JP2010069953A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性を確保できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア2と、これらのビードコア2間に架け渡されたカーカス層4とを備えている。また、カーカス層4の端部がタイヤ幅方向外側に巻き返されてビードコア2を包み込んでいる。また、カーカス層4の巻き返し部に配置されてカーカス層4を補強するカーカス補強層5と、カーカス層4の端部およびカーカス補強層5の端部をタイヤ幅方向外側から覆うと共に複数層の端部補強層6とが設けられている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性を確保できる空気入りタイヤに関する。
一部の市場では、故障したリムが溶接されて再利用されることがある。このため、低い真円度を有するリムや不均一なリムフランジ高さを有するリムが使用されるケースがある。また、ビードベース部を補修したタイヤが使用されるケースや、リムとタイヤとの間にフラップ等が挟み込まれるケースもある。これらのケースでは、タイヤの嵌合不良が生じて、走行中の故障(ビード部のセパレーション等)が発生し易い。したがって、近年の空気入りタイヤでは、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性を確保すべき課題がある。なお、ビード部の耐久性を確保することを課題とする従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開平06−286408号公報
この発明は、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性を確保できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、一対のビードコアと、これらのビードコア間に架け渡されたカーカス層とを備えると共に、前記カーカス層の端部がタイヤ幅方向外側に巻き返されて前記ビードコアを包み込む空気入りタイヤであって、前記カーカス層の巻き返し部に配置されて前記カーカス層を補強するカーカス補強層と、前記カーカス層の端部および前記カーカス補強層の端部をタイヤ幅方向外側から覆って配置されると共に複数層の端部補強層とを有することを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、端部補強層がカーカス層の端部とカーカス補強層の端部とをタイヤ幅方向外側から覆って配置されるので、ビード部の倒れ込みが低減される。これにより、カーカス層の巻き返し端部の歪みが抑制されるので、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性が確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記端部補強層が簾状に配列されたスチールコード材から成る。
この空気入りタイヤでは、例えば、端部補強層が有機繊維コードから成る構成と比較して、ビード部の倒れ込みが効果的に低減される。これにより、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、複数の前記端部補強層が相互に前記スチールコード材の繊維方向を交差させて配置される。
この空気入りタイヤでは、ビード部の横剛性が向上して、ビード部の倒れ込みが効果的に低減される。これにより、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に対する前記スチールコード材の繊維方向の傾斜角度が0[deg]以上40[deg]以下の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、スチールコード材の傾斜角度が低く設定されることにより、ビード部の剛性が増加する。これにより、ビード部の耐久性が向上する利点がある。なお、スチールコード材の傾斜角度は、0[deg]以上20[deg]以下の範囲内にあることがより好ましい。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記端部補強層がコートゴム材に被覆されると共に前記コートゴム材のJIS−A硬度(JIS−K6263準拠)が60以上95以下の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、ビード部の横剛性が向上して、ビード部の倒れ込みが効果的に低減される。これにより、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、 タイヤ子午線方向の断面視にて、前記ビードコアの重心位置からタイヤ径方向に引いた垂線とビードベース部との交点Bをとるときに、交点Bから前記端部補強層のタイヤ径方向外側の端部までのタイヤ径方向の距離HUと、交点Bから前記端部補強層のタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離HLと、交点Bを基準とした規定リムのリムフランジ部の高さHFとが、1.0≦HU/HF≦2.5、0.5≦HL/HF≦1.0の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、端部補強層の設置範囲が適正化されるので、端部補強層を起点としたクラックの発生が効果的に抑制される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