JP2010078448A - 食物中のアレルギー物質の分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2−メルカプトエタノールのような毒物を使用することなく、食物中のアレルギー物質(アレルゲン)が変性/未変性のいかなる状態にあっても、より安全かつ簡易にアレルギー物質を検出できる高感度な免疫学的な分析方法や分析キット、これらに用いられるアレルギー物質の抽出用水溶液やアレルギー物質の抽出方法等を提供すること。
【解決手段】 アルキル硫酸塩と尿素とシステイン、又は、アルキル硫酸塩と尿素とシステインとジチオスレイトールを含有する食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液、例えば、アルキル硫酸塩:尿素:システインをモル比1.0:8.0〜250:0.01〜100:0〜1.0で含有する抽出用水溶液で、食品からオボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1等のアレルギー物質を抽出し、サンドイッチELISA、イムノクロマト法等で検出・定量する。
【選択図】なし

Description

本発明は、食物中のアレルギー物質の抽出用水溶液、及びアレルギー物質の抽出方法、並びにアレルギー物質の分析方法や分析キット、より詳しくは、アルキル硫酸塩、尿素、システイン等を含有し、2−メルカプトエタノールを含有しないアレルギー物質抽出用水溶液、及び該アレルギー物質抽出用水溶液を用いたアレルギー物質の抽出方法、並びに該アレルギー物質の抽出方法を利用してオボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1等の食物中のアレルギー物質をサンドイッチELISA、イムノクロマト法等で検出・定量するアレルギー物質の分析方法や分析キットに関する。
自然環境の減少、車や工場などからの排気ガス、住宅事情等、或いは食べ物の変化など様々な因子により、現在では、3人に1人が何らかのアレルギー疾患をもつといわれている。特に、食物アレルギーは、食品中に含まれるアレルギーを誘発するアレルギー物質(以下、アレルゲンということもある)の摂取が引き起こす有害な免疫反応であり、皮膚炎、喘息、消化管障害、アナフィラキシーショック等を引き起こし、このような食物アレルギーの患者が増加していることから、医学上及び食品産業上、深刻な問題を生じている。これらの危害は死に至らせることがあり、未然に処置を施す必要がある。そのためには、表示を通じて消費者へ情報提供の必要性も高まっており、FAO/WHO合同食品規格委員会は、アレルギー物質として知られている8種の原材料を含む食品にあっては、それを含む旨の表示について合意し、加盟国で各国の制度に適した表示方法を検討することとした(1999年6月)。日本では過去の健康危害などの程度、頻度を考慮して重篤なアレルギー症状を起した実績のある24品目の食品について、その表示方法が定められた(2002年4月より施行)。アレルギーを引き起こす食品としては、卵類、牛乳類、肉類、魚類、甲殻類及び軟体動物類、穀類、豆類及びナッツ類、果実類、野菜類、ビール酵母若しくはゼラチンなどが知られており、特に乳アレルゲンの主要成分としてのαs1カゼインや、ホエーアレルゲンの主要成分であるβ−ラクトグロブリンや、卵白アレルゲン成分としてはオボアルブミンとオボムコイドや、小麦アレルゲンの主要成分としてグリアジンや、そばの主要タンパク質である分子量24kDaのタンパク質や、落花生の主要タンパク質であるAra h1が知られている。
これらの食物アレルギー物質の検査のためのELISAによる定量分析法が、平成14年11月6日付け食発第1106001号厚生労働省医薬局食品保健部長通知「アレルギー物質を含む食品の検査方法について」(平成17年10月11日付け食安発第1011002号当職通知、平成18年3月24日付け食安発第0324001号当職通知、および平成18年6月22日付け食安発第0622003号当職通知により一部改正)に示されている「アレルギー物質を含む食品の検査方法を評価するガイドライン」などにより指定されている。このELISAには2−メルカプトエタノールが使用されているが、平成20年7月1日から施行された「毒物及び劇物指定令の一部改正等について(通知)薬食発第062 0001号」により、2−メルカプトエタノールが毒物として指定された。
従来、加熱処理後の食品でも変性させずにタンパク質を抽出できる抽出用水溶液として、(a)アルキル硫酸塩と(b)尿素と(c)ジチオスレイトール又は2−メルカプトエタノールとを、モル比で3.1〜52:2000以上:1.1以上(ジチオスレイトールの場合)又は9〜400(2−メルカプトエタノールの場合)の割合で含有し、(a)アルキル硫酸塩0.09重量%〜1.5重量%、(b)尿素2M以上、及び(c)ジチオスレイトール1.1mM以上、又は2−メルカプトエタノール9mM〜400mMを含む水性抽出系中で食物アレルゲンを抽出するアレルゲン分析方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明者らも、2−メルカプトエタノールの還元力を利用した簡易なアレルギー物質検査方法を提案している(例えば、特許文献2〜5参照)。しかし、食品製造現場あるいは製造工場内でこのような毒物を扱いながらELISAあるいはイムノクロマト法により食品中のアレルギー物質の検査を行うことは望ましいとは言えず、さらに検査後の残余廃棄物の廃棄方法にも安全を担保しながら行わなければならなくなる。そのため、本来、アレルギー患者保護のために積極的に行われるべき製造業者や販売者のアレルギー物質の自主検査が過大な負担となり、自主検査自体が消極的になることが懸念される。
特開2000−65820号公報 特開2008−107339号公報 特開2007−278773号公報 特開2007−108169号公報 WO2005/085847号公報
本発明の課題は、2−メルカプトエタノールのような毒物を使用することなく、食物中のアレルギー物質(アレルゲン)が変性/未変性のいかなる状態にあっても、より安全かつ簡易にアレルギー物質を検出できる高感度な免疫学的な分析方法や分析キット、これらに用いられるアレルギー物質の抽出用水溶液やアレルギー物質の抽出方法等を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究し、アルキル硫酸塩や尿素のようなタンパク質変性剤と、食品添加物としても使用されているシステインのような還元剤を組み合わせることで、2−メルカプトエタノールを使用しなくても食品中の食物アレルギー物質由来タンパク質を十分に検出し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)アルキル硫酸塩と尿素とシステイン、又は、アルキル硫酸塩と尿素とシステインとジチオスレイトールを含有することを特徴とする食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液や、(2)アルキル硫酸塩:尿素:システインをモル比1.0:8.0〜250:0.01〜100:0〜1.0で含有することを特徴とする上記(1)記載の抽出用水溶液や、(3)アルキル硫酸塩:尿素:システインをモル比1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で含有することを特徴とする上記(1)記載の抽出用水溶液に関する。
