JP2008016700A - 半導体集積装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体集積装置において、簡素化された構成にて、電気的特性に弊害を受けずに光機能を設け、電気的特性を向上させる。
【解決手段】結晶基板12上に電子供給層(n型層)25を形成し、この電子供給層(n型層)25の上にゲート電極8,ソース電極7,ドレイン電極6を形成してFET部を設け、さらに前記ソース電極7の外側の結晶基板12上にn型オーミック電極5を形成し、このn型オーミック電極5の上にn型層27,n型活性層(発光層)15,p型層26を形成して発光部3を設ける。この構成により、同一結晶基板12上にFET素子部と発光素子部を形成し、電気的機能と光機能とを共有するようにして、回路規模が小さいままで、光励起効果を用いて特性向上を図ることを可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界効果型トランジスタまたはヘテロ接合型バイポーラートランジスタなどの光が照射される能動領域を具備する半導体集積装置に関するものである。
GaAsなどからなる化合物半導体材料は、高周波用アンテナスイッチ(以下、SWと略す)、あるいはパワーアンプ(以下、PAと略す)などの電気材料としての機能と、半導体レーザ(以下、LDと略す)、発光ダイオード(以下、LEDと略す)などの光材料としての機能とを構成することが可能である。
電気材料として挙げたSWあるいはPAは、電界効果トランジスタ(以下、FETと略す)、ヘテロ接合型バイポーラートランジスタ(以下、HBTと略す)で構成されている。現在、FETを構成する際に、SWにおいては低ロス、PAにおいては高利得が求められ、また回路構成による工夫がもたらされている。
図12は従来のFETを説明するための断面図であって、6はドレイン電極、7はソース電極、8はゲート電極、12は結晶基板、16は発光信号、22は光照射時の空亡層、23は光未照射時の空亡層、25は電子供給層(n型層)を示す。
図12において、電子供給層25において光照射されると空亡層22の幅が小さくなり、ゲート電極8の下を通過する電荷が流れやすくなり、ドレイン電極6−ソース電極7間のパスが低抵抗化される。
その電気的特性は、図16(a)に示すように、概略的には同一ゲート電位を有する際に、点線部が光未照射時の特性(Ids−Vds特性)、また実線部が光照射時の同特性となる。傾きが抵抗値となるため、同一ゲート電位時には光照射されたときの方が低抵抗値を示す。
図13は従来のHBTを説明するための断面図であって、9はコレクタ電極、10はベース電極、11はエミッタ電極、12は結晶基板、16は発光信号、17はコレクタ、18はサブ・コレクタ、19はベース、20はエミッタ、22は光照射時の空亡層、23は光未照射時の空亡層を示す。
HBTでは、表面・界面活性層に形成される空亡層がエミッタ−ベースの界面を中心に形成されるため、界面部分を光照射すると空亡層22の幅が小さくなり、低抵抗値を示す。
前記のようなFETの特性およびHBTの特性が見られる要因として、光照射を行うと電子と再結合を行い、ある一定の光エネルギを与えることにより、化合物材料中の電子が励起状態となるため、空亡層幅が小さくなることが挙げられる。
また、光照射方法として、化合物半導体材料は光機能材料としても注目を浴び、同一材料で構成が可能なLDあるいはLEDについては、光効率を上げていくことが課題となっており、近年、光−電気変換回路も多くなっている。その中でLED半導体LED構造例として、端面発光型LED構造と面発光型LED構造がある。
図14は端面発光型LED構造を説明するための断面図であって、4はp型オーミック電極、5はn型オーミック電極、13は電子、14は陽子、15はn型活性層(発光層)、16は出射光(発光信号)、26はp型層、27はn型層を示す。
前記端面発光型LED構造は、LED接合面と平行方向に光を採り出す構造であり、エピ成長の膜厚を制御することにより発光面を小さくすることが可能であるが、発光面から半導体結晶内部に行くに従い、外部発光出力には寄与しなくなる。外部発光出力効率の高い構造として発光面の大きな面発光型LED構造がある。
図15(a),(b)は面発光型LED構造を説明するための断面図であって、4’はp型オーミック電極、5’はn型オーミック電極、13’は電子、14’は陽子、15’はn型活性層(発光層)、16’は出射光(発光信号)、26’はp型層、27’はn型層を示し、図15(a)と図15(b)との構成では、n型オーミック電極5’の位置が異なっている。
