JP2018183959A - モールド金型及び樹脂モールド装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このとき、ポット及びプランジャと対向位置に設けられた樹脂溜まり(金型カル)にシリンダが設けられ該シリンダ内にスライドブロックがコイルばねに付勢されて摺動可能に設けられた等圧機構を設けることが知られている(特許文献1:特開平11−198185号公報)。樹脂量のばらつきによる樹脂圧の変化をコイルばねで吸収するようになっている。
また、圧縮成型用のモールド金型のおいては、キャビティ凹部に供給されたモールド樹脂の樹脂量を調整することはできても、樹脂圧はプレスの型締力に依存し、樹脂圧のみを調整することができない。
即ち、ワークを支持する第一の金型と、モールド樹脂が供給されるキャビティ凹部が形成された第二の金型とで前記ワーク及び前記モールド樹脂がクランプされるモールド金型であって、前記キャビティ凹部内の製品エリア外である外周縁部及び前記キャビティ凹部の外周縁部に連なるエアベント溝のうち少なくともいずれかに弾性部材により付勢された調圧部材が設けられていることを特徴とする。
これにより、トランスファ成形においてプランジャに等圧ユニットを設ける必要がなく定ストローク駆動で足り、しかもプランジャの摺動抵抗が変動しても成形動作に影響しない。樹脂充填領域の最外周端(最先端)に相当するゲート接続位置以外のキャビティ凹部内の製品エリア外である外周縁部及びこれに連なるエアベント溝のうちいずれかに調圧部材を設けて最終成形圧が得られるので、成形圧を一定に維持することができる。
これにより、キャビティ凹部に充填されたモールド樹脂の樹脂圧のばらつきを金型カル側の調圧部材を付勢する弾性部材で吸収して保圧することができる。
これにより、ワークが上型と下型にクランプされてキャビティ凹部に溶融したモールド樹脂に半導体チップが浸漬されて圧縮される際に、キャビティ駒の製品エリア外である外周縁部及び可動クランパのクランプ面に形成されたエアベント溝の少なくともいずれかに設けられた調圧部材を付勢する弾性部材の撓みにより樹脂圧のばらつきを吸収して所定の成形圧を加えることができる。よって、モールド樹脂の未充填や内部ボイドの発生を抑えて成形品質を向上させることができる。
これにより、ワークが上型と下型にクランプされてキャビティ凹部に溶融したモールド樹脂に浸漬されて圧縮成形される際に第一弾性部材が撓むことにより、可動クランパがキャビティ駒に対して相対移動してキャビティ容積が縮小すると共に、調圧部材がキャビティ駒に対して相対移動してキャビティ内から受ける樹脂圧のばらつきを第二弾性部材のたわみにより吸収して所定の成形圧を加えることができる。
これにより、圧縮成形において製品エリアであるキャビティ駒凹部の容積が縮小して周囲に流出したモールド樹脂の樹脂圧によりキャビティ駒の製品エリア外に設けられた調圧部材をキャビティ底面より退避させて圧縮成形するので、所定の成形圧を加えて圧縮成形することができる。よって、製品エリアの樹脂充填性を向上させて成形品質を向上させることができる。また、キャビティ凹部に樹脂量が多く供給されたときの余剰樹脂を調圧部材の退避空間に収容して樹脂圧及び樹脂厚を調整することができる。
これにより、調圧部材がキャビティ凹部内のモールド樹脂に作用する成形圧を荷重検出部が検出することにより、樹脂供給量やクランプ力を微調整することができる。
また樹脂モールド装置は、モールド金型を開閉する型開閉機構(油圧駆動機構、電動モータ、ねじ軸、トグルリンク機構等;図示せず)と、トランスファ成形の場合ポットに挿入されたプランジャを作動させるトランスファ機構を備えているものとし、モールド金型の構成を中心に説明する説明するものとする。
図1Aにおいて、下型1(第一の金型)について説明する。下型1はワーク載置部1aにワークWを支持する。下型1には、筒状のポット2が複数設けられ、各ポット2内にはそれぞれプランジャ3が昇降可能に設けられている。プランジャ3は、図示しないプランジャホルダに一体に取り付けられ、該プランジャホルダにプランジャ3が個々に立設されている。プランジャホルダ内には等圧機構(コイルばね、油圧機構)は設けられておらず、各プランジャ3は図示しないモータ駆動や油圧駆動により定ストロークで昇降するようになっている。よって、プランジャ3はトランスファ機構によりポット2内に供給されたモールド樹脂Rを送り出すのみであり、等圧機構が設けられていないため後述するように最終的な樹脂圧を印加する機能を有していない。
プランジャ3には等圧機構がなくプランジャホルダにプランジャ3が単に立設されている。この場合は、複数のポット2に投入される樹脂量にばらつきがあった場合でも上型キャビティに充填されたモールド樹脂Rの樹脂圧のばらつきを上型カル5側の調圧プランジャ11で吸収して保圧することができる。
また、調圧プランジャ11に押圧される成形エリアは製品外エリア若しくはこれに連なるエアベント溝9であるため、成形品質に影響を及ぼすことはない。本実施例は複数のポット2及びプランジャ3を設けた場合を例示したが、単数でも良い。また、片面パッケージPを実施例にしたが、両面パッケージPにも適用可能である。
図2Aにおいて、下型12(第一の金型)はワークWを支持する。ワークWは下型クランプ面に載置されていても吸着保持されていてもいずれでもよい。ワークW上には図示しないモールド樹脂が供給される。
図2Bにおいて、調圧プランジャ11は、上型キャビティ駒14の製品エリア外である外周縁部(コーナー部4か所)及び/又は上型キャビティ凹部7に連続するエアベント溝9(4か所)に設けられているのが好ましい。図2Bでは、調圧プランジャ11は外周縁部又はエアベント溝9に4か所に設けられているがこれに限定されるものではなく、4か所より増減してもよい。