また本発明は、(4)アレルギー物質が、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の抽出用水溶液や、(5)上記(1)〜(4)のいずれか記載の抽出用水溶液で、食品からアレルギー物質を抽出することを特徴とするアレルギー物質の抽出方法や、(6)アレルギー物質が、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質であることを特徴とする上記(5)記載の抽出方法や、(7)上記(1)〜(4)のいずれか記載の抽出用水溶液で、食品から抽出したアレルギー物質を、抗原抗体反応により検出・定量することを特徴とするアレルギー物質の分析方法に関する。
さらに本発明は、(8)サンドイッチELISAあるいはイムノクロマト法で検出・定量することを特徴とする上記(7)記載のアレルギー物質の分析方法や、(9)アレルギー物質が、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質であることを特徴とする上記(7)又は(8)記載の分析方法や、(10)上記(1)〜(4)のいずれか記載の抽出用水溶液と、食品中のアレルギー物質を認識する抗体とを備えたことを特徴とするアレルギー物質の分析キットや、(11)アレルギー物質を認識する抗体が、変性又は未変性のオボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質を認識する抗体であることを特徴とする上記(10)記載の分析キットに関する。
本発明によると、2−メルカプトエタノールのような毒物を使用することなく、食物中のアレルギー物質(アレルゲン)が変性/未変性のいかなる状態にあっても、より安全かつ簡易にアレルギー物質を検出できる高感度な免疫学的な分析方法を提供できる。
本発明の食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液としては、アルキル硫酸塩と尿素とシステイン、又は、アルキル硫酸塩と尿素とシステインとジチオスレイトールを含有する水溶液であれば特に制限されず、好ましくはアルキル硫酸塩:尿素:システイン:ジチオスレイトールをモル比1.0:8.0〜250:0.01〜100:0〜1.0で含有する水溶液、より好ましくはモル比1.0:9.6〜76.8:0.01〜95.2:0〜0.7や、モル比1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で含有する水溶液を好適に例示することができる。また本発明の食品からのアレルギー物質の抽出方法としては、上記本発明の食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液で、食品からアレルギー物質を抽出する方法であれば特に制限されず、そしてまた本発明のアレルギー物質の分析方法としては、上記本発明の食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液で食品から抽出したアレルギー物質をELISAやイムノクロマト法等の抗原抗体反応により検出・定量する方法であれば特に制限されず、さらに、本発明のアレルギー物質の分析キットとしては、上記本発明の食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液と、食品中のアレルギー物質を認識する抗体とを備えたキットであれば特に制限されず、上記アレルギー物質としては、例えば、卵、乳製品、穀類、豆類、ナッツ類、畜肉、魚肉、野菜、果実、又はそれらの加工食品などに含まれる食物アレルギーとして、ヒトにアレルギー症状を引き起こすあらゆる食品成分が含まれ、中でも、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、落花生タンパク質であるAra h1を好適に例示することができる。
本発明のアレルギー物質抽出用水溶液を抽出対象食品と接触させ、その食品からアレルギー物質を抽出する際には、対象食品試料に含まれている水分量を考慮して、本発明のアレルギー物質抽出用水溶液を適宜希釈して用いることができる。例えば、本発明のアレルギー物質の抽出方法においては、抽出対象食品試料を含む水性抽出系中で、アルキル硫酸塩0.1〜1.5重量%、好ましくは0.25〜1.0重量%、尿素0.5〜12.0重量%、好ましくは1.0〜4.0重量%、システイン0.0005〜15.0重量%、好ましくは0.001〜10.0重量%、ジチオスレイトール0〜0.2重量%、好ましくは0〜0.1重量%の存在下で、前記の対象食品試料からタンパク質を抽出することができる。
本発明において用いられるアルキル硫酸塩としては、アルキル硫酸と無機塩基又は有機塩基との塩であれば特に制限されず、アルキル硫酸塩におけるアルキル基の炭素数は、8〜16であることが好ましく、前記アルキル基は、直鎖状アルキル基であることもできるし、あるいは、分枝状アルキル基であることもできる。アルキル基としては、例えば、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、ウンデシル基、デシル基、ノニル基、又はオクチル基を挙げることができ、ラウリル基が好ましい。無機塩基との塩としては、例えば、アルキル金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、又はリチウム塩)、又はアンモニウム塩を挙げることができ、また、有機塩基との塩としては、例えば、アルカノール塩(例えば、モノエタノールアミン)を挙げることができる。本発明においては、ナトリウム塩であることが好ましく、中でも、アルキル硫酸塩として、ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)を好適に例示することができる。
本発明の抽出用水溶液のベースとなる溶媒や抽出用水溶液の希釈液としては、分析対象であるアレルギー物質の免疫学的活性を損なわない限り、水に加えて他の成分を含んでもよく、例えば、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、ヘペス緩衝液、メス緩衝液等の緩衝液や、生理食塩水を挙げることができる。また、上記溶媒や希釈液には、必要に応じて、タンパク質の安定化やタンパク質の抽出効率を向上させるために一般的に使用することのできる成分、例えば、金属イオン、酸化防止剤、キレート剤、吸着剤、グリセリン、ソルビトール、プロテアーゼインヒビター等を、抽出されるタンパク質の免疫学的活性を損なわない範囲で配合することができる。
本発明のアレルギー物質の抽出方法によると、非加熱の食品からの未変性タンパク質アレルギー物質、及び加熱処理後の食品からの変性タンパク質アレルギー物質を共に抽出することができ、本発明のアレルギー物質の分析方法によると、未変性タンパク質アレルギー物質、及び変性タンパク質アレルギー物質を認識する各2種類又はそれ以上の抗体、好ましくはモノクロナール抗体を用いたサンドイッチELISAやイムノクロマト法等の抗原抗体反応によりアレルギー物質を検出・定量することができる。
本発明のアレルギー物質の分析方法は、抗原抗体反応により行われるが、通常、食物アレルゲンを含む試料を、標識化した抗食物アレルゲンモノクロナール抗体と接触させ、あるいは標識化した抗体の存在下に食物アレルゲンモノクロナール抗体と接触させ、抗原抗体反応により標識化免疫複合体として捕捉する免疫反応段階と、生成した該免疫複合体をその分子中に存在する標識物質を用いて分離・測定する検出段階とからなり、かかる免疫反応段階における抗原抗体反応の方法は特に制限されず、例えば、以下の方法を例示することができる。