光照射時と光未照射時とのFETにおけるソース−ドレイン間のVds−Ids特性が示されている図16(b)よりFETに光照射を行うと、未照射時よりドレイン電圧向上が見られ、未照射時の閾値は、より負電荷側にシフトするようになるため、ドレイン電極−ソース電極間のVds−Idsの立ち上がり箇所の傾きが変わり、抵抗値が小さくなる現象が見られる。抵抗値が小さくなる要因として、表面・界面の電子が活性化するため、表面・界面の空亡層幅が小さくなることが挙げられる。
また、同様に光照射時と光未照射時とのHBTにおけるエミッタ−コレクタ間のVce−Ic特性を図17に示す。HBTに光照射照度を変化させると、照度が強いときにエミッタ−コレクタ間のVce−Icの立ち上がり箇所の傾きが変わり、抵抗値が小さくなる現象が見られる。本結果より光照射させるとgm(コンダクタンス)が良くなり、エミッタ−コレクタ間の電流が流れやすくなる。さらに、光強度の差により線形性が良くなるため、本線形性に大きく寄与する歪特性が良くなる。
特開2001−44488号公報 特開平9−69648号公報
しかしながら、従来では、一般的には化合物半導体材料を、電気材料、光材料として個別の用途で使用しているが、一体化が可能な化合物半導体材料において電気材料と光材料としてのハイブリッド機能が見られ、さらには、それぞれ異なるエネルギ出力手段で電気的に弊害を受ける機能を光機能がカバーして、電気的機能と光機能を共有する例も増えている。
近年、回路規模が大きくなる傾向にあるSWや、高機能化が求められるPAとして、回路規模を小さくできるようにするため、前記のように光を用いることが考えられる。
すなわち、FETおよびHBTの表面空亡層や界面空亡層を制御するため、昇圧回路などの高電圧化を行っているが、電気的負荷が大きくなるという問題が生じる。また、回路規模を大きくすることによるデバイス機能の良化により制御を行えるが、チップ面積肥大化という問題が生じる。そこで、表面空亡層および界面空亡層を制御する方法として、光エネルギを用いて行うことにより空亡層中の電子が活発となるため、空亡層幅が小さくなり、かつ小エネルギで空亡層幅が制御できるようになり、現状の素子サイズよりも小さな素子で同特性を有することができるため小型化が可能となる。
本発明は、前記課題を解決するため、簡素化された構成にて、電気的特性に弊害を受けずに光機能を備え、電気的特性を向上させることができる半導体集積装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の半導体集積装置に係る発明は、FETまたはHBTと、前記トランジスタと同一基板上に設けられた発光素子とを備え、前記発光素子の光を前記トランジスタの能動領域に照射することを特徴とし、同一基板上に電気材料と光材料とのハイブリッド機能を具備させても、機能動作するときに光を照射し、FETおよびHBTの表面空亡層や界面空亡層を制御することができ、電気的に弊害を受ける機能を光機能がカバーすることができるため、電気的特性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の半導体集積装置において、発光素子は、FETのドレイン電極またはソース電極の側方に設けられた端面発光型発光ダイオードで構成されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の半導体集積装置において、FETのゲート電極部から能動領域方向へ光を反射させる手段をさらに備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1記載の半導体集積装置において、発光素子は、FETのゲート電極部上に配置された面発光型発光LEDで構成され、ゲート電極部を面発光型発光LEDのn型オーミック電極部として用いたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3記載の半導体集積装置において、半導体基板側にp型オーミック電極に接続されたインバータ回路を設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4記載の半導体集積装置において、半導体基板側にn型オーミック電極に接続されたインバータ回路を設けたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1記載の半導体集積装置において、発光素子は、HBTのベース電極またはコレクタ電極の側方に設けられた端面発光型発光LEDで構成されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜4,7いずれか1項記載の半導体集積装置において、発光素子から出射される光の光路に光増幅素子を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、従来では回路構成やプロセスにより断面構造による工夫により空亡層幅を小さくしているのに対して、同一基板上にて光機能素子である発光素子と、FETまたはHBTの高周波機能素子とを備え、空亡層発生箇所に光照射させて空亡層幅を小さくさせることができ、電気的特性に影響を受けずに、簡素化された構成にて電気的特性を向上させることができる。