図3Aにおいて、上型16(第一の金型)はワークWを吸着支持する。尚、ワークWはチャック爪等により上型クランプ面に保持されていてもよい。
図3Bにおいて、調圧プランジャ11は、下型キャビティ駒19の製品エリア外である外周縁部(コーナー部4か所)及び/又は下型キャビティ凹部18に連続するエアベント溝9(4か所)に設けられているのが好ましい。図3Bでは、調圧プランジャ11は外周縁部又はエアベント溝9に4か所に設けられているがこれに限定されるものではなく、コーナー以外の場所を含めて4か所より増減してもよい。
図4Aにおいて、上型16(第一の金型)はワークWを吸着支持する。尚、ワークWはチャック爪等により上型クランプ面に保持されていてもよい。
これにより、押圧プランジャ23aに囲まれた製品エリアM内の樹脂充填性を向上させて成形品質を向上させることができる。また、下型キャビティ凹部18に樹脂量を多く供給させたときの余剰樹脂を押圧プランジャ23aの退避空間に収容して樹脂圧及び樹脂厚を調整することができる。尚、押圧プランジャ23aは押圧プレート23に起立して一体に支持されているが、コイルばね24及び押圧プレート23により個別に支持されていてもよい。
これにより、押圧プランジャ23aが下型キャビティ凹部18内のモールド樹脂Rに作用する成形圧をロードセル25で検出することにより、精度良く樹脂圧を計測することができるため、型締め力を精度良くコントロールすることができる。
本実施例は下型キャビティ圧縮成形用のモールド金型を例示したが、上型キャビティ圧縮成形用のモールド金型にも適用できる。また、圧縮成形用のモールド金型は本実施例では1つの金型構造について説明したが、1つのプレス装置に複数の圧縮成形用のモールド金型を搭載する場合であっても複数金型間の投入樹脂量の相違による成形品の厚さのばらつき無くして成形品を一定の厚さで成形することができる。
また、ワークWはLED用樹脂を用いた基板に限らず、半導体チップTが基板上にフリップチップ接続、ワイヤボンディング接続されたものなど他の成形品に対しても用いることができる。
Claims (8)
- ワークを支持する第一の金型と、モールド樹脂が供給されるキャビティ凹部が形成された第二の金型とで前記ワークが前記モールド樹脂と共にクランプされるモールド金型であって、
前記キャビティ凹部内の樹脂充填領域の製品エリア外である外周縁部及び前記キャビティ凹部の外周縁部に連なるエアベント溝のうち少なくともいずれかに弾性部材により付勢された調圧部材が設けられていることを特徴とするモールド金型。 - 前記モールド金型は、トランスファ成形用金型であり、前記第一の金型にポット及び該ポット内に定ストロークで移動するプランジャが設けられ、前記第二の金型のゲート接続位置以外のキャビティ凹部内の製品エリア外である外周縁部及びこれに連なるエアベント溝のうち少なくともいずれかに弾性部材により付勢された調圧部材が設けられている請求項1記載のモールド金型。
- 前記第二の金型のポットに対向する金型カル位置に前記弾性部材により付勢された調圧部材が更に設けられている請求項2記載のモールド金型。
- 前記モールド金型は、圧縮成型用金型であり、ワークを支持する第一の金型と、モールド樹脂が供給されるキャビティ凹部が形成された第二の金型を備え、前記第二の金型にはキャビティ底部を構成するキャビティ駒の製品エリア外である外周縁部及びキャビティ側部を構成する可動クランパのクランプ面に形成され前記キャビティ凹部に連なるエアベント溝のうち少なくともいずれかに弾性部材により付勢された調圧部材が設けられている請求項1記載のモールド金型。
- ワークを支持する第一の金型と、モールド樹脂が供給されるキャビティ凹部が形成された第二の金型とで前記ワークが前記モールド樹脂と共にクランプされる圧縮成形用のモールド金型であって、
前記第二の金型にはキャビティ底部を構成するキャビティ駒がベース部に対して支持固定され、キャビティ側部を構成し前記キャビティ駒を囲んで配置された可動クランパは、前記ベース部に対して第一弾性部材を介して相対移動可能に支持されており、前記キャビティ駒には調圧部材が前記ベース部に対して第二弾性部材を介して支持されて前記キャビティ駒に対して相対移動可能に設けられていることを特徴とするモールド金型。 - 前記キャビティ駒には製品エリアとなるキャビティ駒凹部が形成されており、前記調圧部材は、前記キャビティ駒凹部の製品エリア外である外周縁部に沿って当該製品エリアを囲むように複数設けられており、前記キャビティ駒のキャビティ底面より退避可能に設けられている請求項5記載のモールド金型。
- 前記第二弾性部材と前記ベース部との間には前記第二弾性部材の出力を検出する荷重検出部が設けられている請求項5又は請求項6記載のモールド金型。
- 請求項1乃至請求項7のうちいずれか1項記載のモールド金型を開閉可能に設けたことを特徴とする樹脂モールド装置。
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JP2007152845A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 圧縮成形金型構造 |
JP2010069656A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Towa Corp | 半導体チップの圧縮成形方法及び金型 |
JP2016107479A (ja) * | 2014-12-04 | 2016-06-20 | アピックヤマダ株式会社 | 成形金型 |
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