JP2010073744A - トランジスタ及びその駆動方法、双方向スイッチ及びその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高電圧下でも使用でき、動作の制御性を向上させた半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置は、基板101と、基板101の上方に設けられた半導体からなる発光部150と、基板101の上方に設けられ、発光部150から放射される光を受け、半導体からなる電気伝導層と、電気伝導層に接続された第1の電極110及び第2の電極111とを備えている。発光部150から放射された光を電気伝導層108が受光することにより、電気伝導層108を構成する第1の窒化物半導体層108と第2の窒化物半導体層109の界面を介して第1の電極と第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとる。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置は、基板101と、基板101の上方に設けられた半導体からなる発光部150と、基板101の上方に設けられ、発光部150から放射される光を受け、半導体からなる電気伝導層と、電気伝導層に接続された第1の電極110及び第2の電極111とを備えている。発光部150から放射された光を電気伝導層108が受光することにより、電気伝導層108を構成する第1の窒化物半導体層108と第2の窒化物半導体層109の界面を介して第1の電極と第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとる。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば民生機器の電源回路等で用いられる、高電圧下で双方向スイッチとして機能する半導体装置に関するものである。
GaN(窒化ガリウム)に代表される窒化物半導体は、GaN及びAlN(窒化アルミニウム)の禁止帯幅が室温においてそれぞれ、3.4eV、6.2eVであるなど、バンドギャップエネルギーが大きいワイドギャップ半導体である。そのため、窒化物半導体は絶縁破壊電界が大きく、電子飽和速度がGaAs(ガリウム砒素)などの化合物半導体やSi(シリコン)などに比べて大きいという特徴を有しており、GaN系の化合物半導体材料を用いた電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor : FET)など、高周波用途や高出力の電子デバイスの研究開発が活発に行われている。
GaN等の窒化物半導体材料はAlNやInN(窒化インジウム)と様々な混晶を形成することができるため、従来のGaAs等の砒素系半導体材料と同様にヘテロ接合を形成することが可能である。窒化物半導体によるヘテロ接合、例えばAlGaN/GaNヘテロ構造では、自発分極及びピエゾ分極により、高濃度のキャリアが不純物をドーピングしない状態でもヘテロ界面に発生するという特徴を有するため、低オン抵抗のパワートランジスタが実現可能である。
現在、コンバーターなどに用いられる双方向スイッチはSi−IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とSiダイオードとの組み合わせにより作製されている。この場合、Si−IGBTとSiダイオードとを組み合わせるため、素子数が多くなってしまったり、Si−IGBTとダイオードがオン時にオフセット電圧を有するため、伝導損失の低減に限界が存在する。
また、特許文献1で挙げられているような、AlGaN/GaNヘテロ接合を用いた双方向スイッチでは一つの素子で双方向スイッチング動作を実現可能であり、オン時のオフセット電圧が存在せず、低伝導損失動作が可能となる。
特開2005−352839号公報
特開2006−286746号公報
AlGaN/GaNヘテロ接合を用いた従来の双方向スイッチでは、例えば半導体層上に第1のソース/ドレイン電極及び第2のソース/ドレイン電極と、両電極の間に配置されたゲート電極とが設けられている。従来の双方向スイッチでは、ゲート電極に電圧を印加するためのフローティング電源が必要となり、駆動回路が複雑で大型になってしまう場合がある。
また、ゲート電極に印加される電圧がソース/ドレイン電極間に印加される電圧に影響され、スイッチング動作の制御性が低下する場合がある。
本発明の目的は、高電圧下でも使用でき、動作の制御性を向上させた半導体装置(トランジスタ)を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の半導体装置は、基板と、前記基板の上方に設けられた窒化物半導体からなる発光部と、前記基板の上方に設けられた電気伝導層と、前記電気伝導層に電気的に接続された第1の電極及び第2の電極とを備え、前記発光部と前記電気伝導層はエピタキシャル成長により連続的に形成されており、前記電気伝導層は第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層上に設けられ、且つバンドギャップエネルギーが前記第1の窒化物半導体層のバンドギャップエネルギーより大きい第2の窒化物半導体層とから構成され、前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光することにより、前記第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層の界面を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとる。
この構成によれば、発光部から放射された光が電気伝導層に吸収されて電子−正孔対が発生するため、発光部で生成する光の強度により、第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層との界面を介して第1の電極と第2の電極との間に流れる電流量を制御することができる。また、オン状態の際に電気伝導層を流れる電流量を光によって増加させることができるし、電流をオフにすることもできる。さらに、電気伝導層において生成した電子・正孔対が移動する際に電位差(光起電力)が発生し、その光起電力が電気伝導層内の電子または正孔の増加に寄与するため、電気伝導層を流れる電流を増加させることができる。また、電気伝導層と発光部とは電気的に分離されているので、電気伝導層に印加される電圧によって電気伝導構造の動作制御性が影響を受けることがない。
