JP2010067897A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 絶縁層を介して金属層を積層し、金属層間を接続するビアホールを設けるプリント配線板の製造方法にあって、前記ビアホール内に樹脂を注入後、化学エッチングで前記ビアホールの表面側の前記金属層を薄くする。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2に開示された技術によれば、ビアホール上にマスクを形成後、表面側の金属層を化学エッチングし、その後マスクとマスクに覆われた金属層部分を機械的に研磨する方法でビアホールの表面側の金属層を薄くする方法が記載されている。
また、ビアホール内に樹脂を注入後、機械的に研磨する方法でビアホールの表面側の金属層を薄くする方法では、表面側の金属層の厚さ制御が困難になりやすく、全面的に均一な膜厚になりにくい。また、研磨きずを小さくするため、研磨材の粗さを変える必要があり、研磨工程数が増加しやすい。
また、ビアホール上にマスクを形成後、表面側の金属層をエッチングし、その後マスクとマスクに覆われた金属層部分を機械的に研磨する方法でビアホールの表面側の金属層を薄くする方法では、マスク形成に、露光、現像と工程が複雑になり、その後の金属層の部分研磨で、全面的に均一に研磨することは困難になりやすい。
また、絶縁層を介して金属層を積層し、前記金属層間を接続するビアホールを設けるプリント配線板の製造方法にあって、前記ビアホール用の穴の内壁およびビアホールの表面側の層にわたって金属めっき層を形成し、前記ビアホール内に充填物を充填後、前記絶縁層上の前記金属めっき層を含む前記金属層をエッチングで薄くした後、機械的方法で表面側の前記金属層の高さまで前記充填物を除去するプリント配線板の製造方法を提供するものである。
また、絶縁層を介して金属層を積層し、前記金属層間を接続するビアホールを設けるプリント配線板の製造方法にあって、前記ビアホール用の穴の内壁およびビアホールの表面側の層にわたって金属めっき層を形成した後、前記ビアホール内に充填物を充填後、前記絶縁層上の前記金属めっき層を含む前記金属層をエッチングで薄くする前に、前記金属層のエッチング後の高さまで機械的方法で表面側の前記充填物を除去するプリント配線板の製造方法を提供するものである。
また、ビアホール内に充填物を充填後、エッチングでビアホールの表面側の金属層を薄くした後、機械的方法で表面側の金属層の高さまで樹脂を除去すると、ビアホール上にも容易に配線パターンを形成することができる。
また、ビアホール内に充填物を充填後、エッチングで前記ビアホールの表面側の前記金属層を薄くする前に、前記金属層のエッチング後の高さまで機械的方法で表面側の前記充填物を除去すると、エッチングでビアホールの表面側の金属層を薄くするのに、ビアホールの表面周辺のエッチングがしやすくなる。
非貫通ビアホールを形成する場合、例えばフォトプロセスによって上層の金属層にエッチング穴を設けた後、このエッチング穴の直径よりも大きなレーザー光を照射して、エッチング穴の下の樹脂層部分だけを除去して上下の層間を接続する穴を形成し、レーザー加工残差の有機物であるスミアを除去するデスミア処理をおこなってから、この穴内に無電解めっきと電解めっきによりビアホールを形成する。また、例えば絶縁基板上に回路金属層を設け、それを覆うように絶縁層を積層後、ビアホール用の穴を形成し、この穴内に無電解めっきと電解めっきによりビアホールを形成する。
貫通ビアホールを形成する場合、例えばドリル加工で貫通穴を設け、この穴内に無電解めっきと電解めっきによりビアホールを形成する。
充填物としてビアホール内に残したい場合には、永久レジスト、除去したい場合には、エッチングレジストを用いる。永久レジストおよびエッチングレジストは、プリント配線板の製造用に市販される液状の通常のものを使用し、充填後は固化される。
永久レジストの材料として、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、フッ素樹脂等の樹脂の1種類または2種類以上を混合して用い、必要に応じてタルク、クレー、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等の無機質粉末充填剤のほか、銅、アルミニウム、銀、白金、パラジウムなどの金属などの導電粒子充填剤を添加したものである。パラジウムなどが充填物の表面に露出した場合特に、触媒となって還元作用により表面に無電解めっきしやすい。
