JP2010077921A - 内燃機関のバルブ特性制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸気側VVT機構と排気側VVT機構の同時動作時に、吸気側VVT機構の応答性の低下を抑制する。
【解決手段】バルブ特性が目標バルブ特性値となるように流体量制御手段を制御する制御手段を、排気側バルブのバルブ特性を変更する制御量が吸気側バルブのバルブ特性を変更する制御量より小さくなるように構成し、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構とが同時に作動するときでも、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を防止する。
【選択図】図8

Description

この発明は、内燃機関の吸気通路及び排気通路に夫々設けられた吸気側バルブ及び排気側バルブのバルブ特性を、内燃機関の運転状態に応じて制御するようにした内燃機関のバルブ特性制御装置に関するものである。
内燃機関の吸気通路に設けられた吸気側バルブ、及び排気通路に設けられた排気側バルブは、カムシャフトの回転に伴って往復動することにより各通路を周期的に開閉する。一般的な内燃機関に於いて、これら各バルブは、各カムシャフトの回転に伴って、カムのプロフィルにより定まる所定のタイミングにて各通路を開閉する。
近年では、内燃機関の出力を向上させる等の目的から、吸気側バルブ及び排気側バルブが開閉するタイミングであるバルブタイミングを、内燃機関の運転状態に応じて変更するようにしたバルブ特性制御装置は周知である。図20は、一般的なバルブ特性制御装置の構成図である。図20に於いて、吸気側カムシャフト101及び排気側カムシャフト102の端部に夫々設けられた一対のバルブタイミング可変機構103、104と、夫々のバルブタイミング可変機構103、104内にオイルを供給するためのオイル圧回路105と、電子制御装置108を備える。
一対のバルブタイミング可変機構103、104は、吸気側カムシャフト101及び排気側カムシャフト102に設けられた一対のプーリ本体109、110に夫々結合されており、これらのプーリ本体101、102及びタイミングベルト(図示せず)を介してクランクシャフト(図示せず)により駆動される。
各バルブタイミング可変機構103、104は、夫々の内部に一対の圧力室(図示せず)を備え、オイル圧回路105から各圧力室に供給されるオイルの圧力に応じて各カムシャフト101、102を各プーリ本体109、110に対し相対的に回転させる。これにより、クランクシャフトに対する各カムシャフト101、102の相対的な回転位相が変化し、吸気側バルブ又は排気側バルブのバルブタイミングが変更される。
オイル圧回路105は、オイルパン113、オイルポンプ114、及びオイルフィルタ115を備える。オイルポンプ114は、オイルパン113のオイルを各オイル通路106a、106b、106c、106dに圧送し、各バルブタイミング可変機構103、104の圧力室へ供給する。各オイル通路106a〜106dに夫々設けられた電磁バルブ107a、107b、107c、107dは、各オイル通路106a〜106dを開閉することにより、各バルブタイミング可変機構103、104の圧力室に供給されるオイル量を調節する。
電子制御装置108は、回転数センサ等の各種センサ116から読み込まれた検出信号に基づいて、即ち、内燃機関の運転状態に基づいて各電磁バルブ107a〜107dを通電制御する。これにより、ECU108は、各圧力室内におけるオイル圧を変更し吸気側バルブ又は排気側バルブのバルブタイミングを制御する。
このように構成されたバルブ特性制御装置によれば、その時々の運転状態に於いて要求される内燃機関の諸特性(出力特性等)に応じて、各バルブのバルブタイミングを変更することが可能である。
しかしながら、このバルブ特性制御装置の場合、各バルブタイミング可変機構103、104に対して共通のオイルポンプ114からオイルを供給するようにしているため、双方のバルブタイミング可変機構103、104を同時に作動させる際には、バルブタイミング可変機構103、104のうちの一方にみを作動させる場合と比較して、その各々のバルブタイミング可変機構103、104に供給されるオイル量が減少する。このため、各バルブタイミング可変機構103、104に供給されるオイル量が不足し、各バルブタイミング可変機構103、104の作動速度、換言すれば各バルブのバルブタイミングを変更する際の変更速度が低下し、各バルブのバルブタイミングを運転状態の時間的変化に追従させて適切に変更することが困難となり、バルブタイミング制御における応答性の低下を招く恐れがある。
そこで、オイルポンプ114の吐出能力(単位時間当たりの吐出量)を増大させることにより、前述のようなバルブタイミング制御における応答性の低下を防止することが考えられるが、オイルポンプ114は、通常、クランクシャフトによって駆動されるため、このような構成はクランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大を招くこととなり、内燃機関の実質的な出力を低下させ、更に、オイルポンプ114の大型化、ひいては内燃機関の大型化を招くことになる。
従来、前述のような課題を解決するものとして、内燃機関の運転状態に応じて吸気側バルブ及び排気側バルブの作動態様の目標位相角を設定し、何れか一方のバルブの目標位相角と実位相角との偏差が所定値より大きい場合に、そのバルブの作動を優先させるようにバルブタイミング可変機構を作動させて作動オイル圧の低下を防止し、バルブタイミング制御の応答性の低下を防ぐようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
更に、従来、吸気側及び排気側のバルブのうち、内燃機関の特性値を目標特性値へより速く到達させるバルブ特性を有するバルブをその時の運転状態に基づいて選択し、この選択されたバルブのバルブ特性を変更するための一方のバルブタイミング可変機構を優先的に作動させるようにして内燃機関の特性値をより速く目標特性値に近づけ、クランクシャフトにおける駆動抵抗の増加やオイル供給源の大型化を招くことなく、制御応答性を向上させるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−201871号公報 特開平9−317504号公報
しかしながら、前述の従来の装置のように目標位相角と実位相角との偏差に基づいて優先させるバルブを選択するようにした場合、内燃機関の加速開始時に於いては、排気側バルブの目標位相角と実位相角との偏差が、吸気側バルブの目標位相角と実位相角との偏差よりも大きくなることは十分にあり得るが、その場合、排気側バルブの作動が優先され、吸気側バルブへのオイル量が少なくなるように制御されるため、吸気側バルブと排気側バルブの同時作動時に吸気側バルブの応答速度が低下してしまう。このため、内燃機関の出力低下によりドライバビリティが悪化する状況が発生する。
又、内燃機関の始動時、或いは、アイドル運転時等に於いては、バルブオーバーラップを小さくするために、吸気側バルブのバルブタイミング可変機構のイニシャル位置を最遅角側とし、排気側バルブのバルブタイミング可変機構のイニシャル位置を最進角側とするのが一般的である。この場合、カムシャフトに於けるカム反力が、吸気側バルブのバルブタイミング作動機構ではイニシャル位置からのバルブタイミング進角作動方向への作動を
妨げる方向に働き、排気側バルブのバルブタイミング作動機構ではイニシャル位置からのバルブタイミング遅角作動方向への作動をアシストする方向へ働き、排気側よりも吸気側のバルブタイミング作動機構の応答性が低下する傾向にある。従って、内燃機関の加速時に於いて、双方のバルブタイミング可変機構を同時に作動させる場合に、吸気側バルブのバルブタイミング作動機構の応答性の低下が顕著に現れる。
この発明は、従来の装置に於ける前述のような課題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大、或いはオイル供給源の大型化等を招くことなく、吸気側バルブのバルブ特性の制御応答性の低下を防止することができる内燃機関のバルブ特性制御装置を得ることにある。
この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置は、内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、前記制御手段は、前記排気側バルブのバルブ特性を変更する制御量を前記吸気側バルブのバルブ特性を変更する制御量より小さくすることを特徴とするものである。
又、この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置は、内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、前記制御手段は、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定することを特徴とするものである。
又、この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置は、内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手
段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、前記流体量制御手段は、電磁ソレノイドに供給される制御電流に基づいて前記流体量を制御するように構成され、前記制御手段は、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定することを特徴とするものである。
更に、この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置は、内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、前記目標バルブ特性算出手段は、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させることを特徴とするものである。
この発明に於いて、目標バルブ特性値を漸次変化させるとは、目標バルブ特性値を階段状に順次増大若しくは階段状に順次減少させる場合、又は、目標バルブ特性値を滑らかに順次増大若しくは滑らかに順次減少させる場合の、何れの場合をも含むものである。