また、第2の窒化物半導体層の一部に凹部を形成すること等によってノーマリ・オフ型にすることができる。この場合、電気伝導層を流れる電流のオン/オフを光によって制御できるので、双方向スイッチとして機能させることができる。
ここで意味するオン/オフとは、例えば、前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光し、前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流の変化量が急激に増加するときの電流値を基準電流とし、前記電極間に流れる電流が基準電流より小さい場合はオフ状態、大きい場合はオン状態にあると定義する。
前記発光部から放射される光のエネルギーが、前記電気伝導層のバンドギャップエネルギーよりも大きければ、効果的に電気伝導層にキャリアが発生するので特に好ましい。なお、ここで「光のエネルギー」とは、光子1個分のエネルギーのことを意味している。
なお、本発明のトランジスタと電源回路とで双方向スイッチを構成することもできる。
また、本発明のトランジスタの駆動方法では、前記第1の電極と前記第2の電極の間に印加された電圧の極性により、第1の電極と第2の電極との間に流れる電流の向きを反転させ、反転した電流の双方(すなわち、両方向の電流)をオンまたはオフの状態にすることができる。
また、本発明の双方向スイッチの駆動方法は、トランジスタと、電源回路とからなる双方向スイッチの駆動方法であって、前記トランジスタは、基板と、前記基板の上方に設けられた窒化物半導体からなる発光部と、前記基板の上方に設けられた電気伝導層と、前記電気伝導層に電気的に接続された第1の電極及び第2の電極を備え、前記発光部と前記電気伝導層はエピタキシャル成長により連続的に形成されており、前記電気伝導層は第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層上に設けられ、且つバンドギャップエネルギーが前記第1の窒化物半導体層のバンドギャップエネルギーより大きい第2の窒化物半導体層から構成され、前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光することにより、前記第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層の界面を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとり、前記電源回路は、前記第1の電極と第2の電極に接続され、前記電源回路が、前記第1の電極の電位を基準電位として前記第1の電極と前記第2の電極の間に電圧を印加することにより、前記電流の向きを反転させ、反転した前記電流の双方を、オンまたはオフ状態にする。
以上、説明したように、本発明の半導体装置によれば、発光部において発光した光が電気伝導層に吸収された際に生成する電子−正孔対と、その電子−正孔対によって発生する光起電力によって、電気伝導層を流れる電流を制御可能である。また、電気伝導層と発光部が電気的に分離されているため、従来の双方向スイッチと比較して駆動回路の簡素化が可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面図であり、図2は、本実施形態の半導体装置を上方から見た場合の平面図である。図1は、図2に示すI-I線における半導体装置の断面を示している。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の断面図であり、図2は、本実施形態の半導体装置を上方から見た場合の平面図である。図1は、図2に示すI-I線における半導体装置の断面を示している。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置では、基板101の上方にn型クラッド層103、活性層104、及びp型クラッド層105を有する発光部150が形成され、発光部150の上方に電気伝導層であるアンドープInGaN層108、第1のソース/ドレイン電極(第1の電極)110、及び第2のソース/ドレイン電極(第2の電極)111を有するトランジスタ(電気伝導構造)が形成されている。
すなわち、図1に示す本実施形態の半導体装置は、サファイアからなる基板101と、基板101の(0001)面(上面)上に順次エピタキシャル成長された、膜厚が100nmのAlNからなるバッファ層102、膜厚が1μmのn型GaNからなるn型クラッド層103、活性層104、及び膜厚が1μmのp型GaNからなるp型クラッド層105とを備えている。活性層104は、例えばInGaN層とGaN層とが交互に積層されてなる多重量子井戸構造を有している。図1に示す例では発光部150は発光ダイオード構造を有しているが、面発光レーザーなど、光を発生することができる構造を有していればよい。
また、本実施形態の半導体装置は、p型クラッド層105の上に順次エピタキシャル成長された、膜厚が2μmのアンドープGaN層107、膜厚が5nmのアンドープInGaN層(第1の窒化物半導体層)108、及び膜厚が20nmのアンドープAlGaN層(第2の窒化物半導体層)109とを備えている。アンドープGaN層107、アンドープInGaN層108及びアンドープAlGaN層109は、アンドープInGaN層108の少なくとも一部にキャリア(電子)を走行させるための電気伝導構造を構成している。本実施形態の半導体装置では、アンドープInGaN層108は例えばIn0.20Ga0.80N、アンドープAlGaN層109はAl0.25Ga0.75Nで構成されているが、これ以外の組成であってもよい。
また、本実施形態の半導体装置は、共にアンドープAlGaN層109上に接触し、Ti層及びAl層で構成された第1のソース/ドレイン電極(第1の電極)110及び第2のソース/ドレイン電極(第2の電極)111と、アンドープAlGaN層109上に形成され、素子表面を保護するためのSiNからなる保護膜114と、基板101の裏面上に形成されたAl反射鏡112とを備えている。
