JP2010069656A - 半導体チップの圧縮成形方法及び金型 - Google Patents

半導体チップの圧縮成形方法及び金型 Download PDF

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Abstract

【課題】基板5に装着した半導体チップ4を樹脂成形体16に圧縮成形する金型1(上型2と下型3)に設けた下型キャビティ9内で成形される樹脂成形体16の厚さを効率良く高精度で一定に形成し、離型フィルム8を被覆したキャビティ9内に供給した樹脂材料10の量の過不足を効率良く調整し、離型フィルム8の「しわ」を効率良く伸長する。
【解決手段】キャビティ底面部材12による下型キャビティ9内の樹脂加圧時に、キャビティ底面部材12を所要の位置で係止部材17にて停止することにより、樹脂成形体16を所要の厚さ(下型キャビティの深さ)Aに圧縮成形し、更に、摺動部材18を下型キャビティ9内に突き出すことにより、下型キャビティ9内で不足した樹脂量を摺動部材18の先端部18aの容量で補い、且つ、下型キャビティ9内の離型フィルム8を、摺動部材18を突き出して伸長する。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板に装着したIC等の半導体チップを樹脂材料にて圧縮成形(樹脂封止成形する)半導体チップの圧縮成形方法及びその金型の改良に関する。
従来から、基板に装着した半導体チップを、コンプレッションモールド法にて樹脂封止成形する(圧縮成形する)ことが行われているが、この方法は、次のようにして行われている。
即ち、半導体チップの圧縮成形用金型(例えば、上下両型)を用いて、まず、圧縮成形用の下型キャビティ内に当該キャビティの形状に沿って離型フィルムを被覆すると共に、離型フィルムを被覆した下型キャビティ内に所要量の顆粒状樹脂材料を計量・供給して加熱溶融化し、且つ、上型に電子部品装着側を下方向に向けた状態で供給セットする。
次に、上下両型を型締めすることにより、下型キャビティ内の加熱溶融化した樹脂材料(溶融樹脂)中に基板に装着した半導体チップを浸漬すると共に、下型キャビティの底面に設けた樹脂加圧用のキャビティ底面部材を上動させることにより、下型キャビティ内の溶融樹脂に所要の樹脂圧を加えるようにしている。
硬化に必要な所要時間の経過後、上下両型を型開きすることにより、基板に装着した半導体チップを下型キャビティの形状に対応した樹脂成形体内に圧縮成形(樹脂封止成形)し、基板及び樹脂成形体からなる成形品を形成していた。
特開2005−225133号
しかしながら、前述したように、下型キャビティの形状に沿って離型フィルムを被覆させた下型キャビティ内の樹脂を加圧するために、キャビティ底面部材を上動させた場合、キャビティの深さが徐々に浅くなると共に、下型キャビティ面に被覆した離型フィルムが剥がれて離型フィルムが弛むことになる。
このため、下型キャビティ面に被覆した離型フィルムに「しわ(皺)」が発生し易く、
下型キャビティ内に被覆される離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く伸長して防止することが求められていた。
なお、例えば、この離型フィルムにおける「しわ」の形状が下型キャビティ内で成形される樹脂成形体に転写されることがあり、或いは、離型フィルムの「しわ」の部分が樹脂成形体内に入り込むことがある。
また、例えば、この離型フィルムの「しわ」が下型本体とキャビティ底面部材との摺動部に食い込んでキャビティ底面部材に摺動不良が発生することにより、キャビティ底面部材が上下動することができなくなることがある。
また、従来から、樹脂材料の計量には「ばらつき」があり、下型キャビティ内に供給される樹脂材料の量に「ばらつき」が発生していた。
即ち、言い換えると、下型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)に過不足が発生していた。
このため、下型キャビティ内の樹脂圧が所要の圧力に到達した時点で、キャビティ底面部材を停止して成形を終了していた。
従って、下型キャビティ内で成形される樹脂成形体における厚さに「ばらつき」が発生していた。
しかしながら、近年、成形品を搬送するために、或いは、成形品を切断するために、樹脂成形体の厚さを効率良く高精度で一定にすることが求められている。
また、更に、前述したように、下型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)の「ばらつき」、即ち、樹脂材料の量(樹脂量)に過不足が発生することを効率良く防止することが求められていた。
従って、基板に装着した半導体チップを圧縮成形する場合に、樹脂成形体の厚さを効率良く高精度で一定に形成することができないと云う弊害がある。
また、樹脂成形体の厚さを効率良く高精度で一定に形成すると共に、(同時に、)下型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)における過不足を効率良く調整することが求められている。
即ち、本発明は、金型キャビティ内で成形される樹脂成形体の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することにより、樹脂成形体の厚さを効率良く高精度で一定に形成することができる半導体チップの圧縮成形方法及び金型を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、金型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)における過不足を効率良く調整することができる半導体チップの圧縮成形方法及び金型を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、金型キャビティ内に被覆される離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く伸長して防止することができる半導体チップの圧縮成形方法及び金型を提供することを目的とするものである。
前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形方法は、半導体チップの圧縮成形用金型を用いて、前記した金型を型締めすることにより、離型フィルムを被覆した金型キャビティ内で加熱溶融化された樹脂材料内に基板に装着した半導体チップを浸漬すると共に、前記した金型キャビティ内で加熱溶融化された樹脂材料を前記した金型キャビティの底面に設けたキャビティ底面部材にて加圧することにより、前記した金型キャビティ内で前記した金型キャビティの形状に対応した樹脂成形体内に前記した基板に装着した半導体チップを圧縮成形する電子部品の圧縮成形方法であって、前記したキャビティ底面部材による金型キャビティ内の樹脂加圧時に、前記したキャビティ底面部材を所要の位置で停止することにより、前記した樹脂成形体に所要の厚さを形成する工程と、前記したキャビティ底面部材による金型キャビティ内の樹脂加圧時に、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構で前記金型キャビティ内の樹脂量を調整する工程と、前記したキャビティ底面部材による金型キャビティ内の樹脂加圧時に、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程とを備えたことを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形方法は、前記した金型キャビティ内の樹脂量を調整する工程時に、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構に摺動自在に設けた摺動部材を前記した金型キャビティ内に突き出すことにより、前記した金型キャビティ内における不足した樹脂量を前記した摺動部材の容量で補充すると共に、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程時に、前記した金型キャビティ内に前記した摺動部材を突き出すことにより、前記した離型フィルムを前記した突出摺動部材で伸長することを特徴とする。
また、前記技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形方法は、前記した金型キャビティ内の樹脂量を調整する工程時に、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構に設けた摺動孔内に前記金型キャビティから樹脂を流出させることにより、前記した金型キャビティ内における過剰な樹脂量を除去すると共に、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程時に、前記した摺動孔内に流出する過剰な樹脂で前記した離型フィルムを伸長することを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形方法は、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程時に、少なくとも、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構に摺動自在に設けた摺動部材の先端面に沿って被覆させることを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型は、半導体チップを装着した基板を供給する基板供給部と、前記した基板に装着した半導体チップを圧縮成形する圧縮成形用の金型キャビティと、前記した金型キャビティの側面を形成するキャビティ側面部材と、前記した金型キャビティの底面を形成するキャビティ底面部材と、前記した金型キャビティ内を被覆する離型フィルムと、前記した離型フィルムを被覆した金型キャビティ内に所要量の樹脂材料を供給する樹脂材料の供給機構とを含む半導体チップの圧縮成形用金型であって、前記した金型キャビティ底面におけるキャビティ側面部材とキャビティ底面部材との摺動部に、前記した金型キャビティ内の樹脂量を調整し且つ前記した離型フィルムを伸長する摺動機構を設けて構成したことを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型は、前記した摺動機構を、金型キャビティ底面におけるキャビティ側面部材とキャビティ底面部材との摺動部に設けた摺動孔と、前記した摺動孔に摺動自在に設けた摺動部材とから構成したことを特徴とする。