また、照射させる光を増幅させる材料を設けたり、光反射層を設けたりすることによって、空亡層に光照射させる効率を上げることにより光強度を最大限にして、効果的に空亡層幅を小さくさせることができる。
また、動作ON状態でのみ光照射させることにより低消費電力化が実現でき、ON状態とOFF状態をより鮮明に切り分ける効果を有し、インバータ回路を用いてON状態とOFF状態をさらに鮮明に切り分けることが可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、図12〜図17にて説明した部材などには同一符号を付して説明する。
(実施形態1)
図1は本発明に係る半導体集積装置の実施形態1であるFET構造の構成例を示す断面図であって、実施形態1は、基本的にはFET素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所との三部位にて構成されている。
FETは、結晶基板12上に電子供給層(n型層)25を積層し、電子供給層(n型層)25の上にゲート電極8,ソース電極7,ドレイン電極6を形成することにより構成されている。さらに、ドレイン電極6またはソース電極7の外側に発光素子(LED)を設けている。発光素子は、結晶基板12の上にn型オーミック電極5を形成して発光部3を形成することにより構成される。
発光部3の形成方法の一例としては、n型層27とn型活性層(発光層)15とp型層26とを形成し、p型オーミック電極4を形成する。この発光部3の形成方法において、結晶基板12から順に、p型オーミック電極4、p型層26、n型活性層(発光層)15、n型層27を積層するようにしてもよい。
発光部3の形成後、発光強度を上げるために発光部3の内側とFET構成部の上部に光増幅材料1(例えば、エルビニウム,ネオジウム)を積層し、さらに能動領域の空亡層22へ光16を照射させる効率を上げるために、光反射層2(例えば、パラジウムを薄く付けたイットリウム薄膜、あるいはランタン薄膜,マグネシウム・ニッケル系合金薄膜)を形成する。
発光部3から出射した光(発光信号)16が散乱しないように、直接照射される光と光反射層2で反射させた光とを空亡層22に集光させるため、全反射するように反射膜効果を備え、光増幅材料1により光効率を上げる効果を備える。
FET素子部と発光素子部の構成順序についてはどちらが先であってもよく、両素子部を構成した後、光増幅材料1から光反射層2の順に形成していく。
また、本実施形態1では発光素子30としてヘテロ構造を示しているが、ダブルヘテロ構造でもよい。
本実施形態1によれば、前記のような半導体LED、もしくは半導体LDで能動領域に光を照射させることにより、空亡層22中にある電子の移動度を大きくすることができる。この効果を示す特性としてDC特性があり、図16(a)に同一のVg条件での光照射時(実線部)、未照射時(点線部)のVds−Ids特性を示す。Vg同一条件下での光照射、光未照射条件でのVds−Ids条件は、それぞれ101(a),101(b),101(c),101(d)となり、Idsがゼロに近いところにつれてVg値が小さくなる。図16(a)に示すように、同一Vg値条件での光照射時の特性が、光未照射時での特性よりVds−Ids傾きが急峻なため、光照射時の方が光未照射時よりも低抵抗化を示す。また、光照射時でのVds−Ids特性の立ち上がり線形性が良くなるため、ON状態でのFETの歪特性はさらに良くなる。
図16(b)に光照射時(実線部)と未照射時(点線部)とのVgs−Id特性を示す。図16(b)に示すように、光照射時でのVgs−Id特性が光未照射時でのVgs−Id特性より低閾値側にシフトするため、FETで構成されるSWとしては低抵抗化が可能となり、PAとして低gm化が可能である。
本特性が顕著に表されたときの高周波特性を図11に示す。図11は光照射時および光未照射時でのRon値とLoss値(伝送損失値)を示す。図11に示す通り、光照射時にLoss値が低くなる。
(実施形態2)
図2は本発明に係る半導体集積装置の実施形態2であるHBT構造の構成例を示す断面図であって、実施形態2は、基本的にはHBT素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所との三部位にて構成されている。