アンドープAlGaN層109は、発光部150の直上方であって、平面的に見て第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に位置する領域に凹部(リセス)113を有している。凹部113ではアンドープAlGaN層109の厚みは他の部分に比べて薄くなっている。
また、n型クラッド層103、活性層104、及びp型クラッド層105のうち、凹部113の直下領域以外の領域に設けられた部分は、Arなどの非導電型不純物をイオン注入することによって高抵抗なイオン注入領域(非導電性層)106に変化している。すなわち、イオン注入領域106は、発光部150の両側方を含む領域に形成されている。
本実施形態の半導体装置では、トランジスタの電気伝導層として機能するアンドープInGaN層108のバンドギャップエネルギーが、活性層104で発生した光が有するエネルギーよりも小さくなっている。このため、後に説明するように、アンドープInGaN層108が活性層104から照射される光を効率良く受けることができ、光電効果を利用してアンドープInGaN層108を流れる電流を制御することが可能になっている。なお、発光部150と電気伝導層(アンドープInGaN層108)との間に設けられた層(ここではアンドープGaN層107)のバンドギャップエネルギーは活性層104で発生した光が有するエネルギーよりも大きいので、光はアンドープGaN層107を透過してアンドープInGaN層108に照射される。
また、基板101の裏面にはAl反射鏡112が形成されている。Al反射鏡112が設けられていることにより、活性層104から基板101側に出射された光をアンドープInGaN層108に向けて反射することができるので、効率良くアンドープInGaN層108に光を照射することが可能となる。
また、図2に示すように、平面的に見て凹部113の縦方向の両側にはn型クラッド層103の一部、及びp型クラッド層105の一部がそれぞれ露出している。このn型クラッド層103の露出部分の直上にはTi/Al電極117が設けられ、p型クラッド層105の露出部分の直上にはNi電極116が形成されている。
Ni電極116とTi/Al電極117の間に電圧を印加することにより、発光部150の活性層104において発光させることが可能となっている。
また、n型クラッド層103、活性層104、及びp型クラッド層105のうち、凹部113の下方領域、Ni電極116の下方領域、及びTi/Al電極117の下方領域以外の領域に設けられた部分にも上述のようにArなどが注入され、高抵抗なイオン注入領域106が形成されている。イオン注入領域106を形成することにより、発光部150の形成領域を凹部113の下方のみに絞ることができるので、イオン注入領域106を形成しない場合に比べて発光面積を縮小することが可能となり、消費電力の低減を図ることが可能となる。第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に流れる電流のオン/オフを制御するためには少なくともアンドープInGaN層108のうち凹部113の下方に位置する部分に光が照射できればよい。このため、イオン注入領域106を形成することにより、消費電力の低減を図りつつ、トランジスタのオン/オフ動作を制御することができる。
図3は、光が照射されていない時のアンドープAlGaN層109、アンドープInGaN層108、及びアンドープGaN層107のエネルギーバンドを示す図である。同図では、凹部113を通る縦断面における各層のエネルギーバンドを示している。
本実施形態の半導体装置では、バンドギャップエネルギーの小さいアンドープInGaN層108がバンドギャップエネルギーの大きいアンドープGaN層107とアンドープAlGaN層109との間に挟まれているため、アンドープInGaN層108にキャリアが閉じこめられ、アンドープInGaN層108はトランジスタのチャネル層として機能する。また、アンドープInGaN層108とアンドープAlGaN層109との接合部にはピエゾ分極及び自発分極が生じるため、アンドープInGaN層108とアンドープAlGaN層109との界面には、凹部113の下方領域を除いて常時電子(2次元電子ガス)が生じている。これに対し、図3に示すように、凹部113の下方では、アンドープAlGaN層109が薄膜化されることによりピエゾ効果が低減され、アンドープInGaN層108の伝導帯の下端がフェルミエネルギーより上に位置する。このため、凹部113の下方においては、アンドープInGaN層108に二次元電子ガスが形成されず、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に電流は流れない。すなわち、凹部113が形成されることにより、本実施形態の半導体装置はノーマリ・オフ型のトランジスタとなっている。
図4は、光が照射された時のアンドープAlGaN層109、アンドープInGaN層108、及びアンドープGaN層107のエネルギーバンドを示す図である。
同図に示すように、発光部150の活性層104から放射された光がアンドープInGaN層108で吸収されることにより、アンドープInGaN層108内で電子−正孔対が生成され、アンドープInGaN層108中のキャリアが増加する。また、生成した電子−正孔対によって光起電力が発生し、この光起電力によってアンドープInGaN層108のポテンシャルエネルギーが引き下げられ、アンドープInGaN層108の伝導帯の下端はフェルミエネルギーより下に位置するようになる。そのため、アンドープInGaN層108のうちアンドープAlGaN層109との界面近傍の部分には二次元電子ガスが形成され、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に電流が流れる。
図5(a)は、第1の実施形態に係る半導体装置において、電気伝導層(アンドープInGaN層108)に流れる電流と発光部150への印加電圧との関係を示す図であり、(b)は、電気伝導層に流れる電流と電気伝導層への印加電圧との関係を示す図である。