不溶性担体に結合した抗食物アレルゲンモノクロナール抗体に試料中の食物アレルゲンを捕捉させた後に標識化抗IgG抗体を反応させるサンドイッチ法や、不溶性担体に結合した抗食物アレルゲンモノクロナール抗体と異なるエピトープを認識する標識抗食物アレルゲンモノクロナール抗体(第二抗体)を用いるサンドイッチ二抗体法や、不溶性担体に結合した抗食物アレルゲンモノクロナール抗体に試料中の食物アレルゲンを標識化抗原の存在下で反応させる競合法や、食物アレルゲンを含有する試料にこれらと特異的に反応する磁気ビーズ結合標識抗食物アレルゲンモノクロナール抗体を作用させさせた後、磁力により分離した免疫複合体中の標識物質を検出する磁気ビーズ法や、食物アレルゲンを含有する試料にこれらと特異的に反応する標識抗食物アレルゲンモノクロナール抗体を作用させて凝集沈殿させた後、遠心分離により分離した免疫複合体中の標識物質を検出する凝集沈殿法や、金コロイド等で標識された抗食物アレルゲンモノクロナール抗体と食物アレルゲンであるタンパク質が結合した抗原抗体複合体が試験ストリップ上を毛管現象等により移動する途中に、食物アレルゲンと結合する抗食物アレルゲンモノクローナル抗体をあらかじめ固定しておき、抗原抗体複合体を補足させることで現れる着色ラインの有無によって定性分析するイムノクロマト法の他、二重免疫拡散法、放射免疫拡散法など公知の免疫測定法を利用することができるが、抗食物アレルゲンモノクロナール抗体として、それぞれ異なるエピトープを認識する2以上のモノクローナル抗体を用いる方法、例えば、食品中の未変性アレルゲン及び/又は変性アレルゲンが100〜1000ppbの濃度範囲においても定性的かつ定量的に分析しうる高感度の点でサンドイッチ二抗体法が、定性的には簡便性からイムノクロマト法が好ましい。
上記抗原抗体反応において用いられる不溶性担体としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライド等の高分子化合物、その他、ガラス、金属、磁性粒子及びこれらの組み合わせ等を挙げることができ、また、不溶性担体の形状としては、例えば、トレイ状、球状、繊維状、棒状、盤状、容器状、セル、マイクロプレート、試験管、ラテックスビーズ状等の種々の形状で用いることができる。更に、これら不溶性担体への抗原又は抗体の固定化方法は特に限定されるものでなく、物理的吸着法、共有結合法、イオン結合法等を用いることができる。
本発明のアレルギー物質の分析方法やアレルギー物質の分析キットに用いられる抗食物アレルゲンモノクローナル抗体の免疫グロブリンのクラス及びタイプは特に制限されないが、抗食物アレルゲンモノクローナル抗体として、IgGクラス、タイプκの抗体が好適に用いられる。また、モノクローナル抗体の形態としては、全抗体又はF(ab’)、Fab等の断片を用いることもできる。抗体の由来は特に限定されるものではないが、マウス、ラット、ヒト、兎、鶏等を挙げることができるが、作製の簡便性からマウスに由来するモノクローナル抗体が好適に用いられる。また、抗食物アレルゲンモノクローナル抗体は、未変性又は変性の食物アレルゲンで免疫した動物から採取した抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合により調製されるハイブリドーマを培地上で培養するか、又は動物腹腔内に投与して腹水内で増殖させた後、該培養物又は腹水から採取することにより製造することができる。
また、標識化抗体作製に用いられる標識物質としては、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質であればよく、酵素、蛍光物質、化学発光物質、放射性物質、金コロイド等を使用するのができ、酵素としてはペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコ−ス−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、アルコール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、ペニシリナーゼ、カタラーゼ、アポグルコースオキシダーゼ、ウレアーゼ、ルシフェラーゼ若しくはアセチルコリンエステラーゼ等を、蛍光物質としては、フルオレスセインイソチオシアネート、フィコビリタンパク、希土類金属キレート、ダンシルクロライド若しくはテトラメチルローダミンイソチオシアネート等を、発光物質としては、ルミノール類、ジオキセタン類、アクリジニウム塩類等を、放射性物質としてはH、14C、125I若しくは131I等を例示することができる。標識物質が酵素である場合には、その活性を測定するために基質、必要により発色剤、蛍光剤、発光剤等が用いることができる。
本発明のアレルギー物質の分析キットには、有効成分として、試料を調製するための本発明のアレルギー物質の抽出用水溶液と、抗食物アレルゲンモノクローナル抗体、好ましくはそれぞれ異なるエピトープを認識する2以上の抗食物アレルゲンモノクローナル抗体とを含む。抗食物アレルゲンモノクローナル抗体は保存安定性の点から、溶液状態よりも凍結乾燥物として収容されていることが好ましく、分析キットにはかかる抗食物アレルゲンモノクローナル抗体を溶解する緩衝液や培養液等を含んでいてもよい。また、より好ましい別の態様の本発明のアレルギー物質の分析キットとしては、試料を調製するための本発明のアレルギー物質の抽出用水溶液と、前記イムノクロマト法における試験ストリップを備えた物を挙げることができる。この場合、異なるエピトープを認識する2種類のモノクローナル抗体の少なくとも一つを、イムノクロマト用に用いられる金コロイドで標識されたモノクローナル抗体とすることが好ましい。
食品中の卵白アレルゲンであるオボアルブミンの分析方法において、サンドイッチELISAには、ハイブリドーマ(FERM AP−21682)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA5、ハイブリドーマ(FERM AP−21683)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA6、ハイブリドーマ(FERM P−20656)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA3、ハイブリドーマ(FERM P−20657)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA4等を好適に例示することができ、また、イムノクロマト法には、ハイブリドーマ(FERM P−20656)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA3、ハイブリドーマ(FERM P−20657)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA4等を好適に例示することができる。