HBTは、結晶基板12上にサブ−コレクタ18を積層し、コレクタ電極9の形成領域を残して、コレクタ17とベース19を積層する。さらにベース電極10の形成領域を残してエミッタ20を形成し、コレクタ電極9とベース電極10とエミッタ電極11とを形成する(HBT構造としては図13参照)。
発光部3の形成方法としては、n型オーミック電極5を形成し、n型層27、n型活性層(発光層)15、p型層26、p型オーミック電極4を順に積層する。実施形態1と同様に、発光部3の形成方法は、結晶基板12から順に、p型オーミック電極4、p型層26、n型活性層(発光層)15、n型層27を積層してもよい。
また、実施形態1と同様に、HBT素子部と発光素子部の構成順序はどちらが先であってもよく、両素子部を構成した後、光増幅材料1と光反射層2とを順に形成していく。
さらに、実施形態1と同様に、発光部3の構造はヘテロ構造を示しているが、ダブルヘテロ構造でもよい。
本実施形態2の効果として光照射時と光未照射時におけるVce−Ic特性を図17に示す。光照射時において光強度が大きいとVce−Ic特性の立ち上がり部分の線形性が良いため、歪特性が良くなる。
また、実施形態1の特性と同様に、図17のVce−Ic傾きが急峻なため、gmが良くなる傾向にある。
(実施形態3)
図3は本発明に係る半導体集積装置の実施形態3の構造を示す断面図であって、実施形態3は、基本的にはFET素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所との三部位にて構成されており、発光素子部がFET素子部で使用されている電極を挟んだ箇所に形成されている。
FETは、結晶基板12上に電子供給層(n型層)25を積層させ、発光部3を形成する。発光部3の構成は、n型オーミック電極5を積層し、その上に、図1,図2に示すように、n型層27、n型活性層(発光層)15、p型層26の順に形成する。p型層26の上にp型オーミック電極4を形成する。さらに、発光部3のP型オーミック電極5の上にFETの各電極となるドレイン電極6を形成し、電子供給層(n型層)25にソース電極7とゲート電極8を形成する。
また、本実施形態3では、ドレイン電極6−ゲート電極8間に、発光部3から出射された光を増幅させるために光増幅材料1を形成し、光増幅材料1の上に光照射効率を上げるために光反射層2を形成している。実施形態3では、ドレイン電極6からソース電極7もしくはゲート電極8に電流が流れる場合を想定している。ソース電極7の下に発光層3を形成することも考えられる。
本実施形態3の効果は実施形態1と同様の効果を奏するが、ドレイン電極6またはソース電極7に電流が流れる際に光照射時の効果が見られるため、常時光照射条件と異なり、ドレイン電極6またはソース電極7に電流が流れない場合には、光照射による電流消費が見られないため、低電力化の効果が得られる。さらには狭空間箇所での光照射となるため、空亡層22に照射される光の効率が実施形態1よりも向上する。
(実施形態4)
図4(a),(b)は本発明に係る半導体集積装置の実施形態4の構造を示す断面図であって、実施形態4が実施形態3と異なる点は、FET素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所と、さらにンバータ回路部を加えた四部位にて構成されている点である。
インバータ回路21以外の基本構成は実施形態3と同様であって、インバータ回路21はドレイン電極6またはソース電極7の外側に設けられ、結晶基板12と電子供給層(n型層)25の間にインバータ回路21と接続する電極24を設けている。
図4(a)と図4(b)との構成において、発光部3の構成の違い(電子供給層(n型層)25からのn型層27、n型活性層(発光層)15、p型層26の形成順)によるインバータ回路21の接続構造が異なる。
インバータ回路21は、ドレイン電極6またはソース電極7に電圧印加されるとき、負電荷で形成される空亡層22の幅に反発するように負電荷を生じ、また、電圧印加されないときには、空亡層22の幅を広めるための正電荷が生じさせるためのものである。よって、歪特性が実施形態3よりも良好である。
前記構成の実施形態4における等価回路図を図5(a),(b)に示す。
図5(a)に示すように、FETは従来の構成であって、ゲート電極8a−ドレイン電極6a間に発光素子102aが設けられ、空亡層が形成されるゲート電極8aの下に電極24aを設け、ドレイン電極6aから電極24aの方向に作用するインバータ回路21aを設ける。発光素子102aから出射される発光信号16aはゲート下の空亡層への発光となる。
図5(a)に示す等価回路図は、ドレイン電極6aをカソード、ゲート電極8aをアノードとして構成しているが、図4(b)に示す構成例に対応する図5(b)に示す等価回路図のように、ドレイン電極6aをアノード、ゲート電極8aをカソードとして構成する場合でも同様な作用となる。