図5(a)、(b)に示すように、発光ダイオード構造を有する発光部150(図1参照)の両端にNi電極116及びTi/Al電極117を介して印加された電圧が大きくなるほど、アンドープInGaN層108に照射される光パワーが増大し、アンドープInGaN層108における電子−正孔対の発生量が増加すると同時に光起電力も増大する。この結果、本実施形態の半導体装置では、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に流れる電流を大きく増加させることに成功している。また、発光部150の両端にNi電極116とTi/Al電極117を介して印加された電圧が0〜2Vのときは、活性層104で光が生じず、アンドープInGaN層108で電子−正孔対は生成されないため、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に電流は流れない。なお、本実施形態の半導体装置では、電気伝導層を流れる電流の制御を目的としているので、電流コラプスの発生を抑えるために光を照射する場合に比べて発光部150で生成される光の強度は著しく大きくなっている。
以上のように、本実施形態の半導体装置においては、動作時に発光部150から放射された光によりアンドープInGaN層108に流れる電流量を制御できるとともに、アンドープInGaN層108に流れる電流のオン/オフの制御も可能になっている。このため、本実施形態の半導体装置においてはゲート電極を設けることなくトランジスタ動作の制御を行うことが可能となっている。
本実施形態の半導体装置は、例えば高耐圧の双方向スイッチとして機能させることができる。双方向スイッチとして機能させる場合、第1のソース/ドレイン電極110−第2のソース/ドレイン電極111間に電圧を印加する回路と、Ni電極116−Ti/Al電極117間に電圧を印加する回路とは互いに分離されているので、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に流れる電流量を、第1のソース/ドレイン電極110及び第2のソース/ドレイン電極111に印加する電圧の影響を受けることなく制御することができる。また、電気伝導層と発光部150が電気的に分離されているため、従来の双方向スイッチと比較して駆動回路の簡素化が可能である。
なお、図2に示す例ではNi電極116とTi/Al電極117とは共に凹部113の両側に設けられているが、Ni電極116とTi/Al電極117とが1つのみ設けられ、且つNi電極116とTi/Al電極117とが間に凹部113を挟むように配置してもよい。この場合でも、凹部113の下方に位置する活性層104全体(凹部113の下方に位置する部分)に正孔及び電子を供給することができるので、発光効率は低下しない。
また、本実施形態の半導体装置では、発光部150の周囲にイオン注入領域106が形成されているが、イオン注入領域106は必ずしも設けられていなくてもよい。イオン注入領域106を形成しない場合、アンドープInGaN層108の全体に光が照射されるため、トランジスタのオン時の電流を大きくすることができる。また、イオン注入領域106を形成するための工程を省略できるため、イオン注入領域106を設ける場合に比べて製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態の半導体装置では、電気伝導層の構成材料としてInGaNを用いたが、発光部150から放射される光を受けることができる物質であればこれ以外の半導体を用いてもよい。例えば、p型クラッド層105の上方にSiからなる電気伝導層を設けてもよい。ただし、窒化物半導体を電気伝導層の材料として用いる場合、耐圧性を高め、且つオン時に第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に大電流を流すことができるので好ましい。
なお、本実施形態の半導体装置では、電気伝導層が光を受けるアンドープInGaN層108のみで構成されていたが、電気伝導層が複数の層で構成されていてもよい。例えば、電気伝導層は、電子が走行する電子走行層と、電子走行層よりも発光部150に近い位置に設けられた電子供給層とで構成されていてもよい。この場合、(発光部150で生成される光のエネルギー)>(電子供給層のバンドギャップエネルギー)>(電子走行層のバンドギャップエネルギー)となっていればよい。この構成により、電子供給層において発光部150から放射された光を受けて電子−正孔対が発生し、発生した電子が電子走行層に流入し、電子走行層がトランジスタのチャネルとして機能する。
次に、図1を参照しながら、本実施形態の半導体装置の製造方法を簡単に説明する。
まず、例えばサファイアからなる基板101の(0001)面上にCVD法等を用いてAlNからなるバッファ層102、n型GaNからなるn型クラッド層103、InGaN層とGaN層を交互に積層させてなる活性層104、p型GaNからなるp型クラッド層105を順次エピタキシャル成長させる。次いで、p型クラッド層105上面の一部を覆う帯状のマスクを形成し、このマスクを用いてAr等の非導電性不純物を注入し、n型クラッド層103、活性層104、及びp型クラッド層105の一部を高抵抗なイオン注入領域106に変化させる。
次いで、マスクを除去した後、p型クラッド層105及びイオン注入領域106の上に、CVD法等を用いてアンドープGaN層107、アンドープInGaN層108、及びアンドープAlGaN層109を順次エピタキシャル成長させる。なお、イオン注入領域106を形成しない場合には、p型クラッド層105を形成した後、連続的にアンドープGaN層107のエピタキシャル成長を行えるため、工程数が少なくなり、製造コストを低減することができる。
続いて、アンドープAlGaN層109のうち、n型クラッド層103、活性層104、及びp型クラッド層105で構成された発光部150の上方に位置する部分をエッチングにより薄膜化することで、アンドープAlGaN層109に凹部113を形成する。次いで、アンドープAlGaN層109上にSiNからなる保護膜114を形成した後、凹部113の両側方領域において保護膜114の一部を除去する。次いで、露出したアンドープAlGaN層109上に、共にTi層及びAl層からなる第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111とをそれぞれ形成する。
