JP2010080112A - 膜電極接合体を含む燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】MEAの周縁部を補強するための額縁状補強フィルムと、MEAに含まれる触媒層とが強固に接合されている燃料電池を提供する。
【解決手段】電解質膜1とこの電解質膜1の両面に形成された触媒層2A、2Bとを含む膜電極接合体MEAと、該膜電極接合体MEAの両面に形成された拡散層5A、5Bとを接合する。膜電極接合体MEAの周縁部と触媒層2A、2Bとの間に、額縁状の補強フィルム3A、3Bを挟持するように、触媒層2A、2Bと補強フィルム3A、3Bとを、接着性ポリマー6A、6Bにより接着する。
【選択図】図2
【解決手段】電解質膜1とこの電解質膜1の両面に形成された触媒層2A、2Bとを含む膜電極接合体MEAと、該膜電極接合体MEAの両面に形成された拡散層5A、5Bとを接合する。膜電極接合体MEAの周縁部と触媒層2A、2Bとの間に、額縁状の補強フィルム3A、3Bを挟持するように、触媒層2A、2Bと補強フィルム3A、3Bとを、接着性ポリマー6A、6Bにより接着する。
【選択図】図2
Description
本発明は、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:以下MEAという)を含む燃料電池に関し、さらに詳細には、該MEAの周縁部を保護、補強する額縁状の補強フィルムを含む燃料電池に関する。
近年のMEAを含む燃料電池では、MEAの周縁部の強度向上およびMEAとMEAに隣接する層との接合強度の向上が図られている。例えば、特許文献1では、MEAの周縁部の保護・補強の目的で、2枚の膜端部用の補強フィルムを、MEAのアノード極側及びカソード側の両極の触媒層とこの触媒層に隣接する拡散層との間に配置するようにして、MEAの触媒層の周縁部を保護・補強する構造が開示されている。
特表2007−533088号公報
しかし、特許文献1のものでは、2枚の膜端部用の補強フィルムを、単に触媒層端に重ね合わせているため、膜端部用の補強フィルムと触媒層端との間の接合が弱く、両者の間からガスリークが生じる不具合が発生し、燃料電池の性能および耐久性を劣化させてしまう。
そこで、本発明者は、鋭意検討の結果、2枚の膜端部用の補強フィルムと、MEAのアノード極側及びカソード側の両極の触媒層とこの触媒層に隣接する拡散層との間を強固に接合する手段を見出した。
すなわち、本発明では、斯かる実情に鑑み、MEAの触媒層周縁部と膜端部補強フィルムとの間に接着性ポリマーを塗布することにより、両者の間からガスリークが生じることを防止すること、さらに、燃料電池内に設けられる公知のガスケット成形時にプライマーが触媒層に流入することを防止すること、そして、MEAに拡散層を接合する前の、MEAのハンドリング性の向上することを目的とする。
なお、本発明に係る燃料電池の構造、並びに、それらの作用及び効果については、発明の態様の項において詳しく説明する。
なお、本発明に係る燃料電池の構造、並びに、それらの作用及び効果については、発明の態様の項において詳しく説明する。
(発明の態様)
以下、本発明の態様を示し、それらについて説明する。(1)、(2)、(3)及び(4)の項の各々が、請求項1、2、3及び4の各々に相当する。
以下、本発明の態様を示し、それらについて説明する。(1)、(2)、(3)及び(4)の項の各々が、請求項1、2、3及び4の各々に相当する。
(1) 電解質膜及びこの電解質膜の両面に形成された触媒層を含む膜電極接合体と、該膜電極接合体の両面に形成された拡散層とを含む燃料電池であって、前記膜電極接合体の周縁部と前記拡散層との間に、額縁状の補強フィルムが挟持されており、前記触媒層と前記補強フィルムとが、接着性ポリマーで接着されていることを特徴とする燃料電池。
本項では、膜電極接合体(MEA)のアノード側及びカソード側の両極にある触媒層を、額縁状の補強フィルムで挟持するが、その際、触媒層と補強フィルムとの間に、接着性ポリマーからなる接着剤を塗布することで、両者間を強固に接合した。
これにより、触媒層端部と補強フィルムとの間からガスリークを防止することができる。また、燃料電池内に設けられる公知のガスケット成形時にプライマーが触媒層に流入することを防止することができる。さらに、MEAに拡散層を接合する前の、MEAのハンドリング性の向上を達成することができる。
