JP2017022288A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発光部を備える半導体装置において、電極のレイアウトが複雑にならない。【解決手段】 半導体装置100は、ヘテロ接合を有する半導体層115と、半導体層115の上方に設けられているドレイン電極132と、半導体層115の上方に設けられており、ドレイン電極132から離れて配置されているソース電極128と、第2半導体層115の上方に設けられており、ドレイン電極132とソース電極128の間に配置されているゲート電極130と、半導体層115とゲート電極130の間、半導体層115とドレイン電極132の間、及び、半導体層115とソース電極128の間、の少なくとも1つの間に設けられている発光部124と、を備える。【選択図】 図1
Description
本明細書で開示する技術は、発光部を備える半導体装置に関する。
2次元電子ガス層をチャネルとして動作する半導体装置が開発されている。この種の半導体装置は、ヘテロ接合を有する半導体層と、ドレイン電極と、ソース電極と、ゲート電極で構成されている。半導体層は、第1半導体層と、第1半導体層とヘテロ接合する第2半導体で構成されている。この種の半導体装置は、ヘテロ接合近傍に発生する2次元電子ガス層をチャネルとして利用することで、ドレイン電極とソース電極との間に電流が流れるように構成されている。
この種の半導体装置では、第2半導体層の上面又はバルクに蓄積する電荷によってドレイン電極とソース電極の間を流れる電流が減少する電流コラプス現象の発生が問題となっている。特許文献1は、第2半導体層の上面又はバルクに光を照射することで、蓄積された電荷を放出させ、電流コラプス現象の影響を低減する技術を開示する。
特許文献1の半導体装置では、FETとLEDが同一半導体基板上に形成されている。特許文献1の半導体装置では、FETを構成するドレイン電極、ソース電極、及び、ゲート電極とは別に、LEDのカソードとなるn型電極とLEDのアノードとなるp型電極が形成されている。このため、特許文献1の半導体装置では、FETを構成するドレイン電極、ソース電極、及び、ゲート電極に加えて、LEDを構成するn型電極、及び、p型電極を必要とし、半導体装置を上面視したときのレイアウトが煩雑となる。
本明細書に開示する半導体装置は、ヘテロ接合を有する半導体層と、半導体層の上方に設けられているドレイン電極と、半導体層の上方に設けられており、ドレイン電極から離れて配置されているソース電極と、半導体層の上方に設けられており、ドレイン電極とソース電極の間に配置されているゲート電極と、半導体層とゲート電極の間、半導体層とドレイン電極の間、及び、半導体層とソース電極の間、の少なくとも1つの間に設けられている発光部と、を備える。
上記の半導体装置では、発光部は、半導体層とゲート電極の間、半導体層とドレイン電極の間、及び、半導体層とソース電極の間、の少なくとも1つの間に設けられている。半導体層とドレイン電極又は半導体層とソース電極の間に発光部が設けられている場合、発光部は、ドレイン電極とソース電極との間を流れる電流により発光することができる。また、半導体層とゲート電極の間に発光部が設けられている場合、発光部は、ゲート電極とソース電極との間を流れる電流により、発光することができる。すなわち、発光部に電流を流すために、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極以外の電極を設ける必要が無い。このため、上面視したときの半導体装置のレイアウトを簡単化することができる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に示す技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。
(特徴1)発光部の一実施形態は、半導体層とゲート電極の間に設けられていてもよい。電流コラプス現象の原因となる電荷の多くは、ゲート電極の近傍に蓄積される。半導体層とゲート電極の間に発光部を設けることで、発光部と電流コラプス現象の原因となる電荷の距離が短くなる。これにより、発光部が発光する光を、電流コラプス現象の原因となる電荷に効率的に照射することができる。この結果、電流コラプス現象の影響をより効果的に低減することができる。
(特徴2)発光部は、p型の窒化ガリウムのアノード層とn型の亜鉛酸化物カソード層で構成されるダイオードを有していてもよい。p型の窒化ガリウムのアノード層とn型の亜鉛酸化物カソードで構成されるダイオードは、印加される電圧の方向が順方向、逆方向のいずれの場合でも、光を発光することができる。このため、アノード層とカソード層の積層の順番は、印加される電圧の方向によって限定されない。