次に、保護膜114からアンドープGaN層107までを一部領域において除去し、露出したp型クラッド層105上にNi電極116を形成する。次に、エッチング等によりn型クラッド層103の一部を露出させ、p型クラッド層105の露出部分上にTi/Al電極117を形成する。次いで、基板101の裏面の全体上にAl反射鏡112を形成する。以上のようにして、本実施形態の半導体装置を製造することができる。
−第1の実施形態の第1の変形例−
図6は、第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置の断面図である。
図6は、第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置の断面図である。
同図に示す本実施形態の変形例に係る半導体装置は、p型クラッド層(及びイオン注入領域106)とアンドープGaN層107との間にアンドープAlN層(絶縁層)115が形成されている点のみが図1に示す第1の実施形態に係る半導体装置と異なる。このアンドープAlN層115は、p型クラッド層105上にエピタキシャル成長されている。
アンドープAlN層115は高い絶縁性を有するため、発光部150と電気伝導構造(トランジスタ部分)とが電気的に絶縁される。また、アンドープAlN層115は発光部150において発光した光に対して透明であるため、光はアンドープAlN層115で吸収されることなく電気伝導層に到達する。また、絶縁層の材料としては、アンドープAlNの代わりに、Al2O3、ZnO、 MgOなどの酸化物や、SiC、ZnS、ZnSe、ダイヤモンド等を用いることができる。
−第1の実施形態の第2の変形例−
図7は、第1の実施形態に係る半導体装置において、双方向スイッチ動作を行った場合の電気伝導層(アンドープInGaN層108)に流れる電流と電気伝導層への印加電圧との関係を示す図である。図7に示すように、発光ダイオード構造を有する発光部250の両端にNi電極116及びTi/Al電極117を介して印加された電圧が大きくなるほど、アンドープInGaN層108に照射される光パワーが増大し、アンドープInGaN層108における電子−正孔対の発生量が増加すると同時に光起電力も増大する。この結果、本実施形態の半導体装置では、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に流れる電流を大きく増加させることに成功している。さらに、半導体装置には、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111に印加されている電圧の極性を反転させる電源回路が接続されており、印加電圧の反転により電流の向きを反転させ、電流を双方向に流すことに成功している。印加電圧は第1のソース/ドレイン電極110を基準にしており、正の電圧と負の電圧はそれぞれ第2のソース/ドレイン電極111の電位が第1のソース/ドレイン電極110よりも高いこと及び低いことを示している。ここで、電流の向きは第2のソース/ドレイン電極111から第1のソース/ドレイン電極110に流れる電流の向きを正と定義する。発光部150の両端にNi電極116とTi/Al電極117を介して印加された電圧が0〜2Vのときは、活性層209で光が生じず、アンドープInGaN層108で電子−正孔対は生成されないため、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111に印加されている電圧の極性を反転させても、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111の間において電流は双方向に流れない。以上のようにして、本実施形態では双方向スイッチング動作に成功している。
図7は、第1の実施形態に係る半導体装置において、双方向スイッチ動作を行った場合の電気伝導層(アンドープInGaN層108)に流れる電流と電気伝導層への印加電圧との関係を示す図である。図7に示すように、発光ダイオード構造を有する発光部250の両端にNi電極116及びTi/Al電極117を介して印加された電圧が大きくなるほど、アンドープInGaN層108に照射される光パワーが増大し、アンドープInGaN層108における電子−正孔対の発生量が増加すると同時に光起電力も増大する。この結果、本実施形態の半導体装置では、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111との間に流れる電流を大きく増加させることに成功している。さらに、半導体装置には、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111に印加されている電圧の極性を反転させる電源回路が接続されており、印加電圧の反転により電流の向きを反転させ、電流を双方向に流すことに成功している。印加電圧は第1のソース/ドレイン電極110を基準にしており、正の電圧と負の電圧はそれぞれ第2のソース/ドレイン電極111の電位が第1のソース/ドレイン電極110よりも高いこと及び低いことを示している。ここで、電流の向きは第2のソース/ドレイン電極111から第1のソース/ドレイン電極110に流れる電流の向きを正と定義する。発光部150の両端にNi電極116とTi/Al電極117を介して印加された電圧が0〜2Vのときは、活性層209で光が生じず、アンドープInGaN層108で電子−正孔対は生成されないため、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111に印加されている電圧の極性を反転させても、第1のソース/ドレイン電極110と第2のソース/ドレイン電極111の間において電流は双方向に流れない。以上のようにして、本実施形態では双方向スイッチング動作に成功している。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の断面図である。図9は、本実施形態の半導体装置を上方から見た場合の平面図である。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の断面図である。図9は、本実施形態の半導体装置を上方から見た場合の平面図である。