ただし、この場合、ゲート電極8aがカソードの場合、インバータ回路21aをゲート電極6aに接続する。また、ドレイン電極6aがソース電極7aの場合でも同様の効果を奏する。特性は実施形態3と同等であって、実施形態3より低電圧で構成が可能である。PAに有効な構成である。
(実施形態5)
図6は本発明に係る半導体集積装置の実施形態5の構造を示す断面図であって、実施形態5は、実施形態1および実施形態3と同様に、FET素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所との三部位にて構成されている。
TETは、結晶基板12上に電子供給層(n型層)25を積層し、FETの各電極となるドレイン電極6,ソース電極7,ゲート電極8を形成することにより構成されている。本実施形態ではゲート電極8−ドレイン電極6との間に発光部3からの光16を増幅させるために光増幅材料1を成長させている。ゲート電極8の上に発光部3を積層させ、ゲート電極8を発光部3のn型オーミック電極5として構成する。n型オーミック電極5であるゲート電極8の上にn型層26を積層させ、n型活性層(発光層)15、p型層27、p型オーミック電極4部の順に積層させていく。
本実施形態は実施形態1の効果を有し、ゲートに電荷が印加されなくなるとゲートがOFF状態になるために、基板側は消光状態になり、空亡層幅が大きくなる。実施形態3と同様に、ゲートがOFF状態での光照射による電流消費が見られないため、低電力化に効果が見られる。
実施形態5において特性は、図16(a)に示すように、Vgが同値の時、Ids値が光照射時に比べて大きくなるため、光照射時より光未照射時での歪が良くなる傾向にあり、高歪化が実現される。常時発光状態がないため、LEDに要するエネルギ削減が可能であり、ON時には発光による低抵抗化が実現し、OFF時にはOFF容量が小さくなるため、常時発光状態より低Loss化が実現される。SWに有効な構成である。
(実施形態6)
図7(a),(b)は本発明に係る半導体集積装置の実施形態6の構造を示す断面図であって、実施形態6は、実施形態5に示す構造にインバータ回路部を加えた四部位にて構成されている。インバータ回路部以外の基本構成は実施形態5にて説明したものである。
また、インバータ回路21の構成方法は実施形態4と同様、ドレイン電極6またはソース電極7の外側に形成し、結晶基板12と電子供給層(n型層)25の間に、インバータ回路21と接続する電極24を設けている。インバータ回路21の機能は実施形態4と同様である。
図7(a),(b)に示す実施形態6における等価回路図を図8(a),(b)に示す。
図8(a)に示すように、FETは従来の構成であって、ゲート電極8aから発光素子102aが設けられ、空亡層が形成されるゲート電極8aの下に電極24aを設け、ゲート電極8aから電極24aの方向に作用するインバータ回路21aを設ける。発光素子102aから出射される発光信号16aはゲート下の空亡層への発光となる。
図8(a)に示す等価回路図はゲート電極8aをカソードとして構成しているが、図8(b)に示す等価回路図のように、ゲート電極8aをアノードとして構成する場合でも同様である。ただし、ゲート電極8aがアソードの場合、インバータ回路21aは発光部3で構成されているp型オーミック電極部4aを接続する。
発光素子は面発光型LEDが形成する。ゲート電極8に電荷が印加されるとゲートがON状態になり、LEDが基板側に発光し、空亡層幅が小さくなる。本実施形態の特性は、実施形態5と同等となり、実施形態5より低電圧で構成が可能である。SWに有効な構成である。
(実施形態7)
図9は本発明に係る半導体集積装置の実施形態7の構造を示す断面図であって、実施形態7はHBT素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所との3部位で構成されている。
HBTと発光部の形成方法は実施形態2と同様である。ただし、実施形態2に示したときのHBT構造を形成する際に、ベース電極10の下に端面発光型LEDを形成しているため、ベース電極10を形成する前に発光部3を形成する方法を用いる。
ベース電極10をp型オーミック電極4として使用し、ベース19側をn型オーミック電極5とする。光効率向上させる箇所についてはベース電極10を形成する途中でもよく、さらにはHBT構造が形成された後でもよい。効果は実施形態2と同様であるが、実施形態3と同様、狭空間箇所での光照射となるため、空亡層に照射される光の効率が実施形態2より向上する。PAに有用な構成である。
(実施形態8)
図10は本発明に係る半導体集積装置の実施形態8の構造を示す断面図であって、実施形態8の構成としてHBT素子部と発光素子部と光効率向上させる箇所との3部位で構成されている。HBT部と発光部の構造は実施形態7と同様のものである。