食品中の乳アレルゲンであるαs1−カゼインの分析方法において、サンドイッチELISAには、ハイブリドーマ(FERM BP−10263)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN1、ハイブリドーマ(FERM BP−10264)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN2、ハイブリドーマ(FERM AP−21686)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN3等を好適に例示することができ、また、イムノクロマト法には、ハイブリドーマ(FERM BP−10263)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN1、ハイブリドーマ(FERM BP−10264)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN2等を好適に例示することができる。
食品中のホエーアレルゲンであるβ−ラクトグロブリンの分析方法において、サンドイッチELISAには、ハイブリドーマ(FERM P−20782)が産生する抗β−ラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG3、ハイブリドーマ(FERM P−20783)が産生する抗β−ラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG4、ハイブリドーマ(FERM AP−21684)が産生する抗β−ラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG5等を好適に例示することができ、また、イムノクロマト法には、ハイブリドーマ(FERM P−20782)が産生する抗β−ラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG3、ハイブリドーマ(FERM P−20783)が産生する抗β−ラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG4等を好適に例示することができる。
食品中の小麦アレルゲンである小麦グリアジンの分析方法において、サンドイッチELISA及びイムノクロマト法には、ハイブリドーマ(FERM BP−10267)が産生する抗小麦グリアジンモノクロナール抗体PGL1、ハイブリドーマ(FERM BP−10268)が産生する抗小麦グリアジンモノクロナール抗体PGL2等を好適に例示することができる。
食品中のそばアレルゲンであるそば24kDaタンパク質の分析方法において、サンドイッチELISAには、ハイブリドーマ(FERM BP−10273)が産生する抗そば24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW2、ハイブリドーマ(FERM AP−21680)が産生する抗そば24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW4、ハイブリドーマ(FERM AP−21681)が産生する抗そば24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW5等を好適に例示することができ、また、イムノクロマト法には、ハイブリドーマ(FERM BP−10273)が産生する抗そば24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW2、ハイブリドーマ(FERM AP−21681)が産生する抗そば24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW5等を好適に例示することができる。
食品中の落花生アレルゲンであるタンパク質Ara h1の分析方法において、サンドイッチELISAには、ハイブリドーマ(FERM P−20967)が産生する抗Ara h1モノクローナル抗体PAh1−4、ハイブリドーマ(FERM AP−21687)が産生する抗Ara h1モノクローナル抗体PAh1 8、ハイブリドーマ(FERM AP−21688)が産生する抗Ara h1モノクローナル抗体PAh1 9、ハイブリドーマ(FERM AP−21689)が産生する抗Ara h1モノクローナル抗体PAh1 10等を好適に例示することができ、また、イムノクロマト法には、ハイブリドーマ(FERM P−20967)が産生する抗Ara h1モノクローナル抗体PAh1−4、ハイブリドーマ(FERM P−20968)が産生する抗Ara h1モノクローナル抗体PAh1−5等を好適に例示することができる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、これら実施例により本発明の技術的範囲は限定されるものではない。
[抽出液の作製]
本発明では以下の[表1]に示す組み合わせとなるよう、SDS、尿素、システイン、ジチオスレイトールをPBSに溶解し抽出液を作製した。
Figure 2010078448
[卵アレルゲンの検出]
(方法)
1)検査用試料の調製
卵凍結乾燥粉末0.2gを50mLのPP製チューブに採取し、各抽出溶液を加え、沸騰水中で1時間加熱後、10,000×gで30分間遠心分離した後、上清を0.8μmのミクロフィルターで濾過したものを卵標準原液とした。卵標準原液は2−D Quant Kit(GE-Healthcare社製)によりタンパク質を定量し、ELISAでは25ppb、イムノクロマト法では100ppbとなるようにPBSTで希釈し、それぞれの検査試料液とした。
2)ELISA
PDOA5(10μg/mL)、PDOA6(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを96穴マイクロプレートに100μLずつ分注し、37℃で1.5時間もしくは4℃一晩静置後、PBSTで5回洗浄した。150μLの1%BSAで37℃1時間のブロッキングを行い、PBSTで5回洗浄した。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。ビオチン標識したPDOA3(10μg/mL)及びPDOA4(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを100μLずつ分注し、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。Avidin,Alkaline PhosphataseConjugateをPBSTで1/1000希釈後、100μLずつ分注し37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。p−ニトロフェニルフォスフェートを量りとり、0.1%となるようにジエタノールアミンバッファーを加え、溶解したものを100μLずつ分注し、室温で30分静置後、5N NaOHを50μLずつ加え、反応を停止し、測定波長405nm、リファレンス波長630nmで測定した。
3)イムノクロマト法
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPDOA4のモノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにモノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液625μLを加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調整した。ガラスウール製コンジュゲートパッド(Schleicher & Schuell社製)に68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