この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて吸気側バルブと排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように流体量制御手段を制御する制御手段と備え、前記制御手段は、前記排気側バルブのバルブ特性を変更する制御量を前記吸気側バルブのバルブ特性を変更する制御量より小さくするよう構成されているので、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構とが同時に作動するときでも、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となる。
又、この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて吸気側バルブと排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように流体量制御手段を制御する制御手段と備え、前記制御手段は、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定するように構成されているので、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構とが同時に作動するときでも、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となる。
この発明に於いて、望ましくは、前記制御手段は、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値より少ない
領域、若しくは前記内燃機関の回転数が所定値より低い領域、若しくは流体の温度が所定値より低い領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定するように構成される。この場合、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構が同時に作動するときであっても、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となると共に、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値以上の領域、若しくは前記内燃機関の回転数が所定値以上の領域、若しくは流体の温度が所定値以上の領域では、これら双方のバルブ作動機構の同時動作時であっても吸気側バルブ作動機構の応答性低下への影響が小さいため、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインと同等として排気側バルブ作動機構の応答性の低下を防ぐことが可能となる。
又、この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて吸気側バルブと排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備え、前記流体量制御手段は、電磁ソレノイドに供給される制御電流に基づいて前記流体量を制御するように構成され、前記制御手段は、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定するように構成されているので、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構とが同時に作動するときでも、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となる。
この発明に於いて、望ましくは、前記制御手段は、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値より少ない領域、若しくは前記内燃機関の回転数が所定値より低い領域、若しくは流体の温度が所定値より低い領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定するように構成される。この場合、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構が同時に作動するときであっても、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となると共に、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値以上の領域、若しくは前記内燃機関の回転数が所定値以上の領域、若しくは流体の温度が所定値以上の領域では、これら双方のバルブ作動機構の同時動作時であっても吸気側バルブ作動機構の応答性低下への影響が小さいため、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値と同等として排気側バルブ作動機構の応答性の低下を防ぐことが可能となる。
更に、この発明による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて吸気側バルブと排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように流体量制御手段を制御する制御手段と備え、前記目標バルブ特性算出手段は、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させるように構成されているので、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の
増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構とが同時に作動するときでも、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となる。
この発明に於いて、望ましくは、前記目標バルブ特性算出手段は、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値より少ない領域、若しくは前記内燃機関の回転数が所定値より低い領域、若しくは流体の温度が所定値より低い領域に於いて、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させるように構成される。この場合、吸気側バルブ作動機構と排気側バルブ作動機構が同時に作動するときであっても、クランクシャフトに於ける駆動抵抗の増大や流体供給源の大型化を招くことなく、吸気側バルブ作動機構をその応答性を損なうことなく制御することができ、内燃機関の出力低下を抑制することが可能となると共に、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値以上の領域、若しくは前記内燃機関の回転数が所定値以上の領域、若しくは流体の温度が所定値以上の領域では、これら双方のバルブ作動機構の同時動作時であっても吸気側バルブ作動機構の応答性低下への影響が小さいため、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させないようにして排気側バルブ作動機構の応答性の低下を防ぐことが可能となる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る内燃機関のバルブ特性制御装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関のバルブ特性制御装置を、車輌用内燃機関としてガソリンエンジン(以下、エンジンと称する)に適用した場合の、エンジンシステムの構成を示す概略構成図である。図1に於いて、エンジンシステムは、大別して、エンジン10、吸気側カムシャフト11、排気側カムシャフト12、これらのカムシャフト11、12に夫々設けられた吸気側バルブタイミング可変機構(以下、吸気側VVT機構と称する)13、及び排気側バルブタイミング可変機構(以下、排気側VVT機構と称する)14、クランクシャフト15、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14を制御するための電子制御装置(以下、ECUと称する)16を備えている。
エンジン10は、シリンダブロック17と、そのシリンだブロック17の下側に固定されたオイルパン18と、シリンだブロック17の上側に固定されたシリンダヘッド19とを有する。オイルパン18は、エンジン10の各部へ供給する流体としての潤滑オイルを貯留する。シリンダブロック17は、燃焼室20aを含む4個のシリンダ20を有するが、図2では便宜上その一つのみを図示している。クランクシャフト15は、シリンダブロック17により回転可能に支持されている。各シリンダ20内に設けられたピストン21は、コンロッド22を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン21が上下動することによってクランクシャフト15が回転する。
各シリンダ20に対応してシリンダヘッド19に設けられた複数の吸気側バルブ23及び排気側バルブ24は、燃焼室20aに通じる吸気通路25の吸気ポート25a、及び排気通路26の排気ポート26aを選択的に開閉する。互いに並行に配置された吸気側カムシャフト11及び排気側カムシャフト12は、夫々シリンダヘッド19に回転可能に支持され、夫々の軸方向に配置された一対をなす複数組のカム27、28を備える。各カムシャフト11、12の回転に伴って、各カム27、28は吸気側バルブ23及び排気側バルブ24を駆動する。
各カムシャフト11、12に設けられた吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14は、夫々吸気側バルブ23及び排気側バルブ24が開閉する時期、即ちバルブタイミングを可変とするように作動する。
図2は、吸気側カムシャフト11の一部分、吸気側VVT機構13、及び吸気側VVT機構13に供給する流体量を制御する吸気側オイルコントロールバルブ(以下、吸気側OCVと称する)60を、夫々断面で示す説明図である。この実施の形態1に於いて、排気側カムシャフト12、排気側VVT機構14、及び排気側VVT機構14に供給する流体量を制御する流体量制御手段としての排気側オイルコントロールバルブ(以下、排気側OCVと称する)80は、夫々吸気側カムシャフト11、吸気側VVT機構13、及び吸気側OCV60と同様の構成を有するので、その説明を省略する。