(特徴3)アノード層が、半導体層側に配置されており、カソード層が、ゲート電極側に配置されていてもよい。このような構成によると、アノード層から伸びる空乏層が、半導体層に向かって広がる。これにより、アノード層に対応する範囲の半導体層のヘテロ接合界面が空乏化される。このため、半導体層のヘテロ接合界面が空乏化されている状態では、ドレイン電極とソース電極の間を電流が流れない。この結果、ノーマリオフ型の半導体装置が構成される。
(特徴4)ダイオードは、さらに、アノード層とカソード層の間に設けられているi型の亜鉛酸化物の中間層を含んでいてもよい。このような構成によると、ダイオードの発光強度を向上させることができる。
(特徴5)発光部の他の実施形態は、半導体層とドレイン電極の間、及び、半導体層とソース電極の間、の少なくとも一方に設けられていてもよい。ドレイン電極とソース電極の間を流れる電流は、ゲート電極とソース電極の間を流れる電流よりも大きい。このため、発光部の発光強度は、発光部が半導体層とゲート電極に設けられている場合よりも大きくなる。これにより、電流コラプス現象の原因となる電荷に、より発光強度の高い光を照射することができる。この結果、電流コラプス現象の影響を効果的に低減することができる。
(特徴6)発光部は、p型の窒化ガリウムのアノード層とn型の亜鉛酸化物のカソード層で構成されるダイオードを有していてもよい。p型の窒化ガリウムのアノード層とn型の亜鉛酸化物カソードで構成されるダイオードは、印加される電圧の方向が順方向、逆方向のいずれの場合でも、光を発光することができる。このため、アノード層とカソード層の積層の順番は、印加される電圧の方向によって限定されない。
(特徴7)発光部は、半導体層とゲート電極の間に設けられているp型の窒化ガリウムのp型窒化ガリウム層をさらに備えていてもよい。p型窒化ガリウム層と発光部のアノード層が同一面内に存在していてもよい。このような構成によると、p型窒化ガリウム層と発光部のアノード層は、半導体装置を生成する工程の中の共通の工程で作製することができる。
(特徴8)発光部は、さらに、アノード層とカソード層の間に設けられているi型の亜鉛酸化物の中間層を含んでいてもよい。このような構成によると、ダイオードの発光強度を向上させることができる。
図1に示されるように、半導体装置100は、半導体基板110と、バッファ層112と、半導体層115と、発光部124と、ソース電極128と、ゲート電極130と、ドレイン電極132を備えている。
半導体基板110は、p型のシリコン(Si)からなっている。バッファ層112は、半導体基板110上に設けられており、超格子(AlN/GaN)又は窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなっている。半導体層115は、第1半導体層114と第2半導体層116を備えている。第1半導体層114は、バッファ層112上に設けられており、窒化ガリウム(GaN)からなっている。第2半導体層116は、第1半導体層114上に設けられており、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなっている。第1半導体層114と第2半導体層116のヘテロ接合界面に面した領域には、2次元電子ガス(2DEG)が生成される。ソース電極128、ドレイン電極132、及び、発光部124は、第2半導体層116上に設けられている。ソース電極128、ドレイン電極132、及び、発光部124は、互いに間隔を空けて配置されている。発光部124は、ソース電極128とドレイン電極132の間に配置されている。発光部124上には、ゲート電極130が設けられている。なお、ソース電極128及びドレイン電極132は、第2半導体層116にオーミック接触している。
発光部124は、ダイオード126を備えている。ダイオード126は、第2半導体層116上に設けられている。ダイオード126は、アノード層118と、中間層120と、カソード層122を備えている。アノード層118は、半導体基板110上に設けられており、p型の窒化ガリウムからなっている。中間層120は、アノード層118上に設けられており、i型の亜鉛酸化物からなっている。カソード層122は、中間層120上に設けられており、n型の亜鉛酸化物からなっている。また、カソード層122上には、ゲート電極130が設けられており、ゲート電極130は、カソード層122にオーミック接触している。ダイオード126は、ダイオード126のPIN接合に印加される電圧の方向が、順方向、逆方向のいずれの場合においても、光を発光することができる。すなわち、ダイオード126のPIN接合に印加される電圧の方向が、順方向、逆方向のいずれの場合においても、ダイオード126内を電流が流れる。ダイオード126のPIN接合に逆方向の電圧が印加された場合に、ダイオード126が光を発光するメカニズムは、アバランシェ降伏とトンネル効果である。なお、ゲート電極130は、カソード層122にオーミック接触している。