PBSで4mg/mLとなるようにPDOA3のモノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、1%BSA、0.1%Tween20を含むPBSで37℃、2時間ブロッキング後、PBSで洗浄し乾燥させた。
上記で作製したコンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレンに加えて、被検液スポット用のガラスウール製サンプルパッド、被検液吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップとした。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、PDOA3を塗布した部分に赤紫色のラインが出現したものを陽性、またラインが出なかったものを陰性と判定した。
(結果)
1)ELISA
各抽出液で変性処理した卵タンパク質をELISAで検査した結果を[表2]に示した。No.4を除くすべての抽出液で測定することができた。No.4の抽出液はシステイン濃度が高く、過剰なシステインが検出に影響を与えたため検出できなかったと考えられるが、同じ比率でシステイン濃度を下げると、SDSや尿素の濃度も下がり、抽出効率が下がる危険性が危惧された。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜3.8:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
2)イムノクロマト法
各抽出液で変性処理をした卵タンパク質をイムノクロマトキットで検査した結果を[表3]に示した。No.1〜7まですべての抽出液で良好に陽性と判定された。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
3)まとめ
以上の結果より、ELISAならびにイムノクロマト法のいずれかの方法で卵を検出するための抽出液のSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は、1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
[牛乳アレルゲン(カゼイン)の検出]
(方法)
1)検査用試料の調製
牛乳凍結乾燥粉末0.2gを50mLのPP製チューブに採取し、各抽出溶液を加え、沸騰水中で1時間加熱後、10,000×gで30分間遠心分離した後、上清を0.8μmのミクロフィルターで濾過したものを牛乳標準原液とした。牛乳標準原液は2−D Quant Kit(GE-Healthcare社製)によりタンパク質を定量し、ELISAでは5ppb、イムノクロマト法では500ppbとなるようにPBSTで希釈し、それぞれの検査試料液とした。
2)ELISA
Pas1CN1(10μg/mL)、Pas1CN2(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを96穴マイクロプレートに100μLずつ分注し、37℃で1.5時間もしくは4℃で一晩静置後、PBSTで5回洗浄した。150μLの1%BSAで37℃1時間のブロッキングを行い、PBSTで5回洗浄した。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。ビオチン標識したPas1CN3(10μg/mL)を100μLずつ分注し、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。Avidin,Alkaline PhosphataseConjugateをPBSTで1/1000希釈後、100μLずつ分注し37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。p−ニトロフェニルフォスフェートを量りとり、0.1%となるようにジエタノールアミンバッファーを加え、溶解したものを100μLずつ分注し、室温で30分静置後、5N NaOHを50μLずつ加え、反応を停止し、測定波長405nm、リファレンス波長630nmで測定した。
3)イムノクロマト法
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPas1CN2のモノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにモノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液を625μLを加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調整した。ガラスウール製コンジュゲートパッド(Schleicher & Schuell社製)に68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
PBSで4mg/mLとなるようにPas1CN1のモノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、1%BSA、0.1%Tween20を含むPBSで37℃、2時間ブロッキング後、PBSで洗浄し乾燥させた。
上記で作製したコンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレンに加えて、被検液スポット用のガラスウール製サンプルパッド、被検液吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップとした。1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、Pas1CN2を塗布した部分に赤紫色のラインが出現したものを陽性、またラインが出なかったものを陰性と判定した。
(結果)
1)ELISA
各抽出液で変性処理した牛乳タンパク質をELISAで検査した結果を[表4]に示した。No.1〜7までのすべての抽出液で良好に測定することができた。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で検出可能で、特に、1.0:9.6〜231:0.01〜3.8:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
2)イムノクロマト法
各抽出液で変性処理をした牛乳タンパク質をイムノクロマトキットで検査した結果を[表5]に示した。No.1〜7までのすべての抽出液で良好に陽性と判定された。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で検出可能で、特に、1.0:9.6〜76.8:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
3)まとめ
以上の結果より、ELISAならびにイムノクロマト法のいずれかの方法で牛乳タンパク質を検出するための抽出液のSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は、1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
[牛乳アレルゲン(ホエー)の検出]
(方法)
1)検査用試料の調製