図2に於いて、吸気側VVT機構13は、プーリ30、インナキャップ31、カバー32、及びリングギヤ33を備える。シリンダヘッド19及びベアリングキャップ34は、吸気側カムシャフト11をそのジャーナル11aに於いて支持する。略円板状に形成されたプーリ30は、外周に複数の外歯35を有するとともに、その中央部にボス36を有する。プーリ30は、そのボス36に於いて、吸気側カムシャフト11の図2の左側の軸方向端部に回転可能に装着されている。
プーリ30の外歯35に掛けられたタイミングベルト37は、図1に示すように排気側VVT機構14のプーリ38及びクランクシャフト15のクランクプーリ39に掛けられており、クランクシャフト15の回転力を各プーリ30、38を介して各カムシャフト11、12に伝達する。
プーリ30に取付けられた有底円筒状のカバー32は、プーリ30の一側面及び吸気側カムシャフト11の先端部を覆っている。カバー32の内周には、複数の内歯40が形成されている。この内歯40は、ヘリカル歯であり、吸気側カムシャフト11の軸線Lに対して所定のねじれ角で傾斜している。吸気側カムシャフト11の先端部に中空ボルト41によって固定されたインナキャップ31は、その外周にカバー32の内歯40と同様のヘリカル歯である複数の外歯42が形成されている。
リングギヤ33は、プーリ30、カバー32、及びインナキャップ31により区画された環状の空間43内に配置され、内周部及び外周部に内歯45及び外歯46を夫々備えている。これらの内歯45及び外歯46は、インナキャップ31の外歯42及びカバー32の内歯40に夫々噛合している。リングギヤ33は、プーリ30に伝達された回転力をインナキャップ31を介して吸気側カムシャフト11に伝達する。吸気側カムシャフト11の回転に伴って、各カム27は吸気側バルブ23を駆動する。同様に、前述した排気側カムシャフト12の各カム28は、排気側カムシャフト12の回転に伴って排気側バルブ24を駆動する。
リングギヤ33は、空間43の内部を第1の圧力室50と第2の圧力室52に区画している。リングギヤ33よりも先端側(図2の左側)にある第1の圧力室50には、後述する第1の圧力通路51を通じてオイルが供給され、リングギヤ33よりも基端側(図2の右側)にある第2の圧力室52には、後述する第2の圧力通路53を通じてオイルが供給される。
ベアリングキャップ34は、一対のオイル孔54、55を有する。ベアリングキャップ34の各オイル孔54、55は、夫々オイル通路56、57により吸気側OCV60に通じている。吸気側OCV60は、一対のドレン通路58a、58bによりオイルパン18に通じるとともに、吐出通路59によりオイルフィルタ61及び流体供給源としてのオイルポンプ62を介してオイルパン18に通じている。
図1に示すように、オイルポンプ62は、クランクシャフト15に連結されており、ク
ランクシャフト15の回転に伴って駆動され、オイルパン18に貯留されている流体としてのオイルを吸引し吐出する。オイルポンプ62から吐出されたオイルは、オイルフィルタ61を介して、吸気側OCV60からベアリングキャップ34の各オイル孔54、55に選択的に圧送される。
ベアリングキャップ34に形成されたオイル孔54、55のうち、基端側(図2の右側)に位置するオイル孔54は、ジャーナル11aの全周にわたって形成されたオイル溝63、吸気側カムシャフト11の内部に形成されたオイル通路64、及び中空ボルト41内の中心孔65を介して第1の圧力室50に通じている。これらオイル孔54、オイル溝63、オイル通路64、中心孔65、及びオイル通路56により前述の第1の圧力通路51が構成されている。
オイル孔54、55のうち先端側(図2の左側)に位置するオイル孔55は、ジャーナル11aの全周にわたって形成されたオイル溝66、及び吸気側シャフト11の内部に形成されたオイル通路67により第2の圧力室52に通じている。これらオイル孔55、オイル溝66、オイル通路67、及びオイル通路57により、前述の第2の圧力通路53が構成されている。この実施の形態1に於ける第1の圧力通路51、第2の圧力通路53、吐出通路59は、この発明の流体通路を構成する。
吸気側OCV60は、オイルポンプ62から吐出通路59、第1及び第2の圧力通路51、53を介して各圧力室50、52に供給されるオイルの量(オイル圧の大きさ)を制御する。吸気側OCV60のケーシング70は、吐出通路59に通じるタンクポート71、ドレン通路58a、58bに通じる一対のリザーバポート72a、72b、各オイル通路56、57に夫々通じる一対の吐出ポート73、74を備える。
ケーシング70は、その内部に於いてスプール75を往復動可能に収容する。スプール75は、夫々ポート71〜74間でのオイルの流れを遮断する4つのランド76を有する。スプール75は、隣接するランド76間に於いて、夫々ポート71〜74間を連通してオイルの流れを許容するパセージ77a、77b、77cを有する。
吸気側OCV60は、スプール75による各ポート71〜74の連通状態、即ちスプール75の軸線方向に於ける位置を変更することによって、第1の圧力室50及び第2の圧力室52に供給されるオイル圧の大きさを調整する。ケーシング70の前部に配置されたスプリング78は、スプール75を後方(図2の右側)へ付勢し、ケーシング70の後部に配置された電磁ソレノイド79は、通電によって励磁されることによりスプール75を前方(図2の左側)へ付勢する。
図1に示すように、排気側カムシャフト12に設けられた排気側VVT機構14も前述した吸気側VVT機構13と同様に、吐出通路59によりオイルフィルタ61を介しオイルポンプ62に接続されている。吐出通路に通じる排気側OCV80は、前述した吸気側OCV60と同様の構成を備えており、オイルポンプ62から排気側VVT機構14の第1及び第2の圧力室(いずれも図示せず)に供給されるオイルの量(オイル圧の大きさ)を制御する。この実施の形態1に於いて、吸気側OCV60、排気側OCV80は、この発明に於ける流体量制御手段を構成する。
エンジン10は、各種センサ81〜84を備える。即ち、図1に示すように、カム角センサ81、82は、吸気側カムシャフト11及び排気側カムシャフト11に夫々取り付けられたロータ81a、82aと、その近傍に対向して配置された電磁ピックアップ81b、82bとを備える。各ロータ81a、82aは円盤状の磁性体からなり、その外周に多数の歯を有する。各電磁ピックアップ81b、82bは、各カムシャフト11、12の回
転に伴い各ロータ81a、82aが回転して、その歯が電磁ピックアップ81b、82bの前方を通過する毎にパルス状の各カム角信号ステップSGIN2、ステップSGEX2をそれぞれ出力する。
クランク角センサ83は、クランクシャフト15に取り付けられたロータ83aと、その近傍に対向して配置された電磁ピックアップ83bとを備える。ロータ83aは円盤状の磁性体からなり、その外周に等角度毎に多数の歯を有する。電磁ピックアップ83bは、クランクシャフト15の回転に伴いロータ83aが回転してその歯が同ピックアップ83bの前方を通過する毎にパルス状のクランク角信号ステップSG1を出力する。
吸気圧センサ84は、吸気通路25に設けられたサージタンク(図示せず)に取り付けられ、真空を基準とした場合のサージタンク内の圧力、即ち吸気圧PMを検出する。この実施の形態1に於いて、カム角センサ81、82、クランク角センサ83、吸気圧センサ84は、この発明の運転状態検出手段を構成する。
ECU16は、前述した各種センサ81〜84による検出値に基いて各OCV60、80を制御する。ECU16は、中央処理装置(以下、CPUと称する)85、読出し専用メモリ(以下、ROMと称する)86、ランダムアクセスメモリ(以下、RAMと称する)87、バックアップRAM88、外部入力回路89及び外部出力回路90を備える。バス91は外部入力各回路89、外部出力回路90を互いに接続する。
ROM86は、所定の制御プログラムや初期データを予め記憶する。例えば、ROM86は、後述する図5に示すバルブタイミングを制御するためのプログラムを記憶している。CPU85は、ROM86に記憶された制御プログラム及び初期データに従って各種の演算処理を実行する。RAM87はCPU85による演算結果を一時的に記憶する。バックアップRAM88はECU16に対する電力供給が停止された後にも、RAM87内の各種データを保持する。
外部入力回路89には、前述した各カム角センサ81、82、クランク角センサ83、及び吸気圧センサ84が夫々電気的に接続され、外部出力回路90には各OCV60、80が電気的に接続されている。CPU85は、各センサ81〜84から外部入力回路89に入力された各検出信号に基づき、エンジン回転速度NE、各カムシャフト11、12の進角量IPD、IPD_ex等を算出する。CPU85は、これらの算出値に基づき、各OCV60、80を作動させる。この発明の実施の形態1に於いて、CPU85は、流体量制御手段である吸気側OCV60及び排気側OCV80を制御する制御手段を構成する。
CPU85は、例えば、クランク角センサ83が出力するクランク角信号ステップSG1の時間間隔を計測することにより、単位時間当たりのクランクシャフト15の回転数であるエンジン回転速度NEを算出する。CPU85は、各カム角信号ステップSGIN2、ステップSGEX2の発生と同時にクランク角信号ステップSG1を入力し、その後、予め設定された基準のクランク角信号ステップSG1を入力するまでの同信号ステップSGIN2、ステップSGEX2のパルス数に基づき、クランクシャフト15に対する吸気側及び排気側カムシャフト11、12の相対的な回転位相、即ち進角量IPD、IPD_exを算出する。各進角量IPD、IPD_exとは、吸気側バルブ23及び排気側バルブ24のバルブタイミングの調整のために、各VVT機構13、14により変更される吸気側及び排気側カムシャフト11、12の回転角度である。
CPU85は、単位時間に占める電磁ソレノイド79への通電時間の割合(以下、デューティ比DIPDと称する)を0〜100%の間で変更することにより、即ちデューティ
制御することにより、吸気側OCV60のスプール75をケーシング70内の任意の位置へ移動させる。例えば、吸気側バルブ23が所定のバルブタイミングをもって開閉している状態から、CPU85が50%よりも大きなデューティ比DIPDをもって電磁ソレノイド79を通電制御することにより、図3に示すように、スプール75はスプリング78の付勢力に抗して前方へ移動し「進角位置」に達する。
スプール75が「進角位置」に達すると、タンクポート71及び吐出ポート73間がパセージ77bにより連通され、オイルポンプ62から吐出されたオイルが吐出通路59及び第1の圧力通路51を通って第1の圧力室50に供給される。従って、第1の圧力室50のオイル圧が上昇する。この際、吐出ポート74及びリザーバポート72b間はパセージ77cにより連通されるため、第2の圧力室52内のオイルは、第2の圧力通路53、ドレン通路58bを通じてオイルパン18に戻される。従って、第2の圧力室52のオイル圧が低下する。