エッチングレジストの材料として、たとえば、本発明のエッチングレジスト組成物に用いる高分子化合物としては、(1)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有のモノマーとスチレン、アクリル酸アルキルエステルを共重合して得られるアルカリ可溶性のアクリル樹脂、(2)分子鎖の中にカルボキシル基側鎖を有するポリエーテル、ポリエステル、ポリエレタンなどのアルカリ可溶性重合体、(3)ロジン及びロジン誘導体のマレイン酸付加化合物、(4)カルボキシル基を含有する多糖類、が挙げられる。
これらの化合物は、塩基によって中和され、水に易溶の化合物となる。用いる塩基の具体例としては、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリメチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトアエチレンペンタミン、プロピレンジアミン、エタノールアミン、ヘキシルアミン、ラウリルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルフォリン、ピペリジン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。ここで、前記高分子化合物にエッチング液に対する化学的な抵抗性を与え、かつ強アルカリで高分子化合物を基板から剥離可能とするには、用いる塩基としては有機塩基が好ましく、その中でも揮発性の高い塩基がとりわけ好ましく、それ自身の沸点が常圧下で190℃以下である塩基が好ましい。
化学エッチングしては、塩酸、硫酸などの無機酸、有機酸等の単独または混合したり、無機酸に過酸化水素、トリアゾール、ハロゲン化物、ニカワ等を添加したものが使用できる。
電解エッチングしては、硫酸、塩酸、スルファミン酸などの酸性浴や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピロリン酸、シアン浴などのアルカリ浴が使用できる。
また、これらの酸またはアルカリ系の溶液に必要により添加剤を加える。添加剤は化学エッチングに使用されているものと同様のもの、または通常光沢めっき液に使用する市販の添加剤等々が使用できる。
図1は、本発明のプリント配線板の製造方法の、製造工程の概略断面図を示している。
図1(a)は、ビアホール内に充填物を充填する前の状態を、図1(b)は、充填した後の状態を示している。図1(c)は、その後、表面を研磨した状態を示している。図1(d)は、その後、表面をエッチングした状態を示している。図1(e)は、その後、表面を研磨し平らにした状態を示している。
回路形成した内層材にプリプレグ等の絶縁層とその上層に上層配線用の金属箔とを積層一体化する方法は、内層基板とプリプレグ、銅箔を積層プレスする方法や、片面金属箔付樹脂をラミネートとする方法を用いる。絶縁層3の厚みは10から100μm程度、望ましくは20から60μmがよく、金属箔4の厚みは1から18μm程度である。片面金属箔付樹脂の作製に用いる樹脂、金属箔は積層板の時と同様のものを用い、樹脂ワニスを金属箔にキスコーター、ロールコーター、コンマコーター等を用いて塗布するか或いはフィルム状の樹脂を金属箔にラミネートして行う。樹脂ワニスを金属箔に塗布する場合は、その後、加熱ならびに乾燥させるが、条件は100〜200℃の温度で30〜180分とするのが適当であり、加熱、乾燥後の樹脂組成物中における残留溶剤量は、0.2〜10%程度が適当である。フィルム状の樹脂を金属箔にラミネートする場合は、50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で真空或いは大気圧の条件が適当である。
また、ビアホール形成に用いることが出来るレーザーとしては、CO2やCO、エキシマ等の気体レーザーやYAG等の固体レーザーがある。CO2レーザーが容易に大出力を得られる事からφ50μm以上のIVHの加工に適している。φ50μm以下の微細なIVHを加工する場合は、より短波長で集光性のよいYAGレーザーが適している。