図2を用いて、実施例1に係る半導体装置100の等価回路を説明する。第1端子142には、ゲート電極130が接続されている。第2端子144には、ドレイン電極132が接続されている。ソース電極128は、接地に接続されている。第1端子142とゲート電極130の間には、ダイオード126が接続されている。
次に、半導体装置100の動作について説明する。ゲート電極130に接地電圧を印加している間は、アノード層118と第2半導体層116の界面から伸びる空乏層がアノード層118に対応する範囲のヘテロ接合界面を空乏化し、その範囲の2DEGが消失する。このため、ドレイン電極132とソース電極128の間には電流IDは流れない。また、ゲート電極130とソース電極128の間には電流IGは流れない。
一方、ゲート電極130に正の電圧が印加されると、アノード層118と第2半導体層116の界面から伸びる空乏層が消失する。これにより、2次元電子ガスが、ドレイン電極132とソース電極128の間に連続して形成される。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間を電流IDが流れる。ゲート電極130に正の電圧が印加される場合、ダイオード126のPIN接合に逆方向の電圧が印加されることとなる。上述のように、ダイオード126は、PIN接合に逆方向の電圧が印加される場合でも、電流を流すことができる。このため、ゲート電極130とソース電極128の間を電流IGが流れる。電流IGは、電流IDよりも小さい値である(例えば、図3参照)。ダイオード126を電流IGが流れることで、ダイオード126は光を発光する。
次いで、半導体装置100の作用効果について、図3を用いて説明する。半導体装置100では、ゲート電極130に接地電圧を印加している時に、ドレイン電極132とゲート電極130の間に高電圧(例えば、およそ300V)が印加される(図3の時間T1)。このとき、ゲート電極130からドレイン側に向けて電子が注入され、その電子の一部がゲート電極130のドレイン側端部の第2半導体層116の上面又はバルクにトラップされる。これにより、ゲート電極130のドレイン側端部に負帯電領域が形成される。この負帯電領域の影響によって、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象が発生する。電子がトラップされている状態で、ゲート電極130に正の電圧を印加すると、ドレイン電極132とソース電極128の間を流れる電流IDが減少する。半導体装置100においては、ゲート電極130に正の電圧を印加すると、電流ID、IGが流れるとともに、ダイオード126は光を発光する(図3の時間T2)。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。GaNのバンドギャップ(約3.4eV)に相当する波長λ1は約365nmであり、ダイオード126から発光される光の波長λ2は、約368nmである。即ち、ダイオード126から発光される光の波長λ2は、GaNのバンドギャップ(波長λ1)以下となり、GaNのバンド間からのキャリアは生成されない。このため、ダイオード126から発光される光が電流コラプス領域に照射されることで、ゲート電極130のドレイン側端部の第2半導体層116の上面又はバルクにトラップされた電子のみを放出することができる。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。なお、電流コラプス現象の原因となる電子の多くは、ゲート電極130の近傍にトラップされる。ダイオード126は、第2半導体層116とゲート電極130の間に設けられている。このような構成によると、ダイオード126と電流コラプス現象の原因となる電子の距離を短くすることができる。これにより、ダイオード126から発光される光を、電流コラプス現象の原因となる電子へ効率的に照射することができる。この結果、電流コラプス現象の影響を効果的に低減することができる。
(半導体装置100の製造方法)
まず、図4に示すように、半導体基板110、バッファ層112、第1半導体層114、第2半導体層116、アノード層118が積層した積層体を準備する。この積層体は、MOCVD技術を利用して、半導体基板110上に結晶成長させることで形成することができる。
まず、図4に示すように、半導体基板110、バッファ層112、第1半導体層114、第2半導体層116、アノード層118が積層した積層体を準備する。この積層体は、MOCVD技術を利用して、半導体基板110上に結晶成長させることで形成することができる。
次いで、図5に示すように、アノード層118上に、中間層120及びカソード層122を順に成膜する。成膜方法としては、PLDやスパッタ法などを用いることができる。この時、酸素をドーパントとして、中間層120及びカソード層122を成膜する。ドーパント濃度は、中間層120を成膜するときは、1×1017cm3以下に調整し、カソード層122を成膜するときは、約3×1018cm3となるように調整する。