これにより、触媒層端部と補強フィルムとの間からガスリークを防止することができる。また、燃料電池内に設けられる公知のガスケット成形時にプライマーが触媒層に流入することを防止することができる。さらに、MEAに拡散層を接合する前の、MEAのハンドリング性の向上を達成することができる。
膜電極接合体の周縁部とは、MEAの触媒層の端部を含み、その端部からMEAの面方向に向かう一定幅の額縁状の部分をいう。
さらに、額縁状の補強フィルムは、PET、PEN、OPP等の、厚さ5μmから100μmの樹脂フィルムを矩形状にカットした後、MEAの触媒層の周縁部を完全に覆うような寸法にするために、その矩形状の樹脂フィルム面の中を一回り小さい矩形状にカットアウトし、額縁状に加工したものが好ましい。なお、射出成形、粉末成形等により当初より額縁状の補強フィルムを作製してもよい。
接着性ポリマー(接着剤)は、2枚の額縁状の補強フィルムと触媒層との間に、薄膜状の接着層を形成するために塗布される。この場合、額縁状の補強フィルムの周縁部の表面と裏面に一定幅ののりしろを設け、そこに接着性ポリマーを塗布する。あるいは、MEAの触媒層の表面と裏面の周縁部に一定幅ののりしろを設け、該のりしろに接着性ポリマーを塗布するようにしてもよい。このようにして塗布された接着性ポリマーは、一度乾燥され、その後、燃料電池の単位セル構造を作製する際、ロールプレス又はホットプレスで、加熱・加圧されるときに再度溶解し、その後冷却されることで2枚の額縁状の補強フィルムと触媒層との間を強固に接合する接着層となる。したがって、接着性ポリマー(接着剤)は、熱可塑性であることが必要である。
接着性ポリマーの塗布量は、補強フィルムと触媒層との間を接合するために必要な量と、補強フィルム同士が面接触し、接合する程度まで、はみ出る程度の量との総和を好適量とすることが好ましい。一方、塗布量を過剰にすると触媒層を覆う面積が増加しすぎて、触媒層の触媒機能を低下させ、ひいては燃料電池の性能を低下させる。また、材料の余分なコストアップを招来するため好ましくない。そのため、例えば、塗布後の接着塗布厚が10nmから100nmの厚さとなるようにすることが好ましい。
接着性ポリマーの成分については、次の(2)について説明する。
接着性ポリマーの成分については、次の(2)について説明する。
(2) 前記接着性ポリマーは、スルホン酸基含有の樹脂を含むことを特徴とする(1)に記載の燃料電池。
本項では、接着性ポリマーの基本成分が、スルホン酸基含有の樹脂であることを規定する。一般に、触媒層には、イオノマーを、例えば白金担持炭素粒子からなる触媒粒子間に存在するようにされ、プロトン導電性を向上させている。このイオノマーには、スルホン酸基が含まれている。例えば、デュポン社のナフィオン(商品名)である。すなわち、本項では、触媒層に含まれるスルホン酸基を、接着性ポリマーにも含有させて、両者が同一のスルホン酸基を持つようにし、良好な相溶性、親和性をもたらすようにして、接着性を向上させて、補強フィルムと触媒層との接着力(接合力)を高めている。
本項では、接着性ポリマーの基本成分が、スルホン酸基含有の樹脂であることを規定する。一般に、触媒層には、イオノマーを、例えば白金担持炭素粒子からなる触媒粒子間に存在するようにされ、プロトン導電性を向上させている。このイオノマーには、スルホン酸基が含まれている。例えば、デュポン社のナフィオン(商品名)である。すなわち、本項では、触媒層に含まれるスルホン酸基を、接着性ポリマーにも含有させて、両者が同一のスルホン酸基を持つようにし、良好な相溶性、親和性をもたらすようにして、接着性を向上させて、補強フィルムと触媒層との接着力(接合力)を高めている。
接着性ポリマーは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とスルホン酸含有ポリアリーレンエーテル化合物の混合物や、スルホン酸含有ポリマー単体等が好ましい。また、これらの接着性ポリマーを溶解する溶媒としては、エタノール、メタノール、IPA等を使用することができる。
(3) 前記接着性ポリマー中、前記スルホン酸基含有の樹脂は、5vol%から60vol%であることを特徴とする(2)に記載の燃料電池。