牛乳凍結乾燥粉末0.2gを50mLのPP製チューブに採取し、各抽出溶液を加え、沸騰水中で1時間加熱後、10,000×gで30分間遠心分離した後、上清を0.8μmのミクロフィルターで濾過したものを牛乳標準原液とした。牛乳標準原液は2−D Quant Kit(GE-Healthcare社製)によりタンパク質を定量し、ELISAでは5ppb、イムノクロマト法では100ppbとなるようにPBSTで希釈し、それぞれの検査試料液とした。
2)ELISA
PβLG3(10μg/mL)、PβLG4(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを96穴マイクロプレートに100μLずつ分注し、37℃で1.5時間もしくは4℃で一晩静置後、PBSTで5回洗浄した。150μLの1%BSAで37℃1時間のブロッキングを行い、PBSTで5回洗浄した。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。ビオチン標識したPβLG5(10μg/mL)を100μLずつ分注し、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。Avidin,Alkaline PhosphataseConjugateをPBSTで1/1000希釈後、100μLずつ分注し37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。p−ニトロフェニルフォスフェートを量りとり、0.1%となるようにジエタノールアミンバッファーを加え、溶解したものを100μLずつ分注し、室温で30分静置後、5N NaOHを50μLずつ加え、反応を停止し、測定波長405nm、リファレンス波長630nmで測定した。
3)イムノクロマト法
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPβLG4のモノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにモノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液625μLを加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調製した。ガラスウール製コンジュゲートパッド(Schleicher & Schuell社製)に68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
PBSで4mg/mLとなるようにPβLG3のモノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、1%BSA、0.1%Tween20を含むPBSで37℃、2時間ブロッキング後、PBSで洗浄し乾燥させた。
上記で作製したコンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレンに加えて、被検液スポット用のガラスウール製サンプルパッド、被検液吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップとした。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、PβLG3を塗布した部分に赤紫色のラインが出現したものを陽性、またラインが出なかったものを陰性と判定した。
(結果)
1)ELISA
各抽出液で変性処理した牛乳タンパク質をELISAで検査した結果を[表6]に示した。No.1〜7までのすべての抽出液で良好に測定することができた。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
2)イムノクロマト法
各抽出液で変性処理をした牛乳タンパク質をイムノクロマトキットで検査した結果を[表7]に示した。No.1〜6までの抽出液出では良好に陽性と判定された。No.7の抽出液では尿素濃度が高く、検出に影響を与えたため、検出できなかったと考えられた。しかし、同じ比率で尿素濃度を下げると、SDSの濃度も下がり、抽出効率が下がる危険性が危惧された。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜76.8:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
3)まとめ
以上の結果より、ELISAならびにイムノクロマト法のいずれかの方法で牛乳タンパク質を検出するための抽出液のSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は、1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
[小麦アレルゲンの検出]
(方法)
1)検査用試料の調製
小麦タンパク質凍結乾燥粉末0.2gを50mLのPP製チューブに採取し、各抽出溶液を加え、沸騰水中で1時間加熱後、10,000×gで30分間遠心分離した後、上清を0.8μmのミクロフィルターで濾過したものを小麦タンパク質標準原液とした。小麦タンパク質標準原液は2−D Quant Kit(GE-Healthcare社製)によりタンパク質を定量し、ELISAでは5ppb、イムノクロマト法では500ppbとなるようにPBSTで希釈し、それぞれの検査試料液とした。
2)ELISA
PGL1(10μg/mL)を96穴マイクロプレートに100μLずつ分注し、37℃で1.5時間もしくは4℃で一晩静置後、PBSTで5回洗浄した。150μLの1%BSAで37℃1時間のブロッキングを行い、PBSTで5回洗浄した。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。ビオチン標識したPGL2(10μg/mL)を100μLずつ分注し、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。Avidin,Alkaline PhosphataseConjugateをPBSTで1/1000希釈後、100μLずつ分注し37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。p−ニトロフェニルフォスフェートを量りとり、0.1%となるようにジエタノールアミンバッファーを加え、溶解したものを100μLずつ分注し、室温で30分静置後、5N NaOHを50μLずつ加え、反応を停止し、測定波長405nm、リファレンス波長630nmで測定した。
3)イムノクロマト法
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPGL2のモノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにモノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液を625μLを加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調整した。ガラスウール製コンジュゲートパッド(Schleicher & Schuell社製)に68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
PBSで4mg/mLとなるようにPGL1のモノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、1%BSA、0.1%Tween20を含むPBSで37℃で2時間ブロッキング後、PBSで洗浄し乾燥させた。