また、前記した技術的課題を解決するための本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型は、前記した摺動機構における摺動部材の先端部に凹凸部を設けて構成したことを特徴とする。
本発明によれば、半導体チップの圧縮成形用金型におけるキャビティ底面部材にキャビティ底面部材を停止(係止)する係止部材を設けて構成したので、下型キャビティの深さを所要の距離(一定の距離)に形成することができる。
このため、本発明によれば、下型キャビティの深さに対応して形成される樹脂成形体の厚さを所要の厚さ(一定の厚さ)に効率良く設定することができる。
従って、本発明によれば、金型キャビティ内で成形される樹脂成形体の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することにより、樹脂成形体の厚さを効率良く高精度で一定に形成することができる半導体チップの圧縮成形方法及び金型を提供することができると云う優れた効果を奏する。
また、本発明によれば、金型キャビティの底面に設けた摺動機構(樹脂量調整機構)にて、即ち、摺動機構の摺動部材を金型キャビティ内に突き出して金型キャビティ内の樹脂量の不足を摺動部材で埋め合わせて補充することにより、また、摺動部材の摺動孔内に過剰な樹脂を流出させて余分に樹脂を金型キャビティ内から除去することにより、金型キャビティ内の樹脂材料の量(樹脂量)を効率良く調整することができる。
従って、本発明によれば、金型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)における過不足を効率良く調整することができる半導体チップの圧縮成形方法及び金型を提供することができると云う優れた効果を奏する。
また、本発明によれば、金型キャビティ底面に設けた摺動機構(離型フィルム伸長機構)にて、即ち、摺動機構の摺動部材を金型キャビティ内に突き出して離型フィルムを押圧することにより、また、摺動孔に流出する樹脂にて離型フィルムを押圧することにより、離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く伸長することができる。
従って、本発明によれば、金型キャビティ内に被覆される離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く伸長して防止することができる半導体チップの圧縮成形方法及び金型を提供することができると云う優れた効果を奏する。
本発明は、半導体チップの圧縮成形用金型において、下型キャビティの底面に設けた樹脂加圧用のキャビティ底面部材に係止部材を設けた構成である。
また、本発明は、キャビティ底面において、キャビティ底面部材とキャビティ側面部材との摺動部に、下型キャビティ内の樹脂量を効率良く調整し且つ離型フィルム(しわ)を効率良く伸長する摺動機構を設けて構成したものである。
従って、本発明に係る摺動機構は、樹脂量調整作用(樹脂量調整機構)と離型フィルム伸長作用(離型フィルム伸長機構)とを兼ね備えた機構である。
なお、本発明に係る摺動機構には、キャビティ底面におけるキャビティ底面部材とキャビティ側面部材との摺動部に設けた摺動孔(摺動孔凹部)と、摺動孔に上下弾性摺動自在に設けられた摺動部材(弾性部材)と設けられて構成されている。
また、本発明においては、係止部材でキャビティ底面部材を係止した状態で、キャビティ底面部材と摺動部材とで、離型フィルムを介してキャビティ内の樹脂に所要の加圧力を加圧することができるように構成されている。
即ち、キャビティ底面部材にて、離型フィルムを被覆した下型キャビティ内の樹脂を(上動して)加圧した場合、係止部材にてキャビティ底面部材を所要の位置に係止(停止)させることができるので、下型キャビティの深さ〔下型の型面とキャビティの底面(キャビティ底面部材の天面)との距離〕を所要の距離(一定の距離)に規制して設定することができる。
このため、キャビティ内で圧縮成形(樹脂封止成形)された樹脂成形体の厚さを所要の厚さ(一定の厚さに)規制して効率良く高精度で一定に形成することができる。
なお、このとき、下型キャビティ内におけるキャビティ空間部の容量は、所要のキャビティ容量(一定の容量)となるものである。
また、離型フィルムを被覆した下型キャビティ内には所要のキャビティ容量(一定の容量)に対応する樹脂材料の量(容量)を供給することができるように構成されている。
また、離型フィルムを被覆した下型キャビティ内に供給した樹脂量が、所要のキャビティ容量と比べて、不足した場合、下型キャビティ内に摺動部材を上動して突き出す(進入させる)ことにより、摺動部材の先端部(の容量)で不足した樹脂量を埋め合わせて補充することができる。
即ち、供給した樹脂量(容量)と摺動部材の先端部(容量)とで、キャビティ容量(一定の容量)となるものである。
従って、本発明に係る摺動機構にて、下型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)を効率良く調整することができる。
また、摺動部材を下型キャビティ内に突き出すことにより、下型キャビティに被覆した離型フィルムを摺動部材(先端部)にて効率良く(突き出して)伸長することができるので、離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、離型フィルムを被覆した下型キャビティ内に供給した樹脂量が、所要のキャビティ容量と比べて、過剰になった場合、過剰な樹脂(即ち、余分な樹脂)が摺動孔内に流出することにより、余分な樹脂を下型キャビティ内から除去して摺動孔(摺動孔凹部)内に収容することができる。
なお、このとき、余分な樹脂にて摺動部材(先端面)を下型キャビティ底面の位置から摺動孔内に下動させて引き込ませる(退出させる)ことによって、摺動部材の先端面と摺動孔とで摺動孔凹部が形成されることになる。
即ち、供給した過剰な樹脂量(容量)から余分な樹脂を下型キャビティ内から除去して摺動孔凹部に収容することによって、下型キャビティ(容量)をキャビティ容量(一定の容量)になるものである。
従って、本発明に係る摺動機構にて、下型キャビティ内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)を効率良く調整することができる。
また、下型キャビティ内から摺動孔凹部内に流出する樹脂にて、摺動孔凹部内で、離型フィルムを(押圧して)伸長させることができるので、離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
なお、本発明においては、離型フィルムは摺動部材の先端面に沿って被覆した状態となり、或いは、離型フィルムは摺動孔凹部の内面に沿って被覆した状態となる。
また、本発明においては、一つの金型で、半導体チップを装着した基板を2枚(複数枚)を平面的に配置して同時に圧縮成形することができる。
即ち、下型の型面に、下型キャビティを2個、設けると共に、各下型キャビティの夫々において、下型キャビティ深さを一定の深さに各別に設定し、下型キャビティ内の樹脂量を各別に調整し、離型フィルムに発生する「しわ」を各別に効率良く伸長して防止することができる。
従って、一つの金型で、基板を2枚(複数枚)、同時に圧縮成形することができるように構成されているので、製品(成形品)の生産性を効率良く向上させることができる。
まず、実施例図を用いて、本発明に係る実施例1を詳細に説明する。
なお、図1、図2、図3、図4は、実施例1に係る半導体チップの圧縮成形用金型であり、図5(1)、図5(2)、図6は前記した金型の要部(金型キャビティ及び摺動機構)である。
(実施例1の半導体チップの圧縮成形用金型の構成について)
図例に示す半導体チップの圧縮成形用金型1には、固定上型2と、上型2に対向配置した可動下型3とが設けられて構成されている。
また、上型2の型面には、所要数の半導体チップ4を装着した基板5を、半導体チップ装着面側を下方に向けた状態で供給セットする基板供給部6と、基板供給部6に供給セットされた基板5(に装着された半導体チップ4)の位置を調整する基板位置調整機構7とが設けられて構成されている。
また、上下両型1(2、3)の間には、樹脂離型用の離型フィルム(リリースフィルム)8を張架することができるように構成されている。
また、下型3の型面には、上方に開口したキャビティ開口部を有する圧縮成形用(樹脂成形用)の下型キャビティ9が設けられて構成されると共に、下型3における型面とキャビティ9の面とには、離型フィルム8を吸着して被覆する離型フィルムの吸着機構(図示なし)が設けられて構成されている。
従って、上下両型1(2、3)の型締時に、離型フィルム8を被覆したキャビティ9内に基板5に装着した半導体チップ4を嵌装することができるように構成されている。
なお、図示はしていないが、実施例1において、少なくとも、下型キャビティ9内を所要の真空度に設定する構成を採用することができる。
また、図示はしていないが、金型1(上下両型2、3)には、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に所要量の樹脂材料(例えば、顆粒状の樹脂材料10)を供給する樹脂材料の供給機構と、金型1(上下両型2、3)を所要の温度にまで加熱する加熱手段とが設けられて構成されている。
従って、例えば、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に所要量の顆粒状樹脂材料(顆粒樹脂)10を供給して加熱溶融化することができるように構成されている。
また、図例に示すように、下型3には、キャビティ9の側面9aを含むキャビティ側面部材(クランプ部材)11と、キャビティ9の底面9bを含むキャビティ底面部材(樹脂加圧部材)12とが設けられて構成されている。
また、下型3の型面にキャビティ開口部を有する下型キャビティ9において、上下両型2、3の型締時に、下型キャビティ9のキャビティ開口部を基板5で閉鎖する(塞ぐ)ことになる。
このため、基板5と、キャビティ側面部材11のキャビティ側面9aと、キャビティ底面部材12の天面となるキャビティ底面9bとで囲まれ且つ或る特定のキャビティ容量を有するキャビティ空間部を形成することになる。
また、図例に示すように、下型3の下方位置には、キャビティ側面部材11とキャビティ底面部材12とを上動駆動する駆動機構として加圧部材(プラテン)13が設けられて構成されている。