、交点Bから前記カーカス層の巻き上げ端部までのタイヤ径方向の距離P_TUHと、交点Bを基準とした規定リムのリムフランジ部の高さHFとが、1.3<P_TUH/HF<1.8の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、カーカス層4の巻き上げ端部の位置が適正化されるので、巻き上げ端部におけるビードゴムのセパレーションが抑制される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記カーカス層の巻き上げ端部における前記ビードフィラーの厚さGaが10.0[mm]≦Ga≦16.0[mm]の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、ビードフィラーの厚さGaが適正化されるので、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、重荷重用ラジアルタイヤに適用される。
重荷重用ラジアルタイヤでは、より多くの荷重がビード部に負荷される。したがって、かかる空気入りタイヤを適用対象とすることにより、ビード部の耐久性の維持効果がより顕著に得られる利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、端部補強層がカーカス層の端部とカーカス補強層の端部とをタイヤ幅方向外側から覆って配置されるので、ビード部の倒れ込みが低減される。これにより、カーカス層の巻き返し端部の歪みが抑制されるので、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性が確保される利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのビード部を示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2〜図4は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図5は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
[空気入りタイヤ]
この空気入りタイヤ1は、ビードコア2と、ビードフィラー3と、カーカス層4とを含んで構成される(図1参照)。ビードコア2は、環状構造を有し、左右一対を一組として構成される。ビードフィラー3は、ビードコア2のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのビード部を補強する。カーカス層4は、左右のビードコア2、2間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層4の両端部は、ビードフィラー3を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。なお、この実施例では、カーカス層4が単層構造を有するスチール製のカーカスプライにより構成されている。
[ビード部の補強層]
また、空気入りタイヤ1は、カーカス補強層5をビード部に有する(図1参照)。カーカス補強層5は、カーカス層4の巻き返し部に配置されてカーカス層4を補強する。例えば、この実施例では、カーカス補強層5が単層構造を有するスチール製の補強プライにより構成されている。また、カーカス補強層5がカーカス層4の巻き返し部の外側に積層されてビードコア2を包み込むように配置されている。また、タイヤ子午線方向の断面視にて、カーカス補強層5のタイヤ幅方向外側の端部とカーカス層4の端部とが略近傍かつタイヤ径方向に位置をずらして配置されている。なお、カーカス補強層5は、カーカス層4の端部からビードコア2を包み込むように配置されていても良いし(図1参照)、カーカス層4の巻き返し部分にのみ配置されていても良い(図示省略)。
また、空気入りタイヤ1は、複数層の端部補強層6をビード部に有する(図1参照)。端部補強層6は、カーカス層4の端部およびカーカス補強層5の端部をタイヤ幅方向外側から覆って配置されて、ビード部を補強する。例えば、この実施例では、カーカス層4の巻き返し部にカーカス補強層5が積層されており、これらがビードコア2およびビードフィラー3を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されている。このとき、端部補強層6がカーカス層4の端部およびカーカス補強層5の端部の双方を覆うようにビードフィラー3のタイヤ幅方向外側に配置されている。
また、タイヤ幅方向内側(カーカス層4側)に配置される端部補強層6よりも、タイヤ幅方向外側に配置される端部補強層6の方がタイヤ径方向に幅広く延在している。具体的には、タイヤ幅方向外側の端部補強層6の上端がタイヤ幅方向内側の端部補強層6の上端よりもタイヤ径方向外側に位置しており、且つ、タイヤ幅方向外側の端部補強層6の下端がタイヤ幅方向内側の端部補強層6の下端よりもタイヤ径方向内外側に位置している。また、上記の構成では、タイヤ幅方向外側の端部補強層6の下端がタイヤ幅方向内側の端部補強層6の下端よりもタイヤ径方向内内側に位置していても良い(図2参照)。