図8に示すように、本実施形態の半導体装置では、基板101の上にAlNからなるバッファ層202を挟んで、アンドープGaN層203、電気伝導層であるアンドープInGaN層204、アンドープAlGaN層205、第1のソース/ドレイン電極211、及び第2のソース/ドレイン電極212を有するトランジスタ(電気伝導構造)が形成されている。そして、このトランジスタの上方に、アンドープAlN層206を挟んで、p型クラッド層208と、活性層209と、n型クラッド層210とを有する発光部250が形成されている。
すなわち、本実施形態の半導体装置は、サファイアからなる基板201と、基板201の(0001)面上(上面)に順次エピタキシャル成長された、膜厚が100nmのAlNからなるバッファ層202、膜厚が2μmのアンドープGaN層203、膜厚が5nmのアンドープInGaN層204、膜厚が20nmのアンドープAlGaN層205を備えている。本実施形態の半導体装置では、アンドープInGaN層204は例えばIn0.20Ga0.80N、アンドープAlGaN層205はAl0.25Ga0.75Nで構成されている。アンドープAlGaN層205の一部が選択的に薄膜化されることで、アンドープAlGaN層205の上面には凹部207が形成されている。
また、本実施形態の半導体装置は、アンドープAlGaN層205の上に順次エピタキシャル成長された、アンドープAlN層206、p型GaNからなるp型クラッド層208、InGaN層及びGaN層で構成された多重量子井戸構造を有する活性層209、n型GaNからなるn型クラッド層210を備えている。図8に示す例では、発光部250は発光ダイオード構造を有している。また、アンドープAlN層206の上面から発光部250の側面及び上面に亘ってSiNからなる保護膜213が形成されており、保護膜213上にはAl反射鏡214が形成されている。
図9に示すように、本実施形態の半導体装置では、p型クラッド層208に接してNi電極215が形成され、n型クラッド層210に接してTi/Al電極216が形成されている。Ni電極215とTi/Al電極216との間に電圧を印加することにより、活性層209で光を発生させることが可能となっている。
本実施形態の半導体装置では、トランジスタの電気伝導層として機能するアンドープInGaN層204のバンドギャップエネルギーが、活性層209で発生した光が有するエネルギーよりも小さくなっている。このため、アンドープInGaN層204が活性層209から照射される光を効率良く受けることができ、光電効果を利用してアンドープInGaN層204を流れる電流を制御することが可能になっている。
また、凹部207が形成されているため、トランジスタ(電気伝導構造)はノーマリ・オフとなっており、発光部250から放射された光がアンドープInGaN層204のうち凹部207の下方に位置する部分に照射されることでアンドープInGaN層204を流れる電流量の制御、あるいは電気伝導構造のオン/オフの制御がなされる。
また、Al反射鏡214が保護膜213上に設けられているので、活性層209から上方に向かって放射された光をアンドープInGaN層204に向かって反射させることが可能となっている。このため、発光部250を電気伝導構造の上方に設けた場合でも効率良くアンドープInGaN層204に光を照射することができる。
また、アンドープAlGaN層205に形成された凹部207の端部には、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212の間に高電圧が印加された場合に電界集中が生じる場合がある。これに対し、本実施形態の半導体装置では、Al反射鏡214と第1のソース/ドレイン電極211とが電気的に接続されていることにより、凹部207の端のおける電界集中を緩和することが可能となり、耐圧性をさらに向上させることができる。
このように、本実施形態の半導体装置によっても、第1の実施形態に係る半導体装置と同様に、電気伝導構造と発光部とが電気的に分離されているので、ソース/ドレイン電極間に印加される電圧に影響されず、アンドープInGaN層204を流れる電流量の制御、あるいは電気伝導構造のオン/オフの制御を制御性良く行うことができる。
なお、本実施形態の半導体装置を作製する際には、基板201上にバッファ層202からアンドープAlGaN層205までを順次エピタキシャル成長させた後、アンドープAlGaN層205に凹部207を形成する。次いで、アンドープAlN層206上に、p型クラッド層208からn型クラッド層210までを順次エピタキシャル成長させる。次いで、アンドープAlN層206の上面と、発光部250の側面及び上面とをSiNからなる保護膜213で覆った後、エッチング等によりアンドープAlN層206の一部を露出させ、その露出部分に第1のソース/ドレイン電極211及び第2のソース/ドレイン電極212を形成する。また、n型クラッド層210を露出させてからn型クラッド層210に接するTi/Al電極216を形成し、p型クラッド層を露出させてからp型クラッド層208に接するNi電極215を形成する。次いで、保護膜213上にAl反射鏡214を形成する。以上のようにして、本実施形態の半導体装置を作製することができる。
−第2の実施形態の変形例−