その結果、リングギヤ33に対して第1の圧力室50から加わるオイル圧が、第2の圧力室52から加わるオイル圧よりも大きくなり、リングギヤ33は第2の圧力室52内のオイル圧に抗して吸気側カムシャフト11の基端側ヘ移動しながら回転する。この際、インナキャップ31には、同キャップ31をプーリ30に対して相対的に回転させる回転力が作用する。この回転力によって、プーリ30に対する吸気側カムシャフト11の回転位相が変更され、吸気側バルブ23のバルブタイミングが現状よりも早められる(進角される)。
このように、吸気側バルブ23のバルブタイミングを進角させる場合に於いて、デューティ比DIPDが100%に近い値となる程、吐出ポート73に於いてランド76により閉塞される部分が減少する。これにより、吸気側VVT機構13の第1の圧力室50に供給されるオイルの量が増加するため、バルブタイミングを進角させる速度が増加する。
これに対して、吸気側バルブ23が所定のバルブタイミングをもって開閉している状態から、例えばCPU85が50%よりも小さいデューティ比DIPDをもって電磁ソレノイド79を通電制御することにより、図2に示すように、スプール75はスプリング78の付勢力により後方(図2の右方)へ移動し「遅角位置」に達する。スプール75が「遅角位置」に達すると、タンクポート71及び吐出ポート74間がパセージ77bにより連通され、オイルポンプ62からのオイルが吐出通路59及び第2の圧力通路53を通って第2の圧力室52に供給され、第2の圧力室52のオイル圧が上昇する。この際、吐出ポート73及びリザーバポート72a間はパセージ77aにより連通されるため、第1の圧力室50内のオイルは、第1の圧力通路51、ドレン通路58aを通ってオイルパン18に戻される。従って、第1の圧力室50のオイル圧は低下する。
その結果、リングギヤ33に対して第2の圧力室52から加わるオイル圧が、第1の圧力室50から加わるオイル圧よりも大きくなることにより、リングギヤ33は第1の圧力室50内のオイル圧に抗して吸気側カムシャフト11の先端側(図2の左方)ヘ移動しながら回転する。この際、インナキャップ31には、同キャップ31をプーリ30に対して相対的に回転させる回転力が作用する。この回転力によって、プーリ30に対する吸気側カムシャフト11の回転位相が変更され、吸気側バルブ23のバルブタイミングが現状よりも遅らせられる(遅角される)。
このように、吸気側バルブ23のバルブタイミングを遅角させる場合に於いて、デューティ比DIPDが0%に近い値となる程、吐出ポート74においてランド76により閉塞される部分が減少する。従って、吸気側VVT機構13の第2の圧力室52に供給されるオイルの量が増加するため、吸気側バルブ23のバルブタイミングを遅角する速度が増加
する。
以上のようにバルブタイミングを変更している状態から、CPU85が電磁ソレノイド79を50%のデューティ比DIPD(以下、このデューティ比を「保持デューティ比DVTH」と称する)をもって通電制御することにより、図4に示すように、スプール75はスプリング78の付勢力と電磁ソレノイド79の電磁力とが釣り合う「保持位置」に達する。スプール75が「保持位置」に達すると、各吐出ポート73、74は、各ランド76によって閉塞される。従って、第1の圧力室50、第2の圧力室52に対するオイルの供給、及び第1の圧力室50、第2の圧力室52からのオイルの排出は行われない。このため、リングギヤ33は、第1の圧力室50及び第2の圧力室52のオイル圧により保持された状態で停止する。その結果、吸気側バルブ23のバルブタイミングは現状のタイミングに保持される。
以上説明したように、電磁ソレノイド79に対するデューティ比DIPDを変化させて吸気側VVT機構13を作動させることにより、吸気側バルブ23のバルブタイミングを連続的に変更するとともに、所望のバルブタイミングに保持することができる。
排気側VVT機構14に於いても同様に、排気側OCV80の電磁ソレノイド(図示略)に対するデューティ比DIPD_EXを変更して排気側VVT機構14を作動させることにより、排気側バルブ24のバルブタイミングを連続的に変更するとともに、所望のバルブタイミングに保持することができる。
次に、先ず、通常のVVT機構の制御について、吸気側VVT機構を例として図5、図6、図7に基づいて説明する。図5は、吸気側VVT機構13の制御モードを判定する処理フローチャートである。図6は、制御モード判定処理により目標位置への追従モードである比例・微分制御(以下、PD制御と称する)モードと判定された場合の処理内容を示すフローチャートである。図7は、制御モード判定処理により目標位置との一致モードである保持モードと判定された場合の処理内容を示すフローチャートである。図5、図6、図7の処理はECU16内のROM86にプログラムとして記憶されており、所定タイミング毎に実行される。
先ず、図5に示す制御モード判定処理について説明する。ステップステップS601に於いて吸気側VVT機構13の目標進角量IPtと吸気側VVT機構13の検出進角量IPdとの偏差ΔIPを演算する。次に、ステップステップS602に於いて目標進角量IPtがゼロであるかを判定する。その判定の結果、目標進角量IPtがゼロの場合、処理はステップステップS606に移行し、電磁ソレノイド79の制御電流が最小となり、バルブオーバラップが最小の最遅角位置(排気側VVT機構14の場合は最進角位置)に制御するミニマム電流モードであると判定する。
ステップステップS602に於いて目標進角量IPtがゼロより大きいと判定した場合は、ステップS603に移行し、進角量偏差ΔIPが所定値の範囲内(−IPh<ΔIP<IPh)であるか否かを判定する。この判定の結果、進角量偏差ΔIPが所定値の範囲内にあれば、目標進角量IPtと検出進角量IPdはほぼ一致しているためステップS605へ移行し、その状態を保持する保持モードであると判定する。
ステップS603に於いて進角量偏差ΔIPが所定値の範囲内になければ、検出進角量IPdが目標進角量IPtに追従していないためステップS604へ移行し、追従させるべく制御を行うPD制御モードであると判定する。このようにして制御モードの判定が完了すれば、図5の処理を終了する。尚、ステップS603に於ける判定の所定値(−IPh)及び(IPh)は、バルブタイミングが変動してもドライバビリティや排ガス等に影
響の無い、(−1[degCA])及び(1[degCA])程度の値に設定される。
図5に示す制御モード判定処理により、PD制御モードであると判定された場合、目標進角量IPtに追従させるために、図6に示すPD制御を行う。即ち、図6に於いて、先ず、ステップS701に於いて目標進角量IPtと検出進角量IPdの偏差ΔIPに比例ゲインIPgainを乗算し、比例値IVpを算出する。ここで、比例ゲインIPgainは、検出進角量IPdが目標進角量IPtに応答性良く追従するように設定される値であり、エンジンを運転している状態で実際に応答性を確認する等して設定され、ECU16内のROM86に記憶されている。
次に、ステップS702に於いて、偏差ΔIPと偏差の前回値ΔIP[i-1]との差に微
分ゲインIDgainを乗算し、微分値IVdを演算する。ここで、偏差の前回値ΔIP[i-1]とは、所定時間毎に実行される図5の処理の前回に演算された偏差ΔIPのことで
ある。微分ゲインも、比例ゲイン同様に設定されており、ROM86に記憶される。
次に、ステップS703に於いて、比例値IVpと微分値IVdを加算して比例微分値IVpdとする。そして、ステップS704に於いて、比例微分値IVpdより図18に示す値が予めROM86内に設定されているテーブルを補間参照し、制御電流偏差IDApd[mA]を算出する。図18に示すテーブル値は、電磁ソレノイド79の特性値が設定されており、図19に示す流量特性を有するスプールタイプのソレノイド弁をエンジンに取り付けた状態で各電流値でのクランク角速度を計測することで得られる特性である。
次に、ステップS705に於いて、保持モード制御時の目標進角量IPtと検出進角量IPdとが一致している状態での電流値を学習した保持電流学習値IAlrnと制御電流偏差IDApdを加算して最終的な制御電流値IApdとする。目標進角量IPtと検出進角量IPdとが一致している状態での電流値は、部品のばらつき等によって変化するため、保持電流学習値として学習することで、ばらつきによる制御応答性への影響をなくするようにしており、図18に示すデータは、目標進角量IPtと検出進角量IPdとが一致する位置をゼロとして設定されている。そして、ステップS706に於いて制御電流値IApdをデューティ値に変換して電磁ソレノイド79へ出力する。
図5に示す制御モード判定処理により保持モードと判定された場合には、制御電流値を微小変化させるための積分制御を行うことで、より精度良く検出進角量を目標進角量に追従させる制御を行なう。即ち、図5に示す制御モード判定処理により保持モードであると判定された場合は、図7に示す保持モード時の制御内容を実行する。
図7に於いて、先ず、ステップS801では、目標進角量IPtと検出進角量IPdとの偏差ΔIPに積分ゲインIIgainを乗算し、これを積分値の前回値IDAi[i-1]
に加算し、積分値IDAiを求める。ここで、積分ゲインIIgainは、比例ゲイン、微分ゲインと同様予め設定された値である。又、積分値の前回値IDAi[i-1]は、所定
タイミング毎に実行される図7の処理の前回に演算された積分値である。次に、ステップS802に於いて、保持電流学習値IAlrnに積分値IDAiを加算して、制御電流値IAiを算出し、その制御電流値IAiをステップS803にて吸気側OCV60の電磁ソレノイド79に出力する。
図5に示す制御モード判定処理によりミニマム電流モードであると判定された場合には、バルブタイミングがバルブオーバラップ最小位置となるように、電磁ソレノイド79への制御電流値が最小での制御を行う。ここで、最小電流は無通電状態(0[mA])でも良いが、バルブタイミングが進角方向に動作しない電流値での100[mA]程度にしておくと、ミニマム電流モードからVVT機構を動作させるPDモードに移行した場合のレ
スポンスが良好となる。
以上のように、図5で判定した制御モードにより制御方法を変更してバルブの出力電流値をコントロールすることにより制御精度が向上する。
通常時の排気側VVT機構14の制御については図示していないが、その制御フローは前述の吸気側VVT機構13の制御の場合と同様であり、図5に対応する制御フローにより排気側VVT機構14の目標進角量と検出進角量とに基づいて制御モードを判定し、その判定結果に基づいて、図6に対応する制御フローによるPDモード、図7に対応する制御フローによる保持モード、或いはミニマム電流モードに制御を行う。