また、これに限らず、三層以上の端部補強層6が配置されても良い。例えば、幅広な端部補強層6と、この端部補強層6を両面から挟み込む一対の端部補強層6、6とが積層されて配置されても良いし(図3参照)、略同一幅を有する三枚の端部補強層6が位置をずらしつつ積層されて配置されても良い(図4参照)。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1では、端部補強層6がカーカス層4の端部とカーカス補強層5の端部とをタイヤ幅方向外側から覆って配置されるので、ビード部の倒れ込みが低減される(図1参照)。これにより、カーカス層4の巻き返し端部の歪みが抑制されるので、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性が確保される利点がある。例えば、タイヤが規定リムのリムフランジ高さよりも低いリムフランジ高さを有するリムに組み付けられると、タイヤとリムとの嵌合不良が発生する。すると、ビード部の倒れ込みが発生したときに、カーカス層の巻き返し端部の歪みが過大となり、ビード部の耐久性が悪化する。
なお、上記の構成では、タイヤ幅方向外側に位置する端部補強層6がタイヤ幅方向内側に位置する端部補強層6のタイヤ径方向外側の端部を覆って配置されることが好ましい(図1〜図4参照)。これにより、ビード部の倒れ込みが効果的に低減されるので、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
[付加的事項]
なお、この空気入りタイヤ1では、端部補強層6が簾状に配列されたスチールコード材から成ることが好ましい(図1参照)。かかる構成では、例えば、端部補強層が有機繊維コードから成る構成と比較して、ビード部の倒れ込みが効果的に低減される。これにより、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、上記の構成では、複数の端部補強層6、6が相互にコード材の繊維方向を交差させて配置されることが好ましい。かかる構成では、ビード部の横剛性が向上して、ビード部の倒れ込みが効果的に低減される。これにより、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、上記の構成では、タイヤ周方向に対するスチールコード材の繊維方向の傾斜角度が0[deg]以上40[deg]以下の範囲内にあることが好ましい。かかる構成では、スチールコード材の傾斜角度が低く設定されることにより、ビード部の剛性が増加する。これにより、ビード部の耐久性が向上する利点がある。なお、スチールコード材の傾斜角度は、0[deg]以上20[deg]以下の範囲内にあることがより好ましい。
また、上記の構成では、端部補強層6がコートゴム材61に被覆され、このコートゴム材61のJIS−A硬度(JIS−K6263準拠)が60以上95以下の範囲内にあることが好ましい。かかる構成では、ビード部の横剛性が向上して、ビード部の倒れ込みが効果的に低減される。これにより、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、タイヤ子午線方向の断面視にて、ビードコア2の重心位置からタイヤ径方向に引いた垂線とビードベース部との交点Bをとる。このとき、この空気入りタイヤ1では、交点Bから端部補強層6のタイヤ径方向外側の端部までの距離HUと、交点Bから端部補強層6のタイヤ径方向内側の端部までの距離HLと、交点Bを基準とした規定リムのリムフランジ部の高さHFが1.0≦HU/HF≦2.5、0.5≦HL/HF≦1.0の関係を有することが好ましい。かかる構成では、端部補強層6の設置範囲が適正化されるので、端部補強層を起点としたクラックの発生が効果的に抑制される利点がある。例えば、2.5<HU/HFでは、端部補強層がタイヤ最大幅位置付近まで延在するため、端部補強層を起点としたクラックが発生し易くなる。また、1.0<HL/HFでは、端部補強層の下端部がリムフランジ部よりもタイヤ径方向外側に位置するため、端部補強層によるビード部の倒れ込み抑制効果が減少して、端部補強層を起点としたクラックが発生し易くなる。
なお、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
また、この空気入りタイヤ1では、交点Bからカーカス層4の巻き上げ端部までのタイヤ径方向の距離P_TUHと、交点Bを基準とした規定リムのリムフランジ部の高さHFとが1.3<P_TUH/HF<1.8の関係を有することが好ましい(図1参照)。かかる構成では、カーカス層4の巻き上げ端部の位置が適正化されるので、巻き上げ端部におけるビードゴムのセパレーションが抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、カーカス層4の巻き上げ端部におけるビードフィラー3の厚さGaが10.0[mm]≦Ga≦16.0[mm]の範囲内にあることが好ましい(図1参照)。かかる構成では、ビードフィラー3の厚さGaが適正化されるので、ビード部の耐久性が適正に確保される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1は、重荷重用ラジアルタイヤを適用対象とすることが好ましい。かかる空気入りタイヤでは、より多くの荷重がビード部に負荷される。したがって、かかる空気入りタイヤを適用対象とすることにより、ビード部の耐久性の維持効果がより顕著に得られる利点がある。