次いで、図6に示すように、第2半導体層116上のカソード層122、中間層120、及び、アノード層118をパターニングする。この工程では、カソード層122の一部にエッチングマスクを形成(図示省略)し、エッチングが形成されていない領域のカソード層122、中間層120、及び、アノード層118を、第2半導体層116が露出するまでエッチングする。
次いで、第2半導体層116及び複数のカソード層122上に、Ti、Al、Niが順に積層された電極形成膜をパターニングする。次いで、およそ600℃でアニールすることで、電極形成膜から各電極(130、132)を形成する。アニールすることで、各電極(128、130、132)は、オーミック電極となる。これにより、図1に示す実施例1の半導体装置100が完成する。
上述のように、半導体装置100において、ダイオード126は、第2半導体層116とゲート電極130の間に設けられている。このような構成によると、ダイオード126に電流を流すために、従来の半導体装置1000に電極などを追加する必要が無い。このため、従来の半導体装置1000にダイオード126に電流を流すための電極を追加している半導体装置(例えば、特許文献1)と比較して、半導体装置100は、各電極128、130、132の間の絶縁の確保が容易となる。また、半導体装置100の上面側には、配線、パッドが必要である。ダイオード126に電流を流すための電極などを従来の半導体装置1000に追加する必要が無いため、半導体装置100の上面側に設けられる電極、配線、パッドのレイアウトを簡単化することができる。また、半導体装置100は、ダイオード126に電流を流すための電極などを有する半導体装置(例えば、特許文献1)と比較して、上面視したときの面積を小さくすることができる。
図7を用いて、実施例1と異なる点について説明する。なお、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例2では、第2半導体層116とドレイン電極132の間にダイオード126が設けられており、第2半導体層116とゲート電極130の間には、p型窒化ガリウム層234が設けられおり、ソース電極128は第2半導体層116上に設けられている。p型窒化ガリウム層234は、アノード層118と同様に、p型の窒化ガリウムからなる。p型窒化ガリウム層234は、アノード層118と同一面内に存在している。このような構成によると、p型窒化ガリウム層234は、図4のアノード層118をパターニングすることで形成することができる。
半導体装置200の動作は、半導体装置100の動作と同じである。即ち、ゲート電極130に接地電圧が印加されている場合、電流ID、IGは流れない。一方、ゲート電極130に正の電圧が印加されると、電流ID、IGは流れる。ドレイン電極132とソース電極128の間を電流IDが流れると、ダイオード126に電流IDが流れる。この結果、第2半導体層116とドレイン電極132の間に設けられているダイオード126は光を発光する。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。なお、半導体装置200において、ダイオード126は、第2半導体層116とドレイン電極132の間に設けられている。電流IDは、IGよりも大きい。このため、ダイオード126に流れる電流は、ゲート電極130と第2半導体層116の間にダイオード126が設けられている場合にダイオード126に流れる電流よりも、大きくなる。これにより、ダイオード126の発光する光の発光強度は、より大きくなる。この結果、発光強度の大きい光を、電流コラプス現象の原因となる電子に照射することで、電流コラプス現象の影響をより効果的に低減することができる。
図8を用いて、実施例2と異なる点について説明する。なお、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例3では、第2半導体層116とゲート電極130の間に、p型窒化ガリウム層234が配置されていない。すなわち、ゲート電極130は、第2半導体層116上に設けられている。なお、ゲート電極130は、第2半導体層116にショットキー接触している。
半導体装置300の動作について説明する。ゲート電極130に接地電圧が印加されている間は、2次元電子ガスが、ドレイン電極132とソース電極128の間に連続して形成される。このため、ドレイン電極132とソース電極128の間を電流IDが流れる。この結果、第2半導体層116とソース電極128の間、及び、第2半導体層116とドレイン電極132の間、に設けられているダイオード126に電流IDが流れ、ダイオード126は光を発光する。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。