また、無電解めっき層6には、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)やCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)等の市販の無電解銅めっきが使用できる。これらの無電解銅めっきは硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウムを主成分とする。めっきの厚さは次の電気めっきが行うことができる厚さであればよく、0.1〜5μmの範囲である。しかし後述するように無電解めっき層6に付着するビアホール用穴5内めっきレジスト残渣やその他の汚れをエッチングで除去するため、より好ましくは0.5〜3.0μmの範囲である。
充填する方法は、印刷法により穴埋め専用版と穴埋め専用インク(樹脂など)を使用し、スキージで貫通あるいは非貫通穴にインクを押し込む形で穴埋めを行う。そのインクは十分に脱泡を行ったものを使用し、気泡がかまないように注意する。
穴埋めの印刷後は、熱によりインクを硬化させる。硬化温度と時間は穴埋めインクの種類にもよるが、110℃、30分あるいは150℃、30分が一般的である。
研磨の方法は、例えばバフロールによる機械研磨を行う。バフの番手は削る穴埋めインクによって違うが、600番、800番、1000番、あるいはそれらを組み合わせて使用する。また、研磨電流は0.1A〜2.0A程度で研磨を行うが、削る穴埋めインクの量によって電流値も調整する。好ましくは1.0〜1.4A程度である。
例えば塩化鉄第二鉄水溶液や過硫酸アンモニウム、硫酸−過酸化水素水混合水溶液などのエッチング液により、金属箔4と無電解めっき層6と電解めっき層7よりなる上層の配線層の厚さが少なくとも半分以下になるまで、最大で、上層の配線層を形成する金属箔4層厚が半分程度になるまでエッチングにより除去する。
研磨の方法は、先に述べた穴埋めインク研磨方法同様である。バフロールによる機械研磨を行う。バフの番手は削る穴埋めインクによって違うが、600番、800番、1000番、あるいはそれらを組み合わせて使用する。また、研磨電流は0.1A〜2.0A程度で研磨を行うが、削る穴埋めインクの量によって電流値も調整する。今回の場合、穴上に突出した穴埋めインクのみを研磨するため、研磨電流は好ましくは0.5〜0.7A程度である。
次に、図2(c))に示すように、表面側の金属層の高さまで充填物を除去する。好ましくは表面をエッチングした後の金属層の高さまで充填物を除去する。
次に、図2(d))に示すように、図1(d)と同様な方法で表面をエッチングする。
なお、充填物にエッチングレジストを用いた場合は、図2(d)に示した状態の後、塩基等により中和され、水に易溶の化合物として除去される。
ガラスエポキシ材に厚さ18μmの銅箔を張り合わせた銅張積層板(日立化成工業株式会社製 MCL−E−679FG)を、エッチングによりパターンニングを行い、内層材を形成した。
次に、内層銅箔の凹凸の形成方法は、CZ処理(メックエッチボンドCZ−8100)により、表面粗さが3〜5μmの凹凸を設けた。
その内層材にプリプレグ(日立化成工業株式会社製 GEA−679FG)とその上層に外層配線用の銅箔(三井金属鉱業株式会社製 MT18S5DH)とを積層一体化し、その外層配線用の銅箔をエッチングにより銅箔を除去し、レーザー穴あけ加工用のコンフォーマルマスクを形成した。
次に、銅箔を除去し樹脂が露出しているコンフォーマルマスクの部分へ、CO2レーザー(日立ビアメカニクス株式会社製 レーザー加工条件:周波数1000Hz、パルス幅15μsec、サイクル数4回を照射し、樹脂を燃焼分解して除去することにより、非貫通ビアを形成した。
次に、NC穴あけ機(日立ビアメカニクス製 MARK30)を使用(穴あけ条件、ドリル回転数200krpm、送り速度2.0m/min)し、Φ0.3mm(ユニオンツール製)で貫通ビアホール穴あけを行った。
デスミア処理は、膨潤部にスウェリングディップセキュリガントP(アドテックジャパン製)約500ml/lと苛性ソーダ(信越化学製)pH9.5〜11.8を使用、エッチング部にNaMnO4約60g/lを使用、還元部にリダクションセキュリガントP(アドテックジャパン製)約70ml/lと98%H2SO4(古河機械金属製)約50ml/lを使用したアドテック製デスミア水平ラインをライン速度1.0m/min.で、2pass処理を行った。