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、ビード部の耐久性能に関する性能試験が行われた(図5参照)。この性能試験では、タイヤサイズ1100R20の空気入りタイヤがリムサイズ20×8.00Vのリム(リムフランジ部の高さが規定リムの高さの80[%]となるよう低く改造されたリム)に組み付けられ、室内ドラム試験が行われる。また、この空気入りタイヤに830[kPa]の空気圧および65.74[kN]の荷重(中国国家標準規格(GB規格)のsingle最大荷重の200[%]の荷重)が負荷される。そして、速度20[km/h]の走行条件下にて、20000[km]走行後におけるビード部(カーカス層の巻き返し端部)の故障が観察される。このとき、セリアル側および反セリアル側におけるタイヤ周上の32ヶ所にてビード部の故障が観察される。そして、観察結果に基づいてビード部の故障率が算出されて比較される。ビード故部の障率は、50[%]以下であれば、効果ありと認められる。なお、ビード部の故障率に効果がある場合であっても、端部補強層の端部にクラックが発生した場合には、その効果が否定される。
従来例の空気入りタイヤでは、カーカス層の端部がタイヤ幅方向外側に巻き返されてビードコアを包み込んでいる。また、カーカス層の巻き返し部に配置されてカーカス層を補強するカーカス補強層が設けられている。一方、発明例1〜7の空気入りタイヤ1では、従来例の空気入りタイヤの構成に加えて、カーカス層4の端部およびカーカス補強層5の端部をタイヤ幅方向外側から覆って配置される端部補強層6が設けられている。
試験結果に示すように、発明例1〜7の空気入りタイヤ1では、ビード部の故障率が50[%]以下に低減されている。また、発明例1〜3を比較すると、端部補強層6の上端位置(タイヤ径方向外側の端部位置)が適正化されることにより、端部補強層を起点としたクラックの発生が効果的に抑制されることが分かる。また、発明例4と発明例5とを比較すると、端部補強層6の下端位置(タイヤ径方向内側の端部位置)が適正化されることにより、端部補強層を起点としたクラックの発生が効果的に抑制されることが分かる。また、発明例2と発明例6とを比較すると、端部補強層6を構成するスチールコード材の傾斜角度が適正化されることにより、端部補強層を起点としたクラックの発生が効果的に抑制されることが分かる。また、発明例2と発明例7とを比較すると、端部補強層6のコートゴムの硬度が適正化されることにより、端部補強層を起点としたクラックの発生が効果的に抑制されることが分かる。
以上のように、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤとリムとの嵌合状態が不良な場合においてもビード部の耐久性を確保できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのビード部を示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
3 ビードフィラー
4 カーカス層
5 カーカス補強層
6 端部補強層

Claims (9)

  1. 一対のビードコアと、これらのビードコア間に架け渡されたカーカス層とを備えると共に、前記カーカス層の端部がタイヤ幅方向外側に巻き返されて前記ビードコアを包み込む空気入りタイヤであって、
    前記カーカス層の巻き返し部に配置されて前記カーカス層を補強するカーカス補強層と、前記カーカス層の端部および前記カーカス補強層の端部をタイヤ幅方向外側から覆って配置されると共に複数層の端部補強層とを有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記端部補強層が簾状に配列されたスチールコード材から成る請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 複数の前記端部補強層が相互に前記スチールコード材の繊維方向を交差させて配置される請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周方向に対する前記スチールコード材の繊維方向の傾斜角度が0[deg]以上40[deg]以下の範囲内にある請求項2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記端部補強層がコートゴム材に被覆されると共に前記コートゴム材のJIS−A硬度(JIS−K6263準拠)が60以上95以下の範囲内にある請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ子午線方向の断面視にて、前記ビードコアの重心位置からタイヤ径方向に引いた垂線とビードベース部との交点Bをとるときに、
    交点Bから前記端部補強層のタイヤ径方向外側の端部までのタイヤ径方向の距離HUと、交点Bから前記端部補強層のタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離HLと、交点Bを基準とした規定リムのリムフランジ部の高さHFとが、1.0≦HU/HF≦2.5、0.5≦HL/HF≦1.0の関係を有する請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 交点Bから前記カーカス層の巻き上げ端部までのタイヤ径方向の距離P_TUHと、交点Bを基準とした規定リムのリムフランジ部の高さHFとが、1.3<P_TUH/HF<1.8の関係を有する請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記カーカス層の巻き上げ端部における前記ビードフィラーの厚さGaが10.0[mm]≦Ga≦16.0[mm]の範囲内にある請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. 重荷重用ラジアルタイヤに適用される請求項1〜8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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