ここで、吸気側VVT機構13と排気側VVT機構14とを同時に作動させた場合には、吸気側VVT機構13のみ、若しくは排気側VVT機構14のみの作動に対し、必要オイル量が減少するためオイル圧低下が大きくなり、制御応答性が低下する場合がある。
一般的に、吸気側バルブ23のバルブタイミングは、エンジン10の出力トルクを向上させる点、燃費を向上させる点に於いてその寄与度が大きく、一方、排気側バルブ24のバルブタイミングは、エミッション悪化を抑制する点に於いてその寄与度が大きいことが知られている。
そこでこの発明の実施の形態1に係る内燃機関のバルブ特性制御装置は、排気側VVT機構14の制御量を吸気側VVT機構13の制御量よりも小さくして、吸気側VVT機構13と排気側VVT機構14とを同時に作動させた場合の吸気側VVT機構13の制御応答性低下を抑制するようにしたものである。
この発明の実施の形態1による内燃機関のバルブ特性制御装置に於いて、吸気側VVT機構13の制御は、前述の吸気側VVT機構13に於ける図5乃至図7により説明した制御と同一であるが、排気側VVT機構14の制御は以下の通りとなる。尚、この排気側VVT機構14の制御のフローについては、前述の吸気側VVT機構13の制御の場合に於ける図5、図6、図7に示すフローチャートと実質的には同様であり、以下の説明では、そのうちのPDモード時と判定した場合の制御を、排気側VVT機構14の制御であることを示す「_ex」を付加して具体的に説明する。
図8は、この発明の実施の形態1による内燃機関のバルブ特性制御装置に於ける排気側VVT機構の進角制御の場合の具体的制御内容を示すフローチャートである。図8に於いて、ステップS901により目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとの偏差ΔIP_exに比例ゲインIPgain_exを乗算して比例値IVp_exを算出する。ここで、比例ゲインIPgain_exは、吸気側VVT機構13の制御を示す図6のフローチャートのステップS701で用いられるゲインIPgainよりも小さな値がECU16内のROM86に記憶されている。
次に、ステップS902に於いて、偏差ΔIP_exと偏差の前回値ΔIP_ex[i-1]との差に微分ゲインIDgain_exを乗算して微分値IVd_exを演算する。こ
の微分ゲインIDgain_exも、ステップS901に於ける比例ゲイン同様に、吸気側VVT機構13の制御を示す図6のフローチャートのステップS702で用いられるゲインIDgainよりも小さな値としてROM86に記憶されている。
次に、ステップS903に於いて、比例値IVp_exと微分値IVd_exを加算して比例微分値IVpd_exとする。そして、ステップS904に於いて、比例微分値IVpd_exより図18に示す値が予めROM86内に設定されているテーブルを補間参
照し、制御電流偏差IDApd_ex[mA]を算出する。前述したように図18に示すテーブル値は、電磁ソレノイド79の特性値が設定されており、図19に示す流量特性を有するスプールタイプのソレノイド弁をエンジンに取り付けた状態で各電流値でのクランク角速度を計測することで得られる特性である。
次に、ステップS905に於いて、保持モード制御時の目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとが一致している状態での電流値を学習した保持電流学習値IAlrn_exと制御電流偏差IDApd_exを加算して最終的な制御電流値IApd_exとする。目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとが一致している状態での電流値は、部品のばらつき等によって変化するため、保持電流学習値として学習することで、ばらつきによる制御応答性への影響をなくするようにしており、図18に示すデータは、目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとが一致する位置をゼロとして設定されている。そして、ステップS906に於いて制御電流値IApd_exをデューティ値に変換して排気側OCV80の電磁ソレノイドへ出力する。
前述の図5に対応する制御モード判定処理により保持モードと判定された場合には、前述の図7に示す吸気側VVT機構13の保持モードの制御の場合と同様に、制御電流値を微小変化させるための積分制御を行うことで、より精度良く検出進角量を目標進角量に追従させる制御を行なう。
以上のように、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインに対して小さく設定することにより、吸気VVT機構13と排気側VVT機構14の同時動作時に、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。これにより、商品性を大きく左右するエンジン10の出力低下を抑制することが可能となる。
尚、前述では排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインに対して小さな値とする場合について述べたが、排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値を、吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値よりも小さく設定するようにしてもよい。即ち、具体的には、排気側VVT機構14の制御電流偏差IDApd_ex[mA]を算出するためのテーブル値を、吸気側VVT機構13の制御電流偏差IDApd[mA]を算出するためのテーブル値より小さな値としても良い。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による内燃機関のバルブ特性制御装置について説明する。実施の形態2による内燃機関のバルブ特性制御装置は、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14の両方へ供給される流体量が所定値より少ない領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインより小さくするようにしたものである。ここで判断の基準となる流体供給量の所定値は、例えば、VVT機構の制御応答性が許容値以下に低下するに至る供給量とする。その他については実施の形態1の
場合と同様である。
図9は、この発明の実施の形態2による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を示すフローチャートである。図9に於いて、ステップS1001では、先ず、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へ供給される流体量(オイル量)が少ない領域かどうか判断する。その判断の結果、供給される流体量が少ない領域であると判断された場合は、ステップS901へ進み、目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exの偏差ΔIP_exに比例ゲインIPgain_exを乗算して比例値IVp_exを算出する。ここで、比例ゲインIPgain_exは、前述の図8に示すステップS901で用いられる
ゲインIPgain_exと同様であり、吸気側VVT機構13の制御を示す図6のフローチャートのステップS701で用いられるゲインIPgainよりも小さな値がECU16内のROM86に記憶されている。
次に、ステップS902に於いて偏差ΔIP_exと偏差の前回値ΔIP_ex[i-1]
との差に、微分ゲインIDgain_exを乗算して微分値IVd_exを演算する。この微分ゲインIDgain_exも、前述の図8のステップS902で用いられる微分ゲインIDgain_exと同様であり、吸気側VVT機構13の制御を示す図6のフローチャートのステップS702で用いられるゲインIPgainよりも小さな値がECU16内のROM86に記憶されている。
次に、ステップS903に於いて、比例値IVp_exと微分値IVd_exを加算して比例微分値IVpd_exとする。そして、ステップS904に於いて、比例微分値IVpd_exより図18に示す値が予めROM86内に設定されているテーブルを補間参照し、制御電流偏差IDApd_ex[mA]を算出する。前述したように図18に示すテーブル値は、電磁ソレノイド79の特性値が設定されており、図19に示す流量特性を有するスプールタイプのソレノイド弁をエンジンに取り付けた状態で各電流値でのクランク角速度を計測することで得られる特性である。
次に、ステップS905に於いて、保持モード制御時の目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとが一致している状態での電流値を学習した保持電流学習値IAlrn_exと制御電流偏差IDApd_exを加算して最終的な制御電流値IApd_exとする。目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとが一致している状態での電流値は、部品のばらつき等によって変化するため、保持電流学習値として学習することで、ばらつきによる制御応答性への影響をなくするようにしており、図18に示すデータは、目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exとが一致する位置をゼロとして設定されている。そして、ステップS906に於いて制御電流値IApd_exをデューティ値に変換して排気側OCV80の電磁ソレノイドへ出力する。
以上のように、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へ供給される流体量が少ない領域の場合は、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインより小さく設定することにより、吸気側VVT機構13と排気側VVT機構14の同時動作時に、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。