次に、銅箔上及びビアホール内部にパラジウムコロイド触媒であるHS201B(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用して触媒核を付与後、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用して厚さ0.5μmの下地無電解めっき層を穴内及び表面銅箔上に形成した。
次に、電解フィルドめっき(メルテックス製)により、厚み約20μmのめっきを下地無電解めっき層上に行った。
次に、貫通及び非貫通ビアホール内に印刷法にて穴埋めインク(樹脂、山栄化学製 IR−10F)の穴埋めを行った。図1(b)のように、ビア表面に盛り上がった穴埋めインクは乾燥硬化後バフロール(ジャブロ工業製 #600番、#800番)を使用し、研磨電流1.2Aで基板表面上を機械研磨を行った。その後、化学エッチング液(メック製 HE−7000Y)により、銅厚10μmのハーフエッチングを行い、銅厚を薄くした。
これにより、図1(d)のように再度ビアホール上に突出した穴埋めインクを前記と同様バフ研磨を行い、ビアホール上の平坦化をおこなった。これにより、めっき直後の銅厚よりも表面銅厚が薄い状態で、かつビア上にも部品実装可能な平坦表面をもつ基板を得ることができた。また、その後、再度デスミア処理及びめっき触媒付加を施し、10μm程度のめっきを行って穴埋めインク表面にもめっきをすれば、表面銅厚が薄く、さらにビアホール上も導体で被覆された、電気的な接合が可能な部品実装面を得ることができる。
その後、ドライフィルムH−9040(日立化成工業株式会社、商品名)を使用して、めっきを完了した基板上全面にラミネートを行い、厚さ40μmのレジストを形成する。そのレジスト上に直描機により回路を焼付け、現像・塩化鉄によるエッチング・アルカリ性剥離液を用いてレジストの剥離、の各処理をおこなうフォト法にて外層回路形成を行った。
これらにより、高密度配線及び高密度実装が可能な配線板を得ることができた。
実施例1と同様にして、貫通及び非貫通ビアホール内に印刷法にて穴埋めインク(樹脂、山栄化学製 IR−10F)の穴埋めを行った。図2(b)のように、ビア表面に盛り上がった穴埋めインクは乾燥硬化後バフロール(ジャブロ工業製 #600番、#800番)を使用し、研磨電流1.8Aで機械研磨を行ない、表面側の金属層の表面をエッチングした後の金属層の高さまで充填物を除去した。その後、化学エッチング液(メック製 HE−7000Y)により、銅厚10μmのハーフエッチングを行い、銅厚を薄くした。
これにより、めっき直後の銅厚よりも表面銅厚が薄い状態で、かつビア上にも部品実装可能な平坦表面をもつ基板を一度の機械研磨工程で得ることができた。
Claims (3)
- 絶縁層を介して金属層を積層し、前記金属層間を接続するビアホールを設けるプリント配線板の製造方法にあって、前記ビアホール用の穴の内壁およびビアホールの表面側の層にわたって金属めっき層を形成し、前記ビアホール内に充填物を充填後、前記絶縁層上の前記金属めっき層を含む前記金属層をエッチングで薄くするプリント配線板の製造方法。
- 絶縁層を介して金属層を積層し、前記金属層間を接続するビアホールを設けるプリント配線板の製造方法にあって、前記ビアホール用の穴の内壁およびビアホールの表面側の層にわたって金属めっき層を形成し、前記ビアホール内に充填物を充填後、前記絶縁層上の前記金属めっき層を含む前記金属層をエッチングで薄くした後、機械的方法で表面側の前記金属層の高さまで前記充填物を除去するプリント配線板の製造方法。
- 絶縁層を介して金属層を積層し、前記金属層間を接続するビアホールを設けるプリント配線板の製造方法にあって、前記ビアホール用の穴の内壁およびビアホールの表面側の層にわたって金属めっき層を形成した後、前記ビアホール内に充填物を充填後、前記絶縁層上の前記金属めっき層を含む前記金属層をエッチングで薄くする前に、前記金属層のエッチング後の高さまで機械的方法で表面側の前記充填物を除去するプリント配線板の製造方法。
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