本項は、接着性ポリマー、すなわち接着剤全体を100vol%としたとき、スルホン酸基含有の樹脂の容積率(vol%)を、5vol%から60vol%と規定するものである。スルホン酸基含有の容積率が、5vol%未満であると、接着性ポリマーの接着力が弱まり、接着性ポリマーを使用しない場合と変わらなくなってしまう一方、同容積率が、60vol%より大きいと、接着剤として塗布する際の粘度が高すぎて、塗布作業がしづらくなり、かつ、材料のコストアップを招来してしまい好ましくない。この観点から、さらに上限側を低く設定し、上記容積率の設定範囲を5vol%から50vol%とするようにしてもよい。
(4) 固体分子型燃料電池又はダイレクトメタノール型燃料電池であることを特徴とする(1)から(3)のいずれか1項に記載の燃料電池。
本項は、本発明が適用可能な燃料電池の種類を規定するものである。ただし、これらに限定するものではなく、同様にしてMEAに拡散層が隣接する燃料電池であれば本発明を適用することができる。
本項は、本発明が適用可能な燃料電池の種類を規定するものである。ただし、これらに限定するものではなく、同様にしてMEAに拡散層が隣接する燃料電池であれば本発明を適用することができる。
なお、本発明によれば、中間生産物の、上記の接着性ポリマーを用いた補強フィルム付きMEAを製販することも可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。まず、MEAを含む燃料電池において、触媒層端部と膜端部補強フィルムとの間からガスリークが起こることを防止する。また、燃料電池内に設けられる公知のガスケット成形時にプライマーが触媒層に流入することを防止する。さらに、MEAと拡散層とが、MEAの触媒層、特に周縁部が、補強フィルムにより一体化されているため、MEAの製造工程中のハンドリング性を向上する。
以下、本発明の実施の形態を、図1、図2及び図3を参照して説明する。
図1は、本発明に係る燃料電池(単位セル構造)10の各層と額縁状補強フィルム3A、3Bの位置関係を明示しながら燃料電池10の構造を説明するための斜視図である。
図1は、本発明に係る燃料電池(単位セル構造)10の各層と額縁状補強フィルム3A、3Bの位置関係を明示しながら燃料電池10の構造を説明するための斜視図である。
図1に示されるように、燃料電池10の中心に、電解質膜1と、この電解質膜1を挟持するように、電解質膜1の上に接合されている触媒層2A、2BとからなるMEAが配置されている。そして、このMEAを両側から挟持するように額縁状補強フィルム3A、3Bが配置されている。このとき、MEAの周縁部6A、6Bをのりしろとして、MEAの触媒層2A、2B上に、導電性ポリマーを含む接着剤を塗布するようにする。このため、額縁状補強フィルム3A、3BとMEAとが強固に接着、接合され、かつ、のりしろから外側にはみ出る同接着剤によって、額縁状補強フィルム3A、3B同士も接着、接合される。
さらに、額縁状補強フィルム3A、3Bを挟持するようにして、拡散層5A、5Bを形成する。なお、拡散層5A、拡散層5Bそれぞれに、フラディッングを抑制するためのフッ素系樹脂を含む撥水層4A、4Bを設けるようにしてもよい。
以上のような、位置関係を持つ各層を、ホットプレス又はロールプレスにより加圧、加熱し接合し、燃料電池10(単セル構造)を得る。
図2は、このようにして得られた燃料電池10の断面図である。また、図3は図2のうち点線で示した部分、すなわち触媒層の右側端部について拡大した断面図である。なお、図示された各層の寸法、寸法比は、図2が接着性ポリマー塗布直後の構造を模式的に示す図であり、実寸法、実寸法比と対応していない。
例えば、図3の接着性ポリマー(接着剤)の塗布層6A、6Bに関しては、ホットプレス又はロールプレスにより加圧、加熱されると、水平方向(面に沿って)伸ばされて、撥水層4A、4B、補強フィルム2A、2B、触媒層2A、2Bで囲まれた空間7A、7Bに流入し、その後、硬化し、より薄膜化され、面に沿って広がるようになる。
これら図2及び図3を参照しながら、本実施形態の燃料電池10の効果を以下説明する。