また、キャビティ側面部材11と加圧部材13との間には圧縮スプリング等の弾性部材14が設けられて構成されると共に、キャビティ底面部材12と加圧部材13との間には圧縮スプリング等の弾性部材15が設けられて構成されている。
即ち、加圧部材13を上動することにより、キャビティ側面部材11とキャビティ底面部材12との夫々を個々に対応した弾性部材14、15にて各別に上方向に弾性付勢して加圧することができるように構成されている。
従って、上下両型2、3の型締時に、加圧部材13を上動駆動することにより、キャビティ側面部材11を上動すると共に、上型基板供給部6に供給した基板5をキャビティ側面部材11(下型面)と上型基板供給部6(上型面)とでクランプする(挟持する)ことができる。
また、加圧部材13を上動駆動することにより、キャビティ底面部材12を上動すると共に、キャビティ底面部材12にて下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料(10)を(離型フィルム8を介して)所要の加圧力にて加圧することができるように構成されている。
従って、まず、上型基板供給部6に半導体チップ4を装着した基板5を供給し、且つ、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に顆粒樹脂(樹脂材料)10を供給して加熱溶融化すると共に、上下両型2、3を型締めすることにより、基板5に装着した半導体チップ4を、離型フィルム8を被覆したキャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料(10)中に浸漬することができるように構成されている。
次に、キャビティ底面部材12を上動して下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料(10)を、離型フィルム8を介して所要の加圧力で加圧することにより、下型キャビティ9の形状に対応した樹脂成形体(パッケージ)16内に基板5に装着した半導体チップ4を圧縮成形(樹脂封止成形)することができるように構成されている。
なお、基板5と樹脂成形体(パッケージ)16とで成形品が形成されることになる。
なお、後述するように、実施例1において、キャビティ底面部材12に設けた係止部材にてキャビティ底面部材11を所要の位置で停止させることにより、下型3の型面(基板5の面)とキャビティ底面9b(キャビティ底面部材12の天面)との距離を所要の距離に一定に設定することができるように構成されている。
従って、下型キャビティ9内で圧縮成形された樹脂成形体(パッケージ)16の厚さを所要の厚さにて一定に規制して設定することができるように構成されている。
また、後述するように、実施例1において、下型キャビティ9の底面9bに設けた摺動部材を上下摺動させることにより、下型キャビティ9内における樹脂量の過不足を効率良く調整し、且つ、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができるように構成されている。
(実施例1の係止部材について)
即ち、キャビティ底面部材12には、キャビティ底面部材12の上動時に、当該キャビティ底面部材12を所要の位置で係止(停止)させる係止部材(ストッパ−)17が設けられて構成されている。
また、図1〜図4に示す図例では、係止部材17として、キャビティ底面部材12の摺動側面に凸部(17)が設けられて構成されている。
従って、キャビティ底面部材12を上動させたとき、キャビティ側面部材11に設けられた凹部の係止位置(停止位置)にて凸部(17)を係止する(停止する)ことができるように構成されている。
即ち、キャビティ底面部材12を所要の位置に係止(停止)することにより、下型3の型面(基板5における半導体チップ装着面)と、キャビティ底面9b(係止部材17にて係止されたキャビティ底面部材12の天面)との間を所要の距離Aにて形成して一定の距離Aに設定することができるように構成されている。
言い換えると、下型キャビティ9の深さを所要の距離Aにて形成して一定の距離Aに設定することができるように構成されている。
このため、下型キャビティ9内で圧縮成形される樹脂成形体16について、樹脂成形体16の厚さは下型キャビティ9の深さに対応することになる。
従って、係止部材17にて、下型キャビティ9内で圧縮成形される樹脂成形体(パッケージ)16の厚さを所要の厚さ(所要の距離A)に形成し得て、樹脂成形体16の厚さを効率良く高精度で一定の厚さAに設定することができるように構成されている。
また、キャビティ底面部材12を係止部材17にて係止(停止)した場合、前述したように、下型キャビティ9の深さは、或いは、樹脂成形体16の厚さは、一定の距離(所要の距離)Aとなる。
このため、下型キャビティ9において、下型面(基板の半導体チップ装着面)と、キャビティ側面9a(キャビティ側面部材11)と、キャビティ底面9b(係止部材17にて係止されたキャビティ底面部材12の天面)とで形成される下型キャビティ9におけるキャビティ空間部の容量は、所要のキャビティ容量Bとなって一定の容量Bになるように構成されている。
従って、キャビティ底面部材12の係止部材17は、キャビティ底面部材12の停止位置を規制するものであって、樹脂成形体(パッケージ)16の厚さを所要の厚さAに規制して一定の厚さAに設定する樹脂成形体の厚さ規制部材となるものであり、下型キャビティの容量規制部材となるものである。
なお、当然のことではあるが、所要のキャビティ容量Bに比べて、下型キャビティ9内に供給される樹脂材料10の樹脂量(容量)に過不足がない場合、下型キャビティ9におけるキャビティ空間部の容量は、或いは、下型キャビティ9内に供給される樹脂材料の量(容量)は、所要のキャビティ容量Bとは同じ容量(一定量B)であって一致することになる。
また、本発明(実施例1)においては、基板5に装着した半導体チップ4を圧縮成形して形成された成形品(基板5及び樹脂成形体16)を搬送するために、或いは、成形品5、16を個々の個片に切断するために、樹脂成形体16の厚さを一定の厚さに成形することが求められている。
従って、本発明(実施例1)に係る係止部材17は、樹脂成形体16の厚さを一定の厚さAに圧縮成形(樹脂封止成形)するために用いられるものである。
なお、本発明(実施例1)について言えば、係止部材17にて、下型キャビティ9の深さが一定の距離Aとなり、下型キャビティ9におけるキャビティ容量が一定の容量Bとなるので、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に供給される樹脂量(容量)に「ばらつき(過不足)」が発生することになり易い。
従って、本発明(実施例1)は、後述する摺動機構(30)にて、この樹脂量の「ばらつき(過不足)」を効率良く解決するものであり、更に、離型フィルム8を伸長することにより、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止するものである。
(実施例1の摺動機構について)
即ち、下型キャビティ9の底面9bにおいて、キャビティ底面部材12におけるキャビティ側面部材11との摺動部には、摺動機構30が設けられて構成されている。
この摺動機構30は、樹脂量調整作用(樹脂量調整機構)と離型フィルム伸長作用(離型フィルム伸長機構)とを兼ね備えた機構である。
このため、摺動機構30にて、下型キャビティ9内の樹脂量を、(即ち、キャビティ空間部の容量を)所要のキャビティ容量Bに効率良く調整し、且つ、下型キャビティ9に被覆する離型フィルム8(しわ)を効率良く伸長して離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、摺動機構30には、上下方向に摺動する摺動部材18と、下型キャビティ底面9bに設けられた摺動孔19とが設けられて構成されている。
また、図2に示す図例では、矩形状のキャビティ底面9bにおいて、矩形状キャビティ底面9bの角部を除く四辺に沿って、摺動部材18(の先端面18b)が四個、設けられて構成されている。
また、図例に示すように、摺動部材18と加圧部材13との間には圧縮スプリング等の弾性部材20が設けられて構成されている。
従って、加圧部材13を上動駆動させることにより、弾性部材20にて摺動部材18を上方向に弾性付勢して摺動させることができるように構成されている。
また、実施例1に係る摺動機構30における摺動部材18は、キャビティ底面部材12の係止部材17による係止時において、所要のキャビティ深さAを有する下型キャビティ9内における樹脂量の調整部材となるものである。
即ち、図5(2)に示すように、下型キャビティ9内に供給される樹脂量が所要のキャビティ容量Bよりも不足する場合において、下型キャビティ9内に供給された樹脂量(容量)に、下型キャビティ9内に突き出される摺動部材18の先端部18aの容量を樹脂量不足分として補充して加えることにより、合算して所要のキャビティ容量Bに設定することができるように構成されている。
なお、このとき、係止部材17でキャビティ底面部材12を係止した状態で、摺動部材18とキャビティ底面部材12とで、離型フィルム8を介して、下型キャビティ9内の樹脂に所要の加圧力で加圧することができるように構成されている。
また、図6に示すように、下型キャビティ9内に供給される樹脂量が所要のキャビティ容量Bよりも過剰な場合、下型キャビティ9内に供給された過剰な樹脂量(容量)おけるに余分な量の樹脂10aが、摺動孔19と摺動部材18の先端面18bとで形成される摺動孔凹部21内に流れ込むことにより、下型キャビティ9内の樹脂量を減少させて、下型キャビティ9の空間部における容量を所要のキャビティ容量Bに設定することができるように構成されている。
なお、このとき、係止部材17でキャビティ底面部材12を係止した状態で、摺動孔19内の摺動部材18とキャビティ底面部材12とで、離型フィルム8を介して、下型キャビティ9内の樹脂に所要の加圧力で加圧することができるように構成されている。
また、実施例1に係る摺動機構30における摺動部材18は、下型キャビティ9内における離型フィルム8に発生する「しわ」を防止するしわ防止部材となるものである。
即ち、図5(2)に示すように、下型キャビティ9内に供給される樹脂量が不足した場合において、下型キャビティ底面9bから摺動部材18の先端部18aを突き出すことにより、下型キャビティ9内の離型フィルム8を摺動部材18の先端部18aで伸長させることができる。