実施形態8では、コレクタ電極9の形成するときに発光部3を形成する。形成順序についても実施形態7と同様であり、また、光効率向上させる箇所についてはコレクタ電極9を形成する途中でもよく、さらにはHBT構造が形成された後であってもよい。
本発明は、電界効果型トランジスタまたはヘテロ接合型バイポーラートランジスタなどの化合物半導体を始めとする高周波機能を有する回路と光機能を有する回路を構成できる素材に有用であって、移動体通信機等における信号の切り換え、信号制御等を行うアンテナスイッチとして、またパワーアンプを有した半導体回路全般に適用され、さらには電気的特性を向上させるために光機能素子を用いたハイブリッド機能素子として用いられる。
本発明に係る半導体集積装置の実施形態1であるFET構造を示す断面図 本発明に係る半導体集積装置の実施形態2であるHBT構造を示す断面図 本発明に係る半導体集積装置の実施形態3の構造を示す断面図 (a),(b)は本発明に係る半導体集積装置の実施形態4の構造を示す断面図 (a),(b)は実施形態4における等価回路図 本発明に係る半導体集積装置の実施形態5の構造を示す断面図 (a),(b)は本発明に係る半導体集積装置の実施形態6の構造を示す断面図 (a),(b)は実施形態6における等価回路図 本発明に係る半導体集積装置の実施形態7の構造を示す断面図 本発明に係る半導体集積装置の実施形態8の構造を示す断面図 本実施形態の半導体集積装置における光未照射時と光照射時とにおける周波数とLoss特性図 従来のFETを説明するための断面図 従来のHBTを説明するための断面図 従来の端面発光型LED構造を説明するための断面図 (a),(b)は面発光型LED構造を説明するための断面図 本半導体集積装置に係る特性図、(a)は光照射時(実線部)と光未照射時(点線部)のFETのVds−Ids特性図、(b)は光照射時(実線部)と光未照射時(点線部)のFETのVgs−Id 特性図 本半導体集積装置に係る光照射時と光未照射時とのHBTにおけるVce−Ic特性図
符号の説明
1 光増幅材料
2 光反射層
3 発光部
4,4’,4a p型オーミック電極
5,5’ n型オーミック電極
6,6a ドレイン電極
7,7a ソース電極
8,8a ゲート電極
9 コレクタ電極
10 ベース電極
11 エミッタ電極
12 結晶基板
13,13’ 電子
14,14’ 陽子
15,15’ n型活性層(発光層)
16,16’,16a 発光信号
17 コレクタ
18 サブ−コレクタ
19 ベース
20 エミッタ
21,21a インバータ回路
22 光照射時の空亡層
23 光未照射時の空亡層
24,24a インバータ回路と接続する電極
25 電子供給層(n型層)
26,26’ p型層
27,27’ n型層
101(a)〜(d) 同一Vg条件でのIds−Vds特性
102a 発光素子

Claims (8)

  1. 電界効果型トランジスタまたはヘテロ接合型バイポーラートランジスタと、前記トランジスタと同一基板上に設けられた発光素子とを備え、前記発光素子の光を前記トランジスタの能動領域に照射することを特徴とする半導体集積装置。
  2. 前記発光素子は、前記電界効果型トランジスタのドレイン電極またはソース電極の側方に設けられた端面発光型発光ダイオードで構成されることを特徴とする請求項1記載の半導体集積装置。
  3. 前記電界効果型トランジスタのゲート電極部から前記能動領域方向へ前記光を反射させる手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体集積装置。
  4. 前記発光素子は、前記電界効果型トランジスタのゲート電極部上に配置された面発光型発光ダイオードで構成され、前記ゲート電極部を前記面発光型発光ダイオードのn型オーミック電極部として用いたことを特徴とする請求項1記載の半導体集積装置。
  5. 前記半導体基板側にp型オーミック電極に接続されたインバータ回路を設けたことを特徴とする請求項3記載の半導体集積装置。
  6. 前記半導体基板側にn型オーミック電極に接続されたインバータ回路を設けたことを特徴とする請求項4記載の半導体集積装置。
  7. 前記発光素子は、前記ヘテロ接合型バイポーラートランジスタのベース電極またはコレクタ電極の側方に設けられた端面発光型発光ダイオードで構成されることを特徴とする請求項1記載の半導体集積装置。
  8. 前記発光素子から出射される光の光路に光増幅素子を設けたことを特徴とする請求項1〜4,7いずれか1項記載の半導体集積装置。
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