」「平行方向幅β(配列面に対して平行方向の幅寸法β)」「垂直方向最大幅α/平行方向幅β」「断面形状」である把持部を備えた歯間清掃具を製造した。
Figure 0003124246
Figure 0003124246
このようにして得られた実験例1〜実験例15の歯間清掃具を用いて、30人のパネラーが歯間清掃を行い「指の痛み」「操作性」「持ちやすさ」を以下に示す評価基準に基づいて評価した。
その結果を表1に示す。
<評価基準>
3段階絶対評価
「指の痛み」
○ :全く感じない △ :ほとんど感じない × :感じる
「操作性」
○ :非常に操作しやすい △ :やや操作しやすい × :操作しにくい
「持ちやすさ」
○ :非常に持ちやすい △ :やや持ちやすい × :持ちにくい
表1に示すように、垂直方向最大幅αおよび垂直方向最大幅α/平行方向幅βが本考案の範囲である実験例3〜実験例6、実験例8〜実験例11、実験例13〜実験例14では、全ての評価に×がなく、良好な結果となった。
さらに、垂直方向最大幅αが9.5mmであり、垂直方向最大幅α/平行方向幅βが2.7である実験例5、実験例13、実験例14では、断面形状に関わらず総合評価が○となり、より好ましいことが確認できた。
また、実験例1および実験例2では、垂直方向最大幅αが本考案の範囲である5〜15mm未満であるので、把持時に痛みを感じ「指の痛み」の評価が×または×〜△となった。また、実験例1および実験例2では「操作性」および「持ちやすさ」の評価も×または×〜△となった。
また、実験例7では、垂直方向最大幅αが本考案の範囲である5〜15mmを超えるので、指の動きが制限されて細かな操作がしにくく、糸張り部の向きを変える際に糸張り部の向きを変えにくいため、「操作性」および「持ちやすさ」の評価が×〜△となった。
また、実験例12および実験例15では、垂直方向最大幅α/平行方向幅βが本考案の範囲である1〜9.5未満であるので、把持部の側面を保持することになり、拇指内転筋と指の第一背側骨間筋の負担が大きく持ちにくいため「操作性」および「持ちやすさ」の評価が×または×〜△となった。
次に本考案の他の例を示す。
「実験例16〜実験例24」
糸張り部に太さ560dtexの3束の繊維束が、0.8mmの繊維束間隔D(隣り合う繊維束間の中心間の距離)で略平行に配列され、表3に示す「垂直方向最大幅α(配列面に対して垂直方向の最大幅寸法α)」「平行方向幅β(配列面に対して平行方向の幅寸法β)」「垂直方向最大幅α/平行方向幅β」「断面形状」である把持部を備えた歯間清掃具を製造した。
Figure 0003124246
このようにして得られた実験例16〜実験例24の歯間清掃具を用いて、実験例1と同様にして「指の痛み」「操作性」「持ちやすさ」を評価した。
その結果を表3に示す。
表3に示すように、垂直方向最大幅αおよび垂直方向最大幅α/平行方向幅βが本考案の範囲である実験例16〜実験例24では、全ての評価に×がなく、良好な結果となった。
図1は、本考案の歯間清掃具の一例を説明するための模式図である。 図2は、図1に示す歯間清掃具の一部を示した拡大側面図である。 図3は、図1に示す歯間清掃具の一部を示した拡大側面図であり、清掃後の歯間清掃具の状態を説明するための図である。 図4は、図1に示す歯間清掃具を用いて歯間清掃を行なっている状況を説明するための図である。
符号の説明
1・・・歯間清掃具、2・・・把持部、2a・・・支持面、3・・・糸張り部、4・・・挿入体、4a、4b、4c・・・繊維束、8・・・ピック、6・・・繊維束間、9・・・汚れ膜、41・・・配列面。

Claims (6)

  1. 歯間清掃用の繊維束を緊張したアーチ状の糸張り部と、前記糸張り部が一端に設けられた把持部とを備えた歯間清掃具において、
    前記糸張り部には少なくとも2束以上の繊維束が並列に配列されてなる挿入体が設けられ、
    前記把持部は、前記2束以上の繊維束が配列されてなる配列面に対して垂直方向に、使用者の指の添えられる支持面を備えるものであることを特徴とする歯間清掃具。
  2. 前記把持部は、前記配列面に対して垂直方向の最大幅寸法αを前記配列面に対して平行方向の幅寸法βで除した値であるα/βが1〜9.5であることを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃具。
  3. 前記把持部は、前記配列面に対して垂直方向の最大幅寸法αが5mm〜15mmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯間清掃具。
  4. 前記把持部の長さが70mm以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の歯間清掃具。
  5. 前記把持部の断面形状が、略長方形、略六角形、略楕円形のいずれかであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の歯間清掃具。
  6. 前記少なくとも2束以上の繊維束が略平行に配列され、
    隣り合う繊維束の中心間の距離が0.6〜1.0mm、
    各繊維束の繊度が400〜700dtex、
    前記2束以上の繊維束の合計繊度が1200〜2000dtexであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の歯間清掃具。

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