従って、下型キャビティ9内の離型フィルム8を摺動部材18の先端部18aで伸長し得て、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、図6に示すように、下型キャビティ9内に供給される樹脂量が過剰な場合、下型キャビティ9内から摺動孔凹部21内に、余分な量の樹脂10aを流出することになる。
このため、摺動孔凹部21内に流出する余分な量の樹脂10aが離型フィルム8を押圧するので、余分な量の樹脂10aにて離型フィルム8を伸長させることができる。
従って、流出する余分な量の樹脂10aで離型フィルム8を押圧して伸長し得て、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、前述したように、摺動部材18を下型キャビティ9内に突き出して離型フィルム8の「しわ」を伸長する構成であるので、離型フィルム8がキャビティ側面部材11とキャビティ底面部材12との摺動部に食い込むことを効率良く防止することができる。
また、前述したように、摺動孔凹部21内で、下型キャビティ9から流出する余分な樹脂10aにて離型フィルム8を伸長する構成であるので、離型フィルム8がキャビティ側面部材11とキャビティ底面部材12との摺動部に食い込むことを効率良く防止することができる。
また、前述したように、離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く防止することができるので、下型キャビティ9内の樹脂成形体10に離型フィルム8が食らいつくことを効率良く防止することができる。
なお、図5(1)に示すように、下型キャビティ9内に離型フィルム8を被覆した場合に、摺動部材18の先端面18bの位置をキャビティ底面9bの位置(キャビティ底面部材12の天面の位置)に一致するように構成されている。
また、離型フィルム8を摺動部材18で伸長するとき、離型フィルム8を破断することを効率良く防止するために、摺動部材18の先端部18aの角部を面取りした面取部を設けて構成することができる。
また、図5(1)、図5(2)、図4に示す図例では、円弧状の面取部18cが形成されている。
総じて、前述したように、実施例1における摺動機構30の摺動部材18によれば、キャビティ底面部材12を上動して係止部材17にて所要の位置に係止(停止)した場合において、下型キャビティの深さを所要の距離(一定の距離)Aに規制して設定することができる。
従って、前述したように、下型キャビティ9内で圧縮成形される樹脂成形体16の厚さを所要の厚さAに効率良く設定することができる。
また、下型キャビティ9内で成形される樹脂成形体16の厚さ(A)に「ばらつき」が発生することを効率良く防止することができる。
なお、このとき、下型キャビティ9のキャビティ空間部の容量は所要のキャビティ容量Bとなる。
また、前述したように、実施例1によれば、所要のキャビティ容量Bと比べて、下型キャビティ9内に供給された樹脂材料10の量に過不足が発生した場合において、摺動部材18の先端面18bをキャビティ底面9b位置からキャビティ9内に上動させて下型キャビティ9内の容量を補充することにより、或いは、摺動部材18の先端面18bをキャビティ底面9b位置から摺動孔19内を下動させて下型キャビティ9内の樹脂(容量)を減少させることにより、下型キャビティ9内の樹脂量を調整して所要のキャビティ容量Bに設定することができる。
従って、実施例1によれば、下型キャビティ9内に供給される樹脂材料10の量を効率良く調整することができる。
また、前述したように、実施例1によれば、キャビティ底面部材12を上動することにより、キャビティ底面部材12を係止部材17にて所要の位置に係止(停止)した場合において、離型フィルム8に発生する「しわ」を下型キャビティ9内に突き出した摺動部材18にて伸長し得て、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、実施例1によれば、摺動孔凹部21内に流出する余分な樹脂10aにて離型フィルム8に発生する「しわ」を伸長し得て、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
従って、実施例1によれば、下型キャビティ9内に被覆される離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
(実施例1の半導体チップの圧縮成形方法について)
即ち、まず、図1に示すように、半導体チップの圧縮成形用金型1における上下両型間2、3に離型フィルム8を張架すると共に、離型フィルム8を下型キャビティ9内に吸着被覆させる。
次に、上型2の基板供給部6に半導体チップ4を装着した基板5を、基板5の半導体チップ装着面側を下方に向けた状態で供給すると共に、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に顆粒樹脂10を供給して加熱溶融化する。
なお、このとき、上型2の基板位置調整機構7で基板5(半導体チップ4)の位置を調整することができる。
次に、上下両型2、3を型締めすることにより、基板5に装着した半導体チップ4を下型キャビティ9内の加熱溶融化した樹脂材料(10)中に浸漬すると共に、加圧部材13を上動させる。
このとき、加圧部材13を上動させてキャビティ底面部材(弾性部材)を上動させることにより、離型フィルム8を介して、キャビティ底面部材12にて下型キャビティ9内で加熱溶融化された樹脂材料(10)を所要の加圧力にて加圧することができる。
また、このとき、キャビティ底面部材12に設けた係止部材17にて、キャビティ底面部材12を所要の位置にて停止させることができると共に、係止部材17にて規制される下型キャビティの深さ(基板5と、係止部材17で係止されたキャビティ底面部材12の天面となるキャビティ底面9bとの距離)を、所要の深さ(所要の距離A)に規制して設定することができる。
即ち、係止部材17にて規制して形成されたキャビティの深さを所要の距離Aに規制して一定の距離Aに設定することができる。
従って、下型キャビティ9内で圧縮成形される樹脂成形体16について、樹脂成形体16の厚さはキャビティの深さに対応することになるので、樹脂成形体16の厚さを所要の厚さAに規制して効率良く高精度で一定の厚さAに効率良く設定することができる。
(実施例1の圧縮成形方法におけるキャビティ内の樹脂量が不足した場合について)
即ち、図5(2)に示すように、キャビティ底面部材12を上動させて係止部材17で係止(停止)させた場合において、キャビティ容量Bに比べて、下型キャビティ9内に供給された樹脂量が所要のキャビティ容量よりも不足したとき(少量となったとき)、加圧部材13が上動することによって摺動機構30における摺動部材18の先端部18aが下型キャビティ9内に上動する(突き出す)ことになる。
このため、下型キャビティ9内における樹脂の不足量を摺動部材18における先端部18aの容量で埋め合わせて補充することができるので、下型キャビティ9内を樹脂量と摺動部材18の先端部18aとで所要のキャビティ容量Bに(満杯に)することができる。
即ち、下型キャビティ9内における摺動部材18における先端部18aの容量が、所要のキャビティ容量Bに対する不足量(樹脂の不足量)に相当することになる。
従って、下型キャビティ9内の樹脂量に不足を摺動部材18の先端部18aにて効率良く補充することにより、下型キャビティ9内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)を効率良く調整することができる。
また、前述したように、キャビティ底面部材12に設けた係止部材17にて、下型キャビティ9内で成形される樹脂成形体16の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することができる(図4を参照)。
また、図5(2)に示すように、摺動部材18の先端部18aが下型キャビティ9内に突き出すことにより、離型フィルム8を押圧して離型フィルム8の「しわ」を押し伸ばして伸長することができる。
このため、下型キャビティ9内に被覆される離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
なお、係止部材17によるキャビティ底面部材12の係止時に、キャビティ底面部材12とキャビティ9内の摺動部材18とで、下型キャビティ9内の樹脂を、離型フィルム8を介して所要の加圧力で加圧することができる。
(実施例1の圧縮成形方法におけるキャビティ内の樹脂量が過剰になった場合について)
即ち、図6に示すように、キャビティ底面部材12を上動させて係止部材17で係止(停止)させた場合において、キャビティ容量Bに比べて、下型キャビティ9内の樹脂量が過剰になったとき、下型キャビティ9内の樹脂量が所要のキャビティ容量Bよりも過剰になる(多量になる)。
この所要のキャビティ容量Bよりも過剰となった余分な樹脂10aは、キャビティ底面部材12を係止部材17で係止(停止)したときに、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内から溢れた状態となり、離型フィルム8を加圧して摺動孔19内に押し出る状態となって流出する。
従って、過剰となった余分な樹脂10a(下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料)にて、離型フィルム8を介して、摺動機構30における摺動部材18の先端面18bを押圧することになる。
このとき、下型キャビティ9内からの過剰な樹脂10aの押圧力にて、摺動部材18の先端面18bを、弾性部材20(加圧部材13)における上方向への弾性付勢力に逆らって押圧することになる。
即ち、摺動機構30において、摺動部材18は摺動孔19内を下動することになる。
このため、摺動機構30における摺動孔19内で摺動部材18の先端面18bをキャビティ底面9aの位置から下動する(引っ込む)ことにより、摺動部材18の先端面18bを底面とした摺動孔凹部21を形成することになる。
言い換えると、離型フィルム8を被覆した摺動孔凹部21内に余分な樹脂10aが注入充填(収容)されることになる。
即ち、摺動孔凹部21の容量は、所要のキャビティ容量Bに対して、下型キャビティ9内における過剰な樹脂(余分な樹脂10a)の量に相当することになり、下型キャビティ9内の樹脂量を摺動孔凹部21で効率良く調整することができる。