上記で作製したコンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレンに加えて、被検液スポット用のガラスウール製サンプルパッド、被検液吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップとした。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、PGL1を塗布した部分に赤紫色のラインが出現したものを陽性、またラインが出なかったものを陰性と判定した。
(結果)
1)ELISA
各抽出液で変性処理した小麦タンパク質をELISAで検査した結果を[表8]に示した。No.1〜7までのすべての抽出液で良好に測定することができた。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
2)イムノクロマト法
各抽出液で変性処理をした小麦タンパク質をイムノクロマトキットで検査した結果を[表9]に示した。No.1〜7までのすべての抽出液で良好に陽性と判定された。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で検出可能で、特に、1.0:19.2〜76.8:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
3)まとめ
以上の結果より、ELISAならびにイムノクロマト法のいずれかの方法で小麦タンパク質を検出するための抽出液のSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は、1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7となった。
[そばタンパク質の検出]
(方法)
1)検査用試料の調製
そばタンパク質凍結乾燥粉末0.2gを50mLのPP製チューブに採取し、各抽出溶液を加え、沸騰水中で1時間加熱後、10,000×gで30分間遠心分離した後、上清を0.8μmのミクロフィルターで濾過したものをそばタンパク質標準原液とした。そばタンパク質標準原液は2−D Quant Kit(GE-Healthcare社製)によりタンパク質を定量し、ELISAでは5ppb、イムノクロマト法では500ppbとなるようにPBSTで希釈し、それぞれの検査試料液とした。
2)ELISA
PBW4(10μg/mL)、PBW5(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを96穴マイクロプレートに100μLずつ分注し、37℃で1.5時間もしくは4℃で一晩静置後、PBSTで5回洗浄した。150μLの1%BSAで37℃、1時間のブロッキングを行い、PBSTで5回洗浄した。1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。ビオチン標識したPBW2(10μg/mL)を100μLずつ分注し、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。Avidin,Alkaline PhosphataseConjugateをPBSTで1/1000希釈後、100μLずつ分注し37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。p−ニトロフェニルフォスフェートを量りとり、0.1%となるようにジエタノールアミンバッファーを加え、溶解したものを100μLずつ分注し、室温で30分静置後、5N NaOHを50μLずつ加え、反応を停止し、測定波長405nm、リファレンス波長630nmで測定した。
3)イムノクロマト法
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPBW2のモノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにモノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液を625μLを加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調製した。ガラスウール製コンジュゲートパッド(Schleicher & Schuell社製)に68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
PBSで4mg/mLとなるようにPBW5のモノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、1%BSA、0.1%Tween20を含むPBSで37℃で2時間ブロッキング後、PBSで洗浄し乾燥させた。
上記で作製したコンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレンに加えて、被検液スポット用のガラスウール製サンプルパッド、被検液吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップとした。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、PBW5を塗布した部分に赤紫色のラインが出現したものを陽性、またラインが出なかったものを陰性と判定した。
(結果)
1)ELISA
各抽出液で変性処理したそばタンパク質をELISAで検査した結果を[表10]に示した。No.6を除くすべての抽出液で測定することができた。SDS濃度を高くし、尿素の比率が少ないNo.6の抽出液では、過剰なSDSが検出に影響を与えたため吸光値が低かったと考えられた。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で検出可能で、特に、1.0:19.2〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
2)イムノクロマト法
各抽出液で変性処理をしたそばタンパク質をイムノクロマトキットで検査した結果を[表11]に示した。No.4とNo.6を除く抽出液で良好に陽性と判定された。No.4、No.6の抽出液は陽性と判定されたが、No.4では過剰なシステインが検出に影響を与えるため、またSDS濃度を高くし、尿素の比率が低いNo.6ではSDSが検出に影響を与えたため、良好には検出できなかった。しかし、No.4の比率でシステイン濃度を低くした場合、SDSや尿素の濃度が低くなるため、抽出効率が下がる危険性が危惧された。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で検出可能で、特に、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:19.2〜231:0.01〜3.8:0〜0.7が好ましいと判断された。

Figure 2010078448
3)まとめ
以上の結果より、ELISAならびにイムノクロマト法のいずれかの方法でそばタンパク質を検出するための抽出液のSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は、1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
[落花生タンパク質の検出]
(方法)
1)検査用試料の調製