まず、燃料電池10では、触媒層2A、2Bの端部2AR、2ALと補強フィルム5A、5Bとの間からのガスリークを防止することができる。すなわち、従来、これらの間に接着性ポリマー(より好ましくはスルホン酸基含有のポリマー)が塗布されていなかったため、経年変化や大きな衝撃により、これらの間に隙間が生じ、ガスがリークすることがあったが、当該接着部の存在により隙間発生を防止することができるようになった。
また、上記のように隙間発生を防止できるため、さらに、燃料電池10内のガスリークを防止する他の手段の図示しないガスケットを、燃料電池10の端部全体に形成されされるときにプライマー(接着剤)を使って、所定箇所に固着するが、そのときに該プライマーが触媒層2A、2Bに流入することを防止できる。
まず、燃料電池10では、触媒層2A、2Bの端部2AR、2ALと補強フィルム5A、5Bとの間からのガスリークを防止することができる。すなわち、従来、これらの間に接着性ポリマー(より好ましくはスルホン酸基含有のポリマー)が塗布されていなかったため、経年変化や大きな衝撃により、これらの間に隙間が生じ、ガスがリークすることがあったが、当該接着部の存在により隙間発生を防止することができるようになった。
また、上記のように隙間発生を防止できるため、さらに、燃料電池10内のガスリークを防止する他の手段の図示しないガスケットを、燃料電池10の端部全体に形成されされるときにプライマー(接着剤)を使って、所定箇所に固着するが、そのときに該プライマーが触媒層2A、2Bに流入することを防止できる。
さらに、MEAと拡散層とが、MEAの触媒層、特に端部が、補強フィルム3A、3Bにより補強、保護するように一体化されているため、拡散層5A、5BがMEA接合される前の、MEAの製造工程中のハンドリング性が向上する。
そして、補強フィルム3A、3B付きのMEAとしての製販をも可能とし、輸送中にMEA(特に端部)が損傷することも防止できる。
そして、補強フィルム3A、3B付きのMEAとしての製販をも可能とし、輸送中にMEA(特に端部)が損傷することも防止できる。
また、上述したように、接着性ポリマー(接着剤)の塗布層6A、6Bが、最終的に、撥水層4A、4B、補強フィルム2A、2B、触媒層2A、2Bで囲まれた空間7A、7Bに流入し、硬化するため、接着性ポリマー(接着剤)の接着力が、撥水層4A、4B及び拡散層5A、5Bにまで及ぶことから、補強フィルム2A、2B及び触媒層2A、2Bばかりでなく、撥水層4A、4B及び拡散層5A、5Bまで含めた燃料電池10(単位セル構造)の全体を、より強固に一体化させることができる。
以下、本発明に係る実施例を、比較例と対比しながら説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<実施例>
以下、実施例1から5の製造条件を述べる。
まず、MEAのアノード極及びカソード極、両極の触媒層2A、2Bに、接着性ポリマーとして、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とスルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル系化合物であるスルホン化ポリエーテルエーテルケトンとからなる混合物(混合比6対4)を、50vol%、30vol%、10vol%、5vol%、及び1vol%といった接着ポリマーの含有率となるように溶媒エタノールに溶解させて、5種類の接着性ポリマー溶液を作製した。
そして、各接着性ポリマー溶液を別個に用いて、額縁状補強フィルム3A、3Bのカットアウト部端部周辺3A´、3B´をのりしろの全体に均一に延伸するように、この接着性ポリマー溶液を塗布、乾燥させてカットアウト部端部周辺3A´、3B´に、厚さ10nmから100nmの接着性ポリマーの塗膜を形成した。
そして、0.3MPaの加圧条件、100℃の加熱条件、1m/minの送り速度で、ロールプレスを行って、実施例1から実施例5に係る5枚の補強フィルム付きMEAを得た。
<実施例>
以下、実施例1から5の製造条件を述べる。
まず、MEAのアノード極及びカソード極、両極の触媒層2A、2Bに、接着性ポリマーとして、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とスルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル系化合物であるスルホン化ポリエーテルエーテルケトンとからなる混合物(混合比6対4)を、50vol%、30vol%、10vol%、5vol%、及び1vol%といった接着ポリマーの含有率となるように溶媒エタノールに溶解させて、5種類の接着性ポリマー溶液を作製した。