また、下型キャビティ9内から摺動孔凹部21内に、余分な樹脂10aを、離型フィルム8を押圧した状態で注入充填する状態となるため、余分な樹脂10aの押圧作用にて、下型キャビティ9内に被覆した離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く伸長させることができる。
従って、下型キャビティ9内における過剰な樹脂10aの量を摺動孔凹部21内に収容して下型キャビティ9内から除去することにより、下型キャビティ9内に供給される樹脂材料の量を効率良く調整することができる。
また、前述したように、係止部材17にて、下型キャビティ9内で成形される樹脂成形体16の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することができる。
また、摺動孔凹部21内に樹脂10aを(押圧)収容させることにより、離型フィルム8を伸長することができるので、下型キャビティ9内に被覆される離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、離型フィルム8は摺動部材18の先端面18bに沿って被覆した状態となり、或いは、離型フィルム8は摺動孔凹部21の内面に沿って被覆した状態となる。
また、係止部材17によるキャビティ底面部材12の係止時に、キャビティ底面部材12と摺動孔19内の摺動部材18とで、下型キャビティ9内の樹脂を、離型フィルム8を介して所要の加圧力で加圧することができる。
なお、摺動孔凹部21内で硬化した樹脂部は樹脂成形体16の凸部となるものであり、この凸部は、例えば、研磨工程で除去されることになる。
(実施例1による作用効果)
即ち、実施例1によれば、半導体チップの圧縮成形用金型1(2、3)におけるキャビティ底面部材12にキャビティ底面部材12を停止(係止)する係止部材17を設けて構成したので、下型キャビティ9の深さを所要の距離(一定の距離)Aに形成することができる。
このため、実施例1によれば、下型キャビティ9の深さに対応して形成される樹脂成形体16の厚さを所要の厚さ(一定の厚さ)Aに効率良く設定することができる。
従って、実施例1によれば、下型キャビティ9内で成形される樹脂成形体16の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することにより、樹脂成形体16の厚さを効率良く高精度で一定に形成することができる。
なお、前述したように、下型キャビティ9の深さが距離Aのとき、下型キャビティ9のキャビティ容量はBとなる。
また、実施例1によれば、下型キャビティの底面に設けた摺動機構30(樹脂量調整機構)にて、即ち、摺動機構30の摺動部材18を下型キャビティ9内に突き出して下型キャビティ9内の樹脂量の不足を摺動部材18の先端部18a(容量)で埋め合わせて補充することにより、また、摺動部材18の摺動孔19内に(離型フィルム8を介して)過剰な樹脂を流出させて余分に樹脂10aを下型キャビティ9内から除去することにより、下型キャビティ9内の樹脂材料10の量(樹脂量)を効率良く調整することができる。
従って、実施例1によれば、下型キャビティ9内に供給される樹脂材料10の量(樹脂量)における過不足を効率良く調整することができる。
なお、係止部材17によるキャビティ底面部材12の係止時に、キャビティ底面部材12と摺動部材18とで、下型キャビティ9内の樹脂を、離型フィルム8を介して所要の加圧力で加圧することができる。
また、実施例1によれば、下型キャビティ底面9bに設けた摺動機構30(離型フィルム伸長機構)にて、即ち、摺動機構30の摺動部材18を下型キャビティ9内に突き出して離型フィルム8を押圧することにより、また、摺動孔19に流出する樹脂10aにて離型フィルム8を押圧することにより、離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く伸長することができる。
従って、実施例1によれば、下型キャビティ9内に被覆される離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く伸長して防止することができる。
なお、実施例1によれば、離型フィルム8は、少なくとも、摺動部材18の先端面17bに沿って被覆された状態にある。
(先端凹凸部を有する摺動部材について)
次に、図7(1)〜(2)にて、先端に凹凸部を有する摺動部材(摺動機構)について説明する。
なお、金型の基本的な構成部材は、実施例1に示す金型と同じである。
即ち、図7(1)において、半導体チップの圧縮成形用金型22(上型2及び下型3)には、下型キャビティ9とキャビティ側面部材11とキャビティ底面部材12とが設けられて構成されている。
また、下型3には、(実施例1に示す摺動機構30となる摺動部材18及び摺動孔19に代えて、)摺動機構として、上下摺動する摺動部材23と、下型キャビティ底面9bに設けた摺動部材の摺動孔24とが設けられ構成されている。
また、摺動部材23の先端部には、凸部23aが設けられて構成されると共に、摺動部材23の先端とキャビティ側面部材11(キャビティ側面9a)とで凹部23bが形成されるように構成され、摺動部材23の先端に凹凸部(凸部23a、凹部23b)が形成されて構成されている。
なお、実施例1と同様に、摺動部材23の先端凹凸部の凸部23aには面取部が形成されている。
従って、実施例1と同様に、下型キャビティ9内に供給される顆粒樹脂(10)の量が不足した場合において、まず、下型キャビティ9内に離型フィルム8を被覆すると共に、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に所要量の顆粒樹脂(10)を供給して加熱溶融化する。
なお、このとき、摺動部材23の先端面23c(凸部23aの先端面)はキャビティ底面9bの位置にある。
次に、実施例1と同様に、金型22(上下両型2、3)を型締めすることにより、基板5に装着した半導体チップ(4)を下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料(10)中に浸漬する。
このとき、実施例1と同様に、キャビティ底面部材12を上動して所要の位置に係止部材(17)にて係止することにより、下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料を加圧する。
このため、実施例1と同様に、下型キャビティ9の深さを距離Aに設定し、下型キャビティ9の容量をキャビティ容量Bに設定することができる。
また、このとき、実施例1と同様に、摺動部材23を上動することにより、下型キャビティ9内での樹脂量の不足を補充して樹脂量を効率良く調整することができる。
また、このとき、摺動部材23の先端凹凸部23a、23bに沿って離型フィルム8を被覆させることができるので、離型フィルム8の「しわ」となる部分に対応する摺動部材先端面を効率良く広く〔図7(1)に示す縦断面図としては長く〕することができる。
このため、離型フィルム8の「しわ」となる部分の増減に対応して、離型フィルム8を先端凹凸部23a、23bに沿って効率良く被覆させることができる。
従って、実施例1と同様に、摺動部材23にて離型フィルムの「しわ」を伸長し得て、下型キャビティ9内に被覆される離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
次に、図7(2)について説明する。
即ち、図7(2)に示す半導体チップの圧縮成形用金型25には、図7(1)に示す摺動部材23とはその先端形状が異なるが、(実施例1に示す摺動機構30となる摺動部材18及び摺動孔19に代えて、)摺動機構として、先端凹凸部を有する摺動部材26と、下型キャビティ9の底面9bに設けられた摺動部材26の摺動孔27とから構成されている。
この摺動部材26の先端には、2個の凸部26a、26bが設けられて構成されると共に、これらの2個の凸部の間には凹部26cが設けられて構成されている。
なお、実施例1と同様に、摺動部材26の凸部26a、26bには面取部が設けられて構成されている。
従って、実施例1と同様に、下型キャビティ9内に供給される顆粒樹脂(10)の量が不足した場合において、まず、離型フィルム8を被覆した下型キャビティ9内に所要量の顆粒樹脂(10)を供給して加熱溶融化する。
なお、下型キャビティ9内に離型フィルム8を被覆した時、摺動部材26の先端面26d、26e(凸部26a、26bの先端面)はキャビティ底面9bの位置にある。
次に、実施例1と同様に、金型23(上下両型2、3)を型締めすることにより、基板5に装着した半導体チップ(4)を下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料(10)中に浸漬し、更に、キャビティ底面部材12を上動して所要の位置に係止部材(17)にて係止することにより、下型キャビティ9内で加熱溶融化した樹脂材料を加圧する。
従って、実施例1と同様に、下型キャビティ9の深さを距離Aに設定し、下型キャビティ9の容量をキャビティ容量Bに設定することができる。
また、このとき、実施例1と同様に、摺動部材23を上動することにより、下型キャビティ9内での樹脂量の不足を補充して樹脂量を効率良く調整することができる。
また、このとき、摺動部材26の先端凹凸部26a、26b、26cに沿って離型フィルム8を被覆させることができるので、離型フィルム8の「しわ」となる部分に対応する摺動部材先端面を効率良く広く〔図7(2)に示す縦断面図としては長く〕することができる。
このため、離型フィルム8の「しわ」となる部分の増減に対応して、離型フィルム8を先端凹凸部26a、26b、26cに沿って効率良く被覆させることができる。
従って、実施例1と同様に、摺動部材26にて離型フィルムの「しわ」を伸長し得て、下型キャビティ9内に被覆される離型フィルム8に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
(他の摺動部材について)
図8(1)〜(2)に他の摺動部材(摺動機構)を例示する。
図8(1)に示す摺動部材28はその先端に半球状部28aが形成されたものである。
また、図8(2)に示す摺動部材29は、その先端に面取部を備えた突起部29aが形成されたものである。
図8(1)〜(2)に示す摺動部材28、29において、離型フィルム8の「しわ」となる部分に対応する摺動部材の先端面を効率良く広くことができるので、離型フィルム8を効率良く伸長することができる。