一方、ステップS1001に於ける判断の結果、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へ供給される流体量(オイル量)が少ない領域ではないと判断された場合は、ステップS1002に進む。ステップS1002では、目標進角量IPt_exと検出進角量IPd_exの偏差ΔIP_exに比例ゲインIPgain_ex1を乗算して比例値IVp_exを算出する。ここで、比例ゲインIPgain_ex1は、吸気側VVT機構13の制御を示す図6のフローチャートのステップS701で用いられるゲインIPgainと同一であり、ステップS901で用いられるゲインIPgain_exよりも大きな値がECU16内のROM86に記憶されている。
次に、ステップS1003に於いて偏差ΔIP_exと偏差の前回値ΔIP_ex[i-1]との差に、微分ゲインIDgain_ex1を乗算して微分値IVd_exを演算する
。この微分ゲインIDgain_ex1も、吸気側VVT機構13の制御を示す図6のフローチャートのステップS702で用いられる微分ゲインIDgainと同一であり、ステップS902で用いられるゲインIPgain_exよりも大きな値がECU16内のROM86に記憶されている。
次に、ステップS1004に於いて、比例値IVp_exと微分値IVd_exを加算して比例微分値IVpd_exとし、ステップS904に進む。ステップS904乃至ステップS906は、前述の通りである。
以上述べたように、この発明の実施の形態2による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14の両方へ供給される流体量が少ない領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインよりも小さくするようにしたので、吸気VVT機構13と排気側VVT機構14の同時動作時に、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。これにより、商品性を大きく左右するエンジン10の出力低下を抑制することが可能となる。
又、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へ供給される流体量が多い領域では、排気側VVT機構の制御ゲインは吸気側VVT機構13の制御ゲインと同様であるので、排気側VVT機構14の応答性を低下させることがなく、吸気側VVT機構13と同様の応答性を備えることが可能となる。
尚、前述では排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインに対して小さな値とする場合について述べたが、排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値を、吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値よりも小さく設定するようにしてもよい。即ち、具体的には、排気側VVT機構14の制御電流偏差IDApd_ex[mA]を算出するためのテーブル値を、吸気側VVT機構13の制御電流偏差IDApd[mA]を算出するためのテーブル値より小さな値としても良い。
実施の形態3.
実施の形態2による内燃機関のバルブ特性制御装置では、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へ供給される流体量が少ない領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを小さくして制御したが、実施の形態3による内燃機関のバルブ特性制御装置は、エンジン10の回転数が所定値より低い領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインよりも小さくして制御するようにしたものである。その他については実施の形態2の場合と同様である。
図10は、この発明の実施の形態3による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を示すフローチャートである。図10に於いて、ステップS1101ではエンジン10の回転数が所定値より低い領域であるか否かを判断する。ここで判断の基準となるエンジン回転数の所定値は、例えば、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へのオイル供給量がこれらのVVT機構の制御応答性が許容値以下に低下するに至る供給量となる近傍の回転数とする。
ステップS1101での判断の結果、エンジン10の回転数が、前述のようにVVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より低いと判断すれば、ステップS901へ進む。ステップS901乃至ステップS906での処理は、前述の実施の形態2に於ける図9のステップS901乃至S906と同様である。
以上のように、エンジン10の回転数が所定値より低い領域である場合は、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインより小さく設定することにより、吸気側VVT機構13と排気側VVT機構14の同時動作時にでも、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。
一方、ステップS1101に於ける判断の結果、エンジン10の回転数が所定値以上であると判断された場合は、ステップS1002に進む。ステップS1002乃至ステップS1004での処理は、前述の実施の形態2に於ける図9のステップS901乃至ステップS906と同様である。
以上述べたように、この発明の実施の形態3による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、エンジン10の回転数が、VVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より小さい領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインよりも小さくするようにしたので、吸気VVT機構13と排気側VVT機構14が同時に動作しても、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。これにより、商品性を大きく左右するエンジン10の出力低下を抑制することが可能となる。
尚、前述では排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインに対して小さな値とする場合について述べたが、排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値を、吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値よりも小さく設定するようにしてもよい。即ち、具体的には、排気側VVT機構14の制御電流偏差IDApd_ex[mA]を算出するためのテーブル値を、吸気側VVT機構13の制御電流偏差IDApd[mA]を算出するためのテーブル値より小さな値としても良い。
実施の形態4.
実施の形態3による内燃機関のバルブ特性制御装置では、エンジン10の回転数が所定値より低い領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインよりも小さくして制御するようにしたが、実施の形態4による内燃機関のバルブ特性制御装置は、エンジン10のオイルの温度が所定値より高い領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインよりも小さくして制御するようにしたものである。その他については実施の形態2の場合と同様である。
図11は、この発明の実施の形態4による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を示すフローチャートである。図11に於いて、ステップS1201ではエンジンのオイルの温度が所定値より高いか否かを判断する。ここで判断の基準となる温度の所定値は、例えば、VVT機構へのオイルの供給量がVV地機構の制御応答性が許容値以下に低下するに至る供給量となる近傍の温度とする。
ステップS1201での判断の結果、オイルの温度がVVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より高いと判断すれば、ステップS901へ進む。ステップS901乃至ステップS906での処理は、前述の実施の形態2に於ける図9のステップS901乃至S906と同様である。
以上のように、オイルの温度が所定値より高い領域である場合は、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインより小さく設定することにより、吸気側VVT機構13と排気側VVT機構14の同時動作時でも、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。
一方、ステップS1201に於ける判断の結果、オイルの温度が所定値以下であると判断された場合は、ステップS1002に進む。ステップS1002乃至ステップS1004での処理は、前述の実施の形態2に於ける図9のステップS901乃至ステップS906と同様である。
以上述べたように、この発明の実施の形態4による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、オイルの温度が、VVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より高い領域に於いて、排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインよりも小さくするようにしたので、吸気VVT機構13と排気側VVT機構14が同時に動作しても、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。これにより、商品性を大きく左右するエンジン10の出力低下を抑制することが可能となる。
尚、前述では排気側VVT機構14の制御ゲインを吸気側VVT機構13の制御ゲインに対して小さな値とする場合について述べたが、排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値を、吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する電磁ソレノイドの制御電流の制御値よりも小さく設定するようにしてもよい。即ち、具体的には、排気側VVT機構14の制御電流偏差IDApd_ex[mA]を算出するためのテーブル値を、吸気側VVT機構13の制御電流偏差IDApd[mA]を算出するためのテーブル値より小さな値としても良い。
実施の形態5.