図10は、第2の実施形態に係る半導体装置において、双方向スイッチ動作を行った場合の電気伝導層(アンドープInGaN層204)に流れる電流と電気伝導層への印加電圧との関係を示す図である。図10に示すように、発光ダイオード構造を有する発光部250の両端にNi電極215及びTi/Al電極216を介して印加された電圧が大きくなるほど、アンドープInGaN層204に照射される光パワーが増大し、アンドープInGaN層204における電子−正孔対の発生量が増加すると同時に光起電力も増大する。この結果、本実施形態の半導体装置では、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212との間に流れる電流を大きく増加させることに成功している。また、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212に印加されている電圧の極性を反転させる電源回路が設けられていることにより、両電極に印加される電圧の反転により電流の向きを反転させ、電流を双方向に流すことに成功している。印加電圧は第1のソース/ドレイン電極211を基準にしており、正の電圧と負の電圧はそれぞれ第2のソース/ドレイン電極212の電位が第1のソース/ドレイン電極211よりも高いこと及び低いことを示している。ここで、電流の向きは第2のソース/ドレイン電極212から第1のソース/ドレイン電極211に流れる電流の向きを正と定義する。発光部250の両端にNi電極215とTi/Al電極216を介して印加された電圧が0〜2Vのときは、活性層209で光が生じず、アンドープInGaN層204で電子−正孔対は生成されないため、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212に印加されている電圧の極性を反転させても、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212の間において電流は双方向に流れない。以上のようにして、本実施形態では双方向スイッチング動作に成功している。
図10は、第2の実施形態に係る半導体装置において、双方向スイッチ動作を行った場合の電気伝導層(アンドープInGaN層204)に流れる電流と電気伝導層への印加電圧との関係を示す図である。図10に示すように、発光ダイオード構造を有する発光部250の両端にNi電極215及びTi/Al電極216を介して印加された電圧が大きくなるほど、アンドープInGaN層204に照射される光パワーが増大し、アンドープInGaN層204における電子−正孔対の発生量が増加すると同時に光起電力も増大する。この結果、本実施形態の半導体装置では、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212との間に流れる電流を大きく増加させることに成功している。また、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212に印加されている電圧の極性を反転させる電源回路が設けられていることにより、両電極に印加される電圧の反転により電流の向きを反転させ、電流を双方向に流すことに成功している。印加電圧は第1のソース/ドレイン電極211を基準にしており、正の電圧と負の電圧はそれぞれ第2のソース/ドレイン電極212の電位が第1のソース/ドレイン電極211よりも高いこと及び低いことを示している。ここで、電流の向きは第2のソース/ドレイン電極212から第1のソース/ドレイン電極211に流れる電流の向きを正と定義する。発光部250の両端にNi電極215とTi/Al電極216を介して印加された電圧が0〜2Vのときは、活性層209で光が生じず、アンドープInGaN層204で電子−正孔対は生成されないため、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212に印加されている電圧の極性を反転させても、第1のソース/ドレイン電極211と第2のソース/ドレイン電極212の間において電流は双方向に流れない。以上のようにして、本実施形態では双方向スイッチング動作に成功している。
本発明の半導体装置は種々のトランジスタに応用可能であり、民生機器の電源回路で用いられるパワートランジスタの代替装置等として有用である。
101、201 基板
102、202 バッファ層
103、210 n型クラッド層
104、209 活性層
105、208 p型クラッド層
106 イオン注入領域
107、203 アンドープGaN層
108、204 アンドープInGaN層
109、205 アンドープAlGaN層
110、211 第1のソース/ドレイン電極
111、212 第2のソース/ドレイン電極
112、214 Al反射鏡
113、207 凹部
114、213 保護膜
115、206 アンドープAlN層
116、215 Ni電極
117、216 Ti/Al電極
150、250 発光部
102、202 バッファ層
103、210 n型クラッド層
104、209 活性層
105、208 p型クラッド層
106 イオン注入領域
107、203 アンドープGaN層
108、204 アンドープInGaN層
109、205 アンドープAlGaN層
110、211 第1のソース/ドレイン電極
111、212 第2のソース/ドレイン電極
112、214 Al反射鏡
113、207 凹部
114、213 保護膜
115、206 アンドープAlN層
116、215 Ni電極
117、216 Ti/Al電極
150、250 発光部
Claims (9)
- 基板と、
前記基板の上方に設けられた窒化物半導体からなる発光部と、
前記基板の上方に設けられた電気伝導層と、
前記電気伝導層に電気的に接続された第1の電極及び第2の電極とを備え、
前記発光部と前記電気伝導層はエピタキシャル成長により連続的に形成されており、
前記電気伝導層は第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層上に設けられ、且つバンドギャップエネルギーが前記第1の窒化物半導体層のバンドギャップエネルギーより大きい第2の窒化物半導体層とから構成され、
前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光することにより、前記第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層の界面を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとることを特徴とするトランジスタ。 - 前記発光部と前記第1の窒化物半導体層との間にエピタキシャル成長により連続的に設けられ、且つ前記発光部から放射される光のエネルギーよりも大きいバンドギャップエネルギーを有する絶縁層をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。