一方、ゲート電極130に負の電圧を印加すると、ゲート電極130に対応する範囲の2次元電子ガスが消失する。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間に電流IDが流れない。このため、ドレイン電極132とソース電極128の間に配置されているダイオード126に電流IDは流れない。
半導体装置300の効果について、図9を用いて説明する。半導体装置300では、ゲート電極130に負の電圧を印加している時に、ドレイン電極132とソース電極128の間に高電圧(例えば、およそ300V)が印加される(図9の時間T3)。これにより、電子の一部がゲート電極130のドレイン側端部の第2半導体層116の上面又はバルクにトラップされる。電子がトラップされている状態で、ゲート電極130への負の電圧の印加を停止すると、ドレイン電極132とソース電極128の間を流れる電流IDが減少する(図9の時間T4)。半導体装置300においては、ドレイン電極132とソース電極128の間を電流IDが流れることで、ダイオード126が発光する。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。ダイオード126から発光される光により、ゲート電極130のドレイン側端部の第2半導体層116の上面又はバルクにトラップされた電子のみを放出することができる。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。
図10を用いて、実施例2と異なる点について説明する。なお、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例4では、第2半導体層116とソース電極128の間にダイオード126が設けられており、ドレイン電極132は、第2半導体層116上に設けられている。この半導体装置400において、ゲート電極130に接地電圧が印加されている場合、電流ID、IGは流れない。一方、ゲート電極130に正の電圧が印加されると、電流ID、IGは流れる。ドレイン電極132とソース電極128のとの間を電流IDが流れると、ダイオード126に電流IDが流れる。この結果、第2半導体層116とドレイン電極132の間に設けられているダイオード126は光を発光する。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。
図11を用いて、実施例1と異なる点について説明する。なお、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例5では、第2半導体層116とゲート電極130の間に加えて、第2半導体層116とソース電極128の間、及び、第2半導体層116とドレイン電極132の間に、ダイオード126が設けられている。半導体装置500の動作は、半導体装置100の動作と同じである。即ち、ゲート電極130に接地電圧が印加されている場合、電流ID、IGは流れない。一方、ゲート電極130に正の電圧が印加されると、電流ID、IGは流れる。半導体装置500では、電流IGが流れることで、第2半導体層116とゲート電極130の間のダイオード126が発光する。また、電流IDが流れることで、第2半導体層116とソース電極128の間、及び、第2半導体層116とドレイン電極132の間のダイオード126が発光する。複数のダイオード126から発光されるそれぞれの光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。
図12を用いて、実施例2と異なる点について説明する。なお、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例6では、ソース電極128とドレイン電極132の間の領域140において、絶縁膜134が第1半導体層114上に設けられている。即ち、領域140には、第2半導体層116は存在しない。ゲート電極130は、絶縁膜134に形成された溝136に設けられている。
半導体装置600の動作について説明する。ゲート電極130に接地電圧が印加されている間は、絶縁膜134の下部の電子密度が薄く、ドレイン側とソース側の2次元電子ガスが絶縁される。このため、ドレイン電極132とソース電極128の間に、電流IDは流れない。一方、ゲート電極130に正の電圧が印加されると、絶縁膜134の下部の電子密度が濃くなり、ドレイン側とソース側の2次元電子ガスが導通する。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間を電流IDが流れる。ドレイン電極132とソース電極128の間を電流IDが流れると、ダイオード126に電流IDが流れる。この結果、第2半導体層116とドレイン電極132の間に設けられているダイオード126は光を発光する。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。