そして、各接着性ポリマー溶液を別個に用いて、額縁状補強フィルム3A、3Bのカットアウト部端部周辺3A´、3B´をのりしろの全体に均一に延伸するように、この接着性ポリマー溶液を塗布、乾燥させてカットアウト部端部周辺3A´、3B´に、厚さ10nmから100nmの接着性ポリマーの塗膜を形成した。
そして、0.3MPaの加圧条件、100℃の加熱条件、1m/minの送り速度で、ロールプレスを行って、実施例1から実施例5に係る5枚の補強フィルム付きMEAを得た。
<比較例>
一方、比較例の条件は、実施例で形成された接着性ポリマーの塗膜は形成せずに、同じ、加圧条件、加熱条件、送り速度でロールプレスを行って、比較例1に係る1枚の接着性ポリマー層のない補強フィルム付きMEAを得た。
一方、比較例の条件は、実施例で形成された接着性ポリマーの塗膜は形成せずに、同じ、加圧条件、加熱条件、送り速度でロールプレスを行って、比較例1に係る1枚の接着性ポリマー層のない補強フィルム付きMEAを得た。
<測定及び評価>
図4は、比較例(Ref.)及び実施例1から実施例5で得られた補強フィルム付きMEAに関し、補強フィルムとMEAの触媒層との接着力(N/cm)を剥離強度試験により測定したものである。
図4によれば、上記の接着性ポリマーが1vol%(実施例5)の場合の接着力は、接着性ポリマーを塗布しない比較例(Ref.)の接着力と有意差は見られなかった。一方、同接着性ポリマーが、50vol%、30vol%、10vol%、5vol%の実施例1、2、3及び5では同接着力について顕著な有意差があった。
したがって、接着性ポリマーを一定のvol%以上含む接着剤を、額縁状補強フィルムとMEAの触媒層との間に塗布することで、従来よりも額縁状補強フィルムとMEAの触媒層とが強固に接合される燃料電池(単位セル)が製造されることが分かった。
図4は、比較例(Ref.)及び実施例1から実施例5で得られた補強フィルム付きMEAに関し、補強フィルムとMEAの触媒層との接着力(N/cm)を剥離強度試験により測定したものである。
図4によれば、上記の接着性ポリマーが1vol%(実施例5)の場合の接着力は、接着性ポリマーを塗布しない比較例(Ref.)の接着力と有意差は見られなかった。一方、同接着性ポリマーが、50vol%、30vol%、10vol%、5vol%の実施例1、2、3及び5では同接着力について顕著な有意差があった。
したがって、接着性ポリマーを一定のvol%以上含む接着剤を、額縁状補強フィルムとMEAの触媒層との間に塗布することで、従来よりも額縁状補強フィルムとMEAの触媒層とが強固に接合される燃料電池(単位セル)が製造されることが分かった。
尚、本発明に係る燃料電池10は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1:電解質膜1、2A、2B:触媒層、MEA:膜電極接合体、3A、3B:額縁状の補強フィルム、4A、4B:撥水層、5A、5B:拡散層、6A、6B:接着性ポリマー、10:燃料電池。
Claims (4)
- 電解質膜及びこの電解質膜の両面に形成された触媒層を含む膜電極接合体と、該膜電極接合体の両面に形成された拡散層とを含む燃料電池であって、
前記膜電極接合体の周縁部と前記拡散層との間に、額縁状の補強フィルムが挟持されており、
前記触媒層と前記補強フィルムとが、接着性ポリマーで接着されていることを特徴とする燃料電池。 - 前記接着性ポリマーは、スルホン酸基含有の樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記接着性ポリマー中、前記スルホン酸基含有の樹脂は、5vol%から60vol%であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
- 固体分子型燃料電池又はダイレクトメタノール型燃料電池であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池。
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