従って、図8(1)〜(2)に示す摺動部材28、29にて離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
次に、図9及び図10を用いて、実施例2を説明する。
即ち、実施例2に係る半導体チップの圧縮成形用金型を用いて、基板に装着した所要複数個(図例では3個)の半導体チップを、例えば、LED(Light Emitting Diode)チップ等を液状の透明性を有する樹脂材料で圧縮成形(樹脂封止成形)することにより、LED成形品(光学成形品)を形成することができるように構成されている。
また、実施例2においては、所要複数枚の基板(図例では2枚)を同時に且つ平面的に配置した状態で圧縮成形することができるように構成され、所要複数枚の基板を金型に設けた所要複数個の個別金型(図例では2個)で各別に圧縮成形することができるように構成されている。
また、実施例2に係る金型(個別金型)の基本的な構成部材は、実施例1に示す金型の構成部材と同じである。
なお、実施例2において、実施例1と同様に、(透明性を有する)液状の樹脂材料を圧縮成形用金型キャビティ内に供給する場合において、当該金型キャビティ内に供給された樹脂材料の量(樹脂量)に過不足が発生し、また、樹脂成形体の厚さに「ばらつき」が発生すると共に、離型フィルムに「しわ」が発生している。
従って、実施例2は、実施例1(顆粒樹脂の場合)と同様に、樹脂成形体を所要の厚さ(一定の厚さ)に形成することが求められ、金型キャビティ内の樹脂量の過不足を解決することが求められると共に、離型フィルムに発生する「しわ」を防止することが求められている。
(実施例2に係る半導体チップの圧縮成形用金型の構成について)
即ち、図9及び図10に示すように、実施例2に係る半導体チップの圧縮成形用金型(三枚型)31には、固定上型32と、上型32に対向配置した可動下型33と、上型32と下型33との間に設けた中間型(離型フィルム挟持用の中間プレート)35とが設けられて構成されている。
この金型31(32、33、35)にて、基板36に装着した所要複数個の半導体チップ37を圧縮成形することができるように構成されている。
また、図9及び図10に示す金型31には、2個の個別金型38、39が設けられて構成されると共に、2個の個別金型38、39で2枚の基板36を各別に圧縮成形することができるように構成されている。
なお、図9及び図10に示す図例では、向かって左側に個別金型38が配置され、向かって右側に個別金型39が配置されている。
また、これらの個別金型38、39の構成部材は、実施例1に示す金型1(上型2及び下型3)の構成部材に各別に対応するものである。
また、左側の個別金型38には、上型32に設けた個別上型38aと、下型33に設けた個別下型38bとが設けられて構成されると共に、右側の個別金型39には、上型32に設けた個別上型39aと、下型33に設けた個別下型39bとが設けられて構成されている。
また、下型33の型面には、即ち、個別下型38b、39bの型面の夫々には、実施例1と同様に、上方に開口したキャビティ開口部を有する圧縮成形用キャビティ(一括大キャビティ)40が各別に設けられて構成されている。
また、個々の大キャビティ40の夫々には、大キャビティ側面40aと、大キャビティ底面40bとが各別に備えられている。
また、個々の大キャビティの底面40bの夫々には、基板36に装着した半導体チップ37(LEDチップ)に対応して設けられた所要複数個の個別キャビティ(小キャビティ)41が各別に設けられて構成されている。
また、上型32の型面には、即ち、個別上型38a、39aの型面の夫々には、実施例1と同様に、半導体チップ(LEDチップ)37を装着した基板36を、半導体チップ装着面を下方に向けた状態で供給する基板供給部42が各別に設けられて構成されている。
また、個別上型38a、39aの型面の夫々には、実施例1と同様に、個々の基板供給部42に供給された基板36の位置を調整する基板位置調整機構43が各別に設けられて構成されている。
従って、この基板位置調整機構43にて、上型基板供給部42における基板36に装着した半導体チップ37の位置を下型大キャビティ40における個別小キャビティ41の位置に各別に調整して合致させることができるように構成されている。
また、中間型35と下型33との間には離型フィルム44が張架されるように構成されている。
また、下型33(個別下型38b、39b)の型面及び所要複数個の個別小キャビティ41の面を含む大キャビティ40の面には、離型フィルム44をこれらの形状に沿って吸着被覆する離型フィルムの吸着被覆機構(図示なし)が設けられて構成されている。
また、中間型35には、個別下型38b、39bを嵌装する貫通孔45が各別に(図例では2個)設けられて構成されている。
即ち、中間型貫通孔45に個別下型38b、39bを各別に嵌装することにより、中間型35と下型33(個別下型38b、39b)とで離型フィルム44を挟持することができるように構成されている。
また、実施例1と同様に、小キャビティ41の面を含む大キャビティ40の面(40a、40b)に離型フィルム44を吸着被覆することができるように構成されている。
従って、まず、下型33(38b、39b)と中間型35とで離型フィルム44を挟持すると共に、下型33(38b、39b)の大キャビティ40内に離型フィルム44を吸着被覆し、次に、上型32と下型33と中間型35とを型締めすることにより、基板36に装着した半導体チップ37を、半導体チップ37の位置を個別小キャビティ41の位置に対応した状態で、離型フィルム44を被覆した大キャビティ40内に嵌装することができるように構成されている。
また、金型31(32、33、35)には、離型フィルム44を被覆した個別小キャビティ41を含む大キャビティ40内に、液状の樹脂材料(液状樹脂)46を各別に供給する樹脂材料の供給機構(図示なし)が設けられて構成されると共に、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40内に供給した液状樹脂46を加熱(溶融化)する加熱手段(図示なし)が設けられて構成されている。
従って、樹脂材料の供給機構にて、離型フィルム44を被覆した大キャビティ40、41内に液状樹脂46を供給すると共に、加熱手段にて、大キャビティ40、41内の液状樹脂46を加熱(溶融化)することができる。
なお、上型32の型面の所要個所には、或いは、下型33の型面の所要個所には、外気遮断用のシール部材47が設けられて構成されると共に、金型31(32、33、35)の型締時に、少なくとも、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40を外気遮断状態にして外気遮断空間部を形成することができるように構成されている。
また、外気遮断空間部から空気を強制的に吸引排出して外気遮断空間部(大キャビティ40、41)内を所要の真空度に設定する真空引き機構(図示なし)が設けられて構成されている。
従って、金型31(32、33、35)の型締時に、真空引き機構にて、シール部材47で形成される外気遮断空間部内を所要の真空度に設定することができるように構成されている。
また、実施例2において、2個の個別下型38b、39bにおける大キャビティ40の夫々は、実施例1と同様に、キャビティ側面部材(クランプ部材)48と、キャビティ底面部材(樹脂加圧部材)49とから設けられて構成されている。
また、実施例1と同様に、下型33(2個の個別下型38b、39b)の下方位置には加圧部材(プラテン)が設けられて構成されると共に、加圧部材50とキャビティ側面部材48との間には圧縮スプリング等の弾性部材51が設けられて構成され、且つ、加圧部材50とキャビティ底面部材49との間には圧縮スプリング等の弾性部材52が設けられて構成されている。
従って、金型31(32、33、35)の型締時に、加圧部材50を上動することにより、キャビティ側面部材48(下型面)にて離型フィルム44を介して上型基板供給部42の基板36を所要の加圧力にて加圧することができるように構成され、キャビティ底面部材49にて大キャビティ40、41内の樹脂を所要の加圧力にて加圧することができるように構成されている。
また、実施例2において、実施例1と同様に、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40内で基板36に装着した半導体チップを、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40の形状に対応した樹脂成形体53内に圧縮成形することができるように構成され、基板36と樹脂成形体53とでLED成形品となる。
なお、大キャビティ40は個別小キャビティ41内の樹脂量を調整する樹脂の連通路となるものである。
また、LED成形品を個別小キャビティ41内で硬化した樹脂部(発光部)ごとに切断分離することによってLED製品を得ることができる。
(実例例2における係止部材について)
即ち、実施例2において、実施例1と同様に、下型33における個別下型38b、39bのキャビティ底面部材49の夫々には、上動するキャビティ底面部材49を係止(停止)する係止部材54が各別に設けられて構成されている。
また、上動するキャビティ底面部材49を係止部材54にて係止(停止)することにより、大キャビティ40の深さ、即ち、下型33(個別下型38b、39b)の型面と大キャビティ40の底面40bとの距離を効率良く高精度で所要の距離(一定の距離)に設定することができるように構成されている。
また、このとき、上動するキャビティ底面部材49を係止部材54にて係止(停止)することにより、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40の深さ、即ち、下型33(個別下型38b、39b)の型面と個別小キャビティ41における最も低い底面部との距離を効率良く高精度で所要の距離(一定の距離)Cに設定することができるように構成されている。
このため、キャビティ底面部材49に設けた係止部材54にて、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40内で成形される樹脂成形体53の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することができ、樹脂成形体53の厚さを高精度で所要の厚さ(一定の厚さ)Cに設定することができるように構成されている。