図13を用いて、実施例6と異なる点について説明する。なお、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。実施例7では、第2半導体層116とソース電極128の間にダイオード126が設けられており、ドレイン電極132は、第2半導体層116上に設けられている。この半導体装置700において、ゲート電極130に接地電圧が印加されている場合、電流IDは流れない。一方、ゲート電極130に正の電圧が印加されると、電流IDは流れる。ドレイン電極132とソース電極128のとの間を電流IDが流れると、ダイオード126に電流IDが流れる。この結果、第2半導体層116とソース電極128の間に設けられているダイオード126は光を発光する。ダイオード126から発光される光の一部は、第2半導体層116に照射されるように構成されている。これにより、ドレイン電極132とソース電極128の間の抵抗が増加する電流コラプス現象の影響を低減することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記の各実施例では、発光部124は、p型の窒化ガリウムのアノード118層とn型の亜鉛酸化物のカソード層122で構成されている。しかしながら、カソード層122は、ZnS、ZnSe、InP、InGaN、AlGaInP、又は、有機材料(meh−PPV、PPT、CN−PPTなどの積層)からなっていてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
100、200、300、400、500、600、700、1000:半導体装置
110:半導体基板
112:バッファ層
114:第1半導体層
115:半導体層
116:第2半導体層
118:アノード層
120:中間層
122:カソード層
124:発光部
126:ダイオード
128:ソース電極
130:ゲート電極
132:ドレイン電極
134:絶縁膜
136:溝
140:領域
142、144:端子
234:p型窒化ガリウム層
IG、ID:電流
110:半導体基板
112:バッファ層
114:第1半導体層
115:半導体層
116:第2半導体層
118:アノード層
120:中間層
122:カソード層
124:発光部
126:ダイオード
128:ソース電極
130:ゲート電極
132:ドレイン電極
134:絶縁膜
136:溝
140:領域
142、144:端子
234:p型窒化ガリウム層
IG、ID:電流
Claims (9)
- ヘテロ接合を有する半導体層と、
前記半導体層の上方に設けられているドレイン電極と、
前記半導体層の上方に設けられており、前記ドレイン電極から離れて配置されているソース電極と、
前記半導体層の上方に設けられており、前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に配置されているゲート電極と、
前記半導体層と前記ゲート電極の間、前記半導体層と前記ドレイン電極の間、及び、前記半導体層と前記ソース電極の間、の少なくとも1つの間に設けられている発光部と、を備える半導体装置。 - 前記発光部は、前記半導体層と前記ゲート電極の間に設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記発光部は、p型の窒化ガリウムのアノード層とn型の亜鉛酸化物のカソード層で構成されるダイオードを有する、請求項2に記載の半導体装置。
- 前記アノード層が、前記半導体層側に配置されており、
前記カソード層が、前記ゲート電極側に配置されている、請求項3に記載の半導体装置。 - 前記ダイオードは、さらに、前記アノード層と前記カソード層の間に設けられているi型の亜鉛酸化物の中間層を含む、請求項3又は4に記載の半導体装置。
- 前記発光部は、前記半導体層と前記ドレイン電極の間、及び、前記半導体層と前記ソース電極の間、の少なくとも一方に設けられている、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記発光部は、p型の窒化ガリウムのアノード層とn型の亜鉛酸化物のカソード層で構成されるダイオードを有する、請求項6に記載の半導体装置。
- 前記半導体層と前記ゲート電極の間に設けられているp型の窒化ガリウムのp型窒化ガリウム層をさらに備え、
前記p型の窒化ガリウム層と前記発光部の前記アノード層が同一面内に存在する、請求項7に記載の半導体装置。 - 前記ダイオードは、さらに、前記アノード層と前記カソード層の間に設けられているi型の亜鉛酸化物の中間層を含む、請求項7又は8に記載の半導体装置。
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2015
- 2015-07-13 JP JP2015140006A patent/JP2017022288A/ja active Pending
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