実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置は、吸気側VVT機構と排気側VVT機構の同時動作時に供給される流体量が少ない領域において、排気側VVT機構の目標進角量(バルブの目標位置)に制限をかけることにより、吸気側VVT機構と排気側VVT機構の同時動作時にでも吸気側VVT機構の応答性が低下しないようにしたものである。
先ず、吸気側VVT機構13の目標進角量IPtの算出の仕方について説明する。図12は、吸気側VVT機構13の目標進角量IPtの算出処理を示すフローチャートである。図12に示す処理は、ECU16内のROM86にプログラムとして記憶されており、所定タイミング毎に実行される。図12に於いて、目標進角量IPtは、ステップS1301にて、吸気圧センサ84の入力から算出された吸気圧PMと、エンジン10の回転数とにより、予めROM86内に設定されているマップを補間参照し算出される。
次に、排気側VVT機構14の目標進角量IPt_exの算出の仕方について説明する。図13は、排気側VVT機構14の目標進角量IPt_exの算出処理を示すフローチャートである。図13に示す処理は、ECU16内のROM86にプログラムとして記憶されており、所定タイミング毎に実行される。
図13に於いて、先ず、ステップS1401にて、吸気圧PMとエンジン10の回転数から、予めROM86内に設定されているマップを補間参照し、暫定目標進角量IPt_ex_tmpを算出する。次に、ステップS1402にて制限カウンタの値に「−1」を加える、つまり、「1」を減ずる。次にステップS1403に於いて制限カウンタの値が「0」か否かを判断し、制限カウンタのカウント値が「0」の場合は、ステップS1404へ進む。
ステップS1404では、目標進角量IPt_exの制限値である上限値IPt_ex_maxと下限値IPt_ex_minを算出する。ここで、目標進角量IPt_exの上限値(IPt_ex_max)は、前回の目標進角量IPt[i-1]に進角側変化制限量
IPt_upを加算したものであり、下限値IPt_ex_minは、前回の目標進角量IPt[i-1]に遅角側変化制限量IPt_dnを減算したものである。進角側変化制限量
IPt_up、及び遅角側変化制限量IPt_dnは、エンジン10の回転数から、予めROM86内に設定されているマップを補間参照して求めたものである。ステップS14
03による判断の結果、制限カウンタの値が「0」でなかった場合は、目標進角量の上限値、下限値の値は更新しない。
次に、ステップS1405に於いて、ステップS1401で算出した暫定目標進角量IPt_ex_tmpに対して、目標進角量上限値IPt_ex_maxと下限値IPt_ex_minによりクリップ処理を行い、目標進角量IPt_exの算出を行う。
次に、ステップS1406に進み、制限カウンタの値が「0」か否かを判断し、制限カウンタの値が「0」であった場合はステップS1407へ進み、暫定目標進角量IPt_ex_tmpと、目標進角量の前回値IPt_ex[i-1]を比較し、制限値以上か否かを
判断する。即ち、具体的には、下記条件となる。
(IPT_ex_tmp)−(IPt_ex[i-1])>IPt_up
又は、
(IPt_ex[i-1])−(IPT_ex_tmp)>IPt_dn
ステップS1407での判断の結果、前記の条件が成立している場合は、ステップS1408へ進み、制限カウンタの値を「5」にセットする。尚、制限カウンタにセットする値は、所定の値とはせずにエンジン10の運転状態により変更するようにしても良い。
以上、排気側VVT機構14の目標進角量制限処理についてフローチャートにより説明したが、次に、その排気側VVT機構14の目標進角量制限処理を、動作チャートを用いて具体的に説明する。図14は、排気側VVT機構14の目標進角量制限処理を説明する動作チャートである。図14に於いて、破線は、暫定目標進角量IPt_ex_tmpを示しており、階段状に上昇する実線は、目標進角量IPt_exを示している。又、下部の、のこぎり状の実腺は、制限カウンタの値を示している。
図14に於いて、先ず、時点t1に於いて、破線で示す暫定目標進角量IPt_ex_tmpを、エンジン10の運転状態が変化することを踏まえて大きな値に算出する(図13のステップS1401)。又、この時点t1に於いて制限カウンタの値は「5」にセットされる。次に、時点t1〜t2の間に於いて、所定のタイミング毎に制限カウンタの値に「−1」を加えて(ステップS1402)、その都度、制限カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(ステップS1403)。制限カウンタの値は、この複数回の所定のタイミング毎に「−1」が加えられ、その都度、「4」、「3」、「2」、「1」、「0」と減少して行く。
前述の所定のタイミング毎の判断に於いて制限カウンタの値が「0」でないと判断したときは、算出した暫定目標進角量IPt_ex_tmpの値は、進角側変化制限量IPt_upより大きいため、目標進角量上限値IPt_ex_maxによりクリップされた値が、目標進角量IPt_exとなる。つまり、時点t1から時点t2までの間では、目標進角量上限値IPt_ex_maxによりクリップされた値が、目標進角量IPt_exとして維持される。
時点t2に於いて制限カウンタの値が「−1」が加えられることにより「0」となり、この時点t2にて、目標進角量IPt_exの制限値である上限値IPt_ex_maxと下限値IPt_ex_minが更新される(ステップS1404)。又、時点t2に於いて、暫定目標進角量IPt_ex_tmpと、目標進角量の前回値IPt_ex[i-1]
を比較し、進角側変化制限量IPt_up以上か否かを判断する(ステップS1407)。時点t2では、
(IPT_ex_tmp)−(IPt_ex[i-1])>IPt_up
であるので、制限カウンタの値を「5」にセットする。
以降、時点t2〜t3、t3〜t4、t4〜t5、t5〜t6の間で、時点t1〜t2の間と同様の処理により、順次、目標進角量IPt_exが階段状に更新される。
時点t6以降では、
(IPT_ex_tmp)−(IPt_ex[i-1])>IPt_up
の条件を満たさなくなり(ステップS1407)、制限カウンタの値は「0」のままとなる。又、図14の例では、この時点t6に於いて、目標進角量IPt_exは暫定目標進角量IPt_ex_tmpと一致することになる。
このように、目標進角量がクリップされた直後、制限カウンタの値を「5」をセットし、所定時間毎にこれを減算し、制限カウンタの値が「0」になった時点で、目標進角量上限側(IPt_ex_max)が更新され、それに従い、目標進角量IPt_exが更新された目標進角量上限値IPt_ex_maxによりクリップさる。これを繰り返して、最終的に目標進角量IPt_exが暫定目標進角量IPt_ex_tmpと一致するように処理されるものである。
以上説明したように、排気側VVT機構14の目標進角量IPt_exの変化量を制限することにより、吸気VVT機構13と排気VVT機構14の同時動作時に、吸気側VVT機構13の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。
次に、吸気側VVT機構13と排気側VVT機構14の両方へ供給される流体量が少ない領域に於いて、排気側VVT機構14の目標進角量IPt_exの変化量に制限をかけるようにしたこの発明の実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作ついて説明する。図15は、この発明の実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図15に於いて、ステップS1601により、先ず、両VVT機構13、14へ供給される流体量が少ない領域か否かを判断する。ステップS1601にて供給される流体量が少ない領域であると判断された場合、ステップS1401へ進み、前述の図13により説明した目標進角量の変化量を制限する処理を実施する。その詳細は図13で説明したとおりであり、図15に於けるステップS1401〜S1408は、図13に於けるステップS1401〜S1408と同一である。
ステップS1601にて供給される流体量が少ない領域ではないと判断した場合は、ステップS1301に進み、図12にて説明した吸気圧センサ84の入力から算出された吸気圧PMと、エンジン10の回転数により予めROM86内に設定されているマップを補間参照して目標進角量IPt_exを算出する。
尚、図示していないが、前述のようにして得られた目標進角量IPt_exに基づき、前述の図5に対応する制御フローにより排気側VVT機構14の目標進角量と検出進角量とに基づいて制御モードを判定し、その判定結果に基づいて、PDモード、保持モード、或いはミニマム電流モードの制御が行われる。
以上のように、この発明の実施の形態5に係る内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、排気側VVT機構の目標進角量の変化量に制限をかけることにより、吸気側VVT機構と排気側VVT機構の同時動作時であっても、吸気側VVT機構の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。更に、両VVT機構へ供給される流体量が多い領域では、両VVT機構の同時動作時の吸気側VVT機構の応答性低下への影響が小さいため、排気側VVT機構の目標進角量の変化量の制限を外し、排気側VVT機構の応答性を向
上させることが可能となる。
実施の形態6.