- 前記電流の向きが、前記第1の電極と前記第2の電極の間に印加された電圧の極性によって反転し、
反転した前記電流の双方が、オンまたはオフの状態をとることを特徴とする請求項1または2に記載のトランジスタ。 - 平面的に見て前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置する前記第2の窒化物半導体層の一部に形成された凹部をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載のトランジスタ。
- 前記基板の上方であって、前記発光部の両側方に位置する領域に設けられた非導電性不純物を含む非導電性層をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載のトランジスタ。
- 前記発光部は発光ダイオードまたは半導体レーザであることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1つに記載のトランジスタ。
- トランジスタと、電源回路とからなる双方向スイッチであって、
前記トランジスタは、
基板と、
前記基板の上方に設けられた窒化物半導体からなる発光部と、
前記基板の上方に設けられた電気伝導層と、
前記電気伝導層に電気的に接続された第1の電極及び第2の電極とを備え、
前記発光部と前記電気伝導層はエピタキシャル成長により連続的に形成されており、
前記電気伝導層は第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層上に設けられ、且つバンドギャップエネルギーが前記第1の窒化物半導体層のバンドギャップエネルギーより大きい第2の窒化物半導体層とから構成され、
前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光することにより、前記第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層の界面を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとり、
前記電源回路は、前記第1の電極と第2の電極に接続され、
前記電源回路が、前記第1の電極の電位を基準電位として前記第1の電極と前記第2の電極の間に電圧を印加することにより、前記電流の向きが反転し、
反転した前記電流の双方が、オンまたはオフ状態をとることを特徴とする双方向スイッチ。 - トランジスタの駆動方法であって、
前記トランジスタは、
基板と、
前記基板の上方に設けられた窒化物半導体からなる発光部と、
前記基板の上方に設けられた電気伝導層と、
前記電気伝導層に電気的に接続された第1の電極及び第2の電極とを備え、
前記発光部と前記電気伝導層はエピタキシャル成長により連続的に形成されており、
前記電気伝導層は第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層上に設けられ、且つバンドギャップエネルギーが前記第1の窒化物半導体層のバンドギャップエネルギーより大きい第2の窒化物半導体層から構成され、
前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光することにより、前記第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層の界面を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとり、
前記第1の電極と前記第2の電極の間に印加された電圧の極性により、前記電流の向きを反転させ、
反転した前記電流の双方をオンまたはオフの状態にすることを特徴とするトランジスタの駆動方法。 - トランジスタと、電源回路とからなる双方向スイッチの駆動方法であって、
前記トランジスタは、
基板と、
前記基板の上方に設けられた窒化物半導体からなる発光部と、
前記基板の上方に設けられた電気伝導層と、
前記電気伝導層に電気的に接続された第1の電極及び第2の電極を備え、
前記発光部と前記電気伝導層はエピタキシャル成長により連続的に形成されており、
前記電気伝導層は第1の窒化物半導体層と、前記第1の窒化物半導体層上に設けられ、且つバンドギャップエネルギーが前記第1の窒化物半導体層のバンドギャップエネルギーより大きい第2の窒化物半導体層から構成され、
前記発光部から放射された光を前記電気伝導層が受光することにより、前記第1の窒化物半導体層と第2の窒化物半導体層の界面を介して前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流が、オンまたはオフの状態をとり、
前記電源回路は、前記第1の電極と第2の電極に接続され、
前記電源回路が、前記第1の電極の電位を基準電位として前記第1の電極と前記第2の電極の間に電圧を印加することにより、前記電流の向きを反転させ、
反転した前記電流の双方を、オンまたはオフ状態にすることを特徴とする双方向スイッチの駆動方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8558614B2 (en) | 2011-03-18 | 2013-10-15 | Fujitsu Limited | Amplification device |
WO2014184995A1 (ja) * | 2013-05-16 | 2014-11-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 窒化物半導体装置 |
JP2017022288A (ja) * | 2015-07-13 | 2017-01-26 | 株式会社豊田中央研究所 | 半導体装置 |
-
2008
- 2008-09-16 JP JP2008236840A patent/JP2010073744A/ja active Pending
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