従って、実施例2において、実施例1と同様に、キャビティ底面部材49を上動して係止部材54で係止(停止)させることにより、所要複数個の個別小キャビティ41を含む
大キャビティ40、41の深さを所要の距離Cに設定することができると共に、所要複数個の個別小キャビティ41を含む大キャビティ40の容量を所要のキャビティ容量(一定の容量)Dに設定することができるように構成されている。
(実施例2における摺動機構について)
実施例2において、実施例1と同様に、下型33の個別下型38b、39bにおける個別小キャビティ41を含む大キャビティ40の夫々において、大キャビティ40の底面40におけるキャビティ側面部材48との摺動部には摺動機構60が各別に設けられて構成されている。
また、摺動機構60には、上下摺動する摺動部材55と、大キャビティ40の底面40aに設けた摺動部材55の摺動孔57とが設けられて構成されている(図2を参照)。
従って、摺動機構において、摺動孔57に対して摺動部材55が上下弾性摺動自在に設けられて構成されている。
また、実施例2において、実施例1と同様に、摺動部材55と加圧部材50との間には圧縮スプリング等の弾性部材56が設けられて構成される。
即ち、実施例2において、実施例1と同様に、摺動部材55(先端部55a)を大キャビティ底面40bの摺動孔57から大キャビティ40、41内に突き出すことができるように構成されると共に、摺動部材55が摺動孔57内を下動することにより、摺動部材55の先端面55bと摺動孔57とで摺動孔凹部58を形成することができるように構成されている。
従って、実施例2において、実施例1と同様に、摺動機構60(摺動部材55及び摺動孔57、58)にて、大キャビティ40、41内の樹脂量(46)を調整することができるように構成されると共に、摺動機構60にて、離型フィルム44に発生する「しわ」を効率良く伸長することができるように構成されている。
即ち、実施例2において、実施例1と同様に、所要のキャビティ容量Dに比べて、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40内の樹脂量が不足した場合に、加圧部材50を上動させることにより、大キャビティ40、41内に摺動部材55を上動させて突き出させることになる。
また、大キャビティ40、41内に摺動部材55を突き出させることにより、摺動部材55の先端部55aの容量にて大キャビティ40、41における不足した容量を埋め合わせて補充することになる。
従って、係止部材54にて係止して形成される大キャビティ40、41の空間部(深さC、容量D)において、大キャビティ40、41内に供給された樹脂量と摺動部材55の先端部55aの容量とを合わせることにより、キャビティ容量Dとすることができるように構成されている。
このため、大キャビティ40、41内を樹脂量と摺動部材55の先端部55aとで所要のキャビティ容量Dにし得て、大キャビティ40、41内に供給される樹脂材料の量(樹脂量)を効率良く調整することができる。
また、摺動部材55の先端部55aを大キャビティ40、41内に突き出すことにより、離型フィルム44を押圧して伸長することができるので、下型キャビティ内に被覆される離型フィルムに発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
なお、このとき、実施例1と同様に、摺動部材55とキャビティ底面部材49とで大キャビティ40、41内の樹脂に所要の加圧力で加圧することができるように構成されている。
また、実施例2において、実施例1と同様に、大キャビティ40、41内の樹脂量が過剰になった場合に、摺動部材55を下動して形成される摺動孔凹部58内に離型フィルム44を介して余分な樹脂46aを収容することができる。
このため、大キャビティ40、41内で過剰となった余分な樹脂46aを大キャビティ40、41内から除去して摺動孔凹部58内に余分な樹脂46aを収容することができるので、大キャビティ40、41内に供給される樹脂材料の量を効率良く調整することができる。
また、余分な樹脂46aが摺動孔凹部58内に大キャビティ40、41内から流出するため、流出する余分な樹脂46aにて離型フィルム44を伸長することができるので、大キャビティ40、41内に被覆される離型フィルム44に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
なお、このとき、実施例1と同様に、摺動孔凹部58内の摺動部材55とキャビティ底面部材49とで、大キャビティ40、41内の樹脂に所要の加圧力で加圧することができるように構成されている。
(実施例2における半導体チップの圧縮成形方法について)
次に、図9、図10を用いて、実施例2における半導体チップの圧縮成形方法について説明する。
即ち、実施例2において、実施例1と同様に、まず、中間型35と下型33(個別下型38b、39b)とで離型フィルム44を挟持すると共に、2個の大キャビティ40(個別小キャビティ41)内に離型フィルム44を被覆させる。
このとき、2個の大キャビティ40において、摺動部材55の先端面55bは大キャビティ底面40bの位置にある。
次に、上型32の基板供給部42に2枚の基板36を、半導体チップ装着面側を下方に向けた状態で、各別に供給すると共に、離型フィルム44を被覆した下型33(個別下型38b、39b)における大キャビティ40、41内に液状樹脂46を各別に供給して加熱(溶融化)する。
次に、金型31(32、33、35)を型締めすることにより、少なくとも、個別小キャビティ41を有する大キャビティ40内を外気遮断状態にして外気遮断空間部を形成すると共に、外気遮断空間部内を所要の真空度に設定する。
また、金型31(32、33、35)の型締時に、基板供給部42に各別に供給した基板36に装着した半導体チップ37を、各一括大キャビティ40、41内の樹脂(46)に各別に(基板36ごとに)浸漬し、更に、加圧部材50を上動することにより、離型フィルム44を介して大キャビティ40、41内の樹脂をキャビティ底面部材49で各別に加圧する。
このとき、個別下型38b、39bにおけるキャビティ底面部材49を係止部材54で所要の位置で各別に係止(停止)して大キャビティの深さを所要の距離Cに各別に設定することができる。
また、このとき、各大キャビティ40、41の容量をキャビティ容量Dとすることができる。
即ち、各大キャビティ40、41の夫々において、摺動部材55の上下摺動にて、キャビティ容量Dに対する各大キャビティ40、41の樹脂量の過不足を各別に調整することができる。
なお、図10に示す図例において、向かって左側の個別金型38(38a、38b)は樹脂量が不足した場合を例示し、向かって右側の個別金型39(39a、39b)は樹脂量が過剰な場合を例示している。
従って、実施例2に示す2個の大キャビティ40、41において、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
硬化に必要な所要時間の経過後、金型31(32、33、35)を型開きすることにより、個別小キャビティ41を含む大キャビティ40内で個別小キャビティ41を含む大キャビティ40の形状に対応した樹脂成形体53内に半導体チップ37を圧縮成形することができる。
(実施例2による作用効果)
即ち、実施例2によれば、実施例1と同様に、係止部材54にてキャビティ底面部材49を所要の位置に停止(係止)することにより、大キャビティ40、41の深さを一定の距離(所要の距離)Cに設定することができる。
このため、大キャビティ40、41の深さに対応して大キャビティ40、41内で成形される樹脂成形体(パッケージ)53の厚さを一定の厚さ(所要の厚さ)Cに形成することができる。
従って、実施例2によれば、実施例1と同様に、樹脂成形体53の厚さに「ばらつき」が発生することを効率良く防止することにより、樹脂成形体53の厚さを効率良く高精度で一定にすることができる
また、実施例2によれば、実施例1と同様に、キャビティ底面部材49による大キャビティ40、41内の樹脂への加圧時において(キャビティ底面部材49の加圧時において)、図10における向かって左側の個別下型38bにおいては、大キャビティ40、41内における樹脂の量が不足しているため、摺動部材55が大キャビティ40、41内に突き出して摺動部材55の先端部55aで樹脂量の不足分を補充することにより、キャビティ容量Dとすることができる。
また、実施例2によれば、実施例1と同様に、キャビティ底面部材49の加圧時において、実施例1と同様に、図10における向かって右側の個別下型38bにおいては、大キャビティ40、41内における樹脂の量が過剰であるため、余分な樹脂46aが大キャビティ40、41内から摺動孔57(摺動孔凹部58)に流出して収容されることになる。
従って、実施例2において、実施例1と同様に、大キャビティ40、41内に供給される液状樹脂46の過不足を摺動部材55にて効率良く調整することができる。
なお、実施例2において、実施例1と同様に、係止部材54によるキャビティ底面部材49の係止時に、キャビティ底面部材49と摺動部材55とで、大キャビティ40、41内の樹脂を、離型フィルム44を介して所要の加圧力で加圧することができる。
また、実施例2によれば、キャビティ底面部材49の加圧時において、実施例1と同様に、図10における向かって左側の個別下型38bにおいては、大キャビティ40、41内における樹脂の量が不足して場合、大キャビティ40、41内に突き出した摺動部材55で離型フィルム44を伸長することができるので、離型フィルム44に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
また、実施例2によれば、キャビティ底面部材49の加圧時において、大キャビティ40、41内における樹脂の量が過剰な場合、大キャビティ40、41から摺動孔57(摺動孔凹部58)内に流出する余分な樹脂46aによる押圧で離型フィルム44を伸長することができるので、離型フィルム44に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
従って、実施例2において、実施例1と同様に、大キャビティ40、41内に被覆される離型フィルム44に発生する「しわ」を効率良く防止することができる。
このため、離型フィルム44の「しわ」によるキャビティ側面部材48とキャビティ底面部材49との摺動部への食い込みを効率良く防止することができる。
なお、離型フィルム44は、少なくとも、摺動部材55の先端面55bに沿って被覆された状態となる。