実施の形態5では、吸気側VVT機構と排気側VVT機構の同時動作時に供給される流体量が少ない領域において、排気側VVT機構の目標進角量の変化量に制限をかけるようにしたが、実施の形態6による内燃機関のバルブ特性制御装置は、内燃機関の回転数が低い領域に於いて排気側VVT機構の目標進角量の変化量に制限をかけるようにしたものである。
図16は、この発明の実施の形態6による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を示すフローチャートである。図16に於いて、ステップS1701ではエンジン10の回転数が所定値より低い領域であるか否かを判断する。ここで判断の基準となるエンジン回転数の所定値は、例えば、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へのオイル供給量がこれらのVVT機構の制御応答性が許容値以下に低下するに至る供給量となる近傍の回転数とする。
ステップS1701での判断の結果、エンジン10の回転数が、前述のように両VVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より低いと判断すれば、ステップS1401へ進む。ステップS1401乃至ステップS1408での処理は、前述の実施の形態5に於いて図13乃至図15により説明した処理と同様である。
以上のように、この発明の実施の形態6による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、エンジン10の回転数が、VVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より小さい領域に於いて、排気VVT機構の目標進角量の変化量に制限をかけることにより、吸気VVT機構と排気VVT機構の同時動作時に、吸気側VVT機構の応答性を大きく損なうことなく制御することが可能となる。更に、両VVT機構へ供給される流体量が多い領域では、同時動作時の吸気側VVT機構の応答性低下への影響が小さいため、排気側VVT機構の目標進角量の変化量の制限をはずし、排気側VVT機構の応答性を向上させることが可能となる。
実施の形態7.
実施の形態6による内燃機関のバルブ特性制御装置は、内燃機関の回転数が低い領域に於いて排気側VVT機構の目標進角量の変化量に制限をかけるようにしたものである。その他については実施の形態6の場合と同様である。
図17は、この発明の実施の形態7による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を示すフローチャートである。図17に於いて、ステップS1801ではエンジン10のオイルの温度が所定値より高いか否かを判断する。ここで判断の基準となる温度の所定値は、例えば、吸気側VVT機構13及び排気側VVT機構14へのオイルの供給量が、VV地機構の制御応答性が許容値以下に低下するに至る供給量となる近傍の温度とする。
ステップS1801での判断の結果、オイルの温度がVVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より高いと判断すれば、ステップS1401へ進む。ステップS1401乃至ステップS1408での処理は、前述の実施の形態5に於いて図13乃至図15により説明した処理と同様である。
この発明の実施の形態7による内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、オイルの温度がVVT機構へ供給される流体量が許容値より少なくなると考えられる所定値より小さい領域に於いて、排気VVT機構の目標進角量の変化量に制限をかけることにより、吸気VVT機構と排気VVT機構の同時動作時に、吸気側VVT機構の応答性を大きく損なうこ
となく制御することが可能となる。更に、両VVT機構へ供給される流体量が多い領域では、同時動作時の吸気側VVT機構の応答性低下への影響が小さいため、排気側VVT機構の目標進角量の変化量の制限をはずし、排気側VVT機構の応答性を向上させることが可能となる。
尚、前述の実施の形態1乃至7の説明に於いては全てVVT機構の進角制御の場合について述べたが、遅角制御の場合は進角を遅角に対応させることで同様に制御可能であるで説明を省略する。
この発明の実施の形態1乃至7に係る内燃機関のバルブ特性制御装置を車輌用ガソリンエンジンに適用した場合の、エンジンシステムの構成を示す概略構成図である。 図1に示すエンジンシステムの一部分を断面にて示す説明図である。 図1に示すエンジンシステムの吸気側OCVを断面にて示す説明図である。 図1に示すエンジンシステムの吸気側OCVを断面にて示す説明図である。 この発明の実施の形態1による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態2による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
この発明の実施の形態3による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態4による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのタイムチャートである。 この発明の実施の形態5による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態6による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態7による内燃機関のバルブ特性制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1の動作説明に供するための説明図図である。 この発明の実施の形態1の動作説明に供するための説明図図である。 一般的なバルブ特性制御装置の構成図である。
符号の説明
10 エンジン 11 吸気側カムシャフト
12 排気側カムシャフト 13 吸気側VVT機構
14 排気側VVT機構 15 クランクシャフト
16 ECU 17 シリンダブロック
18 オイルパン 19 シリンダヘッド
20 シリンダ 21 ピストン
22 コンロッド 23 吸気側バルブ
24 排気側バルブ 25 吸気通路
26 排気通路 27、28 カム
30、38 プーリ 31 インナキャップ
32 カバー 33 リングギヤ
34 ベアリングキャップ 35、42、46 外歯
36 ボス 37 タイミングベルト
40、45 内歯 50 第1の圧力室
51 第1の圧力通路 52 第2の圧力室
53 第2の圧力通路 54、55 オイル孔
56、57、64 オイル通路 59 吐出通路
60 吸気側OCV 62 オイルポンプ
63 オイル溝 65 中心孔
70 ケーシング 71 タンクポート
72a、72b リザーバポート 73、74 吐出ポート
75 スプール 77a、77b、77c パセージ
78 スプリング 79 電磁ソレノイド
80 排気側OCV 81、82 カム角センサ
83 クランク角センサ 83a ロータ
84 吸気圧センサ 85 CPU
86 ROM 87 RAM
88 バックアップRAM 89 外部入力各回路
90 外部出力回路 91 バス

Claims (14)

  1. 内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、
    前記制御手段は、前記排気側バルブのバルブ特性を変更する制御量を前記吸気側バルブのバルブ特性を変更する制御量より小さくすることを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  2. 内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、
    前記制御手段は、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定することを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値より少ない領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記内燃機関の回転数が所定値より低い領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記流体の温度が所定値より低い領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインを前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御ゲインよりも小さく設定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  6. 内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じ
    る排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、
    前記流体量制御手段は、電磁ソレノイドに供給される制御電流に基づいて前記流体量を制御するように構成され、前記制御手段は、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定することを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値より少ない領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記内燃機関の回転数が所定値より低い領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  9. 前記制御手段は、前記流体の温度が所定値より低い領域に於いて、前記排気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する前記制御電流の制御値を、前記吸気側バルブ作動機構に供給する流体量を制御する制御電流の制御値よりも小さく設定することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  10. 内燃機関の燃焼室に通じる吸気通路を開閉する吸気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記吸気バルブのバルブ特性を変更する吸気側バルブ作動機構と、前記燃焼室に通じる排気通路を開閉する排気側バルブと、流体圧力によって駆動され前記排気バルブのバルブ特性を変更する排気側バルブ作動機構と、流体通路を介して前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に流体を供給する流体供給源と、前記流体通路に設けられ前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構と前記排気側バルブ作動機構に対して夫々供給する流体量を制御する流体量制御手段と、前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づいて前記吸気側バルブと前記排気側バルブのバルブ特性についての目標バルブ特性値を夫々算出する目標バルブ特性算出手段と、前記夫々のバルブ特性が前記夫々の目標バルブ特性値となるように前記流体量制御手段を制御する制御手段と備えた内燃機関のバルブ特性制御装置であって、
    前記目標バルブ特性算出手段は、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させることを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  11. 前記目標バルブ特性算出手段は、前記流体供給源から前記吸気側バルブ作動機構及び前記排気側バルブ作動機構の双方へ供給される流体量が所定値より少ない領域に於いて、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させることを特徴とする請求項10に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  12. 前記目標バルブ特性算出手段は、前記内燃機関の回転数が所定値より低い領域に於いて、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させることを特徴とする請求項10に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  13. 前記目標バルブ特性算出手段は、前記流体の温度が所定値より低い領域に於いて、前記排気バルブの目標バルブ特性値を漸次変化させることを特徴とする請求項10に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  14. 前記目標バルブ特性算出手段は、算出した目標バルブ特性値に所定量の制限を加えることにより前記目標バルブ特性値を漸次変化させることを特徴とする請求項10乃至13の何れかに記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
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