落花生タンパク質凍結乾燥粉末0.2gを50mLのPP製チューブに採取し、各抽出溶液を加え、沸騰水中で1時間加熱後、10,000×gで30分間遠心分離した後、上清を0.8μmのミクロフィルターで濾過したものを卵標準原液とした。落花生タンパク質標準原液は2−D Quant Kit(GE-Healthcare社製)によりタンパク質を定量し、ELISAでは5ppb、イムノクロマト法では500ppbとなるようにPBSTで希釈し、それぞれの検査試料液とした。
2)ELISA
PAh1 9(10μg/mL)、PAh1 10(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを96穴マイクロプレートに100μLずつ分注し、37℃で1.5時間もしくは4℃で一晩静置後、PBSTで5回洗浄した。150μLの1%BSAで37℃1時間のブロッキングを行い、PBSTで5回洗浄した。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。ビオチン標識したPAh1−4(10μg/mL)及びPAh1 8(10μg/mL)を等量(1:1)で混合し、混合したものを100μLずつ分注し、37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。Avidin,Alkaline PhosphataseConjugateをPBSTで1/1000希釈後、100μLずつ分注し37℃で1.5時間静置後、PBSTで5回洗浄した。p−ニトロフェニルフォスフェートを量りとり、0.1%となるようにジエタノールアミンバッファーを加え、溶解したものを100μLずつ分注し、室温で30分静置後、5N NaOHを50μLずつ加え、反応を停止し、測定波長405nm、リファレンス波長630nmで測定した。
3)イムノクロマト法
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPAh1−4のモノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにモノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液を625μLを加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調製した。ガラスウール製コンジュゲートパッド(Schleicher & Schuell社製)に68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
PBSで4mg/mLとなるようにPAh1−5のモノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、1%BSA、0.1%Tween20を含むPBSで37℃で2時間ブロッキング後、PBSで洗浄し乾燥させた。
上記で作製したコンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレンに加えて、被検液スポット用のガラスウール製サンプルパッド、被検液吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、コンジュゲートパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップとした。上記1)で変性処理した検査試料液を100μL加え、PAh1−5を塗布した部分に赤紫色のラインが出現したものを陽性、またラインが出なかったものを陰性と判定した。
(結果)
1)ELISA
各抽出液で変性処理した落花生タンパク質をELISAで検査した結果を[表12]に示した。No.1〜7のすべての抽出液で測定することができた。これらのことから、SDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
2)イムノクロマト法
各抽出液で変性処理をした落花生タンパク質をイムノクロマトキットで検査した結果を[表13]に示した。No.1〜6までのすべての抽出液で良好に陽性と判定できた。No.7の抽出液では尿素濃度が高く、過剰な尿素が検出に影響を与えたため、良好には検出できなかった。これらのことから、SDS:尿素:Cys:DTTのモル比は1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で検出可能で、特にSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は1.0:9.6〜76.8:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。
Figure 2010078448
3)まとめ
以上の結果より、ELISAならびにイムノクロマト法のいずれかの方法でそばタンパク質を検出するための抽出液のSDS:尿素:システイン:ジチオスレイトールのモル比は、1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7が好ましいと判断された。

Claims (11)

  1. アルキル硫酸塩と尿素とシステイン、又は、アルキル硫酸塩と尿素とシステインとジチオスレイトールを含有することを特徴とする食品からのアレルギー物質の抽出用水溶液。
  2. アルキル硫酸塩:尿素:システインをモル比1.0:8.0〜250:0.01〜100:0〜1.0で含有することを特徴とする請求項1記載の抽出用水溶液。
  3. アルキル硫酸塩:尿素:システインをモル比1.0:9.6〜231:0.01〜95.2:0〜0.7で含有することを特徴とする請求項1記載の抽出用水溶液。
  4. アレルギー物質が、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の抽出用水溶液。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の抽出用水溶液で、食品からアレルギー物質を抽出することを特徴とするアレルギー物質の抽出方法。
  6. アレルギー物質が、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質であることを特徴とする請求項5記載の抽出方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか記載の抽出用水溶液で、食品から抽出したアレルギー物質を、抗原抗体反応により検出・定量することを特徴とするアレルギー物質の分析方法。
  8. サンドイッチELISAあるいはイムノクロマト法で検出・定量することを特徴とする請求項7記載のアレルギー物質の分析方法。
  9. アレルギー物質が、オボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質であることを特徴とする請求項7又は8記載の分析方法。
  10. 請求項1〜4のいずれか記載の抽出用水溶液と、食品中のアレルギー物質を認識する抗体とを備えたことを特徴とするアレルギー物質の分析キット。
  11. アレルギー物質を認識する抗体が、変性又は未変性のオボアルブミン、αs1−カゼイン、β−ラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば24kDaタンパク質、Ara h1から選ばれる1種又は2種以上のタンパク質を認識する抗体であることを特徴とする請求項10記載の分析キット。
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