また、実施例2においては、2枚(複数枚)の基板36に装着した半導体チップ37を、2個の大キャビティ40、41内で各別に圧縮成形する構成である。
従って、一つの金型で、半導体チップ37を装着した基板36を2枚(複数枚)を平面的に配置して同時に圧縮成形することができるので、製品(成形品)の生産性を効率良く向上させることができる。
また、実施例2においては、前述したように、2枚(複数枚)の基板36に装着した半導体チップ37を、2個の大キャビティ40、41内で各別に圧縮成形するときに、前記した2個の大キャビティ40、41内の夫々において、樹脂成形体53の厚さを所要の厚さ(一定の厚さ)Cに各別に設定し、樹脂材料46の量を各別に調整し、離型フィルム44を各別に伸長することができる。
本発明は、前述した実施例のものに限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意且つ適宜に変更・選択して採用できるものである。
また、本発明に係る樹脂材料について、実施例1では顆粒状の樹脂材料10を用いる構成を例示し、実施例2では液状の樹脂材料46を用いる構成を例示したが、本発明の各実施例においては種々の樹脂材料を用いることができる。
例えば、前記した各実施例において、重複するが、顆粒状の樹脂材料、液状の樹脂材料、粉末状の樹脂材料、シート状の樹脂材料を用いることができる。
また、本発明に係る樹脂材料について、熱硬化性の樹脂材料、熱可塑性の樹脂材料を用いることができる。
また、本発明に係る樹脂材料について、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。
また、本発明に係る樹脂材料について、透明性を有する樹脂材料、不透明性を有する樹脂材料、半透明性を有する樹脂材料等を用いることができる。
図1は、本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型(半導体チップの樹脂封止成形用金型)を概略的に示す概略縦断面図であって、前記した金型の型開状態を示している。 図2は、図1に示す金型の下型の型面を概略的に示す概略平面図である。 図3は、図1に対応する金型を概略的に示す概略縦断面図であって、前記した金型における樹脂材料の供給状態を示している。 図4は、図1に対応する金型を概略的に示す概略縦断面図であって、前記した金型の型締状態を示している。 図5(1)は、図1に対応する金型の要部を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図であって、金型キャビティ内に離型フィルムを被覆した状態を示し、図5(2)は、図4に示す金型の要部を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図であって、金型キャビティ内の樹脂を加圧した状態を示している。 図6は、図4に対応する金型の要部を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図である。 図7(1)、図7(2)は、他の本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型の要部を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図である。 図8(1)、図8(2)は、他の本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型の要部を拡大して概略的に示す拡大概略縦断面図である。 図9は、他の本発明に係る半導体チップの圧縮成形用金型を概略的に示す概略縦断面図であって、前記した金型の型開状態を示している。 図10は、図9に示す他の半導体チップの圧縮成形用金型を概略的に示す概略縦断面図であって、前記した金型の型締状態を示している。
符号の説明
1 半導体チップの圧縮成形用金型
2 固定上型
3 可動下型
4 半導体チップ
5 基板
6 基板供給部
7 基板位置調整機構
8 離型フィルム
9 下型キャビティ
9a キャビティ側面
9b キャビティ底面
10 顆粒状の樹脂材料(顆粒樹脂)
10a 余分な樹脂
11 キャビティ側面部材
12 キャビティ底面部材
13 加圧部材
14 弾性部材(キャビティ側面部材)
15 弾性部材(キャビティ底面部材)
16 樹脂成形体(パッケージ)
17 係止部材
18 摺動部材
18a 先端部(摺動部材)
18b 先端面(摺動部材)
18c 円弧状の面取部(摺動部材)
19 摺動孔
20 弾性部材(摺動部材)
21 摺動孔凹部
22 半導体チップの圧縮成形用金型
23 摺動部材
23a 凸部
23b 凹部
23c 先端面
24 摺動孔
25 半導体チップの圧縮成形用金型
26 摺動部材
26a 凸部
26b 凸部
26c 凹部
26d 先端面
26e 先端面
27 摺動孔
28 摺動部材
28a 半球状部
29 摺動部材
29a 面取部を備えた突起部
30 摺動機構
31 半導体チップの圧縮成形用金型
32 固定上型
33 可動下型
35 中間型
36 基板
37 半導体チップ
38 個別金型(左側)
38a 個別上型
38b 個別下型
39 個別金型(右側)
39a 個別上型
39b 個別下型
40 一括大キャビティ
40a キャビティ側面
40b キャビティ底面
41 個別小キャビティ
42 基板供給部
43 基板位置調整機構
44 離型フィルム
45 貫通孔
46 液状の樹脂材料(液状樹脂)
46a 余分な樹脂
47 (外気遮断用)シール部材
48 キャビティ側面部材
49 キャビティ底面部材
50 加圧部材
51 弾性部材(キャビティ側面部材)
52 弾性部材(キャビティ底面部材)
53 樹脂成形体
54 係止部材
55 摺動部材
55a 先端部(摺動部材)
55b 先端面(摺動部材)
56 弾性部材(摺動部材)
57 摺動孔
58 摺動孔凹部
60 摺動機構
A 所要の距離(所要の厚さ)
B 所要のキャビティ容量
C 所要の距離(所要の厚さ)
D 所要のキャビティ容量

Claims (7)

  1. 半導体チップの圧縮成形用金型を用いて、前記した金型を型締めすることにより、離型フィルムを被覆した金型キャビティ内で加熱溶融化された樹脂材料内に基板に装着した半導体チップを浸漬すると共に、前記した金型キャビティ内で加熱溶融化された樹脂材料を前記した金型キャビティの底面に設けたキャビティ底面部材にて加圧することにより、前記した金型キャビティ内で前記した金型キャビティの形状に対応した樹脂成形体内に前記した基板に装着した半導体チップを圧縮成形する電子部品の圧縮成形方法であって、
    前記したキャビティ底面部材による金型キャビティ内の樹脂加圧時に、前記したキャビティ底面部材を所要の位置で停止することにより、前記した樹脂成形体に所要の厚さを形成する工程と、
    前記したキャビティ底面部材による金型キャビティ内の樹脂加圧時に、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構で前記金型キャビティ内の樹脂量を調整する工程と、
    前記したキャビティ底面部材による金型キャビティ内の樹脂加圧時に、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程とを備えたことを特徴とする半導体チップの圧縮成形方法。
  2. 金型キャビティ内の樹脂量を調整する工程時に、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構に摺動自在に設けた摺動部材を前記した金型キャビティ内に突き出すことにより、前記した金型キャビティ内における不足した樹脂量を前記した摺動部材の容量で補充すると共に、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程時に、前記した金型キャビティ内に前記した摺動部材を突き出すことにより、前記した離型フィルムを前記した突出摺動部材で伸長することを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの圧縮成形方法。
  3. 金型キャビティ内の樹脂量を調整する工程時に、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構に設けた摺動孔内に前記金型キャビティから樹脂を流出させることにより、前記した金型キャビティ内における過剰な樹脂量を除去すると共に、前記した金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程時に、前記した摺動孔内に流出する過剰な樹脂で前記した離型フィルムを伸長することを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの圧縮成形方法。
  4. 金型キャビティ内に被覆した離型フィルムのしわを伸長する工程時に、少なくとも、前記した金型キャビティの底面に設けた摺動機構に摺動自在に設けた摺動部材の先端面に沿って被覆させることを特徴とする請求項1、又は、請求項2、又は、請求項3に記載の半導体チップの圧縮成形方法。
  5. 半導体チップを装着した基板を供給する基板供給部と、前記した基板に装着した半導体チップを圧縮成形する圧縮成形用の金型キャビティと、前記した金型キャビティの側面を形成するキャビティ側面部材と、前記した金型キャビティの底面を形成するキャビティ底面部材と、前記した金型キャビティ内を被覆する離型フィルムと、前記した離型フィルムを被覆した金型キャビティ内に所要量の樹脂材料を供給する樹脂材料の供給機構とを含む半導体チップの圧縮成形用金型であって、前記した金型キャビティ底面におけるキャビティ側面部材とキャビティ底面部材との摺動部に、前記した金型キャビティ内の樹脂量を調整し且つ前記した離型フィルムを伸長する摺動機構を設けて構成したことを特徴とする半導体チップの圧縮成形用金型。
  6. 摺動機構を、金型キャビティ底面におけるキャビティ側面部材とキャビティ底面部材との摺動部に設けた摺動孔と、前記した摺動孔に摺動自在に設けた摺動部材とから構成したことを特徴とする請求項5に記載の半導体チップの圧縮成形用金型。
  7. 摺動機構における摺動部材の先端部に凹凸部を設けて構成したことを特徴とする請求項5、又は、請求項6に記載の半導体チップの圧縮成形用金型。
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